Oracle® Fusion Middleware Oracle Team Productivity Centerユーザーズ・ガイド 11g リリース2 (11.1.2.1.0) B66155-01 |
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作業アイテムは、個人が作業を実行できるチーム・プロダクティビティ・センター・アーティファクトの表現です。典型的な例には、プログラム欠陥レコード、要件データベース・エントリ、テスト・ケース、プロジェクト・タスク、ユースケースなどがありますが、作業アイテムはこれらに限定されません。チーム・プロダクティビティ・センター・アーティファクトは、適切なコネクタが存在する場合に表現および表示されます。
この章には、次の項があります。
Oracleチーム・プロダクティビティ・センターの「作業アイテム」アコーディオンには、バグ追跡データベース、機能リクエストの記録システム、プロジェクト追跡情報、および主要なプロジェクトの追跡に使用するその他多様なタイプの共有テクノロジなど、チームを情報リポジトリに接続するノードが表示されます。
作業アイテムは、情報リポジトリの個々の要素を表現するためにチーム・プロダクティビティ・センターが使用するメカニズムです。たとえば、バグ追跡データベースの作業アイテムは個々のバグ・レポートで、機能リポジトリの作業アイテムはそのリポジトリで追跡される個々の機能リクエストです。
通常、作業アイテムのノードには、次のような製品開発ツールが含まれています。
機能リクエスト追跡リポジトリ(AtlassianのJIRA®など)
バグ追跡データベース(Bugzillaなど)
プロジェクト追跡ソフトウェア(Microsoft Project Server®など)
チーム・プロダクティビティ・センター内のプロジェクトのステータス、優先度および所有権を追跡するためのOracleチーム・プロダクティビティ・センター独自のタスク・リポジトリ
Oracleチーム・プロダクティビティ・センターでは、コンテキストを保存し、アクティブなアイテムを作成し、ソース管理システムのチェックインの詳細を追加できます。これらのリポジトリに対する問合せとそれに続くこの情報は、開発プロセスの現在の部分にとって重要な様々な作業アイテム要素に対して関連を作成し、タグを割り当てることで作成できます。
さらに、各作業アイテムには独自の関連セットがあり、これによって、作業アイテムは、独自のリポジトリ(つまり、独自のタイプのリポジトリ)内の他の作業アイテムと、必要な場合は他のタイプの作業アイテムとの関連を保持します。たとえば、バグ・データベース・エントリは要件追跡システムに、機能拡張リクエストはチーム・マイルストン・チャートにリンクできます。これらの関連は、チーム・プロダクティビティ・センターで使用する作業や特定のリポジトリの性質によって異なります。
特定の情報リポジトリが作業アイテム・ノードとして使用可能になるための要件は、次のとおりです。
管理者は、チーム・プロダクティビティ・センター・コネクタをサーバーに追加する必要があります。
エンド・ユーザーは、同じチーム・プロダクティビティ・センター・コネクタをインストールし、JDeveloperのコピーに拡張機能として追加する必要があります。
チームに対してリポジトリへのアクセス権を設定しておく必要があります。
リポジトリはオンライン状態である必要があります。
ログインしていない場合は、権限の要件に従ってOracleチーム・プロダクティビティ・センターの「アカウントの管理」ダイアログを使用してリポジトリにログインする必要があります。リポジトリへの接続の詳細は、第3.3項「Oracleチーム・プロダクティビティ・センターでのリポジトリの有効化」を参照してください。
作業アイテムは、Oracleチーム・プロダクティビティ・センターの問合せに対するレスポンスでリポジトリから戻される情報のレコード、フィールドまたは単にアイテムとみなすことができます。
通常、問合せから戻る作業アイテムは、Oracleチーム・プロダクティビティ・センター・コネクタによって決定された選択可能な表形式で表現されます。
基礎となるリポジトリから戻された情報を使用して実行できる操作の範囲は、各リポジトリのコネクタの設計によって決まります。通常のユースケースでは、ダブルクリックして作業アイテムを編集し、コネクタ作成者が定義した方法でその作業アイテムと相互作用できます。JDeveloper内で使用するコネクタを開発し、チームが希望するリポジトリ内での一貫したユーザー操作性と機能を提供するために、コネクタ開発者はリポジトリの機能とユーザー・インタフェースを可能なかぎり複製することをお薦めします。
作業アイテムは、該当するリポジトリで追跡するデータをカプセル化するデータ・リポジトリの要素です(バグの説明、バージョン番号、および製品ライフサイクル管理方法論に重要なその他の情報をカプセル化するバグ・レポートなど)。
作業アイテムのもう1つの側面は、作業アイテムをデータ・リポジトリに対して実行した問合せの結果とみなすことです。チーム・プロダクティビティ・センターから戻された作業アイテムとは、様々な方法で相互作用できます。
作業アイテムにアクセスするには、その前に、「アカウントの管理」ダイアログを介して、関連するリポジトリにログインする必要があります。リポジトリにログインした後は、問合せを実行してそのリポジトリから特定のレコードを戻すことができます。個々のレコードをダブルクリックすると、JDeveloperではそのレコードが作業アイテムとして開きます。詳細は、第2.5.2項「問合せの実行方法」を参照してください。
リポジトリから1つ以上の作業アイテムを選択した後は、実行しているタスクの一環としてその作業アイテムに対して次の操作を実行できます。
チームが使用するバージョン・コントロール・システムにファイルをチェックインする場合は、変更リストを作業アイテムにリンクします。これにより、同じ作業アイテムにアクセスする他のチーム・メンバーは、この変更リストを参照して、実行された変更内容とコメントを確認できます。詳細は、第2.2.2項「変更リストでの作業アイテムの使用方法」を参照してください。
作業アイテムをアクティブな作業アイテムとして保存します。これにより、JDeveloperを終了し、その後再起動したときに、同じ作業アイテム(現在解決に取り組んでいるバグなど)に簡単にアクセスできます。詳細は、第2.2.3項「アクティブな作業アイテムの設定方法および表示方法」を参照してください。
この作業アイテムのコンテキスト(開いているすべてのファイルなど)を保存します。これにより、アプリケーション、ファイルおよび作業中の作業アイテムに関連付けられている他の階層要素が格納されます。
