Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic ServerにおけるWebサーバー1.1プラグインの使用 11g リリース1 (10.3.6) B61009-04 |
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次の項では、WebLogic Serverで使用するためにOracleが提供するプラグインについて説明します。
プラグインを使用すると、Apache HTTP Server、Oracle HTTP ServerまたはMicrosoft Internet Information Server (IIS)またはOracle iPlanet Web ServerからWebLogic Serverへのリクエストをプロキシできます。こうすることで、HTTPサーバーが、WebLogic Server上にデプロイされているアプリケーションと通信することが可能になります。
プラグインによってHTTPサーバー・インストールが拡張され、動的な機能を必要とするリクエストをWebLogic Serverが処理できるようになります。つまり、通常は、HTMLページなどの静的ページをHTTPサーバーが提供し、HTTPサーブレットやJava Server Pages (JSP)などの動的ページをWebLogic Serverが提供する環境で、プラグインを使用します。
WebLogic Serverは、(おそらくは別のホストの)別のプロセスで動作している可能性があります。それでも、エンド・ユーザー(ブラウザ)には、WebLogic Serverに委任されるHTTPリクエストはHTTPサーバーから送られているものと認識されます。
また、WebLogicクライアント/サーバー・プロトコルのHTTPトンネリング機能もこのプラグインを介して動作し、すべてのWebLogic Serverサービスへのアクセスを提供します。
プラグインは、プラグインからWebLogic Serverへの接続のプールを使用してパフォーマンスを向上させます。このプラグインは、同じプラグインからの後続リクエストに同じ接続を再利用することで、WebLogic Serverとの間でHTTP 1.1キープ・アライブ接続を実装します。接続が20秒(またはユーザー定義の時間)を超えて非アクティブな場合、その接続は閉じます。詳細は、表8-1のKeepAliveEnabled
を参照してください。
注意: クライアント接続はWebサーバーによって管理されます。 |
プラグインは、指定された構成に基づいてリクエストをWebLogic Serverにプロキシします。リクエストは、リクエストのURLまたはURLの一部に基づいてプロキシできます。これをパスによるプロキシと呼びます。
リクエスト対象のファイルのMIMEタイプに基づいてリクエストをプロキシすることもできます(ファイル拡張子によるプロキシと呼びます)。
両方の方法を有効にすることもできます。両方の方法を有効にし、リクエストが両方の基準に一致する場合、そのリクエストはパスによってプロキシされます。
プラグインの追加の動作を定義するすべてのタイプのリクエストに対して追加のパラメータを指定できます。
バージョン1.1プラグインは、WebLogic Serverにバンドルされていませんが、そのかわりにダウンロード可能です。
プラグインのダウンロード方法については、2.6項「バージョン1.1プラグインのダウンロード」を参照してください。
次のバージョン1.1プラグインを、Oracle WebLogic Serverのこのリリースで使用するためにダウンロードできます。
Apache HTTP Server 2.2.x
Microsoft Internet Information Server (IIS 6.0およびIIS 7.0)
Oracle iPlanet Web Server (7.0.9以降)
Oracle HTTP Serverでは、Oracle HTTP ServerにバンドルされているApache HTTP Serverプラグインが使用されます。
バージョン1.0プラグインは、Oracle WebLogic Serverのこのリリースでは非推奨です。バージョン1.1プラグインへの置き換えをお薦めします。
バージョン1.1プラグインは、『Oracle WebLogic ServerにおけるWebサーバー・プラグインの使用』に記載されたバージョン1.0プラグインのスーパーセットであり、既存の機能をサポートしています。iPlanetプラグインは1.1機能を現在サポートします。
注意: iPlanetプラグインは、バージョン7.0.9以降のiPlanet Web Serverをサポートしています。バージョン1.1プラグインは、Apache HTTP Server 2.2.xのみサポートしています。Apache HTTP Server 1.3.xまたはApache HTTP Server 2.0.xを使用する必要がある場合、バージョン1.0プラグインを引き続き使用します。 |
