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Oracle® Virtual Assembly Builderリリース・ノート
11g リリース1.1(11.1.1)
B66714-01
 

 

Oracle® Virtual Assembly Builder

リリース・ノート

11g リリース1.1(11.1.1)

B66714-01(原本部品番号:E22515-02)

2011年4月

このリリース・ノートでは、Oracle Virtual Assembly Builderに関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。

1 コンポーネント固有の問題

この項では、Oracle Virtual Assembly Builderによるイントロスペクトが可能なコンポーネントに固有の問題について説明します。各コンポーネントの問題のリストでは、最も深刻なものまたは発生する頻度が高いものから順に説明します。

この項では、次の項目について説明します。

1.1 Oracle Virtual Machine

この項では、OracleVMに関する問題について説明します。内容は次のとおりです。

1.1.1 OracleVM使用時に断続的なエラーが発生する

OracleVMの使用時に、断続的なエラーが報告されています。oracle.ovs.bizを含むエラーを受け取った場合は、OracleVMログを確認して、問題の根本的な原因を調べてください。タスクを再実行するだけで問題が解決する場合もありますが、ログを調べることが最適な方法です。

1.1.2 仮想マシン名が100文字以下に制限されている

Oracle Virtual Machineでは、仮想マシン名が100文字以下に制限されています。名前が長すぎる場合、「oracle.ovs.biz.exception.invalidNameException: OVM-4008」というエラーが表示されます。

Oracle Virtual Assembly Builderデプロイヤは、次の形式で仮想マシン名を決定します。

deploymentId_subassemblyName_applianceName_instanceName0

仮想マシン名の長さを100文字以下に設定するために、アセンブリ名(およびすべてのサブアセンブリ名)と、それに続くアプライアンス名の長さは、あわせて100文字未満にする必要があります。

1.1.3 仮想マシンのパスワードが50文字以下に制限されている

Oracle Virtual Machineでは仮想マシンのパスワードが50文字以下に制限されており、ご使用の仮想マシンのパスワードは50文字未満である必要があります。パスワードが長すぎる場合は、「Oracle.ovs.biz.exception.OVSException: OVM-5101 テンプレート{0}が見つかりません。」というエラーが表示されます。

1.2 Oracle WebLogic Serverの問題

この項では、Oracle WebLogic Serverに関する問題について説明します。内容は次のとおりです。

1.2.1 サーバー・サービス名にスラッシュが含まれるとOracle WebLogic Serverのデプロイメントが失敗する

スラッシュ('/')を含む名前を使用して、WebLogic Serverサービスを作成できます(JMSサーバー定義またはデータ・ソース定義など)。名前にスラッシュを含むサービスは、WebLogic Serverのデプロイメントが失敗する原因となります。これを回避するには、ご使用のWebLogic Serverのサービス名に'/'の文字が含まれていないことを確認してください。

1.2.2 plan-dirおよびplan-pathの設定によってデプロイメントが失敗する

アプリケーションのデプロイメント計画では、config.xmlでの有効な設定として、<plan-dir>および<plan-path>の両方を指定可能であり、この場合、<plan-path>値は絶対値で、<plan-dir>値は無視されます。

このようにアプリケーションのデプロイメント計画の場所が構成されると、Oracle WebLogic Serverのイントロスペクションは失敗します。この問題を回避するには、config.xmlから<plan-dir>要素を削除またはコメントアウトします。

1.2.3 アプリケーションのデプロイメント計画によってデプロイメントが失敗する

アプリケーションのデプロイメント計画が構成されたアプリケーションによって、このアプリケーションの対象となるWebLogic Serverサーバーのデプロイメントが失敗します。

この問題を回避するには、テンプレートの作成前にappdeployplan.pyファイル(カタログの共有領域にあります)のインスタンスを削除します。デプロイメント後に、config.xmlで構成された場所にアプリケーション・デプロイメント計画を手動でコピーする必要があり、この計画を参照するアプリケーションを手動で起動する必要があります。

1.2.4 ベース・イメージに.JARがないとデプロイメントが失敗する

jarがないと、Oracle WebLogic Serverアプリケーションのデプロイメントが失敗します。アプリケーションが次のような状況になると、エラーが発生します。