アクティブな作業アイテムのみでなく、任意の作業アイテムからコンテキストを保存およびリストアできます。最後にアクティブな作業アイテムを使用してJDeveloperを閉じた場合、次の再起動時には、すべてのエディタが、閉じたときの状態で開きます。別の作業アイテムに移動する場合(または、JDeveloperを閉じる前の最後の作業でアクティブな作業アイテムを使用しなかった場合)は、コンテキストをリストアして、目的の作業アイテムについて最後に作業した時点のJDeveloperにすばやく戻ることができます。
作成した作業アイテムを通じて作業しているプロジェクトに関連付けられている要素をJDeveloperに簡単に再移入するには、特定の作業アイテム(アクティブな作業アイテムまたはコンテキストを保存した別の作業アイテムのいずれか)に対して「コンテキストのリストア」を選択します。詳細は、第2.2.7項「コンテキストの保存方法およびリストア方法」を参照してください。
作業アイテムをタグ・リストに追加します。詳細は、第2.6項「タグの使用」を参照してください。
別の作業アイテムに対する関連を作成します。第2.7項「関連の使用」。
ファイルをバージョン・コントロール・システムにコミットすると、ファイルを1つ以上の作業アイテムにリンクすることで、そのファイルをバージョン・リポジトリに関連付けることができます。あるいは、ファイルを関連付ける1つ以上の別の作業アイテムを選択できます。各作業アイテムの「変更」タブには、その作業アイテムに関連付けられている1つ以上のファイルのリストが表示されます。
開いた作業アイテムには、チェックイン情報が格納されている場合があります。これにより、そのアイテムに対して行われたすべてのチェックイン(時間の経過によって複数の場合があります)のリスト、チェックインに含まれている各ファイルの詳細およびチェックインのコメントを参照できます。
ファイルを変更リストとして作業アイテムに追加する手順は、次のとおりです。
「変更リスト」タブで、チェックインするファイルのリストを選択し、選択したバージョン・コントロール・システムのチェックイン・ダイアログを開きます。
これらのファイルを関連付ける作業アイテムを選択します。
選択したバージョン・コントロール・システムに、これらのファイルをチェックインします。
ファイルは、Oracleチーム・プロダクティビティ・センターの選択した作業アイテムの「変更リスト」タブにリスト表示されます。
JDeveloperでは、ファイルのリストが、チェックイン・バージョンID、チェックイン日付および選択した各作業アイテムに対して開発者が記述したチェックインのコメントとともに、適切なリポジトリに格納されます。
JDeveloperのアクティブな作業アイテムは、作業アイテムのツールバーにある「アクティブにする」コマンドをクリックして選択した作業アイテムです。問合せで戻された作業アイテムのリストで、作業アイテムを右クリックすることもできます。作業アイテムはいつでもアクティブとして選択できます。1度にアクティブにできる作業アイテムは1つのみであるため、新しい作業アイテムをアクティブにすると、以前に選択したアクティブな作業アイテムと置き換わります。
リポジトリのリストの上にある「作業アイテム」アコーディオンには、選択した作業アイテムへのリンクが表示されます。このリンクはJDeveloperを閉じ後もそのままです。JDeveloperをシャットダウンした場合は、後でIDEを再起動すると、アクティブな作業アイテムのリンクが「作業アイテム」アコーディオンの上に表示されます。これにより、高い優先度で作業する予定のアイテムに戻るための、ブックマークとよく似た簡単な手段が提供されます。
JDeveloperでアクティブな作業アイテムを表示する手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」アコーディオンの上部にあるリンクを選択し、アクティブな作業アイテムを開きます。問合せ結果リストでエントリを選択するには、マウスの右ボタンをクリックして「アクティブにする」を選択し、作業アイテムをアクティブとしてマークします。
JDeveloperでは、適切なリポジトリから作業アイテムが取得され、以前に設定した作業アイテムがアクティブな作業アイテムとして表示されます。
チームには、同じリポジトリに対して、パラメータの値が異なる1つ以上のリポジトリ・サーバーが指定される可能性があることに注意してください。たとえば、地理的なプリファレンスに基づいて、リポジトリに2つのミラー・サイトが指定される場合があります。ユーザーは、ログイン時に「アカウントの管理」ダイアログで接続先のサーバーを選択できますが、同じデータ・リポジトリへのアクセスは引き続き維持されます。
リポジトリに接続する手順は、次のとおりです。
「チーム・ナビゲータ・メニュー」→「アカウントの管理」の順に選択します。
「アカウント」列の下でいずれかのリポジトリを選択します。
「リポジトリ・サーバー」ドロップダウンから、前のステップで選択したリポジトリに対する優先サーバーを選択します。
このリポジトリに関連付けられているサーバーのログイン資格証明(ユーザー名とパスワード)を入力し、「OK」をクリックします。
「テスト」をクリックして、リポジトリへの接続を確認することもできます。これにより、接続データを検証し、必要に応じて変更できます。
チーム・プロダクティビティ・センターでは、問合せを使用して、選択したリポジトリの作業アイテムにアクセスします。問合せを使用すると、作業アイテムの要素(たとえば、バグ・ステータスやバグ・データベース・リポジトリのID番号の範囲)を指定して、作業アイテムのみ、または関心のある作業アイテムの範囲を戻すことができます。
チーム問合せは、チームのメンバーすべてが使用できるように管理者が設定した問合せです。チーム問合せに加え、チーム・プロダクティビティ・センターでは、ユーザー問合せも作成できます。詳細は、第2.5項「問合せの使用」を参照してください。
ログインした後は、これらの問合せを使用して、使用可能なリポジトリから個々の作業アイテムにアクセスします。チーム・プロダクティビティ・センターで初めて作業を開始するときは、ユーザー問合せはほとんど作成されていませんが、チーム問合せは使用できる可能性があります。次の手順では、チーム管理者により、1つ以上のリポジトリに複数のチーム問合せが保存されていると仮定します。
特定の作業アイテム・ノードを使用するには、その前に、「アカウントの管理」ダイアログを介してリポジトリにログインする必要があります。ログインしていない場合は、作業アイテムにアクセスしようとすると、「アカウントの管理」ダイアログにアクセスするように指示されます。
