この章では、まずTimesTenユーティリティの概要を説明し、その後にリファレンス情報を示します。
TimesTenユーティリティのオプションでは、1文字のオプションを除いて、大/小文字は区別されません。-connstr
と-connStr
は同じ意味で使用できます。ただし、-v
と-V
はそれぞれ一意のオプションです。
すべてのユーティリティでは、成功した場合は0
が返され、エラーが発生した場合は0以外が返されます。
注意: この章に示されているユーティリティ名およびオプションでは、大/小文字は区別されません。これらは、例および構文の記述をわかりやすくするために、大/小文字混在で示されています。 |
次の項では、ユーティリティに必要な認証および許可について説明します。
パスワードを必要とするすべてのユーティリティでは、パスワードを入力するように要求されます。
接続文字列によって、または指定されたDSNのODBCINI
ファイル内で、UID
接続属性は指定されているがPWD
属性が指定されていない場合は、TimesTenによってパスワードの入力が要求されます。明示的に要求された場合には、入力内容はコマンドラインに表示されません。
一般に、UID
接続属性が指定されていない場合、UID
はオペレーティング・システムで識別されるユーザー名とみなされ、TimesTenでパスワードを入力するように求められることはありません。
ユーティリティでDSN、接続文字列またはデータベース・パスをパラメータとして使用する場合は、コマンドラインの末尾に値を指定します。
注意: セキュリティの理由から、コマンドラインでのPWD 値の設定は推奨していません。 |
特定のTimesTenコマンドライン・ユーティリティには権限が必要です。この章の各ユーティリティには、実行に必要な権限が示されています。インスタンス管理者以外のユーザーでユーティリティを実行しようとした場合に、データベースがメモリーにロードされていないと、「database not loaded」というエラーが表示されることがあります。この場合、TimesTenはユーザーの権限を確認できません。
そのため、権限を必要とするユーティリティは、インスタンス管理者として実行するか、またはデータベースがロードされている間に実行する必要があります。
説明
このユーティリティを使用すると、次のことができます。
RAMからデータベースを自動または手動でロードおよびアンロードするポリシーを指定する。
指定したデータベースのレプリケーション・エージェントを自動または手動で開始および停止するポリシーを指定する。
Oracle Database表からデータをキャッシュするために、TimesTenキャッシュ・エージェントの開始と停止を行う。キャッシュ・エージェントは、TimesTenデータベースのために、Oracle Databaseへのアクセスを行うプロセスです。また、TimesTenデータベース内のキャッシュ・グループのエージングと自動リフレッシュも行います。いずれのキャッシュ機能も、キャッシュ・エージェントを開始してから使用する必要があります。キャッシュ・オプションを使用するには、DSNにOracleNetServiceName
の値を指定する必要があります。
必要な権限
このユーティリティでは、データベースを問い合せるための権限は必要ありません。
レプリケーション・オプションにはADMIN
権限が必要です。
キャッシュ・オプションには、CACHE_MANAGER
権限が必要です。
それ以外のオプションには、ADMIN
権限が必要です。
構文
ttAdmin {-h | -help | -?} ttAdmin {-V | -version} ttAdmin [-ramPolicy always|manual|inUse [-ramGrace secs] ] [-ramLoad] [-ramUnload] [-autoreload | -noautoreload] [-repPolicy always|manual|norestart] [-reqpQueryThresholdGet] [-reqpQueryThresholdSet seconds] [-repStart | -repStop] [[-cacheUidGet] | [-cacheUidPwdSet -cacheUid uid [-cachePwd pwd]] | [-cachePolicy always|manual|norestart] | [-cacheStart] | [-cacheStop [-stopTimeout seconds]]] [-query] {-connStr connection_string | DSN}
オプション
ttAdmin
には次のオプションがあります。
例
パフォーマンスを重視する一部のアプリケーションによって、DSN SalesData
で参照されるデータベースが使用されます。データベースがディスクからRAMにロードされるのをアプリケーションが待機する必要がないように、このデータベースは常時RAMに存在している必要があります。メモリーにデータベースを保持するには、次のように実行します。
ttAdmin -ramPolicy always SalesData
通常、SalesData
データベースは、RAMに常駐しています。ただし、これは常に使用されるわけではないため、アプリケーションが接続するときにのみロードすることをお薦めします。RAMポリシーを変更するには、次のコマンドを実行します。
ttAdmin -ramPolicy inUse SalesData
SalesData
データベースをRAMにロード
するかどうかを手動で制御し、すぐにロードするには、次のコマンドを実行します。
ttAdmin -ramPolicy manual -ramLoad SalesData
SalesDataデータベースをRAMから手動で
アンロードし、そのデータベースに新しいアプリケーションが接続しないようにするには、次のコマンドを実行します。
ttAdmin -ramPolicy manual -ramUnload SalesData
DSN History
で参照されるデータベースは、常に使用されているわけではありません。これを永続的にRAMにロードしていると、不必要にメモリーを使用します。このデータベースは、長期にわたりアイドル状態にありますが、使用される場合は、連続して複数のユーザーから接続されます。パフォーマンスを向上させるには、アプリケーションからの接続時にデータベースをRAMに格納し、最後のユーザーが切断した後、RAM内でそれを5分間(300秒間)保持するようにします。このRAMポリシーでは、アプリケーションがデータベースに接続している場合には、データベースはRAMに保持されます。このポリシーを設定するには、次のコマンドを実行します。
ttAdmin -ramPolicy inUse -ramGrace 300 History
DSN SalesData
に参照されるデータベースには、Oracle Databaseからキャッシュされたデータが含まれます。SalesData
DSN用のキャッシュ・エージェントを開始するには、次のttAdmin
コマンドを実行します。
ttAdmin -cacheStart SalesData
また、-cachePolicy
オプションを使用して、TimesTen Data Managerデーモンに、Data Manager自身が起動するたびにキャッシュ・エージェントを開始させるように設定できます。次のようにします。
ttAdmin -cachePolicy always SalesData
キャッシュ・エージェントの自動開始をオフにするには、次のコマンドを実行します。
ttAdmin -cachePolicy manual SalesData
キャッシュ管理ユーザーIDとパスワードを設定するには、-cacheUidPwdSet
フラグを-cacheUid
および-cachePwd
オプションとともに使用します。たとえば、データベースSalesData
のキャッシュ管理ユーザーIDとパスワードを、それぞれscott
とtiger
にするには、次のコマンドを実行します。
ttAdmin -cacheUidPwdSet -cacheUid scott -cachPwd tiger SalesData
SalesData
DSNの現行のキャッシュ管理ユーザーIDを取得するには、次のコマンドを実行します。
ttAdmin -cacheUidGet SalesData
ttAdmin
によって、次のような出力が表示されます。
Cache User Id: scott RAM Residence Policy: inUse Replication Agent Policy: manual Replication Manually Started: False Cache Agent Policy: manual Cache Agent Manually Started: False
注意
TimesTenがユーザー・インスタンスとしてインストールされている場合に、ユーザーが相対パスを使用してデータベースに対してキャッシュ・エージェントを起動しようとすると、TimesTenは実行されている場所に対する相対パスでデータベースを検索し、失敗します。このため、この使用例では相対パスを使用しないでください。たとえば、Windows上でデータベースのパスをDataStore=./dsn1
として指定し、コマンドttAdmin -cacheStart dsn1
でキャッシュ・エージェントを起動しようとしても、キャッシュ・エージェントはinstall_dir
\srv\dsn1
でデータベースを検索するため起動しません。UNIXの場合は、/var/TimesTen/
instance
/
のディレクトリを検索します。
自動リフレッシュ(Oracle DatabaseからTimesTenデータベースへの自動伝播)または非同期ライトスルー・キャッシュ・グループを使用する場合は、キャッシュ管理ユーザーIDとパスワードを指定する必要があります。このユーザー・アカウントで、自動リフレッシュおよび非同期ライトスルー処理が実行されます。
Oracle Databaseからデータをロードするには、TimesTenキャッシュ・エージェントを実行している必要があります。このためには、ORACLE_HOME
環境変数にOracleインストールのパスが設定されている必要があります。詳細は、『Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheユーザーズ・ガイド』を参照してください。設定するその他の環境変数の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』の環境変数に関する説明を参照してください。
このユーティリティはTimesTen Data Manager DSNでのみ使用できます。TimesTen Client DSNではサポートされていません。
ttAdmin
が-repStart
を指定してコールされたときに、レプリケーション定義が見つからない場合、レプリケーション・エージェントは開始されず、ttAdmin
によってエラー・メッセージが出力されます。次に例を示します。
$ ttAdmin -repstart repl1 *** [TimesTen][TimesTen 11.2.2.0.0 ODBC Driver][TimesTen]TT8191: This store (repl1 on my_host) is not involved in a replication scheme -- file "eeProc.c", lineno 11016, procedure "RepAdmin()" *** ODBC Error = S1000, TimesTen Error = 8191
ttAdmin
に-ramPolicy always
オプションを指定して使用すると、データベースに永続的なシステム接続が作成されます。
一時データベースをサポートする-ramPolicy
値は、-ramLoad
オプションを同時に使用した-ramPolicy
manual
オプションのみです。
-repPolicy manual
(デフォルト)または-repPolicy always
を指定してttAdmin
を使用する場合は、-ramPolicy always
オプションも使用する必要があります。これによって、障害発生後できるかぎり迅速にレプリケーション・エージェントでリカバリが開始されます。
説明
UNIXシステム上で、TimesTenインスタンスのデータベースを、メジャー・リリースが同じでマイナー・リリースが異なる新しいTimesTenインスタンスに移動します。たとえば、TimesTen 11.2.2.5.0のファイルをTimesTen 11.2.2.6.0に移動できます。
注意: リリース番号の最初の3桁は、メジャー・リリースを表します。リリース番号の最後の2桁がマイナー・リリースです。 |
このユーティリティは既存のデータベースでTimesのマイナー・リリースをテストするのに有効です。TimesTenの新しいリリースをインストールし、1つ以上のデータベースを新しいリリースに移行して、TimesTenの旧リリースをアンインストールせずにテストできます。
ttAdoptStores
ユーティリティは、移行先のインスタンスで実行する必要があります。
構文
ttadoptstores {-h | -help | -?} ttadoptstores {-V | -version} ttadoptstores [-quiet] -dspath path ttadoptstores [-quiet] -instpath path
オプション
ttAdoptStores
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-dspath path |
1つのデータベースを移行します。path引数は、データベース・ファイル(拡張子は含みません)のパスであることが必要です。 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-instpath path |
インスタンスの全データベースを移行します。path引数は、デーモンの作業ディレクトリ(infodir )のパスであることが必要です。
使用中のデータベースがある場合は、ユーティリティは変更を行わずに失敗します。操作全体が完了するまで、ソース・インスタンスのデータベースには新規に接続できません。 |
-quiet |
冗長メッセージは返されません。 |
-V | -version |
ttAdoptStores のリリース番号を出力し、終了します。 |
説明
データベースのバックアップ・コピーを作成します(これにより、後でttRestore
ユーティリティを使用してそのデータベースをリストアできます)。TimesTenのバックアップとリストア機能の概要は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』の移行、バックアップおよびリストアに関する説明を参照してください。
構文
ttBackup {-h | -help | -?} ttBackup {-V | -version} ttBackup -dir directory [-type backupType] [-fname fileprefix] [-force] {-connStr connection_string | DSN}
オプション
ttBackup
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
バックアップするデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
-dir directory |
バックアップ・ファイルが格納されるディレクトリを指定します。 |
-fname fileprefix |
バックアップ・ディレクトリのバックアップ・ファイルのファイル接頭辞を指定します。このオプションのデフォルト値は、データベースのODBC定義のDataStore パラメータのファイル名の部分です。 |
-force |
指定したディレクトリにバックアップを強制的に作成します。そのディレクトリにバックアップが存在している場合は、ttBackup によって上書きされます。このオプションが指定されておらず、指定したディレクトリに前にバックアップしたデータベース以外のデータベースからバックアップを作成する場合、ttBackup は既存のファイルを上書きせずに終了メッセージを返して終了します。 |
-h -help -? |
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-type backupType |
実行するバックアップの種類を指定します。有効な値は、次のとおりです。
|
-V | -version |
ttBackup のリリース番号を出力し、終了します。 |
例
FastInsデータベースのファイルの完全バックアップをバックアップ
・ディレクトリ/users/pat/TimesTen/backups
に対して実行するには、次のコマンドを使用します。
ttBackup -type fileFullEnable -dir /users/pat/TimesTen/backups FastIns
FastIns
データベースをFastIns.back
ファイルにコピーするには、次のコマンドを実行します。
ttBackup -type streamFull FastIns > FastIns.back
UNIXでFastIns
データベースをバックアップ・テープに保存するには、次のコマンドを実行します。
ttBackup -type streamFull FastIns | dd bs=64k of=/dev/rmt0
origDSN
というデータベースをディレクトリ/users/rob/tmp
にバックアップし、それをrestoredDSN
というデータベースにリストアするには、次のコマンドを実行します。
ttBackup -type fileFull -dir /users/rob/tmp -fname restored origDSN ttRestore -dir /users/rob/tmp -fname restored restoredDSN
注意
ttBackup
ユーティリティおよびttRestore
ユーティリティは、TimesTenリリース番号とプラットフォーム番号の最初の3つの数字が同じ場合にのみ、データベースのバックアップおよびリストアを行います。たとえば、TimesTenリリース11.2.2.2.0と11.2.2.6.0間ではファイルをバックアップし、リストアできます。リリース11.2.1.9.0と11.2.2.6.0の間ではファイルのバックアップとリストアはできません。ttBulkcp
ユーティリティまたはCS
ユーティリティ(UNIXのみ)を使用して、各主要リリースまたは各種オペレーティング・システムにわたってデータベースを移行できます。ttMigrate
をttMigrateCS
(ttMigrate
のクライアント・サーバー・バージョン)とともに使用して、32ビットと64ビットのプラットフォームまたはビット・レベル間でデータベースを移行できます。新しいビット・レベルでデータをリストアする場合、-relaxedUpgrade
オプションを使用する必要があります。ビット・レベルを変更する場合、レプリケーション・スキームにデータベースを含めることはできません。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』の32ビット・プラットフォームと64ビット・プラットフォーム間のデータベースの移動に関する項の例に従います。
増分バックアップが有効になっている場合、TimesTenではトランザクション・ログ・ファイルにバックアップ保持が作成されます。ttLogHolds
組込みプロシージャをコールして、この保持に関する情報を確認します。バックアップ保持は、後続の増分バックアップでバックアップするログ・レコードを判断する場合に使用されます。前回の増分バックアップ以降の変更内容のみが更新されます。ただし、バックアップ保持を作成すると、その保持が別の増分バックアップの実行によって進められるまで、または増分バックアップを無効にすることによって削除されるまで、チェックポイント処理時にトランザクション・ログ・ファイルを消去できなくなります。
バックアップ操作の開始後にコミットされたトランザクションは、バックアップに反映されません。
最大で、1つのチェックポイントおよび1つのバックアップを同時にアクティブにできますが、次の制限があります。
チェックポイントが完了するまでバックアップを待機させる必要はありません。
別のバックアップが完了するまでバックアップを待機させる必要があります。
バックアップが完了するまでチェックポイントを待機させる必要があります。
キャッシュ・グループを含むデータベースは、ttBackup
ユーティリティを使用して正常にバックアップできます。ただし、そのようなバックアップをリストアする場合は、キャッシュ・グループ内のリストアされたデータが古くなっていたり、バックエンドOracle Databaseのデータと同期していないことがあるため、特別な注意が必要です。詳細は、『Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheユーザーズ・ガイド』のキャッシュ・グループを持つデータベースのバックアップとリストアに関する説明を参照してください。
一時データベースはバックアップできません。
説明
TimesTen表とASCIIファイル間でデータをコピーします。ttBulkCp
には、次の2つのモードがあります。
コピーイン・モード(ttBulkCp -i
)では、1つ以上のASCIIファイル(またはstdin
)から、既存のTimesTen表に行がコピーされます。
コピーアウト・モード(ttBulkCp -o
)では、TimesTen表全体が単一のASCII出力ファイル(またはstdout
)にコピーされます。
UNIXでは、このユーティリティはTimesTen Data Manager DSNで使用できます。クライアントDSNでは、ttBulkCpCS
ユーティリティを使用します。このユーティリティは、その実行者であるユーザーが所有するオブジェクトおよび所有者がSELECT
権限を持っているオブジェクトのみをコピー・アウトします。ユーティリティを実行している所有者がADMIN
権限を持っている場合、ttBulkCp
はすべてのオブジェクトをコピー・アウトします。
必要な権限
このユーティリティを使用するには、情報のコピー先となる表に対するINSERT
権限が必要です。また、情報のコピー元となる表に対するSELECT
権限が必要です。
接続文字列またはDSNに認証情報が指定されていない場合、続行する前にユーザーIDおよびパスワードの入力が求められます。
構文
ttBulkCp {-h | -help | -? | -helpfull} ttBulkCp {-V | -version} ttBulkCp -i [-cp numTrans | final] [-d errLevel] [-e errorFile] [-m maxErrs] [-sc] [-t errLevel] [-u errLevel] [-v 0|1] [-xp numRows | rollback] [-Cc | -Cnone] [-tformat timeFormat] [-tsformat timeStampFormat] [-dformat | -D dateFormat] [-F firstRow] [-L lastRow] [-N ncharEncoding] [-Q 0|1] [-S errLevel] [-dateMode dateMode] [-[no]tblLock]{-connStr connection_string | DSN} [owner.]tableName [dataFile ...] ttBulkCp -o [-sc] [-v 0|1] [-A 0|1] [-Cc | -Cnone] [-nullFormat formatStr} [-tformat timeFormat] [-tsformat timeStampFormat] [-dateMode dateMode] [-dformat | -D dateFormat] [-N ncharEncoding] [-noForceSerializable | -forceSerializable] [-tsprec precision] [-Q 0|1] {-connStr connection_string | DSN} [owner.]tblName [dataFile]