  • Oracle WebLogic Serverドメインの一部である

  • domain_template.jarの一部としてイントロスペクション時に圧縮された

  • Oracle JRockit Virtual Edition上のOracle WebLogic Serverアセンブリ上にある

Oracle Enterprise Linuxデプロイメントでは、必要なライブラリが参照システムの一部として取得されるため、この問題は発生しません(Oracle Middleware Homeにライブラリが含まれます)。

この失敗によって、デプロイメント全体が失敗するわけではなく、欠落しているライブラリを必要とするアプリケーションのOracle WebLogic Serverのデプロイメントのみに影響します。

この問題を回避するには、Oracle WebLogic Server JRockit Virtual Editionツールを使用して、必要なライブラリをOracle JRockit Virtual Editionイメージにコピーします。

  1. Oracle Virtual Assembly Builderのデプロイメントが正常に完了した後で、仮想マシンを停止します。

  2. Oracle WebLogic Server JRockit Virtual Editionツールを使用して、欠落しているライブラリをイメージにコピーします。

  3. イメージを再起動します。

1.2.5 Oracle WebLogic ServerとOracle JRockit Virtual Editionには互換性が必要である

Oracle JRockit Virtual EditionにOracle WebLogic Serverをデプロイする場合は、イントロスペクトする参照システムが、テンプレート作成時に使用したOracle JRockit Virtual Editionのベース・イメージとの互換性があることを確認してください。これを行わないと、デプロイメントは失敗します。

詳細は、動作保証マトリクスを確認してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

1.2.6 JDBCによるアプリケーションの再マップでは手動での再起動が必要である

アプリケーション・スコープで構成されたJDBCデータ・ソース・マッピングを使用するアプリケーションが起動に失敗するというエラーが報告されています。この失敗は、Oracle WebLogic ServerのAdminServerへのデプロイメントでのみ発生し、かつAdminServer自体がデプロイされた直後に発生します。

この問題を修正するには、AdminServerを手動で起動します。

1.2.7 Oracle Virtual Machineリリース2.2用の高可用性パッチ

この問題は、アプライアンス仮想マシンで高可用性を有効にしているユーザーにのみ影響します(高可用性を有効にしていないアプライアンス仮想マシンのユーザーの場合、問題はないため必要な処置はありません)。

JRockit Virtual EditionのOracle WebLogic Serverで実行している高可用性アプライアンス(高可用性仮想マシンとして構成されたアセンブリ内のアプライアンス)を停止するには、Oracle Virtual Assembly BuilderまたはOracle WebLogic Server Node Managerを使用することをお薦めします。他のコンソールまたは操作でこれらのアプライアンスを停止する場合は、アプライアンスを誤って再起動するという問題を修正するパッチをインストールする必要があります。

高可用性(HA)拡張は、更新済のOracle VMエージェント、およびOracle VM Server 2.2に適用可能なXenパッケージによって提供されます。この新規パッケージは、OracleのULN(Unbreakable Linuxネットワーク、http://linux.oracle.com <http://linux.oracle.com%22>)からダウンロード可能です。

この場所へ移動する場合は、ovm22_i386_latestチャネルを選択してください。手順の詳細は、FAQ(https://linux.oracle.com/uln_faq.html<https://linux.oracle.com/uln_faq.html%22>)を参照してください。

Oracle VM Server 2.2の更新後に(Oracle VM Server 2.2.1が新規にインストールされている場合は更新は不要)、次のバージョン以上の必須パッケージがインストールされていることを確認します。

  • ovs-agent-2.3-38

  • xen-3.4.0-0.1.10

  • xen-64-3.4.0-0.1.10

  • xen-debugger-3.4.0-0.1.10

  • xen-tools-3.4.0-0.1.10

1.2.8 JRockit Virtual EditionのWebLogic Serverへのデプロイ時にSSLはサポートされない

JRockit Virtual EditionのWebLogic Serverのベース・イメージにはデモ信頼ストアが含まれないため、JRockit Virtual EditionのWebLogic Serverにデプロイした場合、Oracle Virtual Assembly BuilderはSSLをサポートしません。これは、イントロスペクトできず、その後でドメイン全体で管理ポートが有効になっているドメインを持つJRockit Virtual EditionのWebLogic Serverにデプロイできないことを意味します。