チーム問合せを介して作業アイテムにアクセスする手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」アコーディオンで、リポジトリの名前の横にある「+」をクリックし、リストを展開します。
「チーム問合せ」の横にある「+」をクリックし、リストを展開します。
いずれかのチーム問合せをダブルクリックします。JDeveloperでは、この問合せの結果が中央のペインに表示されます。
問合せの構造によっては、大量の作業アイテムが中央のペインに表示される可能性があります。上下にスクロールして、選択した問合せで戻される作業アイテムの範囲を確認します。戻される作業アイテムの数は、この問合せの結果を後で調整して、制限(または拡大)できます。また、プロジェクト・チームの一部を反映する特定種類の作業アイテムへの絞込みに役立つユーザー独自の問合せも作成できます。
作業アイテムを右クリックして、作業アイテムの問合せに使用できる操作のリストから選択することもできます。JDeveloperには、該当する問合せに固有の操作のメニューが表示されます。
選択したバージョン・コントロール・システムでファイルをコミットするときは、プロジェクトで作業しているファイルに作業アイテムを関連付けることができます。Oracleチーム・プロダクティビティ・センターがアクティブな場合、「コミット」ダイアログ(一部のシステムでは「チェックイン」ダイアログ)には、変更をコミットする際にファイルに関連付ける作業アイテムを指定できる追加のフィールドが表示されます。
Oracleチーム・プロダクティビティ・センターを使用している場合は、選択したバージョン・コントロール・システムの「コミット」ダイアログに、Oracleチーム・プロダクティビティ・センターの作業アイテムをサポートするために設計されたオプションの機能(後述)が表示されます。ソフトウェアの「コミット」ダイアログに関するヘルプが必要な場合は、「ヘルプ」をクリックするか、[F1]を押します。
作業アイテムをプロジェクト・ファイルに関連付ける手順は、次のとおりです。
選択したソース管理システムで、作業しているプロジェクト・ファイルからの変更をコミットします。たとえば、「チーム」→「Subversion」→「コミット」の順に選択します。
「コミット」ダイアログから「作業アイテムとの関連付け」を選択します。
コミットするファイルに対して、Oracleチーム・プロダクティビティ・センターの作業アイテムを関連付けるには、「コミット」ダイアログの「作業アイテムとの関連付け」パネルの上にある緑色の「+」記号をクリックします。「作業アイテムの選択」ダイアログから作業アイテムを選択できるようになります。
「コミット」または「チェックイン」ダイアログの「作業アイテムとの関連付け」パネルに、追加する各作業アイテムに関する情報の4つの列が表示されます。
表2-1 チーム・プロダクティビティ・センターの作業アイテムに関する「コミット」ダイアログのオプション
列 | 説明 |
---|---|
リポジトリ |
作業アイテムが格納されているリポジトリ。作業アイテムにアクセスするためには、リポジトリのコネクタをインストールしておく必要があります。 |
タイプ |
作業アイテムのタイプ。作業アイテムが格納されているリポジトリに依存します。たとえば、タスク・リポジトリの作業アイテムのタイプは「タスク」で、その他のリポジトリには別のタイプが指定される可能性があります。詳細は、特定のリポジトリまたはコネクタのドキュメントを参照してください。 |
ID |
作業アイテムのID(たとえば、バグ番号や機能リクエストID)。 |
サブジェクト |
作業アイテムのサブジェクトで、作業アイテムが格納されているリポジトリからインポートされます。 コミットするファイルに複数の作業アイテムを関連付ける場合は、作業アイテムを選択して「上へ移動」アイコン(二重の上矢印)をクリックすることで、選択した作業アイテムをリスト内で上下に移動できます。 |
コミットするファイルに複数の作業アイテムを関連付ける場合は、作業アイテムを選択して「上へ移動」アイコン(二重の上矢印)をクリックすることで、選択した作業アイテムをリスト内で上下に移動できます。
終了後、「コミット」をクリックします。
ファイルから作業アイテムの関連付けを削除する手順は、次のとおりです。
選択したソース管理システムで、作業しているプロジェクト・ファイルからの変更をコミットします。たとえば、「チーム」→「Subversion」→「コミット」の順に選択します。
リストから作業アイテムを選択し、赤色の「X」をクリックします。
「コミット」ダイアログから作業アイテムが即時に削除されます。作業アイテムを誤って削除した場合は、戻って追加します。
終了後、「コミット」をクリックします。
開発プロセスでは、JDeveloperに多数のファイルやウィンドウを開く場合(たとえば、Javaクラスを開発しながら、それらのクラスをダイアグラムに視覚化する場合)があります。特に、JDeveloperを閉じたり、独自のファイル・セットの別のプロジェクトに切り替える必要がある場合など、特定のタスクに対して開くファイルやウィンドウを覚えておくことは簡単ではありません。
チーム・プロダクティビティ・センターでは、作業アイテムのコンテキストを保存してリストアする機能により、この問題に対応しています。チーム・プロダクティビティ・センターにログインし、作業アイテムを通じてタスクを追跡している場合は、「コンテキストの保存」を使用して、そのファイルのコンテキストおよびその作業アイテムに対するIDEレイアウトを保存できます。保存したコンテキストは、最終的にそのプロジェクトのフェーズが終了したときに削除できます。
後で「コンテキストのリストア」を使用して、そのファイル・セットとレイアウト(たとえば、複数のタスクを同時に作業している場合)に戻ることができます。
作業アイテムのコンテキストを保存する手順は、次のとおりです。
作業アイテムを開きます。
「コンテキストの保存」アイコンを選択します。編集している特定の作業アイテムに対してJDeveloperの状態が保存されます。
以前に保存したコンテキストをリストアする手順は、次のとおりです。
作業アイテムを開きます。
「コンテキストのリストア」アイコンを選択します。IDEがその作業アイテムについて保存された状態に戻されます。
問合せ結果リストのエントリをマウスの右ボタンでクリックし、「コンテキストのリストア」を選択することもできます。
保存したコンテキストを削除する手順は、次のとおりです。
作業アイテムを開きます。
「コンテキストの削除」アイコンを選択します。保存したコンテキストが作業アイテムから削除されます。