オプション
ttBulkCp
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-Cnone
|
-Cnone は出力ファイルでのコメントの使用を無効にします。-C c は、デフォルトのコメント文字をcに設定します。デフォルトのコメント文字を指定しない場合、シャープ記号(#)が使用されます。-C オプションの値は、\t (タブ)または~ ! @ # % ^ & * ( ) = : ; | < > ? , / のいずれかの文字をとります。このオプションはCOMMENTCHAR ファイル属性を上書きします。 |
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
コピーするデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
-D | -dformat
|
日付書式を設定します。指定できる固定値の一覧は、「日付、時刻およびタイムスタンプの値」を参照してください。このオプションはDFORMAT ファイル属性を上書きします。デフォルトはODBC です。
関連項目: |
dataFile |
コピーイン・モードでは、表に挿入する行を含む1つ以上のASCII ファイルのパス名を指定します。ファイルを指定しないと、標準入力が使用されます。単一のハイフン(- )は標準入力を意味します。コピーアウト・モードでは、行のコピー先のファイルのパス名を指定します。ファイルを指定しないと、標準出力が使用されます。単一のハイフン(- )は標準出力を意味します。 |
-dateMode dateMode |
ttBulkCp でOracle DatabaseのDATE 型が(時間、分および秒フィールドのない)単純な日付として扱われるか、(時間、分および秒フィールドのある)タイムスタンプとして扱われるかを指定します。
コピーイン・モードでは、入力のデフォルトの動作は日付です。 コピーアウト・モードでは、出力のデフォルトの動作はタイムスタンプです。 出力モードで このオプションは |
-h -help
|
使用方法についての短いメッセージを出力して終了します。 |
-helpfull |
使用方法についての長いメッセージを出力して終了します。 |
-i |
コピーイン・モードを選択します。 |
-N ncharEncoding |
NCHAR 型の入力および出力に使用する文字エンコードを指定します。有効な値はUTF8 、UTF-8 またはASCII です。 |
-o |
コピーアウト・モードを選択します。 |
owner |
保存またはロードする表の所有者を指定します。ownerを省略すると、TimesTenは、まずユーザー名で、次にユーザー名SYS で表を検索します。このパラメータでは大/小文字は区別されません。 |
-Q [0 | 1] |
文字列値を二重引用符で囲むかどうかを示します。
|
-s c |
デフォルトのフィールド区切り文字をc に設定します。デフォルトのフィールド区切り文字を指定しない場合、カンマ(,)が使用されます。-s オプションの値は、\t (タブ)または~ ! @ # % ^ & * ( ) = : ; | < > ? , / のいずれかの文字をとります。このオプションはFSEP ファイル属性を上書きします。 |
tableName |
保存またはロードする表の名前を指定します。このパラメータでは大/小文字は区別されません。 |
-tformat
|
時刻書式を設定します。指定できる固定値の一覧は、「日付、時刻およびタイムスタンプの値」を参照してください。デフォルト値はODBC です。このオプションはTSFORMAT ファイル属性を上書きします。
関連項目: |
-tsformat
|
タイムスタンプ書式を設定します。指定できる固定値の一覧は、「日付、時刻およびタイムスタンプの値」を参照してください。デフォルト値はDF*TF+FF で、これは、日付書式、時間書式および小数秒を連結したものです。このオプションはTFORMAT ファイル属性を上書きします。
関連項目: |
-V | -version |
ttBulkCp のリリース番号を出力し、終了します。 |
-v [0 | 1] |
冗長レベルを設定します。
|
次のオプションは、コピーアウト・モード(-o
)でのみ使用します。指定した表に対するSELECT
権限が必要です。
オプション | 説明 |
---|---|
-A [0 | 1] |
ttBulkCp が出力ファイルの属性行を抑制するかどうかを示します。
|
-forceSerializable -noForceSerializable |
-forceSerializable オプションは、DSNまたは接続文字列の設定にかかわらず、ttBulkCp でシリアライズ可能な分離が使用されることを示します。これは、デフォルトの動作です。
Warning: This output was produced using a non-serializable isolation level. It may therefore not reflect a transaction-consistent state of the table. 分離モードの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のトランザクションの分離レベルに関する説明を参照してください。 |
-nullFormat formatStr |
NULL 値の出力書式を指定します。有効な値は、次のとおりです。
空のLOBは、引用符なしのモードでは |
-tsprec precision |
-o オプションとともに使用した場合、タイムスタンプ値がprecisionに切り捨てられます。ttBulkCp では、小数秒フィールドに最大6桁を入力できます。他のRDBMSを使用してタイムスタンプをコピーする場合、切捨てが必要な場合があります。 |
次のオプションは、コピーイン・モード(-i
)でのみ使用します。指定した表に対するINSERT
権限が必要です。
オプション | 説明 |
---|---|
-cp numTrans
|
コピーインのチェックポイント・ポリシーを設定します。
0の値は、コピー全体が完了した後にも、 0以外の値は、numTransトランザクションごとに、さらにコピー全体が完了した後に、
定期的なコミットも有効になっている場合にのみ、定期的なチェックポイントを有効にできます。 |
-d error
|
デフォルトでは、ttBulkCp は、一意列や索引での制約違反が原因で拒否される行を、エラーとはみなしません。
|
-e errFile |
エラーのためにTimesTen表にコピーできない行に関する情報を、ttBulkCp が記録するファイルの名前を示します。このようなエラーには、解析エラー、型変換エラーおよび制約違反が含まれます。errFile のデフォルト値はstderr です。エラー・ファイルの書式は入力ファイルの書式(「データファイルの書式」を参照)と同じであるため、エラー・ファイルのエラーを修正して、その後のttBulkCp の実行時に、修正したエラー・ファイルを入力ファイルとして使用することもできます。 |
-F firstRow |
コピーする最初の行の番号を示します。TimesTen表に行のサブセットをコピーするには、このオプションを(任意で-L とともに)使用します。行には、1 から始まる番号が付けられます。複数の入力ファイルを指定した場合、行には、すべてのファイルをとおした連続番号が付けられます。デフォルト値は1 です。 |
-L lastRow |
コピーする最後の行の番号を示します。-F の説明を参照してください。0 の値は最後の入力ファイルの最後の行を指定します。デフォルト値は0 です。 |
-m maxErrors |
レポートするエラーの最大数を指定します。
デフォルトは
|
-S error
|
デフォルトでは、ttBulkCp によってその最大スケールを超える値が検出されると、エラーが発行されます。このエラーは、スケールがその列の最大スケールを超える10進値、または小数秒が6桁を超える(サブマイクロ秒の粒度)のTIMESTAMP 値に対して発行されます。
|
-t error
|
デフォルトでは、CHAR 、VARCHAR2 、NCHAR 、NVARCHAR2 、BINARY 、VARBINARY 、BLOB 、CLOB またはNLOB の値がその最大列幅を超えている場合、ttBulkCp によってエラーが発行されます。
|
-[no]tblLock |
TimesTen表に行をコピーする際に、表レベル・ロックを使用するか行レベル・ロックを使用するかを指定します。
表への単一の入力ストリームの場合、 |
-u error
|
デフォルトでは、real、floatまたはdouble属性のアンダーフロー時に、ttBulkCp はエラーを発行します。アンダーフローは、浮動小数点数が非常に小さく、0(ゼロ)に切り捨てられる場合に発生します。
|
-xp numRows
|
ロードのトランザクション・ポリシーを設定します。0 の値は、ttBulkCp がロード全体を単一のトランザクションとして実行し、ロードの成功、失敗にかかわらず、そのトランザクションをコミットすることを示します。
0(ゼロ)以外の値は、行が デフォルト値は データベースの定期的なチェックポイントを有効にするには、 |
データファイルの書式
この項では、dataFile
パラメータの書式について説明します。
ttBulkCp
入力ファイルの各行は、空白行、コメント行、属性行またはデータ行のいずれかです。
空白行とは、空白文字(スペースとタブ)を含む、文字がまったくない行のことです。空白行はttBulkCp
によって無視されます。
コメント行はコメント文字で始まります。デフォルトのコメント文字は#で、このデフォルトは、-C
コマンドライン・オプションまたはCOMMENTCHAR
ファイル属性(「属性行の書式」を参照)で上書きできます。コメント文字は行の先頭文字である必要があります。コメント行はttBulkCp
によって無視されます。データ行の最後にあるコメントは、サポートされません。
ファイル属性行は、データファイルの書式を制御するファイル属性の設定に使用されます。属性行は10文字からなる文字列##ttBulkCp
で始まります。属性行の完全な構文については、項「ファイル属性行の書式」を参照してください。属性行は、データファイルの任意の場所に記述できます。
データ行には、コピー元の表の行が含まれます。データファイルのデータ行と表の行は1対1で対応します(つまり各データ行は、1つの行を完全に記述します)。各データ行は、フィールド・セパレータ文字によって区切られた列値のリストで構成されます。デフォルトのフィールド・セパレータはカンマ(,)です。このデフォルトは、-s
コマンドライン・オプションまたはFSEP
ファイル属性によって上書きできます。データ行の完全な構文については、項「データ行の書式」を参照してください。
ファイル属性行の書式
属性行の書式は次のとおりです。
##ttBulkCp[:attribute=value]...
属性行は、コメント文字が#
でない場合であっても、10文字からなる文字列##ttBulkCp
で始まります。この文字列の後には、それぞれのファイル属性設定の前にコロンを付けて、0(ゼロ)または1つ以上の属性を指定できます。
ファイル属性設定が有効なのは、入力ファイルの終わりまで、または同じ入力ファイルで他の属性行によって変更されるまでです。属性行で省略されたファイル属性の値はそのままで変更されません。
ほとんどのコマンドライン・オプションは、ttBulkCp
でサポートされるファイル属性の値よりも優先されます。CHARACTERSET
属性は、コマンド・ライン・オプションを上書きできる唯一の属性です。
次のファイル属性があります。
CHARACTERSET
: データファイルを解釈するために使用されるキャラクタ・セットを指定します。ファイル属性が設定されていない場合は、ConnectionCharacterSet
接続属性で指定したキャラクタ・セットがファイルの解釈に使用されます。最適なパフォーマンスを得るためには、DatabaseCharacterSet
接続属性の値を、ConnectionCharacterSet
接続属性またはこのファイル属性のいずれかと一致させます。ConnectionCharacterSet
接続属性またはこのファイル属性で、ファイルの実際のキャラクタ・セットとは異なるキャラクタ・セットを指定すると、ttBulkCp
はデータを正しく解釈できない場合があります。
VERSION
: ファイルで使用されるファイル形式のバージョンを指定します(major.minor
として表されます)。サポートされるバージョンは1.0のみです。
DATEMODE
: Oracle DatabaseのDATE
型が単純な日付として扱われるか、タイムスタンプとして扱われるかを指定します。
FSEP
: ファイルで使用されるフィールド・セパレータ文字を指定します。フィールド・セパレータは、\t
(タブ)、または~ ! @ # $ % ^ & * ( ) = : ; | < > ? , /
のいずれかの文字に設定できます。
QUOTES
: ファイル内の文字列値が二重引用符で囲まれるかどうかを示します。0の値は文字列が引用符で囲まれないことを示し、1の値は文字列が引用符で囲まれることを示します。この値は-Q
オプションで上書きされます。
COMMENTCHAR
: ファイルで使用されるコメント文字を指定します。コメント文字は、\t (タブ)、または~ ! @ # $ % ^ & * ( ) = : ; | < > ? , /
のいずれかの文字に設定できます。
コメント文字は、データファイルでのコメントの使用を無効にする、値none
に設定することもできます。
DFORMAT
: 日付書式を設定します。指定できる値の一覧は、「日付、時刻およびタイムスタンプの値」を参照してください。ユーザー定義の書式が使用されている場合は、一重引用符で囲む必要があります。この値は-D/-dformat
コマンドライン・オプションで上書きされます。関連項目: TFORMAT
およびTSFORMAT
。
NCHARENCODING
: NCHAR
とNVARCHAR2
データ型に使用するエンコードを示します。値はASCII
またはUTF-8
です。
TFORMAT
: 時刻書式を設定します。指定できる値の一覧は、「日付、時刻およびタイムスタンプの値」を参照してください。ユーザー定義の書式が使用されている場合は、一重引用符で囲む必要があります。この値は-tformat
コマンドライン・オプションで上書きされます。関連項目: DFORMAT
およびTSFORMAT
。
TSFORMAT
: タイムスタンプ書式を設定します。指定できる値の一覧は、「日付、時刻およびタイムスタンプの値」を参照してください。ユーザー定義の書式が使用されている場合は、一重引用符で囲む必要があります。この値は-tsformat
コマンドライン・オプションで上書きされます。関連項目: DFORMAT
およびTFORMAT
。
例
次のヘッダー行はフィールド・セパレータ文字を$
に設定し、文字列を引用符で囲むことを無効にします。
##ttBulkCp:FSEP=$:QUOTES=0
次のヘッダー行はコメントを無効にし、日付書式をOracle書式に設定します。
##ttBulkCp:COMMENTCHAR=none:DFORMAT=Oracle
次のヘッダー行は、日付書式をカスタム書式に設定します。
##ttBulkCp:DFORMAT='Mon DD, YYYY'
データ行の書式
データ行には、コピー元の表の行データが含まれます。各データ行は表の行に対応します(行は複数の入力ファイル行にまたがることはできません)。データ行は、フィールド・セパレータ文字によって区切られる、列値のリストで構成されます。フィールド・セパレータの前後に、不要な空白文字を置くことはできません。それぞれの値の書式はその型によって決定されます。
NULL値
NULL
値は、NULL
(すべて大文字、引用符なし)、または空のフィールドとして表すことができます。
文字とUnicode文字列
CHAR
、VARCHAR2
、NCHAR
、NVARCHAR2
、CLOB
、NCLOB
: 文字列を引用符で囲むことが有効になっている場合(デフォルト)、文字列および文字は二重引用符で囲む必要があります。文字列を引用符で囲むことが無効になっている場合、文字列の中の二重引用符文字はどれも文字列自体の一部であるとみなされ、文字列を引用符で囲むことが有効になっているかどうかにかかわらず、ttBulkCp
では文字列の中の次のバックスラッシュ・エスケープ文字が認識されます。
\"
: 二重引用符文字。文字列を引用符で囲むことが有効になっている場合、文字列のすべての二重引用符文字はバックスラッシュでエスケープされる必要があります。文字列を引用符で囲むことが無効になっている場合、バックスラッシュの使用は許容されますが、必要ではありません。
\t
: タブ文字。
\n
: 改行文字。
\r
: 改行文字。
\\
: バックスラッシュ文字。
\
xyz
(CHAR
とVARCHAR2
のみ): ASCII
値がxyz
である文字、xyz
は、\033
のような3文字の8進数です。
\u
xyzw
(NCHAR
とNVARCHAR2
のみ): Unicode値がxyzw
である文字、xyzw
は、\ufe4a
のような4桁の16進数です。\u
xyzw
表記法はUTF-8
とASCII
の両方のエンコード・モードでサポートされます。
また、~ ! @ # $ % ^ & * ( ) = : ; | < > ? , /
文字のいずれもバックスラッシュでエスケープすることができます。多くの場合、これらの文字をエスケープする必要はありませんが、エスケープすると、文字列を引用符で囲むことが無効になっていても、コメント文字やフィールド・セパレータと解釈されるのを回避できます。
引用符で文字列を囲むことが有効になっている場合、空の文字列(" "
として表される)はNULL
と区別されます。引用符で文字列を囲むことが無効になっている場合、NULL
と区別できないため、空の文字列を表すことはできません。
Unicode文字列の場合、UTF-8
マルチバイト・シーケンスを使用してエンコードされるUnicode文字は、UTF-8
エンコード・モードのみでサポートされます。これらのシーケンスがASCII
エンコード・モードで使用された場合、ttBulkCp
はシーケンス内の各バイトを別々の文字として解釈します。
固定長のCHAR
とNCHAR
フィールドの場合、フィールド長よりも短い文字列は空白で埋められます。VARCHAR2
およびNVARCHAR2
フィールドの場合、文字列はデータファイルに指定されているとおり正確にTimesTenに入力されます。後続の空白は追加も削除されません。
バイナリ値
BINARY
、VARBINARY, BLOB
: 文字列を引用符で囲むことが有効になっている場合(デフォルト)、バイナリ値は中括弧({...}
)によって区切られます。文字列を引用符で囲むことが無効になっている場合、中括弧は使用されません。文字列を引用符で囲むことが有効か無効かにかかわらず、バイナリ値はオプションの0x
または0X
で始めることができます。
バイナリ・データの各バイトは、2つの16進数として表されます。たとえば、次のような4バイトのバイナリ文字列があるとします。
01101000 11001010 01001001 11101111
このバイナリ文字列は、次の8文字の16進文字列として表されます。
68CA49EF
AからFの文字によって表される数字は、大文字でも小文字でもかまいません。16進文字列は空白を含むことができません。16進文字列の文字の各対が単一のバイナリ・バイトに変換されるため、16進文字列には偶数個の文字が含まれている必要があります。固定長バイナリ・フィールドでは、指定された値が列長よりも短い場合、値の右側に0(ゼロ)が埋め込まれます。VARBINARY
値の場合、バイナリ値はデータファイルに指定されているとおり正確にTimesTenに挿入されます。
文字列を引用符で囲むことが有効になっている場合、長さが0(ゼロ)のバイナリ値({ }として表される)はNULL
と区別されます。文字列を引用符で囲むことが無効になっている場合、NULL
と区別できないため、長さが0(ゼロ)のバイナリ値を表すことはできません。
整数値
TINYINT
、SMALLINT
、INTEGER
、BIGINT
: 整数値は、オプションの符号とその後に続く1つ以上の数字で構成されます。整数値では、E表記法は使用できません。次に例を示します。
-14 98765 +186
浮動小数点値
REAL
、FLOAT
、DOUBLE
: 浮動小数点値は小数点の有無にかかわらず表すことができ、E表記法を使用することもできます。次に例を示します。
3.1415 -0.00004 1.1e-3 5e3 .56 -682 -.62E-4 170.
固定小数点値
DECIMAL
、NUMERIC
: 10進値は小数点の有無にかかわらず表すことができます。10進値ではE表記法を使用できません。次に例を示します。
5 -19.5 -11 000 -.1234 45. -57.0 0.8888
Inf、-InfおよびNaN値
Inf
、-Inf
およびNan
値: 無限大および数字以外の値は、文字列で表現して対応する定数値を表すことができます(すべて大/小文字は区別されません)。
文字列 | 値 |
---|---|
NAN |
NaN |
[+]INF |
Inf |
-INF |
-Inf |
TimesTenでは、値がNAN
、INF
および-Inf
として出力されます。
日付、時刻およびタイムスタンプの値
日付、時刻およびタイムスタンプの値は、固定日時書式を選択するか、カスタムの日時書式を定義することによって指定できます。カスタムの日時書式は、TO_DATE
およびTO_CHAR
SQL関数で使用されるものに類似した書式指定子を使用して定義されます。
デフォルトのTimesTenの書式(DF*TF+FF
)は日付および時刻書式に関して定義されているため、多くの場合、カスタムの日付または時刻書式が使用されている場合にもタイムスタンプ書式を定義する必要はありません。このため、日付書式を設定すると、日付値の書式のみでなく、タイムスタンプ値の日付部分も設定されます。同様に、タイムスタンプ書式を設定すると、時刻値とタイムスタンプ値の時刻部分の両方が影響を受けます。
指定子 | 説明および制限 |
---|---|
Q |
四半期。コピーイン・モードでは使用できません。 |
YYYY |
年(4桁)。 |
Y ,YYY |
年(カンマ付き)。 |
YYY |
年(末尾3桁)。コピーイン・モードでは使用できません。 |
Y |
年(末尾1桁)。コピーイン・モードでは使用できません。 |
MONTH |
月(空白が埋め込まれた9文字の正式名、大/小文字の区別なし)。 |
MON |
月(3文字の接頭辞、大/小文字の区別なし)。 |
MM |
月(01から12)。 |
DD |
日付(01から31)。 |
HH24 |
時刻(00から23)。 |
HH12 |
時刻(01から12)。コピーイン・モードでは、AM/PMを指定する必要があります。 |
HH |
時刻(01から12)。コピーイン・モードでは、AM/PMを指定する必要があります。 |
MI |
分(00から59)。 |
SS |
秒(00から59)。 |
FF |
小数秒。6桁(-tsprec オプションで上書きされる場合を除く)。 |
FFn |
小数秒(nで指定される桁数)。 |
+ FF |
コピーイン・モードでは、オプションの小数点に加えて、1つ以上の小数秒と一致します。コピーアウト・モードでは、.FF と同じです。 |
+ FF n |
コピーイン・モードでは、+FF と同じです。コピーアウト・モードでは、.FF nと同じです。 |
AM PM |
ドットなしの正午標識。コピーイン・モードでは、これはHH24 ではなく、HH またはHH12 とともに使用する必要があります。 |
A.M.
