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Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B60984-05
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5 ポートの管理

この章では、Oracle WebLogic ServerまたはOracle HTTP Serverによって使用されるポート番号などの、Oracle Fusion Middlewareポート番号の確認および変更方法について説明します。

次の項目が含まれます。

5.1 ポートの管理について

Oracle Fusion Middlewareの多くのコンポーネントやサービスはポートを使用します。ほとんどのポート番号はインストール時に割り当てられます。それらのサービスで使用されるポート番号を認識し、同じポート番号をホスト上の2つのサービスで使用されないようにすることは、管理者として重要です。

一部のポートは、インストール時にポート番号割当てを指定できます。


関連項目:

ポート番号のリストは、付録Cを参照してください。インストール時のポートの割当てを無効にする方法の詳細は、インストレーション・ガイドを参照してください。


5.2 ポート番号の表示

次の項で説明されているように、コマンドラインまたはFusion Middleware Controlを使用して、現在使用中のポート番号を表示できます。

5.2.1 コマンドラインを使用したポート番号の表示

システム・コンポーネントの現行のポート番号を表示するには、次のコマンドを使用します。

(UNIX) ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl status -l
(Windows) ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl status -l

Oracle WebLogic Serverのポート番号を表示するには、属性を指定してWLSTのgetコマンドを使用します。たとえば、管理ポートを取得するには、次のコマンドを使用します。

wls:/SOA_domain/serverConfig> get('AdministrationPort')
9002

5.2.2 Fusion Middleware Controlを使用したポート番号の表示

Fusion Middleware Controlを使用して、ドメイン、管理サーバー、管理対象サーバー、またはSOAインフラストラクチャやOracle Web Cacheなどのコンポーネントのポート番号を表示できます。

たとえば、ドメインのポートを表示するには、次の手順を実行します。

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いてから、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択します。

  3. 「WebLogicドメイン」メニューで「ポートの使用状況」を選択します。

    次の図に示すように、「ポートの使用状況」ページが表示されます。

    ports.gifの説明は次にあります
    図ports.gifの説明

    オプションで、「表示」から管理対象サーバーを選択することで、表示するポートをフィルタできます。

「ポートの使用状況の詳細」表に、使用されているポート、IPアドレス、コンポーネント、チャネルおよびプロトコルが表示されます。

また、ターゲットにナビゲートしてターゲットのメニューから「ポートの使用状況」を選択すると、管理サーバー、管理対象サーバー、およびSOAインフラストラクチャやOracle Web Cacheなどのコンポーネントについても同様のページを表示できます。

5.3 Oracle Fusion Middlewareで使用するポート番号の変更

Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Server管理コンソールまたはコマンドラインを使用して、一部のOracle Fusion Middlewareコンポーネントのポート番号を変更できます。


注意:

ポート番号は、未使用であるポートの任意のポート番号に変更できます。コンポーネントに割り当てられているポート範囲内のポート番号を使用する必要はありません。割当て済のポート範囲の詳細は、付録Cを参照してください。


この項の項目は次のとおりです。

その他のポートの変更の詳細は、次を参照してください。

5.3.1 Oracle WebLogic Serverリスニング・ポートの変更

次の項で説明するように、Oracle WebLogic Server管理コンソールまたはWLSTを使用して、WebLogic Server管理サーバーまたは管理対象サーバーの非SSL(HTTP)リスニング・ポートおよびSSL(HTTPS)リスニング・ポートを変更できます。


関連項目:

Oracle WebLogic Serverポートの変更の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverサーバー環境の構成』を参照してください。


5.3.1.1 管理コンソールを使用したOracle WebLogic Serverリスニング・ポートの変更

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、WebLogic Server管理サーバーまたは管理対象サーバーの非SSL(HTTP)リスニング・ポートおよびSSL(HTTPS)リスニング・ポートを変更する手順は次のとおりです。

