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Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11 への移行 Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11 への移行 (概要)
2. Oracle Solaris 11 インストール方法への移行
COMSTAR による iSCSI ターゲットデーモンの置き換え
10. 仮想環境での Oracle Solaris リリースの管理
Oracle Solaris 10 リリースでは、Solaris ボリュームマネージャーを使用して UFS ファイルシステム用に冗長なボリュームを作成することができました。Solaris ボリュームマネージャーとは、ボリューム管理層とファイルシステム管理層を備えた従来のボリューム管理製品です。
ZFS は、Oracle Solaris 10 および Oracle Solaris 11 リリースで使用でき、ボリューム管理全体を廃止しています。ZFS では、仮想化されたボリュームを作成する代わりに、複数のデバイスを 1 つのストレージプールに集約します。ストレージプールは、ストレージの物理特性 (デバイスのレイアウト、データの冗長性など) を記述したもので、ファイルシステムを作成できる任意のデータストアとして機能します。ファイルシステムが個々のデバイスに制約されなくなり、それらのディスク領域をプール内のすべてのファイルシステムで共有できます。
Oracle Solaris 11 では、1 つのコマンドで冗長な ZFS ストレージプールを簡単に作成できます。ZFS には、ミラー化プールと RAID-Z プールの 2 種類の冗長構成が備わっています。RAID-Z 構成には、RAID-5 と同様の機能があります。
ZFS では、すべての非冗長構成、ミラー化構成、および RAID-Z 構成にわたってデータを動的にストライプ化します。
Solaris ボリュームマネージャー RAID-0 (ストライプおよび連結) は、ZFS RAID-Z 構成では使用できません。
Solaris ボリュームマネージャー RAID-1 (ミラー) は、ZFS ミラー化構成として使用できます。例:
# zpool create tank mirror c1t0d0 c2t0d0 mirror c1t1d0 c2t1d0
Solaris ボリュームマネージャー RAID-5 (分散パリティー) は、ZFS RAID-Z (raidz1) 構成として使用できます。例:
# zpool create rzpool raidz1 c1t0d0 c2t0d0 c1t1d0 c2t1d0
Solaris ボリュームマネージャーでは RAID-6 を提供していませんが、ZFS では RAIDZ-2 と RAIDZ-3 の両方のパリティー構成を提供しており、これは、RAIDZ-2 構成が 2 台のディスクの障害に耐えられ、RAIDZ-3 構成が 3 台のディスクの障害に耐えられることを意味します。例:
# zpool create rzpool raidz2 c0t1d0 c1t1d0 c4t1d0 c5t1d0 c6t1d0 c7t1d0 raidz2 c0t2d0 c1t2d0 c4t2d0 c5t2d0 c6t2d0 c7t2d0