P.M. |
ドット付きの正午標識。コピーイン・モードでは、これはHH24 ではなく、HH またはHH12 とともに使用する必要があります。 |
DF |
現在の日付書式(タイムスタンプ書式でのみ使用できます)。 |
TF |
現在の時刻書式(タイムスタンプ書式でのみ使用できます)。 |
- / ; : |
コピーイン・モードで一致するか、コピーアウト・モードで出力される記号。 |
"text " |
入力モードで一致するか、コピーアウト・モードで出力されるテキスト。 |
* |
コピーイン・モードで0個以上の空白文字(スペースまたはタブ)と一致するか、コピーアウト・モードで1つの空白を出力します。 |
固定の日付、時刻およびタイムスタンプ書式
日付値の場合、固定書式は次のとおりです。
書式 | 説明 |
---|---|
ODBC | YYYY-MM-DD
例: (デフォルト値) |
Oracle | DD-Mon-YYYY
例: |
SYBASE1 | MM/DD/YYYY
例: |
SYBASE2 | DD-MM-YYYY
例: |
SYBASE3 | Mon*DD*YYYY
例: |
時刻値の場合、固定書式はODBCのみです。
書式 | 説明 |
---|---|
ODBC | HH24:MI:SS
例: |
タイムスタンプ値の場合、固定書式は次のとおりです。
書式 | 説明 |
---|---|
ODBC | YYYY-MM-DD*HH24:MI:SS+FF
例: |
Oracle | DD-Mon-YYYY*HH24:MI:SS+FF
例: |
SYBASE1 | MM/DD/YYYY*HH24:MI:SS+FF
例: |
SYBASE2 | DD-MM-YYYY*HH24:MI:SS+FF
例: |
SYBASE3 | Mon*DD*YYYY*HH24:MI:SS+FF
例: |
デフォルトのタイムスタンプ値は、「DF*TF+FF」
です。
例
次の入力ファイルは、5つの列(2つのCHAR列と、double列、integer列およびVARBINARY
列を1つずつ)を持つ表のためのものです。Mountain View行には、最後の3つの列にNULL
値が存在します。
##ttBulkCp # This is a comment. ###### So is this. # The following line is a blank line. "New York","New York",-345.09,12,{12EF87A4E5} "Milan","Italy",0,0,{0x458F} "Paris","France",1.4E12,NULL,{F009} "Tokyo","Japan",-4.5E-18,26,{0x00} "Mountain View","California",,,
上記の入力ファイルと同等の入力ファイルを次に示します。このファイルでは、引用符が無効、コメント文字が「$」、フィールド・セパレータが「|」です。
##ttBulkCp:QUOTES=0:COMMENTCHAR=$:FSEP=| $ This is a comment. $$$$$$ So is this. $ The following line is a blank line. New York|New York|-345.09|12|12EF87A4E5 Milan|Italy|0|0|0x458F Paris|France|1.4E12|NULL|F009 Tokyo|Japan|-4.5E-18|26|0x00 Mountain View|California|||
次のコマンドは、表mytbl
の内容をデータベースmystore
からファイルmytbl.dump
にダンプします。
ttBulkCp -o mystore mytbl mytbl.dump
次のコマンドは、mytbl.dump
ファイルにリストされている行を、データベースmystore
のmytbl
という表にロードします。エラー・メッセージは、mytbl.err
ファイルに格納されます。
ttBulkCp -i -e mytbl.err mystore mytbl mytbl.dump
前述のコマンドは、最初のエラーの発生後に終了します。入力ファイルの終わりまで(または、リカバリ不能なエラーが発生するまで)コピーを続行させるには、次のように-m 0
を使用します。
ttBulkCp -i -e mytbl.err -m 0 mystore mytbl mytbl.dump
制約違反によって発生するエラーを無視するには、つぎのように-d ignore
を使用します。
ttBulkCp -i -e mytbl.err -d ignore mystore mytbl mytbl.dump
注意
データベースの不慮の破損を防ぐため、ttBulkCp
ではOverwrite
接続属性は明示的に0に設定されます。詳細は、「Overwrite」を参照してください。
浮動小数点数が小さい場合、real、floatまたはdoubleの値は0(ゼロ)に切り捨てられる場合があります。
このユーティリティでは、0以外の値を指定したPassThrough
接続属性はサポートされていないため、0以外の値を指定するとエラーが返されます。
日付、時刻およびタイムスタンプの書式を設定する場合、入力モードでは不完全または冗長な書式は使用できません。データ型に存在しないフィールド(日付書式の分の指定子など)を参照すると、コピーアウト・モードではエラーを返します。コピーイン・モードでは、それらの指定子の値は無視されます。
ttBulkCp
データファイル内の引用符で囲まれた文字列を無効にする場合は、次の注意事項が適用されます。
NULL
と区別できないため、空の文字列と長さが0(ゼロ)のバイナリ値は表すことができません。
フィールド・セパレータ文字が文字列にある場合は、バックスラッシュでエスケープさせる必要があります。そうしないと、実際のフィールド・セパレータとして扱われます。
データ行が文字列で始まり、その文字列がコメント文字で始まる場合、その文字をバックスラッシュでエスケープさせないと、その行はコメントとして扱われます。ファイル内に実際のコメントがない場合、コメント文字をnone
に設定して文字がコメント文字として誤読されないようにします。
UTF-8
の場合、NCHAR
はUTF-8
エンコードに変換されてから出力されます。UTF-8
入力はNCHAR
に変換されます。
ASCII
の場合、ASCII
文字に対応するNCHAR
値はASCII
として出力されます。ASCII
以外のNCHAR
値では、エスケープされたUnicode書式が使用されます。
Windowsでは、すべてのTimesTen Data ManagerおよびクライアントDSNで、このユーティリティがサポートされています。
アプリケーションのロックの競合問題を回避するために、ttBulkCp
実行中はDDL SQLを実行しないことをお薦めします。
説明
パフォーマンスを最適化し、ストレージ・オーバーヘッドを最小にするために、TimesTen Cacheの構成を助けます。このユーティリティは、取得されたSQLワークロード(ターゲットOracle Databaseまたは既存のSQLチューニング・セット上で実行中)を評価します。また、ターゲット・データベースのスキーマ定義も評価します。
このユーティリティは表および列の使用パターンを分析し、レポートと実装スクリプトを生成することにより、ワークロードのパフォーマンスを改善するためのTimesTenキャッシュ・グループ定義を推奨します。さらにオプションで、推奨されたキャッシュのパフォーマンスを評価し、それをターゲットOracle Databaseのパフォーマンスと比較します。
構文
一般分析
ttCacheAdvisor -oraTarget {-oraConn Oracle_connection_string} ... -oraDirObject Oracle_directory_object [{-oraDirNfs path} | {-ftp network_connection_string}] -oraRepository -oraConn Oracle_connection_string -oraDirObject Oracle_directory_object [{-oraDirNfs path} | {-ftp network_connection_string}] -ttConn TimesTen_connection_string [-captureCursorCache minutes] [-flushSharedPool] [-plsqlInfo] [-cacheSize {{size{MB|GB|TB}} | UNLIMITED}] [-writethruThreshold percent%] [-report path] [-evalSqlPerf [maximum[%]]] [-task task_name] [-description string] [-rerun] [-showSql] [-trace [traceName]] [{-import [-noSchema] path} ...] [-add {-tableAttrib [owner.]table_name {-pk '(column_name, ...)' | -fk '(column_name, ...) REFERENCES (primary_key_column_name, ...) [ON DELETE CASCADE]' | -where '(predicate)'} ... } ...] [-drop {-tableAttrib [owner.]table_name {-pk | -fk | -where} ... } ...] [{{-add | -drop} -sqlSet [owner.]sql_set_name}] [{-command | @} path]
-oraTarget
の各オプションを繰り返して同じターゲットOracle Databaseに対して複数のユーザーを指定すれば、複数のスキーマのオブジェクトを分析できます。1回のCache Advisorの評価実行では1つのOracleリポジトリのみ指定できます。
オプションで、文字列値は一重引用符または二重引用符で囲むことができます。文字列がダッシュ(-)で始まる場合、その文字列は一重引用符または二重引用符で囲む必要があります。
使用方法のメッセージを出力して終了します。
ttCacheAdvisor {{-help | -h} [option]}
ttCacheAdvisor
のリリース番号を出力し、終了します。
ttCacheAdvisor {-V | -version}
ワークロードおよびスキーマ定義をターゲットOracle Databaseからファイルにエクスポートします。
ttCacheAdvisor [{-command|@} path] {-oraTarget -oraConn oracle_connection_string -oraDirObject oracle_directory_object [{-oraDirNfs| -ftp} network_connection_string] } ... -captureCursorCache minutes [-flushSharedPool] -export [-zip] path [-showSql]
リポジトリOracle Databaseにある既存のタスクの要約または詳細を表示します。
ttCacheAdvisor [{-command|@} path] -oraRepository -oraConn oracle_connection_string -showTask [task_name] [-showSql]
既存のタスクをリポジトリOracle Databaseから削除します。
ttCacheAdvisor [{-command|@} path] -oraRepository -oraConn oracle_connection_string -dropTask task_name [-showSql]
ターゲットOracle Databaseで実行されているSQLワークロードを取得して分析するためのCache Advisorの使用の詳細は、『Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheユーザーズ・ガイド』を参照してください。
オプション
ttCacheAdvisor
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
{-add | -drop} |
-add は、指定したアイテムをttCacheAdvisor タスクに追加します。
これらのオプションを使用してキャッシュ・グループとキャッシュ表属性、およびワークロードオプションを追加したり削除したりします。 |
-cacheSize {{ size {MB|GB|TB}} | UNLIMITED} |
TimesTen データベースの最大サイズを、メガバイト(MB )、ギガバイト(GB )またはテラバイト(TB )で指定します。デフォルトはUNLIMITED です。.
この値は、TimesTen Cacheをデプロイする予定のシステムで使用可能な永続メモリーの量に設定する必要があります。 |
-captureCursorCache minutes |
ttCacheAdvisor が、Oracleターゲット・データベースのOracleカーソル・キャッシュからSQLワークロードを取得するように指定します。この取得操作は一連のスナップショットとして発生し、指定した分数間持続します。分の端数は、minutesの少数点値を使用して指定できます。.
Oracleターゲット・データベースは、内部経験則に基づいて、特定のSQL文に対するカーソルをアンロードすることによってカーソル・キャッシュを管理します。そのため、指定されたカーソル・キャッシュ・スナップショットが取得されたときに、どのSQL文に対してどのカーソルがOracleカーソル・キャッシュに入れられるのかを正確に予測することはできません。Oracleでは、一部のSQL文が取得されないことを防ぐために、少なくとも10分の取得期間を推奨しています。ただし、特定のアプリケーション・ワークロード動作や小さいOracleカーソル・キャッシュでは、SQL文が取得されない事態を防ぐため、それよりも長い取得期間が必要な場合もあります。 |
{-command|@} path |
ttCacheAdvisor コマンドのファイルを指定します。このオプションは、オプションが許可されているコマンド行のどこにでも使用できます。コマンド・ファイルは再帰的にならなければ、任意の深さにネストできます。空白行および# コメント区切り文字で始まる行は、ファイルで無視されます。 |
-description string |
ttCacheAdvisor タスクの説明を指定します。説明は最大で4000バイト長です。 |
-dropTask task_name |
指定したタスクを削除します(そのタスクのために作成またはコピーされ、他のいずれのタスクにも使用されていないSQLチューニング・セットを含む)。 |
-evalSqlPerf [ max [%]] |
ttCacheAdvisor がTimesTenデータベースのSQLワークロード文のパフォーマンスをターゲットOracle Databaseと比較することを指定します。-evalSqlPerf オプションはテスト・ターゲット・データベースでのみ使用し、本番ターゲット・データベースでは使用しないでください。
評価するSQL文の数またはパーセントを指定できます。パーセントの場合は 評価するSQL文の数を制限する場合は、
|
-export [-zip] path |
-captureCursorCache オプションで指定したワークロードをttCacheAdvisor がエクスポートすることを指定します。
-exportオプションは
|
-fk '( column_name , ...) REFERENCES ( primary_key_column_name , ...) [ON DELETE CASCADE] ' |
表の外部キーを指定します。指定した外部キーがOracle Database内の既存の外部キーのサイクルを作成する場合、ttCacheAdvisor は既存の外部キーを使用せず、指定した外部キーを使用します。
|
- flushSharedPool |
ワークロードの取得前にターゲットOracle Databaseの共有プールをフラッシュします。-captureCursorCache オプションを指定した場合にのみ指定できます。
|
{-help | -h} [ option ] |
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-import [-noSchema] path |
以前にエクスポートされたワークロードおよびスキーマをttCacheAdvisor がインポートすることを指定します。
-importオプションは スキーマなしでワークロードをインポートするには、
以前にエクスポートされた複数のスキーマやワークロードをインポートするために、 ワークロードおよびスキーマを |
-oraConn Oracle_connection_string |
Oracle Databaseユーザーとオプションのパスワード、Oracle Netサービス名 および任意のオプション接続属性を指定します。Oracle接続文字列の標準書式は次のとおりです。
Oracle Database接続文字列からパスワードが省略された場合、パスワードを求めるプロンプトが アスタリスク( 指定できるリポジトリOracle Databaseへの接続は最大1つです。 Oracleターゲット・データベースへの複数の接続を指定して、複数のターゲット・スキーマのスキーマ定義を分析し、もともとは別のOracleターゲット・データベース・ユーザーにより実行されたSQL文のパフォーマンス評価を行うことができます。Oracleターゲット・データベースへ複数の接続を指定するには、別のターゲットOracle Databaseユーザーおよび同じターゲットOracleネット・サービス名を使用して、
|
-oraRepository |
ttCacheAdvisor がアプリケーション・ワークロードおよびスキーマ定義の分析を実行するのに使用されるリポジトリOracle Database (バージョン11.2.0.2以上)を指定します。
|
-oraTarget |
TimesTenデータベースでキャッシュするターゲットOracle Database (バージョン10.2.0.4以上)を指定します。
|
-pk '( column_name , ...)' |
表の主キーを指定します。これは、Oracle Database表のすべての主キーよりも優先されます。
|
-plsqlInfo |
SQL文が発生したPL/SQLオブジェクトに関する情報を持つ、取得済ワークロードを増分します。-captureCursorCache オプションを指定した場合にのみ指定できます。
このワークロード増分処理は、ターゲット・データベースの負荷を増加させる可能性があります。 |
-report path |
ttCacheAdvisor によってリコメンデーション・レポートおよび実装スクリプトが書き込まれるTimesTenシステムのディレクトリを指定します。デフォルトは、ttCacheAdvisor が起動されたtask_name ディレクトリです。
|
-rerun |
ttCacheAdvisor が現在のタスクを再実行することを指定します。-rerunオプションは、-task task_name オプションとともに使用する必要があります。 |
-showSql |
ttCacheAdvisor が、TimesTenデータベース、ターゲットOracle DatabaseおよびリポジトリOracle Databaseで実行するSQL文を表示することを指定します。文を表示した後でttCacheAdvisor は続行するかどうかを問うプロンプトを表示します。
このオプションを使用して、影響が発生する前に |
-showTask [task_name ] |
指定したタスクまたはすべてのタスクに関する情報を表示します。task_name が指定されていない場合、リポジトリOracle Databaseに保管されているすべてのタスクについて要約情報が表示されます。task_name が指定されていない場合、指定したタスクについての詳細情報が表示されます。 |
-sqlSet [ owner .] sql_set_name |
SQLチューニング・セットをttCacheAdvisor タスクに追加、または削除することを指定します。-add が指定された場合、ttCacheAdvisor は、指定されたSQLチューニング・セットを最初にリポジトリOracle Databaseで検索し、次にターゲットOracle Databaseで検索します。-drop が指定された場合、ttCacheAdvisor はタスクからSQLチューニング・セットを削除します。タスクのためにSQLチューニング・セットが作成またはコピーされた場合も、ttCacheAdvisor はリポジトリ・データベースからSQLチューニング・セットを永続的に削除します。
コマンドラインでは複数のSQLセットを追加または削除できます。次に例を示します。 -add -sqlSet ADVISOR.TEST1 -add -sqlSet ADVISOR.TEST2 |
-tableAttrib [ owner .] table_name |
ttCacheAdvisor がキャッシュのリコメンデーションに使用するキャッシュ・グループおよびキャッシュ表属性を指定します。スキーマおよび表の名前にはワイルドカード文字(% )を含めることができます。属性を削除する場合、スキーマおよび表の名前はそれらが追加されたときに指定された名前と一致する必要があります(ワイルドカード文字がある場合はそれを含む)。
スキーマまたは表の名前にワイルドカード文字を使用することにより、属性を複数の表に適用するように指定できます。 |
-task task_name |
タスク名を指定します。名前は最大30バイト長が可能で、リポジトリOracle Databaseに保管されているttCacheAdvisor タスクで固有である必要があります。言い換えれば、task_name という名前のタスクは、ttCacheAdvisor ユーティリティの実行時に存在することはできません。それ以外の場合、タスクは-dropTask オプションを使用して最初に削除する必要があります。
タスクとは、ワークロード、パフォーマンス結果、およびユーザーが指定する タスク名を使用してタスクを実行、再実行、表示、または削除します。デフォルトのタスク名は |
-trace [ traceName ] |
Oracle TimesTenカスタマ・サポートに提供できる、デバッグ・トレース情報を取得します。
デフォルトでは、すべてのトレース・ファイルが次のディレクトリに置かれています。
|
-ttConn TimesTen_connection_string |
ttCacheAdvisor がキャッシュの検証と評価に使用するTimesTenデータベースを指定します。
例:
接続文字列から
|
-V | -version |
ttCacheAdvisor のリリース番号を出力し、終了します。 |
-where '( predicate )' |
読取り専用キャッシュ・グループを使用している場合は、表に対してWHERE 句を指定します。TimesTenは、AWTキャッシュ・グループに対するこのオプションの値は無視します。
|
-writethruThreshold percent% |
更新操作または書込み操作のしきい値をパーセントで指定します(接尾辞の% 文字を含む)。表または関連する表セットに対するワークロードの更新操作の割合が、指定したしきい値以下の場合、ttCacheAdvisor はOracle Database表をキャッシュするために読取り専用キャッシュ・グループを推奨します。それ以外の場合、ttCacheAdvisor は非同期ライトスルー(AWT)キャッシュ・グループを推奨します。
デフォルトのしきい値はゼロ(0)です。これは、表または関連する表セットに対する更新操作がワークロードに少なくとも1つ含まれている場合、 |
高度なオプション
高度なCache Advisorユーザーに対しては次のオプションをお薦めします。これらのオプションを-export
や-import
オプションとともに使用して、ファイル転送パフォーマンスを向上できます。
オプション | 説明 |
---|---|
-ftp network_connection_string |
ターゲットOracle Database、リポジトリOracleシステムおよびTimesTenデータベース間でファイルを転送するためのネットワーク接続を指定します。
デフォルトで、Cache Advisorは
|
-oraDirNfs path |
ターゲットOracle Databaseシステム、リポジトリOracle Databaseシステム、およびTimesTenデータベース・システム間でファイルを転送するためのネットワーク接続を指定します。
デフォルトで、Cache Advisorは |
-oraDirObject Oracle_directory_object |
ttCacheAdvisor がデータ・ポンプを使用して、ワークロードおよびスキーマ定義をダンプ・ファイルからインポートしたり、ダンプ・ファイルへエクスポートするために使用するOracle Databaseディレクトリ・オブジェクトを指定します。このディレクトリ・オブジェクトは、-oraTarget オプションと一緒に使用されている場合は、ターゲットOracle Databaseのホスト上のローカル・ファイル・システムのディレクトリ・パスを参照する必要があり、あるいは-oraRepository オプションと一緒に使用されている場合は、リポジトリOracle Databaseのホスト上のローカル・ファイル・システムのディレクトリ・パスを参照する必要があります。デフォルトのディレクトリ・オブジェクトはTTCA_DIRECTORY で、Cache Advisorのセットアップの間に作成されます。TTCA_DIRECTORY ディレクトリ・オブジェクトは、-oraDirNfs または-ftp オプションとともに使用するように構成されていません。-oraDirNfs または-ftp オプションを使用する場合には、-oraDirObject オプションを使用してください。
|
例
30分間、ターゲット・データベースに対してSQLワークアラウンドを収集します。ワークロードの取得前に、ターゲット・データベースの共有プールをフラッシュします。ワークロードを分析し、./testtask
ディレクトリにレポートを作成します。
% ttCacheAdvisor -oraTarget -oraConn orauser@targetdb \ -oraRepository -oraConn advisor@repositorydb \ -ttConn "DSN=cacheadvisor;UID=cacheuser" \ -captureCursorCache 30 -flushSharedPool -task testtask
15分間、ターゲット・データベースに対してSQLワークアラウンドを収集します。TimesTenデータベースおよびターゲット・データベースで実行されたすべてのSQL文のパフォーマンスを評価します。HTMLレポート・ファイルを/home/ttuser/cacheadvreport
ディレクトリに書き込みます。
% ttCacheAdvisor -oraTarget -oraConn orauser@targetdb \ -oraRepository -oraConn advisor@repositorydb \ -ttConn "DSN=cacheadvisor;UID=cacheuser" \ -report /home/ttuser/cacheadvreport -captureCursorCache 15 -evalSqlPerf
10分間、ターゲット・データベースに対してSQLワークアラウンドを収集します。ワークロードの取得前に、ターゲット・データベースの共有プールをフラッシュします。/home/ttuser
ディレクトリに書き込まれたcacheadvcapture.zip
という名前の1つのファイルに、取得したワークロードをエクスポートします。
% ttCacheAdvisor -oraTarget -oraConn orauser@targetdb \ -captureCursorCache 10 -flushSharedPool -export -zip \ /home/ttuser/cacheadvcapture
/home/ttuser/cacheadvcapture.zip
ファイルからSQLワークロードをインポートし、分析します。HTMLレポート・ファイルを/home/ttuser/cacheadvreport
ディレクトリに書き込みます。
% ttCacheAdvisor -oraTarget -oraConn orauser@targetdb \ -oraRepository -oraConn advisor@repositorydb \ -ttConn "DSN=cacheadvisor;UID=cacheuser" \ -report /home/ttuser/cacheadvreport -task temptask \ -import /home/ttuser/cacheadvcapture
説明
コマンドの使用時にTimesTenの状態に関する情報が収集されます。この情報は、問題を診断する場合に役立つことがあります。TimesTenカスタマ・サポートでは、現場のカスタマの問題を診断するために、繰り返し追加情報の提供をお願いする必要がある場合があります。
TimesTenカスタマ・サポートでは、このユーティリティで収集された情報の提供をお願いする場合があります。この情報は、サポート電子メールで送信できます。
このユーティリティではエラーの解釈は行われません。状態に関する情報のみが収集されて、ttCapture
ユーティリティを起動したディレクトリにあるttcapture.
