Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalインストレーション・ガイド 11gリリース1 (11.1.1.6.0) B55910-04 |
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Oracle WebCenter Portalには、ソーシャル・ネットワーキングおよび個人の生産性に関する機能をFrameworkアプリケーションとSpacesアプリケーションに含めて公開する一連のWebCenter Portalサービス機能があります。これらのサービスの中には、ワークリストや検索など、バックエンド・コンポーネントに依存しているものもあります。この章は、そのようなバックエンド・コンポーネントをインストールして、WebCenter Portalと統合する方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
WebCenter Portalサービスは、ユーザー向けの動的で対話的な環境を作成する場合に役立ちます。これらのサービスは、FrameworkアプリケーションとSpacesアプリケーションに統合できます。
すべてのWebCenter Portalサービスは、その機能の実現をデータベースに依存しています。WebCenter Portalサービスをアプリケーションに統合するには、サポートされるデータベースがMDS
スキーマで使用可能であることを確認する必要があります。次を参照してください。
サポートされるデータベースについては、次のリンクを参照してください。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
データベースのインストールおよびスキーマの作成については、第2章「Oracle WebCenter Portalのインストール」を参照してください。
データベースに加え、特定のWebCenter Portalサービスもバックエンド・コンポーネントに依存します。アプリケーション開発者またはユーザーがこのようなサービスをアプリケーションに統合できるようにするには、次のタスクを実行する必要があります。
バックエンド・コンポーネントのインストール
バックエンド・コンポーネントの構成(必要に応じて)
バックエンド・コンポーネントへの接続の設定
表5-1では、WebCenter Portalサービスについて説明し、各サービスで必要となるバックエンド・コンポーネント(ある場合)のリストを示します。
表5-1 WebCenter Portalサービスのバックエンド要件
サービス | 説明 | MDSスキーマでサポートされるデータベースの他に必要なバックエンド・コンポーネント | 接続構成 |
---|---|---|---|
アプリケーション内での既存の接続およびオブジェクトとの共有のやり取りに基づいて、ユーザーが接続先として希望する可能性がある人物を提案します。 |
Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジン、Oracle WebCenter Analyticsコレクタ、および |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.7項「Oracle WebCenter Portalアクティビティ・グラフ・エンジンの使用」を参照してください。 |
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使用状況とパフォーマンス・メトリックを表示します。 |
Oracle WebCenter Analyticsコレクタ、および |
接続が必要です。 |
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ユーザーがお知らせを投稿、パーソナライズおよび管理できるようになります。 |
Oracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーおよび |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.3項「Oracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーの使用」を参照してください。 |
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スレッド化されたディスカッションを作成し、そのディスカッションに参加するための機能を提供します。 |
Oracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーおよび |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.3項「Oracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーの使用」を参照してください。 |
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ドキュメント |
コンテンツのアップロード、ファイル、フォルダ、wikiおよびブログの作成と管理、ファイルのチェックアウト、ファイルのバージョニングなどの、コンテンツ管理機能やストレージ機能を提供します。 |
Content Server 11g、Oracle Portal 11gなどのコンテンツ・リポジトリ |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第5.3.1.3項「Content Server: 統合」を参照してください。 |
イベント |
ユーザーが会議、予定などのチームの集まりのスケジューリングに使用できる、個人用およびスペース固有のカレンダを提供します。 注意: このサービスは、Spacesアプリケーションのみで使用できます。 |
個人用イベントの場合はMicrosoft Exchange Server 2003またはMicrosoft Exchange Server 2007 |
接続は個人用カレンダでは必要ですが、スペース・カレンダには不要です。 |
インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP) |