Oracleチーム・プロダクティビティ・センターのタスク・リポジトリには、Oracleチーム・プロダクティビティ・センターのチーム用に共有To-Doリストを意図した作業アイテムが含まれています。このタスク・リポジトリは、チーム・プロダクティビティ・センター・サーバーのインストール時にインストールされます。チーム・プロダクティビティ・センターにタスク作業アイテムのリストがある場合は、次の列が表示されます。
表2-2 タスク作業アイテムのフィールド
列ヘッダー | 説明 |
---|---|
タスクID |
タスク・リポジトリのこの作業アイテムに対する一意の識別子。 |
タスク名 |
このタスクに指定されている名前。 |
割当て先 |
このタスクの所有者。 |
優先度 |
このタスクに割り当てられている相対的な重要性。値は「高」、「標準」、「低」または「なし」です。 |
ステータス |
このタスクの現在のステータス。値は「割当済」、「ブロック」、「完了」または「処理中」です。 |
開始日 |
このタスクの開始日。 |
終了日 |
このタスクの終了予定日。 |
タスク作業アイテムを作成または編集するときは、各列に表示する値を指定または変更します。第2.3.2項「タスク作業アイテムの作成方法」を参照してください。
他の作業アイテムのリポジトリと同様にタスク・リポジトリを問い合せ、問合せ条件に一致する1つ以上の作業アイテムを取得します。
タスク・リポジトリを問い合せる手順は、次のとおりです。
「タスク」→「問合せ」(または「タスク」→「チーム問合せ」)の順に選択します。
実行する問合せをダブルクリックします。
Oracleチーム・プロダクティビティ・センターに、入力した問合せに一致する作業アイテムが表示されます。たとえば、リポジトリ内のタスク作業アイテムすべてのリストを表示するには、タスクIDが1以上のタスク作業アイテムを戻す問合せを作成します。
問合せの作成と操作の詳細は、第2.5項「問合せの使用」を参照してください。
タスク作業アイテムは、「作業アイテム」アコーディオンから作成します。
タスク作業アイテムを作成する手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」アコーディオンで、「タスク」を右クリックし、「新規タスク」を選択します。タスク作業アイテム・エディタが開きます。
フィールドにタスクの情報を入力します。タスク作業アイテムのフィールドに関する情報を表示する場合は、[F1]を押します。
終了後、「ファイル」→「保存」の順に選択します。
次回、使用可能なすべてのタスク作業アイテムを表示すると、新規に作成したタスクが「作業アイテム」ペインに表示されます。詳細は、第2.2項「作業アイテムの使用」を参照してください。
関心のあるタスク作業アイテムを戻す問合せを実行した後は、「作業アイテム」ペインに表示されたタスク作業アイテムを編集できます。たとえば、タスク作業アイテムに最近完了した作業がある場合は、「ステータス」フィールドを「完了」に変更できます。
タスク作業アイテムを編集する手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」ペインで、編集するタスク作業アイテムを検索します。
選択した作業アイテムをダブルクリックします。タスク作業アイテム・エディタが開きます。
フィールドにタスクの情報を入力します。タスク作業アイテムのフィールドに関する情報を表示する場合は、[F1]を押すか、「ヘルプ」アイコンをクリックします。
終了後、「ファイル」→「保存」の順に選択します。
次回、使用可能なすべてのタスク作業アイテムを表示すると、更新したタスクが「作業アイテム」ペインに表示されます。詳細は、第2.2項「作業アイテムの使用」を参照してください。
チーム・プロダクティビティ・センターでは、作業アイテムのコネクタが添付ファイルをサポートしているかぎり、作業アイテムに添付ファイルを追加できます。たとえば、バグ修正をテストする一環としてローカル・システムにjarファイルを作成する場合は、ローカルjarをバグ・レポートに添付できます。これにより、QAスタッフは添付ファイルをダウンロードして、修正内容をテストできます。ユーザー操作性チームがアプリケーションの画面とダイアログのレイアウト設計を示す画像を添付することで、JDeveloperでは、さらに簡単にインタフェースを設計できます。さらに、これらの添付ファイルはあらゆる種類の作業アイテムに使用できるため、作業アイテムにタグを設定したり、関連を定義して作業を簡単に追跡できます。
一部のリポジトリ・コネクタは、任意のタイプのドキュメント(テスト・ケース、コード・スニペット、スクリーンショット、仕様など)の添付や作業アイテムへのWebリンクをサポートしています。添付ファイルをサポートしているかどうかを示し、サポートしている場合に、ドキュメントをドキュメント・リポジトリに格納してチーム・プロダクティビティ・センターに返す処理は、コネクタ作成者が担当します。詳細は、第4章「Oracleチーム・プロダクティビティ・センター・コネクタの使用」を参照してください。
作業アイテム・リポジトリが添付ファイルをサポートしている場合、作業アイテムには「添付ファイル」タブが表示されます。このタブをクリックすると、作業アイテムにすでに添付されているすべての添付ファイルが表示されます。添付ファイルをダブルクリックして、その添付ファイルに関連付けられているデフォルトのアプリケーションを起動するか、ファイルをローカルで保存します。ユーザーは、アップロードするシステム上のローカル・ファイルを選択して、作業アイテムに新しい添付ファイルを追加することもできます。ドキュメント・ストアの権限設定によっては、作業アイテムに添付されたドキュメントを削除することもできます。これらのドキュメントは作業アイテムに添付されるため、これは、作業アイテムにアクセスするチーム・プロダクティビティ・センターのすべてのユーザーが添付ファイルを表示できることを意味します。
添付ファイルはローカル・ファイル・システムまたはローカル・ネットワークからのファイルである可能性があり、この場合、ファイルの内容はコネクタ作成者が指定したドキュメント・リポジトリにアップロードされます。これらの参照は作業アイテムに添付されるため、これは、作業アイテムにアクセスするチーム・プロダクティビティ・センターのすべてのユーザーが添付ファイルを表示してダウンロードできることを意味します。アップロードとダウンロードの詳細は、コネクタの定義方法によって異なります。コネクタ作成者は、添付ファイルのアップロードとダウンロードに標準的なファイル・ブラウザ・インタフェースを使用することをお薦めします。