date.number.log
ファイルに出力が送信されます。通常、このユーティリティではサポート事例に関係する一般的な情報が収集されます。
注意: ディレクトリとファイル名は、それらの間にスペースがある場合には常に二重引用符で囲む必要があります。 |
構文
ttCapture {-h | -help | -?} ttCapture {-V | -version} ttCapture [-noinstinfo] [-nosysinfo] [-stdout | -dest dir] [-logdir dir] [dspath | DSN] ttCapture [-noinstinfo] [-nosysinfo] [-stdout | -dest dir] [-logdir dir] [-noconnect] [dspath | DSN] ttCapture -noconnect [dspath | DSN]
オプション
ttCapture
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-dest dir |
指定されたディレクトリに出力ファイルを書き込みます。 |
DSN |
チェックするデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
dspath |
評価するデータベースの完全修飾名を指定します。これは接続に関連付けられたDSNではなく、データベースのODBC定義でDataStore= パラメータに指定した、データベースに関連付けられた完全修飾データベース・パス名です。
たとえば、ファイル 注意: |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-logdir dir |
ログ・ディレクトリの位置を指定します。-dspath オプションを付けて使用する必要があります。指定しない場合、ログ・ディレクトリを使用できないことがあります。 |
-noconnect |
ユーティリティがDSNに接続せずに、DSNの情報を取得する必要があることを指定します。
指定された場合、 このオプションは、大規模なデータベースをロードすることを望まない場合や接続障害で問題を報告する際に役立ちます。 |
-noinstinfo |
ttCapture がインストール情報を取得しないことを示します。 |
-nosysinfo |
ttCapture がシステム情報を取得しないことを示します。 |
-stdout |
UNIXシステムの場合、すべての出力はファイルに書き込まれるのではなく、ttCapture によってstdout に書き込まれます。Windowsでは、ttCapture によってコマンド ・プロンプトに書き込まれます。 |
-V | -version |
ttCapture のリリース番号を出力し、終了します。 |
構文
ttCheck {-h | -help | -?} ttCheck {-V | -version} ttCheck [ [-blkDir] [-compHeap] [-header] [-heap] [-indexHeap] [-log] [-permBlkDir] [-permHeap] [-tempBlkDir] [-tmpHeap] [-tables tblName [...]] [-users userName [...]] [-level levelNum] ] [...] [-m maxErrors] [-f outFile] [-v verbosity] {DSN | [-connstr] connection_string | dspath}
オプション
ttCheck
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-blkDir |
すべてのブロック・ディレクトリをチェックします。 |
-compHeap |
コンパイル・ヒープ構造をチェックします。 |
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
チェックするデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
dspath |
チェックするデータベースの完全修飾名。これは、接続に対応付けられたDSNではありません。データベースのDSNでDataStore= parameter 接続属性に指定した、データベースに関連付けられた完全修飾データベース・パス名です。
たとえば、ファイル |
-f outFile |
出力ファイル名を指定します。デフォルトはstdout です。 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-header |
データベース・ヘッダーの内容をチェックします。 |
-heap |
すべてのヒープ構造をチェックします。 |
-indexHeap |
索引ヒープ構造をチェックします。 |
-level levelNum |
ヘッダー、ブロック・ディレクトリ、ヒープおよび表のチェック・レベルを示します。同一コマンドで異なるレベルを使用して異なる構造をチェックできます。レベル指定は、まだレベル指定が行われていない、コマンド文字列の左側に指定されているすべての構造に適用されます。コマンド文字列に構造が指定されていない場合、レベル指定はすべての構造に適用されます。
|
-log |
ログ・バッファをチェックします。 |
-m maxErrors |
レポートするエラーの最大数です。デフォルトは10で、この場合は関連エラーがいくつか追加されてレポートされることもあります。0の場合、ユーティリティは接続のみを行って戻ります。 |
-permBlkDir |
永続パーティションのブロック・ディレクトリをチェックします。 |
-permHeap |
永続ヒープ構造をチェックします。 |
-tables tblName [...] |
tblName で指定される表をチェックします。 |
-tempBlkDir |
一時パーティションのブロック・ディレクトリをチェックします。 |
-tmpHeap |
一時ヒープ構造をチェックします。 |
-users userName [...] |
userName で指定されるユーザーの表をチェックします。 |
-V | -version |
ttCheck のリリース番号を出力し、終了します。 |
-v verbosity |
0 : 出力なし(プログラムの終了ステータスで、エラーが検出されたかどうかが示されます)。
|
例
test_db
データベースのすべての構造のチェックを行うには、次のように実行します。
ttCheck test_db
test_db
データベースのすべての構造の健全性チェックを行うには、次のように実行します。
ttCheck -level 1 test_db
test_db
データベースのすべての表のチェックを行うには、次のように実行します。
ttCheck -tables test_db
test_db
データベースのすべての表の物理的構造および行内容のチェックを行うには、次のように実行します。
ttCheck -tables -level 3 test_db
test_db
データベースのすべてのヒープ構造、行内容および索引の健全性チェックを行うには、次のように実行します。
ttCheck -heap -level 1 -tables -level 4 test_db
test_db
データベースの表tab1
およびtab2
の物理的構造および行内容のチェックを行うには、次のように実行します。
ttCheck -tables tab1 tab2 -level 3 test_db
注意
ttCheck
によって返される情報は、主にTimesTenカスタマ・サポートによってTimesTenデータベースの内部データ構造の問題を診断するために使用されますが、システム管理者および開発者にとって役立つ場合があります。
ttCheck
ユーティリティは、システム上にアクティブなトランザクションがないときに実行する必要があります。
ttCheck
ユーティリティは、データベースの他の表と同じようにビューのチェックも行います。ただし、ビューの問合せの結果とビューの内容が一致するかどうかは確認できません。
構造を指定しない場合、ttCheck
はすべての構造をチェックします。指定した表の名前やユーザーが検出されない場合は、エラーは返されません。
このユーティリティの実行には、時間がかかる場合があります。冗長レベル2
によって、進捗状況のレポートを出力できます。
このユーティリティは、TimesTen Data Managerがインストールされている場合にのみサポートされます。
説明
Oracle Clusterwareの高可用性フレームワークを利用するTimesTenアクティブ・スタンバイ・ペアを管理します。このユーティリティは、アクティブ・スタンバイ・ペアおよび対応するClusterwareリソースを管理するために、管理プロセスを起動し、スクリプトを生成し、その他の機能を実行します。
Oracle Clusterwareを使用してTimesTenアクティブ・スタンバイ・ペアを管理する方法の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』を参照してください。
次のコマンドは、高度な高可用性がある場合にのみ使用できます。
ttCWAdmin -addMasterHosts
ttCWAdmin -addSubscriberHosts
ttCWAdmin -createVIPs
ttCWAdmin -delMasterHosts
ttCWAdmin -delSubscriberHosts
ttCWAdmin -dropVIPs
基本的な高可用性の場合、これらのコマンドは失敗します。
必要な権限
Windows 2008では、管理者権限を持つユーザーは、すべてのコマンドを管理者として実行できます。その他のサポートされているWindowsプラットフォームでは、管理者権限を持つユーザーは、このユーティリティのすべてのコマンドを実行できます。
UNIXでは、root
ユーザーはこのユーティリティのすべてのコマンドを実行できます。root
ユーザーがこれらのコマンドを実行する必要があります。
ttCWAdmin -addMasterHosts
ttCWAdmin -addSubscriberHosts
ttCWAdmin -createVIPs
ttCWAdmin -delMasterHosts
ttCWAdmin -delSubscriberHosts
ttCWAdmin -ocrConfig
ttCWAdmin -dropVIPs
管理ユーザーは、このユーティリティのその他すべてのコマンドを実行できます。
接続文字列またはDSNに認証情報が指定されていない場合、続行する前にユーザーIDおよびパスワードの入力が求められます。
構文
ttCWAdmin {-h | -help | -?} ttCWAdmin {-V | -version} ttCWAdmin -init [-hosts "host_name1, host_name2[, ...]"] ttCWAdmin {-createVIPs | -dropVIPs | -create | -drop | -restore | -start | -stop | -status} [-ttclusterini path] [-dsn DSN] ttCWAdmin -switch [-timeout seconds] -dsn DSN ttCWAdmin -relocate -dsn DSN ttCWAdmin -reauthenticate -dsn DSN ttCWAdmin -ocrConfig ttCWAdmin -beginAlterSchema -dsn DSN ttCWAdmin -endAlterSchema -dsn DSN ttCWAdmin -addMasterHosts [-hosts "host_name1, host_name2[, ...]"] -dsn DSN ttCWAdmin -delMasterHosts [-hosts "host_name1, host_name2[, ...]"] -dsn DSN ttCWAdmin -addSubscriberHosts [-hosts "host_name1, host_name2[, ...]"] -dsn DSN ttCWAdmin -delSubscriberHosts [-hosts "host_name1, host_name2[, ...]"] -dsn DSN ttCWAdmin -start [-noapp] -dsn DSN ttCWAdmin -stop -dsn DSN ttCWAdmin -startapps -dsn DSN ttCWAdmin -stopapps -dsn DSN ttCWAdmin -shutdown [-hosts "host_name1, host_name2[, ...]"]
オプション
ttCWAdmin
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-addMasterHosts |
高可用性が採用されている場合、マスター・ホストのプールにスペア・ホストを動的に追加します。コマンドラインでは、複数のホスト名をカンマで区切ります。
UNIXシステムでは、 |
-addSubscriberHosts |
高可用性が採用されている場合に、サブスクライバ・ホストのプールにスペア・ホストを動的に追加します。コマンドラインでは、複数のホスト名をカンマで区切ります。
UNIXシステムでは、 |
-beginAlterSchema |
アクティブ・スタンバイ・ペア・スキームの新しいスキーマ・オブジェクトを自動的に追加できない場合に、アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームに対するキャッシュ・グループの変更、追加または削除を手動で行うことができます。また、PL/SQLプロシージャ、順序、マテリアライズド・ビュー、データを含む表の索引を作成することも可能です。Oracle Clusterwareで管理されない読取り専用のサブスクライバを追加できます。オブジェクトをスキーマに追加すると、アクティブ・スタンバイ・ペアは停止しますが、グリッドを使用している場合は、アクティブ・ノードはアタッチされたままになります。
関連項目: |
-create |
指定したDSNのアクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームを作成し、関連するアクション・スクリプトを作成します。
このコマンドの内容は次のとおりです。
|
-createVIPs |
アクティブ・スタンバイ・ペアの仮想IPアドレスを作成します。DSNを指定しない場合は、そのTimesTenインスタンス管理者が管理する、すべてのアクティブ・スタンバイ・ペアの情報と、Oracle Clusterwareで管理されるTimesTenインスタンス名が表示されます。 |
-delMasterHosts |
高可用性が採用されている場合、マスター・ホストのプールからスペア・ホストを動的に削除します。コマンドラインでは、複数のホスト名をカンマで区切ります。
指定されたホストがスペア・ホストでない場合、コマンドは失敗します。 UNIXシステムでは、 |
-delSubscriberHosts |
高可用性が採用されている場合に、サブスクライバ・ホストのプールからスペア・ホストを動的に削除します。コマンドラインでは、複数のホスト名をカンマで区切ります。
指定されたホストがスペア・ホストでない場合、コマンドは失敗します。 UNIXシステムでは、 |
-drop |
アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームを削除し、そのアクション・スクリプトを削除します。 |
-dropVIPs |
アクティブ・スタンバイ・ペアの仮想IPアドレスを削除します。 |
-endAlterSchema |
このオプションは、 オプションを使用した操作後に発行されます。オブジェクトがスキーマに追加された後にアクティブ・スタンバイ・ペアをロール・アウトし、新しいレプリケーションのチェックサムを記録します。古いスタンバイは破棄され、複製により再作成されます。 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-init |
TimesTenクラスタ・エージェントを起動します。 |
-ocrConfig |
TimesTenクラスタ情報は、Oracle Cluster Registry(OCR)に保存されます。このオプションは管理ユーザーをOCRに登録します。クラスタの初期化手順を実行する前に、管理ユーザーを登録しておく必要があります。
UNIXおよびLinuxシステムでは、クラスタを作成する前に、 Windowsシステムでは、インスタンス管理者でログインして、このコマンドを実行します。 停止している既存のクラスタを起動する場合は、この手順を実行する必要はありません。 |
-reauthenticate |
このコマンドは、ユーザー名やパスワードが変更された後に、これらを再認証します。1つのパスワードしか変更されない場合でも、このコマンドはすべてのユーザー名およびパスワードの入力を求めます。
詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のOracle Clusterwareを使用した場合のユーザー名またはパスワードの変更に関する説明を参照してください。 |
-relocate |
データベースをローカル・ホストから、cluster.oracle.ini 構成ファイル内のMasterHosts 属性で指定されている次に使用可能なスペア・ホストに再配置します。使用可能なスペア・ホストがない場合、エラーが返されます。
ローカル・ホスト上でデータベースがアクティブな場合、同一クラスタのリモート・スタンバイ・ストアがアクティブになるように、最初にロールが元に戻されます。スペア・ホスト上に新しく移行されたデータベースは、常にスタンバイ・データベースになります。これは、高可用性が採用されているときに、ホストをオフラインにする必要がある場合、データベースを強制的に再配置するのに役立ちます。基本的な高可用性(HA)が同一クラスタにデプロイされている場合、このコマンドは失敗します。 |
-restore |
RepBackupDir で指定したバックアップからアクティブ・マスター・データベースをリストアします。AutoRecover が有効なときには、このコマンドを使用しないでください。 |
-shutdown |
TimesTenクラスタ・エージェントを停止します。 |
-start [-noapp] |
クラスタ・アクティブ・スタンバイ・ペアを起動します。これにより、アクティブなデータベース上のすべてのエージェントが起動され、必要に応じて複製によりスタンバイ・データベースおよびサブスクライバ・データベース(ある場合)が作成され、続いてそれらのデータベース上のすべてのエージェントが起動します。-noapp を指定すると、アプリケーションは起動されません。後ほどアプリケーションを起動するには、-startapps オプションを使用できます。 |
-startapps |
クラスタ内のアプリケーションを起動します。 |
-stopapps |
クラスタのアプリケーションを停止します。 |
-status |
クラスタのリソースのステータスを取得します。 |
-stop |
レプリケーション・エージェントとキャッシュ・エージェントを停止し、アクティブ・スタンバイ・ペアの両方のデータベースからアプリケーションを切断します。また、Oracle Clusterwareで管理されているキャッシュ・グリッドからグリッド・メンバーを自動的にデタッチします。 |
-switch |
クラスタ内でアクティブ・スタンバイ・ペアのロールを元に戻します。スタンバイ・データベースは新たにアクティブになり、既存のアクティブ・データベースがスタンバイ・データベースになります。 |
-timeout seconds |
-switch オプションのタイムアウト値を指定します。0を超える整数値を指定します。デフォルトは900 秒です。
無効な値を入力した場合、TimesTenではデフォルト値の タイムアウト時間が過ぎた場合、TimesTenからエラーメッセージが返され、スタンバイ・データベースの検証に失敗します。 |
-dsn DSN |
アクティブ・スタンバイ・ペアのDSNを指定します。 |
-hosts " host_name1 , host_name2 [, ...] " |
TimesTenクラスタ・エージェントを起動または停止するホストを指定します。このオプションを指定しない場合、TimesTenクラスタ・エージェントはすべてのホストで起動または停止されます。 |
-ttclusterini path |
cluster.oracle.ini ファイルのフルパス名を指定します。デフォルトの場所はデーモン・ホーム・ディレクトリにあります。デフォルトの場所をお薦めします。 |
-V | -version |
ttCWAdmin のリリース番号を出力し、終了します。 |
例
DSN clusterDSN
を使用して、Oracle Clusterwareで管理されるアクティブ・スタンバイ・ペアを作成および起動するには、次のように入力します。
ttCWAdmin -create -dsn clusterDSN ttCWAdmin -start -dsn clusterDSN
DSN clusterDSN
を使用して、Oracle Clusterwareで管理されるアクティブ・スタンバイ・ペアを停止および削除するには、次のように入力します。
ttCWAdmin -stop -dsn clusterDSN ttCWAdmin -drop -dsn clusterDSN
注意
Oracle ClusterwareをTimesTenで使用する場合、次のコマンドおよびSQL文は使用できません。
CREATE ACTIVE STANDBY PAIR
、ALTER ACTIVE STANDBY PAIR
およびDROP ACTIVE STANDBY PAIR
SQL文。
ttAdmin
ユーティリティの-cacheStart
および-cacheStop
オプション(アクティブ・スタンバイ・ペアの作成後)。
ttRepAdmin
ユーティリティの-duplicate
オプション。
ttRepStart
およびttRepStop
組込みプロシージャ。
クラスタ内のアクティブ・スタンバイ・ペアがグリッドのメンバーである場合は、キャッシュ・グリッドを管理するための組込みプロシージャ。
ttAdmin
ユーティリティの-repStart
および-repStop
オプション。
また、ttCWAdmin
-shutdown
をコールする前にttDaemonAdmin
-stopをコールしないでください。
Oracle Clusterwareと統合されたTimesTenでは、このような操作は、ttCWAdmin
ユーティリティおよびcluster.oracle.ini
ファイル内の属性によって行われます。
構文
ttDaemonAdmin {-h | -help | -?} ttDaemonAdmin {-V | -version} ttDaemonAdmin [-force] {-start | -stop | -restart} ttDaemonAdmin [-startserver | -restartserver] ttDaemonAdmin [-force] -stopserver ttDaemonAdmin -verbose
オプション
ttDaemonAdmin
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-force |
警告が返された場合にも、TimesTenメイン・デーモンを起動または停止します。または-stopserver と併用すると、ただちにサーバー・プロセスを停止します。 |
-restart |
TimesTenメイン・デーモンを再起動します。 |
-restartserver |
TimesTen Serverを再起動します。 |
-start |
TimesTenメイン・デーモンを起動します。 |
-startserver |
TimesTen Serverデーモンを起動します。 |
-stop |
TimesTenメイン・デーモンを停止します。 |
-stopserver |
TimesTen Serverデーモンを停止します。
|
-V | -version |
ttDaemonAdmin のリリース番号を出力し、終了します。 |
注意
TimesTen Serverのオプションに対する変更は一時的なものです。TimesTen Serverのオプションの設定を永続的または無効にするには、ttendaemon.options
ファイルのオプションを変更する必要があります。
-force
オプションを使用すると、データベースがリカバリ処理を必要とする状態になる場合があるため、注意が必要です。
このユーティリティをWindows Vista上で使用する場合は、Windowsの管理者権限で実行する必要があります。デーモンを停止するときは(ttDaemonAdmin -stop
)、まずデータベースに対するすべてのアプリケーション接続を停止します。また、レプリケーション・エージェントとキャッシュ・エージェントを実行している場合は、これらも停止します。これにより、デーモンを再起動する際の起動時間が短縮されます。また、アプリケーションの接続やエージェントを停止しないと、データベースが無効になる可能性があります。
Oracle Clusterwareエージェントを起動中の場合は、TimesTenメイン・デーモン(ttDaemonAdmin -stop
)を停止する前に、ローカル・ホスト上でエージェントを停止する必要があります。Clusterwareエージェントを停止しない場合は、このコマンドによってメイン・デーモンは一時的に停止しますが、その後再起動します。Oracle Clusterwareエージェントを停止するには、次のコマンドを使用します。
ttcwadmin -shutdown -hosts
localhost
このユーティリティを使用してサーバーを再起動する場合、TimesTenデーモンはttendaemon.options
ファイルを読み取って、前回の読取り後に変更があったかどうかを確認します。ファイルが変更されていた場合、TimesTenは次のオプションの値を確認します。
-server -serverShmIpc -serverShmSize -noserverlog
説明
TimesTenデーモン(WindowsではTimesTen Data Managerサービスと呼ばれます)とそのサブデーモンおよびエージェントは、エラーおよびステータス・メッセージを次のデーモン・ログに書き込みます。
実行が必要になる可能性があるアクションなど、注意する必要がある情報を含むユーザー・エラー・ログ
ユーザー・エラー・ログに含まれるすべての情報に加えて、TimesTenカスタマ・サポートによって使用される情報が含まれるサポート・ログ
ttDaemonLog
ユーティリティを使用すると、次の操作を実行できます。
ユーザー・エラー・ログで報告されるイベントのタイプとメッセージのカテゴリを管理します。
ログから標準出力にすべてのメッセージまたは選択したカテゴリのメッセージを表示します。
構文
ttDaemonLog {-h | -help | -?} ttDaemonLog {-V | -version} ttdaemonLog [-show type] [-b | -r | -s] [-f] [-maxlines] [-loglevel level [DSN | -connstr connStr]] [-[no]logcomponent component [DSN | -connstr connStr]] [-logreset] [-msg messagestring] [-setquiet | -setverbose] [-file filename] [-facility name] [-n computer]
注意:
|
オプション
ttDaemonLog
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-b |
TimesTenによって生成されたすべてのログ・エントリを出力します。 |
-f |
ログの終わりに達しても、ttDaemonLog は終了せずに継続し、定期的にログのポーリングを行って、追加のTimesTenログ・レコードを検索して表示します。これは、リアルタイムで更新されるログ・データを表示する場合などに役立ちます。 |
-facility name |
使用されているsyslog 機能名を指定します。
注意: このオプションはUNIXにのみ適用されます。 |
-file filename |
TimesTenログ・メッセージを記録するファイルを指定します。
指定しない場合は、システムの 注意: このオプションはUNIXにのみ適用されます。 |
-h
|
ttDaemonLog 使用情報を表示して終了します。 |
-maxlines |
-f が指定された場合、ログの最終行の最大数はデフォルトで40 行です。0 が指定された場合、最大値はありません。 |
-logcomponent component
|
デフォルトでは、すべてのカテゴリのメッセージがログに記録されますが、-logcomponent を使用して、ログに記録するカテゴリを指定したり、-nologcomponent を使用して、ログに記録しないカテゴリを指定することができます。1つのコンポーネントしか指定できませんが、これらのオプションを指定してttDaemonLog を複数回実行し、目的の一連のメッセージを決定できます。
このオプションは、DSNまたは接続文字列が指定されている場合、指定されたデータベースにのみ適用されます。 サポートされるカテゴリは次のとおりです。
|
-loglevel level |
サポート・ログに記録されるメッセージのレベルのカットオフを指定します。値が低いほどメッセージ数は少なくなります。(たとえば、レベル5を指定した場合、レベル1、2、3、4または5のメッセージがログに記録されます。)通常、このオプションはカスタマ・サポート使用でのみ適用されます。
