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Oracle® Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55919-03
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24 Oracle Internet Directoryの監視

この章では、Oracle Internet Directory管理機能フレームワークについて説明します。このフレームワークを使用して、Oracle Internet Directoryを監視できます。他のOracle Fusion Middlewareコンポーネントの監視の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「Oracle Fusion Middlewareの監視」の章を参照してください。

24.1 Oracle Internet Directoryサーバーの監視の概要

この概要の項目は次のとおりです。

24.1.1 Oracle Internet Directoryサーバー管理機能

Oracle Internet Directoryサーバー管理機能フレームワークにより、次のディレクトリ・サーバー統計を監視できます。

  • LDAPリクエスト・キュー、CPU使用率、メモリー、LDAPセッションおよびデータベース・セッションに関するサーバー状況統計。たとえば、ある期間のアクティブなデータベース・セッションの数を表示できます。ある期間にOracle Internet Directoryサーバー・インスタンスに対してオープンされた接続の合計数も表示できます。

  • パフォーマンス統計。ある期間にわたり、バインド、比較、メッセージング検索およびすべての検索の操作に平均待機時間(ミリ秒)が指定されます。

  • 特定のサーバー操作(追加、変更、削除などの操作)に関する一般統計。たとえば、ある期間のディレクトリ・サーバー操作の数を表示できます。失敗したバインド操作件数も表示できます。

  • ディレクトリおよび各操作を実行するユーザーに対する、成功および失敗した操作を含むユーザー統計。すべてのLDAP操作は、構成されたユーザーについて追跡されます。また、統計収集期間の最後の時点でユーザーが保持している接続が追跡されます。

  • システム・リソースとセキュリティに関するクリティカル・イベント(ユーザーがパスワードを間違えた場合や、操作の実行に十分なアクセス権限を持っていない場合など)。その他のクリティカル・イベントには、予想されるエラー(1、100または1403など)以外のORAエラーとLDAPサーバーの異常終了が含まれます。

  • ユーザーの成功および失敗したバインド操作およびユーザーパスワード比較操作を追跡するセキュリティ・イベント。

    バインドおよびユーザーのパスワード比較は、最もセキュリティを意識する必要がある操作であるため、これら2つの操作の追跡には排他的カテゴリ・セキュリティ・イベントが使用されます。このイベントは、LDAPユーザーおよびアプリケーションが実行したこれらの操作の数を追跡します。記録される基本情報は、ユーザーの識別名とソースのIPアドレスです。失敗したパスワードの比較の場合、追加の情報、特に所定のIPアドレスでの特定のユーザーと別のユーザーを比較したパスワード失敗数が追跡されます。

  • ディレクトリ・サーバーとディレクトリ・レプリケーション・サーバーのステータス情報(ディレクトリ・レプリケーション・サーバーが呼び出された日時など)

24.1.2 Oracle Internet Directoryサーバー管理機能のアーキテクチャとコンポーネント

ディレクトリ・サーバー管理機能の各種コンポーネント間の関係については、図24-1とその後に続く表24-1の説明で示します。

図24-1 Oracle Internet Directoryサーバー管理機能のアーキテクチャ

この図については本文で説明しています。

表24-1 Oracle Internet Directoryサーバー管理機能のコンポーネント

コンポーネント 説明

Oracle Internet Directory


クライアントからのディレクトリ・リクエストに応答します。これには、コントローラ、ワーカー、ディスパッチャおよびリスナーの4種類の機能スレッドがあります。クライアントからのLDAPリクエストを受信して処理し、クライアントにLDAPレスポンスを返信します。

Oracle Internet Directoryサーバー管理機能フレームワークを使用して実行時監視機能を設定すると、サーバーの4種類の機能スレッドが、指定された情報を記録し、それをローカル・メモリーに格納します。