また、作業アイテムの添付ファイルは、Web上のコンテンツへのリンクにできます。このタイプの添付ファイルを追加すると、作業アイテムにURLが追加されます、表示している作業アイテムにURLのリンク先を表示するには、「添付ファイルのダウンロード」をクリックします。
選択した作業アイテムに添付ファイルを追加します。
添付ファイルを作業アイテムに追加する手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」ビュー→「添付ファイル」タブ→「添付ファイルの追加」アイコンの順に選択します。
「添付ファイルの追加」ダイアログが開き、このダイアログでファイルまたは作業アイテムへのリンクを保存できます。添付ファイルは次のいずれかです。
「ファイル」アイコンを選択し、ファイル・システム・ブラウザを開きます。目的のファイルを参照し、「保存」を選択します。
URLをこの作業アイテムに添付します。添付ファイルとして保存するURLについて、次の情報を入力します。
名前: チーム・プロダクティビティ・センターの作業アイテムに表示する名前
リンク: この名前に関連付けるURL
ファイルまたはURLをこの作業アイテムへの添付ファイルとして使用するように指定した場合は、「追加」を選択します。
添付ファイルは、チーム・プロダクティビティ・センターの作業アイテムからローカル・ワークステーションにダウンロードできます。その後は、保存して、関連付けられているプログラム(テキスト・エディタやPDFビューアなど)で開くことができます。
添付ファイルをダウンロードする手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」ビュー→「添付ファイル」タブ→「添付ファイルのダウンロード」アイコンの順に選択します。
「添付ファイルのダウンロード」ダイアログが開き、このダイアログで添付ファイルをローカルで表示または編集できるようにします。このダイアログでは、いずれかのオプションを選択します。
添付ファイルを適切なエディタまたはアプリケーションで開きます。たとえば、テキスト・ファイルをダウンロードすると、JDeveloperでは、現在のデフォルト・テキスト・エディタ(WordPadなど)が開きます。
添付ファイルをローカル・ファイル・システムにコピーします。このオプションを選択した後は、「ファイル」アイコンを選択して、添付ファイルを保存するローカル・ファイル・システムの場所を参照します。
チームと共有可能な新しい内容がある場合は、既存の添付ファイルを更新できます。
添付ファイルを新しい内容で更新する手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」ビュー→「添付ファイル」タブ→「添付ファイルの更新」アイコンの順に選択します。
「添付ファイルの更新」ダイアログが開きます。このダイアログは、最後のアクセス以降に添付ファイルの内容が変更されている場合に使用できます。たとえば、添付ファイルが、問題に関する会議の議事録が記載されているテキスト・ファイルである場合は、「添付ファイルの更新」を使用して作業アイテムに最新の議事録をコピーします。
「添付ファイルの更新」を選択すると、JDeveloperでは、更新するファイルを選択できるファイル・ブラウザ・ダイアログが開きます。ファイルを参照し、「保存」を選択します。
注意: ファイルは同じ名前でのみ更新できます。たとえば、設計会議の議事録に月と日の日付が使用されている場合(minutes_jan_15.txt など)は、次の週の議事録(この例ではminutes_jan_22.txt )で添付ファイルを更新することはできません。 |
すでにアップロードされている添付の名前は変更できます。
添付ファイルの名前を変更する手順は、次のとおりです。
「作業アイテム」ビュー→「添付ファイル」タブ→「添付ファイルの名前変更」アイコンの順に選択します。
「添付ファイルの名前変更」ダイアログが開き、このダイアログで作業アイテムに関連付けられている添付ファイル名を変更できます。
このダイアログには次のフィールドがあります。
選択した添付ファイルが示す添付ファイルのタイプ(ファイルまたはURL)
選択した添付ファイルの既存の名前
添付ファイルの変更後の名前
終了したら、「OK」をクリックします。
問合せは、チーム・プロダクティビティ・センターで、接続されているリポジトリから作業アイテムを取得する手段です。チーム・プロダクティビティ・センターを使用する際は、管理者(または別のチーム・メンバー)が作成したチーム問合せを使用して、一般的な状況に対応する場合があります。たとえば、バグ・データベースを検索してチームが取り組んでいるプロジェクトまたは製品に割り当てられたすべての未解決事項を戻すチーム問合せは、そのチーム全体にメリットがあります。
ユーザーの作業に特に当てはまるカスタム問合せを作成することもできます。たとえば、同じバグ・データベースを検索し、ユーザーに割り当てられたすべての未解決事項を戻す問合せは、作業量の効果的な管理に役立ちます。
いずれの場合も、これらの例の問合せ結果はバグ・データベースから抽出されたレコードのリストになり、チーム・プロダクティビティ・センターに作業アイテムのリストとして表示されます。異なるリポジトリからの他の問合せでは、機能追跡リスト、スケジュール管理プログラム、またはユーザーとユーザーのチームが使用する他のリポジトリからレコードが戻される可能性があります。問合せでこれらの作業アイテムが戻された後は、チーム・プロダクティビティ・センターが提供する様々な方法でこれらの作業アイテムと相互作用できます。
Oracleチーム・プロダクティビティ・センターでは、ユーザー問合せとチーム問合せの2つのタイプの問合せを作成できます。ユーザー問合せは、直面している特定の問題を解決するために本人が作成する問合せで、たとえば、特定の日付範囲に該当するバグや、別のメンバーのタスクを引き継いだ場合に個別のチーム・メンバーが保存したバグを検索します。特定のユーザー問合せは、これらの問題や他の差し迫ったニーズを解決するために簡単に作成できます。
同じ種類の作業アイテムを定期的に検索していることに気付いた場合は、既存の問合せを変更するかわりに、ユーザー独自の問合せを保存できます。たとえば、同じ製品の異なるブランチでバグを追跡している場合は、必要に応じて各ブランチのユーザー問合せを個別に保存し、各問合せに一致する作業アイテムを取得できます。
さらに、一部の問合せは、複数のチーム・メンバーが使用できるように一般化できます。たとえば、ユーザビリティ・セッションまたはベータ・プログラムの結果として保存されたバグをチーム全体で表示できます。複数のユーザーに適用される、このような広範なアプリケーションでの問合せは、チーム問合せとして保存およびアクセスされます。チーム問合せは、付与されているチーム・プロダクティビティ・センター管理権限に従って保存できます。
