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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Managementモデリングおよび実装ガイド
11g リリース1 (11.1.1.6.2)
B61409-05
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9 BPAリポジトリからのBPMNプロセスのインポート

この章では、BPAリポジトリに格納されているBPMNプロセスを使用してBPMプロジェクトを作成する方法について説明します。BPAプロジェクトをOracle BPMにインポートすると、プロセス・アナリストはOracle BPAを使用してプロジェクトを開発し、それをプロセス開発者に引き渡すことができます。プロセス開発者は、Oracle BPM Studioを使用して実装の詳細を完成させます。

この章の内容は次のとおりです。

9.1 BPAリポジトリからのプロセスのインポートの概要

Oracle BPM Studioを使用すると、BPAリポジトリに格納されているBPMNプロセスに基づいてBPMプロジェクトを作成できます。

BPAでBPMNプロセスを作成および実装し、そのBPMNプロセスをOracle BPMにインポートできます。これにより、BPMNプロセスおよびその実装に使用されるすべてのコンポーネント(ヒューマン・タスク、サービス・アダプタ、メディエータなど)を含むBPMプロジェクトが作成されます。

図9-1は、BPAに実装された営業見積サンプルのBPMNモデルを示しています。

図9-1 BPA Architectを使用して実装された営業見積サンプル・プロセスのBPMNモデル

図9-1の説明が続きます
「図9-1 BPA Architectを使用して実装された営業見積サンプル・プロセスのBPMNモデル」の説明

9.2 BPAプロジェクトからのBPMプロジェクトの作成

BPA Architectアプリケーションを使用してBPMNモデルを作成し、それをOracle BPMにインポートできます。Oracle BPM Studioによって、選択したBPMNプロセスおよびBPMNモデルへのアクティビティの実装に使用されるコンポーネントを含むBPMプロジェクトが作成されます。

BPAプロジェクトをBPMにインポートする前に、BPAプロジェクトが次のルールに従っていることを確認してください。

表9-1に、プロジェクトのインポート時に、異なるBPAコンストラクトがどのようにBPMNコンストラクトに変換されるかについて示します。ゲートウェイとイベントは同じままです。Oracle BPM Suiteはプールおよびメッセージ・フローをサポートしないため、一度に1つのBPAツールの変換のみ可能であることに注意してください。

表9-1 BPAとBPMNコンストラクト間の対応関係

BPAコンストラクト BPMNコンストラクト

自動アクティビティ

サービス・タスク

ヒューマン・タスク

ユーザー・タスク

ルール・タスク

ルール・タスク

通知タスク

FYIタスク


9.2.1 Oracle BPMから使用するためにBPAプロジェクトを構成する方法

BPAプロジェクトを使用してOracle BPMでBPMプロジェクトを作成する場合は、Oracle BPMからアクセスするようにBPAプロジェクトを構成する必要があります。

Oracle BPMから使用するためにBPAプロジェクトを構成するには:

  1. BPAアプリケーションで、「SOA」を選択します。

  2. 「ブルー・プリントの共有」を選択します。

    検証ダイアログが表示されます。

  3. プロジェクトを検証する場合は「はい」をクリックします。検証せずに続行する場合は「いいえ」をクリックします。

    変換の進行状況を示すダイアログが表示されます。

  4. 「OK」をクリックします。

9.2.2 BPAプロジェクトからBPMプロジェクトを作成する方法

この手順を実行する前に、Oracle BPMから使用するためにBPAプロジェクトが構成されていることを確認してください。Oracle BPMから使用するためにBPAプロジェクトを構成する方法の詳細は、9.2.1項「Oracle BPMから使用するためにBPAプロジェクトを構成する方法」を参照してください。

BPAプロジェクトからBPMプロジェクトを作成するには:

  1. Oracle BPM Studioで、「ファイル」「新規」の順に選択します。

    「新規ギャラリ」ダイアログが表示されます。

  2. 「カテゴリ」ツリーで「BPM層」を選択します。

  3. 「アイテム」リストで「BPAからプロジェクトを作成」を選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

    BPAプロジェクトからのプロジェクト作成ウィザードが表示されます。

  5. BPMプロジェクトを識別する名前を入力します。

  6. プロジェクトを格納するディレクトリを入力するか、「参照」ボタンをクリックしてディレクトリを参照して選択します。

  7. 「BPAサーバー」フィールドの隣の「参照」ボタンをクリックします。

    「BPAブループリント・コンポジットの作成」ダイアログが表示されます。

  8. 「BPAサーバー」リストが空の場合は、新規のBPAサーバーを追加する必要があります。

    BPAサーバーの追加方法の詳細は、9.2.3項「BPAサーバーを追加する方法」を参照してください。

  9. 「BPAサーバー」リストで、サーバー・ノードおよびそのサブフォルダを展開してBPMNプロセスを表示します。

  10. BPMNプロセスを選択します。

  11. 「OK」をクリックします。

    「BPAブループリント・コンポジットの作成」ダイアログが閉じ、選択したサーバーが「サーバー」フィールドに表示されます。

  12. 「OK」をクリックします。

    サマリー・ページが表示されます。

  13. 「OK」をクリックします。

    Oracle BPM Studioで、BPAリポジトリから選択したBPMNモデルに基づいて作成したBPMプロジェクトが表示されます。


    注意:

    BPAプロジェクトから作成されるBPMプロジェクトに、ゲートウェイ、ビジネス・ルール、ヒューマン・タスクなど、特定のBPMNフロー・オブジェクトの実装を構成する必要があります。このようにしないと、BPMプロジェクトを構築するときにエラーが発生します。


9.2.3 BPAサーバーを追加する方法

Oracle BPMが取得するBPAプロジェクトが含まれるBPAサーバーを定義する必要があります。BPAサーバーを定義した後は、そのBPAサーバーに存在するすべてのBPAプロジェクトに対してこれを再利用して、これらのBPAプロジェクトをOracle BPMにインポートできます。

BPAサーバーを追加するには:

  1. 「BPAサーバー接続の作成」ボタンをクリックします。

    「BPAサーバー接続」ダイアログが表示されます。

  2. 「名前」フィールドに、接続を識別する名前を入力します。

  3. 「場所」リストから、BPA Architect構成に対応する場所タイプを選択します。

    使用可能な場所タイプは次のとおりです。

    • 「ローカル・サーバー」: BPA ArchitectアプリケーションはBPAリポジトリに直接接続されます。

    • リモート・サーバー: BPA ArchitectアプリケーションはBPAリポジトリ・サーバーに接続され、BPAリポジトリ・サーバーがBPAリポジトリに接続されます。

  4. 「データベース」リストから、BPMNプロセスを含むデータベースを選択します。

  5. 「ロケール」リストから、BPAプロジェクトのロケールを選択します。

  6. 「ユーザー名」フィールドに、BPA Architectユーザーのユーザー名を入力します。

  7. 「パスワード」フィールドに、BPA Architectユーザーのパスワードを入力します。

  8. 接続をテストする場合は、「テスト」タブをクリックしてから「接続のテスト」をクリックします。

    接続の診断フィールドに、テストの結果を示すメッセージが表示されます。

  9. 「OK」をクリックします。

    「BPAサーバー接続」ダイアログが閉じ、「BPAブループリント・コンポジットの作成」ダイアログ内の「BPAサーバー」リストに新規の接続が表示されます。

9.2.4 BPAプロジェクトからBPMプロジェクトを作成した後の結果

Oracle BPM Studioによって、インポートするように選択したBPMNモデルを含むBPMプロジェクトが作成されます。このBPMNプロジェクトには、SOAコンポジットとBPMNモデルの実装に使用されるコンポーネント(ヒューマン・タスク、サービス・アダプタ、メディエータなど)が含まれます。これらのコンポーネントは、SOAコンポジット内のコンポーネントと同様に、ビジネス・カタログ内にも表示されます。ビジネス・カタログでのコンポーネントの編成方法の詳細は、第12章「ビジネス・カタログの使用」を参照してください。

BPAプロジェクトから作成されるBPMプロジェクトに、ゲートウェイ、ビジネス・ルール、ヒューマン・タスクなど、特定のBPMNフロー・オブジェクトの実装を構成する必要があることに注意してください。このようにしないと、BPMプロジェクトを構築するときにエラーが発生します。

9.3 更新されたBPAモデルからの変更内容のマージ

BPAモデルに基づいてBPMNプロセスを作成した後に、BPAモデルを変更してBPMNプロセスを更新できます。

Oracle BPM Studioでは、ローカルのBPMNプロセスと、更新されたBPAモデルのインポートによって生成されるBPMNプロセスの差異が図を使用して示されます。図を見てから、変更内容を受け入れるか破棄するかを選択できます。

9.3.1 更新されたBPAモデルから変更内容をマージする方法

BPMNプロセスの作成に使用したBPAモデルを更新した後、BPMNプロセスを更新してBPAプロセスの変更内容を反映できます。生成されるBPMNプロセスには、BPAプロセスに行われた変更内容がすべて示されます。

更新されたBPAモデルから変更内容をマージするには:

  1. BPAサーバーからインポートしたBPMNプロセスを開きます。

  2. BPMNプロセス・エディタの右上隅にある「BPAからリフレッシュ」ボタンをクリックします。

    プロセスの差異ダイアログが表示されます。図9-2に、プロセスの差異ダイアログの例を示します。

  3. 「OK」をクリックして、変更を受け入れます。

図9-2 プロセスの差異ダイアログ

プロセスの差異ダイアログが表示されます。

9.3.2 更新されたBPAモデルから変更内容をマージした後の結果

更新されたBPMNプロセスには、BPAモデルに行われた変更内容がすべて示されます。マージは、BPMNプロセスにのみ影響し、BPMプロジェクトのその他のアーティファクトには影響しません。

変更内容を元に戻す必要がある場合は、変更内容を保存せずにBPMNプロセスを閉じます。