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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B63029-03
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A NQSConfig.INIファイルの構成設定

この付録では、Oracle Business IntelligenceのNQSConfig.INIファイルのパラメータのリスト、および各パラメータの簡潔な説明と必須構文を示します。The Oracle BIサーバー・ソフトウェアでは、起動時にパラメータを設定するために、NQSConfig.INIと呼ばれる初期化ファイルが使用されます。この初期化ファイルには、個別のインストールの要件に基づいて動作をカスタマイズするためのパラメータが含まれています。通常、パラメータは構成ファイルに出現する順序でリストされます。


注意:

この付録の例では、NQSConfig.INIのWindowsバージョンを編集していると想定しています。このファイルをUNIXシステムで編集している場合は、UNIXの適切なファイルシステム・パスと変換を使用してください。


この付録の内容は次のとおりです。

A.1 NQSConfig.INIファイルのパラメータについて

Oracle BIサーバーの各インスタンスには、独自のNQSConfig.INIファイルがあります。クラスタ化されたデプロイメントでNQSConfig.INIパラメータを更新する場合、Oracle BIサーバーの各インスタンスについてNQSConfig.INIファイルで変更を行う必要があります。

NQSConfig.INI内の一部のパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、NQSConfig.INIで手動で更新できません。かわりに、Fusion Middleware Controlを使用してこれらのパラメータを変更します。Fusion Middleware Controlによって集中管理されるパラメータは、この付録でそのようにマークされており、NQSConfig.INIファイル内でもコメントによって識別されます。

詳細は、付録C「ユーザー・インタフェース・ラベルと構成ファイルの要素のマッピング」を参照してください。


注意:

Fusion Middleware Controlによって集中管理されるNQSConfig.INIパラメータを手動で更新しようとすると、ファイル内の値よりもFusion Middleware Controlで設定された値のほうが優先されるため、手動で更新した値は無視されます。これらの設定を手動で更新する必要がある場合は、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成を無効にする必要があります(お薦めしません)。


NQSConfig.INIファイルのエントリに関する次のルールとガイドラインに留意してください。

A.1.1 NQSConfig.INIのパラメータの更新方法

次の手順では、NQSConfig.INIのパラメータを更新する方法を説明します。

NQSConfig.INIのパラメータを更新する手順は次のとおりです。

  1. テキスト・エディタでNQSConfig.INIファイルを開きます。このファイルは次の場所にあります:

    ORACLE_INSTANCE/config/OracleBIServerComponent/coreapplication_obisn
    

    編集する前に、ファイルのバップアップ・コピーを作成します。

  2. 変更するパラメータを検索し、更新します。

  3. ファイルを保存して閉じます。

  4. Oracle BIサーバーを再起動します。詳細は、第4.1項「Oracle Business Intelligenceの起動および停止について」を参照してください。

  5. 複数のOracle BIサーバー・インスタンスがある場合は、すべてのOracle BIサーバー・インスタンスについて、各NQSConfig.INIファイルでこれらの手順を繰り返します。

A.2 Repositoryセクションのパラメータ


注意:

デフォルト・リポジトリはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「デプロイメント」ページの「リポジトリ」タブは、デフォルト・リポジトリを制御します。デフォルト・リポジトリの論理名は常にStarです。詳細は、第10.2項「リポジトリをアップロードしOracle BIプレゼンテーション・カタログの場所を設定するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

Fusion Middleware Controlによってオーバーライドされることなく、NQSConfig.INIに追加のリポジトリ・エントリを手動で追加できます。ただし、単一Oracle BIサーバー上で複数のリポジトリをホストすることは、本番システムではお薦めしません。


Repositoryセクションには、サーバーの起動時にロードされるリポジトリごとに1つのエントリがあります。

構文: logical_name = repository_name.rpd;

オプションの構文: logical_name = repository_name.rpd, DEFAULT;

この構文の説明は次のとおりです。

リポジトリにDEFAULTが指定されている場合、DSNに論理リポジトリ名が指定されていない接続はデフォルト・リポジトリに接続します。

例: Star = SampleAppLite.rpd, DEFAULT;

A.3 Query Result Cacheセクションのパラメータ

Query Result Cacheセクションのパラメータは、Oracle BIサーバー・キャッシュの構成情報を提供します。問合せキャッシュは、デフォルトで有効化されています。古いエントリのフラッシュに関する戦略を決定した後、Fusion Middleware ControlとNQSConfig.INIファイルでキャッシュ記憶域のパラメータを構成する必要があります。

問合せキャッシングは、本来、ランタイム・パフォーマンスの改善機能です。長期にわたってシステムを使用するにつれ、以前に実行された問合せに対するキャッシュ・ヒット率が高くなるため、パフォーマンスが改善する傾向にあります。問合せのパフォーマンスを最適化するための最も効果的で普及している方法は、集計の永続性ウィザードと集計ナビゲーションの使用です。

ここでは、問合せキャッシングを制御するパラメータのみを説明します。エージェントを使用してOracle BIサーバー・キャッシュをシードする方法など、Oracle Business Intelligenceでのキャッシングの使用方法の詳細は、第7章「パフォーマンス・チューニングと問合せキャッシングの管理」を参照してください。

A.3.1 ENABLE


注意:

ENABLEパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「パフォーマンス」タブにある「キャッシュ有効」オプションがENABLEパラメータに対応します。詳細は、第7.5.1項「問合せキャッシングを有効または無効にするためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


キャッシュ・システムを有効にするかどうかを指定します。NOに設定すると、キャッシングが無効になります。YESに設定すると、キャッシングが有効になります。デフォルトでは、問合せキャッシュは有効です。

例: ENABLE = YES;

A.3.2 DATA_STORAGE_PATHS

キャッシュされた問合せ結果データが格納され、キャッシュ・ヒットが発生した場合にアクセスされる場所の1つ以上のパスと、バイト、KB、MBまたはGB単位の最大容量を指定します。各パスの最大容量は4GBです。最適なパフォーマンスを維持するために、指定したパスは高いパフォーマンスのストレージ・システム上に存在する必要があります。

指定する各パスは、既存の書込み可能なパス名である必要があり、パス名は二重引用符( " )で囲む必要があります。マップされたディレクトリのみを指定します。UNCパス名およびマップされたネットワーク・ドライブは、サービスが修飾ユーザー・アカウントで実行する場合にのみ許可されます。

完全修飾パスまたは相対パスを指定できます。"/"(UNIX)または"<drive>:"(Windows)で始まらないパスを指定すると、Oracle BIサーバーでは、ローカルの書込み可能ディレクトリに対する相対パスであると見なされます。たとえば、パス"cache"を指定すると、Oracle BIサーバーでは、ランタイムに次のものが使用されます。

ORACLE_INSTANCE/bifoundation/OracleBIServerComponent/coreapplication_obisn/cache

注意:

クラスタ内の複数のOracle BIサーバーは、キャッシュされたデータを共有しません。このため、DATA_STORAGE_PATHSエントリは、クラスタ化された各サーバーに対して一意である必要があります。このエントリが一意であることを確実にするには、キャッシュが各Oracle BIサーバーのローカルの書込み可能なディレクトリに格納されるように相対パスを入力するか、各サーバーに異なる完全修飾パスを入力します。


複数のディレクトリは、カンマ区切りリストとして指定します。複数のディレクトリを指定する場合、それらは異なる物理ドライブ上に存在する必要があります(すべてが同じ物理ディスクに解決される複数のキャッシュ・ディレクトリ・パスがある場合、使用可能な領域と使用済領域の両方が二重にカウントされる可能性があります)。

構文: DATA_STORAGE_PATHS = "path_1" sz[, "path_2" sz{, "path_n" sz}];

例: DATA_STORAGE_PATHS = "cache" 256 MB;


注意:

各ドライブに複数のディレクトリを指定しても、ファイルの入出力(I/O)は同じI/Oコントローラを介して行われるため、パフォーマンスは向上しません。一般に、各ディスク・ドライブに対して1つのディレクトリのみを指定します。異なる複数のドライブ上に複数のディレクトリを指定すると、複数のデバイス間でI/Oを分散することによって、Oracle BIサーバーの全体的なI/Oスループットが内部的に改善される可能性があります。


キャッシュされるデータのディスク領域要件は、キャッシュされるエントリを生成する問合せの数、およびこれらの問合せの結果セットのサイズによって異なります。問合せ結果セットのサイズは、行サイズ(または結果セット内のすべての列の最大長の合計)に結果セットのカーディナリティ(つまり、結果セット内の行数)を掛けて計算されます。予測される最大値は、必要な領域のガイドラインになります。

この計算は、キャッシュされた結果セット内のすべてのレコードの平均サイズではなく、ハイエンドの見積りを提供します。このため、結果セットのサイズが可変長の文字列によって左右され、これらの文字列の長さが標準的に分配される場合、平均レコード・サイズは最大レコード・サイズの約半分になります。


注意:

最善の策は、4GB未満の値を使用することです。そうでないと、4GBを超える値は32ビット・システムで処理できないため、値が無署名の32ビット整数に対する最大許容値を超える可能性があります。64ビット・システムでも、4GB未満の値を使用することが最善です。

4GBを超える値がある場合は、複数のパスを作成してください。


A.3.3 MAX_ROWS_PER_CACHE_ENTRY

問合せキャッシュへの格納に制限を付与するための問合せ結果セット内の最大行数を指定します。行数の制限は、多数の行を戻すリソース集中型の問合せによってキャッシュ領域が消費されることを防ぐために役立ちます。問合せによって戻される行数がMAX_ROWS_PER_CACHE_ENTRYパラメータに指定された値より多い場合、その問合せはキャッシュされません。

0に設定した場合、キャッシュ・エントリ当たりの行数に制限はありません。

例: MAX_ROWS_PER_CACHE_ENTRY = 100000;

A.3.4 MAX_CACHE_ENTRY_SIZE


注意:

MAX_CACHE_ENTRY_SIZEパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「パフォーマンス」タブにある「最大キャッシュ・エントリ・サイズ」オプションがMAX_CACHE_ENTRY_SIZEパラメータに対応します。詳細は、第7.5.2項「問合せキャッシュ・パラメータを設定するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


キャッシュ・エントリの最大サイズを指定します。このサイズを超える可能性があるエントリはキャッシュされません。デフォルト・サイズは20MBです。

ギガバイトの場合はGB、キロバイトの場合はKB、メガバイトの場合はMB、およびバイトの場合は単位なしで指定してください。

例: MAX_CACHE_ENTRY_SIZE = 20 MB;

A.3.5 MAX_CACHE_ENTRIES


注意:

MAX_CACHE_ENTRIESパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「パフォーマンス」タブにある「最大キャッシュ・エントリ」オプションがMAX_CACHE_ENTRIESパラメータに対応します。詳細は、第7.5.2項「問合せキャッシュ・パラメータを設定するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