  1. サーバーにナビゲートします。

    server_nameの設定」ページが表示されます。

  2. 「一般」タブで、「リスニング・ポート」または「SSLリスニング・ポート」の数値を変更します。

  3. サーバーが稼働中であれば、サーバーを再起動します。

  4. 別のコンポーネントがOracle WebLogic Serverリスニング・ポートに依存している場合、これらのコンポーネントを再構成する必要があります。たとえばOracle Portalで、WLS_PORTALとして構成されたOracle WebLogic Serverのリスニング・ポートが変更される場合、Oracle HTTP Serverの構成に応じて従来のポートを指すように変更する必要があります。ポート番号は、次のファイルで変更します。

    ORACLE_INSTANCE/OHS/ohs_name/moduleconf/portal.conf 
    

5.3.1.2 WLSTを使用したOracle WebLogic Serverリスニング・ポートの変更

WLSTコマンドラインを使用して、WebLogic Server管理サーバーまたは管理対象サーバーの非SSL(HTTP)リスニング・ポートおよびSSL(HTTPS)リスニング・ポートを変更する手順は次のとおりです。コマンドはオフライン・モードで(サーバーに接続せずに)実行する必要があります。

たとえば、管理サーバーのHTTPリスニング・ポートをポート8001に変更するには、次のWLSTコマンドを使用します。

readDomain("MW_HOME/user_projects/domains/domain_name")
cd("servers/AdminServer")
cmo.setListenPort(8001)
updateDomain()

5.3.2 Oracle HTTP Serverリスニング・ポートの変更

Oracle HTTP Serverリスニング・ポート(非SSLまたはSSL)を変更する場合、通常、設定する必要がある依存関係が存在します。たとえば、Oracle Web Cacheを使用してOracle Fusion Middleware環境のパフォーマンスを向上させている場合は、Oracle HTTP Serverリスニング・ポートを変更すると、Oracle Web Cacheのオリジナル・サーバーの設定も変更する必要があります。

次の各項では、Oracle HTTP ServerのHTTPまたはHTTPSリスニング・ポートを変更する方法について説明します。

5.3.2.1 1024未満に設定されたポート使用時のOracle HTTP Serverのroot実行の有効化(UNIXのみ)

UNIXシステムでリスニング・ポートを1024未満の番号に変更する場合は、Oracle HTTP Serverのリスニング・ポート番号を変更する前に、次の手順を実行します。

デフォルトでは、Oracle HTTP Serverは非rootユーザー(Oracle Fusion Middlewareをインストールしたユーザー)として実行されます。UNIXシステムでは、Oracle HTTP Serverのリスニング・ポート番号を1024未満の値に変更する場合は、次のようにrootとして実行するようにOracle HTTP Serverを有効にする必要があります。

  1. rootとしてログインします。

  2. Oracleホームで次のコマンドを実行します。

    cd ORACLE_HOME/ohs/bin
    chown root .apachectl
    chmod 6750 .apachectl
    

5.3.2.2 Oracle HTTP Serverの非SSLリスニング・ポートの変更

Oracle HTTP Serverの非SSL(HTTP)リスニング・ポートを変更するには、次の作業を実行します。UNIXシステムでリスニング・ポートを1024未満の番号に変更する場合は、最初に第5.3.2.1項の手順を実行する必要があります。

作業1   Oracle HTTP Serverリスニング・ポートの変更

Fusion Middleware Controlを使用してOracle HTTP Serverリスニング・ポートを変更するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開き、「Web層」を開いてから、Oracle HTTP Serverインスタンスを選択します。