このオプションは、DSNまたは接続文字列が指定されている場合、そのデータベースにのみ適用されます。 |
-logreset |
イベント・ロギング・パラメータをリセットします。 |
-msg messagestring |
指定したテキストをTimesTenユーザー・ログに挿入します。 |
-n computer |
異なるコンピュータのログを表示します。対象のコンピュータの汎用命名規則(UNC)名を指定します。
注意: このオプションは、Windows上で、通常の使用ではないTimesTenログ記録用Windowsイベント・ログを使用している場合にのみ適用されます。 |
-r |
TimesTenレプリケーション・エージェント・ログのみを出力します。(-show replication と同じです。) |
-s |
TimesTen Serverのログのみを出力します。(-show server と同じです。) |
-setverbose
|
TimesTen冗長ロギングを有効(-setverbose )または無効(-setquiet )にします。 |
-show type |
ttDaemonLog を使用してログ・メッセージを標準出力に表示する場合、次のタイプのいずれかを指定して-show オプションを使用し、表示されるログ・メッセージをそのタイプのみに限定できます。
注意: |
-V | -version |
ttDaemonLog のリリース番号を出力し、終了します。 |
例
デフォルトでは、ttDaemonLog
ユーティリティでは、すべてのTimesTenコンポーネントのメッセージおよびエラーが記録されます。-nologcomponent
オプションを設定すると、ログに書き込まれる範囲を絞り込むことができます。このオプションは、選択したデータベースまたはすべてのデータベースに適用できます。
ローカル・コンピュータ上のTimesTenのデーモンおよびサーバーからのすべての出力を表示するには、次のように入力します。
ttDaemonLog
すべてのデータベースのレプリケーションに関連するメッセージおよびエラーがログに書き込まれないようにするには、次のように入力します。
ttDaemonLog -nologcomponent replication
masterdsn
データベースのレプリケーションに関連するメッセージおよびエラーがログに書き込まれないようにするには、次のように入力します。
ttDaemonLog -nologcomponent replication masterdsn
レプリケーションおよびTimesTen Cacheの両方のエラーおよびメッセージがログに書き込まれないようにするには、次のように入力します。
ttDaemonLog -nologcomponent replication ttDaemonLog -nologcomponent cache
-nologcomponent
オプションを使用してコンポーネントを無効にした後にそれを再度有効にするには、-logcomponent
オプションを使用できます。たとえば、前述の例で示したように、レプリケーションおよびTimesTen Cacheのメッセージを無効にした後に、レプリケーション・メッセージを次のように再度有効にできます。
ttDaemonLog -logcomponent replication
すべてのTimesTenコンポーネントのログへの書込みを再度有効にするには、次のように-logreset
オプションを使用します。
ttDaemonLog -logreset
TimesTen Serverは、アプリケーションがクライアントDSNに接続されるか、またはクライアントDSNから切断されるたびにメッセージを生成します(ただし、インストール時にこれらのメッセージの生成を指定している場合)。サーバー・ログ・メッセージのみを表示するには、次のように入力します。
ttDaemonLog -show server
レプリケーション・エージェント・メッセージのみを表示するには、次のように入力します。
ttDaemonLog -show replication
キャッシュ・エージェント・メッセージのみを表示するには、次のように入力します。
ttDaemonLog -show cache
TimesTenプロセスからのすべてのメッセージを表示するには、次のように入力します。
ttDaemonLog -show all
ロギングをデフォルトの冗長レベルにリストアするには、-setverbose
オプションを使用します。
ttDaemonLog -setverbose
UNIXで、ファイル/var/adm/syslog/syslog.log
にログ出力を書き込むには、次のように入力します。
ttDaemonLog -file /var/adm/syslog/syslog.log
UNIXで、ロギングをlocal7
機能に送るには、次のように入力します。
ttDaemonLog -facility local7
構文
ttDestroy {-h | -help | -?} ttDestroy {-V | -version} ttDestroy [[-wait] [-timeout secs]] [-force] {-connStr connection_string | DSN | dspath}
オプション
ttDestroy
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
破棄するデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
dspath |
破棄するデータベースの完全修飾名。
これは接続に関連付けられたDSNではなく、データベースのODBC定義で たとえば、ファイル |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-force |
TimesTenの互換性のないバージョンまたは異なるインスタンスのファイルであっても破棄します。 |
-timeout seconds |
ttDestroy が待機する時間を秒単位で指定します。タイムアウト値が指定されない場合、TimesTenは破棄の処理を再試行する前に5秒間待機します。 |
-V | -version |
ttDestroy のリリース番号を出力し、終了します。 |
-wait |
データベースが使用中などの一時的な条件によりデータベースを破棄できない場合、成功するまで継続的にttDestroy に破棄の処理を再試行させます。 |
注意
ttDestroy
を使用することが、完全かつ安全にデータベースを削除する唯一の方法です。データベース・チェックポイントやトランザクション・ログ・ファイルを手動で削除しないでください。
このユーティリティは、TimesTen Data Managerがインストールされている場合にのみサポートされます。
破棄するデータベースがキャッシュ・グリッドの一部である場合、ttDestroy
はグリッドからデータベースをデタッチします。
ttDestroy
では、自動リフレッシュまたはAWTキャッシュ・グループからのOracle Databaseオブジェクトのクリーンアップは実行されません。データベースに自動リフレッシュまたはAWTキャッシュ・グループがある場合は、cachecleanup.sql
スクリプトを実行してOracle Database内のキャッシュ・オブジェクトをクリーンアップし、データベースが破棄された後にクリーンアップを実行するためのOracle SQLを生成します。
説明
ttIsql
からSQL文を実行し、TimesTen組込みプロシージャをコールできます。SQLは、コマンドラインから対話形式で実行できます。ttIsql
からのSQLの実行の詳細は、-helpfull
オプションを使用してください。また、TimesTen組込みプロシージャをコールするには、call
procedure-name
を使用します。
[Ctrl]キーを押しながら[C]キーを押すと、ttIsql
コマンドは実行中のODBC関数を取り消そうとします。
UNIXでは、このユーティリティはTimesTen Data Manager DSNで使用できます。クライアント/サーバーDSNには、ttIsqlCS
を使用します。
ttIsql
ユーティリティは、スクリプトを実行中でもAUTOCOMMIT
をオンにして起動します。必要に応じてAUTOCOMMIT
をオフにし、再度オンにできます。
ttIsql
ユーティリティの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』の章「ttIsqlユーティリティの使用方法」を参照してください。
構文
ttIsql {-h | -help | -? | -helpcmds | - helpfull} ttIsql {-V | -version} ttIsql [-f inputFile] [-v verbosity] [-e commands | sql_statement] [-interactive] [-N ncharEncoding] [-wait] {-connStr connection_string | DSN}
オプション
ttIsql
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
接続するデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
-e commands |
起動時に実行する、セミコロンで区切ったttIsql コマンドのリストを指定します。 |
-f filename |
filename からSQLコマンドを読み取ります。 |
-h
-? |
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-helpcmds |
対話形式コマンドの短いリストを出力します。 |
-helpfull |
対話形式コマンドの完全な説明を出力します。 |
-interactive |
対話形式モードを強制します。これはemacs comint バッファから実行するときに役立ちます。 |
-N ncharEncoding |
NCHAR の出力に使用する文字エンコードを指定します。
有効な値は 値を指定しない場合は、TimesTenではシステム固有の言語文字が使用されます。 |
-V | -version |
ttIsql のリリース番号を出力し、終了します。 |
-v verbosity |
冗長レベルを指定します。次のいずれかです。
|
-wait |
接続に成功するまで待機します。 |
コマンド
ttIsql
の「属性の設定および表示」のリストも参照してください。
ブール・コマンドでは、ON
およびOFF
または1
および0
の値を使用できます。
ttIsql
には次のコマンドがあります。
コマンド | 説明 |
---|---|
accept variable [NUM[BER]| CHAR |BINARY_FLOAT | BINARY_DOUBLE] [DEF[AULT] default_value ] [PROMPT prompt_text | NOPR[OMPT]] [HIDE] |
ユーザーから入力を取得し、変数をDEFINES を使用して定義します。型が指定されている場合には、型の検証をします。ユーザーが[Enter]を押しただけの場合、デフォルト(引用符で囲まれる)が割り当てられます。入力を待つ間、プロンプトが表示されます(プロンプトの表示は抑制できます。)HIDE オプションを使用すると、入力した文字を端末に表示しません(パスワード用)。
|
allfunctions [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ] |
SYS.ALL_OBJECTS から選択された特定のパターンに一致するすべてのPL/SQLファンクションの名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致するPL/SQLファンクションがリストされます。
|
allindexes [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ] |
SYS.ALL_OBJECTS から選択された入力パターンに一致する表で見つかった索引が示されます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致する表の索引がリストされます。
|
allpackages [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ] |
SYS.ALL_OBJECTS から選択された特定のパターンに一致するすべてのPL/SQLパッケージの名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致するPL/SQLパッケージがリストされます。
|
allprocedures [[owner_name_pattern .] procedure_name_ pattern ] |
SYS.ALL_OBJECTS から選択された特定のパターンに一致するすべてのPL/SQLプロシージャの名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致するPL/SQLプロシージャがリストされます。
|
allsequences [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ]] |
SYS.ALL_OBJECTS から選択された特定のパターンに一致するすべての順序の名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致する表の順序がリストされます。
|
allsynonyms [[ schema_pattern .] object_pattern ]] |
特定のパターンに一致するすべてのシノニムの名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致する表のシノニムがリストされます。
|
alltables [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ]] |
SYS.ALL_OBJECTS から選択された特定のパターンに一致するすべての表の名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致する表がリストされます。
|
allviews [[ owner_name_pattern .] view_name_pattern ]] |
SYS.ALL_OBJECTS から選択された特定のパターンに一致するすべてのビューの名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致するビューがリストされます。
|
builtins [ builtin_name_ pattern ] |
特定のパターンに一致するすべてのTimesTen組込みプロシージャの名前が単一の列にリストされます。パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
|
bye
|
ttIsql を終了します。 |
cachegroups [[ cache_group_owner_pattern. cache_group_name_pattern ]] |
現在接続されているデータソースに定義されているキャッシュ・グループの情報をレポートします。レポートされる情報には、自動リフレッシュ・キャッシュ・グループを含む停止中のデータベースの状態などがあります。
オプションの引数を指定しない場合は、現在のデータソースのすべてのキャッシュ・グループに関する情報がレポートされます。 |
clearhistory |
履歴バッファを消去します。「history」 および「savehistory」 も参照してください。 |
clienttimeout
|
現在の接続に対して、クライアントのタイムアウト値を秒単位で設定します。値を指定しなかった場合は、現在の値が表示されます。 |
cachesqlget
|
読取り専用キャッシュ・グループ、増分自動リフレッシュを設定したユーザー管理キャッシュ・グループまたはAWTキャッシュ・グループに関連付けられたOracle Databaseオブジェクトをインストールまたは削除する、Oracle SQL*Plus互換のスクリプトを生成します。
オプションの |
close [ connect_id .] command_id ]
|
接続名(connect_id )およびコマンドID(command_id )で指定されている準備されたコマンドを閉じます。command_id が指定されていない場合は、最新のコマンドが閉じられます。closeall を選択した場合は、現在開いている準備されたコマンドがすべて閉じられます。 |
cmdcache [[by {sqlcmdid |querytext|owner}] query_subsstring ] |
TimesTen SQLコマンド・キャッシュの内容を表示します。
SQL問合せの特定の部分を検索するために、 パススルーが有効になっている場合は、コマンドIDはOracle Databaseには渡されません。 |
commit |
現在のトランザクションを(接続のDurableCommits=1 の場合は永続的に)コミットします。 |
commitdurable |
現在のトランザクションを永続的にコミットします。 |
compact |
データベースを縮小します。 |
compare varA VarB |
2つの変数の値を比較して、差異がある場合はレポートします。最初の差異がレポートされます。 |
connect [ connection_string |[[ DSN ] [as] connid [adding] [ connection_string | DSN ] [as connid ] |
指定したODBC connection_string でデータベースに接続します。
この書式でパスワードを指定しない場合は、 ユーザーを指定しない場合、
|
createandloadfromoraquery [ owner_name .] table_name [num_threads ] query |
表名、パラレル・ロードのスレッド数およびOracle SELECT 文をとります。
表が存在していない場合はTimesTenに表を作成します。次にOracle Databaseからの問合せ結果を表にロードします。コマンドにより表が作成される場合、その表の列名とタイプは問合せ結果から導出されます。 注意:
必要な権限 指定した表に対する |
define name [= value ] |
文字列置換別名を定義します。
値を指定しない場合は、 コマンド置換を有効にするには、 |
describe [[ owner_pattern .] name_pattern | procedure_name_pattern | sql_statement | [ connect_id .] command_id |*] |
引数が[ owner_pattern .] name_pattern の場合は、表、ビュー、マテリアライズド・ビュー、マテリアライズド・ビュー・ログ、順序、キャッシュ・グループ、PL/SQLファンクション、PL/SQLプロシージャ、PL/SQLパッケージおよびTimesTen組込みプロシージャに関する情報がこの順でリストされます。それ以外の場合は、特定のパターンに一致する特定のオブジェクトがリストされます。
引数が
表示された表がマテリアライズド・ビュー・ログの場合、メッセージは、そのログが表で表示されているマテリアライズド・ビューの名前を示します。表示された表にマテリアライズド・ビュー・ログが記載されている場合、メッセージはマテリアライズド・ビュー・ログの名前を示します。 キャッシュ・グループの表示では、接続中のデータソースに定義されているキャッシュ・グループの情報(自動リフレッシュ・キャッシュ・グループを含む停止中のデータベースの状態など)がレポートされます。 コマンド別名は |
disconnect [all ] |
データベースから切断します。all が指定されている場合は、すべての接続を切断して閉じます。切断が終了すると、現在の接続は「none」という名前の予約済接続に設定されます。 |
dssize [k|m|g|t] |
データベース・サイズの情報をKB、MB、GBまたはTBの単位で出力します。デフォルトはKBです。出力は、返された単位を示します。 |
e: msg
|
行末で終了される、指定したメッセージをエコーします。行を終了させるセミコロンは必須ではありません。冗長レベルが0(ゼロ)に設定されている場合、メッセージはエコーされません。 |
edit [ file | ! history_search_command ] |
ttIsql edit コマンドを使用してファイルを編集するか、またはテキスト・エディタでttIsql コマンドを編集します。ttIsql edit コマンドは、emacs 、gedit またはvi などのテキスト・エディタを起動します。
TimesTenは、指定された 現行の
1度に1つのパラメータのみ使用できます。
Command> DEFINE _EDITOR=vi
詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のttIsql editコマンドの使用に関する説明を参照してください。 |
exec [ connect_id. ] command_id ] | PLSQLSTMT |
準備されたコマンドcommand_id を
接続
引数を指定しない場合は、最新のコマンドが実行されます。 |
execandfetch [ connect_id. ] command_id ] |
接続connect_id に対して準備されたコマンドcommand_id を実行し、すべての結果をフェッチします。command_id を指定しない場合は、最新のコマンドが実行され、すべての結果がフェッチされます。 |
explain [plan for] {[ Connid .] ttisqlcmdid | sqlcmdid sqlcmdid | sqlstmt |! history } |
ttisqlcmdid引数または sqlcmdid引数で指定された準備済のttIsql 文を含め、指定したSQL文の計画について説明します。
パススルーが有効になっている場合は、コマンドIDはOracle Databaseには渡されません。 |
fetchall [ connect_id. ] command_id ] |
接続connect_id に対して準備されたコマンドcommand_id からすべての結果をフェッチします。
|
fetchone [ connect_id. ] command_id ] |
接続connect_id に対して準備されたコマンドcommand_id から1つの結果をフェッチします。
|
free [connect_id. ] command_id ] |
接続connect_id に対して準備されたコマンドcommand_id を解放します。
コマンドを指定しない場合は、最新のコマンドが解放されます。 |
functions [ object_name_pattern ] |
現在のユーザーによって所有されており、特定のパターンに一致するPL/SQLファンクションの名前が単一の列にリストされます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致するPL/SQLファンクションがリストされます。
|
globalprocessing statement |
グローバル処理を有効にして、指定した文を実行します。
|
help [ command [ command ... ] | all | comments | attributes] |
コマンドの簡単なヘルプ情報または詳細なヘルプ情報を出力します。
引数として特定のコマンドを指定した場合は、各コマンドの詳細なヘルプが出力されます。 コマンドの正確な名前がわからない場合は、コマンド名の一部の可能性がある数文字のみを入力します。 引数として 引数として 引数として 引数を指定しない場合は、すべてのコマンドの簡単なヘルプ情報が出力されます。 |
history
[ |
以前に実行されたコマンドを表示します。
履歴リストには、実行された過去100コマンドが格納されています。履歴を消去するには、
|
host os_command |
オペレーティング・システムのコマンドを実行します。コマンドはttIsql と同じコンソールで実行されます。
このコマンドは、作成されるプロセスの環境の環境変数 変数の値は、現在の接続の接続文字列です。 コマンドの終了ステータスを参照するには、 |
if-then-else |
if-then-else コマンド構成によって、ttIsql セッションに条件分岐ロジックを実装できます。詳細は、「IF-THEN-ELSEコマンド構成の構文」を参照してください。 |
indexes [ table_name_pattern ] |
現在のユーザーによって所有されており、入力パターンに一致する表で見つかった索引に関する説明が表示されます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致する表の索引がリストされます。
|
monitor [ optional_monitor_column ] |
見やすくするためにSYS.MONITOR 表の内容を書式化します。
|
packages [ object_name_pattern ] |
現在のユーザーによって所有されており、特定のパターンに一致するPL/SQLパッケージの名前が単一の列にリストされます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致するPL/SQLパッケージがリストされます。
|
prepare [[ connid .] command_id ] SQL_Statement |
指定したSQL文を準備します。command_id 引数を指定しない場合は、command_id が自動的に割り当てられます。
|
print [ variable ] |
指定したバインド変数の値が出力されます(変数を指定しない場合は、すべての変数の値が出力されます)。変数がREF CURSOR の場合は、結果がフェッチされ、出力されます。 |
procedures [ procedure_name_ pattern ] |
現在のユーザーによって所有されており、特定のパターンに一致するPL/SQLプロシージャの名前が単一の列にリストされます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致するPL/SQLプロシージャがリストされます。
|
quit |
ttIsql を終了します。 |
remark msg |
行のメッセージをコメントとして扱うことを指定します。行の最初にrem またはremark がある場合、 その行は読み込まれますが、無視されます。 |
repschemes [[ scheme_owner_pattern. ] scheme_name_pattern ] |
現在接続しているデータソースに定義されたレプリケーション・スキームの情報をレポートします。この情報は、レプリケーション・スキームに関連付けられたすべての要素を示します。
オプションの引数を省略した場合は、現在のデータソースに定義されたすべてのレプリケーション・スキームの情報がレポートされます。 |
retryconnect [0|1] |
接続再試行機能を無効(0 )または有効(1 )にします。
接続再試行機能を有効にすると、最初は一時的な状況のために失敗した、データソースへの接続の試行は成功するまで繰り返されます。たとえば、接続の試行時に、データソース・リカバリが進行している場合は、接続再試行機能によって接続コマンドはリカバリ・プロセスが完了するまで接続を試行し続けます。 オプションの引数を省略した場合は、デフォルトによって接続再試行機能は有効にされます。 |
rollback |
カレント・トランザクションをロールバックします。AutoCommit は無効にする必要があります。このコマンドによって、Oracle Database上でのTimesTen Cache操作が停止されることはありません(このような操作には、PassThrough文、フラッシング、手動ロード、手動リフレッシュ、同期ライトスルー、伝播および動的ロードが含まれます)。 |
rpad varname desiredlength paddingstring |
RPAD コマンドの動作は、SQL関数のRPAD() と似ていますが、次の制限があります。
|
run filename [ arguments ]|
|
filename からSQLコマンドを読み取って実行します。このコマンドは、最大5レベルまでネストできます。
|
savehistory
|
指定した出力 ファイルに履歴バッファを書き込みます。
出力ファイルに保存されるのはコマンドのみで、パラメータ値は保存されません。このため、スクリプトを使用して出力ファイルから履歴を再生することはできません。
|
sequences [ sequence_name_pattern ] |
現在のユーザーによって所有されており、特定のパターンに一致する順序の名前が単一の列にリストされます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
パススルーが有効になっている場合は、Oracle Database内の、パターンに一致する表の順序がリストされます。
|
set attribute [ value ] |
指定したset /show 属性を特定の値に設定します。
値を指定しない場合は、指定した属性の現在の値が表示されます。 指定できる属性の説明は、「属性の設定および表示」を参照してください。 |
setjoinorder tblNames [...] |