JRockit Virtual EditionのWebLogic ServerにSSLポートを有効にすることで問題が発生する可能性もあります。JRockit Virtual EditionのWebLogic Server用のSSLは、デプロイメント後に構成する必要があります。

1.2.9 Webサービスにアクセスするアプリケーションはデプロイメント時に更新されない

Oracle WebLogic Server参照システムでもホストされているWebサービスにアクセスするアプリケーションは、デプロイメント時に、新しいWebサービスの場所を指すように更新されません。新しいOracle VMホスト上のWebサービスWSDLにアクセスするようにアプリケーションを更新する必要があり、管理コンソールやwlstなどのOracle WebLogic Server管理ツールを使用して、アプリケーションをOracle VM Oracle WebLogic Server環境に再デプロイする必要があります。

1.2.10 10.3.1からアップグレードされたOracle WLSドメインでの制限事項

Oracle Virtual Assembly Builderでは、Oracle WebLogic Serverドメインを移動する際に、圧縮/解凍ユーティリティが使用されます。元は10.3.1だったが10.3.2のインストール中に10.3.2にアップグレードされたドメインを移動する際にこのユーティリティを使用すると、このユーティリティの問題によって解凍操作が失敗します。

1.2.11 個々のサーバーで作成されたテンプレートはデプロイできない

Oracle WebLogic Serverで個々のサーバーにテンプレートを作成する場合、コマンドラインおよびグラフィカル・ユーザー・インタフェース操作でエラーは表示されません。ただし、特定のデプロイメント・アーティファクト(コンテンツのドメイン・テンプレートjarおよびアセンブリ・レベルのデータ)が欠落しているために、このようなテンプレートをデプロイすることはできません。

1.2.12 管理対象サーバーが稼働していない場合は管理URLを指定する必要がある

この問題は、Oracle Virtual Assembly Builderのアセンブリで必要なインスタンスがデプロイされ起動され(Oracle WebLogic Server管理対象サーバーを含む)、後で管理対象サーバー(ただしGuest OSではない)がクラッシュしたか、または外部ツールによって明示的に停止されたという、通常は起こらない状況で発生します。

Guest OSのコンテキストから手動で起動する場合は、StartManagedServer.shスクリプトを手動で修正して、正しい管理サーバーURL(管理サーバーのホスト名)を指定する必要があります。これが必要なのは、デフォルトの管理URLの値が間違っているためです(管理サーバーのマシン名はテンプレート作成時にはわかりません)。

引き続き、管理コンソールのノード・マネージャからサーバーを起動または停止することは可能です。

1.3 Oracle Web Cacheの問題

この項では、Oracle Web Cacheに関する問題について説明します。内容は次のとおりです。

1.3.1 Oracle Web Cacheの管理ポートは特権ポートではない

Oracle Virtual Assembly Builderは、特権ポート(ポート番号が1024未満)である管理ポートでデプロイされるOracle Web Cacheアプライアンスをサポートしません。

1.3.2 Oracle Web Cacheのスケーリングの問題

スケーリングの実行後、Oracle Virtual Assembly Builderは、各インスタンスのwebcache.xmlファイルを自動的には更新しません。スケーリング操作がエラーなしで完了した場合でも、インスタンスごとにwebcache.xmlファイルを更新する必要があり、これによってインスタンスはクラスタにおけるすべてのメンバーを認識できるようになります。

1.3.3 ポート変更時の仮想ホスト・マップ・プロパティの更新

Oracle Web Cacheでは、仮想ホスト・マップ(VHM)要素のポートと、Oracle Web Cache構成のリスニング要素のポート間に相関関係があるとはかぎりません。ポートを変更する際は、必ずVHMに関連付けられたプロパティを手動で更新することによって、VHMポートを更新する必要があります。

1.4 Oracle Databaseの問題

この項では、Oracle Databaseに関する問題について説明します。内容は次のとおりです。

1.4.1 Database Vaultが原因のデプロイメント・エラーが発生する

ご使用の参照システムのデータベース・ホームにDatabase Vaultが構成されている場合、Oracle Virtual Assembly Builderの操作でエラーが発生する場合があります。