問合せを作成するには:
リポジトリを選択して問合せを作成し、関心のあるフィールドおよび情報を戻します。
問合せの結果を確認し、必要に応じて設定を編集します。
後で使用できるように問合せを保存します。この問合せを再度使用すると、同じフィールドがリポジトリから戻りますが、情報は更新されています。
管理権限があり、問合せがチーム全体で使用できる十分な汎用性を備えている場合は、その問合せをチーム問合せとして保存します。
チーム・プロダクティビティ・センターから問合せを実行すると、JDeveloper内では、問合せで結果が戻されるリソースへのアクセス権が付与されます。たとえば、バグ・データベースで、Oracleチーム・プロダクティビティ・センターの問合せを実行すると、実行した問合せの基準に一致するすべてのバグを戻すことができます。これにより、複数のウィンドウで個別のアプリケーションを使用することに比べて、バグ、修正および機能の追跡が簡略化されます。
既存の問合せを実行する手順は、次のとおりです。
実行する問合せが格納されている作業アイテム・ノードをダブルクリックします。(または、ノードの左側の「+」をクリックします。)
「チーム問合せ」または「問合せ」が開きます(「問合せ」アイコンの横に「+」が表示されない場合、その問合せは使用可能でないことを意味します)。
使用可能な問合せをダブルクリックします(「未解決のバグ」など)。(または、「問合せ」を右クリックして「実行」を選択します。)問合せの名前が付いたタブ・パネルに、問合せ結果が表示されます。
注意: 戻された結果については、戻された行をダブルクリックし、詳細を表示して変更し、アクセスしている特定のリポジトリに対するOracleチーム・プロダクティビティ・センター・コネクタがサポートしているエクステントにコメントを追加できます。 |
Oracleチーム・プロダクティビティ・センターでは、既存のチーム問合せで開始した場合でも、問合せのカスタマイズは簡単です。このカスタマイズを可能にするキーは、基礎となるリポジトリから使用できるデータ・フィールドを2つの方法で使用できることです。
基礎となる情報への追加フィールドの適用。
画面上の結果レポートのカスタマイズ。
たとえば、チーム問合せには次のフィールドが用意されています。
製品
タイプ
ステータス
開発プロセスが終盤になると、「優先度」をフィルタリング要素として追加することの便利さに気付くことがあります。
ここでは、追加の問合せフィールド・フィルタを追加して既存の問合せを拡張する方法について簡単な例を示します。この例では、欠陥リポジトリに対する問合せ(具体的には、優先度が「ブロッカ」以外の欠陥を戻す問合せ)を作成します。
追加の問合せフィールド・フィルタを追加する手順は、次のとおりです。
緑色の「+」アイコンをクリックして、新しい基準行を追加します。
「問合せ結果」タブを開いた状態で、問合せの最も左側のドロップダウンをクリックし、使用可能なフィールドのリストを表示します。
注意: すでに使用されているフィールド要素を選択できます。たとえば、2つのプロジェクトのレポートを取得するために、第2の「プロジェクト」フィールドを追加できます。 |
最も左側のフィールド・ドロップダウンで、「優先度」を選択します。
「次と等しくない」ドロップダウンを「次と等しい」に変更します。
最も右側のドロップダウンで「ブロッカ」を選択します。
「検索」をクリックします。
問合せを保存する前に、実行したフィールド・オプションの選択をクリアするには、「その他のアクション」ドロップダウン・メニューから「クリア」を選択します。すべての入力をクリアするには、「リストア」を選択します。
この問合せによって、入力した基準に一致する結果が戻ります。
ヒント: 結果は、単に列名をクリックすることで、列に従ってソートできます。また、問合せを保存すると、列の幅およびソートされた現在の列が保存されます。 |
カスタム問合せを作成した後は、その問合せを保存できます。
問合せの名前は、他の変更や適用したカスタマイズを反映するように変更できます。
問合せの名前を変更する手順は、次のとおりです。
「その他のアクション」→「別名保存」の順にクリックします。
「名前」フィールドに問合せの新しい名前を入力します。
必要に応じて、問合せの可視性を変更します。
問合せをチーム全体に表示するには、「チーム」を選択します。
問合せを本人のみに表示するには、「ユーザー」を選択します。
「OK」をクリックします。
入力した名前で問合せが使用可能になります。
チーム・プロダクティビティ・センターの一部の問合せは、1回のみ使用されます。たとえば、誤って保存された1つのバグ・レコードについてリポジトリを問い合せて、そのレコードを修正できます。バグ・エントリを修正した後は、その問合せを再度実行する必要はありません。
ただし、他の問合せは、本人またはチーム・メンバーにとって定期的に役立つ可能性があります。たとえば、製品領域の特定の組合せを対象に、ユーザーの名前が記載され、発生順と逆の順序でソートされた未解決のすべてのバグについて、バグ・データベースを検索する問合せがあるとします。これは、毎日使用する可能性がある問合せです。このような場合は、問合せを保存することで、後でその問合せを再度選択できます。
新規または変更した問合せを保存する手順は、次のとおりです。
画面レポートの右側にある「その他のアクション」ボタンをクリックします。
「別名保存」を選択します。
問合せの名前を選択します(「未解決ブロッカ・バグ」など)。
チーム管理権限がある場合は、チーム問合せまたはユーザー問合せの作成の選択肢があります。ない場合は、ユーザー問合せの作成のみが許可されます。この例では、いずれの場合も「ユーザー問合せ」を選択して「OK」をクリックします。
チーム管理権限があり、保存しようとしている問合せがチームのメンバーすべてに役立つ場合は、「チーム問合せ」として保存することもできます。
すべての問合せが現在のチームに対して保存されることに注意してください。このリポジトリに複数のチームからアクセスするとしても、問合せは現在のチームの範囲で保存されます。
チーム管理権限がある場合は、チームが作業しているプロジェクトおよびそのプロジェクトのステータスに基づいて、チーム問合せを作成できます。たとえば、プロジェクトの終盤には、「出荷停止」という語が説明に含まれている優先度1前後のバグに関する問合せを作成し、チームが使用できる問合せのセットに追加すると便利です。