  2. 「Oracle HTTP Server」メニューで、「管理」→「ポート構成」を選択します。

  3. HTTPプロトコルを使用するリスニング・ポートを選択して、「編集」をクリックします。

  4. ポート番号を変更して、「OK」をクリックします。

  5. Oracle HTTP Serverを再起動します。「Oracle HTTP Server」メニューで、「コントロール」→「再起動」を選択します。

作業2   Oracle Web Cacheの更新

Oracle Web Cacheをリバース・プロキシとして使用している場合、Oracle Web Cacheを更新する必要があります。

  1. Fusion Middleware Controlのナビゲーション・ペインで、ファームを開いてから、「Web層」を開きます。Oracle Web Cacheインスタンスを選択します。

  2. 「Webキャッシュ」メニューで、「管理」→「オリジナル・サーバー」を選択します。

  3. ポートが変更されたオリジナル・サーバーを選択し、「編集」をクリックします。

    「オリジナル・サーバーの編集」ページが表示されます。

  4. ポート」フィールドでポート番号を変更します。

  5. OK」をクリックします。

  6. Oracle Web Cacheを再起動します。「Webキャッシュ」メニューで、「コントロール」→「再起動」を選択します。

作業3   システム・コンポーネントの再起動

OPMNとそのOracleインスタンスのすべてのシステム・コンポーネントを再起動します。

opmnctl stopall
opmnctl startall

5.3.2.3 Oracle HTTP ServerのSSLリスニング・ポートの変更

Oracle HTTP ServerのSSL(HTTPS)リスニング・ポートを変更するには、次の作業を実行します。UNIXシステムでリスニング・ポートを1024未満の番号に変更する場合は、第5.3.2.1項の手順を実行する必要があります。

作業1   Oracle HTTP Server SSLリスニング・ポートの変更

Fusion Middleware Controlを使用してOracle HTTP Server SSLリスニング・ポートを変更するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開き、「Web層」を開いてから、Oracle HTTP Serverインスタンスを選択します。

  2. 「Oracle HTTP Server」メニューで、「管理」→「ポート構成」を選択します。

  3. HTTPSプロトコルを使用するリスニング・ポートを選択して、「編集」をクリックします。

  4. ポート番号を変更して、「OK」をクリックします。

  5. Oracle HTTP Serverを再起動します。「Oracle HTTP Server」メニューで、「コントロール」→「再起動」を選択します。

作業2   Oracle Web Cacheの更新

Oracle Web Cacheをリバース・プロキシとして使用している場合、Oracle Web Cacheを更新する必要があります。

  1. Fusion Middleware Controlのナビゲーション・ペインで、ファームを開いてから、「Web層」を開きます。Oracle Web Cacheインスタンスを選択します。

  2. 「Webキャッシュ」メニューで、「管理」→「オリジナル・サーバー」を選択します。

  3. ポートが変更されたオリジナル・サーバーを選択し、「編集」をクリックします。

    「オリジナル・サーバーの編集」ページが表示されます。

  4. ポート」フィールドでポート番号を変更します。

  5. OK」をクリックします。

  6. Oracle Web Cacheを再起動します。「Webキャッシュ」メニューで、「コントロール」→「再起動」を選択します。

作業3:   mod_ossoの再登録

Oracle Single Sign-Onを使用している場合、リリース10.1.4.3を使用する必要があります。Oracle Single Sign-On認証を有効にした場合(つまり、mod_ossoを登録した場合)、mod_ossoを再登録する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Single Sign-Onホストで、ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID環境変数を設定します。

  2. Oracle Single Sign-Onホストで、-remote_midtierオプションを使用してssoregスクリプトを実行します。このスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
    (Windows)ORACLE_HOME\sso\bin\ssoreg.bat
    

    たとえばLinuxでは、次のように指定します。

    $ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh -oracle_home_path $ORACLE_HOME
     -config_mod_osso TRUE 
     -site_name example.com:7778  
     -remote_midtier 
     -config_file $ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/myosso.conf 
     -mod_osso_url http://example.com:7778
    

    作成される構成ファイル(この例ではmyosso.conf)は、不明瞭化されたosso構成ファイルです。

  3. 不明瞭化されたosso構成ファイルをOracle HTTP Serverホストのmoduleconfディレクトリにコピーして、編集します。

    ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohs_name/moduleconf
    
作業4   システム・コンポーネントの再起動

OPMNとそのOracleインスタンスのシステム・コンポーネントを再起動します。

opmnctl stopall
opmnctl startall

5.3.3 Oracle Web Cacheポートの変更

Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle Web CacheのHTTPおよびHTTPSリスニング・ポート、管理ポート、統計ポートおよび無効化ポートを変更できます。

ポート番号を変更する手順は次のとおりです。

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開き、「Web層」を開いてから、Oracle Web Cacheインスタンスを選択します。

