ヘッダーをスキップ
Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート
11gリリース1(11.1.1) for Microsoft Windows x64
B55938-04
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

2 インストール、パッチ適用および構成

この章では、Oracle Fusion Middlewareのインストール、パッチ適用および構成に関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。


注意:

この章では、Oracle Fusion Middleware製品のインストール、パッチ適用および構成の際に発生する可能性のある問題について説明します。

使用中の製品固有の問題については、この文書内で、その製品固有のリリース・ノートの章を参照してください。


2.1 インストールの問題および回避方法

この項では、インストールに関する問題およびその回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

2.1.1 Windowsでのパスとディレクトリの解決の問題

この項の内容は次のとおりです。

2.1.1.1 Oracle Universal Installerがディレクトリ・パスに含まれる空白をサポートしない

Windowsオペレーティング・システムでFusion Middleware製品に対しOracle Universal Installerを実行している場合、コマンドラインからパラメータとして指定するディレクトリ・パスに空白が含まれないようにしてください。たとえば、コマンドラインからJREの場所を指定する必要がある場合、次はサポートされません。

setup.exe -jreLoc C:\Program Files\Middleware\jdk160_27

この問題を回避するには、次に示すように、"C:\Program Files"をWindowsの短縮名"C:\Progra~1"を使用して短くします。

setup.exe -jreLoc C:\Progra~1\Middleware\jdk160_27

2.1.1.2 空白またはカッコを含むディレクトリを含めるようなPATH環境変数の設定

PATH環境変数に空白またはカッコを含むディレクトリが含まれている場合(たとえばC:\Program FilesC:\Program Files (x86))、次に示すように、このディレクトリをWindowsの短縮名に変換する必要があります。

  • C:\Program Filesの場合、Windowsの短縮名C:\PROGRA~1PATH環境変数に使用します。

  • C:\Program Files (x86)の場合、Windowsの短縮名C:\PROGRA~2PATH環境変数に使用します。

さらに、PATH環境変数に、C:\Program FilesまたはC:\Program Files (x86)のいずれかを定義内で使用する別の環境変数が含まれている場合、C:\Program FilesまたはC:\Program Files (x86)もそれぞれその環境変数の定義内でWindowsの短縮名に変更する必要があります。

2.1.2 Oracle SOA Suiteのインストールの問題

この項では、Oracle SOA Suiteに関するインストールの問題について説明します。

2.1.2.1 IPv4を使用するデュアル・スタック・ホストへのOracle SOA Suiteのインストール

Oracle SOA Suiteをデュアル・スタック・ホストにインストールしており、SOAのフロントエンドURLがIPv4のみに設定されている場合、Oracle BPM WorklistまたはIPv6専用クライアントからの非同期コールバックでは、IPv4コールバックURLを解決する際に問題が発生する可能性があります(IPv4とIPv6が逆の場合も同様です)。

この問題を回避するには、分割ドメイン・ネーム・システム(DNS)または別のフォワード・プロキシ構成を使用します。これにより、IPv6専用クライアントは、そのIPv6インタフェースを通じてデュアル・スタック・コンピュータに接続できます。

2.1.2.2 トルコ語環境へのOracle SOA Suiteリリース11.1.1.3.0のインストール

トルコ語環境にOracle SOA Suiteリリース11.1.1.3.0をインストールする場合、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの一部の機能が失われます。

この問題の回避方法はありません。トルコ語環境にインストールすることは避け、かわりに英語環境にインストールすることをお薦めします。

2.1.3 Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererのインストールの問題

この項では、Oracle Portal、Reports、FormsおよびDiscovererに関するインストールの問題について説明します。

2.1.3.1 IPv6をサポートするWindowsへのOracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererのインストール

IPv6をサポートするWindowsオペレーティング・システム(Windows VistaやWindows 7など)にOracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererをインストールする場合、IPv6が有効になっていると、インストールで各コンポーネントが起動しません。

これらのコンポーネントをインストールする前に、Windowsオペレーティング・システムでIPv6が無効になっていることを確認してください。

2.1.3.2 Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererインストールでのショートカットの欠落エラー

Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererのWindowsオペレーティング・システムでのインストール時に、ドメインまたはクラスタを拡張してデフォルトのClassicDomain以外のドメイン名を指定すると、管理対象サーバーを起動または停止しようとしたときに、「ショートカットがありません」というエラーが表示されます。

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューで、エラー・メッセージを生成したショートカットを右クリックします。

  2. 「ショートカット」タブで、ターゲット・ノードに移動します。

  3. ドメイン名を正しいドメイン名に変更します。

  4. 「適用」をクリックします。

2.1.3.3 インストール時の前提条件の警告

ベンダー・リリースにより、記載されているOracle Fusion Middleware 11gリリース1のプラットフォームごとの要件よりも優先される場合がある累積パッチおよびパッケージ(あるいはその両方)が更新されます。ベンダー認証パッチまたはパッケージ(あるいはその両方)がインストールされていれば、前提条件に関する警告を無視してインストールを完了できます。

また、次のように、runInstallerに対して-ignoreSysPreReqsコマンドラインの追加の引数を使用する方法もあります。

$  Mount_Point/runInstaller -ignoreSysPreReqs other required install options

2.1.4 Oracle Web Tierのインストールの問題

この項では、Oracle Web Tierに関するインストールの問題について説明します。

2.1.4.1 Oracle Web Tierの前に必要なOracle SOA SuiteおよびOracle Application Developerのインストール

UNIXオペレーティング・システム上にoracle_common/soa/modules/commons-cli-1.1.jarまたはWindowsオペレーティング・システム上にoracle_common\soa\modules\commons-cli-1.1.jarファイルが正しくインストールされていることを確認するには、Oracle Web Tierを既存のドメインと関連付ける場合は、他の製品をすべてインストールした後に、Oracle Web Tierをインストールする必要があります。

2.1.4.2 二重のバックスラッシュ(\\)がインストール時に指定された場合のOracle Web Cacheの再インストール

Microsoft Windowsオペレーティング・システムでのOracle Web Tierのインストール中に、二重のバックスラッシュ(\\)文字を使用してインストール・ディレクトリを指定することになった場合、Oracle Web Cacheを起動しようとすると問題が発生します。

回避するには、インストール場所に二重のバックスラッシュを使用しないでOracle Web Cacheを再インストールします。

2.1.4.3 Oracle Web Tierのサイレント・インストールに必要なOracle Web Cacheコンポーネントの名前

Oracle HTTP ServerでOracle Web Tierのサイレント・インストールを実行する場合、Oracle HTTP Serverのインストール環境にOracle Web Cacheが必要でなくても、レスポンス・ファイルにOracle Web Cacheコンポーネントの名前を指定する必要があります(WEBCACHE_COMPONENT_NAMEパラメータ)。両方のコンポーネント名を指定しても、CONFIGURE_WEBCACHEfalseに設定されているかぎり、Oracle HTTP Serverのみがインストールされて構成されます。

この問題の回避方法はありません。

2.1.5 Oracle Identity Managementのインストールの問題

この項では、Oracle Identity Managementに関するインストールの問題について説明します。

2.1.5.1 自動カタログ機能によりシステムが不安定になる

新しい自動カタログ機能はリリース1 (11.1.1.6.0)のフレッシュ・インストールで、デフォルトで有効になっています。この機能を有効にすると、属性を検索したときに、Oracle Internet Directoryで自動的にcatalogコマンドが起動され、属性が索引付けされます。Oracle Internet Directoryはカタログ属性ごとに新しいプロセスを生成するので、Oracle Internet Directoryに多数の属性を一度に追加すると、システムが不安定になる原因になります。

2.1.5.2 Windows 2008 R2でのOracle Internet Directory用のADR_BASEの設定

Oracle Internet Directoryインストーラまたは構成ツールをWindows 2008 R2オペレーティング・システムで実行する前に、次のいずれかを実行して、Fusion Middlewareコンポーネントとデータベース・コンポーネント間のログ・ファイル作成の競合を回避する必要があります。

  • 管理者ユーザーとしてシステムにログインし、ADR_BASE環境変数にOracleホーム以外のディレクトリ(C:\tempなど)を設定します。これはOracle Internet Directoryインストーラまたは構成ツールを開始する前に毎回実行する必要があります。

  • ORACLE_HOME\logディレクトリを作成します。

2.1.5.3 WindowsのFAT32ファイルシステムにOracle Identity Managementをインストールするとダイアログ・ボックスにnullが表示される問題

Oracle Identity Managementのインストール中にFile Allocation Table 32 (FAT32)ファイルシステムにOracleホーム・ディレクトリをインストールすると、次のテキストを含むポップアップ・ダイアログ・ボックスが、「インストール場所の指定」画面に表示されます。

null

null

null

不適切なnull null nullメッセージによって隠されているダイアログ・ボックスのテキストは、次のとおりです。

The Windows FAT file system allows any user to create, modify and delete all files 
on the file system. Oracle recommends use of NTFS on windows operating systems 
because it preserves permission restrictions on files. Do you want to Continue?

この問題を回避するには、ダイアログ・ボックスの「はい」をクリックしてインストールを続行するか、「いいえ」をクリックしてインストールを取り消します。

2.1.5.4 Oracle Identity Managementドメインの拡張時に稼働している必要のあるWebLogic管理サーバー

Oracle Identity Managementをインストールする場合、Oracle WebLogic Server管理ドメインに関連してOracle Identity Managementコンポーネントをインストールする方法を選択するためのいくつかのオプションがあります。インストーラのドメインの選択画面で「既存のドメインの拡張」オプションを選択すると、Oracle Identity Managementコンポーネントが既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにインストールされます。

「既存のドメインの拡張」オプションを使用して既存の管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、Oracle WebLogic管理サーバー・インスタンスが稼働している必要があります。

2.1.5.5 OIMとOAMの統合の設定時にインストールしてはいけないパッチ9824531

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のドメイン・エージェントを使用したOIMとOAM間の統合の設定に関する項のステップ10で、パッチ9824531のインストールに関する指示があります。

このパッチはインストールしないでください。

パッチ9824531のかわりに、次のパッチをダウンロードしてインストールする必要があります。

  • パッチ9674375

  • パッチ9817469

  • パッチ9882205

これらのパッチは、My Oracle Supportからダウンロードできます。

2.1.5.6 Oracle Entitlements Serverインストーラの「ようこそ」画面の未翻訳

Oracle Entitlements Serverを英語以外の環境にインストールする場合、選択した言語では「ようこそ」画面は表示されません。これは既知の問題であり、将来のリリースで対処される予定です。

2.1.5.7 Oracle Entitlements ServerでのJavaセキュリティ・モジュール使用時の追加情報

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のJavaセキュリティ・モジュールの使用に関する項では、Oracle Entitlements ServerでのJavaセキュリティ・モジュールの構成および使用方法について説明します。

セキュリティ・モジュールを構成する場合は、インストレーション・ガイドで提供されている情報以外にも、次の追加情報を考慮する必要があります。

セキュリティ・モジュールがプロキシ・クライアントとして構成されている場合は、authentic.identity.cache.enabledシステム・プロパティをtrueに設定します。この構成は、WebサービスまたはRMIセキュリティ・モジュールのリモート・プロキシが実行されるJVMで使用され、実行されるセキュリティ・モジュールのタイプに基づいています。

具体的には次のとおりです。

  • セキュリティ・モジュールがWebLogic Serverセキュリティ・モジュールの場合、UNIXのsetDomainEnv.shスクリプト、またはWindowsのsetDomainEnv.cmdスクリプトで、JAVA_OPTIONS環境変数にシステム・プロパティ-Dauthentic.identity.cache.enabled=trueを追加する必要があります。

  • セキュリティ・モジュールがJavaセキュリティ・モジュールの場合、Javaセキュリティ・モジュールで保護されているプログラムにシステム・プロパティ-Dauthentic.identity.cache.enabled=trueを追加する必要があります。

2.1.6 JDKおよびJREのインストールの問題

この項では、インストール時のJDKおよびJREに関するインストールの問題について説明します。

2.1.6.1 自動更新によるインストールの場合のJREの場所の指定

次のOracle Fusion Middleware製品をインストールする場合:

  • Oracle SOA Suite

  • Oracle WebCenter Portal

  • Oracle Service Bus

  • Oracle WebCenter Content

  • Oracle Data Integrator

  • Oracle Identity and Access Management

および「ソフトウェア更新のインストール」画面で「My Oracle Supportから更新をダウンロードしてインストール」を選択して自動更新の構成を選択した場合、インストーラを起動する際にコマンドラインから-jreLocパラメータを使用して、システム上のJREの場所を指定する必要があります。

JREの場所について、-jreLocパラメータを使用せず、インストーラからの指示を待つ場合、インストール中に例外が表示されます。

2.1.6.2 JDK 6アップデート23使用時のメモリー不足エラー

JDK 6アップデート23を使用中にメモリー不足エラーが発生した場合は、次の点について検討します。

JDK 6アップデート23で、エスケープ分析機能がデフォルトで有効化されています。エスケープ分析は、JVM内部でのコードの最適化に使用します。エスケープ分析での不具合のため、メモリー・フットプリントが増加し、そのためアプリケーションのメモリーが不足して、OutOfMemoryErrorsがスローされます。

この問題の回避方法として、アプリケーションの起動時に次のJVM引数を追加します。

-XX:-DoEscapeAnalysis

この問題の修正が準備され、Oracle JDKの次のスケジュールされた定期アップデート・リリースにまとめられます。

JDK 6アップデート23は、次のようにjava -versionコマンドを使用して識別できます。

java -version
   java version "1.6.0_24"
   Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_24-b50)
   Java HotSpot(TM) Server VM (build 19.1-b02, mixed mode)

2.1.7 Oracle Universal Installerの問題

この項では、製品インストーラに関するインストールの問題について説明します。

2.1.7.1 My Oracle Supportでのソフトウェア更新のチェック時の、インストーラによるエラーの生成

「ソフトウェア更新のインストール」画面で、「My Oracle Supportで更新を検索」オプションを選択し、適切なユーザー資格証明を指定して「更新の検索」をクリックすると、次のエラーがインストール・ログ・ファイルに表示されます。

java.net.NoRouteToHostException: No route to host

この問題を回避するには、「ソフトウェア更新のインストール」画面で「ローカル・ディレクトリで更新を検索」オプションを使用して、すでにダウンロードしてローカルで使用できるパッチを選択します。パッチは、My Oracle Supportから手動でダウンロードするか、Oracleサポートから入手できます。

2.1.7.2 C:\Documentsも存在する場合のC:\Documents and Settingsからのインストーラの実行

setup.exeインストーラがC:\Document and Settingsディレクトリにダウンロードされている状態で、C:\Documentsディレクトリもシステムに存在する場合、インストーラは、C:\Documents内でファイルを検索しようとするために起動しません。

この問題を回避するには、C:\Documentsディレクトリを削除するか、その名前を変更します。

2.1.8 データベースおよびスキーマのインストールの問題

この項では、データベースおよびスキーマに関するインストールの問題について説明します。

2.1.8.1 WindowsでOracleホーム・ディレクトリが上書きされる問題

WindowsシステムにOracle Fusion Middlewareをインストールする際に、そのシステムにすでにOracleデータベースが含まれている場合、そのデータベースに使用されているORACLE_HOMEグローバル環境変数がOracle Fusion Middleware製品のインストールによって上書きされる可能性があります。

グローバル環境変数を表示するには、「システム・プロパティ」、「詳細」、「環境変数」、「システム変数」の順に選択し、ORACLE_HOMEの値をチェックします。この画面で、ORACLE_HOMEの値を適切な製品の場所に設定できます。

2.1.8.2 Oracle Internet Directoryのインストールにおいてスキーマ作成時に発生するデータベース接続障害

スキーマを作成するためにデータベースに接続しているときに、タイムアウトや接続障害が原因でOracle Internet Directoryのインストールに失敗する場合、rcu.propertiesファイルのタイムアウト・パラメータを再設定できます。UNIXオペレーティング・システムでは、このファイルはIDM_Home/rcu/configディレクトリにあります。Windowsオペレーティング・システムでは、このファイルはIDM_Home\rcu\configディレクトリにあります。

テキスト・エディタでrcu.propertiesファイルを開いてJDBC_LOGIN_TIMEOUTプロパティを検索し、その値を30に設定します。

2.1.8.3 表領域およびデータファイルを削除するコマンドでファイルシステムからデータファイルが削除されない問題

Windowsオペレーティング・システムの場合、表領域およびデータファイルを削除するコマンドを使用しても、ファイルシステムからデータファイルが削除されません。

これは、Windowsオペレーティング・システムで稼働するOracleデータベースに固有の既知の問題です。

2.1.9 インストール時に表示されるエラー・メッセージおよび例外

この項では、インストール時に表示されるエラー・メッセージに関するインストールの問題について説明します。

2.1.9.1 Oracle Identity Managementドメインの拡張後、Oracle WebLogic管理対象サーバーのログにJRF起動クラスの例外が記録される問題

Oracle Identity Managementドメインの拡張後、JRF起動クラスに関連する例外メッセージが管理対象サーバーのログ・ファイルに記録されることがあります。次に例を示します。

Failed to invoke startup class "JRF Startup Class",
oracle.jrf.PortabilityLayerException: Fail to retrieve the property for the Common
Components Home.
oracle.jrf.PortabilityLayerException: Fail to retrieve the property for the Common
Components Home.

これらの例外メッセージは無視して問題ありません。機能上失われるものはありません。

2.1.9.2 インストール・ログ・ファイルでのSun JDKおよびOracle Configuration Managerの障害

Oracle Web Tier、Oracle Identity Management、またはOracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererのインストールの完了時に、installtime_and_date.logファイルに次のエラーが記録されることがあります。

[2009-11-04T21:15:13.959-06:00] [OUI] [NOTIFICATION] [] [OUI] [tid: 16]
[ecid: 0000IJ2LeAeFs1ALJa5Eif1Aw^9l000007,0] OUI-10080:The pre-requisite for
the component Sun JDK 1.6.0.14.08  has failed.
 
[2009-11-04T21:15:13.960-06:00] [OUI] [NOTIFICATION] [] [OUI] [tid: 16]
[ecid: 0000IJ2LeAeFs1ALJa5Eif1Aw^9l000007,0] OUI-10080:The pre-requisite for
the component Oracle Configuration Manager 10.3.1.2.0  has failed.   

これらのメッセージは、oracle_commonディレクトリにSun JDKおよびOracle Configuration Managerがインストールされていないために発生します。これらのメッセージは無視して問題ありません。

2.1.10 削除の問題

この項では、製品の削除に関する問題について説明します。

2.1.10.1 インストールの失敗時に再インストールを行うための適切な削除操作

インストール時に障害が発生したため、失敗したインストール環境を削除して同じ場所にソフトウェアを再インストールする場合、次の手順を実行する必要があります。

  1. インストールに失敗した管理対象サーバーがすべて停止していることを確認します。管理コンソールで、管理対象サーバー名の隣に「SHUTDOWN」という文字が表示されていることを確認します。

  2. ORACLE_HOME\oui\binディレクトリのアンインストーラを使用してOracleホーム・ディレクトリのバイナリを削除します。

  3. 管理コンソールまたはWLSTを使用して、config.xmlファイルの失敗したインストール環境から管理対象サーバーをすべて削除します。

  4. DOMAIN_HOME\serversディレクトリのすべてのディレクトリを削除します。

この手順により、同じ管理対象サーバー名を使用して、同じ場所にソフトウェアを再インストールできます。

2.1.10.2 Microsoft Windows x64 (64-Bit)でクラシック・インストールを開始する前のPATHの検証

クラシック・アプリケーション・サーバーのインストールを開始する前に、プログラム・ファイル(x86)への参照を環境変数PATHから削除する必要があります。コマンド・プロンプトでPATHをエコーすると、プログラム・ファイル(x86)がなくなります。

2.1.10.3 インストーラで削除できないWebLogicドメイン

作成したWebLogicドメインを削除するには、特定のシナリオがあります。Oracle Universal Installerは、OracleインスタンスおよびOracleホーム・ディレクトリの削除にのみ使用され、WebLogicドメインは削除しません。

WebLogicドメインを削除する必要がある場合は、手動で削除してください。詳細は、Oracle WebLogic Serverのドキュメントを参照してください。

2.1.11 Oracle SOA Suiteと同じドメインへのOracle Service Registryのインストール

Oracle Service Registry 11gをOracle SOA Suite 11g リリース11.1.1.2.0またはリリース11.1.1.3.0と同じWeblogicドメインにインストールすると、Oracle Service Registryの起動時にWebLogic Serverコンソールに次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

java.lang.LinkageError: loader constraint violation in interface itable
initialization:....

この問題を回避するには、次の操作を実行します。

  1. Oracle Service RegistryがOracle SOA Suiteとは異なる管理対象サーバーにインストールされていることを確認します。

  2. パッチ9499508をダウンロードし、パッチに付属するREADMEファイルの指示に従います。

    1. My Oracle Supportにアクセスします。

      http://support.oracle.com
      
    2. 「パッチと更新版」タブをクリックします。

    3. 「パッチ検索」領域で、パッチ9499508を検索します。

    4. パッチをダウンロードします。

  3. setDomainEnv.shファイルを編集し、次のようにOracle Service Registry Serverでクラスパスからfabric.jarを削除します。

    if [ "${SERVER_NAME}" != "osr_server1" ] ; then
    POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.fabric_11.1.1/oracle.soa.fabric.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
    ${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
    else
    POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
    ${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
    fi
    

Oracle Service Registry 11gをOracle SOA Suite 11g リリース11.1.1.3.0と同じWeblogicドメインにインストールすると、Oracle Service Registryコンソールへのアクセス時に次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

ClassCastException
java.lang.ClassCastException:org.systinet.uddi.client.serialization.UDDIFaultSerializer

このエラーを回避するには、setDomainEnv.shファイルを編集し、Oracle Service Registry管理対象サーバーの実行時にクラスパスからoracle.soa.fabric.jarを削除します。次の手順を実行します。

  1. MW_HOME/user_projects/domains/soa_domain_name/bin/setDomainEnv.shファイルのバックアップを作成します。

  2. setDomainEnv.shファイルを編集して次の行を置き換えます。

    POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.fabric_11.1.1/oracle.soa.fabric.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
    ${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
    

    次のように変更します。

    if [ "${SERVER_NAME}" != "<your_osr_server_name>" ] ;
    then
    POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.fabric_11.1.1/oracle.soa.fabric.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
    ${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
    else
    POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
    ${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
    ${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
    fi
    
  3. Oracle Service Registry管理対象サーバーを再起動します。

ドメイン内に複数のOracle Service Registry管理対象サーバーが存在する場合、各管理対象サーバーを条件に追加する必要があります。たとえば、WLS_OSR1およびWLS_OSR2という2つのOracle Service Registry管理対象サーバーが存在する場合、次のようにします。

case "$SERVER_NAME" in
.
'WLS_OSR1')
.
echo "Setting WLS_OSR1 CLASSPATH..."

POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
exit;;

.
'WLS_OSR2')
.
echo "Setting WLS_OSR2 CLASSPATH..."

POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
exit;;
.
*)
.
echo "Setting default SOA CLASSPATH..."