キャッシュ記憶域の管理を支援するために、問合せキャッシュで保持できる最大キャッシュ・エントリ数を指定します。キャッシュ・エントリの実際の制限は、同時問合せの数によって微妙に異なる可能性があります。デフォルト値は1000です。

例: MAX_CACHE_ENTRIES = 1000;

A.3.6 POPULATE_AGGREGATE_ROLLUP_HITS

以前にキャッシュされた問合せ結果セットからのデータを集計して、ロールアップ・キャッシュ・ヒットのために問合せキャッシュに新規エントリを作成するかどうかを指定します。デフォルト値はNOです。

通常、問合せが以前に実行された問合せに対してキャッシュ・ヒットすると、新しい問合せはキャッシュに追加されません。ユーザーには、特定の詳細のレベルでの情報を含む(たとえば、郵便番号別の販売収益)、キャッシュされた結果セットがあります。2番目の問合せもこれと同じ情報を求めますが、1位上の詳細のレベルです(たとえば、都道府県別の販売収益)。POPULATE_AGGREGATE_ROLLUP_HITSパラメータは、以前に実行された問合せからの集計をロールアップすることによって(この例では、キャッシュに格納されている最初の結果セットからのデータを集計することによって)キャッシュ・ヒットが発生する場合、このデフォルトを上書きします。つまり、Oracle Business Intelligenceでは、特定の都道府県内のすべての郵便番号の販売収益を加算して、都道府県別の販売収益を取得できます。これをロールアップ・キャッシュ・ヒットと呼びます。

通常、キャッシュ・ヒットが発生する問合せでは、新しいキャッシュ・エントリは作成されません。POPULATE_AGGREGATE_ROLLUP_HITSYESに設定することにより、この動作をキャッシュ・ロールアップに対してのみ上書きできます。非ロールアップ・キャッシュ・ヒットは、このパラメータによる影響を受けません。問合せの結果がキャッシュによって満たされる場合(つまり、問合せでキャッシュ・ヒットが発生する場合)、その問合せはキャッシュに追加されません。このパラメータをYESに設定すると、問合せで集計ロールアップ・ヒットが発生した場合に結果がキャッシュに追加されます。このパラメータをYESに設定すると、パフォーマンスが改善する可能性がありますが、キャッシュに追加されるエントリの数が多くなります。

例 : POPULATE_AGGREGATE_ROLLUP_HITS = NO;

A.3.7 USE_ADVANCED_HIT_DETECTION

キャッシングが有効になると、各問合せが評価され、キャッシュ・ヒットに適格かどうかが決定されます。キャッシュ・ヒットとは、サーバーがキャッシュを使用して問合せに回答でき、データベースにまったくアクセスしなかったことを意味します。Oracle BIサーバーは問合せキャッシュを使用して、集計の同一レベルまたは後のレベルでの問合せに回答できます。

USE_ADVANCED_HIT_DETECTIONパラメータは、ヒットのためにキャッシュの拡張検索を有効にします。拡張検索はパフォーマンスに影響を与えますが、カスタマの要件が変動するため、この影響を定量化することは容易ではありません。問合せキャッシングに頼る割合が大きく、キャッシュ・ミスを経験しているカスタマは、問合せの一致とユーザーの負荷が高い場合の全体的なパフォーマンスのトレードオフをテストできます。詳細は、パラメータMAX_SUBEXPR_SEARCH_DEPTHも参照してください。

A.3.7.1 問合せがキャッシュに追加されない理由

パフォーマンスKPIを満たすためにOracle BIサーバーで問合せ結果のキャッシングに頼っているカスタマは、キャッシング・パラメータを使用して、キャッシュ・ヒットが発生しない理由の特定に役立てることができます。ロギング機能は、キャッシュ・ミスが発生する一般的な理由の診断に役立ちます。キャッシュ・ミスとは、キャッシュをシードするはずの論理SQL問合せがキャッシュに挿入されないことです。次に、キャッシュ・ミスが発生する可能性のある状況をいくつか説明します。

  • キャッシュ不能のSQL要素。SQLリクエストにCURRENT_TIMESTAMPCURRENT_TIMERANDPOPULATEまたはパラメータ・マーカーが含まれている場合、その要素はキャッシュに追加できません。

  • キャッシュ不能の表。Oracle BIサーバー・リポジトリにある物理表は、キャッシュ不能とマークされることがあります。問合せがキャッシュ不能の表を参照する場合、その問合せ結果はキャッシュに追加されません。

  • キャッシュ・ヒット。一般に、問合せが以前にキャッシュされた問合せに対してキャッシュ・ヒットすると、現在の問合せの結果はキャッシュに追加されません。

    この例外は、ロールアップ・ヒットを集計する問合せヒットです。これらは、NQSConfig.INIパラメータPOPULATE_AGGREGATE_ROLLUP_HITSYESに設定されている場合、キャッシュに追加されます。

  • 結果セットが大きすぎる場合。

    この状況は、DATA_STORAGE_PATHSで設定されたサイズを超えた場合、またはMAX_ROWS_PER_CACHE_ENTRYで設定された行数を超える行がある場合に発生します。詳細は、第A.3.2項「DATA_STORAGE_PATHS」および第A.3.3項「MAX_ROWS_PER_CACHE_ENTRY」を参照してください。

  • 問合せが取り消された場合。これは、Oracle BIプレゼンテーション・サービスまたはAdministration Toolからの明示的な取消しによって発生するか、タイムアウトによって暗黙的に発生します。

  • Oracle BIサーバーがクラスタ化されている場合。キャッシュ・シーディング・ファミリに属する問合せは、クラスタを介して伝播されます。他の問合せは、ローカルに格納されます。このため、問合せがOracle BIサーバー・ノード1にあるキャッシュに追加されても、Oracle BIサーバー・ノード2には追加されない可能性があります。

問合せロギングのレベル4は、Oracle BIサーバー・コンパイラがエントリを問合せ結果キャッシュに追加しようとしたかどうかを診断できる最良のツールです。詳細は、第8.4.1項「問合せロギングの構成」を参照してください。

A.3.8 MAX_SUBEXPR_SEARCH_DEPTH

ヒット・ディテクタによって問合せの式の不完全一致が検索される深さを構成します。デフォルトは5です。

たとえば、レベル5の場合、式SIN(COS(TAN(ABS(ROUND(TRUNC(profit))))))の問合せでレベル7のprofitがミスします。検索の深さを7に変更すると、profitがヒット候補に入れられます。

A.3.9 DISABLE_SUBREQUEST_CACHING

YESに設定すると、サブリクエスト(副問合せ)レベルでのキャッシングが無効になります。デフォルト値はNOです。

サブリクエストのキャッシングは、特にリアルタイム・データと履歴データを含む問合せの場合に、パフォーマンスとキャッシュ・ヒット率を向上させます。ただし、他の問合せ最適化方法によって優れたパフォーマンスが提供される場合など、場合によってはサブリクエストのキャッシングを無効にできます。

例: DISABLE_SUBREQUEST_CACHING = NO;

A.3.10 GLOBAL_CACHE_STORAGE_PATH


注意:

GLOBAL_CACHE_STORAGE_PATHパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「パフォーマンス」タブにある「グローバル・キャッシュ・パス」および「グローバル・キャッシュ・サイズ」オプションがGLOBAL_CACHE_STORAGE_PATHパラメータに対応します。詳細は、第7.5.4項「グローバル・キャッシュ・パラメータを設定するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


クラスタ環境では、Oracle BIサーバーは、グローバル・キャッシュと呼ばれる共有キャッシュにアクセスするように構成できます。グローバル・キャッシュは共有ファイル・システムのストレージ・デバイスに存在し、シード・イベントやパージ・イベント、およびシード・イベントに関連する結果セットを格納します。

このパラメータは、クラスタリング間で共有されるキャッシュ・エントリを格納するための物理的場所を指定します。このパスは、ネットワーク共有をポイントしている必要があります。すべてのクラスタリング・ノードが同じ場所を共有します。

KB、MBまたはGB単位のサイズを指定するか、接尾辞なしの数値を入力してバイトを指定できます。

構文: GLOBAL_CACHE_STORAGE_PATH = "ディレクトリ名" SIZE;

例: GLOBAL_CACHE_STORAGE_PATH = "C:\cache" 250 MB;

A.3.11 MAX_GLOBAL_CACHE_ENTRIES

GLOBAL_CACHE_STORAGE_PATHによって指定された場所に格納されるキャッシュ・エントリの最大数。

例: MAX_GLOBAL_CACHE_ENTRIES = 1000;

A.3.12 CACHE_POLL_SECONDS

GLOBAL_CACHE_STORAGE_PATHによって指定された共有場所から各ノードがポーリングする間隔(秒単位)。

例: CACHE_POLL_SECONDS = 300;

A.3.13 CLUSTER_AWARE_CACHE_LOGGING

クラスタ・キャッシング機能のロギングをオンにします。トラブルシューティングにのみ使用されます。デフォルトはNOです。

例: CLUSTER_AWARE_CACHE_LOGGING = NO;

A.4 Generalセクションのパラメータ

Generalセクションには、ローカライゼーションと国際化、一時領域およびメモリー割当て、およびOracle BIサーバーからクライアントにデータが戻される方法を決定するために使用されるその他のデフォルト・パラメータなど、一般的なサーバー・デフォルト・パラメータが含まれています。


注意:

次の各項目で説明するパラメータLOCALESORT_ORDER_LOCALESORT_TYPEおよびCASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONの設定は、互いに関連しています。これらは、Oracle BIサーバーによるデータのソート方法を決定するために役立ちます。


A.4.1 LOCALE

サーバーから戻されるデータのロケールを指定します。このパラメータは、日および月のローカライズされた名前も決定します。

Oracle Business Intelligenceを正常に実行するには、ユーザーがアプリケーションを実行する言語について、オペレーティング・システムのロケールを適切に構成する必要があります(場合によっては、ロケールをサポートするために追加のコンテンツをシステムにインストールする場合があります)。Oracle BIサーバーは、サーバーの起動中にCランタイム・ロケールを設定します。ロケールおよび言語に関する一部の設定は相互に関連しており、Oracle BIサーバーでのデータのソート方法の決定に役立ちます。次のパラメータの設定が相互に機能することを確認します。

  • LOCALE

  • SORT_ORDER_LOCALE

  • SORT_TYPE

  • CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISON

LOCALEおよびSORT_ORDER_LOCALEのプラットフォーム非依存の有効値は、次のとおりです。

  • Arabic

  • Chinese

  • Chinese-traditional

  • Croatian

  • Czech

  • Danish

  • Dutch

  • English-USA

  • Finnish

  • French

  • German

  • Greek

  • Hebrew

  • Hungarian

  • Italian

  • Japanese

  • Korean

  • Norwegian

  • Polish

  • Portuguese

  • Portuguese-Brazilian

  • Romanian

  • Russian

  • Slovak

  • Spanish

  • Swedish

  • Thai

  • Turkish

Oracle BI Catalog Managerと言語拡張の詳細は、第15章「Oracle Business Intelligenceのローカライズ」を参照してください。

