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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B63029-03
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3 Oracle Business Intelligenceシステムの構成

この章では、Fusion Middleware Controlおよび手動でOracle Business Intelligenceシステムを構成する方法について説明します。この章では、構成ファイルの場所についての情報を提供します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 Oracle Business Intelligenceの構成

Oracle Business IntelligenceはFusion Middleware Controlを使用して構成することをお薦めします。ただし、この方法を使用しても構成設定を変更できない場合は、Oracle BI Systems Management APIまたはFusion Middleware Control MBeanブラウザを使用できます。適切な予防措置を取ることにより、構成ファイルを手動で編集することもできます。

表3-1に、Oracle Business Intelligenceの構成に使用できる方法を示します。いずれの方法でも、1つ以上の構成ファイルに変更が行われます。

表3-1 Oracle Business Intelligenceを構成する方法

対象操作 使用できるツール 更新方法

構成設定の集中管理

Oracle BI Systems Management APIメソッドによる自動更新。

詳細は、第22章「Oracle BI Systems Management APIの概要」を参照してください。

構成設定のプログラムによる変更

  • WLST (WebLogic Scripting Tool)

  • Javaプログラム

詳細は、第3.3項「構成設定を更新するためのOracle BI Systems Management APIの使用」を参照してください。

スクリプトまたはプログラムを使用した、Oracle BI Systems Management APIメソッドへのプログラム的なアクセス。

構成設定の手動による変更

注意: Fusion Middleware Controlによって管理される設定は、設定ファイルでコメント化されています。これらの設定は手動で更新しないでください。

システムの破損を回避するために、クラスタ内のすべてのノードの構成ファイルを正しく変更する必要があります。

テキスト・エディタを使用した、構成ファイルへの変更内容の手動入力。


3.2 Oracle Business Intelligenceの構成設定を更新するためのFusion Middleware Controlの使用

Oracle Business Intelligenceの構成設定は、Fusion Middleware Controlを使用して更新することをお薦めします。これにより、システム全体にわたる変更の配信、およびシステムがクラスタ化されている場合にはすべてのコンピュータにわたる変更の配信が管理されます。

Fusion Middleware Controlを使用してOracle Business Intelligenceの構成設定を更新するには:

  1. Business Intelligenceの「概要」ページに移動します。詳細は、第2.2.3項「Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを管理するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

  2. 該当するページとタブを選択して、変更する設定を表示します。

  3. 構成をロックして編集」をクリックして、変更を実行できるようにします。


    注意:

    複数の管理者で同じ管理者アカウントを共有しないでください。気付かずに同時更新を実行して、同じ構成設定を変更してしまうことがあります。


  4. 各ページで変更を行います。

  5. 変更後は、ページごとに「適用」をクリックします。

  6. 変更が完了したら、次のいずれかを実行します。

    • 「変更のアクティブ化」をクリックして変更内容を実行し、ロックを解除して、他のシステム管理者が変更を実行できるようにします。

    • 「構成の解放」をクリックして、「構成をロックして編集」 をクリックした以降のすべての変更を元に戻し、ロックを解除して、他のシステム管理者が変更を実行できるようにします。

  7. 変更をアクティブ化したら、「概要」ページに移動して「再起動」をクリックします。

3.3 構成設定を更新するためのOracle BI Systems Management APIの使用

通常はFusion Middleware Controlで管理されているOracle Business Intelligenceの構成設定を、Oracle BI Systems Management APIを使用して更新できます。詳細は、第22.3.3項「Oracle BI Systems Management APIを使用した構成設定の更新」を参照してください。

3.4 構成設定を更新するためのテキスト・エディタの使用

通常はFusion Middleware Controlで管理されていない構成設定を、テキスト・エディタを使用して手動で更新できます。


注意:

Fusion Middleware Controlで通常管理されていない構成設定を手動で更新する場合は、複数のコンピュータ上に存在する構成ファイルの複数のコピーに同じ変更を行う必要があります。必要なすべての構成ファイルを変更しないと、システムが破損する可能性があります。