POST_CLASSPATH="${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.fabric_11.1.1/oracle.soa.fabric.jar
${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.adapter_11.1.1/oracle.soa.adapter.jar
${CLASSPATHSEP}${SOA_ORACLE_HOME}/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/oracle.soa.b2b.jar
${CLASSPATHSEP}${POST_CLASSPATH}"
exit;;
.
esac

2.1.12 タイ語およびトルコ語ロケールでのインストール時の問題

トルコ語およびタイ語のユーザーは、英語ロケールを使用してOracle Fusion Middlewareをインストールおよび実行することをお薦めします。Oracle Fusion Middlewareでは、クライアントとしてトルコ語およびタイ語ロケールがサポートされます。

2.1.13タイムゾーンのエラー・メッセージとともにEnterprise Managerの構成が失敗する問題

Windowsの一部のバージョンでは、タイムゾーン検出アルゴリズムに問題があります。Windowsがフレッシュ・インストールされている一部のシステムにデータベースをインストールすると、「アメリカ/リオブランコ」タイムゾーンが検出されたことを示すメッセージとともに、Enterprise Managerの構成が失敗します。

この問題を回避するには、タイムゾーンを適切な値にリセットし、Oracle Fusion Middleware製品を再インストールします。

2.1.14 Oracle Database 11g (11.2.0.1)でのRCU 11gリリース1 (11.1.1.1.0)の使用

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.1.0)とOracle Database 11g (11.2.0.1)で使用可能なRCUのバージョンを使用している場合、次の警告メッセージを受信します

The database you are connecting is not a supported version. Enter Database
with version equal to or higher than 10.2.0.4.0 in 10g or version equal to
higher than 11.1.0.7.0 in 11g. Refer to the certification matrix for
supported DB versions.

この警告は無視しても問題なく、RCU操作を続行できます。

この警告は、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.2.0)以降で使用可能なRCUのバージョンでは表示されません。

2.2 パッチ適用の問題および回避方法

この項では、パッチ適用に関する問題およびその回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

2.2.1 Oracle SOA Suiteのパッチ適用の問題

この項では、Oracle SOA Suite製品に関するパッチ適用の問題について説明します。

2.2.1.1 Oracle Business Process Management Suiteを含む既存のOracle SOA Suiteドメインの拡張時に表示される例外

パッチ・セット・インストーラを使用してOracle SOA Suiteソフトウェアをリリース11.1.1.3.0にアップグレードし、Oracle Business Process Management Suiteを含めるように既存のドメインを拡張する場合、次の例外が断続的に発生することがあります。

javax.ejb.EJBTransactionRolledbackException: EJB Exception: ; nested exception
 is: javax.persistence.PersistenceException: Exception
[EclipseLink-4002] (Eclipse Persistence Services - 2.0.2.v20100323-r6872):
 org.eclipse.persistence.exceptions.DatabaseException
Internal Exception: java.sql.SQLIntegrityConstraintViolationException:
 ORA-02292: integrity constraint (DB9128_SOAINFRA.BPM_CUBE_ROLE_FK1) violated -
 child record found.
Error Code: 2292
Call: DELETE FROM BPM_CUBE_PROCESS WHERE (PROCESSID = ?)
        bind => [247]
Query: DeleteObjectQuery(CubeProcess(domain:default, composite:counter_extended,
 revision:1.0, name:Process, hasNametab:true));
nested exception is: javax.persistence.PersistenceException: Exception
[EclipseLink-4002] (Eclipse Persistence Services - 2.0.2.v20100323-r6872):
 org.eclipse.persistence.exceptions.DatabaseException
Internal Exception: java.sql.SQLIntegrityConstraintViolationException:
ORA-02292: integrity constraint (DB9128_SOAINFRA.BPM_CUBE_ROLE_FK1) violated -
 child record found

この例外は無害です。この例外の表示を抑止するには、次の手順を実行します。

  1. SOAスキーマ・ユーザーとしてデータベースに接続します。

  2. 次のコマンドを実行してBPM_CUBE_ROLE_FK1制約を削除します。

    ALTER TABLE BPM_CUBE_ROLE DROP CONSTRAINT BPM_CUBE_ROLE_FK1;
    
  3. 次のコマンドを実行してBPM_CUBE_ROLE_FK1制約を再作成します。

    ALTER TABLE BPM_CUBE_ROLE ADD CONSTRAINT BPM_CUBE_ROLE_FK1 FOREIGN KEY @
    (ProcessId) REFERENCES BPM_CUBE_PROCESS(ProcessId) ON DELETE CASCADE;
    
  4. Oracle SOA管理対象サーバーを再起動します。

2.2.1.2 範囲ベースのディメンション・ビジネス・インジケータを持つSOAコンポジットのアンデプロイ時に表示される例外

パッチ・セット・インストーラを使用してOracle SOA Suiteソフトウェアをリリース11.1.1.3.0にアップグレードし、範囲ベースのディメンション・ビジネス・インジケータを持つSOAコンポジットをアンデプロイする場合、次の例外が断続的に発生することがあります。

javax.ejb.EJBTransactionRolledbackException: EJB Exception: ; nested
exception is: javax.persistence.PersistenceException: Exception
[EclipseLink-4002] (Eclipse Persistence Services - 2.0.2.v20100323-r6872):
org.eclipse.persistence.exceptions.DatabaseException
Internal Exception: java.sql.SQLIntegrityConstraintViolationException:
ORA-02292: integrity constraint (DB9967_SOAINFRA.BPM_CUBE_NAMETAB_RANGE_FK1)
violated - child record found
 
Error Code: 2292
Call: DELETE FROM BPM_CUBE_NAMETAB WHERE ((EXTENSIONID = ?) AND (NAMETABID =
?))
        bind => [0, 603]
Query:
DeleteObjectQuery(oracle.bpm.analytics.cube.persistence.model.CubeNametab@b7b8
2a); nested exception is: javax.persistence.PersistenceException: Exception
[EclipseLink-4002] (Eclipse Persistence Services - 2.0.2.v20100323-r6872):
org.eclipse.persistence.exceptions.DatabaseException
Internal Exception: java.sql.SQLIntegrityConstraintViolationException:
ORA-02292: integrity constraint (DB9967_SOAINFRA.BPM_CUBE_NAMETAB_RANGE_FK1)
violated - child record found 

この例外は無害のため、無視して問題ありません。この例外の表示を抑止するには、次の手順を実行します。

  1. SOAスキーマ・ユーザーとしてデータベースに接続します。

  2. 次のコマンドを実行してBPM_CUBE_NAMETAB_RANGE_FK1制約を削除します。

    ALTER TABLE BPM_CUBE_NAMETAB_RANGE  DROP CONSTRAINT BPM_CUBE_NAMETAB_RANGE_FK1;
    
  3. 次のコマンドを実行してBPM_CUBE_NAMETAB_RANGE_FK1制約を再作成します。

    ALTER TABLE BPM_CUBE_NAMETAB_RANGE ADD CONSTRAINT BPM_CUBE_NAMETAB_RANGE_FK1
    FOREIGN KEY @ (ProcessId, NametabId, ExtensionId) REFERENCES
    BPM_CUBE_NAMETAB (ProcessId, NametabId, ExtensionId) ON DELETE CASCADE;
    
  4. Oracle SOA管理対象サーバーを再起動します。

2.2.1.3 Microsoft SQL Server 2008データベースと組み合せたOracle Business Process Management Suiteの実行

パッチ・セット・インストーラを使用してOracle Business Process Management Suiteを含めるように既存のOracle SOA Suiteインストール環境にパッチを適用し、Microsoft SQL Server 2008データベースを使用する場合、ソフトウェアへのパッチ適用後に次の手順を実行する必要があります。

  1. 管理コンソールにログインします。

  2. 「接続プール」タブにあるmds-owsmおよびmds-soaデータソースの「プロパティ」セクションで、次のプロパティを追加します。

    ReportDateTimeTypes=false
    

2.2.1.4 Oracle SOA Suiteリリース11.1.1.3.0に更新してもb2b.r1ps1プロパティが削除されない問題

ソフトウェアをリリース11.1.1.2.0からリリース11.1.1.3.0に更新し、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインしてb2bのプロパティ画面に移動すると、b2b.r1ps1プロパティが引き続き表示されます(このプロパティは、DocProvisioningやTransportCalloutなどのリリース11.1.1.2.0の機能を有効化する場合に使用されます)。このプロパティは、リリース11.1.1.3.0では削除されています。

このプロパティを削除するには、Fusion Middleware ControlでMBeanブラウザのプロパティ削除操作を使用します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle BPM Suiteの管理者ガイドのB2B操作の構成に関する項を参照してください。

2.2.1.5 Oracle UMSおよびOracle MDSを移行するための手動手順

次のようにBAM単独オプション付きでデータベース・スキーマをリリース11.1.1.1.0からリリース11.1.1.2.0に移行するとします。

ant master-patch-schema -DpatchMaster.Componentlist=BAM

Oracle BAMサーバーは起動せず、UMSおよびMDSの例外が返されます。前述のコマンドの実行後、ログ・ファイルにエラーが記録されず、schema_version_registryのOracle BAMのリリースが11.1.1.2.0に変更されている場合、次のコマンドを実行してOracle UMSおよびMDSを手動で移行する必要があります。

ant master-patch-schema -DpatchMaster.Componentlist=MDS
ant master-patch-schema -DpatchMaster.Componentlist=UMS

これらのコマンドを実行してから、Oracle BAMサーバーを起動します。

2.2.1.6 11gリリース1 (11.1.1.4.0)パッチ・セット適用後の、監視対象BPELプロセスによるログ・ファイルでの警告メッセージの生成

モニターをインストゥルメント済のBPELプロセスをデプロイする場合、11gリリース1 (11.1.1.4.0)パッチ・セットの適用後に、Oracle BAMによってSOA診断ログ・ファイルにエラー・メッセージが生成されることがあります。

これは、新規ビジネス・インジケータ・データ・オブジェクト・フィールド(「LATEST」)がOracle Fusion Middleware 11g リリース1 (11.1.1.4.0)用に追加されたためです。

警告メッセージを回避し、新規データ・オブジェクト・フィールドを利用するには、11gリリース1 (11.1.1.4.0)パッチ・セットの適用後にBPELプロセスを再デプロイします。

LATESTデータ・オブジェクト・フィールドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のビジネス・インジケータ・データ・オブジェクトについての項を参照してください。

2.2.1.7 11g リリース1 (11.1.1.2.0)ドメインへのパッチ適用後の管理サーバー・ログ・ファイルのOracle Rulesのエラー

最新のOracle Fusion Middleware 11gパッチ・セットを11g リリース1 (11.1.1.2.0) Oracleホームに適用すると、次のエラーが管理サーバー・ログ・ファイルに表示されることがあります。

<Unresolved optional package references (in META-INF/MANIFEST.MF):
[Extension-Name: oracle.rules, referenced from: 
/app/orasoa/product/soa11g/middleware/user_projects
   /domains/soadev/servers/AdminServer/tmp/_WL_user/emai/xalnv4]
Make sure the referenced optional package has been deployed as a library.>

パッチ・セット適用前にOracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーションがドメインにデプロイされると、このエラーが表示されます。これは、Oracle Fusion Middleware 11g リリース1 (11.1.1.3.0)から、Rulesライブラリ(oracle.rules)をSOA管理対象サーバーの他に管理サーバーに対してもターゲット指定する必要があるためです。

このメッセージを回避するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、oracle.rules共有ライブラリを選択し、ドメイン内の管理サーバーおよびSOA管理対象サーバーに対してターゲット指定します。

  2. Oracle JDeveloper 11g リリース1 (11.1.1.3.0)以上を使用して、アプリケーションをドメインに再度デプロイします。

2.2.1.8 最新パッチ・セットの適用後のコンポジット・アプリケーションの不正なインスタンス状態

コンポジット・アプリケーションをOracle SOA Suite 11g リリース1にデプロイした後、最新の11g リリース1パッチ・セットを適用すると、一部のコンポジット・アプリケーションのインスタンス状態が正しく表示されないことがあります。

たとえば、パッチ・セットの適用前にコンポジット・アプリケーションのいずれかが「リカバリが必要です」状態だった場合、Fusion Middleware Controlの「SOAコンポジット」ページの「ダッシュボード」タブでコンポジット・アプリケーションを表示すると、「完了」と識別されることがあります。

このような場合は、「完了」インジケータを無視できます。インスタンスは実際にはまだ実行中で、パージ操作などの他の操作によって処理されます。

パッチ・セットのインストール後に、これらのインスタンスをそれぞれ分析して、完了、中断または続行中のいずれであるかを確認する必要があります。

SOAコンポジット・アプリケーションの状態の監視の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のSOAコンポジット・アプリケーションの監視に関する項を参照してください。