関連項目: ディレクトリ・サーバーの詳細は、第3.1.2項「Oracleディレクトリ・サーバー・インスタンス」を参照してください。

メモリー常駐ストレージ

これは、ローカル・プロセス・メモリーです。Oracle Internet Directoryサーバー管理機能フレームワークは、統計、トレースおよびセキュリティ・イベントにそれぞれ1つを割り当てます。それぞれのストレージは、ローカル・メモリー・ストレージで管理される独自のデータ構造を持ちます。

優先度の低い書込みスレッド

これらの書込み専用スレッドは、サーバー統計、セキュリティ・イベント・ロギングおよびトレース情報をリポジトリに書き込むサーバー機能スレッドとは異なります。システム・オーバーヘッドを少なくするため、その優先度は低く保たれます。

外部監視アプリケーション

このモジュールは独自のもので、サーバー管理機能フレームワークの外部にあります。これは、集められた統計をディレクトリ・サーバーの標準LDAPインタフェースを通じて収集し、それを専用のリポジトリに格納します。

サーバー管理情報のための外部リポジトリ

これは、収集されたディレクトリ・サーバー統計を格納するために監視エージェントが使用するリポジトリです。監視エージェントがこのリポジトリの実装方法を決定します。

Fusion Middleware Control

統計とイベントのリポジトリから、監視されたデータを抽出し、それをWebベースのGraphical User Interface(GUI)で表示します。ユーザーは通常のブラウザでデータを表示できます。リポジトリは、収集されたデータを一般問合せとカスタム問合せのために格納できます。

ロギング・リポジトリ(ファイル・システム)

このリポジトリは、ファイル・システムを使用して、ディレクトリ・サーバーの各種モジュールでトレースされた情報を格納します。この目的のためにファイル・システムを使用することにより、Oracle Internet Directoryサーバー管理機能フレームワークはオペレーティング・システムの機能とセキュリティを使用できます。

ディレクトリ・データ・リポジトリ

このリポジトリには、ユーザーが入力したすべてのデータ(ユーザー・エントリやグループ・エントリなど)が格納されます。

統計とイベントのリポジトリ

このリポジトリは、ファイル・システムにではなく、ディレクトリ・データ・リポジトリと同じデータベースに情報を格納する点を除き、トレース・リポジトリと同じです。この方法で、Oracle Internet Directoryサーバー管理機能フレームワークは次の機能を使用できます。

  • 通常のLDAP操作による情報の格納と取得

  • 既存のアクセス制御ポリシーによる収集済情報のセキュリティの管理

ディレクトリ管理機能フレームワークは、この2つを別々に格納することにより、収集された情報をディレクトリ・データから分離します。


24.1.3 セキュリティ・イベントおよび統計エントリのパージ

不要な統計エントリは、第35章「ガベージ・コレクションの管理」で説明されているOracle Internet Directoryパージ・ツールによりOracle Internet Directoryから削除されます。

24.1.4 サーバー管理機能情報にアクセスするために使用されるアカウント

Oracle Internet Directoryデータベース・アカウントODSSMが、データベースからサーバー管理機能情報にアクセスするために使用されます。インストール時、このアカウントのパスワードはユーザーがプロンプトで指定した値に設定されます。このアカウントのパスワードなどの資格証明は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlファイルtargets.xmlのOracle Internet Directoryスニペットに格納されます。

このアカウントのパスワードを変更する唯一の方法は、第12.11項「ODSSM管理者アカウントのパスワードの変更」で説明されている手順を使用する方法です。oidpasswdツールでは、このパスワードの変更はサポートされていません。

24.2 Fusion Middleware Controlを使用した統計収集の設定

この項の内容は次のとおりです。

24.2.1 Fusion Middleware Controlを使用したディレクトリ・サーバー統計収集の構成

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して統計収集を構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「Oracle Internet Directory」メニューから「管理」を選択し、「サーバー・プロパティ」を選択してから、「統計」を選択します。

