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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
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B66703-02
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1 エンタープライズ・デプロイメントの概要

この章では、Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメントの概要を示します。内容は次のとおりです。

1.1 エンタープライズ・デプロイメント・ガイドについて

エンタープライズ・デプロイメント・ガイドは、Oracle Fusion Middlewareの実証済Oracle高可用性テクノロジ、セキュリティ・テクノロジおよび推奨事項に基づいたベスト・プラクティスの青写真です。この青写真に示すベスト・プラクティスは、Oracle Database、Oracle Fusion Middleware、Oracle ApplicationsおよびOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlという技術スタック全体にわたるすべてのOracle製品を対象にしています。

Oracle Fusion Middlewareエンタープライズ・デプロイメントは次の操作を行います。

高可用性の実現の詳細は、Oracle Technology NetworkのOracle Database高可用性に関するページ(http://www.oracle.com/technetwork/database/features/availability/index-087701.html)を参照してください。


注意:

このドキュメントではLinux環境におけるエンタープライズ・デプロイメントを中心に説明していますが、エンタープライズ・デプロイメントは、UNIX環境やWindows環境でも実現できます。


1.2 Oracle WebCenter Contentについて

Oracle WebCenter Contentスイート(以前のOracle Enterprise Content Management SuiteまたはOracle ECM) では、ビジネス環境に合せた適切な情報へのシームレスなアクセスを実現する統合コンテンツ管理を利用できます。この手段として、文章や画像、豊富なメディア・ファイルを管理するとともに、エンタープライズ・アプリケーションとの環境統合を実現するための戦略的なコンテンツ・インフラストラクチャを組織によって実装できます。

Oracle WebCenter Contentの主なメリットは次のとおりです。

このガイドの参照用エンタープライズ・デプロイメント・トポロジには、Oracle WebCenter Contentの次の機能セットが含まれています。

Oracle WebCenter Content

Oracle WebCenter Content(以前のOracle Universal Content ManagementまたはOracle UCM)では、統一リポジトリが組織に提供され、ビジネス・ユーザーに配信されます。この配信は適切なフォーマットで行われ、またビジネス・ユーザーの業務に親和性の高いアプリケーションのコンテキスト内で行われます。

Oracle WebCenter Content: Imaging

Oracle WebCenter Content: Imaging(以前のOracle Imaging and Process ManagementまたはOracle I/PM)は、最も包括的で、統合された、コスト・パフォーマンスの高いイメージング・プラットフォームで、エンタープライズ・ビジネス・プロセス内でのドキュメント・イメージをエンドツーエンドで管理できます。また、イメージのキャプチャにはOracle WebCenter Capture、高機能なデータ・キャプチャにはOracle WebCenter Forms Recognitionを活用し、イメージの注釈付けとマークアップ、ルーティングと承認の自動化などの機能を提供するほか、様々なエンタープライズ用アプリケーションをサポートするスケーラブルなリポジトリを提供します。組織では、Imagingを使用して、Oracleや他のサード・パーティのエンタープライズ・アプリケーション内でビジネス・プロセスを迅速に自動化できます。

Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery

Oracle WebCenter Content: Inbound Refineryは、ドキュメント、デジタル・イメージ、動画などの電子アセット用のファイル変換を管理する変換サーバーです。変換機能の他に、Inbound Refineryでは、ドキュメントとイメージに対するサムネイル機能、ビデオのストーリーボード作成機能、デジタル・イメージからEXIFデータを抽出して使用する機能、およびAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorなどのプログラムから生成された電子ファイルからXMPデータを抽出して使用する機能があります。組織では、Inbound Refineryを使用して、Oracle WebCenter Content Serverに格納されているコンテンツ項目を変換できます。

1.3 エンタープライズ・デプロイメントの用語

このエンタープライズ・デプロイメント・ガイドで使用される用語は次のとおりです。

1.4 Oracle推奨事項のメリット

このガイドで説明するOracle Fusion Middleware構成では、すべての起動でセキュリティが確保され、ハードウェア・リソースが最大化され、様々なアプリケーションを使用したエンタープライズ・コンピューティングのために、信頼性が高く、標準に準拠したシステムを提供するために設計されています。

Oracle Fusion Middleware構成のセキュリティと高可用性のメリットは、ファイアウォール・ゾーンの分離とソフトウェア・コンポーネントのレプリケーションを通じて実現されます。

1.4.1 組込みセキュリティ

エンタープライズ・デプロイメント・アーキテクチャのセキュリティを確保するためには、ソフトウェア・コンポーネントのすべての機能グループを各グループ固有のDMZで分離し、すべてのトラフィックをプロトコルとポートによって制限します。次の特長により、必要なレベルのすべてのセキュリティが確保され、高レベルの標準の準拠が実現します。

  • ポート80で受信した外部通信はすべてポート443にリダイレクトするように、外部のロード・バランサを構成します。


    注意:

    Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technetwork/index.html)には、検証されたロード・バランサとその構成の一覧(http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/tested-lbr-fw-sslaccel-100648.html)が用意されています。


  • 外部クライアントからの通信は、必ずロード・バランシング・ルーター(LBR)を経由します。

  • ロード・バランシング・ルーターからデータ層への直接的な通信は許可されません。

  • コンポーネントは、Web層、アプリケーション層およびデータ層の異なる保護ゾーンで分離されます。

  • 一度に2つのファイアウォールをまたがる直接的な通信は禁止されています。

  • あるファイアウォール・ゾーンで開始された通信は、次のファイアウォール・ゾーンで必ず終了します。

  • Oracle Internet Directoryはデータ層内で独立しています。

  • Oracle Identity Managementコンポーネントは別のサブネットにあります。

  • 複数の保護ゾーンにおいて複数のコンポーネント間の通信はすべて、ファイアウォールのルールに従いポートとプロトコルによって制限されます。

1.4.2 高可用性

各コンポーネントまたはソフトウェア・コンポーネントの機能グループが別のコンピュータにレプリケートされており、コンポーネント・レベルでの高可用性を実現するように構成されます。このため、エンタープライズ・デプロイメント・アーキテクチャでは高い可用性が実現されます。