2.2.2 Oracle WebCenter Portalのパッチ適用の問題

この項では、Oracle WebCenter Portal製品に関するパッチ適用の問題について説明します。

2.2.2.1 Oracle Portalスキーマへのネットワーク関連パッケージへのアクセス権の付与

Oracle Single Sign-On 10.1.4.3がOracle Internet Directory 11gおよびOracle Database 11.2.0.2に対して実行している環境で、Oracle Portal 11gリリース1 (11.1.1.4.0)のスキーマをアップグレードするパッチ・セット・アシスタントの実行中に、次の例外が発生します。

ORA-24247: network access denied by access control list (ACL)

ネットワーク関連パッケージの実行中にこの問題に対処するには、これらのパッケージを使用するユーザーにアクセス権を付与する必要があります。ORASSOスキーマ・ユーザーにACLを作成し、それをOIDホストに割り当てる必要があります。次に、Oracle Portalスキーマに必要な権限を付与する、wdbigra.sqlスクリプトを実行する必要があります。

  1. PORTALスキーマ・ユーザーにACLを付与し、それをOIDホストに割り当てます。

    sys as sysdbaとして接続し、次の例のようにACLを割り当てます。ここでoid.us.oracle.comはOIDホスト名で、DEV_PORTALはインストールで指定したOracle Portalスキーマです。

    DECLARE
    acl_path VARCHAR2(4000);
     
    BEGIN
     
    SELECT acl INTO acl_path FROM dba_network_acls
    WHERE host = 'oid.us.oracle.com' AND lower_port IS NULL AND upper_port IS NULL;
    dbms_output.put_line('acl_path = '|| acl_path);
    dbms_output.put_line('ACL already Exists. Checks for Privilege and add the Privilege');
    IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.check_privilege(acl_path,'DEV_PORTAL','connect') IS NULL THEN
       DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.add_privilege (
       acl => acl_path,
       principal => 'DEV_PORTAL',
       is_grant => TRUE,
       privilege => 'connect');
    END IF; 
    END;
    /
    COMMIT;
    

    ACLがOIDホストに割り当てられていない場合はACLを作成します。

    EXCEPTION
    WHEN no_data_found THEN
    
    DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.create_acl (
       acl => 'sso_oid.xml',
       description => 'ACL for SSO to connect to OID',
       principal => 'ORASSO',
       is_grant => TRUE,
       privilege => 'connect');
     
    DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.assign_acl (
       acl => 'sso_oid.xml',
       host => 'oid.us.oracle.com');
    END;
    /
    COMMIT; 
    

    次のSQLコマンドを使用してACLが作成されたことを確認します。

    select * from dba_network_acls; 
    
  2. ORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsql/wwv (UNIXオペレーティング・システムの場合)またはORACLE_HOME\upgrade\portal\admin\plsql\wwv (Windowsオペレーティング・システムの場合)ディレクトリにある、wdbigra.sqlファイルのホストとスキーマの値を変更します。

    次の部分を変更します。

    host varchar2(1)        := '*';
    schema varchar2(2000)   := upper('&&1'); 
    

    変更後は次のようになります。

    host varchar2(1)        := '&OID_HOST';
    schema varchar2(2000)   := upper('&PORTAL_SCHEMA'); 
    
  3. wdbigra.sqlスクリプトを実行して、権限をOracle Portalスキーマに付与します。

    スクリプトから次のことが要求されます。

    • oid_hostの値。

      Oracle Internet Directoryが実行しているホストを指定します(たとえば、examplehost.exampledomain.com)。

    • portal_schemaの値

      接頭辞とスキーマ名を指定します(たとえば、DEV_PORTAL)。

2.2.2.2 一部のWebCenter Portalアプリケーションで古いリリース番号が表示される問題

Oracle WebCenter Portalへのパッチの適用後、一部のアプリケーションで以前のリリースのリリース番号が表示されます。

この問題の回避方法はありません。

2.2.2.3 11.1.1.6.0パッチ・セットのインストール後の.jspページによるWebCenter Portal: Spacesカスタマイズの使用の問題

WebCenter Portal: Spaces 11g リリース1 (11.1.1.2.0)またはリリース1 (11.1.1.3.0)を独自にカスタマイズして拡張する場合、アップグレードする前に、カスタマイズ共有ライブラリで.jspページではなく、.jspxページを使用していることを確認する必要があります。

WebCenter Portal: Spaces 11.1.1.6.0にアップグレードした後、カスタム・サイト・テンプレートは.jspページを使用しているとレンダリングされません。

ホワイト・ペーパー『WebCenter Spacesのカスタマイズ・サイト・テンプレート』に従ってカスタム・サイト・テンプレートを開発した場合、ページはすでに.jspxページになっています。

2.2.2.4 WLSTコマンドによるOracle WebCenter Portal更新時のエラー

WLSTコマンドによってOracle WebCenter Portalを更新する場合、この項に示すエラー・メッセージが表示されることがあります。このようなエラーは、コマンドが完了しており、コマンドの完了を示すテキストが表示されている場合は、無視しても問題ありません。

upgradeWebCenterDomain WLSTコマンドを実行する場合、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

Error: addTemplate() failed. Do dumpStack() to see details.

upgradeWebCenterPermissionsコマンドを実行する場合、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

Command FAILED, Reason: JPS-04204: Cannot revoke permissions.

2.2.3 Oracle Identity Managementのパッチ適用の問題

この項では、Oracle Identity Management製品に関するパッチ適用の問題について説明します。

2.2.3.1 インストーラが既存のOracleホームを検出しない問題

Oracle Identity Managementをリリース11.1.1.4.0からリリース11.1.1.6.0にアップグレードする場合、次の環境では、アップグレード対象の既存のOracleホーム・ディレクトリがインストーラによって検出されません。

  • 繁体字中国語、簡体字中国語または韓国語のロケールを使用している64ビットWindowsオペレーティング・システム。

  • 日本語、韓国語、簡体字中国語または繁体字中国語にUTF-8以外のロケールを使用している64ビットLinuxオペレーティング・システム。

これは、英単語「Optional」がMW_HOME/oracle_common/inventory/ContentsXML/comps.xmlファイル(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはMW_HOME\oracle_common\inventory\ContentsXML\comps.xmlファイル(Windowsオペレーティング・システムの場合)で翻訳されているためです。

この問題を回避するには、次の2つの方法があります。

  1. 更新するOracle Identity ManagementのOracleホーム・ディレクトリを手動で指定した後、アップグレード・インストールを続行します。

  2. comps.xmlファイルで翻訳済の単語をすべて検出して英単語「Optional」に置き換えた後、インストーラを実行します。単語「Optional」は、comps.xmlファイルの次の2つのパラメータに指定されています。

    DEP_GRP_NAME="Optional"
    EXT_NAME="Optional"
    

    注意:

    comps.xmlファイルは、Oracle Universal Installerで使用される重要なファイルであるため、このファイルに間違った編集を加えないでください。このファイルを変更する前に、バックアップ・コピーを作成してください。


2.2.3.2 サード・パーティJARファイルのデータベースへのアップロード

Oracle IdentityおよびAccess Managementの11.1.1.5.0への更新中、ファイル・システムに表示される、サード・パーティJARファイル(例: コネクタ機能に必要なldapbp.jar)がアップグレード・プロセスでデータベースにアップロードされません。これらのJARファイルは、UploadJars.sh(UNIXオペレーティング・システム)またはUploadJars.bat(Windowsオペレーティング・システム)ユーティリティを使用して手動でデータベースにアップロードする必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Manager開発者ガイド』の「JARおよびリソース・バンドル・ユーティリティのアップロード」の章を参照してください。

2.2.3.3 LDAP同期が有効な状態でのOracle Identity Managementの更新でXMLエラーが生成される

Oracle Identity Managerのリリース11.1.1.3.0からリリース11.1.1.5.0への更新中に、LDAP同期がWindowsオペレーティング・システムで有効な場合には、次のXMLエラーが生成されます。

XML-22110: (Fatal Error) Invalid StreamResult set in TransformerHandler.
oracle.iam.oimupgrade.exceptions.OIMUpgradeException: Error in writing document EventHandlers.xml

この問題を回避するには、次の操作を実行します。

  1. ORACLE_OIM_HOME\server\bin\dwps1upgrade.propertiesファイルを編集し、oim.ps1.seedoespoliciesプロパティをfalseに設定します。

    oim.ps1.seedoespolicies.patch=false;
    

    その他のすべてのプロパティはtrueに設定する必要があります。

  2. ログ・ディレクトリ(たとえばlogDir)をORACLE_OIM_HOME\server\binに作成します。

  3. IAM_11.1.1.5.0_Home\server\binディレクトリに移動してDW2PS1Upgrade.batスクリプトを実行します。

    コマンドライン・プロンプトで次を実行します。

    ##Enter your Log location directory
    

    手順2で作成したログ・ディレクトリ(たとえばlogDir)の相対パスを指定します。ログ・ディレクトリの絶対パスは指定しないでください。

  4. ORACLE_OIM_HOME\server\bin\dwps1upgrade.propertiesファイルを再度編集しますが、今回はoim.ps1.seedoespoliciesプロパティをtrueに設定し、その他のすべてのプロパティをfalseに設定します。

    oim.ps1.seedoespolicies.patch=true;
    

    これにより、Oracle Entitlements Serverに対するポリシーのみをアップグレードできます。

  5. IAM_11.1.1.5.0_Home\server\binディレクトリに移動してDW2PS1Upgrade.batスクリプトを再度実行します。

    コマンドライン・プロンプトで次を実行します。

    ##Enter your Log location directory
    

    同じディレクトリを使用している場合は、手順2で作成したログ・ディレクトリ(たとえばlogDir)の絶対パスを指定するか、新しいディレクトリを作成して、その新しいディレクトリへの絶対パスを指定します。

2.2.3.4 パッチ後に承認ありのアクセス・ポリシーが機能しない問題

リリース11.1.1.5.0では、次の新規ポリシーがOracle Entitlements Server (OES)に導入されています。

  • SelfServiceUserManagementPolicies.xml

  • UserManagementPolicies.xml

この変更によって、承認ありの新規ポリシーが追加されると、承認に対するリクエストが生成されません。

この問題を回避するには、「リクエスト管理者」ロールを「アクセス・ポリシー・ベースのプロビジョニング」リクエスト・テンプレートに追加します。

  1. 拡張コンソールにログインします。

  2. 「構成」タブのリクエスト・テンプレートに進みます。

  3. アクセス・ポリシー・ベースのプロビジョニング・リクエスト・テンプレートを検索し、開きます。

  4. 「テンプレートの詳細」ページのテンプレート・ユーザー・ロール・タブに進みます。

  5. 「使用可能なロール」の左側のペインから、「リクエスト管理者」ロールを検索し、割り当てます。

    割り当てられたロールは、右側のペインの「選択したロール」に表示されます。

  6. リクエスト・テンプレートを保存します。

2.2.3.5 リリース11.1.1.2.0または11.1.1.3.0からのパッチ適用後にOIDおよびOVDの保存済接続が使用可能にならない問題

Oracle Internet Directory (OID)またはOracle Virtual Directory (OVD)にリリース11.1.1.2.0または11.1.1.3.0からリリース11.1.1.4.0以降へのパッチを適用する場合、リリース11.1.1.2.0または11.1.1.3.0で保存した接続は、パッチ適用後に使用できなくなります。

リリース11.1.1.3.0以降からパッチを適用する場合は、OIDおよびOVDに保存した接続は使用可能になります。

この問題の回避方法はありません。

2.2.3.6 Oracle Identity Managementアップグレード時のupgradeOpss()コマンド実行中エラー

Oracle Identity Manager 11.1.1.3.0から11.1.1.5.0へのアップグレード中、upgradeOpss WLST(オンライン)コマンドを使用してOracle Platform Security Services (OPSS)を更新するよう求められます。

upgradeOpssコマンドを実行すると、次のメッセージがコンソールに表示されます。

WLS ManagedService is not up running. Fall back to use system properties for configuration.
date_and_time oracle.security.jps.internal.tools.utility.destination.apibased.JpsDstPolicy <init>
WARNING: No identity store associate with policy store found.
Upgrade of jps configuration and security stores is done.