  2. 統計収集を有効にするには、そのページの「一般」セクションで「統計フラグ」を選択します。

  3. 「統計頻度」フィールドに分単位の時間を入力して、統計収集の頻度を指定します。

  4. 「セキュリティ・イベント追跡のバインド」リストと「セキュリティ・イベント追跡の比較」リストから値を選択します。

  5. ユーザーに関する統計を収集するには、そのページの「ユーザー統計」セクションで「ユーザー統計収集」を選択します。

  6. そのページの「イベント・レベル」セクションで、追跡するイベントを選択します。

表24-2 「サーバー・プロパティ」ページ、「統計」タブの構成属性

フィールドまたはヘッダー 構成属性

統計フラグ

orclstatsflag

統計頻度(分)

orclstatsperiodicity

セキュリティ・イベント追跡のバインドおよびセキュリティ・イベント追跡の比較

orcloptracklevel

ユーザー統計

orclstatslevel

イベント・レベル

orcleventlevel



注意:

  • 「ユーザー統計収集」を有効にした場合、統計収集のための個人ユーザーも指定する必要があります。第24.2.2項「Fusion Middleware Controlを使用した統計収集のためのユーザーの構成」を参照してください。

  • イベント・レベルとして「スーパー・ユーザー・ログイン」を選択しない場合、Oracle Internet Directoryホームページでの対応するセキュリティ値は常に0です。

  • 11g リリース1(11.1.1)では、orcldebugflagorcloptracklevelの連続設定は加算方式です。


24.2.2 Fusion Middleware Controlを使用した統計収集のためのユーザーの構成


注意:

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章に記載のように、一定期間の経過後アイドルLDAP接続を閉じるようorclldapconntimeoutを構成した場合、統計収集用に構成されているユーザーに対する接続は、この設定どおりにタイムアウトしないことに注意してください。

サーバー管理機能で特定のユーザーの統計を収集するためにユーザーを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「Oracle Internet Directory」メニューから「管理」を選択し、「共有プロパティ」を選択します。

  2. 「一般」タブを選択します。

  3. ユーザーの識別名を「ユーザーDN」に追加します(これにより、ユーザーの識別名が属性orclstatsdnに追加されます)。次に例を示します。

    cn=Mary Lee, ou=Product Testing, c=uscn=Michael Smith, ou=Product Testing, c=uscn=Raj Sharma, ou=Human Resources, c=us
    

24.3 Fusion Middleware Controlを使用した統計情報の表示

この項で説明するように、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、多数のOracle Internet Directoryサーバー管理機能を表示できます。


関連項目:

レプリケーションのキュー統計の詳細は、第42.2.10項「Fusion Middleware Controlを使用したキュー統計の表示」を参照してください。

24.3.1 Oracle Internet Directoryホームページでの統計情報の表示

Oracle Internet Directoryホームページには、次の情報が表示されます。

  • パフォーマンス

    • 平均操作レスポンス時間(ミリ秒)

    • メッセージング検索レスポンス時間(ミリ秒)

    • バインド・レスポンス時間(ミリ秒)

  • ロード

    • LDAP接続の合計

    • 操作完了

    • 操作進行中

  • セキュリティ

    • 失敗したバインド操作

    • スーパー・ユーザーの失敗したログイン数

    • スーパーユーザーの正常なログイン数

  • リソース使用率

    • CPU使用率 %

    • メモリー使用率 %

  • 平均レスポンスおよび負荷

    • LDAPserverResponse

    • numCompletedOps

表形式で値を表示する場合は、「表ビュー」をクリックします。

ページの「セキュリティ」セクションにある「失敗したバインド操作」、「スーパー・ユーザーの失敗したログイン数」および「スーパー・ユーザーの正常なログイン」の値は、これらのメトリックの収集を有効にしていない場合は0です。詳細は、第24.2項「Fusion Middleware Controlを使用した統計収集の設定」を参照してください。

24.3.2 Oracle Internet Directory「パフォーマンス」ページでの情報の表示

「Oracle Internet Directory」メニューから「監視中」「パフォーマンス・サマリー」を選択します。デフォルトでは、次のメトリックが表示されます。