他の認証済ユーザーのオンライン・プレゼンス・ステータス(オンライン、オフライン、ビジーまたはアイドル)を確認し、ただちにこれらのユーザーに連絡するための機能を提供します。 |
Microsoft Live Communication Server 2005などのサポート対象の通信サーバー |
接続は、手動で作成する必要があります。 |
関連情報の表示、アクセスおよび関連付けを実行するための機能を提供します。たとえば、ディスカッション・スレッドからソリューション・ドキュメントにリンクできます。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ユーザーはリストを作成、公開および管理できます。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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メール |
IMAPやSMTPメール・サーバーと簡単に統合でき、単純なメール機能(メッセージの表示、開封、作成および削除、添付ファイル付きメッセージの作成、既存メッセージへの返信や転送など)をユーザーが実行できるようになります。 |
Microsoft Exchange Server 2003など、IMAP4やSMTPに基づいたメール・サーバー |
接続は、手動で作成する必要があります。 |
個人的に関連情報を書き留めて、保持する機能を提供します。 注意: このサービスは、Spacesアプリケーションのみで使用できます。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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企業のコネクションの作成、そのコネクションでのやり取り、アクティビティの追跡を行うためのオンライン・ソーシャル・ネットワーキング・ツールを提供します。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ユーザーとアプリケーションのコンテキストの両方に基づいて対象のコンテンツを配信します。 |
Oracle WebCenter Personalizationサーバー |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.8項「Oracle WebCenter PortalのPersonalizationの使用」を参照してください。 |
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ユーザーがオンライン投票を作成、編集および実施することができます。投票では、ユーザーはオーディエンスの意見、経験レベルなどの調査、重要情報を覚えているかどうかの確認、およびプレゼンテーションの効果に関するフィードバックの収集を実行できます。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ドキュメント、ディスカッションおよびお知らせに対して最近行った変更のサマリー・ビューを表示します。 |
なし |
別の接続は、必要ありません。 |
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他のWebCenter Portalサービスおよび外部ソースからのコンテンツを、RSS 2.0およびAtom 1.0形式でニュース・フィードとして公開する機能を提供します。 RSSニュース・フィードは、Spacesからのみ使用可能です。RSSビューア・タスク・フローは、SpacesおよびFrameworkの両アプリケーションで使用可能です。 |
なし |
別の接続は、必要ありません。 |
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検索 |
タグ、サービス、アプリケーションまたはサイト全体を検索するための機能を提供します。アプリケーションをOracle Secure Enterprise Search (Oracle SES)に接続することによって、WebCenter Portal検索を外部コンテンツ・リポジトリに拡張できます。 |
Oracle Searchサービス・アダプタがWebCenter Portalオブジェクトの検索に使用される場合、別のバックエンド・コンポーネントは必要ありません。 WebCenter Portalの外の外部リポジトリを検索するには、最新のパッチ・セットで更新されたOracle SES 11gが必要です。 |
Searchサービス・アダプタ用に別の接続は必要ありません。Oracle SES用の接続が必要です。 |
特定のページやドキュメントに個人的に関係のあるキーワードを1つ以上割り当てて、それらのアイテムを検索結果で発見しやすくする機能を提供します。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ワークリスト |
注意を払う必要のあるビジネス・プロセスを即座に確認できる個人ビューを提供します。これには、ドキュメントの確認リクエストなど、エンタープライズ・アプリケーションから直接送信されるビジネス・プロセスが含まれます。 |
Business Process Execution Language(BPEL)サーバー |
接続が必要です。 第4.2項「Oracle WebCenter Portal: Spacesの使用」に示されている条件を満たす場合、Spacesに対して接続が自動的に構成されます。 |
インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)サービスは、バックエンド通信サーバーに依存します。IMPサービスのコミュニケーション・サーバーとして、次のサーバーのいずれかを構成できます。
Microsoft Live Communications Server(LCS)2005
Microsoft Office Communications Server(OCS)2007
Microsoft Lync 2010
この項では、次の項目について説明します。
Microsoft Live Communications Server 2005、Microsoft Office Communications Server 2007またはMicrosoft Lyncのインストールの詳細は、関連するMicrosoft社のドキュメントを参照してください。