このメッセージは無害のため、無視して問題ありません。

2.2.3.7 Oracle Identity Managementからリリース11.1.1.4.0のパッチ適用後のログ・ファイルのエラー

Oracle Identity Managementにリリース11.1.1.4.0のパッチを適用して構成した後、シングル・サインオンをOracle Identity Federationに使用すると、wls_oif1-diagnostics.logファイルに次のエラーが表示されます。

[2010-08-05T13:05:30.754-07:00] [wls_oif1] [INCIDENT_ERROR] [FED-10174]
[oracle.security.fed.model.config.Configuration] [tid:
[ACTIVE].ExecuteThread: '2' for queue: 'weblogic.kernel.Default
(self-tuning)'] [userId: <anonymous>] [ecid:
42ef6c66fe18f3ad:291f353a:12a43da27c1:-8000-0000000000000021,0] [APP:
OIF#11.1.1.2.0] [arg: certvalidationtimeout] Property was not found:
certvalidationtimeout.
.
[2010-08-05T13:05:37.174-07:00] [wls_oif1] [INCIDENT_ERROR] [FED-10174]
[oracle.security.fed.model.config.Configuration] [tid:
[ACTIVE].ExecuteThread: '2' for queue: 'weblogic.kernel.Default
(self-tuning)'] [userId: <anonymous>] [ecid:
42ef6c66fe18f3ad:291f353a:12a43da27c1:-8000-0000000000000021,0] [APP:
OIF#11.1.1.2.0] [arg: schemavalidationenabled] Property was not found:
schemavalidationenabled

[2010-08-06T17:09:23.861-07:00] [wls_oif1] [INCIDENT_ERROR] [FED-10174]
[oracle.security.fed.model.config.Configuration] [tid:
[ACTIVE].ExecuteThread: '3' for queue: 'weblogic.kernel.Default
(self-tuning)'] [userId: <anonymous>] [ecid:
f6d9b81289e40cee:42d4f595:12a49b7af7a:-8000-000000000000086f,0] [APP:
OIF#11.1.1.2.0] [arg: certpathvalidationenabled] Property was not found:
certpathvalidationenabled.
 
[2010-08-06T17:11:27.173-07:00] [wls_oif1] [INCIDENT_ERROR] [FED-10174]
[oracle.security.fed.model.config.Configuration] [tid:
[ACTIVE].ExecuteThread: '3' for queue: 'weblogic.kernel.Default
(self-tuning)'] [userId: <anonymous>] [ecid:
f6d9b81289e40cee:42d4f595:12a49b7af7a:-8000-00000000000009a0,0] [APP:
OIF#11.1.1.2.0] [arg: httpheaderattrcollector] Property was not found:
httpheaderattrcollector. 

これらのエラーは無害であり、無視しても問題ありません。

このようなエラーを回避するには、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のOracle Identity Federationの構成プロパティの更新に関する項の説明のとおり、ソフトウェアに11.1.1.4.0のパッチを適用した後でoif-upgrade-11.1.1.2.0-11.1.1.4.0.pyスクリプトを実行します。

2.2.3.8 Oracle Identity Federationをリリース11.1.1.1.0からリリース11.1.1.2.0に移行する場合の警告メッセージ

パッチ・アシスタント移行スクリプトを使用してOracle Identity Federationをリリース11.1.1.1.0からリリース11.1.1.2.0に移行する場合、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

WLSTException: Error occured while performing addHelpCommandGroup : Error
getting resource bundle: : Can't find bundle for base name
oifWLSTResourceBundle, locale en_US

このメッセージは無害のため、無視して問題ありません。

2.2.3.9 Oracle Identity Management 11.1.1.2.0インストール環境を11.1.1.3.0に移行するパッチの適用時に記録される無害なエラー

Oracle Identity Management 11.1.1.2.0インストール環境を11.1.1.3.0に移行するパッチの適用後、次のような無害なエラー・メッセージがインストール・ログ・ファイルに記録されることがあります。

External name..INVALID_ORACLE_DIRECTORY_MSG_STRING

In doFinish method checking for inventory lock...InstallProgressPage

Next page is a progress page and the inventory lock is false

/bin/chmod: changing permissions of /scratch/aime1/Oracle/Middleware/oracle_ps2/install/root.log': Operation not permitted

/bin/chmod: changing permissions of /scratch/aime1/Oracle/Middleware/oracle_ps2/bin/nmb': Operation not permitted

/bin/chmod: changing permissions of /scratch/aime1/Oracle/Middleware/oracle_ps2/bin/nmhs': Operation not permitted

/bin/chmod: changing permissions of /scratch/aime1/Oracle/Middleware/oracle_ps2/bin/nmo': Operation not permitted

inventoryLocation: /scratch/aime1/oraInventory

Mode:init

これらのメッセージは無視できます。

2.2.3.10 Oracle Identity Managementサーバー起動時に表示される例外

Oracle Identity Managementをリリース11.1.1.5.0に更新した後、Oracle Identity Managementサーバーを起動すると、次の例外が表示されることがあります。

java.lang.ClassNotFoundException: ADP ClassLoader failed to load:com.thortech.xl.schedule.tasks.tcTskScheduledProvision

このエラーは無害のため、無視しても問題ありません。

2.2.4 システム・コンポーネントのパッチ適用の問題

この項では、Oracle Fusion Middlewareシステム・コンポーネントに関するパッチ適用の問題について説明します。

2.2.4.1 適切な削除を保証するためのシステム・コンポーネントの再デプロイ

システム・コンポーネント・ソフトウェア(Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscoverer、Oracle Identity Management、またはOracle Web Tier)にパッチを適用し、すべてのサービスを開始した後で、既存のドメインを拡張する場合、システム・コンポーネントを手動で再デプロイする必要があります。この操作を行うには、Oracle Fusion Middlewareのパッチ適用ガイドに含まれるドメイン拡張シナリオでのシステム・コンポーネントの再デプロイに関する項の指示に従ってください。

システム・コンポーネントを再デプロイしないと、それらのコンポーネントの削除時に問題が発生します。

2.2.5 パッチ適用後、バージョン番号が正しく表示されない

この項の内容は次のとおりです。

2.2.5.1 正しくないMDSスキーマのバージョン番号

Metadata Servicesスキーマ(MDS)を使用するFusion Middleware製品を稼働しており、Fusion Middleware製品がリリース11.1.1.4.0より前の場合、Enterprise ManagerのMDSスキーマをリリース11.1.1.4.0に更新してあっても、MDSスキーマのスキーマ・バージョン番号は、前のリリース番号になります。

MDSスキーマ・バージョン番号を正しく表示するには、スキーマとFusion Middleware製品ソフトウェアの両方を最新のバージョンに更新する必要があります。

2.2.5.2 Oracle BIコンポーネントでの、パッチ適用後の正しくないバージョン番号の表示

既存のOracle Business Intelligence (BI)ソフトウェアにリリース11.1.1.4.0のパッチを適用した後、一部のOracle BIコンポーネント(例: Oracle BI PublisherまたはOracle RTD)では、Oracle Enterprise Managerを使用して表示する際に、前のリリースのバージョン番号が表示されることがあります。

この問題の回避方法はありません。

2.2.6 パッチ適用中または適用後の表示の問題

この項の内容は次のとおりです。

2.2.6.1 Oracle Enterprise ManagerおよびOracle Directory Services Managerのページが正しく表示されない

11gリリース1 (11.1.1.6.0)にアップグレード後、Oracle Enterprise Manager (EM)またはOracle Directory Services Manager (ODSM)のページが正しく表示されない問題が発生した場合、ドメインのすべてのサーバーを開始する前に次のことを行ってください。

  1. -XX:-UseSSE42IntrinsicsDOMAIN_HOME/bin/setDomainEnv.sh (UNIXオペレーティング・システムの場合)またはDOMAIN_HOME\bin\setDomainEnv.cmd (Windowsオペレーティング・システムの場合)ファイルに次のように追加します。

    コードで次のセクションを探します。

    if [ "${JAVA_VENDOR}" = "Sun" ] ; then
            MEM_ARGS="${MEM_ARGS} ${MEM_DEV_ARGS} ${MEM_MAX_PERM_SIZE}"
            export MEM_ARGS
    fi
     
    if [ "${JAVA_VENDOR}" = "HP" ] ; then
            MEM_ARGS="${MEM_ARGS} ${MEM_MAX_PERM_SIZE}"
            export MEM_ARGS
    fi
     
    if [ "${JAVA_VENDOR}" = "Apple" ] ; then
            MEM_ARGS="${MEM_ARGS} ${MEM_MAX_PERM_SIZE}"
            export MEM_ARGS
    fi
    

    この行を次のように変更します。

    if [ "${JAVA_VENDOR}" = "Sun" ] ; then
            MEM_ARGS="${MEM_ARGS} ${MEM_DEV_ARGS} ${MEM_MAX_PERM_SIZE} -XX:-UseSSE42Intrinsics"
            export MEM_ARGS
    fi
     
    if [ "${JAVA_VENDOR}" = "HP" ] ; then
            MEM_ARGS="${MEM_ARGS} ${MEM_MAX_PERM_SIZE} -XX:-UseSSE42Intrinsics"
            export MEM_ARGS
    fi
     
    if [ "${JAVA_VENDOR}" = "Apple" ] ; then
            MEM_ARGS="${MEM_ARGS} ${MEM_MAX_PERM_SIZE} -XX:-UseSSE42Intrinsics"
            export MEM_ARGS
    fi
    
  2. Oracle EMの場合、.cssファイルを次のディレクトリから削除します。

    UNIXオペレーティング・システム:

    DOMAIN_HOME/servers/AdminServer/tmp/_WL_user/em/random_dir/public/adf/styles/cache
    

    Windowsオペレーティング・システム:

    DOMAIN_HOME\servers\AdminServer\tmp\_WL_user\em\random_dir\public\adf\styles\cache
    
  3. ODSMの場合、.cssファイルを次のディレクトリから削除します。

    UNIXオペレーティング・システム:

    DOMAIN_HOME/servers/wls_ods1/tmp/_WL_user/odsm_release/random_dir/public/adf/styles/cache
    

    Windowsオペレーティング・システム:

    DOMAIN_HOME\servers\wls_ods1\tmp\_WL_user\odsm_release\random_dir\public\adf\styles\cache
    
  4. ブラウザのキャッシュをクリアし、削除した.cssファイルを使用してサイトを訪れたブラウザ・クライアントを削除します。

  5. ドメイン内のすべてのサーバーを起動または再起動します。

2.2.7 config.xmlでのodi-sdk-wsアプリケーションのバージョン番号の追加

11gリリース1(11.1.1.6.0)では、odi-sdk-wsアプリケーションが更新され、バージョン番号が導入されるようになりました。odi-sdk-wsアプリケーションを前のリリースから11gリリース1 (11.1.1.6.0)にアップグレードしている場合、ドメイン内の管理サーバーまたは管理対象サーバーを開始する前に、このバージョン番号をconfig.xmlファイルに追加する必要があります。

次の手順を実行します。

  1. DOMAIN_HOME/config/config.xmlファイル(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはDOMAIN_HOME\config\config.xmlファイル(Windowsオペレーティング・システムの場合)を編集します。

  2. 次の行を変更します:

    <name>odi-sdk-ws</name>
    

    バージョン番号を追加するには、次のように指定します。

    <name>odi-sdk-ws#11.1.1.6.0.1</name>
    
  3. ドメイン内の管理サーバーおよび管理対象サーバーを起動または再起動します。

2.2.8Oracle Portalホームページへのアクセス時のエラー

以前のリリースからOracle Portal 11gリリース1 (11.1.1.6.)にアップグレードしている場合、Oracle Portalホーム・ページへのアクセス時に、次のエラー・メッセージがブラウザに表示されます。

XML Parsing Error: syntax error
Location: http://exampleserver.exampledomain:port/portal/pls/portal/dev_portal.home
Line Number 1, Column 1:An error occurred while processing the request. Try refreshing your browser. If the problem persists contact the site administrator
^

これはWebキャッシュに保存されたWebキャッシュ無効化パスワードとポータル・リポジトリに保存されたパスワードが異なるために起こります。

この問題の解決方法:

  1. 管理リポジトリのOracle Web Cache無効化パスワードをリセットします。

    1. Webキャッシュが実行しているドメインのEnterprise Managerにログインします。

      http://administration_server_host:administration_server_port/em
      
    2. 左側のナビゲーション・セクションで、「Web層」を開いてから、Webキャッシュ・インスタンス名をクリックします。

    3. ページの右側でWebキャッシュ・インスタンス名の下のドロップダウン・メニューを探し、メニューから「管理」、「パスワード」の順に選択します。

    4. 新しい無効化パスワードを指定します。

    5. Oracle Web Cacheを再起動します。

  2. Oracle PortalリポジトリのOracle Web Cache無効化パスワードをリセットします。

    1. Oracle Portalが実行しているドメインのEnterprise Managerにログインします。

      http://administration_server_host:administration_server_port/em
      
    2. 左側のナビゲーション・セクションで、「Portal」を開いてから、Oracle Portal管理対象サーバー名をクリックします。

    3. ページの右側でOracle Portalインスタンス名の下のドロップダウン・メニューを探し、メニューから「設定」、「ワイヤ構成」の順に選択します。

    4. 新しい無効化パスワードを指定します。これは管理リポジトリに指定したのと同じパスワードです。


      注意:

      無効化ユーザーのユーザー名は、Oracle Web Cache側で使用されるユーザー名と同じである必要があります。


    5. 「適用」をクリックします。

      この時点で既知の問題があります。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のOracle ReportsおよびOracle PortalでのJDBCエラーの解決に関する項を参照してください。

    6. ORACLE_INSTANCE/portal/cache (UNIXオペレーティング・システムの場合)またはORACLE_INSTANCE\porta\/cache (Windowsオペレーティング・システムの場合)ディレクトリのOracle Portalファイル・キャッシュを削除します。

    7. Oracle Web CacheおよびOracle Portal管理対象サーバーを再起動します。

2.2.9 upgradeOpss()実行時の警告

upgradeOpss() WLSTコマンドを実行して構成とストアをリリース11.1.1.4.0にアップグレードする場合、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

oracle.security.jps.internal.tools.utility.destination.apibased.JpsDstPolicy
migrateData
WARNING: cannot migrate a global grant. Reason
oracle.security.jps.service.policystore.PolicyStoreException: Found 2 permissions
in the store matching: ([PermissionEntry:class=java.util.PropertyPermission
target=weblogic.Name resourceType=null actions=read,PERMISSION, name=null,
uniqueName=null, guid=null]
[jaznGranteeDn=orclguid=AC171BF0E72711DEBF9CCF0B93FB22A1,cn=Grantees,
cn=JAASPolicy,cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=JPSContext,cn=jpsroot_webcenter_IR14_prod}),
[PermissionEntry: class=java.util.PropertyPermission target=weblogic.Name
resourceType=null actions=read,PERMISSION, name=8228FD8036F711DEAF24DB7D80B2D07C,
uniqueName=orclguid=8228FD8036F711DEAF24DB7D80B2D07C,cn=Permissions,cn=JAASPolicy,
cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=JPSContext,cn=jpsroot_webcenter_IR14_prod, 
guid=8228FD8036F711DEAF24DB7D80B2D07C]
[jaznGranteeDn=orclguid=822505e036f711deaf24db7d80b2d07c,cn=grantees,cn=jaas
policy,cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=jpscontext,cn=jpsroot_webcenter_ir14_prod}1
[PermissionEntry: class=java.util.PropertyPermission target=weblogic.Name 
resourceType=null actions=read,PERMISSION, name=8228FD8036F711DEAF24DB7D80B2D07C, 
uniqueName=orclguid=8228FD8036F711DEAF24DB7D80B2D07C,cn=Permissions,cn=JAASPolicy,
cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=JPSContext,cn=jpsroot_webcenter_IR14_prod, 
guid=8228FD8036F711DEAF24DB7D80B2D07C]
[jaznGranteeDn=orclguid=822505e036f711deaf24db7d80b2d07c,cn=grantees,cn=jaaspolicy
,cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=jpscontext,cn=jpsroot_webcenter_ir14_prod}
[PermissionEntry: class=java.util.PropertyPermission target=weblogic.Name 
resourceType=null actions=read,PERMISSION, name=AC198CF0E72711DEBF9CCF0B93FB22A1, 
uniqueName=orclguid=AC198CF0E72711DEBF9CCF0B93FB22A1,cn=Permissions,cn=JAASPolicy,
cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=JPSContext,cn=jpsroot_webcenter_IR14_prod, guid=AC198CF0E72711DEBF9CCF0B93FB22A1]
[jaznGranteeDn=orclguid=822505e036f711deaf24db7d80b2d07c,cn=grantees,cn=jaaspolicy
,cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=jpscontext,cn=jpsroot_webcenter_ir14_prod}
[jaznGranteeDn=orclguid=ac171bf0e72711debf9ccf0b93fb22a1,cn=grantees,cn=jaaspolicy
,cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=jpscontext,cn=jpsroot_webcenter_ir14_prod}2
[PermissionEntry: class=java.util.PropertyPermission target=weblogic.Name 
resourceType=null actions=read,PERMISSION, name=AC198CF0E72711DEBF9CCF0B93FB22A1,
uniqueName=orclguid=AC198CF0E72711DEBF9CCF0B93FB22A1,cn=Permissions,cn=JAASPolicy,
cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=JPSContext,cn=jpsroot_webcenter_IR14_prod, 
guid=AC198CF0E72711DEBF9CCF0B93FB22A1]
[jaznGranteeDn=orclguid=822505e036f711deaf24db7d80b2d07c,cn=grantees,cn=jaaspolicy
,cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=jpscontext,cn=jpsroot_webcenter_ir14_
prod}[jaznGranteeDn=orclguid=ac171bf0e72711debf9ccf0b93fb22a1,cn=grantees,cn=jaas
policy,cn=systempolicy,cn=webcenter,cn=jpscontext,cn=jpsroot_webcenter_ir14_prod}

これらのメッセージは無害のため、無視しても問題ありません。

2.2.10 「パッチがすでにインストールされています」という警告メッセージがログ・ファイルに記録される問題

Middlewareホームにすでにリリース11.1.1.3.0のパッチが適用されている製品があり、同じMiddlewareホームで別の製品に同じリリースのパッチを適用しようとすると、installtimestamp.outファイルに次のような警告メッセージが記録されます。

Attempting to install 1 patches
Mar 3, 2010 1:00:07 PM [THREAD: Thread-1]
com.bea.cie.paf.internal.attach.PatchManagerImpl install
WARNING: Warning:  Patch already installed: PBY8
 
Patch installation success
Patch installation success
Success..
[SOARootService.getRootActions] autoPortsDetect =null
[SOARootService.getRootActions] privilegedPorts =null

この警告メッセージは無視して問題ありません。

2.2.11 11.1.1.4.0パッチ・セットのインストール後のODI-BAMユーザーの手動手順

Oracle Data Integrator (ODI)をOracle Business Activity Monitoringと統合する場合、Oracle Fusion Middleware 11g リリース1 (11.1.1.4.0)パッチ・セットのインストール後に、次のナレッジ・モジュールの新規バージョンをインポートする必要があります。

BAM_ORACLE_HOME/bam/ODI/knowledge modules/KM_RKM Oracle BAM.xml

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のナレッジ・モジュールのインポートおよび置換に関する項を参照してください。

この新規モジュールには、Oracle Fusion Middleware 11g リリース1 (11.1.1.4.0)での改善点およびバグ修正が含まれます。

2.2.12 11.1.1.4.0パッチ・セットのインストール後の、アプリケーションによるjavax.xml.bind.JAXBException実行時エラーの生成

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.2.0)またはリリース1 (11.1.1.3.0)にデプロイしたアプリケーションに、no-argコンストラクタのないEclipseLink-JAXBクラスが含まれている場合、リリース1 (11.1.1.4.0)のインストール後、アプリケーションの実行時に次の例外が生成されることがあります。

javax.xml.bind.JAXBException

このエラーを回避する手順は次のとおりです。

  1. クラスを修正し、デフォルトのno-argコンストラクタを必要に応じて追加します。

  2. プロジェクトをコンパイルし、新たにパッチを適用したOracle Fusion Middleware 11g リリース1 (11.1.1.4.0)ドメインに再デプロイします。

次に、一般的なno-argコンストラクタの例を示します。

public class PriceQuote implements Serializable
{
   // Make sure you have constructor with no arguments
   public PriceQuote() }
   }
}

2.3 構成の問題および回避方法

この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

2.3.1 Oracle SOA Suiteの構成の問題

この項には、Oracle SOA Suiteの構成に関する情報が含まれています。

2.3.1.1 メディエータ・コンポーネントがWindows Server 2008 R2 EnterpriseおよびJRockitで失敗する問題

メディエータ・コンポーネントは、Windows Server 2008 R2 Enterpriseが次のバージョンのJRockit JDKとともに使用されていると動作しません。

Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_29-b11)
Oracle JRockit(R) (build
R28.2.0-79-146777-1.6.0_29-20111005-1808-windows-x86_64, compiled mode) 

この問題を回避するには、setDomainEnv.cmdファイルのJAVA_HOMEをSun JDKの場所を指すように変更し、管理サーバーおよび管理対象サーバーの開始中にJAVA_VENDOR=Sunを設定することで、Sun JDKを使用します。

2.3.1.2 SOAINFRAスキーマに無効なオブジェクトが含まれる問題

11g リリース1 (11.1.1.6.0)のprefix_SOAINFRAスキーマをRCUまたはパッチ・セット・アシスタントを実行して作成すると、SOAスキーマ内にあった一部の無効なオブジェクトが引き続き存在します。

この問題を回避するには、prefix_SOAINFRAスキーマをコンパイルします。たとえば、システムのSOAスキーマ・ユーザーがDEV_SOAINFRAの場合は、次のように実行します。

exec dbms_utility.compile_schema('DEV_SOAINFRA')

このコマンドを実行してオブジェクトを有効しなくても、実行時にアクセスされるとオブジェクトは有効になります。

2.3.1.3 WebSphereアプリケーション・サーバーでのOracle SOA Suiteの例外の表示

IBM WebSphereアプリケーション・サーバーでOracle SOA Suiteを実行する場合、Fusion Middleware Controlにログインした後、左側の「アプリケーション・デプロイメント」を開き、その下にあるアプリケーションをクリックすると、次の例外が表示されます。

[date_and_time] 0000003f OHWHelpProvid E   unable to create global
configuration
[date_and_time] 00000044 OHWHelpProvid E   critical error in OHW
configuration
 
oracle.help.web.config.parser.ConfigParseException: error finding
configuration file at:
        at oracle.help.web.config.parser.OHWParser._openConnection(Unknown
Source)
        at oracle.help.web.config.parser.OHWParser.getGlobalConfiguration(Unknown Source)
        at oracle.help.web.rich.helpProvider.OHWHelpProvider.getHelpTopic(Unknown Source)
.
.
.