オプティマイザに対して結合順序を指定します。AutoCommit は無効にする必要があります。 |
setuseindex index_name , correlation_name ,
|
問合せオプティマイザの索引ヒントを設定します。 |
setvariable variable_name := value |
スカラー・バインド変数の値または配列バインド変数の要素を設定します。たとえば、setvariable myvar := 'TimesTen'; のように入力します(代入演算子(:= )の両端には空白が1つずつ必要です)。
詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のバインド変数の宣言および設定に関する説明を参照してください。 |
show {all | attribute } |
指定したset /show 属性の値、またはすべての属性を表示します。
指定できる属性の説明は、「属性の設定および表示」を参照してください。 |
showjoinorder {0 | 1} |
結合順序の保存を有効または無効にします。
SQLの |
sleep [ n ] |
実行をn 秒間一時停止します。n を指定しない場合、実行は1秒間一時停止されます。 |
spool filename [ option | OFF ] |
端末出力のコピーをファイルfilename に書き込みます。
値 スプール・コマンドを指定したものの、スプールがすでに実行中である場合は、そのアクティブなスプールが閉じられ、新しいファイルが開かれます。 |
sqlcolumns [ owner_name_pattern .] table_name_pattern |
SQLColumns へのODBCコールの結果を出力します。 |
sqlgetinfo infotype |
SQLGetInfo へのODBCコールの結果を出力します。 |
sqlstatistics [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ] |
SQLStatistics へのODBCコールの結果を出力します。 |
sqltables [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ] |
SQLTables へのコールの結果を出力します。パターンは、任意の1文字を表すアンダースコア(_)、または0(ゼロ)文字以上の文字列を表すパーセント記号(% )を含む文字列です。 |
statsclear [[ owner_name .] table_name ] |
指定した表(または表を指定しない場合はすべての表)の統計を消去します。 |
statsestimate [[ owner_name .] table_name ] { n rows | p percent } |
指定した表(または表を指定しない場合はすべての表)の統計を見積もります。
システム表を更新する権限がある場合、空の表リストを指定して統計を見積もると、システム表の統計も更新されます。 |
statsupdate [[ owner_name_pattern .] table_name_pattern ] |
指定した表(または表を指定しない場合はすべての表)の統計を更新します。
|
synonyms [[ schema_pattern .] object_pattern ]] |
現在のユーザーによって所有されており、特定のパターンに一致するシノニムの名前が単一の列にリストされます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
Oracle Databaseへのパススルーが有効な場合は、Oracle Database内のパターンに一致する表のシノニムがリストされます。
|
tables [ table_name_pattern ]] |
現在のユーザーによって所有されており、特定のパターンに一致する表の名前が単一の列にリストされます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
Oracle Databaseへのパススルーが有効な場合は、Oracle Database内のパターンに一致する表がリストされます。
|
tablesize [[ owner_name_pattern .] table_name _pattern]] |
パターンに一致する各表がALL_TAB_SIZES ビューの内容にリストされます。
|
tryglobalprocessing [0|1] |
キャッシュ・グリッドの適切な問合せのグローバル処理を無効(0 )または有効(1 )にします。オプション引数を指定しない場合、グローバル処理が有効になります。show optprofile を使用してGlobalProcessing を問い合せます。
|
undefine name |
文字列置換別名の定義を取り消します。 |
unsetjoinorder |
オプティマイザへの結合順序アドバイスを消去します。AutoCommit は無効にする必要があります。 |
unsetuseindex |
問合せオプティマイザの索引ヒントを消去します。 |
use [ conn_id ] |
現在の接続とそのIDのリストを表示します。connidを指定した場合は、特定の接続IDに切り替えられます。
初期接続の名前を使用するには、元の完全な接続名を指定するのではなく、
|
variable [variable_name [data_type ] [:= value ]]
variable array_name
'[' array_size ']'
|
型が指定されていない場合、文で参照可能なバインド変数を宣言するか、または変数の定義を表示します。型は、(n) 、NUMBER 、CHAR(n) 、NCHAR(n) 、VARCHAR2(n) 、NVARCHAR2(n) 、BLOB 、CLOB 、NCLOB またはREFCURSOR のいずれかです。(n) のみが指定されている場合には、VARCHAR2 (n) としてみなされます。
1つの変数には1つの値を割り当て、データ型が配列型の場合には複数の値を割り当てます。 詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のバインド変数の宣言および設定に関する説明を参照してください。 |
version |
バージョン情報をレポートします。 |
views [ table_name_pattern ] |
現在のユーザーによって所有されており、特定のパターンに一致するビューの名前が単一の列にリストされます。名前パターンが指定されていない場合、パターンはデフォルトで% になります。
Oracle Databaseへのパススルーが有効な場合は、Oracle Database内のパターンに一致するビューがリストされます。
|
waitfor expected_result timeoutseconds sqlstatement |
問合せで期待された結果が返されるまたはタイムアウトが起こるまで、指定された文を1秒に1度実行します。問合せは1列のみで正確に1列を返す必要があります。問合せでエラーが発生すると、ループは終了します。 |
waitforresult expected_result timeoutseconds searchrow searchcol sqlstatement |
結果が1以上の列の場合を除き、waitfor コマンドと同様です。また、結果は0行を返すこともあります。
問合せで期待された結果が返されるまたはタイムアウトが起こるまで、指定された文を1秒に1度実行します。 |
whenever sqlerror |
ttIsql でエラーが発生したときの処理方法を指定します。詳細は、WHENEVER SQLERRORコマンドの構文を参照してください。 |
xlabookmarkdelete id |
永続XLAブックマークを削除します。
削除するブックマークを指定しない場合は、現在のすべてのXLAブックマークの状態がレポートされます。 『Oracle TimesTen In-Memory Database C開発者ガイド』のttXlaDeleteBookmarkに関する説明も参照してください。
|
この項では、IF-THEN-ELSE
構成の構文を示します。IF-THEN-ELSE
コマンド構成の使用方法については、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』の
IF-THEN-ELSEコマンド構成を使用した条件制御に関する説明を参照してください。
IF [NOT] { Literal1 | :BindVariable1 } { = | IN } { Literal2 | :BindVariable2 | SelectStatement } THEN "ThenCommands" [ ELSE "ElseCommands" ] ;
ttIsql
のIF-THEN-ELSE
コマンドには次のパラメータがあります。
パラメータ | 説明 |
---|---|
IF |
IF コマンドはセミコロン(; )で終わる必要があります。
不適切な構文( |
NOT |
NOT を使用すると、条件で期待される結果が逆になります。 |
Literal1 , Literal2 |
比較対象になる値。 |
BindVariable1 , BindVariable2 |
バインド変数はパラメータと同義です。:BindVariable1 表記法を使用して、この構成にバインド変数を渡すことができます。変数の作成と設定には、variable またはsetvariable ttIsql コマンドを使用します。 |
= | IN |
IN 演算子はSelectStatement とともにのみ使用できます。IN 演算子を使用すると、0行以上の行を返すことができます。等号(= )演算子は、単一の行を返す場合にのみ使用します。 |
SelectStatement |
指定するSELECT 文はSELECT で始まる必要があります。SELECT 文で返すことができるのは、1つの列のみです。また、等号(= )演算子を指定すると、1つの行のみを返すことができます。
データベースに接続していない場合は、 |
ThenCommands , ElseCommands |
THEN 句またはELSE 句のすべてのコマンドはセミコロンで区切る必要があり、二重引用符を含めることはできません。これらの句を使用すると、PL/SQLでは実行できないhost やrun などのttIsql コマンドを条件付きで実行できます。THEN 句またはELSE 句内では、CALL 文を使用できます。PL/SQLブロックは使用できません。 |
IF-THEN-ELSE
構成には次の制約があります。
LOBデータ型の変数は比較できません。
値は、strcmp
を使用して大/小文字を区別して比較されます。文字が埋め込まれた値は、その埋込みが原因でVARCHAR2
と一致しない場合があります。
SQLエラーが発生したときの対処方法は、WHENEVER
SQLERROR
コマンドを実行して規定できます。WHENEVER SQLERROR
コマンドの詳細と使用例は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のWHENEVER SQLERRORコマンドを使用したエラー・リカバリに関する説明を参照してください。
WHENEVER SQLERROR { ExitClause | ContinueClause | SUPPRESS |
SLEEP Number
| ExecuteClause }
EXIT
を指定すると、エラーが発生した場合にttIsql
が常に終了します。ExitClause
は次のように設定します。
EXIT [ SUCCESS | FAILURE | WARNING | Number
| :BindVariable ]
[ COMMIT | COMMIT ALL | ROLLBACK ]
CONTINUE
を指定すると、エラーが発生した場合でもttIsql
によって次のコマンドが続行されます。ContinueClause
は次のように設定します。
CONTINUE [ COMMIT | COMMIT ALL | ROLLBACK | NONE ]
処理を継続する前に指定のコマンドを実行します。ExecuteClause
は次のように設定します。
EXECUTE "Cmd1;Cmd2;...;"
WHENEVER
SQLERROR
コマンドには次のオプションがあります。
EXIT
: エラーが発生した場合は常にttIsql
が終了します。ttIsql
の終了前に実行する処理を、次のいずれかで指定します。SUCCESS
はEXIT
のデフォルト・オプションです。
SUCCESS
、FAILURE
またはWARNING
: ttIsql
がすべてのSQLエラーを終了した後で、SUCCESS
(値0)、FAILURE
(値1)またはWARNING
(値2)をオペレーティング・システムに返します。
Number
: リターン・コードとしてオペレーティング・システムに返す、0から255の数値を指定します。ttIsql
が終了した場合は、適切なオペレーティング・システム・コマンドでエラーのリターン・コードを取得できます。たとえば、Cシェル(csh
)でecho $status
を使用するか、Bourneシェル(sh
)でecho $?
を使用して、リターン・コードを表示できます。
リターン・コードはバッチ・コマンド・ファイル内で取得および処理できるため、想定外のイベントをプログラムで検出し、そのイベントに対応することができます。
:BindVariable
: variable
コマンドによってttIsql
で以前に作成した値をバインド変数に返します。Number
オプションと同様に、エラーの発生時に変数の値をオペレーティング・システムに返します。
注意: WHENEVER SQLERROR コマンド内で使用するバインド変数は、LOB 、REFCURSOR 、または配列関連のデータ型として定義することはできません。 |
また、ttIsql
の終了前に、すべての変更をコミットするか、またはロールバックするかを指定できます。
COMMIT
: 終了前にCOMMIT
を実行し、現在の接続で行われた変更のみを保存します。その他の接続は通常の切断処理で終了し、コミット前のすべての変更はロールバックされます。
COMMIT ALL
: 終了前にCOMMIT
を実行し、すべての接続で行われた変更を保存します。
ROLLBACK
: 終了前にROLLBACK
を実行し、(デフォルトでは)現在の接続と他のすべての接続で行われた変更を破棄します。その他の接続は通常の切断処理で終了し、コミット前のすべての変更は自動的にロールバックされます。
CONTINUE
: エラーが発生しても終了しません。SQLエラーが表示されますが、そのエラーによってttIsql
が終了することはありません。次のオプションでは、後続のttIsql
コマンドを実行する前の処理を指定できます。
NONE
: これがデフォルトです。処理を継続する前のアクションはありません。
COMMIT
: 処理を継続する前にCOMMIT
を実行し、現在の接続で行われた変更を保存します。
COMMIT ALL
: 処理を継続する前にCOMMIT
を実行し、すべての接続で行われた変更を保存します。
ROLLBACK
: 処理を継続する前にROLLBACK
を実行し、(デフォルトでは)現在の接続と他のすべての接続で行われた変更を破棄します。その他の接続は通常の切断処理で終了し、コミット前のすべての変更は自動的にロールバックされます。
SUPPRESS
: すべてのエラー・メッセージを非表示にして、処理を継続します。
SLEEP
: 処理を継続する前に、指定した時間(秒)だけスリープ状態になります。
EXECUTE
: 処理を継続する前に、指定したコマンドを実行します。複数のコマンドは、それぞれセミコロン(;
)で区切ります。その他のエラーでトリガーされるコマンドがある場合は、それらのエラーが別のアクションを引き起こす可能性があり、場合によってはループ状態に陥ることもあります。
属性の設定および表示
ttIsql
の「コマンド」のリストも参照してください。一部のコマンドは、set
コマンドの属性として使用されます。その場合、それらの属性はset
コマンドがあってもなくても使用できます。
ブール属性では、ON
およびOFF
または1
および0
の値を使用できます。
ttIsql
のset
コマンドには次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
all |
showコマンドのみを使用します。すべてのttIsql コマンドの設定を表示します。 |
autocommit [1|0] |
AutoCommit を無効および有効にします。引数を指定しない場合は、現在の設定が表示されます。 |
autovariables [1|0] |
autovariables をオフまたはオンにします。最後にフェッチした行の各列と同じ名前を使用して自動バインド変数が作成されます。自動バインド変数は他のバインド変数と同様に使用できます。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』の取得された列のバインド変数の自動作成に関する説明を参照してください。 |
columnlabels [0 | 1] |
columnlabels 機能の無効(0 )と有効(1 )を切り替えます。
引数を指定しない場合は、 データ・ソースに接続した後の 値が有効(
|
connstr |
SQLDriverConnect コールによって、ドライバから返された接続文字列を出力します。これは、ttIsql によるデータベースへの接続が成功した場合に出力される文字列と同じ文字列です。 |
define [&|c|on|off] |
置換変数の接頭辞に使用する文字をc に設定します。
|
dynamicloadenable [on|off] |
Oracle DatabaseからTimesTenの動的キャッシュ・グループへのデータの動的ロードを有効または無効にします。デフォルトでは、Oracle Databaseからのデータの動的ロードが有効になっています。 |
echo [on | off] |
set コマンドで使用した場合、run 、@ または@@ スクリプトに指定されているコマンドを実行すると、そのコマンドが端末に出力されます。
|
editline [0 | 1] |
editline 機能の無効と有効を切り替えます。デフォルトでは、editlineは有効です。
|
err | error |errors [. objecttype [ schema .] name ] |
show コマンドを使用して、指定したPL/SQLオブジェクトに関するエラー情報を表示します。オブジェクト・タイプまたはオブジェクト名を指定しない場合は、ttIsql は最後に作成しようとしたPL/SQLオブジェクトとみなし、そのオブジェクトのエラーが取得されます。指定のオブジェクトに関連付けられたエラーが見つからないか、または以前のPL/SQL DDLが存在しない場合は、ttIsql によって「No errors」 と表示されます。 |
feedback [on | off] rows |
文を実行した後のステータス・メッセージの表示を制御します。
|
isolation [{READ_COMMITTED | 1}| {SERIALIZABLE | 0}] |
分離レベルを設定します。引数を指定しない場合は、現在の値が表示されます。
|
loboffset n |
ttIsql がLOBの結果値を出力するときに、その開始点として適用するオフセットを指定します。たとえば、LOBの値がABCEDFG で、オフセットが4 の場合、ttIsql は最初の3バイトをスキップしてDEFG を出力します。
この動作はSQL*Plusの |
long n |
フェッチ時や出力時に表示するCLOB /BLOB データの最大文字数、またはBLOB データの最大バイト数をレポートまたは制御します。
デフォルト値は このコマンド設定は、セッション内のすべての接続に対して有効です。 |
longchunksize n |
ttIsql でLOBデータを取得するときに使用するチャンク・サイズを指定します。 |
multipleconnections [1 | ON] mc [1 | ON] |
複数の接続の処理をレポートまたは可能にします。デフォルトでは、ttIsql ではユーザーは1つずつ接続をオープンすることができます。
引数 値が指定されていない場合、コマンドには
|
ncharencoding [encoding ] |
NCHAR の出力に使用する文字エンコードを指定します。有効な値はLOCALE またはASCII です。
値を指定しない場合は、TimesTenではシステム固有の言語文字が使用されます。
|
optfirstrow [1|0] |
First Rowオプティマイザを有効または無効にします。
オプション引数を指定しない場合、First Rowオプティマイザが有効になります。
|
optprofile |
現在のオプティマイザ・フラグの設定と結合順序を出力します。
この属性は |
passthrough [0|1|2|3|4|5] |
現在のトランザクションにTimesTen Cacheのパススルー・レベルを設定します。このコマンドを実行するにはAutoCommit を無効にする必要があるため、パススルー・レベルを設定する場合、ttIsql は一時的にAutoCommit を無効にします。
オプション引数を指定しない場合は、現在の設定が表示されます。 トランザクションが完了すると、パススルー値は、接続文字列またはDSNに定義されている値にリセットされます。いずれの値も指定されていなかった場合は、デフォルト設定にリセットされます。 setコマンドを指定しないでこの属性を有効にすることもできます。 注意: 一部のOracleオブジェクトは、 |
prefetchcount [prefetch_count_size ] |
現在の接続のプリフェッチ・カウント・サイズを設定します。オプション引数を省略した場合は、現在のプリフェッチ・カウント・サイズがレポートされます。プリフェッチ・カウント・サイズを設定した場合は、結果セットのフェッチ速度を改善できます。prefetch_count_size 引数には0 から128 までの整数を指定できます。
プリフェッチ数を
|
prompt [string] |
Command> プロンプトを指定した文字列に置き換えます。
プロンプトに空白を指定する場合は、文字列を引用符で囲む必要があります。先行する引用符および後続の引用符は削除されます。 プロンプトには、文字列書式指定子( |
querythreshold [ seconds ] |
show コマンドで使用した場合は、QueryThreshold初期接続属性の値が表示されます。
問合せの最大実行秒数を示す値を秒単位で指定します。この秒数を超えると、警告がサポート・ログに書き込まれるか、またはSNMPトラップがスローされます。 |
rowdelimiters [0|off] | [ {1|on} [ begin [ end ]]] |
結果セットの行デリミタを制御します。onの場合、ユーザー問合せは begin およびend が指定されないかぎり、行が<および> で区切られます。すべての結果セットがこの制御の影響を受けるわけではありません。
デフォルトは |
serveroutput [on | off] |
set コマンドでonに設定して使用した場合は、SQL文を実行するたびに、出力可能な情報がすべて表示されます。出力を保存するようにPL/SQL DBMS_OUTPUT パッケージを設定して、このコマンドで出力を取得できるようにしている場合は、この出力をI/Oのデバッグに使用できます。
このコマンドを使用するとパフォーマンスが低下することがあるため、デフォルトでは
|
showcurrenttime [1|true|on] | [0|false|off] |
現在のウォール・クロック時間の出力を有効または無効にします。 |
showplan [0 | 1] |
このトランザクションの選択/更新/削除の計画の表示を有効(1 )または無効(0 )にします。引数を省略した場合、計画の表示は有効になります。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
sqlquerytimeout [seconds ] |
アプリケーションでの後続のコールに戻る前にSQL文の実行を待機する秒数を指定します。
時間を指定しなかった場合または
setコマンドを指定しないでこの属性を有効にすることもできます。 |
timing [1|0] |
問合せタイミングの出力を有効または無効にします。
|
tryhash [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでのハッシュ索引の使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
trymaterialize [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでの実体化を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
trymergejoin [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでのマージ結合の使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
trynestedloopjoin [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでのネステッド・ループ結合の使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
tryrowid [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでのrowID スキャン・ヒントを有効または無効にします。 |
tryrowlocks [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでの行レベル・ロックの使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
tryserial [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでのシリアル・スキャンの使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
trytmphash [1|0] |
オプティマイザによる一時的なハッシュ索引の使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
trytbllocks [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでの表レベル・ロックの使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
trytmptable [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでの一時表の使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
setコマンドを指定しないでこの属性を有効にすることもできます。 |
trytmprange [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでの一時範囲索引の使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
tryrange [1|0] |
オプティマイザによるトランザクション・レベルでの範囲索引の使用を有効または無効にします。AutoCommit は無効にする必要があります。
|
verbosity [level ] |
冗長レベルを変更します。冗長レベル引数は0、1、2、3または4の整数値です。オプションの引数を省略すると、現在の冗長レベルがレポートされます。
|
vertical [{0 | off} | {1 | on} | statement ] |
vertical設定の現在の値を設定または表示します。デフォルト値は0 (無効 )です。
statementを指定した場合、コマンドでは指定された文に対して一時的にverticalを有効にします。この形式は、verticalフラグが無効になっている場合にのみ有効です。
|
コメント構文
コメント・マーカーのタイプは、次のとおりです。
# [comment_text] -- [comment_text] /* [comment_text] */
Cスタイルのコメント(/*
[
comment_text
]
*/)
は、複数の行にまたがることができます。
コメントの区切りに次の文字が使用されている場合
#
および
-
この場合は、複数の行にまたがることができません。行の処理中にコメント・マーカーが検出されると、ttIsql
は行の残りを無視します。
'--
'(行の先頭)はSQLコメントとみなされます。その行はコメントとみなされ、行のいずれの部分もSQL文の処理に含まれません。「--+
」で始まる行は、SQL文のセグメントとして解釈されます。
コメント・マーカーは行の途中で使用できます。
例:
monitor; /*this is a comment after a ttIsql command*/
コマンド履歴
ttIsql
はcsh
に類似したコマンド履歴を実現します。
コマンドの使用法: history [-r] [
num_commands
]
説明: 以前に実行されたコマンドを表示します。num_commands
パラメータは、表示するコマンド数を指定します。-r
パラメータを指定した場合、コマンドは逆の順序で表示されます。
コマンドの使用法: ![
command_id
|
command_string
| !]
