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Oracle® WebCenter Content Site Studioテクニカル・リファレンス・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
B72417-01
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3 Site Studioメタデータ

この項の内容は次のとおりです。

3.1 メタデータについて

各Site Studioアセットには、メタデータと呼ばれる情報が関連付けられています。メタデータはOracle Content Serverによって使用され、複数のリソースとサイト・アセットの管理を支援します。

Webサイトを構築するために作成、編集および使用するSite Studioアセットに関連付けられるメタデータは、効率的な格納およびアセット間の関係の保持に必要です。これは、各アセットの使用や再利用が可能なSite Studio 11gR1で使用される場合に特に重要です。メタデータ・フィールドは、アセット同士の相互使用の構造の保持に役立ちます。メタデータは、検索時の関連フィルタなどの他の事項にも使用されます。

3.2 メタデータ・フィールド

Site Studio製品には、Site Studioコンポーネントにより作成される次の5つのカスタム・メタデータ・フィールドが必要です。

3.2.1 xWebsiteObjectType

xWebsiteObjectTypeメタデータ・フィールドは、管理対象ドキュメントがどのタイプのWebサイト関連アイテムであるかを示すのに使用されます。このフィールドは、使用可能な管理対象オブジェクトの次の値を含むオプション・リストです。

  • データ・ファイル: Site Studioによって生成されるXML形式のコンテンツ・ファイル。コントリビュータ・データ・ファイルは、Site Studio Contributorアプリケーションを使用して編集します。

  • ページ・テンプレート: Webページのレイアウトと大まかなルックアンドフィールを定義する、完全に成形されたHTMLファイルで、コントリビューション・リージョン(ページの編集可能領域)、ナビゲーション支援機能(フラグメント形式)およびサイトの共通イメージ(バナーなど)が含まれます。ページ・テンプレートは最高レベルのサイト設計オブジェクトです。

  • サブテンプレート: ページ・テンプレートのプレースホルダに挿入して、独自のプレースホルダとコントリビューション・リージョンを持つさらに小さな再利用可能な領域に分割可能な部分的な(ヘッドおよび本文のセクションがない)HTMLファイル。

  • リージョン・テンプレート: Webページ内のコントリビューション・リージョンのデータのレイアウトとルックアンドフィールを定義する部分的な(ヘッドおよび本文のセクションがない)HTMLファイル。

  • プレースホルダ定義: 対応するプレースホルダに設定できるリージョン定義、リージョン・テンプレートおよびサブテンプレートを定義するファイル。プレースホルダでコントリビュータが実行できる処理も指定されます。

  • リージョン定義: 特定タイプの要素を構成するコンテンツ・タイプを定義するファイル。コントリビューション・リージョンでコントリビュータが使用できるコンテンツの作成および切替えのオプションも指定し、これらのリージョンに関連付けられたコンテンツ・ファイルのデフォルト・メタデータも設定します。

  • 要素定義: 要素タイプの編集操作を定義するファイル。特に、コントリビュータが要素を編集するときに実行できる処理が指定されます。

  • ネイティブ・ドキュメント: Microsoft Wordなどの使い慣れたサードパーティ・アプリケーションを使用して作成されるコンテンツ・ファイル。ネイティブ・ドキュメントは、Dynamic Converterを使用してHTML形式に変換し、対応するアプリケーションを使用して編集します。

  • フラグメント: Site Studio Webサイトの機能性を高める(動的ナビゲーション支援機能や標準ページ・フッターの提供などによる)コードのかたまり。

  • イメージ: コンテンツ・ファイルまたはページ・テンプレートに含まれるJPG、GIF、PNGなどのグラフィック・ファイル(企業のバナーや製品のイメージなど)。

  • スクリプト: ユーザーとの対話なしで実行される一連のコマンドが指定されたJavaScriptファイル。スクリプトは、Webページに追加機能を提供するために使用されることも多くあります。