このような問題を回避するために、次の手順を実行します。

  1. イントロスペクションの前に、ご使用のシステムで次のコマンドを実行して、データベース・ホームのDatabase Vaultを一時的に無効にします。

    $ make -f $ORACLE_HOME/rdbms/lib/ins_rdbms.mk dv_off ioracle
    
  2. 参照システムでデータベースを再起動した後、停止します。

  3. パッケージ化の後で、参照システムで次のコマンドを実行して、データベース・ホームのDatabase Vaultを再度有効にします。

    $ make -f $ORACLE_HOME/rdbms/lib/ins_rdbms.mk dv_on ioracle
    
  4. 参照システムでデータベースを再起動します。

  5. デプロイメントの後で、新しい仮想マシンで次のコマンドを実行して、データベース・ホームのDatabase Vaultを有効にします。

    $ make -f $ORACLE_HOME/rdbms/lib/ins_rdbms.mk dv_on ioracle
    
  6. 新しい仮想マシンでデータベースを再起動します。

1.4.2 参照システムではデフォルト名のLISTENERを使用する

Oracle Virtual Assembly Builderの操作中に、新しく作成された仮想マシン上のリスナーがデフォルト名のLISTENERを使用して起動します。参照システムで別のリスナー名を使用した場合はエラーが発生します。このエラーを回避するには、デフォルト名(LISTENER)を使用してください。

別のリスナー名を使用する必要がある場合は、適切な名前を指定して、リスナーを手動で起動します。

$ORACLE_HOME/bin/lsnrctl start <listener name>

注意:

適切なリスナー名を確認するには、$ORACLE_HOME/network/admin/listener.oraを参照してください。

1.4.3 データベース構成のサポートが制限されている

データベースのイントロスペクタでは、リスナー(listener.ora構成)が次のように構成されていることが想定されています。

(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = example.cm)(PORT = 5521))

注意:

プロトコル、ホストおよびポートのすべてが必須で、この順に指定する必要があります。

1.4.4 アップグレード後の10gのOracle Homesはイントロスペクトできない

単一インスタンス・データベースのOracleホームがリリース10gからアップグレードされた場合は、そのOracleホームをイントロスペクトすることはできません。

2 Oracle Virtual Assembly Builder Studioの操作に関する問題

この項では、イントロスペクション、パッケージ化、デプロイメントなどのOracle Virtual Assembly Builder Studioの操作に関する問題について説明します。内容は次のとおりです。

2.1 Oracle Virtual Assembly Builderのイントロスペクションの問題

この項では、イントロスペクション中に確認された問題について説明します。内容は次のとおりです。

2.1.1 リモート・イントロスペクションは特定のユーザーとして実行する必要がある

リモートのWLSイントロスペクション用に指定されたremoteUserは、参照システムで実行されているWLSプロセスの所有者、またはWLSプロセスの所有者が作成するファイルの読取り権限を持つユーザーである必要があります。

2.1.2 単一のセッションで複数OVMに対するセキュアな接続を作成できない

Oracle Virtual Assembly Builder Studioを使用して、複数のOVMに対するセキュアな接続を作成できます。ただし、単一のStudioセッションで複数のOVMに対するセキュアな接続を作成することはできません。複数のセキュアな接続を作成するには、セキュアな接続を1つ作成してから、Oracle Virtual Assembly Builder Studioを終了します。Studioを再起動し、次のセキュアなOVM接続を作成します。必要とするセキュアなOVM接続ごとに、このプロセスを繰り返す必要があります。

2.1.3 テンプレートを同時にインポートおよび登録することは禁止されている

テンプレートのインポートと登録を同時に試行しないでください。登録が失敗し、予期しない他の問題を引き起こす可能性があります。

2.2 Oracle Virtual Assembly Builderのパッケージ化の問題

この項では、パッケージ化の操作中に確認された問題について説明します。内容は次のとおりです。

2.2.1 テンプレートの登録エラーに関するトラブルシューティング

Oracle Virtual Assembly Builderのログ・ファイルでテンプレートの登録中にエラー(ImportErrorまたはoracle.ovs.biz.exception.OVSExceptionを含むエラー)が表示された場合は、Oracle VMログで原因を確認してください(Oracle Virtual Assembly Builderのログには記録されていない場合があります)。