この例外は無害のため、無視して問題ありません。

2.3.2 Oracle Identity Managementの構成の問題

この項には、Oracle Identity Managementの構成に関する情報が含まれています。

2.3.2.1 Oracle Internet Directory ServerがSSLポートをリスニングしない

Oracle Internet Directoryがインストールされているマシンがデュアル・スタック(IPv4/IPv6)ホストとして構成されておらず、Oracle Internet Directoryサーバーが特権ポートでリスニングするように構成されている場合、Oracle Internet DirectoryサーバーはSSLポートでリスニングしません。

この問題を回避するには、次のいずれかの操作を実行します。

  • マシンでIPv6を有効にします。

  • 純粋なIPv4/IPv6アドレスが必要な場合、INSTANCE_HOME/config/OPMN/opmn/opmn.xmlファイルのoidmonパラメータに、host=ipv4_ip_addressまたはhost=ipv6_ip_addressを追加します。次に例を示します。

    <data id="start-cmdline-opts" value="connect=$DB_CONNECT_STR opmnuid=true
       host=ipv4_or_ipv6_ip_address start"/>
    <data id="stop-cmdline-opts" value="connect=$DB_CONNECT_STR opmnuid=true
       host=ipv4_or_ipv6_ip_address stop"/>
    

2.3.2.2 Oracle Identity Federation oif-upgrade-11.1.1.2.0-11.1.1.6.0.pyスクリプトがリモート・マシンで実行されない

すべての新しい11gリリース1 (11.1.1.6.0) Oracle Identity Federationのインストールで、Oracle Identity Federationが管理サーバーと同じマシン上に構成されてない場合、oif-upgrade-11.1.1.2.0-11.1.1.6.0.pyスクリプトをリモート・マシンで実行して、構成プロセスを完了させる必要があります。

このスクリプトを実行するときに、Oracle Identity Federation管理対象サーバーが実行しているリモート・マシンの場所を指定する必要があります。ドメインに管理対象サーバーが複数ある場合でも、この入力が必要になるのは1つの管理対象サーバーに対してのみです。

このスクリプトの実行の指示については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のOracle Identity Federationの構成プロパティの更新に関する項を参照してください。

2.3.2.3 リモート・システムでOracle Identity Management 11.1.1.3.0ドメインを拡張したときに管理対象サーバーのログ・ファイルに記録されるエラー

リモート・システムの11.1.1.3.0ドメイン(パッチ適用済)を拡張すると、インストール後に次のようなNullポインタ例外メッセージが管理対象サーバーのログ・ファイルに記録されることがあります。

0000IW5hUxgDc_Y5HrDCif1Bm1sl000000,0] [APP: DMS Application#11.1.1.1.0]
     initialization error[[java.lang.NullPointerException
        at java.io.File.<init>(File.java:222)
        at oracle.dms.impl.util.AdmlLocator.<init>(AdmlLocator.java:59)
        at oracle.dms.app.DmsSpy.init(DmsSpy.java:86)
        at weblogic.servlet.internal.StubSecurityHelper$ServletInitAction.run(StubSecurityHelper.java:283)

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. 第2システムで実行中のインスタンスを停止します。

  2. 第2システム上の管理対象サーバーを停止します。

  3. 第1システムで実行中のインスタンスを停止します。

  4. 第1システム上の管理対象サーバーを停止します。

  5. 第1システム上の管理サーバーを停止します。

  6. 第1システム上で、インスタンス、管理サーバー、管理対象サーバーの順にコマンドラインにより手動で起動します。

  7. 第2システム上で、インスタンス、管理対象サーバーの順にコマンドラインにより手動で起動します。

Oracle Fusion Middlewareの起動および停止の詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理者ガイドの「Oracle Fusion Middlewareの起動および停止」の章を参照してください。

2.3.2.4 Oracle Identity Managementスキーマの作成時にコンソールに表示されるログ・メッセージ

Oracle Identity Management(OIM)スキーマの作成時に、いくつかのログ・メッセージがRCUコンソール・ウィンドウに表示されます。これらのログ・メッセージは、Oracle Identity Managementで使用されるクォーツに固有のものであり、無視して問題ありません。

このクォーツ固有のデータのロード中になんらかのエラーが発生すると、そのエラーはRCUログ・ファイルに書き込まれます。RCUログ・ファイルの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

2.3.2.5 WebLogicノード・マネージャが実行されている場合のOracle Identity Managementの構成

WebLogicノード・マネージャ・ユーティリティがOracle Identity Managementのインストール先と同じMiddlewareホーム・ディレクトリから実行されている場合に、「インストールと構成」オプションまたは構成ウィザードを使用してOracle Identity Managementを構成するには、nodemanager.propertiesファイルのStartScriptEnabledパラメータをtrueに設定する必要があります。たとえば、StartScriptEnabled=trueと設定します。

StartScriptEnabledパラメータがfalseに設定されている場合にOracle Identity Managementを構成するには、次の手順を実行する必要があります。

  1. StartScriptEnabledパラメータをtrueに設定します。

  2. ノード・マネージャ・ユーティリティを一度停止してから再起動します。

  3. 「インストールと構成」オプションまたは構成ウィザードを使用してOracle Identity Managementを構成します。


注意:

nodemanager.propertiesファイルは、WL_HOME/common/nodemanager/ディレクトリにあります。


2.3.2.6 Oracle Data Vaultと組み合せたOIDの構成

Oracle Internet Directory (OID)をOracle Data Vaultと組み合せて構成する場合、次の手順を実行します。

  1. パッチ8897382を適用します(適用手順は、パッチのREADMEファイルを参照してください)。

  2. ORACLE_HOME/ldap/datasecurity/dbv_oid_command_rules.sql(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはORACLE_HOME\ldap\datasecurity\dbv_oid_command_rules.sql(Windowsオペレーティング・システムの場合)で、次のコードを見つけます。

    /declare
    .
    begin
    .
       dvsys.dbms_macadm.CREATE_COMMAND_RULE(
       command => 'CONNECT'
       ,rule_set_name => 'OID App Access'
       ,object_owner => 'ODS'
       ,object_name => '%'
       ,enabled => 'Y');
    .
    commit;
    .
    end;/
    
  3. 次の行を変更します:

    ,object_owner => 'ODS'
    

    変更後:

    ,object_owner => '%'
    

2.3.2.7 WindowsでのOracle Internet Directoryの構成後にOIDMONが起動しない問題

Windowsプラットフォームで、インストーラの「インストールと構成」オプションまたは構成ウィザードを使用してOracle Internet Directoryを構成する場合、すべての環境変数(ORACLE_HOMEJAVA_HOMEPATHなど)の合計の長さが4,000文字を超えると、OIDMONは起動しません。

Oracle Internet Directoryの構成時にoidmon.exeアプリケーションのエラー・メッセージが表示された場合や、インストーラのログ・ファイルにOIDMONが起動できなかったと記録された場合、この問題が発生した可能性があります。

この問題を回避するには、すべての環境変数の合計の長さが4,000文字未満になるように変数の長さを短縮し、Oracle Internet Directoryを再度構成します。

2.3.2.8 Oracle Internet Directory管理者のパスワード要件

「インストールと構成」オプションまたは構成ウィザードを使用してOracle Internet Directoryを構成する場合、管理者パスワードを入力および確認する必要があります。

次のリストは、Oracle Internet Directory管理者のパスワード要件です。パスワードには次のものが含まれる必要があります。

  • 5個以上の文字

  • 30個以下の文字

  • 1個以上の数字

  • 英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($)およびポンド/ハッシュ(#)のみ使用可


注意:

入力したパスワードがこれらの要件を満たさない場合、次のエラー・メッセージが表示されます。

INST-07037: Administrator Password field value contains one or more
invalid characters or the value is not in proper format.

2.3.2.9 Oracle Identity Federation構成時のエラー・メッセージ

Oracle Identity Federation(OIF)の構成中に、キーストアとパスワードに関する次のようなエラー・メッセージが構成ログ・ファイルに記録されることがあります。

[app:OIF module:/fed path:/fed spec-version:2.5
version:11.1.1.1.0]: Failed while destroying servlet: usermanager.
java.lang.RuntimeException: The server could not initialize properly:
oracle.security.fed.sec.util.KeySourceException: Invalid/unsupported
key store or incorrect password. Please verify that the password is correct
and the store is a valid PKCS#12 PFX wallet or Java KeyStore file.

このエラー・メッセージは、OIFが正常に実行されていれば、無視して問題ありません。

2.3.3 構成ウィザードの問題

この項では、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードに関する問題について説明します。

2.3.3.1 新規ウィンドウでの構成ウィザードの起動

ターミナル・ウィンドウから構成ウィザードを起動する場合、そのウィンドウが新規ターミナル・ウィンドウであり、環境変数が前の構成またはインストール・セッションの正しくない場所に設定されていないことを確認します。

2.3.3.2 構成ウィザードにセキュリティ・アップデートの指定画面が表示されない問題

サイレント・インストール(レスポンス・ファイル)を使用してOracle Identity Managementを構成する場合、(Oracle Configuration Managerを通じた)セキュリティ・アップデートは構成されません。ただし、ocm.rspファイルがOracleホーム・ディレクトリに作成されます。Oracleホームから構成ウィザードのGUIを実行すると、ocm.rspファイルが存在するためにセキュリティ・アップデートの指定画面は表示されません。

この問題を回避するには、Oracleホームからocm.rspファイルを削除します。構成ウィザードを実行すると、セキュリティ・アップデートの指定画面が表示されます。

2.3.4 リポジトリ作成ユーティリティの問題

この項では、「リポジトリ作成」ユーティリティに関する問題について説明します。

2.3.4.1 Oracle Identity Managementのアップグレード後にスキーマが表示されなくなる問題

Oracle Identity Managementをリリース10g(10.1.4.3)から11gリリース1(11.1.1)にアップグレードすると、Oracle Directory Serviceスキーマ(ODSおよびODSSM)がリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)に表示されなくなります。

これはアップグレード・プロセスではRCUが使用されず、RCUで作成されたスキーマはRCU以外では認識されないためです。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

2.3.4.2 RCUサマリー画面の問題

アイデンティティ管理スキーマを削除し、Oracle Internet Directory(ODS)およびOracle Identity Federation(OIF)の両方を削除するよう選択すると、RCUサマリー画面が表示されず、コンソールに例外が返されることがあります。

この問題を回避するには、両方のコンポーネントを選択してまとめて削除するのではなく、一度に1つのコンポーネントを選択して削除します。

スキーマの削除操作で他のコンポーネントを選択した場合、サマリー画面に不正確な情報が表示されることがあります。ただし、サマリー画面には間違った情報が表示されますが、選択したスキーマはデータベースから正常に削除されます。

この問題を回避するには、一度にただ1つのコンポーネントを選択して削除します。

2.3.5 パックおよびアンパックの問題

この項では、ドメインのパックおよびアンパックに関する問題について説明します。

2.3.5.1 unpack.shまたはunpack.cmdの使用時における各製品の存在確認

Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter PortalおよびApplication Developerでは、UNIXシステムの場合ORACLE_HOME/common/binディレクトリにpack.shおよびunpack.shコマンドが、Windowsシステムの場合ORACLE_HOME\common\binディレクトリにpack.cmdおよびunpack.cmdコマンドがそれぞれ含まれます。

pack.shおよびpack.cmdスクリプトは、ドメイン全体またはドメインのサブセットのスナップショットを含むテンプレート・アーカイブ・ファイル(.jar)を作成するために使用されます。unpack.shおよびunpack.cmdスクリプトは、リモート・システムの管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリで使用されるドメイン全体またはドメインのサブセットを作成するために使用されます。

unpack.shまたはunpack.cmdコマンドを実行するシステムにインストール済製品のいずれかが存在しない場合、unpack.shおよびunpack.cmdコマンドは失敗します。

2.3.5.2 異なるホストでのunpack.shまたはunpack.cmdの実行

unpack.sh(UNIX)またはunpack.cmd(Windows)コマンドを実行してリモート・ホストにドメインを作成する場合、リモート・ホストのOracleホームの場所およびMiddlewareホームの場所は、パックを実行したホストの場所と一致している必要があります。

正しい例は次のとおりです。

Host 1:
MW_HOME = /user/home/Middleware
ORACLE_HOME =/user/home/Middleware/Oracle_SOA1

@ Host 2:
MW_HOME = /user/home/Middleware
ORACLE_HOME =/user/home/Middleware/Oracle_SOA1

次の例は、Oracleホームが一致していないため、正しくありません。

Host 1:
MW_HOME = /user/home/Middleware
ORACLE_HOME =/user/home/Middleware/Oracle_SOA1

@ Host 2:
MW_HOME = /user/home/Middleware
ORACLE_HOME =/user/home/Middleware/SOA_Home

次の例は、Middlewareホームが一致していないため、正しくありません。

Host 1:
MW_HOME = /user/home/Middleware
ORACLE_HOME =/user/home/Middleware/Oracle_SOA1

@ Host 2:
MW_HOME = /user/home/MWHome
ORACLE_HOME =/user/home/Middleware/Oracle_SOA1
Host 1:
MW_HOME = C:\Oracle\Middleware
ORACLE_HOME = C:\Oracle\Middleware\Oracle_SOA1