  • スタイルシート: ページ・コンテンツの表示方法(具体的には、ヘッダーやリンクなどの様々なHTML要素のページでの表示方法)を制御するカスケーディング・スタイル・シート(CSS)ファイル。多くの場合、CSSファイルへのリンクはページ・テンプレートに埋め込まれるため、テンプレートに基づくすべてのWebページにフォーマット・ルールが適用されます。

  • プロジェクト: デザイナでサイトを操作するために必要とする、サイト階層、サイト・セクション・プロパティ、データの関連付け、プレースホルダ・マッピングなどのSite Studio Webサイトに関するすべての情報を格納するXMLファイル。

  • カスタム要素フォーム: 要素で使用するカスタム・フォーム(特定のファイル・タイプの選択フォームなど)を定義するHTMLファイル。Site Studioには、あらかじめ定義されたカスタム要素フォームがいくつか含まれています(CS-Dir\custom\SiteStudio\elementforms内)。

  • カスタム構成スクリプト: デフォルトのコントリビュータ・エディタ構成をオーバーライドし、カスタマイズした編集機能をコントリビュータに提供するJavaScriptファイル。

  • 検証スクリプト: データが要件(特定の最大長を超えていないこと、不正な文字が含まれていないこと、など)を満たしていることを確認するための、要素データの検証ルールを定義するJavaScriptファイル。

  • マネージャ設定: Site Studio Managerで使用できる機能を定義するファイル。マネージャは、指定されたユーザー(サイト・マネージャ)によるWebサイトの構造の変更を可能にするWebベースのツールです。

  • 変換定義: Webサイトのネイティブ・ドキュメントの変換ルールを指定するファイル。

  • その他: Flashアニメーション、動画ファイル、音声ファイルなどのWebサイトで使用されるその他のメディア・ファイル。

これらの各ファイル・タイプの詳細は、『Oracle WebCenter Content Site Studio Designerユーザーズ・ガイド』を参照してください。

3.2.2 xWebsiteSection

xWebsiteSectionフィールドは、管理対象アイテムへのリンクが生成される際、そのリンクにターゲット・セクションが明示的に含まれていない場合に、そのアイテムを表示するのに必要なWebサイト・セクションを判断するために使用されます。このフィールドは、主にコントリビュータ・データ・ファイルとネイティブ・ドキュメントで使用されます。内部的には、siteId:nodeId値が含まれます。Site Studioコンポーネントは標準のコンテンツ・サーバー・ページをオーバーライドして、サイトやセクションを選択するための使いやすいユーザー・インタフェースを提供します。

このフィールドの内容は、Site Studioで使用可能な異なるURL形式を理解する際に重要になります。詳細は、このドキュメントの後の部分で説明します。


注意:

このフィールドは、7.2より前のバージョンのSite Studioで使用されていたフォルダ・ベースのxCollectionIDフィールドの使用にかわるものです。Site Studioのインストール時に、新しいxWebsiteSectionフィールドがxCollectionIDフィールドの既存の値で初期化されますが、対象となるのはWebサイト関連フォルダに存在するドキュメントのみです(たとえば、以前のSite Studio Webサイトの一部であり、そのWebサイトのフォルダの1つに格納されていたドキュメントなど)。

3.2.3 xWebsites

xWebsitesフィールドは、管理対象ドキュメントが属する(コンテンツ・サーバーの)Webサイトの決定に使用されます。内部的には、このフィールドはサイト識別子のカンマ区切りリストです。Site Studioコンポーネントは、標準のコンテンツ・サーバー・ページを上書きして、より使いやすいサイト名のリストを提供します。

各Webサイトには固有のIDがあります。管理対象ドキュメントを含むデザイナまたはコントリビュータ・アプリケーション内でアクションを実行すると(通常アセットの追加や編集)、現在のサイト識別子がその管理対象ドキュメントのxWebsitesフィールドに自動的に追加されます(識別子がまだ存在しない場合)。つまり、デザイナまたはコントリビュータ・アプリケーションのサイト内で管理対象ドキュメントを使用すると、その管理対象ドキュメントは自動的にそのサイトの一部となります。