IMPサービスの通信サーバーを構成する場合は、次を考慮します。
Microsoft OCS 2007を使用するには、Microsoft Unified Communications Managed API(UCMA)2.0 SDKおよびOracle RTC Web service for Microsoft OCS 2007をインストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのMicrosoft OCS: 構成に関する項を参照してください。
Microsoft Live Communications Server 2005を使用するには、Microsoft RTC API v1.3およびOracle RTC Web service for Microsoft LCS 2005をインストールして構成する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのMicrosoft LCS: 構成に関する項を参照してください。
Microsoft Lyncの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのMicrosoft Lync: 構成に関する項を参照してください。
通信サーバーをインストールして構成したら、IMPサービスをSpacesアプリケーションおよびFrameworkアプリケーションに統合できるように、通信サーバーへの接続を設定する必要があります。IMPサービス接続の設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのインスタント・メッセージおよびプレゼンス・サーバーの登録に関する項を参照してください。
WebCenter Portalと通信サーバーが同じ外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように構成されていることを確認します。そうでない場合、WebCenter Portalと通信サーバー環境の間でユーザー・エントリを手動で同期化する必要があります。
ドキュメント・サービスには、SpacesアプリケーションとFrameworkアプリケーションのコンテンツ管理と保管の機能があります。ドキュメント・サービスを使用するには、バックエンドに、管理するドキュメントを含むコンテンツ・リポジトリが存在する必要があります。WebCenter Portalは、次の外部リポジトリとのコンテンツ統合をサポートしています。
Oracle WebCenter Contentサーバー
Oracle Portal 11g
Microsoft Office SharePoint Server(MOSS)2007 Service Pack 2
Microsoft Windows SharePoint Services(WSS)バージョン3 Service Pack 2
この項では、次の項目について説明します。
この項では、次の項目について説明します。
WebCenter Portalでは、外部コンテンツ・リポジトリとしてOracle WebCenter Content Server 11.1.1.6.0以降をサポートしています。
Content Serverは、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの1つであるOracle WebCenter Contentの一部としてインストールされます。
Content Serverのインストール時に、Oracle WebCenter Content: Inbound Refineryもインストールすることをお薦めします。Inbound Refineryは、ファイル変換を管理する変換サーバーです。また、ドキュメントと画像のサムネイル機能、およびビデオのストーリボードも提供します。Inbound Refineryを使用して、コンテンツ・サーバーに格納されているコンテンツ・アイテムを変換できます。Inbound Refineryがインストールされていない場合、アプリケーションのサムネイルまたはレンディションは表示されません。
Content ServerとInbound Refineryのインストール方法の詳細は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: Content ServerとInbound Refineryは、同じドメインにインストールする必要があります。Content ServerとInbound Refineryは、WebCenter Portalと同じドメインにインストールすることをお薦めします。同じドメインにインストールすると、外部LDAP認証プロバイダを使用するために、追加の構成は必要ありません。 |
Content Serverを外部コンテンツ・リポジトリとして使用するには、WebCenter Portalと動作するように構成する必要があります。Content Serverの構成の必須タスクおよびオプションのタスクの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのOracle WebCenter Content Serverリポジトリの構成に関する項を参照してください。Oracle SESをFrameworkアプリケーションとSpacesアプリケーションで使用するためのタスクの概要は、このマニュアルの「Content Serverの構成のロードマップ」の項内のフローチャートを参照してください。
注意: デフォルトでは、Oracle WebCenter Contentは、Oracle WebLogic Serverの組込みのLightweight Directory Application Protocol (LDAP)サーバーを使用します。本番システムでは、Oracle WebCenter Contentアプリケーションは、デフォルトの組込みLDAPサーバーではなく、外部LDAP認証プロバイダを使用する必要があります。したがって、Content Serverのアイデンティティ・ストアを、外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを再び関連付ける必要があります。WebCenter PortalおよびContent Serverを同じドメインにインストールした場合、外部LDAP認証プロバイダを使用するために、追加の構成は必要ありません。認証プロバイダの構成は、ドメイン全体に適用できます。 WebCenter PortalおよびContent Serverを別々のドメインにインストールした場合、同じ外部LDAP認証プロバイダを使用するようにこれらを構成する必要があります。したがって、Content Serverを、WebCenter Portalと同じアイデンティティ・ストアLDAPサーバーを再度関連付けるようにします。 |