2.2.2 登録済アプライアンスでパッケージおよびテンプレートを共有できない

複数のアプライアンスでパッケージおよびテンプレートを共有できます。1つのアプライアンスでパッケージを変更すると、関連する他のアプライアンスのパッケージが変更されます。ただし、アプライアンスの登録後は、このような共有はできなくなります。これは想定された動作で、ユーザーはこの動作を認識している必要があります。

2.2.3 Oracle Virtual Assembly BuilderをインストールしたユーザーのIDとは異なるユーザーIDでのパッケージ化

Oracle Virtual Assembly Builderのインストールに使用されたものとは別のOSユーザーIDを使用してインストールされたローカルの参照システムをパッケージ化する際に、ファイル権限エラーによってパッケージ化が失敗します。この問題には、次の2つの回避方法があります。次のいずれかを使用します。

  • Oracle Virtual Assembly Builderをルートとして実行します。これを行う際に、カタログで生成されたすべてのアーティファクト(メタデータ、パッケージなど)はルート・ユーザーによって所有され、後続のすべての操作もルート・ユーザーとして実行される必要があります。

  • リモートSSHを経由して、ローカルのパッケージ化を実行します。参照システムのインストールの読取り権限を持つSSHユーザーを使用して、ローカルの参照システムをリモートとして扱い、リモートのパッケージ化を実行します。

2.2.4 テンプレートのステータスが更新されない

テンプレートのステータスを変更しても、ステータスがすぐには更新されないという問題が断続的に報告されています。この問題が発生した場合は、Oracle Assembly Builder Studioを停止してから再起動します。

2.3 Oracle Virtual Assembly Builderのデプロイメントの問題

この項では、デプロイメント中に確認された問題について説明します。内容は次のとおりです。

2.3.1 スケール操作および失敗したデプロイメント

デプロイメントが失敗すると、スケール操作が影響を受けます。

スケールダウン操作の場合は、デプロイされたインスタンスは適切に(正常に)削除されます。デプロイメントが失敗した場合、これらのインスタンスはスケールダウンでは削除されません。これは、失敗したインスタンスがトラブルシューティング用に残されるために発生します。デプロイに失敗したインスタンスを削除する場合は、これらをアンデプロイし、計画を修正してから再デプロイする必要があります。

スケールアップ操作では、アセンブリに失敗したインスタンスが存在する場合、この操作は禁止されています。前述のとおり、アンデプロイし、問題を修正してから再デプロイする必要があります。

2.3.2 未解決のIPアドレスによってエラーが発生する

デプロイメント計画で指定されたIPアドレスがOracle Virtual Assemblyマシン(デプロイヤが実行中のマシン)で未解決の場合、デプロイメントを実行しようとしても失敗します。この問題を回避するには、IPアドレスが解決可能であることを確認してください。

2.3.3 参照システムではNFSマウントはサポートされない

Oracle Virtual Assembly Builderは、参照システムのNFSマウントをサポートしていません(このようなNFSマウントはデプロイメント環境においてAssembly Builderによって作成されていないためです)。参照システムでNFSマウントが行われた場合、デプロイメントが失敗する場合があります。

多くのサード・パーティのツールでは、構成の一部としてファイル・システムのマウントが必要です。これには特別な対処が必要な場合があります。たとえば、Websphere MessageQueue外部JMSサーバーを使用する場合、次の問題が発生する可能性があります。

  • JMSサーバーの構成には、Websphereによって提供されるクラスへのアクセスが必要です。一部の環境では、このようなクラス(jar)は、Oracle WebLogic Serverを起動する前にPRE_CLASSPATH環境変数に追加されます。起動時にこれらのjarファイルを自動的に表示できるようにするために、ご使用の環境の構成でOracle WebLogic Serverの変更が必要ないことを確認してください。

  • JMSサーバー用のOracle WebLogic Server構成では、次のようなJNDI接続URL'file://<path to mq config>'が必要です。このファイルは外部Websphereサーバーにあり、使用するにはローカルでマウントされる必要があります。