重要なのは、サイト識別子は一度追加されるとこのフィールドから自動的に削除されないということです。なぜなら、Site Studioでは、現在のところ管理対象ドキュメントの参照元となる可能性のあるすべての場所を認識できないためです。設計者は、デザイナ・アプリケーション内のサイト・アセット・ペインを使用して、Webサイトを対象に管理対象アイテムを手動で追加および削除できます。


注意:

xWebsitesフィールドは、Site Studioバージョン7.2より前のバージョンのSite Studioで使用されていたxWebsiteIDフィールドにかわるものです。Site Studioのインストール時にxWebsiteIDが存在すると、そのxWebsiteIDフィールドの既存の値で新しいxWebsitesフィールドが初期化されます。以前のリリースのSite Studioで作成されたカスタム・フラグメントとの下位互換性を維持するため、xWebsiteIDフィールドは削除されず、以前と同じように動作します。

3.2.4 xDontShowInListsForWebsites

xDontShowInListsForWebsitesフィールドには、コントリビュータがユーザー・インタフェースを介してコントリビュータ・データ・ファイルまたはネイティブ・ドキュメントがWebサイトの動的リストに表示されないように指定したWebサイトがリストされます。このフィールドにより、動的リストでの登録と除外の機能が適切に動作します。

コントリビュータが動的リストからファイルを除外すると、WebサイトIDがこの値に追加されます。コントリビュータがその後Webサイトの動的リストにコンテンツを再度含めると、WebサイトIDがこのメタデータから削除され、コンテンツが動的リストで再度使用可能になります。


注意:

特定のデータ・ファイルまたはネイティブ・ドキュメントのこのメタデータ・フィールドにWebサイト値が表示される場合、そのコンテンツはサイトのどのリストにも表示されません。ただし、検索結果には従前どおり表示されます。

3.2.5 xRegionDefinition

xRegionDefinitionメタデータ・フィールドは、コントリビュータ・データ・ファイルが関連付けられているリージョン定義を指定します。データ・ファイルには、1つのリージョン定義のみが関連付けられますが、リージョン定義には多数のデータ・ファイルを関連付けることができます。

リージョン定義は、Webサイトで使用されるコンテンツのタイプを定義します。コンテンツ・クラスとみなすこともできます。基本的には、特定のサイト・コンテンツ・タイプに対して再利用可能な情報の様々なチャンクを定義する個々の要素のグループです。たとえば、"Press-Release"という名前のリージョン定義(コンテンツ・クラス)があるとします。これは、要素Title、Subtitle、Intro-Text、Body-TexおよびImageで構成されます。コントリビュータ・データ・ファイルは、リージョン定義の各要素のデータを格納するリージョン定義に関連付けられます。(コントリビュータがデータに対して行える処理は、要素定義によって制御されます。)

その組成(要素)の点からサイト・コンテンツ・タイプを定義する以外に、リージョン定義は、対応するコントリビューション・リージョンでコントリビュータが使用できるコンテンツの作成および切替えのオプションも指定します。たとえば、コントリビュータがリージョンのコンテンツを切り替えられるようコントリビューション・リージョンが設定されている場合、サーバー上の既存のコントリビュータ・データ・ファイルのみを使用できます(ネイティブ・ドキュメントや新規のコントリビュータ・データ・ファイルは使用できません)。(プレースホルダ定義によって、コントリビュータが実際にコントリビューション・リージョンのコンテンツを切り替えられるかどうかが制御されることに注意してください。)最後に、リージョン定義は、コンテンツ・サーバーにチェックインされる際、コントリビューション・リージョンのコンテンツのデフォルト・メタデータも設定します、

リージョン定義の詳細は、『Oracle WebCenter Content Site Studio Designerユーザーズ・ガイド』を参照してください。