コンテンツ・リポジトリとしてContent Serverを使用するには、リポジトリ接続を作成する必要があります。Spacesについては、リポジトリ接続が自動的に構成され、デフォルトの接続として設定されます(リポジトリ接続がまだ存在しない場合)。第4.2項「Oracle WebCenter Portal: Spacesの使用」で示されている一般的な条件が満たされると、接続はアプリケーションの起動時に構成されます。ただし、サーバーのソケット・ポートまたは管理者ロールが付与されたユーザーが見つからない場合、接続は構成されません。
コンテンツ・リポジトリの登録およびリポジトリ接続の管理方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのコンテンツ・リポジトリの登録に関する項を参照してください。
Oracle Portalでは、エンタープライズ・ポータルを構築、デプロイおよび管理するために完全な統合フレームワークを実現しています。
この項では、次の項目について説明します。
Oracle Portal 11gをWebCenter Portalアプリケーションのコンテンツ・リポジトリとして使用するには、それをインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle Portalは、最新のすべてのパッチを使用して更新する必要があります。パッチの追加情報に関しては、製品のリリース・ノートを参照してください。Oracle Fusion Middleware管理者ガイド for Oracle Portalも参照してください。
Microsoft SharePointを、WebCenter Portalの外部コンテンツ・リポジトリとしてインストールおよび構成できます。この項では、Microsoft SharePointを使用するためのインストール要件および統合要件について説明します。この項の内容は次のとおりです。
注意: WebCenter Spacesでは、プライマリ・ドキュメント・ストアとしてMicrosoft SharePointをサポートしていないので、かわりにContent Serverを使用する必要があります。 |
WebCenter Portalでは、次のバージョンのMicrosoft SharePointをサポートしています。
Microsoft Office SharePoint Server(MOSS)2007 Service Pack 2
Microsoft Windows SharePoint Services(WSS)バージョン3 Service Pack 2
インストール情報については、適切なMicrosoft SharePointのドキュメントを参照してください。
WebCenter Portalアプリケーションのコンテンツ・リポジトリとしてMicrosoft SharePointをサポートするには、次のタスクを実行する必要があります。
サーバー側: Microsoft SharePoint用のOracle WebCenterアダプタをアプリケーションをデプロイする計画のターゲットの管理対象サーバーにインストールします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタのインストールに関する項を参照してください。
開発側: 開発環境で、Microsoft SharePointをコンテンツ・リポジトリとして使用するFrameworkアプリケーションを作成可能にするには、アプリケーション開発者は最初にJDeveloperにMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタをインストールする必要があります。その後、そのアプリケーションに対してMicrosoft SharePointサーバーへの接続を登録する必要があります。詳細は、『Oracle WebCenter Framework開発者ガイド』のMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタのインストールに関する項およびMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタに基づくコンテンツ・リポジトリ接続の作成方法に関する項を参照してください。
デプロイメント後に、WLSTコマンドを使用してWebCenter PortalアプリケーションのMicrosoft SharePoint接続を管理できます。この接続を管理するには、WLSTコマンド・スクリプトをインストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのMicrosoft SharePoint接続を管理するためのWLSTコマンド・スクリプトのインストールに関する項およびWLSTを使用したMicrosoft SharePoint接続の管理に関する項を参照してください。
注意: SpacesでMicrosoft SharePoint接続を有効にするには、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technetwork/middleware/webcenter/overview/index.html )でホワイト・ペーパー『Integrating the SharePoint 2007 Adapter with WebCenter Spaces』を参照してください。 |
イベント・サービス(Spacesでのみ使用可能)は、グループ・カレンダおよび個人用カレンダを提供します。グループ・カレンダ機能を提供する場合、イベント・サービスに別のバックエンド・コンポーネントは必要ありません。個人用カレンダをサポートする場合、イベント・サービスにはMicrosoft Exchange Server 2003またはMicrosoft Exchange Server 2007のいずれかが必要です。Microsoft Exchange Serverのインストールの詳細は、その製品ドキュメントを参照してください。