チーム問合せを保存するためのオプションは、チーム権限がある場合にのみ表示されます。チームの他のメンバーに役立つ問合せを頻繁に作成していることに気付いた場合は、チーム・プロダクティビティ・センターの管理者にチーム権限の付与を依頼してください。詳細は、第3章「Oracleチーム・プロダクティビティ・センターの管理の使用」を参照してください。
新しいチーム問合せを保存する手順は、次のとおりです。
画面レポートの右側にある「その他のアクション」ボタンをクリックします。
「別名保存」を選択します。
問合せの名前を選択します(「未解決ブロッカ・バグ」など)。
チーム管理権限がある場合は、「チーム問合せ」を選択して「OK」をクリックします。
個々の作業アイテム・リポジトリへの接続に加え、Oracleチーム・プロダクティビティ・センターには、追加の統合のために複数のリポジトリの作業アイテムにタグを設定できるタグ付けメカニズムが用意されています。作業アイテムに設定したタグについてリポジトリを問い合せることで、リポジトリ全体のアイテムを表示できます。チーム・プロダクティビティ・センターには、作業アイテムが属するリポジトリに関係なく、指定のタグが設定されている作業アイテムが表示されます。
タグ付けされた作業アイテムと問合せで戻された作業アイテムとの主な相違は、問合せで戻る作業アイテムでは、問合せによってリポジトリ全体が検索され、問合せ条件(たとえば、バグIDの範囲や機能拡張リクエストの所有者)に一致するアイテムが検索され、戻されます。一方、タグ付けされた作業アイテムは、すでに識別されて特定の目的のために特にタグが設定された作業アイテムです。機能的には次のように考えられます。問合せを使用して特定の検索条件に一致する作業アイテムのリストを取得し、そのリストを入手した後は、特に関心のある個々の作業アイテムにタグを設定できます。
チーム・プロダクティビティ・センターでは、2種類のタグが使用されます。
チーム・タグは、チーム管理者またはグループ管理者が設定し、チームのすべてのメンバーが使用できます。各チームのタグはそのチームに固有で、他のチームとは共有されません。複数のチームで作業する場合は、様々なチームの管理者が異なるタグを使用する可能性があります(ただし、特に組織でバグ追跡、機能リクエストなどに企業全体のタグを使用する場合など、管理者が同じタグを使用するように選択する可能性もあります)。
プライベート・タグは、作業アイテムの検索、ソートおよびグループ化(プロジェクト別、緊急度別または特定のコード・セクション別)に役立つように、ユーザーが独自に定義します。たとえば、コードの修正とチェックインは完了しているが、製品ビルドでの修正が未確認のバグについては、バグ・データベースで使用するタグを設定できます。該当する作業アイテムの問題の修正をチェックインする度に、このプライベート・タグを使用して、適切な作業アイテム(この例ではバグ追跡データベースのエントリ)にタグを設定できます。
様々な作業アイテムにタグを付けた後は、特定のタグで識別された作業アイテムのリストを戻すことができます。ここで説明されているように、修正はしたが未確認のアイテムにタグを作成すると、このタグを使用するすべてのアイテムについて、作業アイテム・リポジトリを問い合せることができるため、次回の製品ビルドが使用可能になった場合は、割り当てられているバグの確認が大幅に簡略化されます。
タグは、「タグの管理」ダイアログを使用して作成できます。チーム管理者には、チーム・タグまたはユーザー・タグを作成する選択肢があり、管理権限がない場合に作成できるのは、ユーザー・タグのみです。管理者も管理者以外も同様に作業アイテムにタグを適用できます。
新しいタグを作成する手順は、次のとおりです。
チーム・ナビゲータの「作業アイテム」アコーディオン・ツールバーから「タグ」アイコンを選択します。
「タグの管理」を選択します。
「タグの管理」ダイアログで、緑色の「+」ボタンをクリックします。
タグの名前と説明を入力します。
チーム管理者またはグループ管理者である場合は、このタグの可視性を選択します。
チーム: チームのすべてのメンバーがこのタグで表示および問合せできます。(管理者のみが使用できるオプション。)
ユーザー: 本人のみがこのタグで表示および問合せできます。
「OK」をクリックします。
タグを変更する手順は、次のとおりです。
アクセス権があるタグを変更し、タグの名前、説明および(十分な権限がある場合は)可視性の範囲を変更できます。
チーム・プロダクティビティ・センターの「作業アイテム」アコーディオンを検索します。
「タグ」アイコンをクリックし、「タグの管理」を選択します。
「タグの管理」ダイアログで、変更するタグを選択します。
変更するフィールドをダブルクリックし、必要な変更を実行します。
「OK」をクリックします。
タグを削除するには、次のようにします。
チーム・プロダクティビティ・センターの「作業アイテム」アコーディオンを検索します。
「タグ」アイコンをクリックし、「タグの管理」を選択します。
「タグの管理」ダイアログで、削除するタグを選択します。
赤色の「X」をクリックし、選択したタグを削除します。
「はい」をクリックして削除を確認します。
作業アイテム・アーティファクトには、既存のキーワードを使用してタグを設定できます。たとえば、プロジェクト・マネージャは、開発中の製品のバグに「ホット」、「ウォーム」、「EOD」(日末)または「遅延可能」のタグを設定できます。
注意: これらのタグ名は単なる例です。ユーザーとユーザーのチームは、タスクと作業スタイルに最も適したタグ命名スキームを考案できます。 |
さらに、他の作業アイテムのアーティファクトに同じ語句のタグを設定することもできます。たとえば、Jira機能に「ホット」タグを設定したとします。この場合は、「ホット」タグの作業アイテムのリストを参照すると、バグと機能リクエストの両方が表示されます。
タグは、作業アイテムに適用して使用します。
タグを作業アイテムに適用する手順は、次のとおりです。
タグを付ける作業アイテムが格納されているリポジトリ(たとえば、バグ・データベース)を開きます。
タグを付ける作業アイテムをダブルクリックし、「タグ」タブを選択します。
緑色の「+」アイコンをクリックしてタグを追加します。「タグの適用」ダイアログが開きます。
この作業アイテムに適用するタグを選択し、「OK」をクリックします。
作業アイテムにタグを適用した後は、適用したタグに基づいて作業アイテムを表示できます。
適用するタグが「タグの適用」ダイアログにない場合は、「タグの管理」をクリックして「タグの管理」ダイアログを開き、新しいタグを作成します。第2.6.1項「タグの作成、変更および削除方法」を参照してください。
特定のタグに関連付けられている作業アイテムを表示する手順は、次のとおりです。
チーム・ナビゲータの「作業アイテム」アコーディオン・ツールバーから「タグ」アイコンを選択します。