  2. 「Webキャッシュ」メニューで、「管理」→「ポート構成」を選択します。

  3. ポートを選択し、「編集」をクリックします。

  4. ポート番号を変更して、「OK」をクリックします。

  5. Oracle Web Cacheを再起動します。「Webキャッシュ」メニューで、「コントロール」→「再起動」を選択します。

  6. Web Cache無効化ポートを再構成してOracle Portalを使用する場合、第5.3.5.2項で説明しているように、Oracle Portalで保守されているポート情報を更新する必要があります。


注意:

Oracle Web Cacheをrootとして起動するように構成するには、『Oracle Fusion Middleware for Oracle Web Cache管理者ガイド』のルート権限でのwebcachedの実行に関する説明を参照してください。


5.3.4 OPMNポート(ONS Local、Request、Remote)の変更

この項では、次のポート番号を変更する方法について説明します。

  • ONS Localポート

  • ONS Requestポート

  • ONS Remoteポート

これらのポートを変更する手順は次のとおりです。

  1. OPMNおよびOPMNが管理するすべてのプロセスを停止します。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopall
    (Windows)ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl stopall
    
  2. opmn.xmlファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\OPMN\opmn
    
  3. <notification-server>要素で、変更するポートに応じて<port>要素のlocalremoteまたはrequestパラメータを変更し、ファイルを保存します。

    次に例を示します。

    <port local="6101" remote="6201" request="6004"/>
    
  4. OPMNおよびOPMNが管理するすべてのプロセスを起動します。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startall
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl startall
    

5.3.5 Oracle Portalポートの変更

Oracle Portalでは、その基礎となるコンポーネントで使用される一部のポートに関する情報を保守します。この項では、Oracle Portalポートを管理する方法について説明します。次の項目が含まれます。


注意:

この項で説明されているようにこれらのポートを変更する場合、Oracle Portal構成のみが更新されます。Oracle Web CacheやOracle Internet Directoryなどの基礎となるコンポーネントのポート番号を更新または変更する場合、それぞれのコンポーネントのドキュメントを参照してポートの管理について調べてください。

この項で説明されている構成手順では、WLS_PORTAL管理対象サーバーを再起動する必要があります。


5.3.5.1 Oracle Portal中間層ポートの変更

デフォルトのインストールの場合、8090などのOracle Web Cacheポートを介してOracle Portalにアクセスします。このポートをOracle Portal中間層ポートといいます。Oracle Web Cacheを別のポートでリスニングするように構成する場合、またはOracle Web Cacheのフロントエンドにプロキシまたはロード・バランシング・ルーター(LBR)を配置する場合、このポートを更新する必要があります。

Fusion Middleware Controlを使用してOracle Portal中間層ポートを変更するには:

  1. ナビゲーション・ペインでファームを開いてから、「ポータル」を選択し、Portalインスタンスを選択します。

  2. 「ポータル」メニューから、「設定」→「ワイヤ構成」を選択します。

  3. portal」などのデータベース・アクセス記述子を選択します。

  4. 「ポータル中間層」セクションを開きます。

  5. ポート番号を変更して、「適用」をクリックします。

  6. WLS_PORTAL管理対象サーバーを再起動します。詳細は、第5.3.5.6項を参照してください。

5.3.5.2 Oracle PortalのOracle Web Cache無効化ポートの変更

Oracle Portalでは、Oracle Web Cacheでコンテンツをキャッシュしています。コンテンツが変更されると、Oracle Portalはそのようなキャッシュされたコンテンツを無効化してOracle Web Cache無効化ポートを保持します。Web Cache無効化ポートを再構成する場合、Oracle Portalで保持されるポート情報を更新する必要があります。

Fusion Middleware Controlを使用してOracle Portal無効化ポートを変更するには:

  1. ナビゲーション・ペインでファームを開いてから、「ポータル」を選択し、Portalインスタンスを選択します。

  2. 「ポータル」メニューから、「設定」→「ワイヤ構成」を選択します。

  3. portal」などのデータベース・アクセス記述子を選択します。

  4. 「Webキャッシュ」セクションを開きます。

  5. 無効化ポート番号を変更します。無効化のユーザー名とパスワードが空白の場合、ユーザー名とパスワードを入力します。


    注意:

    ここで入力するポート番号、無効化ユーザー名、無効化パスワードは、Oracle Portalで使用されるOracle Web Cacheインスタンスの対応する値と一致させる必要があります。これらの値のリセットの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイドを参照してください。


  6. 適用」をクリックします。

  7. WLS_PORTAL管理対象サーバーを再起動します。詳細は、第5.3.5.6項を参照してください。

5.3.5.3 Oracle PortalのOracle Internet Directoryポートの変更

Oracle Portalでは、Oracle Internet Directoryポートに関する情報を保守します。

Fusion Middleware Controlを使用してOracle Portal Oracle Internet Directory(OID)ポートを変更するには:

  1. ナビゲーション・ペインでファームを開いてから、「ポータル」を選択します。Portalインスタンスを選択します。

  2. 「ポータル」メニューから、「設定」→「ワイヤ構成」を選択します。

  3. portal」などのデータベース・アクセス記述子を選択します。

  4. 「OID」セクションを開きます。

  5. ポート番号を変更します。

  6. Oracle Internet Directoryのユーザー名とパスワードを入力します。

  7. 適用」をクリックします。

  8. WLS_PORTAL管理対象サーバーを再起動します。詳細は、第5.3.5.6項を参照してください。

5.3.5.4 PPEループバック・ポートの変更

「ポータル」ページのサービス時に、Oracle Portalはデフォルト・サイト・ポートを使用してループバック・コールを行います。外部SSLなどの一部の構成では、デフォルト・サイト・ポート以外のポートにループバック・コールを構成する必要があります。

Fusion Middleware Controlを使用してPPEループバック・ポートを変更する手順は次のとおりです。

  1. ナビゲーション・ペインでファームを開いてから、「ポータル」を選択し、Portalインスタンスを選択します。

  2. 「ポータル」メニューから、「設定」→「ページ・エンジン」を選択します。

  3. 「拡張プロパティ」セクションを開きます。

  4. ポートの使用」でポート番号を変更します。

  5. プロトコルの使用フィールドでプロトコルを指定します。

  6. 適用」をクリックします。

  7. WLS_PORTAL管理対象サーバーを再起動します。詳細は、第5.3.5.6項を参照してください。

5.3.5.5 Oracle Portal SQL*Netリスナー・ポートの変更

Oracle Portalでは、(portal_dads.confという名前のファイルにある)データベース・アクセス記述子内のhost:port:servicename形式のリポジトリ接続に関する情報を保守します。SQL*Netリスナーを別のポートでリスニングするように構成する場合、Oracle Portalでこのポート値を再構成する必要があります。Fusion Middleware ControlでOracle Portal SQL*Netリスナー・ポートを変更する手順は次のとおりです。

  1. ナビゲーション・ペインでファームを開いてから、「ポータル」を選択し、Portalインスタンスを選択します。

  2. 「ポータル」メニューから、「設定」→「データベース・アクセス記述子」を選択します。

  3. /pls/portal」などのデータベース・アクセス記述子を選択します。

  4. 「編集」をクリックします。

  5. 「ポータル・データベース・アクセス詳細」セクションを開きます。

  6. データベース接続文字列」フィールドを更新して、新しいポートを反映させます。

  7. OK」をクリックします。

  8. WLS_PORTAL管理対象サーバーを再起動します。詳細は、第5.3.5.6項を参照してください。

5.3.5.6 WLS_PORTAL管理対象サーバーの再起動

Fusion Middleware ControlでWLS_PORTAL管理対象サーバーを再起動するには:

  1. Farm_ClassicDomain」などのFarmドメインを開きます。

  2. WebLogicドメインを開きます。

  3. Classic Domain」などのドメインを開きます。

  4. 必要に応じて「cluster_portal」を開きます。

  5. 「WLS_PORTAL」を選択します。

  6. WLS_PORTALの「WebLogic Server」メニューで「制御」→「停止」を選択します。WLS_PORTALのステータスが「停止中」であることを確認します。

  7. WLS_PORTALの「WebLogic Server」メニューで「制御」→「起動」を選択します。WLS_PORTALのステータスが「稼働中」であることを確認します。

5.3.6 Oracle Database Netリスナー・ポートの変更

環境にメタデータ・リポジトリとして機能するOracle Databaseが含まれるときに、そのデータベースのリスナー・ポート番号を変更する場合は、この項で説明する手順を実行します。

最初に、リスナー・ポート番号の変更が必要かどうかを判断します。ホスト上に同じポートを使用する別のデータベースがある場合でも、両方のデータベースで同じポートを使用できます。

複数のOracle Database 10gおよびOracle Database 11gデータベースで、同じOracle Netリスナー・ポートを共有できます。メタデータ・リポジトリとしてOracle Databaseを使用しているホストに別のOracle Database 10gまたはOracle Database 11gデータベースが含まれる場合、それらはすべてポート1521を使用できます。リスナー・ポート番号を変更する必要はありません。


注意:

ホスト上で同じキー値を使用する2つのリスナーを実行する場合は、第5.3.6.1項「IPCリスナーのKEY値の変更」を参照してください。


メタデータ・リポジトリには、様々な使用方法があります。次の表を参照して、各自の使用方法に応じた変更手順を実行してください。

この手順は、次のタスクで構成されます。

作業1:   コンポーネントの停止

Metadata Repositoryを使用するすべてのコンポーネントを停止します。手順は、第4章を参照してください。

作業2:   メタデータ・リポジトリのOracle Netリスナー・ポートの変更

メタデータ・リポジトリ・ホストで、次の手順を実行します。

  1. ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID環境変数が設定されていることを確認します。

  2. メタデータ・リポジトリ・リスナーを停止します。

    lsnrctl stop
    
  3. 次の場所にあるlistener.oraファイルを編集します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/network/admin/listener.ora
    (Windows) ORACLE_HOME\network\admin\listener.ora
    

    LISTENERエントリの下にあるPORTの値を更新します。ファイルを保存します。

  4. tnsnames.oraファイルを編集します。デフォルトの場所は次のとおりです。

    (UNIX) ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora
    (Windows) ORACLE_HOME\network\admin\tnsnames.ora
    

    ファイルに次の変更を加えます。

    1. MDSリポジトリに適用する各エントリでPORT値を更新します。

    2. 次のようなエントリを追加します。

      newnetport =
        (DESCRIPTION =
          (ADDRESS = (PROTOCOL = tcp) (HOST = hostname) (PORT = port)))
      

      この例で、hostnameは完全修飾のホスト名、portは新しいポート番号です。

  5. メタデータ・リポジトリ・リスナーを起動します。

    lsnrctl start
    
  6. SQL*Plusを使用して、SYSDBA権限を持つSYSTEMユーザーとしてメタデータ・リポジトリにログインし、次のコマンドを実行します。

    SQL> ALTER SYSTEM SET local_listener='newnetport' scope=spfile;
    
  7. SQL*Plusを使用して、メタデータ・リポジトリを再起動します。

    SQL> SHUTDOWN
    SQL> STARTUP
    
  8. Oracle Internet Directoryを起動します。

    opmnctl start
    opmnctl startproc ias-component=OID
    
作業3:   システム・データソースの変更

メタデータ・リポジトリに新しいポート番号を使用するようにシステム・データソースを変更します。そのためには、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用します。

  1. チェンジ・センターで、「ロックして編集」をクリックします。

  2. 「ドメイン構造」セクションで、「サービス」を開き、「データソース」を選択します。

    「JDBCデータ・ソースのサマリー」ページが表示されます。

  3. 変更するデータソースを選択します。

    「設定」ページが表示されます。

  4. 「接続プール」タブを選択します。

  5. データベース・ポートを変更するには、「URL」フィールドを変更します。次に例を示します。

    jdbc:oracle:thin:@hostname.domainname.com:1522/orcl
    
  6. 「保存」をクリックします。

  7. このデータソースを使用するサーバーを再起動します。(「ターゲット」タブをクリックし、このデータソースを使用するサーバーを表示します)。

作業4:   Oracle Internet Directoryの更新

Identity Managementホストで、Oracle Internet Directoryを新しいOracle Netリスナー・ポート番号によって更新します。