説明: 履歴リスト内のコマンドを実行します。command_id
引数を指定した場合は、このIDと関連付けられた履歴リストのコマンドが再実行されます。command_string
引数を指定した場合は、command_string
で始まる履歴リスト内の最新のコマンドが再実行されます。!
引数を指定した場合は、実行された最新のコマンドが再実行されます。
例: !!;
または!10;
または!con;
clearhistory
、history
、savehistory
コマンドも参照してください。
コマンド・ショートカット
ttIsql
では、デフォルトでコマンド入力時のキーストロークのショートカットがサポートされています。この機能を無効にするには、次のように入力します。
Command> set editline=0;
ttIsql
のキーストロークのショートカットは次のとおりです。
キーストローク | 操作 |
---|---|
[←] | 挿入点を左に移動(後退)します。 |
[→] | 挿入点を右に移動(前進)します。 |
[↑] | 表示されているコマンドの1つ前のコマンドにスクロールします。カーソルは行末に移動します。 |
[↑]<RETURN > |
表示されているPL/SQLブロックの1つ前のPL/SQLブロックにスクロールします。 |
[↓] | 最新のコマンド履歴項目までスクロールします。カーソルは行末に移動します。 |
[↓]<RETURN > |
表示されているPL/SQLブロックの1つ後のPL/SQLブロックにスクロールします。 |
[Ctrl] + [A] |
挿入点を行の先頭まで移動します。 |
[Ctrl] + [E] |
挿入点を行末まで移動します。 |
[Ctrl] + [K] |
コマンドライン上の現在の位置から行末までの文字を保存して削除(Kill)します。 |
[Ctrl] + [Y] |
以前保存した文字をリストア(Yank)して現在の挿入点に挿入します。 |
[Ctrl] + [F] |
カーソルを右に1文字移動します。([→]を参照。) |
[Ctrl] + [B] |
カーソルを左に1文字移動します。([←]を参照。) |
[Ctrl] + [P] |
前の履歴に移動します。([↑]を参照。) |
[Ctrl] + [N] |
次の履歴に移動します。([↓]を参照。) |
パラメータ
動的パラメータによって、個別の行で各パラメータへの入力が求められます。パラメータの値は、SQLで1つのリテラルを指定するのと同じ方法で指定します。
SQL_TIMESTAMP
列は、動的パラメータを使用して追加できます。(たとえば、「1998-09-08 12:1212」
のような値)。
パラメータ値はセミコロン文字で終了する必要があります。
指定可能な値の種類は次のとおりです。
数値リテラル。例: 1234.5
一重引用符で囲まれた時刻リテラル、日付リテラルまたはタイムスタンプ・リテラル。次に例を示します。
'12:30:00''2000-10-29''2000-10-29 12:30:00''2000-10-29 12:30:00.123456'
先頭が「N」
で始まる、一重引用符で囲まれたUnicode文字列リテラル。例: N'abc'
NULL値。例: NULL
パラメータ入力処理が停止されることを示す「*」文字。例: *
パラメータ入力ヘルプ情報を出力する「?」文字。例: ?
コマンド文字列置換のパラメータの例
Command> select * from dual where :a > 100 and :b < 100; Type '?' for help on entering parameter values. Type '*' to end prompting and abort the command. Type '-' to leave the parameter unbound. Type '/;' to leave the remaining parameters unbound and execute the command. Enter Parameter 1 'A' (NUMBER) > 110 Enter Parameter 2 'B' (NUMBER) > 99 < X > 1 row found. Command> var a number; Command> exec :a := 110; PL/SQL procedure successfully completed. Command> print a A : 110 Command> var b number; Command> exec :b := 99; PL/SQL procedure successfully completed. Command> select * from dual where :a > 100 and :b < 100; < X > 1 row found. Command> print A : 110 B : 99 Command> select * from dual where :a > 100 and :b < 100 and :c > 0; Enter Parameter 3 'C' (NUMBER) > 1 < X > 1 row found. Command>
デフォルト・オプション
環境変数TTISQL
をエクスポートすることによって、デフォルトのコマンドライン・オプションを設定できます。TTISQL
環境変数の値は、TTISQL
コマンドラインと同じ構文要件を備えた文字列です。TTISQL
環境変数とコマンドラインに同じオプションが存在している場合は、コマンドラインに指定されているオプションが常に優先されます。
例
ttIsql.inp
からコマンドを実行します。
ttIsql -f ttIsql.inp
すべての出力を有効にします。DSN RunData
に接続し、データベースが存在していない場合は作成します。
ttIsql -v 4 -connStr "DSN=RunData;AutoCreate=1"
対話形式のコマンドで出力します。
ttIsql -helpcmds
ヘルプ・テキスト全体を出力します。
ttIsql -helpfull
すべてのttIsql
set
/show
属性の設定を表示します。
Command> show all; Connection independent attribute values: autoprint = 0 (OFF) columnlabels = 0 (OFF) define = 0 (OFF) echo 1 (ON) FEEDBACK ON multipleconnections =0 (OFF) ncharencoding = LOCALE (US7ASCII) prompt = 'COMMAND>' timing = 0 (OFF) verbosity = 2 vertrical = 0 (OFF) Connection specific attribute values: autocommit = 1 (ON) Client timeout = 0 Connection String DSN=repdb1_1121;UID=timesten; DataStore=/DS/repdb1_1121; DatabaseCharacterSet=AL32UTF8; ConnectionCharacterSet=US7ASCII; DRIVER=/opt/TimesTen/tt1122/lib/libtten.so; PermSize=20;TempSize=20;TypeMode=1; No errors. isolation = READ_COMMITTED Prefetch count = 5 Query threshold = 0 seconds (no threshold) Query timeout = 0 seconds (no timeout) serveroutput OFF Current Optimizer Settings: Scan: 1 Hash: 1 Range: 1 TmpHash: 1 TmpTable: 1 NestedLoop: 1 MergeJoin: 1 GenPlan: 0 TblLock: 1 RowLock: 1 Rowid: 1 FirstRow: 1 IndexedOr: 1 PassThrough: 0 BranchAndBound: 1 ForceCompile: 0 CrViewSemCheck: 1 ShowJoinOrder: 0 CrViewSemCheck: 1 UserBoyerMooreStringSearch: 0 DynamicLoadEnable: 1 DynamicLoadErrorMode: 0 NoRemRowIdOpt: 0 Current Join Order: <> Command
SQL文を準備して実行します。
ttIsql (c) 1996-2011, TimesTen, Inc. All rights reserved. ttIsql -connStr "DSN=RunData" Type ? or "help" for help, type "exit" to quit ttIsql. (Default setting AutoCommit=1) Command> prepare 1 SELECT * FROM my_table; Command> exec 1; Command> fetchall;
vertical
コマンドの例:
Command> call ttlogholds; < 0, 265352, Checkpoint , DS.ds0 > < 0, 265408, Checkpoint , DS.ds1 > 2 rows found. Command> vertical call ttlogholds; HOLDLFN: 0 HOLDLFO: 265352 TYPE: Checkpoint DESCRIPTION: DS.ds0 HOLDLFN: 0 HOLDLFO: 265408 TYPE: Checkpoint DESCRIPTION: DS.ds1 2 rows found. Command>
新しいユーザーを作成するには、内部ユーザーのパスワード名を一重引用符で囲んで入力します。
ttIsql -connStr "DSN=RunData" ttIsql (c) 1996-2000, TimesTen, Inc. All rights reserved. Type ? or "help" for help, type "exit" to quit ttIsql. (Default setting AutoCommit=1) Command> CREATE USER terry IDENDTIFIED BY `secret';
mybookmark
というXLAブックマークを削除するには、次のように入力します。
ttIsql -connStr "DSN=RunData" ttIsql (c) 1996-2000, TimesTen, Inc. All rights reserved. Type ? or "help" for help, type "exit" to quit ttIsql. (Default setting AutoCommit=1) Command> xlabookmarkdelete; XLA Bookmark: mybookmark Read Log File: 0 Read Offset: 268288 Purge Log File: 0 Purge Offset: 268288 PID: 2004 In Use: No 1 bookmark found. Command> xlabookmarkdelete mybookmark; Command> xlabookmarkdelete; 0 bookmarks found.
結果「X
」が返されるまで、または問合せが10秒でタイムアウトになるまでSELECT
問合せを実行するには、次のように入力します。
ttIsql -connStr "DSN=RunData" ttIsql (c) 1996-2000, TimesTen, Inc. All rights reserved. Type ? or "help" for help, type "exit" to quit ttIsql. (Default setting AutoCommit=1) Command> waitfor X 10 select * from dual; Command>
xlabookmarkdelete
コマンドを使用して、現在のXLAブックマークのステータスの確認およびブックマークの削除の両方を実行できます。このコマンドには、XLA
権限またはオブジェクト所有権が必要です。
たとえば、XLAアプリケーションxlaSimple
を実行している場合は、次のように入力してブックマークのステータスを確認できます。
Command> xlabookmarkdelete; XLA Bookmark: xlaSimple Read Log File: 0 Read Offset: 630000 Purge Log File: 0 Purge Offset: 629960 PID: 2808 In Use: No 1 bookmark found.
ブックマークを削除するには、次のように入力します。
Command> xlabookmarkdelete xlaSimple; Command>
変数および出力を使用したパラメータの例
ttIsql
の置換は、SQL*Plusの置換をモデルにしています。置換機能を有効にするには、set define on
またはset define
substitution_char
を使用します。ユーザーがon
を指定した場合の置換文字は&
です。無効にするには、set define offを使用します。デフォルトでは、置換はoffになっています。デフォルトがoff
になっているのは、置換文字に&
を選択するとTimesTenがビットAND
演算子として使用するアンパサンドと競合するためです。有効にすると、置換文字に続く英数字の識別子はその識別子に割り当てられている値に置き換えられます。無効にすると、このような展開は実行されません。置換がoffのときでも、新しい定義を指定できます。ttIsql
に事前定義されている定義をリストするには、define
コマンドを使用します。
Command> show define define = 0 (OFF) Command> define DEFINE _PID = "9042" (CHAR) DEFINE _O_VERSION = "TimesTen Release 11.2.1.0.0" (CHAR) Command> select '&_O_VERSION' from dual; < &_O_VERSION > 1 row found. Command> set define on Command> SELECT '&_O_VERSION' FROM DUAL; < TimesTen Release 11.2.1.0.0 > 1 row found.
値を定義しない場合は、ttIsql
によって値の入力が求められます。このとき、識別子の前に指定される置換文字が1つのみの場合、識別子は1つの文の存続期間のみ定義済になります。置換文字を2つ使用し、値の入力が求められた場合は、識別子を明示的に定義したかのように機能します。
Command> SELECT '&a' FROM DUAL; Enter value for a> hi < hi > 1 row found. Command> define a symbol a is UNDEFINED The command failed. Command> SELECT '&&a' FROM DUAL; Enter value for a> hi there < hi there > 1 row found. Command> define a DEFINE a = "hi there" (CHAR)
追加の定義を作成するには、defineコマンドを使用します。
Command> define tblname = sys.dual Command> define tblname DEFINE tblname = "sys.dual" (CHAR) Command> select * from &tblname; < X > 1 row found.
runコマンドの引数は、次のスクリプトに示すように、引数をrun
コマンドまたは@
(および@@
)コマンドに追加すると、'&1'
、'&2'
などに対して自動的に定義されます。
CREATE TABLE &1 ( a INT PRIMARY KEY, b CHAR(10) ); INSERT INTO &1 VALUES (1, '&2'); INSERT INTO &1 VALUES (2, '&3');SELECT * FROM &1;
次のようにスクリプトを使用します。
Command> SET DEFINE ON Command> @POPULATE mytable Joe Bob; CREATE TABLE &1 ( a INT PRIMARY KEY, b CHAR(10) ); INSERT INTO &1 VALUES (1, '&2'); 1 row inserted. INSERT INTO &1 VALUES (2, '&3'); 1 row inserted. SELECT * FROM &1; < 1, Joe > < 2, Bob > 2 rows found. Command>
この例では、variable
コマンドを使用しています。このコマンドは、employee
表から従業員を削除します。empid
およびname
をemployee_id
およびlast_name
と同じデータ型の変数として宣言します。行を削除し、employee_id
およびlast_name
を変数内に戻します。正しい行が削除されたことを確認します。
Command> VARIABLE empid NUMBER(6) NOT NULL; Command> VARIABLE name VARCHAR2(25) INLINE NOT NULL; Command> DELETE FROM employees WHERE last_name='Ernst' > RETURNING employee_id, last_name INTO :empid,:name; 1 row deleted. Command> PRINT empid name; EMPID : 104 NAME : Ernst
注意
ttIsql
ユーティリティは汎用のREF CURSOR
変数のみをサポートし、特定のREF CURSOR
タイプはサポートしません。
複数のttIsql
コマンドは、セミコロンで区切られた行ごとに使用できます。名前付き識別子でその名前に#
文字が含まれる場合、単一の行に複数のSQL文を配置するには、名前付き識別子を含む文を引用符で囲む必要があります。次に例を示します。
% ttisql -e 'drop table "t#" ; create table "t#" ( c1 int );' -dsn mydb
ttIsql
ユーティリティのコマンドラインでは、無名ブロックなど複数行にわたるPL/SQL文を使用できます(この場合は「/」のみの行で終了します)。次に例を示します。
Command> set serveroutput on Command> BEGIN > dbms_ouput.put_line ('Hi There'); > END; >/ Hi There PL/SQL block successfully executed. Command>
UTF-8
の場合、NCHAR
値はUTF-8
エンコードに変換されてから出力されます。
ASCII
の場合、ASCII
文字に対応するNCHAR
値はASCII
として出力されます。ASCII
以外のNCHAR
値では、エスケープされたUnicode書式が使用されます。次に例を示します。
U+3042 HIRAGANA LETTER A
これは、次のように出力されます。
Command> SELECT c1 FROM t1; < a\u3042 >
NCHAR
パラメータは、先頭がASCII
Nで始まる一重引用符で囲まれたリテラルとして入力する必要があります。
Command> prepare SELECT * FROM t1 WHERE c1 = ?; Command> exec;
パラメータ値の入力についてヘルプを表示するには、?;
を入力してください。パラメータ入力処理を終了するには、*;
を入力します。
Enter Parameter 1> N'XY';
Windowsでは、すべてのTimesTen Data ManagerおよびクライアントDSNで、このユーティリティがサポートされています。
説明
次の操作のいずれかを実行します。
移行オブジェクトをTimesTenデータベースからバイナリ・データファイルに保存します。
移行オブジェクトをバイナリ・データファイルからTimesTenデータベースにリストアします。
このユーティリティで作成されたバイナリ・データファイルの内容を調査します。
移行オブジェクトには次のものがあります。
表
キャッシュ・グループ定義
ビューおよびマテリアライズド・ビュー
マテリアライズド・ビュー・ログ定義
順序
レプリケーション・スキーム
データベース・チェックポイントおよびログ・ファイルにはメジャー・リリース間で互換性がないため、TimesTenのメジャー・リリースをアップグレードするときはttMigrate
ユーティリティを使用します。例については、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
以前のリリースからリリース11.2.1にデータベースを移行した場合、TimesTenはユーザーおよびユーザー権限を移行しません。データベースをリリース11.2.1間で移行した場合、またはリリース11.2.1より後のリリースに移行した場合は、TimesTenによってユーザーおよびユーザー権限が移行されます。
このユーティリティで作成されるバイナリ・ファイルはプラットフォーム依存です。たとえば、Windowsで生成されたバイナリ・ファイルはWindowsにリストアする必要があります。クライアント/サーバー・モードでは、プラットフォーム間でデータをコピーするには、ttMigrateCS
ユーティリティ(UNIXのみ)を使用します。
このユーティリティで作成されるバイナリ・ファイルはプラットフォーム固有です。たとえば、Windows 64ビットで生成されたバイナリ・ファイルはWindows 64ビットにリストアする必要があります。プラットフォーム間またはビット・レベル間でデータをコピーするには、ttMigrate
をttMigrateCS
クライアント/サーバー・バージョンとともに使用します(またはWindowsでの同等の処理)。Windowsシステムでは、ttMigrate
を使用して同等の処理を実行し、定義済TimesTenクライアントDSNを通じてターゲット・システムからソース・システムに接続します。
UNIXでは、このユーティリティはTimesTen Data Manager DSNで使用できます。TimesTenクライアントDSNでは、ttMigrateCS
ユーティリティを使用します。
必要な権限
このユーティリティを使用するには、指定したオプションに応じて様々な権限が必要です。通常、ユーザーがこのユーティリティを使用するには、インスタンス管理者であるか、またはADMIN
権限を持っている必要があります。
-r
オプションでは、通常、データベースが作成されるため、このオプションを使用するにはインスタンス管理者の権限が必要です。このオプションを使用する時点ですでにデータベースが作成されている場合は、CREATE ANY TABLE
、CREATE ANY SEQUENCE
、CREATE ANY VIEW
、CREATE ANY MATERIALIZED VIEW
、CREATE ANY CACHE GROUP
、CREATE ANY INDEX
の各権限が必要であり、さらにユーザーの自動作成が必要になる場合にはADMIN
権限も必要です。データベースでレプリケーションまたはTimesTen Cacheを使用する場合は、CACHE_MANAGER
も必要になります。
-c
オプションを使用してデータベース全体を収集するには、ADMIN
権限が必要です。データベースでレプリケーションまたはTimesTen Cacheを使用する場合は、CACHE_MANAGER
も必要になります。-c
オプションを使用して、データベース・オブジェクト(表、ビュー、マテリアライズド・ビュー、キャッシュ・グループ、順序)のサブセットを収集するには、SELECT ANY TABLE
権限およびSELECT ANY SEQUENCE
権限が必要です。
構文
ttMigrate {-h | -help | -?}
ttMigrate {-V | -version}
バイナリ・データファイルを作成または追加するには、次のように入力します。
ttMigrate {-a | -c} [-v verbosity] [-nf] [-nr] [-fixNaN] [-saveAsCharset charset] [-relaxedUpgrade | -exactUpgrade] [-convertTypesToOra | -convertTypestoTT]] [-activeDML | -noActiveDML] {-connStr connection_string | DSN} data file [objectOwner.]objectName
このユーティリティで作成されたバイナリ・データファイルからデータベースをリストアするには、次のように入力します。
ttmigrate -r [-C ckptFreq] [-v level] [-nf] [-nr] [-fixNaN] [-numThreads n] [-updateStats | -estimateStats percent] [-relaxedUpgrade | -exactUpgrade] [-inline rule] [-noCharsetConversion] [-cacheUid uid [-cachePwd pwd]] [-autorefreshPaused] [-convertTypesToOra | -convertTypesToTT] [-restorePublicPrivs] [-localhost host] [-delayFkeys | -noDelayFKeys]
{DSN | -connstr connStr} dataFile [objectOwner.objectName...]