A.4.2 SORT_ORDER_LOCALE

Oracle BIサーバーがORDER BY句をリレーショナル・データベースにファンクションシップ(プッシュ・ダウン)できるかどうかを特定するために役立ちます。ORDER BY句は、ソートに使用されます。

Oracle BI Administration Toolの物理レイヤーで定義されるすべてのデータベースには、機能表が関連付けられています。特定のタイプのリレーショナル・データベースについて、機能表のデフォルト値を上書きする場合は、物理レイヤーでのその発生すべてに対して上書きする必要があります。

Oracle BI Administration Toolの「データベース」ダイアログの「機能」タブにある機能表には、リレーショナル・データベースでサポートされる機能と関数が指定されています。機能表とNQSConfig.INIファイルのSORT_ORDER_LOCALEの各設定は、データベースとOracle BIサーバーでデータが同じ方法でソートされる場合にのみ一致する必要があります。

リレーショナル・データベースとOracle BIサーバーでデータが同じ方法でソートされるには、表A-1に示すパラメータの値が一致している必要があります。

表A-1 重要な SORT_ORDER_LOCALE パラメータ

機能カテゴリ 具体的なパラメータ

ベース言語

LOCALE

ベース言語

SORT_ORDER_LOCALE

機能表とNQSConfig.INIファイルの両方におけるSORT_ORDER_LOCALEのデフォルト値は、english-usaです。

Oracle BIサーバーとデータベースが異なる方法でデータをソートする場合は、データベースに対する機能表のエントリSORT_ORDER_LOCALEenglish-usa以外の値に設定する必要があります。そうでないと、異なるデータ・ソート方法が競合します。

注記: LOCALEパラメータとSORT_ORDER_LOCALEパラメータは、プラットフォーム非依存の名前のみを受け入れます。詳細は、第A.4.1項「LOCALE」に記載されているリストを参照してください。

大/小文字

CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISON

バイナリと言語の比較

SORT_TYPE


実際のデータソースでのSORT_ORDER_LOCALE設定がOracle BIリポジトリの「データベース」ダイアログの「機能」タブにおけるSORT_ORDER_LOCALE設定と一致しない場合、結果セットが不正になる可能性があります。この設定が一致しない場合、複数のデータベースの結合を使用した場合に不正な結果が得られたり、UNION、INTERSECTおよびEXCEPT演算子を使用した場合にエラーが返されたりする可能性があります。これらの演算子はすべて、バックエンドのデータソースとOracle BIサーバー間の一貫性のあるソートに基づいています。

NQSConfig.INIのSORT_ORDER_LOCALE設定がOracle BIリポジトリの「データベース」ダイアログの「機能」タブにおけるSORT_ORDER_LOCALE設定と一致しない場合、問合せのパフォーマンスに悪影響が及ぶ可能性があります。ただし、この状況は結果セットの正確さには影響しません。

例: SORT_ORDER_LOCALE = "english-usa";

A.4.2.1 UNIXオペレーティング・システムでのSORT_ORDER_LOCALE

Oracle BIサーバーは、サーバーの起動中にCランタイム・ロケールを設定します。設定の値は、NQSConfig.INIファイルのSORT_ORDER_LOCALEエントリを使用して指定されます。詳細は、第15章「Oracle BIサーバーでのロケール・パラメータの設定」を参照してください。

A.4.3 SORT_TYPE

実行するソートのタイプを指定します。デフォルト値はBINARYです。バイナリ・ソートは、非バイナリ・ソートよりも高速です。

有効値はBINARYおよびDEFAULTです。DEFAULTを指定すると、非バイナリ・ソートが実行されます。これは、アクセント付き文字を含むデータの場合に優れたソート結果を返します。

例: SORT_TYPE = "BINARY";

A.4.4 CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISON

Oracle BIサーバーが比較演算の実行時に大文字と小文字を区別するかどうかを指定します。

有効値はONおよびOFFです。OFFに設定すると、大/小文字の区別は無視されます。ONに設定すると、大/小文字の区別が比較に考慮されます。デフォルトでは、このパラメータはONに設定されています。バイナリ・ソートの場合、大/小文字の区別はサーバーとリレーショナル・データベースで同様に設定する必要があります。

このパラメータがOracle BIプレゼンテーション・サービスでの大/小文字の設定にどのように関連しているかの詳細は、第B.1項「プレゼンテーション・サービスに対する拡張構成の変更」を参照してください。

この設定は、キャッシングと集計を目的としたOracle BIサーバーの内部比較にのみ適用されます。大/小文字の区別はデータベース操作の機能であり、データベース・レベルで設定されます。CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONパラメータにより、Oracle BIサーバーはバックエンド・データベースの機能を一致させることができます。影響を受ける演算子は次のとおりです。

  • Order By

  • Group By

  • Distinct

  • Join

  • 比較(<、>、=、<=、>=、<>)

たとえば、次の3つの用語について考えてみます。

  • ACME

  • DELTA

  • acme

CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONONの場合のORDER BYでは、上の例に示されている順序で行が表示されます。大/小文字を区別しない場合のORDER BYでは、ACMEとacmeがリスト内で隣に表示されます。

用語の大/小文字が区別される場合に重複の削除(DISTINCT)を実行すると、結果は3行になります。用語の大/小文字が区別されない場合、DISTINCTの結果は2行になります。

CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONは、バックエンド・データベースでの大/小文字の処理方法と一致するように設定する必要があります。たとえば、バックエンド・データベースで大/小文字が区別されない場合、Oracle BIサーバーも大/小文字を区別しないように構成する必要があります。Oracle BIサーバーとバックエンド・データベースで大/小文字の区別が同じでない場合、いくつかの微細な問題が生じる可能性があります。

集計に適用されるCASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONの例では、大/小文字が区別されるデータベースには次のタプル(または行)があります。

Region  Units
 WEST     1
 west     1
 West     1

CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONONに設定されている場合、データは上の表に示されているものと同じ結果でクライアントに戻されます。

CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONOFFに設定されている場合も、データは上の表に示されているものと同じ結果でクライアントに戻されます。Oracle BIサーバーでは文字比較が行われていないため、変化はありません。

ただし、機能表でSUM_SUPPORTEDOFFに設定されている場合、Oracle BIサーバーでは強制的に文字比較が実行されます。この場合、問合せの結果は次のようになります。

Region  Units
 WEST     3

このような結果になる理由は、Oracle BIサーバーでは大/小文字を区別する文字比較がオフになっているため、3つのタプルが同じ値として扱われ、集計されるからです。この場合、WEST = West = westです。ただし、「リージョン」列でフィルタしても、リージョンWEST、Westおよびwestは表示されます。CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONは、バックエンド・データベースでのフィルタリングには影響を与えません。集計の例で示されているロジックは、キャッシングにも適用されます。

NQSConfig.INIファイルでCASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISONが設定されているため、このパラメータはリポジトリ内のすべてのバックエンド・データベースに適用されます。このため、このパラメータはリポジトリの主要バックエンド・データベースの大/小文字の区別と一致するように設定する必要があります。

例: CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISON = ON;

A.4.5 NULL_VALUES_SORT_FIRST

NULL値を他の値より前にソートするか(ON)、後にソートするか(OFF)を指定します。有効値はONおよびOFFのみです。NULL_VALUES_SORT_FIRSTの値は、基礎となるデータベースに適合している必要があります。基礎となるデータベースが複数存在し、NULL値のソート方法が異なる場合、この値は、問合せで最も頻繁に使用されるデータベースに対応するように設定します。

例: NULL_VALUES_SORT_FIRST = OFF;

A.4.6 DATE_TIME_DISPLAY_FORMAT

Oracle BIサーバーに対する日付/タイムスタンプの入力および出力の書式を指定します。デフォルト値はyyyy/mm/dd hh:mi:ssです。

例: DATE_TIME_DISPLAY_FORMAT = "yyyy/mm/dd hh:mi:ss";

A.4.7 DATE_DISPLAY_FORMAT

Oracle BIサーバーに対する日付の入力および出力の書式を指定します。デフォルト値はyyyy/mm/ddです。


注意:

年を2桁(yy)または4桁(yyyy)で指定します。セパレータには、y、mまたはdを除く任意の文字を使用できます。


例: DATE_DISPLAY_FORMAT = "yyyy/mm/dd";

A.4.8 TIME_DISPLAY_FORMAT

Oracle BIサーバーに対する時間の入力および出力の書式を指定します。デフォルト値はhh:mi:ssです。

例: TIME_DISPLAY_FORMAT = "hh:mi:ss";

A.4.9 WORK_DIRECTORY_PATHS

一時領域用の1つ以上のディレクトリを指定します。

指定する各ディレクトリは、既存の書込み可能なパス名である必要があり、パス名は二重引用符( " )で囲む必要があります。マップされたディレクトリのみを指定します。

完全修飾パスまたは相対パスを指定できます。"/"(UNIX)または"<drive>:"(Windows)で始まらないパスを指定すると、Oracle BIサーバーでは、ローカルの書込み可能ディレクトリに対する相対パスであると見なされます。たとえば、パス"temp"を指定すると、Oracle BIサーバーでは、ランタイムに次のものが使用されます。

ORACLE_INSTANCE/tmp/OracleBIServerComponent/coreapplication_obisn/temp

複数のディレクトリは、カンマ区切りリストとして指定します。有効値は、相対パス、または既存の書込み可能なディレクトリの完全修飾パスです。UNCパス名およびマップされたネットワーク・ドライブは、サービスが修飾ユーザー・アカウントで実行する場合にのみ許可されます。

最適なパフォーマンスを維持するために、一時ディレクトリは高いパフォーマンスのストレージ・システム上に存在する必要があります。複数のディレクトリを指定する場合、それらは異なる物理ドライブ上に存在する必要があります。

構文: WORK_DIRECTORY_PATHS = "path_1" [, "path_2"{, "path_n"}];

例1: WORK_DIRECTORY_PATHS = "temp" ;

例2: WORK_DIRECTORY_PATHS = "D:\temp", "F:\temp";


注意:

各ドライブに複数のディレクトリを指定しても、ファイルI/Oは同じI/Oコントローラを介して行われるため、パフォーマンスは向上しません。一般に、各ディスク・ドライブに対して1つのディレクトリのみを指定します。異なる複数のドライブ上に複数のディレクトリを指定することは、Oracle BIサーバーの全体的なI/Oスループットを改善します。これは、内部的に、処理ファイルは特定のディスク・ドライブ間でI/O負荷を分散するラウンドロビン・アルゴリズムを使用して割り当てられるためです。