テキスト・エディタを使用して、通常はFusion Middleware Controlで管理されていないOracle Business Intelligenceの構成設定を更新できます。更新の手順は、次のとおりです。

通常はFusion Middleware Controlで管理されていないOracle Business Intelligenceの構成設定を手動で更新するには:

  1. 編集するファイルのバックアップ・コピーを作成します。

  2. テキスト・エディタで構成ファイルを開きます。


    注意:

    Oracle Business Intelligenceが複数のコンピュータまたは複数の場所にインストールされている場合、その構成ファイルのコピーはインストールごとに存在し、各ファイルに重複した設定が含まれています。したがって、構成ファイルの各コピーで同じ変更を行う必要があります。


    詳細は、第3.6項「構成ファイルの格納場所」を参照してください。

  3. 変更する各構成ファイルで、対象要素を探すか、ファイルに設定を追加する場合は新しい要素を作成します。

  4. 該当する変更内容を入力します。

  5. 変更内容を保存して構成ファイルを閉じます。

  6. Oracle Business Intelligenceを再起動します。

    詳細は、第4.1項「Oracle Business Intelligenceの起動および停止について」を参照してください。

Fusion Middleware Controlで通常管理されていない構成設定は手動で更新できます。ただし、Oracleサポート・サービスからの明確な指示がないかぎり、そのような更新は行わないでください。詳細は、付録D「Fusion Middleware Control設定の手動更新」を参照してください。

3.5 構成設定を更新するためのFusion Middleware Control MBeanブラウザの使用

MBeanブラウザを使用する明確な指示のないかぎり、構成設定はFusion Middleware Controlを使用して更新してください。詳細は、第3.2項「Oracle Business Intelligenceの構成設定を更新するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

Fusion Middleware Control MBeanブラウザを使用して構成設定を更新するには:

  1. Fusion Middleware Control MBeanブラウザを表示します。

    詳細は第2.4.2項「Fusion Middleware Control MBeanブラウザの表示」を参照してください。

  2. ドメインをロックします。

    Fusion Middleware Control MBeanブラウザを使用してOracle Business Intelligenceに関連する構成属性の設定を変更する場合は、次の手順を使用して、事前にドメインをロックする必要があります。

    1. 最初のBIDomain MBeanである、oracle.biee.admin、Domain:bifoundation_domain、BIDomain、BIDomainなどのMBeanに移動します。

    2. 「操作」タブを表示します。

    3. ロック」操作リンクをクリックします。

      ドメインをロックしたら、設定の更新を開始できます。

  3. フォルダを展開して、構成ファイルの属性グループの詳細を表示します。

    たとえば、Oracle Business Intelligenceの電子メール設定を構成するには、BIDomain.BIInstance.EmailConfigurationフォルダを展開して、基礎となる同じ名前のノードを選択します。

    異なるグループのOracle Business Intelligence構成設定を構成するには、必要なフォルダを展開して、その基礎となるノードを選択します。

  4. 次の方法で値を作成または更新します。

    • 「属性」タブのフィールドに直接入力する場合:

      • 新しい値を該当する行の「値」フィールドに入力します。

      • 「適用」をクリックして変更内容を保存するか、「元に戻す」をクリックして変更内容を元に戻します。

    • 「属性」タブから表示した新しいページに入力する場合:

      • 「名前」列のリンクをクリックして、新しいページを表示します。

      • 新しい値を「値」フィールドに入力します。

      • 「適用」をクリックして変更内容を保存するか、「元に戻す」をクリックして変更内容を元に戻します。

      • 「戻る」をクリックして、ページを閉じます。

  5. 変更内容を元に戻すには「元に戻す」をクリックします。

  6. 前述の手順を繰り返して、その他の設定を作成または変更します。

  7. ドメインのロックを解除します。

    変更を行ったら、次のように変更をコミットするかロール・バックして、ドメインのロックを解除する必要があります。

    1. oracle.biee.admin、Domain:bifoundation_domain、BIDomain、BIDomainなどのMBeanに移動します。

    2. 「操作」タブを表示します。

    3. (オプション)コミット操作リンクをクリックして変更内容を保存し、ドメインのロックを解除します。

      変更内容を確定してドメインのロックを解除する場合には、このオプションを使用します。

    4. (オプション)ロールバック操作リンクをクリックして変更内容を元に戻し、ドメインのロックを解除します。

      変更をコミットせずにドメインのロックを解除する場合には、このオプションを使用します。

  8. Oracle Business Intelligenceの「概要」ページを開き、「再起動」をクリックします。

3.6 構成ファイルの格納場所

システムの動作を構成するOracle Business Intelligenceの構成ファイルは、Middlewareホーム内の様々な場所にあります。

各ホストには、そのホストにデプロイされるコンポーネント用の独自の構成ファイルのセットがあります。

Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントの構成ファイルは、次の場所にあります。

MW_HOME\ORACLE_INSTANCE\instancen\config\COMPONENT\bi_component_name\

たとえば、Oracle BIサーバーの構成ファイルは次の場所に格納されています。

D:\mw_home\instances\instance1\config\OracleBIServerComponent\ coreapplication_obis1

表3-2は、各Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントの構成ファイルの名前と場所を示しています。Oracle Business Intelligenceの構成設定を更新する場合は、Fusion Middleware Controlを使用し、必ず変更内容が正しく伝播されるようにしてください。詳細は、第3.2項「Oracle Business Intelligenceの構成設定を更新するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

診断ログ構成ファイルの詳細は、第8.3.2項「診断ログ構成ファイルの概要とその位置」を参照してください。

表3-2 Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントの構成ファイルの格納場所

BIコンポーネント 構成ファイル ファイルの場所

Oracle BIサーバー


NQSConfig.INI

logconfig.xml

ORACLE_INSTANCE\config\OracleBIServerComponent\coreapplication_obisn

例:

\instances\instance1\config\OracleBIServerComponent\coreapplication_obis1

注意: DBFeatures.iniもこのディレクトリに格納されていますが、このファイルは直接編集しないでください。データベースの機能を編集する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』を参照してください。

Oracle BIプレゼンテーション・サービス


instanceconfig.xml

ORACLE_INSTANCE\config\OracleBIPresentationServicesComponent\coreapplication_obipsn

例:

\instances\instance1\config\OracleBIPresentationServicesComponent\coreapplication_obips1

注意: 記載されているデフォルト値をオーバーライドする場合を除いて、instanceconfig.xmlファイルに要素を追加しないでください。所属組織のニーズに合せるためにシステムを構成する際に必要な設定のみをオーバーライドします。

クラスタ・コントローラ


ClusterConfig.xml

ccslogging.xml

ORACLE_INSTANCE\config\OracleBIApplication\coreapplication

例:

\instances\instance1\config\OracleBIApplication\coreapplication

Oracle BIスケジューラ


instanceconfig.xml

ccslogging.xml
(クラスタ・コントローラ用)

ORACLE_INSTANCE\config\OracleBISchedulerComponent\coreapplication_obischn

例:

\instances\instance1\config\OracleBISchedulerComponent\coreapplication_obisch1

JavaHost

config.xml

logging_config.xml

ORACLE_INSTANCE\config\OracleBIJavaHostComponent\coreapplication_obijhn

例:

\instances\instance1\config\OracleBIJavaHostComponent\coreapplication_obijh1

Oracle BIプレゼンテーション・サービス・プラグイン


bridgeconfig.properties

MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\config\fmwconfig\biinstances\coreapplication

例:

mw_home\user_projects\domains\bifoundation_domain\config\fmwconfig\biinstances\coreapplication


Oracle Business Intelligenceインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』を参照してください。