以前のリリースと同じように、バージョン1.0プラグインは、Oracle WebLogic Serverに引き続きバンドルされます。ただし、バージョン1.0プラグインは、Oracle Weblogic Serverの将来のバージョンにバンドルされるかどうかは保証されません。そのかわりに、2.6項「バージョン1.1プラグインのダウンロード」に記載されているとおり、バージョン1.1プラグインをダウンロードして使用することをお薦めします。
バージョン1.1プラグインは、『Oracle WebLogic ServerにおけるWebサーバー・プラグインの使用』に記載されたバージョン1.0プラグインのスーパーセットであり、既存の機能をサポートしています。ただし、アップグレードするときに、次の事項に注意する必要があります。
2.5項「プラグインのサポートされたプラットフォーム」に記載されているように、サポートされているプラットフォームのリストが変更されました。
バージョン1.1プラグインは、Oracle iPlanet Web Serverを除く既存のほとんどのバージョン1.0プラグインの機能をサポートしています。Apache 1.3.xまたはApache 2.0.xを使用する必要がある場合、バージョン1.0プラグインを引き続き使用します。
128ビットの暗号化を使用している場合、2.4.1項「標準暗号化強度が許容する簡潔なネーミング」に記載されているように、新しいネーミング・ルールを構成ファイルに反映するように変更する必要があります。たとえば、mod_wl128_22.so
をmod_wl.so
に変更する必要があります。
この項では、バージョン1.1プラグインの新機能について説明します。次のトピックについて説明します。
バージョン1.0プラグインは、40ビット暗号化と128ビット暗号化の両方の標準をサポートしていたため、サポートされる標準をプラグインのファイル名で識別する必要がありました。たとえば、mod_wl_22.so
で40ビット暗号化を表し、mod_wl128_22.so
で128ビット暗号化を表していました。
一方、バージョン1.1プラグインは、128ビット暗号化のみをサポートするため、プラグインの名前が単純化されています。たとえば、ただ1つの必要なファイル名は、mod_wl.so
です。
注意: 1.0からアップグレードして、かつ128ビットの暗号化を使用していた場合、新しいネーミング・ルールを反映するように構成ファイルを変更する必要があります。たとえば、mod_wl128_22.so をmod_wl.so に変更する必要があります。 |
バージョン1.1プラグインでは、Oracle認定のセキュリティ・フレームワークが使用されるようになりました。このため、Oracleウォレットを使用してSSL構成情報を格納できるようになりました。
この理由により、バージョン1.1プラグインは、Oracleウォレットを使用するためにSSLの構成パラメータWLSSLWallet
が導入しています。
プラグインのバイナリ・ファイルに提供されるコマンド・ライン・ツールを使用して、Oracleウォレットに証明書を構成できます。SSLの構成の詳細は、7.1項「プラグインにおけるSSLの使用」を参照してください。
バージョン1.1プラグインは、IPv6をサポートしています。WebLogicHost
およびWebLogicCluster
構成パラメータ(表8-1を参照)は、IPv6アドレスをサポートするようになっています。
詳細は、7.2項「プラグインにおけるIPv6の使用」を参照してください。
バージョン1.1プラグインでは、クライアントID検証のため双方向SSLがサポートされています。双方向SSLは、ハンドシェイク・プロセスでWebLogic Serverからクライアント証明書がリクエストされると自動的に有効になります。
構成の詳細は、7.1項「プラグインにおけるSSLの使用」を参照してください。
http://http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
に記載されているプラットフォームでバージョン1.1プラグインがサポートされています。
WebLogic Serverバージョン1.1プラグインは、http://support.oracle.com
か、またはhttp://edelivery.oracle.com
からもダウンロードできます。
WebLogic Server 1.1プラグインは、必要なバイナリおよびヘルパー・ファイルを含むzipファイルの形式で提供されています。適切なファイルをダウンロードして解凍し、この後のプラグインに関する章の説明に従ってプラグインをインストールする必要があります。
たとえば、mod_wl_so
プラグイン配布には次のディレクトリが含まれます。Windowsバージョンの場合、DLLファイルが提供されます。
lib/mod_wl.so
またはlib\mod_wl.dll
(Apache HTTP Serverプラグイン)
lib/*.so
またはlib\*.dll
(ネイティブ・ライブラリ)
bin/orapki
またはbin\orapki.cmd
(orapkiツール)
jlib/*.jar
(orapki用Javaヘルパー・ライブラリ)