Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの更新

Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの Oracle Solaris Cluster リリースまたはパッケージをアップグレードまたは更新する方法を判別するには、次の表を参照してください。

表 11-1 Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの更新

タスク	手順
新しいメジャーリリースまたはマイナーリリースへのクラスタ全体のアップグレード	『Oracle Solaris Cluster Upgrade Guide』の「How to Perform a Standard Upgrade」
特定のパッケージの更新	「特定のパッケージの更新」
定足数サーバーまたは AI インストールサーバーの更新	「定足数サーバーまたは AI インストールサーバーの更新」
Oracle Solaris Cluster パッケージの削除	「パッケージのアンインストール」「定足数サーバーまたは AI インストールサーバーパッケージのアンインストール」

新しいリリースへのクラスタのアップグレード

アップグレードは常に新しいブート環境で行われ、既存のブート環境は変更されないため、このアップグレードを行う前に、クラスタを非クラスタモードにする必要はありません。新しいブート環境には、名前を指定することも、自動的に生成される名前を使用することもできます。手順については、『Oracle Solaris Cluster Upgrade Guide』の「How to Perform a Standard Upgrade」を参照してください。

Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをアップグレードするときは、データサービスおよび Geographic Edition ソフトウェアもアップグレードするようにしてください。ただし、データサービスを個別にアップグレードする場合は、『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』の「Overview of the Installation and Configuration Process」を参照してください。Oracle Solaris Cluster Geographic Edition を個別にアップグレードする場合は、『Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Installation Guide 』を参照してください。

Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをアップグレードすると、Oracle Solaris OS も最新のリリースにアップグレードされます。

特定のパッケージの更新

IPS パッケージは、Oracle Solaris 11 オペレーティングシステムとともに導入されています。各 IPS パッケージは、Fault Managed Resource Indicator (FMRI) によって記述されており、pkg(1) コマンドを使用して、SRU 更新を行います。また、scinstall - u コマンドを使用して SRU 更新を行うこともできます。

特定のパッケージを更新して、更新された Oracle Solaris Cluster データサービスエージェントを使用する場合があります。

特定のパッケージの更新

スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin を提供する役割になります。
パッケージを更新します。
たとえば、特定のパブリッシャーからのパッケージを更新するには、pkg-fmri にパブリッシャー名を指定します。
```
# pkg update pkg-fmri
```
注意 - pkg update コマンドに pkg-fmri を指定しないで使用すると、利用可能な更新があるすべてのインストール済みのパッケージが更新されます。

インストール済みのパッケージの新しいバージョンが利用可能で、残りのイメージと互換性がある場合、パッケージはそのバージョンに更新されます。reboot-needed フラグが true に設定されているバイナリがパッケージに含まれている場合、pkg update pkg-fmri を実行すると、新しいブート環境が自動的に作成され、更新後に新しいブート環境でブートされます。更新しているパッケージにリブートを強制するバイナリが含まれていない場合、pkg update コマンドはライブイメージを更新するため、リブートは必要ありません。
データサービスエージェント (ha-cluster/data-service/*、または ha-cluster/ha-service/gds の汎用データサービスエージェント) を更新する場合は、次の手順を行います。
1. # pkg change-facet facet.version-lock.pkg name=false
2. # pkg update pkg name
例:
# pkg change-facet facet.version-lock.ha-cluster/data-service/weblogic =false # pkg update ha-cluster/data-service/weblogic
エージェントをフリーズして、更新されないようにするには、次の手順を行います。
# pkg change-facet facet.version-lock.pkg name=false # pkg freeze pkg name
特定のエージェントのフリーズに関する詳細は、『Oracle Solaris 11 ソフトウェアパッケージの追加および更新』の「省略可能なコンポーネントのインストールの制御」を参照してください。
パッケージが更新されたことを確認します。
```
# pkg verify -v pkg-fmri
```

定足数サーバーまたは AI インストールサーバーの更新

定足数サーバーまたは Automated Installer (AI) インストールサーバーのパッケージを更新するには、次の手順を使用します。定足数サーバーについては、『Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストール』の「Oracle Solaris Cluster Quorum Server ソフトウェアをインストールおよび構成する方法」を参照してください。AI の使用法については、『Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストール』の「Oracle Solaris および Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールおよび構成する方法 (Automated Installer)」を参照してください。

定足数サーバーまたは AI インストールサーバーの更新

スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin を提供する役割になります。
定足数サーバーまたは AI インストールサーバーパッケージを更新します。
```
# pkg update ha-cluster/*
```
インストール済みの ha-cluster パッケージの新しいバージョンが利用可能で、残りのイメージと互換性がある場合、パッケージはそのバージョンに更新されます。

注意 - pkg update コマンドを実行すると、システムにインストールされているすべての ha-cluster パッケージが更新されます。

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	Oracle Solaris Cluster システム管理 Oracle Solaris Cluster 4.0 (日本語)