A.4.10 VIRTUAL_TABLE_PAGE_SIZE

ソート、結合、和結合、データベース・フェッチなどのいくつかの操作は、Oracle BIサーバーに対して使用可能なメモリー・リソースより多くのメモリー・リソースを必要とする場合があります。この状況を管理するために、サーバーでは、これらの操作の処理にバッファリング・スキームを提供する仮想表管理メカニズムが使用されます。データ量がVIRTUAL_TABLE_PAGE_SIZEを超えると、残りのデータは一時ファイルにバッファされ、処理の進行に応じて仮想表に入れられます。このメカニズムでは動的メモリー・サイズがサポートされ、問合せの処理時にすべての行を動的に取得できます。

VIRTUAL_TABLE_PAGE_SIZEは、Oracle BIサーバーの内部処理用のメモリー・ページ・サイズを指定します。値が大きくなるほど、I/Oが減少しますが、特にマルチユーザー環境でメモリー使用量が増加します。

VIRTUAL_TABLE_PAGE_SIZEが増加すると、I/O処理は減少します。複雑な問合せでは20 - 30の仮想表を使用する可能性がありますが、単純な問合せでは仮想表を必要としない場合さえあります。デフォルト・サイズの128KBは、Windows NTの仮想ページングのサイズが64KBであることを考慮すると妥当なサイズです。このパラメータは、同時ユーザー数と平均的な問合せの複雑さに応じて調整できます。一般に、256KBより大きいサイズに設定しても、スループットは相応には増加しません。これは、Windows NTシステム・バッファのサイズが64KBに制限されており、I/Oはシステム・バッファを使用して行われるためです。128KBはUNIXシステムでも妥当な値です。

例: VIRTUAL_TABLE_PAGE_SIZE = 128 KB;

A.4.11 USE_LONG_MONTH_NAMES

月名がJANUARYFEBRUARYなどの完全名として戻されるか、JANFEBなどの3文字の略語として戻されるかを指定します。有効値はYESおよびNOです。月名を完全名として戻すにはYESを指定し、月名を3文字の略語として戻すにはNOを指定します。デフォルト値はNOです。

例: USE_LONG_MONTH_NAMES = NO;

A.4.12 USE_LONG_DAY_NAMES

日名が MONDAY TUESDAY などの完全名として戻されるか、 MON TUE などの3文字の略語として戻されるかを指定します。有効値はYESおよびNOです。日名を完全名として戻すにはYESを指定し、日名を3文字の略語として戻すにはNOを指定します。デフォルト値はNOです。

例: USE_LONG_DAY_NAMES = NO;

A.4.13 UPPERCASE_USERNAME_FOR_INITBLOCK

初期化ブロックで特殊構文:USERを使用して、ユーザー名をパススルーできます。このパラメータがYESに設定されている場合、:USERを使用して初期化ブロックをパススルーしたユーザー名は、すべて大文字に変更されます。それ以外の場合は、ユーザー名で大/小文字の区別が維持されます。

例: UPPERCASE_USERNAME_FOR_INITBLOCK = NO;

A.5 Securityセクションのパラメータ

セキュリティのパラメータは、Oracle BIサーバーのセキュリティ機能のデフォルト値を指定します。セキュリティの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』を参照してください。

A.5.1 DEFAULT_PRIVILEGES

AuthenticatedUserアプリケーション・ロールに付与されるOracle BIリポジトリ・オブジェクトのデフォルトの権限を指定します。これは、任意の新規リポジトリ・オブジェクトに関連付けられるデフォルトのアプリケーション・ロールです。実際この設定は、他に明示的なセキュリティ設定を持たない新しいオブジェクトに対して、リポジトリのプレゼンテーション・レイヤーでのオブジェクト・セキュリティのデフォルト・レベルを指定します。

AuthenticatedUserアプリケーション・ロールは「任意の認証済ユーザー」を意味します。このロールはOracle BIリポジトリ内部用です。

有効値はNONEおよびREADです。デフォルト値はREADです。NONEは、管理ツールの「権限」ダイアログの「アクセス権なし」設定に相当します。

例: DEFAULT_PRIVILEGES = READ;

A.5.2 PROJECT_INACCESSIBLE_COLUMN_AS_NULL

権限のないユーザーへのセキュリティ・センシティブな列の表示方法を制御します。このパラメータがYESに設定されている場合、問合せの元の列の式がNULL式によって置換され、保護されている列は分析時に権限のないユーザーに対して非表示になります。

このパラメータがNOに設定されている場合、ユーザーが表示権限を持っていない保護された列を含むレポートを実行しようとすると、未解決の列のエラーが発生します。

デフォルト値はYESです。

例: PROJECT_INACCESSIBLE_COLUMN_AS_NULL = YES;

A.5.3 IGNORE_LDAP_PWD_EXPIRY_WARNING

LDAPサーバーによってパスワードの期限切れ警告が発行された場合でもユーザーがログインできるかどうかを決定します。有効値はYESおよびNOです。このパラメータを非コメント化し、LDAPサーバーによってパスワードの期限切れ警告が発行された場合にユーザーのログインを許可するにはYESを指定し、警告が発行された場合にユーザーのログインを拒否するにはNOを指定します。デフォルト値はNOです。

ユーザーのパスワードがLDAPサーバーで実際に期限切れになった後は、このパラメータの値にかかわらず、ユーザーはログインできません。

例: IGNORE_LDAP_PWD_EXPIRY_WARNING = NO;

A.5.4 SSL

このパラメータ、およびこの項で説明するその他のパラメータは、Oracle Business Intelligenceコンポーネント間のSecure Sockets Layer(SSL)通信に関連しています。

SSLのデフォルト設定はNOです。


注意:

この項で説明するSSLパラメータのほとんどは、Fusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。集中管理されるSSLパラメータには、次のものがあります。

  • SSL

  • SSL_CERTIFICATE_FILE

  • SSL_PRIVATE_KEY_FILE

  • SSL_VERIFY_PEER

  • SSL_CA_CERTIFICATE_FILE

Oracle Business Intelligenceコンポーネント間のSSLの構成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』のOracle Business Intelligenceコンポーネント間のSSLの構成方法に関する項を参照してください。


A.5.5 SSL_CERTIFICATE_FILE

証明書ファイルのパスを指定します。Oracle BIサーバーやOracle BIスケジューラなど、SSLサーバーとして機能するコンポーネントの場合、これはサーバー証明書ファイル名です。Oracle Business Intelligence ODBCクライアント・データソースなどのクライアント・コンポーネントの場合、これはクライアント証明書ファイル名です。

このパラメータは集中管理されます。

例(サーバー): SSL_CERTIFICATE_FILE = "servercert.pem";

例(クライアント): SSL_CERTIFICATE_FILE = "client-cert.pem";

A.5.6 SSL_PRIVATE_KEY_FILE

秘密鍵ファイルを指定します。サーバー・コンポーネントの場合、これはサーバー秘密鍵ファイル名です。クライアント・コンポーネントの場合、これはクライアント秘密鍵ファイル名です。

このパラメータは集中管理されます。

例(サーバー): SSL_PRIVATE_KEY_FILE = "serverkey.pem";

例(クライアント): SSL_PRIVATE_KEY_FILE = "client-key.pem";

A.5.7 SSL_VERIFY_PEER

サーバーがクライアント認証を必要とするかどうかを指定します。YESに設定すると、Oracle Business Intelligenceコンポーネントは、接続している他のコンポーネントが有効な証明書を持っているかどうかを検証します(相互認証)。デフォルト値のNOは、すべてのピアへの接続を許可します。

このパラメータは集中管理されます。

例: SSL_VERIFY_PEER = NO;

A.5.8 SSL_CA_CERTIFICATE_FILE

ピアの検証がYESに設定されている場合にサーバーまたはクライアント証明書の検証に使用される、信頼性のあるCA証明書の名前とパスを指定します。クライアント認証が必要な場合にのみ有効になります。

このパラメータは集中管理されます。

例: SSL_CA_CERTIFICATE_FILE = "CACertFile";

A.5.9 SSL_TRUSTED_PEER_DNS

識別名(DN)による接続が許可されている個々の名前付きクライアントを指定します。DNは、証明書の公開鍵に一致する秘密鍵を持っているエンティティを識別します。

このパラメータは集中管理されません

例: SSL_TRUSTED_PEER_DNS = "";

A.5.10 SSL_CERT_VERIFICATION_DEPTH

証明連鎖の深さです。深さ1は、証明書が信頼性できるCAによって署名される必要があることを意味します。深さ2は、証明書があるCAによって検証された別のCAによって署名されたことを意味します。デフォルト値は9です。

このパラメータは集中管理されません

例: SSL_CERT_VERIFICATION_DEPTH = 9;

A.5.11 SSL_CIPHER_LIST

サーバーによって使用される、許可された暗号スイートのリスト。デフォルトは空の文字列で、ALLに相当します。

このパラメータは、デフォルトの選択以外の暗号スイートを使用する場合にのみ設定する必要があります。

このパラメータは集中管理されません

例: SSL_CIPHER_LIST = "EXP-RC2-CBC-MD5";

A.6 Serverセクションのパラメータ

Serverセクションのパラメータは、Oracle BIサーバーのデフォルトと制限を定義します。

A.6.1 READ_ONLY_MODE


注意:

READ_ONLY_MODEパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「パフォーマンス」タブにある「RPD更新を許可しない」オプションがREAD_ONLY_MODEパラメータに対応します。詳細は、第7.3.1項「RPD更新を禁止するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


管理ツールがオンラインまたはオフライン・モードの場合に、Oracle BIリポジトリ・ファイルの変更を許可または禁止します。デフォルトはNOで、リポジトリの編集が可能です。

このパラメータがYESに設定されている場合、管理ツールを使用してリポジトリを変更できなくなります。管理ツールでリポジトリを開くと、リポジトリが読取り専用であるというメッセージがユーザーに通知されます。このパラメータがNOに設定されている場合は、管理ツールを使用してリポジトリに変更を加えることができます。

READ_ONLY_MODENOに設定されている場合でも、管理ツールでリポジトリが読取り専用モードで開く場合があります。たとえば、オフライン・モードでリポジトリを開くときに、Oracle BIサーバーまたは別の管理ツール・クライアントがそのリポジトリに対してロックを保持している場合、リポジトリは読取り専用モードで開きます。オンライン・モードでは、Oracle BIサーバーの起動時に管理ツールがリポジトリに対してロックを保持していた場合、リポジトリが読取り専用モードで開く可能性があります。

