JBoss Application Server 4.0を構成する方法

この項では、JBoss Application Server 4.0でTimesTen JDBCドライバを使用するための構成に関する説明および例を示します。

前提: Oracle TimesTenおよびJBoss Application Serverが同じホストマシンに正常にインストールされており、その両方のインスタンスが実行されている。

TimesTen JDBCドライバの構成

JBoss Application Serverを使用してTimesTenデータベースにアクセスするには、JBossサーバー環境に、TimesTen JDBCドライバjarファイルおよびTimesTen共有ライブラリへのアクセス権限が必要です。次の手順を実行します。

手順1
いずれかのTimesTen JDBCドライバjarファイルをTimesTenのインストール・ディレクトリ<TimesTen_install_dir>/libから<JBoss_install_dir>/server/default/libにコピーします。JBossでJDK 1.5が使用されている場合はlib/ttjdbc5.jarファイルを、JBossでJDK 1.6が使用されている場合はttjdbc6.jarをコピーします。

<TimesTen_install_dir>は、Oracle TimesTenがインストールされているホーム・ディレクトリです。<JBoss_install_dir>は、JBoss Application Serverがインストールされているホーム・ディレクトリです。

手順2
TimesTenのインストール・ディレクトリtimesten_install_dir/libが含まれるようにLD_LIBRARY_PATH環境変数(またはご使用のOSにおける同等の変数)を設定します。

Windowsの場合は、TimesTen DLLが存在するTimesTen_install_dir/binディレクトリが含まれるようにPATH環境変数を設定します。JBoss Application Serverが実行される環境にPATH変数を設定する必要があります。

手順3
JBoss Serverを再起動して、変更を有効にします。

TimesTenのCMP型マッピングの構成

JBoss Application ServerでTimesTenがコンテナ管理の永続性(CMP)の様々な機能を使用する場合、JDBC型からSQL型へのマッピング定義が使用されます。

ここからTimesTen 11.2.1の型マッピングの定義の例を入手できます。このファイルは、TimesTen_install_dir/quickstart/sample_config/j2ee_jboss/timesten-type-mapping.xmlからコピーできます。

TimesTenの型マッピングの定義の例にアクセスできるようにJBoss Serverを構成するには、JBoss_install_dir/server/default/conf/standardjbosscmpjdbc.xml構成ファイルの<type-mappings>セクションにすべての定義をコピーします。

TimesTenデータ・ソースの構成

TimesTen JDBCドライバでは、TimesTenデータベースにアクセスするために、4つの異なる接続タイプがサポートされます。

ローカル・トランザクションのみを使用した直接リンク接続
この構成では、TimesTenデータベース・ライブラリに処理中にリンクされます。直接リンク接続では、データベース操作で最短のレスポンス時間が得られ、より高いトランザクション・スループットが実現します。この構成を使用するには、JBoss Application ServerおよびTimesTenデータベースが同じマシンで実行されている必要があります。
XA分散トランザクションを使用した直接リンク接続
JDBCドライバでは、XA分散トランザクションがサポートされます。直接リンク接続の場合、TimesTenデータベースは、JBoss Application Serverと同じマシンに存在する必要があります。この接続では、分散トランザクションによるオーバーヘッドが発生します。
ローカル・トランザクションのみを使用したクライアント/サーバー・アクセス
クライアント/サーバー接続は、TimesTenデータベースと異なるマシンで実行されているアプリケーションを対象とします。ここでは、JBoss Application Serverはリモート・マシンからTimesTenデータベースにアクセスすることができます。この接続モードではネットワーク(TCP/IP)によるオーバーヘッドが発生するため、直接リンク接続モードよりもレスポンスに時間がかかります。
XA分散トランザクションを使用したクライアント/サーバー・アクセス
JDBCドライバでは、XA分散トランザクションがサポートされます。クライアント/サーバー接続の場合、JBoss Application Serverはリモート・マシンからTimesTenデータベースにアクセスできます。この接続モードでは、分散トランザクションによるオーバーヘッドに加えてネットワークによるオーバーヘッドが発生します。

JBossでは、TimesTen JDBCドライバの各接続タイプについて、一意のデータ・ソース構成が必要です。データ・ソースのデプロイメント記述子ファイルは*-ds.xmlの形式で名前が付けられ、JBoss Serverのデプロイ・ディレクトリに配置されます。

ここからサンプルのデプロイメント記述子ファイル(timesten-ds.xml)を入手できます。このファイルは、TimesTen_install_dir/quickstart/sample_config/j2ee_jboss/timesten-ds.xmlからコピーできます。

このtimesten-ds.xmlファイルでは、TimesTenデータ・ソースの4つのタイプがすべて定義されています。このファイルでは、sampledb_1121という名前のTimesTen直接アクセスDSNおよびsampledbCS_1121という名前のクライアント/サーバーDSNを参照しています。この例が正しく機能するには、TimesTen DSNがodbc.iniまたはsys.odbc.iniファイルに構成されているか、Windowsのデータ・ソース・アドミニストレータで構成されている必要があります。アプリケーションからTimesTenデータベースへ接続できるようにするには、JBoss_install_dir/server/default/deployディレクトリにファイルを配置し、JBoss Serverを再起動する必要があります。