2.3.4 テンプレート登録によるファイアウォールへの影響

テンプレートの登録を可能にするには、Oracle VMホストでAssembly BuilderホストからHTTP経由でテンプレートのダウンロードが可能である必要があります。ファイアウォール(Linuxのiptablesなど)を使用している場合は、そのファイアウォールで通信が許可されるように適切に構成する必要があります。デフォルトではOracle Virtual Assembly BuilderはHTTPポートを「0」に指定しますが、これによってシステムで問題が発生する可能性があります(そのため、デフォルトのポートはありません)。

ポートは、deployer.propertiesで「ovmPort」プロパティを設定することによって指定できます。

さらに簡単な方法としては、ファイアウォールをオフにします。iptablesの場合は、コマンド/etc/init.d/iptables stopを使用します。

ファイアウォールを構成するには、そのファイアウォールのドキュメントを参照してください。

2.3.5 デプロイメント中に発生した予期しないエラーからのリカバリ

デプロイメント中に予期しないエラーが発生した場合は、エラーからのリカバリ前に、不具合の原因を調査し、必要なクリーンアップを実行しようとするのが一般的です。このような理由から、Oracle Virtual Assembly Builderでは、自動リカバリ・メカニズムや障害からのリカバリ・ツールを提供していません。

デプロイヤのリカバリを実行するには、次の手順を実行します。

  1. クラッシュしたAB_INSTANCEに関連するresource-pools.xmlファイルで構成されている、対応するOracle Virtual Machine Managerにおけるリソース・プールを調べ、クリーンアップを実行します。これには、Oracle Virtual Assembly Builderによって起動されたすべてのインスタンスのクリーンアップ(停止および破棄)が含まれます。

  2. .hastoreファイルを削除します。

これによって、デプロイヤをクリーンな状態に戻します。

2.4 Oracle Virtual Assembly Builderに関するその他の問題

この項では、Oracle Virtual Assembly Builderにおける操作の実行中に確認される、その他の問題について説明します。内容は次のとおりです。

2.4.1 OVAB Studioを日本語で使用する際にDNSボタンを追加できない

次の手順に従って、日本語ロケールに設定されたOracle Virtual Assembly Builder Studioのグラフィカル・インタフェースを使用してリソース・プールを作成する場合、DNSの追加ボタンは機能しません。この問題を回避するには、ロケールを英語に設定してください。

  1. Oracle Virtual Assembly Builderを終了します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    export LC_ALL= c 
    ./abstudio.sh
    
  3. 英語ロケールでリソース・プール接続を作成します。

2.4.2 大規模な削除操作によってOracle Virtual Assemble Builder Studioがロックアップする可能性がある

Oracle Virtual Assembly Builder Studioで最上位の項目が大規模に削除されると、実際には正常に動作しているにもかかわらずインタフェースにロックアップが表示される場合があります。これは通常の動作で、アプリケーションによってこのタスクを終了できます。

2.4.3 仮想マシンのスワップ領域

各仮想マシンに利用可能なスワップ領域が500MB以上あることを確認します。

2.4.4 最上位の削除メッセージは英語でのみ表示される

最上位の項目の削除中に表示されるメッセージは、英語でのみ表示されます。

3 ドキュメントの訂正について

この項では、公開済のドキュメントに対する訂正内容を示します。

3.1 Oracle Virtual Assembly Builder Studioへのアクセス

『Oracle Virtual Assembly Builderユーザーズ・ガイド』の第2.1.1項の本文では、Oracle Virtual Assembly Builder Studioの起動に関する誤ったコマンドがリストされています。正しいコマンドは次のとおりです。

$AB_INSTANCE/bin/abstudio.sh

3.2 カスタム・スクリプトのディレクトリ

『Oracle Virtual Assembly Builderユーザーズ・ガイド』の第2.3.1.2.1項の3つ目の段落は、次のように読み替えてください。

"config"アクションが実行されるのは、VMが完全に起動した後の初回のデプロイメント時の1回のみです。"start"アクションが実行されるのは、"config"アクションの後、デプロイ済のVMが起動されている場合です(Oracle Virtual Assembly Builderまたは外部のいずかから開始)。"stop"アクションが実行されるのは、デプロイ済のVMが停止されたときです(Oracle Virtual Assembly Builderまたは外部のいずれかから開始)。

4 ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。標準規格は改善されつつあり、オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。

ドキュメント内のサンプル・コードのアクセシビリティについて

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外部Webサイトのドキュメントのアクセシビリティについて

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