WebCenter Portalと連携するように、Microsoft Exchange Serverを準備する必要があります。また、メール・サーバーへの接続を作成する必要もあります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドの「イベント・サービスの管理」の章を参照してください。この章には、構成プロセスを図示したフロー・チャートがあります。
メール・サービスは、IMAP4プロトコルおよびSMTPプロトコルをサポートするメール・サーバー(Microsoft Exchange Server 2003など)に依存しています。メール・サーバーをインストールするには、使用するメール・サーバーのドキュメントを参照してください。
WebCenter PortalユーザーがWebCenter Portalアプリケーション内からメール・サービスにアクセスできるようにするには、メール・サーバー上で作成されたユーザーと、WebCenter Portalで使用されるアイデンティティ・ストアで作成されたユーザーが一致することが重要です。
アプリケーションにメール・サービスを統合するには、メール・サーバーへの接続を構成する必要があります。メール・サービスの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドの「メール・サービスの管理」の章を参照してください。この章には、FrameworkアプリケーションとSpacesアプリケーションでメール・サービスを使用する前提条件と必要なタスクを図示したフローチャートがあります。
検索サービスは、WebCenter Portalアプリケーション内の他のWebCenter Portalサービスによって作成されたコンテンツの検索に、別のバックエンド・コンポーネントは使用しません。ただし、外部コンテンツ・リポジトリを含めるためにWebCenter検索を拡張する場合は、Oracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)をインストールする必要があります。Oracle SESはクローラベースのサービスを提供して、構造化されているかいないかに関係なく、様々なファイル形式で数多くのソースにおいて、索引付き検索やリアルタイム検索ができます。
WebCenter Portalアプリケーションでは、Oracle SESは自動的にデフォルトの検索クローラとして設定されます。Spacesアプリケーションでは、WebCenter Portal検索アダプタをオーバーライドし、Oracle SESを使用することができます。これによって、ほとんどのWebCenter Portalオブジェクト間でより高速で、統合された検索が実現されます。
この項の内容は次のとおりです。
Oracle SESバージョン11.1.2以降がサポート対象です。
注意: Oracle SESバージョン11.1.2.2をインストールすることを強くお薦めします。 |
この項の内容は次のとおりです。
WebCenter Portal用のOracle SES 11.1.2をインストールするには:
Oracle SES 11.1.2をインストールします。
詳細は、OTNの次のURLのOracle Secure Enterprise Searchオンライン・ドキュメント・ライブラリ11g リリース1(11.1.2)を参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/search/oses/documentation/ses-096384.html
Oracle Connectorリソース・バンドル11.1.2.0.1のパッチをインストールします。そのためには、パッチ10085593をダウンロードします。
Oracle XMLコネクタ11.1.2.0.2のパッチをインストールします。そのためには、パッチ10070215をダウンロードします。
Oracle Databaseコネクタ11.1.2.0.2のパッチをインストールします。そのためには、パッチ10070226をダウンロードします。
Oracle SES検索用にWebCenter Portalを設定するには、WebCenter Portalインスタンスの$WC_ORACLE_HOME/ses
ディレクトリからwebcenter_search_ses_plugins.zip
を取得し、Oracle SESインスタンスのOracle_Home
ディレクトリに入れます。
注意: Oracle_Home は、Oracle SESのインストール時に指定したソフトウェアの場所を示します。
WebCenter PortalインスタンスとOracle SESインスタンスは、別のコンピュータ上に存在する場合があります。 |
Oracle SESホーム・ディレクトリに移動します。たとえば、次のように指定します。
cd $Oracle_Home
./search/lib/plugins/webcenter/search-crawl-ucm.jar
ファイルを削除します。
次のコマンドを実行し、必要なWebCenter Portalプラグインをインストールします。
unzip webcenter_search_ses_plugins.zip
これによって、次のWebCenter Portal jarファイルがOracle SESインストールに追加されます。
Oracle_Home/search/lib/plugins/webcenter/search-auth-share.jar
Oracle_Home/search/lib/plugins/webcenter/search-auth-plugin.jar
Oracle_Home/search/lib/plugins/doc/search-crawl-ucm.jar
注意: 最新のリリース・ノートで必須のOracle SESパッチについての情報がないか確認します。Oracle Technology Network(OTN)のページ(http://www.oracle.com/technetwork/index.html )で、Oracle Fusion Middlewareを参照してください。 |
Oracle SES 11.1.12.2は、WebCenter Portalリリース11.1.1.6.0で使用するOracle SESリリースとしてお薦めします。
Oracle SESはhttp://www.oracle.com/technetwork/search/oses/downloads/index.html