  • サーバー・レスポンス

  • 合計操作数

  • メッセージング検索操作レスポンス時間

  • バインド操作レスポンス時間

  • 比較操作レスポンス時間

  • パージ・キュー内のセキュリティ・イベント・オブジェクトの総数

  • パージ・キュー内のセキュリティ・リフレッシュ・イベント・オブジェクトの総数

  • パージ・キュー内のシステム・リソース・イベント・オブジェクトの総数

他のメトリックを表示するには、ウィンドウの右隅にある矢印をクリックして、メトリック・パレットを展開します。メトリック・パレットを閉じるには、ウィンドウの左隅にある矢印をクリックします。

デフォルトの時間間隔は15分です。時間間隔を変更するには、「スライダ」をクリックし、そのスライダを使用して時間間隔を設定します。または、「日付と時間」アイコンをクリックし、「日付と時間を入力」ダイアログで開始日時と終了日時を入力して、「OK」をクリックします。

ページをリフレッシュするには、「リフレッシュ」アイコンをクリックします。

「表示」リストを使用すると、チャートを表示したり、保存できます。

「オーバーレイ」リストを使用すると、異なるOracle Internet Directoryターゲットのメトリックをオーバーレイできます。


注意:

  • クリティカルでないイベントの場合、対応するメトリックが更新されるまで数分からorclstatsperiodicityまでのタイム・ラグがあります。

  • 更新されたメトリックを表示するには、「リフレッシュ」アイコンをクリックする必要があります。


24.4 Oracle Directory Services Managerホームページでの統計情報の表示

Oracle Internet DirectoryのOracle Directory Services Managerホームページには、次の情報が表示されます。

24.5 コマンドラインを使用した統計収集の設定

この項の内容は次のとおりです。

24.5.1 健全性統計、一般統計およびパフォーマンス統計の属性の構成

ldapmodifyおよびldapsearchを使用して、統計収集関連の構成属性を設定および表示できます。第9章「システム構成属性の管理」で説明されているように、これらの属性はインスタンス固有の構成エントリにあります。

健全性統計、一般統計およびパフォーマンス統計の収集を有効にするには、orclStatsFlag属性とorclStatsPeriodicity属性を設定します。

たとえば、コンポーネントoid1に対してOracle Internet Directoryサーバー管理機能フレームワークを使用可能にするには、次のようなLDIFファイルを作成します。

dn:cn=oid1,cn=osdldapd,cn=subconfigsubentry
changetype: modify
replace: orclstatsflag
orclstatsflag:1

このファイルをアップロードするには、次のコマンドを入力します。

ldapmodify -h host -p port_number -D bind_DN -q -f file_name

ここで、サーバー管理機能構成を実行する権限を持つバインド識別名は、cn=emd admin,cn=oracle internet directoryです。

24.5.2 セキュリティ・イベント追跡の構成

セキュリティ・イベント追跡を構成するには、属性orcloptracklevelを設定します。第9章「システム構成属性の管理」で説明されているように、この属性はインスタンス固有の構成エントリにあります。表24-3に、異なるレベルのバインドおよび比較情報収集を構成するためのorcloptracklevelの値を示します。

表24-3 orcloptracklevelの値

orcloptracklevelの値 構成

1

バインド識別名のみ

2

バインド識別名とIPアドレス

4

比較識別名のみ

8

比較識別名とIPアドレス

16

比較識別名、IPアドレスおよび失敗の詳細


orcloptracklevel値により記録されるメトリックは、次の表に示すとおりです。

表24-4 各orcloptracklevel値により記録されるメトリック

構成 記録されるメトリック

識別名のみ

日時スタンプ

操作を実行する識別名のEID

成功回数

失敗回数

識別名とIPアドレス

識別名の下にのみ示されたすべてのメトリック

ソースIPアドレス

識別名、IPアドレスおよび失敗の詳細

識別名とIPアドレスの下に示されたすべてのメトリック

個別の成功回数

個別の失敗回数

IPアドレスからパスワードの比較を実行する各識別名の失敗の詳細

  • 日時スタンプ

  • ソースIPアドレス

  • パスワードが比較される識別名のEID

  • 失敗回数


属性orcloptrackmaxtotalsizeおよびorcloptracknumelemcontainersにより、統計とイベントの追跡に使用されるメモリーをチューニングできます。『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章を参照してください。