@ Host 2:
MW_HOME = C:\Oracle\Middleware
ORACLE_HOME = C:\Oracle\Middleware\Oracle_SOA1

次の例は、Oracleホームが一致していないため、正しくありません。

Host 1:
MW_HOME = C:\Oracle\Middleware
ORACLE_HOME = C:\Oracle\Middleware\Oracle_SOA1

@ Host 2:
MW_HOME = C:\Oracle\Middleware
ORACLE_HOME = C:\Oracle\Middleware\SOA_Home

次の例は、Middlewareホームが一致していないため、正しくありません。

Host 1:
MW_HOME = C:\Oracle\Middleware
ORACLE_HOME = C:\Oracle\Middleware\Oracle_SOA1

@ Host 2:
MW_HOME = C:\Oracle\MWHome
ORACLE_HOME = C:\Oracle\Middleware\Oracle_SOA1

2.3.5.3 ドメインのパックおよびアンパック後にリモート・システムで管理対象サーバーを起動する方法

unpackコマンドを使用してリモート・システム上にドメインをアンパックした後、次の手順を実行します。

  1. リモート・システムでノード・マネージャを起動します。この操作によって、現在のシステムのMW_HOME/wlserver_10.3/common/nodemanagerディレクトリにnodemanager.propertiesファイルが作成されます(UNIXの場合)。Windowsの場合、このファイルはMW_HOME\wlserver_10.3\common\nodemanagerディレクトリに作成されます。

  2. ノード・マネージャを停止します。

  3. テキスト・エディタでnodemanager.propertiesファイルを開き、StartScriptEnabledプロパティをtrueに設定します。

  4. リモート・システムでノード・マネージャを起動してから、Oracle WebLogic管理コンソールを使用してリモート・システムの管理対象サーバーを起動します。

2.3.6 クラスタを使用した構成の問題

この項では、クラスタおよびWebLogic Serverドメインに関する問題について説明します。

2.3.6.1 リモート・システムでのドメインおよびクラスタの拡張シナリオ

Fusion Middleware構成ウィザードを使用してリモート・システムでドメインまたはクラスタを拡張する場合、ソースと宛先両方のMiddlewareホーム・ディレクトリおよびOracleホーム・ディレクトリが同一であることを確認してください。

2.3.6.2 クラスタのないOracle Directory Integration Platformのみを選択して既存のドメインを拡張できない問題

セッションでクラスタのないOracle Directory Integration Platformのみを選択し、次に同じシステムでクラスタを作成してドメインを拡張しようとすると、失敗します。

このドメイン構成シナリオでは、ドメインを拡張してOracle Directory Integration Platformを構成する同じシステム上に必ずOracle Directory Services Managerをインストールして構成してください。

2.3.6.3 拡張クラスタで要求されるemd.propertiesファイルの変更

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを実行してクラスタを拡張すると、INSTANCE_HOME/EMAGENT/EMAGENT/sysman/config/emd.properties(UNIX)またはINSTANCE_HOME\EMAGENT\EMAGENT\sysman\config\emd.properties(Windows)ファイルのEMD_URLパラメータに次の値が格納されます。

EMD_URL=http://localhost.localdomain:port/emd/main

このパラメータは編集して、localhostおよびlocaldomainを現在の環境における実際のホストおよびドメインの情報で置き換える必要があります。たとえば、ポート番号として5160を使用する場合、次のようになります。

EMD_URL=http://examplehost.exampledomain.com:5160/emd/main

2.3.7 Oracle Configuration ManagerのPATH環境変数の設定

Windowsオペレーティング・システムでOracle Configuration Manager構成が正常に動作するには、PATH環境変数がC:\windows\system32に設定されている必要があります。

2.3.8 Oracle WebCenter Portalのwc-post-install.pyスクリプトでOracle RACデータソースがサポートされない問題

wc-post-install.pyスクリプトは、Oracle RACデータソース(gridlinkまたはマルチデータソース)の環境で使用できません。

この問題を回避するには、次の操作を実行します。

  1. WC_ORACLE_HOME/bpm/process_spaces/wc-post-install.pyスクリプトを編集し、ファイル内のsetDatasourceが含まれるすべての行の行頭にハッシュ文字(#)を追加してコメント・アウトします。

  2. WebCenter Portalコンソールを使用して、次のデータソースを手動で構成します。

    • mds-soa

    • mds-soa0

    • mds-soa1

    • SOADataSource

    • SOADataSource0

    • SOADataSource1

  3. wc-post-install.pyスクリプトを実行します。

2.3.9 Windowsでのクローニング時に返されるFileNotFoundException

Windowsオペレーティング・システムでapplyCloneコマンドを実行すると、コンソールにjava.io.FileNotFoundExceptionが返されます。

この例外は無視して問題ありません。applyClone操作は、正常に完了します。

2.3.10 管理対象サーバーのリスニング・アドレスの変更

Oracle Identity Management、またはOracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererのインストール後に構成ウィザードを実行すると、WebLogic管理対象サーバーのリスニング・アドレスがデフォルトで空白のままとなります(すべてのネットワーク・インタフェースがリスニングされます)。リスニング・アドレスを実際のホスト名に変更すると、管理対象サーバーはシステム外部からのリスニングを停止します。

リスニング・アドレスは空白のままとするか、ホスト名を使用するかわりにホストのIPアドレスを指定することをお薦めします。

2.3.11 ドメイン拡張により上書きされるJDBCデータソース名

JDBCリソースを含むWebLogicドメインがOracle SOA SuiteまたはOracle WebCenter Portalに拡張されると、JDBCデータソース名が変更されます。この動作は、リリース9.xより下位のWebLogic Serverが9.xより上位のリリースにアップグレードされ、Oracle SOA SuiteまたはOracle WebCenter Portalに拡張される場合に共通して確認されます。

この問題を回避するには、JDBCデータソース名を手動で編集する必要があります。

2.3.12 FirefoxおよびSafariブラウザでのSSO認証後における元のURLへの再ルーティング

Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererの構成時に、Oracle HTTP ServerとOracle Web Cacheの両方を選択して構成すると、最初のリクエストがOracle HTTP Serverから着信したときに、FirefoxおよびSafariブラウザでシングル・サインオン(SSO)認証後の再ルーティング(元のURLへの復帰)が機能しません。

この問題を回避するには、Internet Explorerブラウザを使用するか、ポート番号を含むようにINSTANCE_HOME\config\OHS\instance_name\httpd.confファイルのServerNameエントリを手動で変更します。次に例を示します。

ServerName examplehost.exampledomain.com

この行は次のように変更する必要があります。

ServerName examplehost.exampledomain.com:port

portの部分は、実際のポート番号に置き換えてください。

2.3.13 ブラウザでのブラウザ・キャッシュの削除

ブラウザ・キャッシュ・ファイルを必ず消去してください。消去しないと、(Oracle Enterprise Managerなどの)画面のオブジェクトが最新バージョンにリフレッシュされなかったり、新規オブジェクトを追加しても表示されないことがあります。

2.3.14 メモリーの問題が原因でWebLogic管理サーバーが起動に失敗する問題

Windows 32ビット・オペレーティング・システムで、空きメモリーが使用可能であるにもかかわらず、WebLogic管理サーバーが十分なメモリーを割り当てることができずに起動に失敗することがあります。

回避方法として、次の手順を実行します。

  1. <Domain_Home>\binディレクトリにあるsetSOADomainEnv.cmdファイルをテキスト・エディタで開きます。

  2. 次のようにPORT_MEM_ARGSエントリを更新します。

    set PORT_MEM_ARGS=-Xms512m -Xmx1024m

  3. ファイルを保存して閉じます。

2.4 既知の問題

この項では、既知の問題について説明します。内容は次のとおりです。

2.4.1 Forms BuilderとReports Builderがサポートされない

Forms BuilderとReports Builderは、Linux x86-64、Solaris Operating System(SPARC 64-Bit)、AIX Based Systems(64-Bit)、HP-UX PA-RISC(64-Bit)、HP-UX ItaniumおよびMicrosoft Windows x64 (64-Bit)のプラットフォームでサポートされていません。これらはLinux x86およびMicrosoft Windows(32-Bit)プラットフォームでのみサポートされています。

2.5 ドキュメントの訂正箇所

この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。内容は次のとおりです。

2.5.1 Oracle HTTP Server 10g WebGateを使用するためのOIM構成の更新

「ドメイン・エージェントからOAM用のOracle HTTP Server 10g WebGateへの移行」にあるオプションのOracle Identity Manager構成の更新に関する項の手順4では、OAM URLまたはエージェント・プロファイルが変更されたときにOIM構成を更新する必要があると記載されています。この項は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』にあります。

Oracle Identity Manager構成を更新するには、次の手順を実行します。

  1. UNIXでは、<IDM_Home>/server/bin/weblogicExportMetadata.shを実行してメタデータからoim-config.xmlファイルをエクスポートし、そのファイル(/db/oim-config.xml)をエクスポートします。Windowsオペレーティング・システムでは、同じディレクトリにあるweblogicExportMetadata.batファイルを使用します。

  2. <ssoConfig>タグの下にある次の要素を更新し、Oracle HTTP Server 10g WebGateを使用するためにファイルを更新します。

    <webgateType>javaWebgate</webgateType><webgateType>ohsWebgate10g</webgateType>に変更します。

  3. UNIXでは、<IDM_Home>/server/bin/weblogicImportMetadata.shを実行してoim-config.xmlをメタデータに再度インポートします。Windowsでは、同じディレクトリにあるweblogicImportMetadata.batを使用します。

  4. WebLogic Server管理者の資格証明を使用してOracle Enterprise Managerにログインします。

  5. 「Identity and Access」→「oim」→「oim(リリース)」をクリックします。右クリックして「システムMBeanブラウザ」を選択します。「システムMBeanブラウザ」ページが表示されます。

  6. 「アプリケーション定義のMBean」で、「oracle.iam」「Server:oim_server1」「Application: oim」「XMLConfig」「config」を選択します。

  7. フロントエンドURLをOracle HTTP ServerのURLで置き換えます。これは、Oracle Access Manager用のOracle HTTP Server 10g WebGateをインストールする前に使用していたものと同じOracle HTTP Serverである必要があります。次の手順を実行します。

    1. XMLConfig MBeanで、XMLConfig.DiscoveryConfigに移動します。

    2. OimFrontEndURLをOracle HTTP ServerのURLで更新します。

    3. 「適用」をクリックします。

  8. OIMサーバーを再起動します。

2.5.2 Oracle Identity Managementのインストレーション・ガイドから欠落しているログアウト構成の手順

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』には、OIMサーバー構成の更新後にログアウト構成を実行する手順が欠落しています。

「ドメイン・エージェントからOAM用のOracle HTTP Server 10g WebGateへの移行」にあるOIMサーバー構成の更新に関する項の記載に従って、OIMサーバー構成の更新後にログアウト構成を実行する必要があります。


注意:

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のOIMとOAM間の統合に関する項の記載に従って、Oracle Identity ManagerとOracle Access Manager間の統合を設定済であることを確認してください。


OIMサーバー構成を更新したら、次の手順に従ってログアウト構成を実行する必要があります。

  1. logout.htmlファイルを<IDM_HOME>/oam/server/oamssoディレクトリから<10gWebgateInstallation>/access/oamssoディレクトリにコピーします。

  2. Oracle Access Managerサーバーのホストおよびポートを示すようにlogout.htmlファイルのSERVER_LOGOUTURL変数を編集します。logout.htmlファイルの指示に従ってください。

  3. Webサーバーのhttp.confファイルに次のエントリが含まれる場合、それらのエントリをhttp.confファイルから削除します。

    <LocationMatch "/oamsso/*">
         Satisfy any
         </LocationMatch>
    

2.5.3 カタログの更新に誤ったバージョン番号が指定されている

『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』の第3章に、Oracle Business Intelligenceカタログの更新に関する項が含まれており、Oracle BIプレゼンテーション・カタログを古いリリースから新しいリリースへ更新する方法について説明しています。この項ではリリース11.1.1.3.0から11.1.1.6.0への更新に言及していますが、これは誤りです。この項には、任意の古いリリースから現在のリリースへ更新するときに適用される手順が記載される必要があります。