からダウンロードします。Oracle SESリリース11.1.2.2には追加のOracleパッチは必要ありません。
Oracle SES 11.1.12.2のインストールの詳細は、OTNで次のOracle SESオンライン・ドキュメント・ライブラリ11gリリース1 (11.1.2.2)を参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/search/oses/documentation/ses-096384.html
インストール
ワークリスト・サービスはBusiness Process Execution Language(BPEL)サーバー(Oracle SOA Suiteのコンポーネント)に依存します。ワークリスト・サービスをWebCenter Portalで使用可能にするには、Oracle SOA Suiteをインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite and Oracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。
構成
WebCenter Portalアプリケーションにワークリスト・サービスを統合するには、BPELサーバーへの接続を登録する必要があります。Spacesでは、第4.2項「WebCenter Portal: Spacesの使用」で説明している条件を満たす場合に、WebCenterSpaces-Worklist
という名前の接続がアプリケーションの起動時に自動的に構成されます。
ワークリスト・サービスの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドの「ワークリスト・サービスの管理」の章を参照してください。この章には、SpaceアプリケーションとFrameworkアプリケーションでワークリスト・サービスを使用する前提条件と必要なタスクを図示するフローチャートがあります。
注意: WebCenter PortalユーザーがBPELサーバーからのタスクを格納および取得できるようにするには、WebCenter PortalおよびOracle SOAで使用されるアイデンティティ・ストア内にそのユーザー名が存在することが重要です。これは、両方のアイデンティティ・ストアで同一のユーザー名を作成するか、またはシングル・サインオン(SSO)認証に共通のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用することで実現できます。SSO認証を使用すると、ユーザーが1回ログインするだけでWebCenter PortalアプリケーションとBPELアプリケーションの間をシームレスに移動することが可能になり、各アプリケーションに別々にログインする必要がなくなります。外部の共有のLDAPベースのサーバーの設定方法については、第3.4項「外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアの設定」を参照してください。 |
Spacesアプリケーションには、スペース・メンバーシップ通知やスペース・サブスクリプション・リクエストなどを処理する、あらかじめ構築されたいくつかのワークフローがあります。SpacesワークフローはBPELサーバー(Oracle SOA Suiteのコンポーネント)に依存します。
表5-2では、WebCenter Portal: SpacesでSpacesワークフロー機能を有効にするために実行する必要があるタスクについて説明します。
表5-2 Spacesワークフローを有効にするタスク
タスク | 必須/オプション | ドキュメント |
---|---|---|
1. Oracle SOA Suiteをインストールする |
必須 |
詳細は、第5.8.1項「Oracle SOA Suite: インストール」を参照してください。 |
2. SOAサーバー・ドメインを |
必須 |
詳細は、第5.8.2項「Oracle SOAサーバー: ドメインの拡張」を参照してください。 |
3. WS-Securityを構成して、Oracle SOAおよびWebCenter Portal間のWebサービスのコールを保護する |
必須 |
詳細は、第5.8.3項「Oracle SOAおよびSpace: WS-Securityの構成」を参照してください。 |
4. BPELサーバーとの接続を登録する |
自動的に構成されない場合は、必須 |
詳細は、第5.8.4項「Oracle WebCenter Portal: BPELサーバー接続の構成」を参照してください。 |
注意: WebCenter PortalユーザーがBPELサーバーからのタスクを格納および取得できるようにするには、WebCenter PortalおよびOracle SOAで使用されるアイデンティティ・ストア内にそのユーザー名が存在することが重要です。これは、両方のアイデンティティ・ストアで同一のユーザー名を作成するか、またはシングル・サインオン(SSO)認証に共有のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用することで実現できます。外部の共有のLDAPベースのサーバーの設定方法については、第3.4項「外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアの設定」を参照してください。 |
ワークフローをサポートするには、SpacesはBPELサーバー(Oracle SOA Suiteに付属)を必要とします。Oracle SOA Suiteをインストールする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite and Oracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。
Spacesワークフローは、Oracle SOAサーバーにデプロイされます。ワークフロー用にSOAサーバーを準備するには、Oracle SOAがインストールされているドメインをテンプレートoracle.wc_composite_template_11.1.1.jar
で拡張する必要があります。このテンプレートは、Oracle SOAインストールの次のパスにあります。
ORACLE_SOA_HOME
