Sun Java System Application Server 9を構成する方法

この項では、Sun Java System Application Server 9.0_01でTimesTen JDBCドライバを使用するための構成に関する説明および例を示します。

前提: Oracle TimesTenおよびSun Java System Application Serverが同じホストマシンに正常にインストールされており、その両方のインスタンスが実行されている。

このアイコンにカーソルを置くと、スクリーンショットが表示されます。

TimesTen JDBCドライバの構成

Sun Java System Application Server(Sun AS)を使用してTimesTenデータベースにアクセスするには、Sun AS環境に、TimesTen JDBCドライバjarファイルおよびTimesTen共有ライブラリへのアクセス権限が必要です。次の手順を実行します。

手順1
いずれかのTimesTen JDBCドライバjarファイルをTimesTenのインストール・ディレクトリ<TimesTen_install_dir>/libから<SunAS_install_dir>/lib/extディレクトリにコピーします。Sun ASでJDK 1.5が使用されている場合はlib/ttjdbc5.jarファイルを、Sun ASでJDK 1.6が使用されている場合はttjdbc6.jarをコピーします。

<TimesTen_install_dir>は、Oracle TimesTenがインストールされているホーム・ディレクトリです。<SunAS_install_dir>は、Sun Java System Application Serverがインストールされているホーム・ディレクトリです。

手順2
TimesTenのインストール・ディレクトリtimesten_install_dir/libが含まれるようにLD_LIBRARY_PATH環境変数(またはご使用のOSにおける同等の変数)を設定します。

Windowsの場合は、TimesTen DLLが存在するTimesTen_install_dir/binディレクトリが含まれるようにPATH環境変数を設定します。Sun ASが実行される環境にPATH変数を設定する必要があります。

手順3
Sun ASを再起動して、変更を有効にします。

TimesTenの接続および接続プロパティの構成

TimesTen JDBCドライバでは、TimesTenデータベースにアクセスするために、4つの異なる接続タイプがサポートされます。次の表に、接続タイプおよび接続プロパティを示します。

ローカル・トランザクションのみを使用した直接リンク接続
この構成では、TimesTenデータベース・ライブラリに処理中にリンクされます。直接リンク接続では、データベース操作で最短のレスポンス時間が得られ、より高いトランザクション・スループットが実現します。この構成を使用するには、Sun Application ServerおよびTimesTenデータベースが同じマシンで実行されている必要があります。

TimesTenクラス: com.timesten.jdbc.ObservableConnectionDS

URLプロパティの例: jdbc:timesten:direct:sampledb_1121

XA分散トランザクションを使用した直接リンク接続
JDBCドライバでは、XA分散トランザクションがサポートされます。直接リンク接続の場合、TimesTenデータベースは、Sun Application Serverと同じマシンに存在する必要があります。この接続タイプでは、分散トランザクションによるオーバーヘッドが発生します。

TimesTenクラス: com.timesten.jdbc.xa.TimesTenXADataSource

URLプロパティの例: jdbc:timesten:direct:sampledb_1121

ローカル・トランザクションのみを使用したクライアント/サーバー・アクセス
クライアント/サーバー接続は、TimesTenデータベースと異なるマシンで実行されているアプリケーションを対象とします。ここでは、Sun Application Serverはリモート・マシンからTimesTenデータベースにアクセスすることができます。この接続モードではネットワーク(TCP/IP)によるオーバーヘッドが発生するため、直接リンク接続モードよりもレスポンスに時間がかかります。

TimesTenクラス: com.timesten.jdbc.ObservableConnectionDS

URLプロパティの例: jdbc:timesten:client:sampledb_1121

XA分散トランザクションを使用したクライアント/サーバー・アクセス
JDBCドライバでは、XA分散トランザクションがサポートされます。クライアント/サーバー接続の場合、Sun Application Serverはリモート・マシンからTimesTenデータベースにアクセスできます。この接続タイプでは、分散トランザクションによるオーバーヘッドに加えてネットワークによるオーバーヘッドが発生します。

TimesTenクラス: com.timesten.jdbc.xa.TimesTenXADataSource

URLプロパティの例: jdbc:timesten:client:sampledb_1121

 

TimesTen JDBC接続プールの構成

Sun ASでTimesTen JDBC接続プールを構成するには、次の手順を実行します。

1.
Sun AS管理コンソールに接続します。
2.
左ペインで、「Resources」→「JDBC」→「Connection Pools」を選択します。
3.
「New」をクリックします。
4.
「New Connection Pool (Step 1 of 2)」画面の「Name」フィールドに新しいプールの名前を入力します。「Database Vendor」フィールドで「Oracle」を選択します。アプリケーションにローカル・トランザクションのみが必要な場合は、「Resource Type」ドロップダウン・リスト・ボックスでjavax.sql.ConntionPoolDataSourceを選択します。アプリケーションにXA分散トランザクションが必要な場合は、かわりにjavax.sql.XADataSourceを選択します。画面は図1のようになります。


図1

「Next」をクリックします。

5. ローカル・トランザクションの場合は、「New Connection Pool (Step 2 of 2)」画面の「Datasource Classname」フィールドにcom.timesten.jdbc.ObservableConnectionDSと入力します。XA分散トランザクションが必要な場合は、com.timesten.jdbc.xa.TimesTenXADatasourceと入力します。
6. 画面の下部にある「Properties」セクションが表示されるまでスクロール・ダウンします。「Add」をクリックします。画面の「Properties」セクションに新しい行が表示されます。新しい行のチェック・ボックスをクリックします。「Name」列にurlと入力します。「Value」列に、このプールが接続されるデータベースのTimesTen URLを入力します。TimesTen URLの形式は jdbc:timesten:[direct|client]:DSNです。sampledb_1121という名前の直接的なDSNの場合、画面は図2のようになります。

図2

「Finish」をクリックします。

TimesTen JDBCリソースの構成

アプリケーションがTimesTen接続プールにアクセスするためには、JDBCリソースが作成され、そのプールに関連付けられている必要があります。次の手順を実行します。

1.
Sun AS管理コンソールに接続します。
2.
左ペインで、「Resources」→「JDBC」→「JDBC Resources」を選択します。
3.
「New」をクリックします。
4.

「New JDBC Resources」画面で、リソースのJNDI名を入力します。「Pool Name」フィールドで、TimesTen接続プールの名前を選択します。画面は図3のようになります。


図3

「OK」をクリックします。


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