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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Managementモデリングおよび実装ガイド
11g リリース1 (11.1.1.6.2)
B61409-05
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25 会話の定義

この章では、BPMプロジェクトで会話を作成および構成する方法について説明し、コラボレーション・ダイアグラムを表示および使用する方法についても説明します。

この章の内容は次のとおりです。

25.1 会話の概要

複数のプロセス間のメッセージ交換は、会話によってグループ化されます。プロセス間のメッセージ交換をコラボレーションと呼びます。

会話は、2つの参加者間のコラボレーションの状態を定義するものです。マルチインスタンスのサブプロセス内など、プロセスまたはサービスが同じでインスタンスが異なる複数のパラレルな会話がプロセスに必要な場合は、会話を使用する必要があります。

プロセス・インスタンスには、他のプロセスの様々なインスタンスとの通信が必要となる場合があります。たとえば、調達プロセスは、それぞれが異なるアイテムを表す、仕入先プロセスの2つの異なるインスタンスと相互作用する必要がある場合があります。会話を使用すると、このメッセージ交換をモデリングできます。

プロセス内で複数の会話を定義して、それらをそのプロセスのフロー・オブジェクト間で再利用できます。

コラボレーションのメンバーを参加者と呼びます。コラボレーションの参加者は、次のいずれかになります。

コラボレーション・ダイアグラムを使用してプロセス・フローを表示すると、会話での他の参加者とプロセスとの相互作用も表示できます。

25.1.1 デフォルトの会話の定義

デフォルトでは、BPMプロジェクトに1つの会話が定義されています。複数の会話を定義しない場合は、このデフォルトの会話を使用して、プロジェクト内のプロセス間のメッセージ交換をすべて収集する必要があります。

プロジェクトごとに定義できるデフォルトの会話は1つのみです。ただし、デフォルトで使用する会話ではなく、別の会話をデフォルトとして使用するようにプロジェクトを変更できます。詳細は、次を参照してください。

25.2 様々なタイプの会話について

様々なタイプの会話を使用すると、プロセスが他のプロセスやサービスとの間で確立できる各種の相互作用を指定できます。

次に、各タイプの会話について説明します:

他のプロセスまたはサービスと通信する方法の詳細は、次の章を参照してください。

25.3 会話の作成

会話によって、BPMプロジェクト内のプロセス間のメッセージ交換をグループ化できます。

25.3.1 会話を作成する方法

会話を作成すると、プロセス・インスタンスと他のプロセスまたはサービス内のインスタンスとの間のメッセージ交換をモデリングできます。

会話を作成するには:

  1. BPMプロジェクト・ナビゲータで、相関を定義するプロジェクトからプロセスを選択します。

  2. 「構造」ウィンドウで、「会話」ノードを右クリックします。

  3. 「新規」を選択します。

    「会話の作成」ダイアログが表示されます。

  4. 会話を識別するための名前を入力します。

  5. この会話をこのプロジェクトのデフォルトの会話にする場合は、「デフォルトの会話」を選択します。

  6. 「タイプ」リストから、この会話のタイプを選択します。

    使用可能なタイプは次のとおりです。

    • インタフェースの定義

    • インタフェースの使用

    • プロセス・コール

    • サービス・コール

    様々なタイプの会話の詳細は、次を参照してください ...

  7. この会話をSOAPサービスとして公開する場合は、「SOAPサービスとして公開」を選択します。

  8. 「OK」をクリックします。

25.3.2 プロジェクトのデフォルトの会話の変更

プロジェクトのデフォルトの会話を変更できます。

プロジェクトのデフォルトの会話を変更するには:

  1. BPMプロジェクト・ナビゲータで、相関を定義するプロジェクトからプロセスを選択します。

  2. 「構造」ウィンドウで、「会話」ノードを展開します。

  3. 現在のデフォルトの会話を右クリックします。

  4. 「編集」を選択します。

    「会話の編集」ダイアログが表示されます。

  5. 「デフォルトの会話」チェック・ボックスの選択を解除します。

  6. 「OK」をクリックします。

  7. 「構造」ウィンドウで、デフォルトとして構成する会話を右クリックします。

  8. 「編集」を選択します。

    「会話の編集」ダイアログが表示されます。

  9. 「デフォルトの会話」チェック・ボックスを選択します。

  10. 「OK」をクリックします。

25.4 BPMN要素の会話の定義

プロセスと他のプロセスまたはサービスとの通信に使用するBPMN要素では、会話を定義することが必要となります。定義した会話によって、BPMプロジェクト内のプロセスおよびサービス間でのメッセージ交換がグループ化されます。

会話を定義する必要があるBPMN要素は次のとおりです。

25.4.1 BPMN要素の会話を定義する方法

BPMN要素の会話を定義するには:

  1. BPMN要素を右クリックします。

    「プロパティ」ダイアログが表示されます。

  2. 「実装」タブをクリックします。

  3. 「会話」フィールドの隣の「参照」ボタンをクリックします。

    「会話」ダイアログが表示されます。

  4. リストから会話を選択します。

    会話を検索するには、「検索」フィールドに名前の一部または全体を入力します。

    新しい会話を作成するには、「新規」ボタンをクリックします。新しい会話を作成する方法の詳細は、25.3項「会話の作成」を参照してください。

  5. 「OK」をクリックします。

    選択した会話のタイプに応じて、「メッセージ交換」セクションに様々なフィールドが表示されます。

  6. 「メッセージ交換」セクションを構成します。

    「メッセージ交換」セクションを構成する方法の詳細は、次を参照してください ...

  7. 「OK」をクリックします。

25.4.2 BPMN要素の会話を定義した後の結果

プロセスまたはサブプロセス・レベルで会話を定義すると、特定インスタンスの会話が表示される範囲を決定できます。

25.5 コラボレーション・ダイアグラムの表示

コラボレーション・ダイアグラムには、プロセスのフロー、およびそのプロセスが同じダイアグラム内の他のプロセスまたはサービスとどのように相互作用するのかが表示されます。

25.5.1 コラボレーション・ダイアグラムを表示する方法

コラボレーション・ダイアグラムを使用すると、プロセスのコラボレーションを表示できます。

コラボレーション・ダイアグラムを表示するには:

  1. BPMNプロセスを開きます。

  2. BPMNプロセス・エディタで、下部の「設計者」タブの隣にある「コラボレーション」タブをクリックします。

    選択したプロセスのコラボレーション・ダイアグラムが表示されます。

25.5.2 コラボレーションを非表示にする方法

ダイアグラムの残りのコラボレーションに焦点を当てることができるように、コラボレーションを非表示にできます。

コラボレーションを非表示にするには:

  1. コラボレーション・ダイアグラムで、会話の参加者を右クリックします。

  2. 会話の非表示を選択します。

    選択した参加者が、コラボレーション・ダイアグラムに表示されなくなります。

25.5.3 コラボレーションを表示する方法

以前に非表示にした会話を表示できます。

コラボレーションを表示するには:

  1. コラボレーション・ダイアグラムで、会話の参加者を右クリックします。

  2. 会話の表示を選択します。

    以前に非表示にした会話が、コラボレーション・ダイアグラムに表示されます。