/common/templates/applications/oracle.wc_composite_template_11.1.1.jar
oracle.wc_composite_template_11.1.1.jar
テンプレートでは、(WebCenter Portalのメンバーシップのメカニズムを管理する)WebCenterWorklistDetailApp.ear
と(BPELで招待とメッセージを表示する)sca_CommunityWorkflows.jar
がデプロイされます。
ドメインを拡張する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』ガイドでWebLogicドメインの拡張に関する項の手順を参照してください。
WebCenter PortalにデプロイされるSpaces Webサービスによって、Oracle WebCenter Portal: SpacesとSOAサーバーの間の通信が容易になります。このWebサービスのコールを保護する必要があります。これを行うには、SOAサーバーおよびSpacesでWS-Securityを設定します。
Oracle SOAサーバーとSpacesアプリケーション間のWeb Service接続を保護するには:
Oracle SOAサーバーのキーストア・ファイルの別名を確認します。
たとえば、次のコマンドを使用して、Oracle SOAサーバーのキーストア・ファイルの内容をリストします。
keytool -list -v -keystore bpel.jks -storepass <password>
次のエントリが存在する必要があります。
Alias name: webcenter_spaces_ws
SpacesとOracle SOAサーバーの資格証明ストアが正しく構成されていることを確認します。
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドの資格証明ストアの更新に関する項を参照してください。
接続の両端に存在する次のようなキーストアを確認します。
- webcenter.jks
(Spaces側へのコピー)
- bpel.jks
(Oracle SOAサーバー側へのコピー)
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのSOAドメインのキーストアの作成に関する項も参照してください。
Oracle SOAサーバーでBPMWorkflowAdmin
アプリケーション・ロールのロール・メンバーを構成します(soa-infra
)。
ユーザーweblogic
を持たないアイデンティティ・ストアにドメインを関連付ける場合は、アプリケーション・ロールBPMWorkflowAdmin
に別の有効なユーザーを割り当てる必要があります。SOA Oracleホームからこれを実行するには、たとえばLDAPに存在する"monty"というユーザーを割り当てるには、次のようにWLSTコマンドを使用します。
cd $SOA_ORACLE_HOME/common/bin/ wlst.sh connect('<admin username>','<admin password>', 'mysoahost.us.oracle.com:7001') revokeAppRole(appStripe="soa-infra", appRoleName="BPMWorkflowAdmin", principalClass="oracle.security.jps.service.policystore.ApplicationRole", principalName="SOAAdmin") grantAppRole(appStripe="soa-infra", appRoleName="BPMWorkflowAdmin", principalClass="weblogic.security.principal.WLSUserImpl", principalName="monty")
『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Tool Command Reference』のセキュリティ・コマンドに関する項を参照してください。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドの「WS-Securityの構成」の章を参照してください。
Spacesアプリケーションを起動すると、存在しない場合、WebCenterSpaces-Worklist
というBPELサーバー接続が自動的に構成されます。ただし、自動構成が行われるのは、第4.2項「Oracle WebCenter Portal: Spacesの使用」に示された条件が満たされた場合のみです。
WebCenterSpaces-Worklist
BPEL接続は、ワークリスト・サービスとSpacesワークフローによって共有されるように構成されます。これによって、ユーザーは割り当てられたメンバーシップに関連するワークフロー・アイテムと通知サブスクリプションを自分のワークリスト・コンポーネントで参照可能になります。
BPEL接続が自動的に構成されない場合は、手動で作成する必要があります。ベスト・プラクティスとして、Spacesワークフローに対して、ワークリスト・サービスのアクティブな接続として設定されている同じBPEL接続を使用する必要があります。
Spacesワークフローに対してBPELサーバー接続を構成するには:
SpacesワークフローがデプロイされるSOAサーバー・インスタンスに、BPELサーバー接続を登録します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのワークリスト接続の登録に関する項を参照してください。
このBPEL接続がワークリスト・サービスのアクティブな接続として設定されていることを確認します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのワークリスト接続のアクティブ化に関する項を参照してください。
ワークリスト・サービスとSpacesワークフローで同じBPEL接続を使用することをお薦めします。
Spacesワークフローに対してBPEL接続を設定します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのSpacesワークフローをホストしているBPELサーバーの指定に関する項を参照してください。