既存のアクティブ・スタンバイ・ペア構成を削除するには、各キャッシュ・データベースでレプリケーション・エージェントを停止し、アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームを削除する必要があります。このチュートリアルでは、スタンバイ・キャッシュ・データベースが削除され、単一のキャッシュ・データベースの構成に戻ります。

このチュートリアルでは、TimesTen 11.2.1に付属する事前定義済のDSNであるcachedb1_1121を使用します。2台のマシンのホスト名はstacb12およびstach17です。cachedb2_1121はstach17の現行のアクティブ・キャッシュ・データベースであり、stacb12のcachedb1_1121はスタンバイ・キャッシュ・データベースです。

1. キャッシュ・グリッドからのデータベースのデタッチ

a.	ユーザーcacheadmとしてttIsqlにログインし、スタンバイ・キャッシュ・データベース（cachedb1_1121)に接続します。
	connect "dsn=cachedb1_1121;uid=cacheadm;pwd=cacheadm;oraclepwd=cacheadm";
b.	この手順は、データベースがキャッシュ・グリッドに現在アタッチされている場合にのみ実行する必要があります。組込みのttGridDetachを使用して、データベースをデタッチします。
	call ttgriddetach;
c.	プロシージャttGridNodeStatusを使用して、cachedb1がキャッシュ・グリッドにアタッチされていないことを確認します。
	call ttgridnodestatus;
d.	cachedb2_1121で前述の手順を繰り返します。

2. レプリケーション・エージェントの停止

a.	組込みプロシージャttRepStopを使用して、cachedb1_1121でレプリケーション・エージェントを停止します。
	call ttrepstop;
b.	cachedb2_1121で前述の手順を繰り返します。

3. アクティブ・スタンバイ・スキームの削除

a.	DROP ACTIVE STANDBY PAIR文を使用して、アクティブ・スタンバイ・ペア・スキーマを削除します。ttIsql コマンドrepschemesを使用して、アクティブ・スタンバイ・レプリケーション・スキームが削除されていることを確認します。
	drop active standby pair; repschemes;
b.	cachedb2_1121で前述の手順を繰り返します。

4. 以前のスタンバイ・キャッシュ・データベースからのキャッシュ・グループの削除

a.	次の例は、前述の項で作成した2つのキャッシュ・グループをcachedb1_1121から削除する方法を示しています。キャッシュ・グループのcacheadm.g_awtとcacheadm.roおよび対応するキャッシュ表を以前のスタンバイ・キャッシュ・データベースから削除するには、ttIsqlに次のDROP CACHE GROUP文を入力します。
	drop cache group g_awt; drop cache group ro;
b.	ttIsqlコマンドcachegroupsを使用して、キャッシュ・データベースから両方のキャッシュ・グループが削除されたことを確認します。
	cachegroups;

5. 以前のスタンバイ・キャッシュ・データベースでのキャッシュ・エージェントの停止

a.	以前のスタンバイ・データベースcachedb1_1121でキャッシュ・エージェントを停止します。ttIsqlを終了します。
	call ttcachestop; exit

6. 以前のスタンバイ・キャッシュ・データベースの破棄

a.	インスタンス管理者としてログインし、ttDestroyユーティリティを使用してサーバー1（stacb12）の冗長なスタンバイ・キャッシュ・データベース（cachedb1_1121）を削除します。
	ttdestroy cachedb1_1121

7. キャッシュ・グリッドへのキャッシュ・データベースのアタッチ（グローバル・キャッシュ・グループがある場合にのみ必要）

a.	プロシージャttGridAttachをコールして、以前のアクティブ・キャッシュ・データベース（cachedb2_1121）をキャッシュ・グリッドに追加します。この手順は、キャッシュ・データベースにグローバル・キャッシュ・グループが存在する場合にのみ実行する必要があります。
	call ttgridattach (1, 'cachedb2', 'stach17', 9992);
b.	プロシージャttGridNodeStatusを使用して、アタッチされているすべてのグリッド・メンバーをリストし、キャッシュ・グリッドsamplegridにcachedb2_1121がスタンドアロンのキャッシュ・データベースとして再び参加したことを確認します。
	call ttgridnodestatus;