24.5.3 コマンドラインからのユーザー統計収集の構成

ユーザー統計を有効にするには、orclstatslevel属性を1に設定します。ユーザー統計収集を開始するには、orclStatsPeriodicity属性も設定する必要があります。


注意:

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの統計を収集している場合は、orclStatsPeriodicityをEnterprise Managerエージェントの収集周期と同じ値(デフォルトでは10分)に設定します。

統計収集のためのユーザーを構成する方法は、第24.5.5項「コマンドラインを使用した統計収集のためのユーザーの構成」を参照してください。

24.5.4 コマンドラインからのイベント・レベルの構成

イベント・レベルの追跡を実行するには、orclstatsflag属性を1に設定する必要があります。

イベント・レベルを構成するには、ldapmodifyを使用して、orcleventlevel属性を表24-5に示すイベント・レベルのいずれか1つ以上に設定します。第9章「システム構成属性の管理」で説明されているように、属性orcleventlevelはインスタンス固有の構成エントリにあります。

表24-5 イベント・レベル

レベル値 クリティカル・イベント 提供される情報

1

スーパーユーザー・ログイン

スーパーユーザーのバインド(成功または失敗)

2

プロキシ・ユーザー・ログイン

プロキシ・ユーザーのバインド(失敗)

4

レプリケーション・ログイン

レプリケーションのバインド(失敗)

8

追加アクセス

追加アクセス違反

16

削除アクセス

削除アクセス違反

32

書込みアクセス

書込みアクセス違反

64

ORA 3113エラー

データベースからの切断

128

ORA 3114エラー

データベースからの切断

256

ORA 28エラー

ORA-28エラー

512

ORAエラー

予想される1、100または1403以外のORAエラー

1024

Oracle Internet Directoryサーバーの終了回数


2047

すべてのクリティカル・イベント



24.5.5 コマンドラインを使用した統計収集のためのユーザーの構成


注意:

『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の「Oracle Internet Directory」の章に記載のように、一定期間の経過後アイドルLDAP接続を閉じるようorclldapconntimeoutを構成した場合、統計収集用に構成されているユーザーに対する接続は、この設定どおりにタイムアウトしないことに注意してください。

コマンドラインを使用してユーザーを構成するには、ldapmodifyコマンドライン・ツールを使用して、ユーザーの識別名をDSA構成セット・エントリの複数値属性orclstatsdn(DN: cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory)に追加します。たとえば、このLDIFファイルではMary Leeがorclstatsdnに追加されます。

dn: cn=dsaconfig,cn=configsets,cn=oracle internet directory
changetype:modify
add: orclstatsdn
orclstatsdn: cn=Mary Lee, ou=Product Testing, c=us

次の形式のコマンドラインを使用します。

ldapmodify -h host -p port -f ldifFile -D cn=orcladmin -q

24.6 OIDDIAGツールによる情報の表示

すべての統計のレポートは、oiddiagツールを次のように使用すれば表示できます。

セキュリティ・イベント

oiddiag audit_report=true [outfile=file_name]

すべての統計およびイベント

oiddiag collect_all=true, [outfile=file_name]

統計およびイベントのサブセット

oiddiag collect_sub=true [infile=input_file_name, outfile=file_name ]

input_file_nameは、次の出力を取得して作成します。

oiddiag listdiags=true

次に、不要な統計クラスを削除します。


注意:

Windowsでは、oiddiagコマンドのファイル名はoiddiag.bat.です。


関連項目:

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementリファレンス』oiddiagコマンド・ツールのリファレンス

  • 『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の管理ツールに関する章