さらに、Oracle Business Intelligenceがクラスタ化されており、管理ツールがオンライン・モードでスレーブ・ノードに接続している場合も、管理ツールは読取り専用モードで開きます。これは、マスター・ノードがリポジトリに対するロックを保持しているために発生します。クラスタ化された環境での実行時にこの状況を回避するには、管理ツールによって使用されるOracle BIサーバー ODBC DSNが、特定のOracle BIサーバーではなくクラスタ・コントローラをポイントするように構成されていることを確認します。

A.6.2 MAX_SESSION_LIMIT

サーバーによって許可される同時接続の最大数を指定します。この数を超えると、サーバーは接続リクエストを拒否します。

制限は、65,535接続です。

例: MAX_SESSION_LIMIT = 2000;

A.6.2.1 MAX_SESSION_LIMITおよびSERVER_THREAD_RANGEパラメータについて

接続プールのサイズにより、使用可能なOracle BIサーバー接続の数と、物理問合せの処理に使用可能なスレッドの数が決定されます。1つの論理問合せから複数の物理問合せが生成される可能性があり、それぞれの物理問合せが異なる接続に割り当てられる可能性があります。

Oracle BIサーバーでは、パラメータSERVER_THREAD_RANGEを使用して指定された最大数までサーバー・スレッドが作成されます。必要に応じて、1つ以上のセッションからの問合せを処理するために、常に使用可能なすべてのスレッドが使用されます。

通常、MAX_SESSION_LIMITによって指定されるセッション数は、SERVER_THREAD_RANGEによって指定される使用可能なスレッド数よりも大きくなります。

まとめると、次のようになります。

  • MAX_SESSION_LIMITは、無効な場合でもOracle BIサーバーに接続できるセッションの数を指定します。セッションおよび対応する問合せは、使用可能になったときに処理されるようにスレッドのキューに入れられます。

  • 接続プールのサイズは、物理問合せを処理するスレッド数と接続数を指定します。

  • SERVER_THREAD_RANGEは、論理問合せを処理するスレッドの数、つまり、Oracle BIサーバーでいつでも有効にできる問合せの数を指定します。

A.6.3 MAX_REQUEST_PER_SESSION_LIMIT

1セッション当たりの論理リクエストの最大数を指定します。これは、1セッション当たりの同時に存在する、開いているリクエストの数です。

制限は、1セッション当たり65,535論理リクエストです。


注意:

通常、個々のユーザーには、各セッションに対して同時に開いているリクエストは1つのみ存在します。しかし、アプリケーション・プログラムとOracle BIプレゼンテーション・サービスには、通常、同時に開いているリクエストが複数存在します。一般に、デフォルト値500はほとんどの環境において十分な値ですが、このパラメータは、アプリケーション環境や使用しているクライアント・ツールに基づいて調整する必要があります。


例: MAX_REQUEST_PER_SESSION_LIMIT = 500;

A.6.4 SERVER_THREAD_RANGE

各Oracle BIサーバー・リクエストについて、SERVER_THREAD_RANGEはスレッド割当ての構成情報を指定します。範囲の下限値は、初期に割り当てられるスレッドの数を指定し、範囲の上限値は、割り当てられるスレッドの最大数を指定します。スレッド・プールは、上限または下限に達するまで、5スレッドの増分で拡大または縮小します。スレッド数がセッション数よりも少ない場合、セッションは先着順に使用可能なスレッド数を共有します。

両方の値を同じ数に設定すると、スレッド・プーリングの利点を最大限にすることができますが、それに伴うコストが生じます。下限と上限を同じ数値に設定すると、その数のスレッドが常に割り当てられ、それによってスタック領域が消費されます。

例: SERVER_THREAD_RANGE = 10-200;

詳細は、第A.6.2.1項「MAX_SESSION_LIMITおよびSERVER_THREAD_RANGEパラメータについて」を参照してください。

A.6.5 SERVER_THREAD_STACK_SIZE

各サーバー・スレッドに割り当てられるメモリー・スタック・サイズを指定します。値0は、各サーバー・スレッドのスタック・サイズを32ビットのプラットフォームの場合は256KB、64ビットのシステムの場合は1MBに設定します。

デフォルト値は0です。この値を変更する場合は、指定する値がシステムで使用可能なメモリー・リソースに適していることを確認してください。

例: SERVER_THREAD_STACK_SIZE = 0;

A.6.6 DB_GATEWAY_THREAD_RANGE

SERVER_THREAD_RANGEに従って、Oracle Business Intelligence Database Gatewayスレッド・プールのスレッドの最小数および最大数を指定します。

デフォルト値は40-200です。

例: DB_GATEWAY_THREAD_RANGE = 40-200;

A.6.7 DB_GATEWAY_THREAD_STACK_SIZE

各Oracle Business Intelligence Database Gatewayスレッドに割り当てられるメモリー・スタック・サイズを指定します。値0は、サーバー・スレッド当たりのスタック・サイズを32ビットのプラットフォームの場合は256KB、64ビットのシステムの場合は1MBに設定します。

デフォルト値は0です。この値を変更する場合は、指定する値がシステムで使用可能なメモリー・リソースに適していることを確認してください。

例: DB_GATEWAY_THREAD_STACK_SIZE = 0;

A.6.8 HTTP_CLIENT_THREAD_RANGE

HTTPクライアント・ラッパーを使用してデータの読取りおよび書込みを行う際にOracle BIサーバーが使用する、スレッド・プールの最小スレッド数および最大スレッド数を指定します。

デフォルト値は0-100です。

例: HTTP_CLIENT_THREAD_RANGE = 0-100;

A.6.9 HTTP_CLIENT_THREAD_STACK_SIZE

HTTP_CLIENT_THREAD_RANGEで指定された各スレッドに割り当てられるメモリー・スタック・サイズを指定します。値0は、スレッド当たりのスタック・サイズを、32ビット・プラットフォームについては256KB、64ビット・システムについては1MBに設定します。

デフォルト値は0です。この値を変更する場合は、指定する値がシステムで使用可能なメモリー・リソースに適していることを確認してください。

例: HTTP_CLIENT_THREAD_STACK_SIZE = 0;

A.6.10 MAX_EXPANDED_SUBQUERY_PREDICATES

副問合せの拡張時、副問合せによって移入できる値の最大数を制御します。デフォルトは8,192値です。この制限を超えると、Oracle BIサーバーでエラーが生成されます。

Oracle BIサーバー構文は、INおよびCOMPARISONなどの各種副問合せをサポートします。場合によっては、Oracle BIサーバーで副問合せを実行し、それを値に変換する必要があります(たとえば、データベース機能表でデータベース機能IN_SUPPORTED/IN_SUBQUERY_SUPPRTEDおよびCOMPARISON_SUBQUERYがオフになっている場合など)。Oracle BIサーバーで副問合せを値リストに変換する場合は、副問合せの結果セットから生じる値の最大数の監視にMAX_EXPANDED_SUBQUERY_PREDICATESが使用されます。

MAX_ENTRIES_PER_IN_LISTと呼ばれるデータベース機能設定もあります。この値は、特定のデータソースによってサポートされるリテラル数に応じて設定されます。この制限を超えるると、Oracle BIサーバーによってINリストがより小さいリストに分割され、ORで結合されます。ただし、元のINリストが長すぎる場合、そのデータソースに対するSQL文の長さ制限を超える可能性があり、データベース・エラーまたは障害が発生することがあります。MAX_EXPANDED_SUBQUERY_PREDICATESパラメータは、この状況を回避するための2つ目の制限を提供します。

例: MAX_EXPANDED_SUBQUERY_PREDICATES = 8192;

A.6.11 MAX_QUERY_PLAN_CACHE_ENTRIES

キャッシュされた論理問合せ計画の数を制御します。問合せ計画キャッシュとは、最近使用された問合せの計画をキャッシュすることによって、問合せコンパイル・プロセスの速度を向上させる内部パフォーマンス機能です。

このパラメータのデフォルト値は1024です。Oracleサポート・サービスに連絡せずに、この値を大きくしないでください。

例: MAX_QUERY_PLAN_CACHE_ENTRIES = 1024;

A.6.12 MAX_QUERY_PLAN_CACHE_ENTRY_SIZE

単一の論理計画キャッシュ・エントリに割り当てられるヒープ・メモリーの使用量の制限を指定します。Oracle BIサーバーごとの計画キャッシュ・メモリーの総使用量は、MAX_QUERY_PLAN_CACHE_ENTRY_SIZEを二乗することで算出できます。

デフォルト値0は、デフォルトの制限値が32ビット・プラットフォームについては256KB、64ビット・システムについては1MBであることを示しています。この値を変更する場合は、指定する値がシステムで使用可能なメモリー・リソースに適していることを確認してください。

例: MAX_QUERY_PLAN_CACHE_ENTRY_SIZE = 0;

A.6.13 MAX_DRILLDOWN_INFO_CACHE_ENTRIES

リポジトリ当たりのキャッシュされたアクション・リンク・ドリルダウン情報エントリの数を制御します。これは、最近使用された問合せのアクション・リンク情報をキャッシュすることにより、アクション・リンク情報の計算速度を向上させます。

このパラメータのデフォルト値は1024です。Oracleサポート・サービスに連絡せずに、この値を大きくしないでください。

例: MAX_DRILLDOWN_INFO_CACHE_ENTRIES = 1024;

A.6.14 MAX_DRILLDOWN_QUERY_CACHE_ENTRIES

リポジトリ当たりのキャッシュされたアクション・リンク問合せエントリの数を制御します。これは、最近使用された問合せのアクション・リンク・ドリルダウン結果をキャッシュすることにより、ドリルダウンの速度を向上させます。

このパラメータのデフォルト値は1024です。Oracleサポート・サービスに連絡せずに、この値を大きくしないでください。

例: MAX_DRILLDOWN_QUERY_CACHE_ENTRIES = 1024;

A.6.15 INIT_BLOCK_CACHE_ENTRIES

行単位の初期化でキャッシュされる初期化ブロック結果セットの数を制御します。キャッシュ・キーは、完全にインスタンス化された初期化ブロックSQLです。

デフォルト値は20です。このパラメータはOracle Business Intelligenceのローカライズされたバージョンの内部操作に影響を与えるため、指示がないかぎり、この値は変更しないことをお薦めします。

例: INIT_BLOCK_CACHE_ENTRIES = 20;

A.6.16 CLIENT_MGMT_THREADS_MAX

Oracle BIサーバーのクライアント/サーバー通信を管理するために割り当てられる、管理スレッドの数を指定します。各クライアント・プロセスが1つの管理スレッドを消費します。Oracle BIサーバーのクライアント/サーバー通信方式はTCP/IPです。

通常、デフォルト値5はクライアントとサーバーの通信には十分であるため、このパラメータの値は変更しないでください。

例: CLIENT_MGMT_THREADS_MAX = 5;

A.6.17 RPC_SERVICE_OR_PORT


注意:

RPC_SERVICE_OR_PORTパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「パフォーマンス」タブにある「ポート範囲(開始)」および「ポート範囲(終了)」オプションは、RPC_SERVICE_OR_PORTパラメータを上書きします。詳細は、第5.5項「システム・コンポーネントをスケーリングするためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


Oracle BIサーバーがリスニングするIPアドレスとポート番号を指定します。ip_address:portの書式でIPアドレスとポート番号を指定するか、ポート番号のみを指定できます。

IPアドレスとポート番号を指定すると、Oracle BIサーバーは指定されたIPアドレスにバインドします。

ポート番号のみを指定する場合、IPアドレスはデフォルトで0.0.0.0に設定され、Oracle BIサーバーはそのコンピュータ上のすべてのIPアドレスでリスニングします。

IPアドレスのみを指定する場合は、ポート値はデフォルトで9703になります。

Oracle Business IntelligenceのODBCウィザードを使用してOracle BIサーバー用のODBCデータソースを構成する場合、ログオン情報の入力画面の「ポート」フィールドに指定されているポート番号と、ここで指定するポート番号が一致している必要があります。構成ファイルでポート番号を変更する場合、新しいポート番号を使用するように、影響を受けるすべてのODBCデータソースを再構成する必要があります。

例1: RPC_SERVICE_OR_PORT = 9703;

例2: RPC_SERVICE_OR_PORT = 127.0.0.1:9703;

A.6.18 LISTEN_ADDRESS

このパラメータは、将来のリリース用に予約されています。

A.6.19 LISTEN_PORT

このパラメータは、将来のリリース用に予約されています。

A.6.20 ENABLE_DB_HINTS

SQL文とともにOracle Databaseに渡されるオプションのヒントを有効にします。データベース・ヒントの説明は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』を参照してください。

デフォルト値はYESです。

例: ENABLE_DB_HINTS = YES;

A.6.21 PREVENT_DIVIDE_BY_ZERO

ゼロによる除算が発生した場合の動作を制御します。YESに設定すると、NULL値が戻されます。NOに設定すると、問合せが終了し、適切なエラーがユーザーに戻されます。

例: PREVENT_DIVIDE_BY_ZERO = YES;

A.6.22 CLUSTER_PARTICIPANT


注意:

CLUSTER_PARTICIPANTパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「スケーラビリティ」タブに表示されるOracle BIサーバー・インスタンスごとに、CLUSTER_PARTICIPANTYESに設定されます。詳細は、第5.5項「システム・コンポーネントをスケーリングするためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

すべてのOracle Business Intelligenceデプロイメントは、それが単一ノード・デプロイメントである場合でも、クラスタ・コントローラを実行するように設計されています。そのため、CLUSTER_PARTICIPANTは常にYESに設定する必要があります。


この構成ファイルを使用しているOracle BIサーバーがOracle BIサーバー・クラスタのメンバーであるかどうかを指定します。

有効値はYESおよびNOです。デフォルト値はYESです。

クラスタ化された環境では、通常、リポジトリ公開ディレクトリを指定して、オンライン・モードでリポジトリに対して加えられた変更を伝播させます。リポジトリ公開ディレクトリの詳細は、"REPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORY"および"REQUIRE_PUBLISHING_DIRECTORY"を参照してください。

CLUSTER_PARTICIPANTYESに設定されている場合、このサーバーには、次の場所に有効な構成済のClusterConfig.xmlファイルがある必要があります。

ORACLE_INSTANCE/config/OracleBIApplication/coreapplication

詳細は、第6章「高可用を実現するOracle Business Intelligenceのデプロイ」のClusterConfig.xmlファイルに関する説明を参照してください。

例: CLUSTER_PARTICIPANT = YES;

A.6.23 REPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORY


注意:

REPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORYパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「デプロイメント」ページの「リポジトリ」タブにある「RPD公開ディレクトリ」オプションがREPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORYパラメータに対応します。このパラメータは、Fusion Middleware Controlで「RPD公開ディレクトリ」オプションが設定されている場合にのみ、NQSConfig.INIに表示されます。詳細は、第10.2項「リポジトリをアップロードしOracle BIプレゼンテーション・カタログの場所を設定するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


パラメータCLUSTER_PARTICIPANTYESに設定されている場合、REPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORYは、クラスタに参加しているすべてのOracle BIサーバーによって共有されるリポジトリ公開ディレクトリの場所を指定します。このパラメータには、デフォルト値はありません。

リポジトリがオンライン・モードで更新されると、この場所に公開されます。すべてのクラスタ化されたサーバーは、リポジトリが変更されているかどうかを起動時にこの場所で調べます。これは、オンライン・モードでリポジトリが更新されないと予測する場合でも、クラスタ内のすべてのサーバーがアクセスできる有効な場所である必要があります。

このディレクトリは、共有ファイル・システムに存在する必要があります。ディレクトリは有効な完全修飾ディレクトリ・パス名である必要があり、パス名は二重引用符( " )で囲まれている必要があります。UNCパス名およびマップされたネットワーク・ドライブは、サービスが修飾ユーザー・アカウントで実行する場合にのみ許可されます。リポジトリ公開ディレクトリとして、相対パス名、または(Oracle Business Intelligenceソフトウェアのインストール・ディレクトリにある)リポジトリのサブディレクトリを指定しないでください。

オンライン・リポジトリ変更のマスター・サーバーとして指定されているOracle BIサーバー(ClusterConfig.xmlファイルでMasterServerパラメータがtrueに設定されているサーバー)は、このディレクトリに対して読取り/書込みアクセス権を持っている必要があります。クラスタのOracle BIサーバー(ClusterConfig.xmlファイルで定義されているその他のサーバー)も、このディレクトリに対して読取り/書込みアクセス権を持っている必要があります。ドライブ・マッピングにおける相違に適応するために異なる名前が指定されている場合でも、すべてのエントリが実際に同じディレクトリを参照する必要があります。

例:

REPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORY = "z:\OracleBI\Publish";

REPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORY = "\\ClusterSrv\Publish";

A.6.24 REQUIRE_PUBLISHING_DIRECTORY


注意:

REQUIRE_PUBLISHING_DIRECTORYパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

Fusion Middleware Controlの「デプロイメント」ページの「リポジトリ」タブにある「リポジトリの共有」オプションがREQUIRE_PUBLISHING_DIRECTORYパラメータに対応します。詳細は、第10.2項「リポジトリをアップロードしOracle BIプレゼンテーション・カタログの場所を設定するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


パラメータCLUSTER_PARTICIPANTYESに設定されている場合、REQUIRE_PUBLISHING_DIRECTORYは、このOracle BIサーバーが起動してクラスタを結合するために、(パラメータREPOSITORY_PUBLISHING_DIRECTORYで指定された)リポジトリ公開ディレクトリが使用可能である必要があることを指定します。

このパラメータは、デフォルトでコメント・アウトされています。

YESに設定すると、起動時に公開ディレクトリが使用可能でない場合、またはサーバーによるディレクトリ内のファイルの読取り中にエラーが発生した場合、nqserver.logファイルにエラー・メッセージが記録され、サーバーが停止します。

公開ディレクトリが使用可能でない場合でもOracle BIサーバーが起動してクラスタを結合できるようにするには、この値をNOに設定します。NOに設定すると、サーバーがクラスタを結合し、nqserver.logファイルに警告メッセージが記録されます。オンラインでのリポジトリ更新は、(Oracle Business Intelligenceソフトウェアのインストール・ディレクトリにある)サーバーのRepositoryディレクトリには反映されません。このため、リクエストの失敗、間違った回答、およびその他の問題が生じる可能性があります。ただし、これは、オンラインでのリポジトリ編集が頻繁に行われず、いくつかのサーバーに古いリポジトリがある場合でもクラスタを機能させることが目的である場合には有用です。

例: REQUIRE_PUBLISHING_DIRECTORY = YES;

A.6.25 DISCONNECTED

このパラメータは非推奨であり、使用していません。

A.6.26 AUTOMATIC_RESTART

障害の後にOracle BIサーバーを自動的に再起動するかどうかを指定します。自動再起動は、Oracle BIサーバー・プラットフォームにのみ適用され、クラスタ化されたOracle BIサーバー環境には適用されません。デフォルト値はYESです。

例: AUTOMATIC_RESTART = YES;

A.6.27 VARIABLE_VALUE_LIMIT

クライアント・ツールでNQSGetSessionValues()関数をコールしたときに返されるセッション変数値の最大長を指定します。

例: VARIABLE_VALUE LIMIT= 10;

たとえば、VARIABLE_VALUE_LIMITが10に設定されており、NQSGetSessionValues()関数が値「1234567890ABCDE」の変数についてコールされたとします。この場合、値は「1234567890」に切り捨てられます。

A.6.28 EVALUATE_SUPPORT_LEVEL

データベース関数EVALUATEEVALUATE_ANALYTICEVALUATE_AGGRおよびEVALUATE_PREDICATEをユーザーが発行できるかどうかを指定します。EVALUATE*関数の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のデータベース関数に関する項を参照してください。

デフォルトでは、このパラメータは0に設定されます。つまり、EVALUATE関数ファミリに対するすべてのサポートは無効になります。oracle.bi.server.manageRepositories権限を持つユーザーがEVALUATE関数を発行できるようにするには、このパラメータを1に設定します。すべてのユーザーがEVALUATE関数を発行できるようにするには、このパラメータを2に設定します。

例: EVALUATE_SUPPORT_LEVEL = 1;

A.6.29 FMW_SECURITY_SERVICE_URL


注意:

FMW_SECURITY_SERVICE_URLパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。


Oracle BIサーバーがOracle Fusion Middlewareセキュリティ・サービスを特定できるように、Oracle WebLogic Serverが実行している場所を指定します。

例: FMW_SECURITY_SERVICE_URL = "http://localhost:9704";

A.6.30 FMW_SECURITY_SERVICE_MAX_NUMBER_OF_CONNECTIONS

多すぎる接続によってOracle WebLogic Serverが過負荷にならないように、Oracle BIサーバーからOracle Fusion Middlewareセキュリティ・サービスへの接続の数を制限します。変更しないでください。

例: FMW_SECURITY_SERVICE_MAX_NUMBER_OF_CONNECTIONS = 2000;

A.6.31 FMW_SECURITY_SERVICE_MAX_NUMBER_OF_RETRIES

Oracle Fusion Middlewareセキュリティ・サービスへの接続の最大試行回数を指定します。

例: FMW_SECURITY_SERVICE_MAX_NUMBER_OF_RETRIES = 0;

A.6.32 FMW_UPDATE_ROLE_AND_USER_REF_GUIDS

ユーザーは、各自の名前ではなく、グローバル一意識別子(GUID)によって識別されます。この識別のため、テストから本番に移行したり、あるアイデンティティ・ストアから別のアイデンティティ・ストアに変更したりすると、Oracle BIリポジトリで構成したユーザーベースのデータ・アクセス・セキュリティが機能しなくなる可能性があります。