  1. tnsnames.oraファイル内のポート番号を更新します。このファイルは、次のディレクトリにあります。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config
    
  2. 次の例に示すように、opmnctl updatecomponentregistrationコマンドで新しいポート番号を指定して、管理サーバーでコンポーネントの登録を更新します。

    opmnctl updatecomponentregistration -Db_info DBHostName:TNSPORT:DBSERVICENAME 
       -componentName oid1 -componentType OID
    
  3. Oracle Internet DirectoryのOracleホームでOPMNとOracleインスタンスのすべてのプロセスを起動します。

    opmnctl startall
    
作業5:   Oracle Single Sign-On 10gの更新

Oracle Single Sign-On 10gを使用している場合、Oracle Single Sign-OnのOracleホームから次の手順を実行します。

  1. UNIXシステムの場合は、LD_LIBRARY_PATH、LD_LIBRARY_PATH_64、LIB_PATH、またはSHLIB_PATH環境変数を、表3-1に示されている適切な値に設定します。実際に設定が必要な環境変数および値は、UNIXオペレーティング・システムのタイプによって異なります。

  2. 次のコマンドを実行して、新しいリポジトリ・ポート番号でOracle Single Sign-Onを更新します。

    • UNIXの場合:

      $ORACLE_HOME/jdk/bin/java -jar $ORACLE_HOME/sso/lib/ossoca.jar reassoc -repos $ORACLE_HOME
      
    • Windowsの場合:

      %ORACLE_HOME%\jdk\bin\java -jar %ORACLE_HOME%\sso\lib\ossoca.jar reassoc -repos %ORACLE_HOME%
      
作業6:   Oracle Portalの更新

Oracle Portalを更新するには、第5.3.5.5項の手順を実行します。

作業7:   その他のコンポーネントの更新

メタデータ・リポジトリを使用している各Oracleインスタンスで、次の手順を実行します。

  1. 次のファイルを新しいOracle Netリスナー・ポート番号で更新します。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/tnsnames.ora
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\tnsnames.ora
    
  2. 次のファイルを確認します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/ohs/conf/dads.conf
    (Windows) ORACLE_HOME\ohs\modplsql\conf\dads.conf
    

    PlsqlDatabaseConnectStringで始まる行を探します。

    • その行がServiceNameFormatまたはSIDFormatで終わる場合は、その行を新しいMDSリポジトリのポート番号で更新し、ファイルを保存してOracle HTTP Serverを再起動します。

    • その行がNetServiceNameFormatで終わる場合は、何もする必要ありません。

  3. 第4.3項で説明されているように、メタデータ・リポジトリを使用するコンポーネントを起動します。

5.3.6.1 IPCリスナーのKEY値の変更

2つのリスナーのIPCプロトコル・アドレスに同じKEY値の使用が構成されている場合は、それらを同時に実行できません。デフォルトでは、メタデータ・リポジトリ・リスナーのIPC KEY値はEXTPROCに設定されます。したがって、EXTPROCキーを使用するIPCリスナーがほかにもある場合は、EXTPROC1などの別のキー値を使用するようにメタデータ・リポジトリ・リスナーを構成する必要があります。

IPCリスナーのKEY値を変更する手順は次のとおりです。

  1. リスナーを停止します(ORACLE_HOME環境変数が最初に設定されていることを確認します)。

    lsnrctl stop
    
  2. listener.oraおよびtnsnames.oraファイルを編集します。各ファイルで、次の行を探します。

    (ADDRESS = (PROTOCOL = IPC)(KEY = EXTPROC))
    

    この行を次のように変更します。

    (ADDRESS = (PROTOCOL = IPC)(KEY = EXTPROC1))
    
  3. リスナーを再起動します。

    lsnrctl start