「マイ・タグによる問合せ」を選択してプライベート・タグを選択するか、「チーム・タグによる問合せ」を選択してチーム・タグを選択します。
ドロップダウン・リストからタグ名を選択します。
JDeveloperのウィンドウが開き、タグが選択した名前と一致するアイテムが表示されます。このウィンドウには、タグが付いた作業アイテムのリポジトリ間での検索結果が表示され、原則的には、問合せ対象にユーザーまたは別のチーム・メンバー(チーム・タグの場合)がタグを割り当てたすべての作業アイテムが戻ります。単一のリポジトリのみを対象として、タグが付いたアイテムのリストを取得するには、リポジトリを右クリックします。
特定のリポジトリのタグ付き作業アイテムを検索する手順は、次のとおりです。
検索するリポジトリでマウスの右ボタンをクリックします。ポップアップ・メニューに次のオプションが表示されます。
表2-3 タグ付き作業アイテムの検索時のオプション
オプション | 説明 |
---|---|
IDによる問合せ |
このリポジトリを参照し、検索対象の単一のIDを持つ作業アイテムを戻します。問合せにより、指定の作業アイテムが戻ります。その作業アイテムに関連付けられているタグを表示するには、作業アイテム表示の「タグ」タブをクリックします。 |
マイ・タグによる問合せ |
問合せに使用するタグを選択できるタグのリストを表示します。 |
チーム・タグによる問合せ |
問合せに使用するタグを選択できるチーム・タグのリストを表示します。 |
新規問合せ |
JDeveloperに「新規問合せ」ペインを開きます。第2.5.1項「問合せの作成方法」を参照してください。 |
新規<作業アイテム> |
選択したリポジトリに関連付けられているタイプの新規作業アイテムを作成できるJDeveloperのペインを開きます。たとえば、「タスク」リポジトリの場合、このメニュー選択は「新規タスク」と表示されます。特定のリポジトリに関する詳細情報を取得するには、「新規作業アイテム」ペインのいずれかのフィールド内で[F1]を押します。 |
リフレッシュ |
「作業アイテム」アコーディオンで選択したリポジトリの表示を更新します。 |
関連は、同じリポジトリまたは異なるリポジトリにある作業アイテム間の関係です。これは、2つの作業アイテムを関係付ける手段を提供します。現在の作業アイテムに関連する作業アイテムにナビゲートし、さらに、作業アイテムに関連する要素から作業アイテムにナビゲートできます。
関連は複数のリポジトリにまたがるため、たとえば、欠陥追跡システムとカスタマ・リクエスト・データベースの間に関連を作成できます。関連は、2つのリポジトリの作業アイテムが相互に参照することを意味し、これにより、欠陥追跡エントリを表示しているチーム・メンバーは、カスタマ・リクエストも調査できます。
関連はチーム全体にまたがります。たとえば、Atlassian Jira機能リクエストを追跡するリポジトリには、バグとアイテム間の関連を作成できます。関連を作成した後は、該当するバグを開くチームの誰もがJira作業アイテムとの関連を確認するようになります。ただし、コネクタにJiraリポジトリがないチーム・メンバーは、その作業アイテムを開けません。
関連を作業アイテムに追加するには、「作業アイテム関連の追加」ダイアログを使用します。このダイアログには作業アイテムのリストが表示され、選択した作業アイテムとの関連を作成する作業アイテムを選択できます。
関連を作業アイテムに追加する手順は、次のとおりです。
関連を追加する作業アイテムを選択します。
「追加」ドロップダウン(緑色の「+」)をクリックします。これによって、作業アイテム関連のポップアップ・メニューが表示され、ここで、追加する関連に使用可能な作業アイテムのソートおよび表示方法を決定できます。第2.7.3項「関連と作業アイテムとの関連付け方法」を参照してください。
ポップアップ・メニューからオプションを選択します。「作業アイテム関連の追加」ダイアログが表示されます。
選択したアイテムとの関連を作成する1つまたは複数の作業アイテムをクリックし、「OK」をクリックします。
「作業アイテム」ツールバーの「削除」ボタン(赤色の「X」)で、作業アイテムから関連を削除します。
作業アイテムから関連を削除する手順は、次のとおりです。
リポジトリから作業アイテムを選択します。
「関連」タブをクリックします。
削除する関連を選択し、「削除」(赤色の「X」)をクリックします。
「作業アイテムからのタグの削除」ダイアログに確認メッセージが表示された場合は、「はい」をクリックします。
関連が削除されます。
関連による参照がある作業アイテムは変更されません。この作業アイテムを使用すると、必要に応じて他の関連を追加できます。
関連を作業アイテムに追加すると、「作成」ボタン(緑色の「+」)では、ポップアップ・メニューが表示され、関連に対して他の作業アイテムをソート、表示および選択する方法を選択できます。このポップアップ・メニューには、次の選択肢があります。
ユーザー・タグのリストを表示します。リストからタグを選択すると、選択したユーザー・タグが付いたすべての作業アイテムが「作業アイテム関連の追加」に表示されます。
タグが設定されているこれらの作業アイテムの1つを関連に対して選択するには、「作業アイテム関連の追加」で作業アイテムをクリックし、「OK」をクリックします。
タグが設定されている作業アイテムを複数選択するには、[Ctrl]キーを押しながら追加の作業アイテムをクリックします([Ctrl]+クリック)。
使用可能なチーム・タグのリストを表示します。リストからタグを選択すると、選択したチーム・タグが付いたすべての作業アイテムが「作業アイテム関連の追加」に表示されます。
タグが設定されているこれらの作業アイテムの1つを関連に対して選択するには、「作業アイテム関連の追加」で作業アイテムをクリックし、「OK」をクリックします。
タグが設定されている作業アイテムを複数選択するには、[Ctrl]キーを押しながら追加の作業アイテムをクリックします([Ctrl]+クリック)。
JDeveloperに現在開いている作業アイテムすべてのリストを表示します。関連に使用するために、開いているこれらの作業アイテムの1つを選択するには、「作業アイテム関連の追加」で作業アイテムをクリックし、「OK」をクリックします。
開いている作業アイテムを複数選択するには、[Ctrl]キーを押しながら追加の作業アイテムをクリックします([Ctrl]+クリック)。
選択した作業アイテムとアクティブな作業アイテムとの間に関連を作成します。第2.2.3項「アクティブな作業アイテムの設定方法および表示方法」を参照してください。
選択した作業アイテムがアクティブな作業アイテムである場合、このメニュー・オプションは使用できません。