この状況を回避するために、このパラメータを一時的にYESに設定して、リポジトリ内のユーザーのGUIDをアイデンティティ・ストア内のユーザーのGUIDでリフレッシュできます。このパラメータのデフォルト値はNOです。

GUIDは、テスト環境と本番環境の両方で同じはずであるため、通常、テスト環境と本番環境間でアイデンティティ・ストア内のGUIDをリフレッシュすることはありません。テスト環境と本番環境でGUIDが異なる場合にのみ、GUIDをリフレッシュする必要があります。

システムのセキュリティを損なうことを回避するために、GUIDをリフレッシュした後、このパラメータをNOに戻してください。

GUIDのリフレッシュ・プロセスの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』のデフォルト・セキュリティ構成を使用したセキュリティ管理に関する項を参照してください。プレゼンテーション・サービスのGUIDをリフレッシュする場合も、類似のパラメータが必要です。

例: FMW_UPDATE_ROLE_AND_USER_REF_GUIDS = NO;

A.6.33 MONITOR_PORT


注意:

MONITOR_PORTパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。


クラスタ・コントローラが接続する必要がある場合に、BIサーバーがリスニングするポートを指定します。

例: MONITOR_PORT = 9701;

A.6.34 ORACLEHARDWAREACCELERATION


注意:

ORACLEHARDWAREACCELERATIONパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。


この設定は社内使用のみになっています。変更しないでください。

例: ORACLEHARDWAREACCELERATION = NO;

A.7 高可用性パラメータ

高可用性セクションのパラメータは、高可用性構成でのデフォルトおよび制限の使用を定義します。

A.7.1 HA_DB_PING_PERIOD_MILLISECS

高可用性を実現するためにBIサーバーによって実行される、すべてのTimesTenデータベースの連続した2つのポーリング間の間隔(ミリ秒)を指定します。このポーリングによってBIサーバーは非アクティブなTimesTenスキーマを判断し、問合せに使用するTimesTen集計表を選択できます。

例: HA_DB_PING_PERIOD_MILLISECS = 60000;

A.8 Dynamic Libraryセクションのパラメータ

このセクションには、ダイナミック・リンク・ライブラリ(DLL)ごとに1つのエントリ、またはWindowsシステムとUNIXシステムの両方でOracle BIサーバーへの接続に使用される共有オブジェクトのセットが含まれています。

構文: logical_name = dynamic_library;

この構文の説明は次のとおりです。


注意:

このセクションは、Oracleサポート・サービスから指示がないかぎり、変更しないでください。


このリリースに用意されているダイナミック・リンク・ライブラリは、次のとおりです。

A.9 Usage Trackingセクションのパラメータ

使用状況トラッキングのパラメータは、Oracle BIサーバーに送信される各論理問合せの使用状況トラッキング統計の収集に対するデフォルト値を定義します。

表A-2に、使用状況トラッキング表およびスタンドアロンの使用状況トラッキング・リポジトリに追加される列の名前と説明を示します。

表A-2 使用状況トラッキング表に追加される列の名前と説明

名前 データ型 説明 注意

SAW_DASHBOARD_PG

Varchar(150)

Oracle BIプレゼンテーション・サービス・ダッシュボード内のページ

ダッシュボード・リクエストでない場合はNullです。

PRESENTATION_NAME

Varchar(128)

Oracle BIプレゼンテーション・サービスのプレゼンテーション・カタログの名前

該当なし

ERROR_TEXT

Varchar(250)

バックエンド・データベースからの、キャッシュ・エントリを生成しない問合せに対するエラー・フラグと理由テキスト

SUCCESS_FLGがゼロでない場合にのみ適用可能です。複数のメッセージを連結します。アプリケーションは、列の内容を解析する必要があります。

RUNAS_USER_NAME

Varchar(128)

偽装ユーザー(問合せを実行したプロキシ・ユーザー)

リクエストが偽装ユーザーとして実行されていない場合はNullです。


使用状況トラッキングの詳細は、第9章「使用状況トラッキングの管理」を参照してください。

A.9.1 ENABLE


注意:

新しい(アップグレードでない)インストールでは、[USAGE_TRACKING]セクションのENABLEパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingCentrallyManaged属性がfalseに設定されていないかぎり、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingEnabled属性は、ENABLEDパラメータに相当します。詳細は、「使用状況トラッキングの管理」を参照してください。


使用状況トラッキング統計の収集を有効または無効にします。

有効値はYESおよびNOです。デフォルト値はNOです。NOに設定すると、統計は累積されません。YESに設定すると、統計は各論理問合せに対して累積されます。

例: ENABLE = NO ;

A.9.2 DIRECT_INSERT


注意:

新しい(アップグレードでない)インストールでは、DIRECT_INSERTパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingCentrallyManaged属性がfalseに設定されていないかぎり、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingDirectInsert属性は、DIRECT_INSERTパラメータに相当します。詳細は、「使用状況トラッキングの管理」を参照してください。


統計がデータベース表に直接挿入されるか、ローカル・ファイルに書き込まれるかを指定します。

  • DIRECT_INSERTNOに設定すると、データはフラット・ファイルに書き込まれます。

  • DIRECT_INSERTYESに設定すると、データは表に挿入されます。


    注意:

    このパラメータは、使用状況トラッキング・パラメータENABLEYESに設定されている場合にのみ機能します。


データベース表への直接挿入が推奨されるため、デフォルト値はYESです。

DIRECT_INSERTYESまたはNOのいずれに設定されているかに応じて、いくつかの他のパラメータが有効になります。これらのパラメータについては、表A-3に概要を示し、次の各項で説明します。

表A-3 DIRECT_INSERT設定に対して有効なパラメータ

DIRECT_INSERT設定 使用されるパラメータ パラメータ設定

NO

STORAGE_DIRECTORY

"full_directory_path"

NO

CHECKPOINT_INTERVAL_MINUTES

5

NO

FILE_ROLLOVER_INTERVAL_MINUTES

30

NO

CODE_PAGE

"ANSI"

YES

PHYSICAL_TABLE_NAME

"Database"."Catalog"."Schema"."Table"または"Database"."Schema"."Table"

YES

CONNECTION_POOL

"Database"."Connection_Pool"

YES

BUFFER_SIZE

10 MB

YES

BUFFER_TIME_LIMIT_SECONDS

5

YES

NUM_INSERT_THREADS

5

YES

MAX_INSERTS_PER_TRANSACTION

1


A.9.3 STORAGE_DIRECTORY

使用状況トラッキング・ログ・ファイルを格納するために使用されるディレクトリのフルパスを指定します。指定するディレクトリは、有効で書込み可能な完全修飾ディレクトリ・パス名である必要があり、パス名は二重引用符( " )で囲む必要があります。マップされたディレクトリのみを指定します。

有効値は、既存の書込み可能なディレクトリへの任意の完全修飾パス名です。

パラメータSTORAGE_DIRECTORYは、パラメータDIRECT_INSERTNOに設定されている場合にのみ有効です。使用状況トラッキングが有効で、記憶域ディレクトリが指定されていない場合、ファイルは次の場所に書き込まれます。

ORACLE_INSTANCE\diagnostics\logs\OracleBIServerComponent\coreapplication_obisn

例: STORAGE_DIRECTORY = "C:\Temp\UsageTracking";

A.9.4 CHECKPOINT_INTERVAL_MINUTES

使用状況トラッキング・データがディスクにフラッシュされる頻度を指定します。この間隔を大きい値に設定すると、サーバーが異常停止した場合に失われる可能性のあるデータの量が増加します。この間隔を小さい値に設定すると、追加のオーバーヘッドが生じます。

デフォルトは5分です。


注意:

間隔を0に設定すると、Oracle BIサーバーは、ディスクへの使用状況トラッキング・データの書込みを最小の試行間隔で試行します。これはサーバーのパフォーマンスに悪影響を及ぼすため、強くお薦めしません。


例: CHECKPOINT_INTERVAL_MINUTES = 5;

A.9.5 FILE_ROLLOVER_INTERVAL_MINUTES

現在の使用状況トラッキング・ログ・ファイルが閉じられ、新規ファイルが作成されるまでの時間を分単位で指定します。たとえば、このエントリを60分に設定すると、1日に24の使用状況トラッキング・ログ・ファイルが作成されます。

デフォルトは30分です。

チェックポイント間隔がロールオーバー間隔に等しい、またはそれより大きい場合、ロールオーバーのみが明示的に発生します。チェックポイントは、古い使用状況トラッキング・ログ・ファイルが閉じられるときにのみ、暗黙的に発生します。


注意:

チェックポイント間隔が0に設定されている場合、Oracle BIサーバーは最小の試行間隔で、現在の使用状況トラッキング・ログ・ファイルを閉じて新規ログ・ファイルを開こうとします。これはサーバーのパフォーマンスに悪影響を及ぼし、記憶域ディレクトリに多数の使用状況トラッキング・ログ・ファイルが作成されることになります。この間隔を0に設定することは、強くお薦めしません。


例: FILE_ROLLOVER_INTERVAL_MINUTES = 240;

A.9.6 CODE_PAGE

多言語リポジトリの場合、これは、ディスクへの統計の書込み時に使用される出力コード・ページのタイプを指定します。有効値には、任意の有効なコード・ページ番号(1252など)、およびその他のグローバルに認識されている出力コード・ページ・タイプが含まれます。

デフォルト値はANSIです。このタイプは、使用されているデータベース・ローダーによって決まります。たとえば、Oracle DatabaseおよびDB2によって使用されるデータベース・ローダーに対して多言語リポジトリをサポートするには、UTF8を指定します。値は二重引用符で囲みます。USC-2は、現時点ではサポートされていません。

例: CODE_PAGE = "ANSI";

A.9.7 PHYSICAL_TABLE_NAME


注意:

新しい(アップグレードでない)インストールでは、PHYSICAL_TABLE_NAMEパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingCentrallyManaged 属性がfalseに設定されていないかぎり、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingPhysicalTableName属性は、PHYSICAL_TABLE_NAMEパラメータに相当します。詳細は、「使用状況トラッキングの管理」を参照してください。


問合せ統計に対応するレコードを挿入する表を指定します。表名は、管理ツールの物理レイヤーに表示されるものと同じ完全修飾名です。

このパラメータの一般構造は、使用されているデータベースのタイプによって決まります。

  • SQL Serverの場合は、次の一般構造を使用します。

    PHYSICAL_TABLE_NAME = "Database"."Catalog"."Schema"."Table";

    例:

    PHYSICAL_TABLE_NAME = "OracleBI Usage"."Catalog"."dbo"."S_NQ_ACCT";

    上の例の構造は、次のようになります。

    • "Oracle BI Usage"はデータベース・コンポーネントを表します。

    • "Catalog"はカタログ・コンポーネントを表します。

    • "dbo"はスキーマ・コンポーネントを表します。

    • "S_NQ_ACCT"は表名を表します。

  • Oracle Databaseの場合は、次の一般構造を使用します。

    PHYSICAL_TABLE_NAME = "Database"."Schema"."Table";

    例:

    PHYSICAL_TABLE_NAME = "OracleBI Usage"."DEV_BIPLATFORM"."S_NQ_ACCT";

    上の例の構造は、次のようになります。

    • "Oracle BI Usage"はデータベース・コンポーネントを表します。

    • "DEV_BIPLATFORM"はスキーマ・コンポーネントを表します。

    • "S_NQ_ACCT"は表名を表します。

A.9.8 CONNECTION_POOL


注意:

新しい(アップグレードでない)インストールでは、CONNECTION_POOLパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingCentrallyManaged属性がfalseに設定されていないかぎり、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingConnectionPool属性は、CONNECTION_POOLパラメータに相当します。詳細は、「使用状況トラッキングの管理」を参照してください。


使用状況トラッキング表にレコードを挿入するために使用される接続プールを指定します。これは、管理ツールの物理レイヤーに表示されるものと同じ完全修飾名です。

例: CONNECTION_POOL = "OracleBI Usage"."Connection Pool";

A.9.9 BUFFER_SIZE

INSERT文を一時的に格納するために使用されるメモリーの量を指定します。バッファでは、挿入される統計を生成した問合せに依存せずに、INSERT文を使用状況トラッキング表に発行できます。バッファが満杯になると、挿入スレッドによってバッファ・エントリが処理されるまで後続の問合せの統計は破棄されます。

KBまたはMB単位のサイズを指定するか、接尾辞なしの数値を入力してバイトを指定できます。

例: BUFFER_SIZE = 10 MB;

A.9.10 BUFFER_TIME_LIMIT_SECONDS

INSERT文が使用状況トラッキング表に発行される前にバッファに残されている最大時間を指定します。この時間制限により、Oracle BIサーバーは、長期にわたる静止中であっても迅速にINSERT文を発行できます。

例: BUFFER_TIME_LIMIT_SECONDS = 5;

A.9.11 NUM_INSERT_THREADS

INSERT文をバッファから削除して使用状況トラッキング表に発行するスレッドの数を指定します。このスレッド数は、接続プールに割り当てられているスレッドの合計数を超えない必要があります。

例: NUM_INSERT_THREADS = 5;

A.9.12 MAX_INSERTS_PER_TRANSACTION

使用状況トラッキング表に挿入されるときに単一トランザクションとしてグループ化されるレコードの数を指定します。この数を増やすと、パフォーマンスが多少改善されますが、データベースでのデッドロックによって挿入が拒否される可能性も高くなります。

例: MAX_INSERTS_PER_TRANSACTION = 1;

A.9.13 SUMMARY_STATISTICS_LOGGING


注意:

新しい(アップグレードでない)インストールでは、SUMMARY_STATISTICS_LOGGINGパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingCentrallyManaged属性がfalseに設定されていないかぎり、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのSummaryStatisticsLogging属性は、SUMMARY_STATISTICS_LOGGINGパラメータに相当します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のSummary Advisorのロギングの有効化に関する項を参照してください。


Oracle BI Summary Advisorのロギング統計の収集を有効または無効にするには、次のようにしてください。

  • Summary Advisorのロギングを有効にするには、このパラメータをYESに設定します。

  • 外部結合を含む論理問合せに対してのみSummary Advisorのロギングを有効にするには、このパラメータをLOG_OUTER_JOINT_QUERIES_ONLYに設定します。完全なSummary Advisorのロギングを有効にすることによる小さいパフォーマンスへの影響が問題となる場合は、このオプションを使用することを検討してください。

  • Summary Advisorのロギングを無効にするには、このパラメータをNO (デフォルト)に設定します。

Oracle BI Summary Advisorの機能は、Oracle Business IntelligenceをOracle Exalytics Machineで実行している場合にのみ使用できます。

Summary Advisor機能の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のOracle BI Summary Advisorを使用した集計の問合せ候補の識別に関する項を参照してください。

例: SUMMARY_STATISTICS_LOGGING = YES;

A.9.14 SUMMARY_ADVISOR_TABLE_NAME


注意:

新しい(アップグレードでない)インストールでは、SUMMARY_ADVISOR_TABLE_NAMEパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのUsageTrackingCentrallyManaged属性がfalseに設定されていないかぎり、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

BIDomain.BIInstance.ServerConfiguration MBeanのSummaryAdvisorTableName属性は、SUMMARY_ADVISOR_TABLE_NAMEパラメータに相当します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のSummary Advisorのロギングの有効化に関する項を参照してください。


Oracle BI Summary Advisorのロギング統計に対応するレコードを挿入する表を指定します。表名は、管理ツールの物理レイヤーに表示されるものと同じ完全修飾名です。

例: SUMMARY_ADVISOR_TABLE_NAME = "Orcl"."DEV_BIPLATFORM".

"S_NQ_SUMMARY_ADVISOR"

A.10 Query Optimization Flagsセクションのパラメータ

Query Optimization Flagsセクションには、1つのパラメータがあります。それは、特定の状況においてOracle BIサーバーの動作を上書きする特殊なパラメータです。

A.10.1 STRONG_DATETIME_TYPE_CHECKING

このパラメータを使用して、問合せに含まれている一部の日付/時間データ型の非互換性が拒否されないように、厳密なデータ型チェックを緩めます。たとえば、"date/time op string-literal"という書式の問合せには、技術的に日付/時間データ型の非互換性が含まれており、通常はOracle BIサーバーによって拒否されます。

有効値はONおよびOFFです。デフォルト値はONで、この場合、厳密なデータ型チェックが有効になり、日付/時間データ型の非互換性を含む問合せが拒否されます。これが推奨設定です。

厳密なデータ型チェックを緩めるには、この値をNOに設定します。この場合でも、無効な問合せまたは重大な日付/時間の非互換性を含む問合せは拒否されます。また、リレーショナル・データベースに類似した厳密なデータ型チェックが実装されている場合などには、問合せが失敗する可能性があります。

例: STRONG_DATETIME_TYPE_CHECKING = ON;

A.11 MDX Member Name Cacheセクションのパラメータ

このセクションのパラメータは、一意の名前とリポジトリ内のすべてのSAP/BWキューブのメンバーのキャプション間をマップする、キャッシュ・サブシステムに関するものです。

A.11.1 ENABLE

このパラメータは、機能が有効かどうかを指定します。

これはSAP/BWキューブにのみ適用されるため、デフォルト値はNOです。

A.11.2 DATA_STORAGE_PATH

キャッシュが存続する場所のパス。これは、単一の場所にのみ適用されます。

エントリの最後にある数は、記憶域の容量を示しています。機能が有効な場合、文字列<full directory path>は有効なパスで置換される必要があります。

例: DATA_STORAGE_PATH = "C:\OracleBI\server\Data\Temp\Cache" 500 MB;

A.11.3 MAX_SIZE_PER_USER

各ユーザーがキャッシュ・エントリに使用できる最大ディスク領域。

例: MAX_SIZE_PER_USER = 100 MB;

A.11.4 MAX_MEMBER_PER_LEVEL

ディスクに存続できる、1レベルのメンバーの最大数。

例: MAX_MEMBER_PER_LEVEL = 1000;

A.11.5 MAX_CACHE_SIZE

個々のキャッシュ・エントリ・サイズの最大サイズ。

例: MAX_CACHE_SIZE = 100 MB;

A.12 Aggregate Persistenceセクションのパラメータ

Oracle Business Intelligenceでは、集計表とこれに対応するOracle Business Intelligenceメタデータ・マッピングの作成とロードを自動化する、集計の永続性機能が提供されます。このセクションのパラメータは、集計の永続性機能の構成および使用に関連します。

A.12.1 AGGREGATE_PREFIX

集計の永続性のドメイン・サーバー名を指定します。接頭辞は1 - 8文字の長さで、特殊文字が含まれていない必要があります('_'は使用可能です)。

例: AGGREGATE_PREFIX = "SA_";

A.12.2 AGGREGATE_THREAD_POOL_SIZE

集計の永続性のために起動されるスレッドの数を指定します。各フェーズ内で、ロードのパフォーマンスを改善するためにリレーショナル・ロードが個別のスレッドで実行されます。デフォルト値は5です。

例: AGGREGATE_THREAD_POOL_SIZE = 5;

A.12.3 AGGREGATE_AW_NAME

ターゲットOracle Databaseで作成されるアナリティック・ワークスペース・オブジェクトの名前を指定します。このコンテナで、集計AWキューブとディメンションが作成されます。

例: AGGREGATE_AW_NAME = "OBI_AW";

A.12.4 PREAGGREGATE_AW_CUBE

集計の永続性のためにシステムによって生成されたAWキューブを完全に解決するかどうかを指定します。デフォルト値はYESです。YESに設定すると、記憶域の領域使用量が大幅に増加します。

例: PREAGGREGATE_AW_CUBE = YES;

A.13 JavaHostセクションのパラメータ

このセクションには、1つのパラメータのみがあります。これは、JavaHost処理を実行するコンピュータに関する情報を提供します。

A.13.1 JAVAHOST_HOSTNAME_OR_IP_ADDRESSES


注意:

JAVAHOST_HOSTNAME_OR_IP_ADDRESSパラメータはFusion Middleware Controlによって集中管理されており、Fusion Middleware Controlを介したすべての構成が無効化されていないかぎり(非推奨)、NQSConfig.INIを手動で編集することによって変更することはできません。

ホスト情報、およびFusion Middleware Controlの「容量管理」ページの「パフォーマンス」タブにある「ポート範囲(開始)」および「ポート範囲(終了)」オプションは、JAVAHOST_HOSTNAME_OR_IP_ADDRESSパラメータを上書きします。詳細は、第5.5項「システム・コンポーネントをスケーリングするためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。


このパラメータは、JavaHostの接続性に関する情報を提供します。デフォルト・ポート値は9810です。

構文: JAVAHOST_HOSTNAME_OR_IP_ADDRESS = "host_name1:port1",host_name2:port2;

例: JAVAHOST_HOSTNAME_OR_IP_ADDRESS = "MYHOST:9810";

A.14 Datamart Automationセクションのパラメータ

このセクションのパラメータは、将来のリリース用に予約されています。

A.14.1 ESSBASE_STUDIO_URL

このパラメータは、将来のリリース用に予約されています。

A.14.2 ESSBASE_SERVER

このパラメータは、将来のリリース用に予約されています。

A.14.3 DMA_DATABASE

このパラメータは、将来のリリース用に予約されています。