このユーティリティで作成されたバイナリ・データファイルの内容をリストまたは表示するには、次のように入力します。
ttMigrate {-l | -L | -d | -D} dataFile [[objectowner
.]name
...]
オプション
注意: 追加(-a )または作成(-c )モード、リスト(-l /-L )または説明(-d /-D )モード、およびリストア・モード(-r )は、相互に排他的です。これらのオプションのいずれか2つを同じ行に指定することはできません。 |
ttMigrate
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-a |
追加モードの選択: ttMigrate -c を使用して作成された、すでに存在しているバイナリ・データファイルにデータを追加します。詳細は、「作成モード(-c)と追加モード(-a)」を参照してください。 |
-activeDML |-noActiveDML |
単一のトランザクションで外部キー階層内のすべての表を保存して、ttMigrate -c 操作中にアクティブなDMLがある場合にこれらの表の一貫性を維持します。
デフォルトは |
-c |
作成モード: 新規にバイナリ・データファイルを作成します。詳細は、「作成モード(-c)と追加モード(-a)」を参照してください。 |
-cacheUid |
非同期ライトスルー・キャッシュ・グループおよびAUTOREFRESH 属性が設定されたキャッシュ・グループのリストア時に使用するキャッシュ管理ユーザーID。 |
-cachePwd |
自動リフレッシュ・キャッシュ・グループ、非同期ライトスルー・キャッシュ・グループおよびAUTOREFRESH 属性が設定されたキャッシュ・グループのリストア時に使用するキャッシュ管理パスワード。
コマンドラインにキャッシュ管理ユーザーIDを入力したが、キャッシュ管理パスワードを入力しなかった場合は、 |
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
-convertTypesToOra
|
TimesTenデータベースのデータ型をOracle Databaseのデータ型に、またはOracle Databaseのデータ型をTimesTenのデータ型に変換します。これらのオプションには、-relaxedUpgrade オプションが必要です。
TimesTen 11.2.2では、デフォルトの型モードは
これらのオプションはマテリアライズド・ビュー以外のすべての種類の表に適用されます。表の種類には、通常の表、キャッシュされた表、グローバル表および一時表があります。 関連項目: |
-d |
説明モードを選択します。データファイル内のオブジェクトの簡単な説明が表示されます。詳細は、「説明モード(-d)」を参照してください。 |
-D |
詳細説明モードを選択します。データファイル内のオブジェクトの詳細な説明が表示されます。詳細は、「詳細説明モード(-D)」を参照してください。 |
dataFile |
移行オブジェクトの保存先または移行オブジェクトのリストア元のデータファイルのパス名です。 |
DSN |
移行するデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
-estimateStats percent |
ttMigrate で、リストアされた表およびマテリアライズド・ビューの指定された割合の行の統計を見積もることを指定します。percentRows の適切な値は、0から100です。
このフラグを使用すると、マテリアライズド・ビューのリストアのパフォーマンスと、リストアされた表およびビューに対する問合せのパフォーマンスが向上する場合があります。 |
-fixNaN |
移行オブジェクト内で検出されたNaN 、Inf 、-Inf の値をすべて0.0に変換します。NaN 、Inf 、-Inf の値がサポートされていないTimesTenのリリースにデータを移行する場合に役立ちます。 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-inline rule |
リストア・モードで可変長列をINLINE に変換するために使用するruleを指定します。ruleの値は次のいずれかです。
|
-l |
リスト・モードを選択します。指定されたデータファイル内のデータベース・オブジェクトの名前が表示されます。詳細は、「リスト・モード(-l)と詳細リスト・モード(-L)」を参照してください。 |
-L |
詳細リスト・モードを選択します。指定されたデータファイル内のデータベース・オブジェクトの名前と、データベース・オブジェクトに関するその他の詳細が表示されます。詳細は、「リスト・モード(-l)と詳細リスト・モード(-L)」を参照してください。 |
-r |
リストア・モードを選択します。このユーティリティで作成されたバイナリ・データファイルからデータベースをリストアします。詳細は、「リストア・モード(-r)」を参照してください。 |
name |
保存またはリストアするデータベース・オブジェクトの名前。 |
-nf |
通常の(キャッシュされていない)表の保存またはリストア時に、ttMigrate が外部キー情報の保存またはリストアを行わないことを指定します。 |
-nr |
通常の(キャッシュされていない)表の保存またはリストア時に、ttMigrate が表の行の保存またはリストアを行わないことを指定します。 |
-noAutoCreateUsers |
ttMigrate でユーザーが作成されないように指定します。
デフォルトでは、TimesTenでは、11.2.1より前のリリースから表を移行するときに、無効化されたユーザーが作成されます。ユーザーは作成されますが、これらのユーザーには権限が割り当てられません。ユーザーが作成された後、 |
-relaxedUpgrade |
TABLE DEFINITION CHECKING RELAXED を使用するレプリケーション・スキームと互換性のある方法で、表を保存またはリストアします。このオプションを使用すると、使用しない場合に比べてリストアされる表が若干コンパクトになり、アクセスが若干速くなります。
このオプションは、 デフォルトは |
-numThreads n |
データベース・ファイルのリストア時に使用するスレッドの数を指定します。指定しない場合、 1つのスレッドを使用して、データファイルからオブジェクトがリストアされます。
有効な値は1から32までです。 |
owner |
移行オブジェクトの所有者です。 |
-exactUpgrade |
TABLE DEFINITION CHECKING EXACT を使用するレプリケーション・スキームと互換性のある方法で、表を保存またはリストアします
このオプションは、 これはデフォルトです。 |
-saveAsCharset
|
指定された接続キャラクタ・セットにオブジェクトを保存します。接続キャラクタ・セットがデータベース・キャラクタ・セットと異なる場合、ttMigrate によって情報メッセージが返されます。
このオプションが設定されない場合、 |
-updateStats |
ttMigrate で、リストアされた表およびマテリアライズド・ビューの統計を更新することを指定します。
このフラグを使用すると、マテリアライズド・ビューのリストアのパフォーマンスと、リストアされた表およびビューに対する問合せのパフォーマンスが向上する場合があります。 |
-v verbosity |
ttMigrate がデータベースの保存またはリストアを行うときに出力されるメッセージの冗長レベルを指定します。次のいずれかです。
|
-V | -version |
ttMigrate のリリース番号を出力し、終了します。 |
次のttMigrate
のオプションは、リストア・モード(-r
)でのみ使用できます。
オプション | 説明 |
---|---|
-autorefreshPaused |
自動リフレッシュ状態をPAUSEDにして、AUTOREFRESH 属性が設定されているキャッシュ・グループをリストアします。これ以外の場合、この状態はOFF に設定されます。 |
-C chkPtFreq |
chkPtFreqの値(MB)のデータをリストアするたびに、ttMigrate がデータベースのチェック・ポイントを行うことを指定します。0(ゼロ)の値(デフォルト)は、ttMigrate がデータベースのチェック・ポイントを行わないことを指定します。 |
-convertCGTypes |
次の項目を使用して、基礎となるOracle Database表からTimesTenキャッシュ表への最適な型のマッピングを決定します。
このオプションが |
-delayFkeys | -noDelayFkeys |
-delayFkeys - すべての表がリストアされるまで、外部キーの作成を遅らせます。これにより、パラレル移行のパフォーマンスが向上します(ttMigrate -numThreads )。
|
-localhost hostName |
レプリケートされた表をリストアする際に、ローカル・ホストの名前またはIPアドレスを明示的に指定します。 |
-noCharsetConversion |
データファイルに保存された接続キャラクタ・セットを保持したまま、データをリストアします。ttMigrate は、データベース・キャラクタ・セットに合うように接続キャラクタ・セットを変換することはありません。
設定しない場合、 関連項目: このオプションは、 |
-restorePublicPrivs |
データベースが作成された後、PUBLIC に付与された権限をリストアします。ttMigrate ユーティリティでは、デフォルトではPUBLIC に付与された権限はリストアされません。PUBLIC に対する権限をリストアするには、このオプションを明示的に指定する必要があります。 |
モード
作成モード(-c)と追加モード(-a)
作成モードでは、ttMigrate
が移行オブジェクトをTimesTenデータベースから新規のバイナリ・データファイルに保存します。データファイルがない場合には、ttMigrate
が作成します。それ以外の場合は、ttMigrate
は既存のファイルを上書きして、その内容を破棄します。
ttMigrate
によって使用されるデータファイル形式は、TimesTenのいずれのリリースにも依存していないため、あるTimesTenリリースから別のリリースへデータを移行する場合にttMigrate
を使用できます。
追加モードでは、ttMigrate
は移行オブジェクトをTimesTenデータベースから既存のデータファイルに追加します。データファイルがない場合には、ttMigrate
が作成します。
通常の(キャッシュされていない)各表について、ttMigrate
は次のものを保存します。
表の説明: 主キーとNULL値可能に関する情報を含む、表の列ごとの名前と型。
表の索引定義: 各索引と索引に含まれる列の名前。ttMigrate
は、索引の実際の内容は保存せず、表のリストア時に索引を再作成するために必要となる情報のみを保存します。
表の外部キー定義。-nf
オプションを使用して、外部キー定義の保存を無効にできます。
表の行。-nr
オプションを使用して行の保存を無効にできます。
各キャッシュ・グループについて、ttMigrate
は次のものを保存します。
キャッシュ・グループの定義: キャッシュ・グループの所有者と名前、キャッシュ・グループ内のすべての表の名前、関連するキャッシュ・グループの設定(キャッシュ・グループの時間など)。
注意: ttMigrate を使用してデータベースをリストアした後は、ソース・データベースでのAUTOREFRESH STATEの設定方法に関係なく、リストアされたデータベースのすべての自動リフレッシュ・キャッシュ・グループでAUTOREFRESH の状態がOFF に設定されます。ttMigrate -r を使用してキャッシュ・グループをリストアした後は、ALTER CACHE GROUP 文を使用して、AUTOREFRESH STATE をON にリセットしてください(この操作はプログラムで実行することも、ttIsql ユーティリティで実行することもできます)。 |
キャッシュ・グループ内のすべてのキャッシュされた表: 表名、列情報、表の属性(伝播または読取り専用)、WHERE
句(存在する場合)、外部キー定義、索引定義。
各ビューについて、ttMigrate
は次のものを保存します。
通常の表と同一のすべての情報。
ビューを定義する問合せ。
各順序について、ttMigrate
は次のものを保存します。
順序の完全な定義。
順序の現在の値。
(インスタンス管理者を除く)ユーザーごとに、ttMigrate
は次のものを保存します。
ユーザーの名前。
ユーザーの暗号化されたパスワード。
ユーザーに付与されている権限。
PUBLIC
の場合、ttMigrate
はデータベース作成後にPUBLIC
に付与されたすべての権限を保存します。
レプリケーション・スキームが定義されている場合、ttMigrate
はレプリケーション・スキームを含むすべてのTTREP
表を保存します。レプリケーション・スキームは、他のすべてのデータストア・オブジェクトとは別の一意の名前である必要があります。他のデータベース・オブジェクトと同じ名前のレプリケーション・スキームは移行できません。
注意: ttMigrate ユーティリティは、-nr オプションを指定しなかった場合でも、キャッシュされた表の行をデータファイルに保存しません。キャッシュされた表の外部キー定義は、キャッシュ・グループの整合性を保つために必要となるため、-nf オプションの使用にかかわらず、常に保存されます。 |
デフォルトでは、ttMigrate
は、表、ビュー、キャッシュ・グループ、順序、ユーザー、レプリケーション・スキームなど、データベース内のすべてのデータベース・オブジェクトおよびユーザーをデータファイルに保存します。また、レプリケーション・スキームを除き、保存するデータベース・オブジェクトのリストをコマンドラインに指定することもできます。このリスト内の名前には、ワイルド・カード文字の%
(1文字以上に一致)と_(単一の文字に一致)を含めることができます。ttMigrate
は、指定されたパターンのいずれかに一致する、すべてのデータベース・オブジェクトを保存します。名前を完全修飾する必要はなく、所有者なしで名前を指定すると、ttMigrate
は、その名前またはパターンに一致するすべてのデータベース・オブジェクトについて、所有者を考慮せずに保存します。
キャッシュされた表は、キャッシュ・グループから独立させて保存することはできません。キャッシュされた表をコマンドラインでリストしても、対応するキャッシュ・グループもリストしなければ、ttMigrate
はエラーを発行します。
-v
オプションを使用して、保存の処理中にttMigrate
によって出力される情報を制御します。
リストア・モード(-r)
リストア・モードでは、ttMigrate
はすべてのデータベース・オブジェクトをデータファイルからTimesTenデータベースにリストアします。
通常の(キャッシュされていない)各表について、ttMigrate
は次のものをリストアします。
表(元の所有者、表名、列名、型、NULL値可能に関する設定、オリジナルの主キーを使用)。
表の外部キー。-nf
フラグを使用して、外部キーのリストアを無効にできます。
表のすべての索引。
表のすべての行。-nr
フラグを使用して、行のリストアを無効にできます。
各キャッシュ・グループについて、ttMigrate
は次のものをリストアします。
キャッシュ・グループ定義(元のキャッシュ・グループ所有者と名前を使用)。
キャッシュ・グループ内のすべてのキャッシュされた表(元の表名、列名、型、NULL値可能、元の主キー、表属性(PROPAGATE
またはREADONLY
)、およびWHERE
句(存在する場合)を使用)。
キャッシュされた表の外部キー定義。
キャッシュされた表のすべての索引。
注意: ttMigrate ユーティリティは、-nr オプションを指定しなかった場合でも、キャッシュされた表の行をリストアしません。キャッシュされた表の外部キー定義は、キャッシュ・グループの整合性を保つために必要となるため、-nf オプションの使用にかかわらず、常にリストアされます。 |
デフォルトでは、リストア中に-exactUpgrade
オプションが設定されます。
デフォルトでは、ttMigrate
はデータファイル内のすべての表とキャッシュ・グループをリストアします。また、リストアする特定の表とキャッシュ・グループをコマンドラインにリストすることもできます。このリスト内の名前は完全修飾する必要があり、ワイルド・カード文字は使用できません。
キャッシュされた表は、キャッシュ・グループから独立させてリストアすることができません。キャッシュされた表をコマンドラインでリストしても、対応するキャッシュ・グループもリストしなければ、ttMigrate
はエラーを発行します。
-v
オプションを使用して、リストアの処理中にttMigrate
によって出力される情報を制御します。
-inline
オプションを使用すると、可変長列をINLINE
としてリストアするか、NOT INLINE
としてリストアするかを制御できます。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド』のデータ型の仕様に関する説明を参照してください。デフォルト・モード(-inline
preserve
)では、ttMigrate
はすべての可変長列を、それらが保存されたときと同じINLINE
またはNOT INLINE
設定でリストアします。その他の2つのモード(-inline
dsDefault
および-inline
maxlen
)では、ttMigrate
はしきい値長以下の可変長列をINLINE
としてリストアし、他の可変長列をすべてNOT INLINE
としてリストアします。-inline
dsDefault
では、このしきい値はTimesTenデータベースのデフォルトの自動INLINE
長です。-inline
maxlen
モードでは、ユーザー定義のしきい値長(maxlen
)を持つ可変長列は、INLINE
としてリストアされ、その他のすべての可変長列は、INLINE
として保存されている場合でも、NOT INLINE
としてリストアされます。maxlen
が0
の場合、すべての可変長列はNOT INLINE
としてリストアされます。
リスト・モード(-l)と詳細リスト・モード(-L)
リスト・モードでは、ttMigrate
は、キャッシュされた表およびレプリケーション・スキームTTREP
表などの、指定したデータファイル内のデータベース・オブジェクトの名前を表示します。
詳細リスト・モードでは、ttMigrate
は、キャッシュされた表およびレプリケーション・スキームTTREP
表などのデータファイル内の、データベース・オブジェクトの名前の他に、各表の行数と各表の索引定義、各ビューを定義する問合せ、および各順序の仕様を表示します。
デフォルトでは、ttMigrate
は、レプリケーション・スキーム名およびファイル内のすべてのデータベース・オブジェクトを表示します。また、コマンドラインにデータベース・オブジェクト名のリストを指定することもできます。このリスト内の名前は完全修飾する必要があり、ワイルド・カード文字は使用できません。
説明モード(-d)
説明モードでは、ttMigrate
は、指定したファイル内のデータベース・オブジェクトに関する簡単な説明を提供します。
各表について、ttMigrate
は表名、表の行数、表の列定義、主キーおよび外部キーを表示します。キャッシュされた表については、ttMigrate
は、表の属性(PROPAGATE
またはREADONLY
)および表のWHERE
句(存在する場合)も表示します。
ビューについて、ttMigrate
はビューを定義する問合せも表示します。
キャッシュ・グループについて、ttMigrate
はキャッシュ・グループ名、キャッシュ・グループ内の表の数、キャッシュ・グループの持続時間を表示し、キャッシュ・グループ内のキャッシュされた各表について説明します。
レプリケーション・スキームについて、ttMigrate
は、レプリケーション・スキーム名およびすべてのTTREP
レプリケーション・スキーム表をユーザー表と同様の方法で表示します。
デフォルトでは、ttMigrate
は、ファイル内のデータベース・オブジェクトをすべて示します。また、コマンドラインにデータベース・オブジェクト名のリストを指定することもできます。このリスト内の名前は完全修飾する必要があり、ワイルド・カード文字は使用できません。
詳細説明モード(-D)
詳細説明モードでは、ttMigrate
は指定したファイル内のデータベース・オブジェクトに関する詳細な説明を提供します。
各表について、ttMigrate
は表名、表の行数、表の列定義、主キー、外部キーおよび索引定義を表示します。キャッシュされた表については、ttMigrate
は、表の属性(PROPAGATE
またはREADONLY
)および表のWHERE
句(存在する場合)も表示します。
キャッシュ・グループについて、ttMigrate
はキャッシュ・グループ名、キャッシュ・グループ内の表の数、キャッシュ・グループの持続時間を表示し、キャッシュ・グループ内のキャッシュされた各表について説明します。
順序について、ttMigrate
は順序の現在の値に加えて、その順序の定義に使用されたすべての値を表示します。
レプリケーション・スキームについて、ttMigrate
は、すべてのTTREP
レプリケーション・スキーム表をユーザー表と同様の方法で表示します。
デフォルトでは、ttMigrate
は、ファイル内のデータベース・オブジェクトをすべて示します。また、コマンドラインにデータベース・オブジェクト名のリストを指定することもできます。このリスト内の名前は完全修飾する必要があり、ワイルド・カード文字は使用できません。
TimesTenデータ型からOracle Databaseのデータ型への変換
TimesTen 11.2.2では、TimesTenとOracle Databaseの両方のデータ型がサポートされており、以前のバージョンのTimesTenからTimesTen 11.2.2にデータベースを移行する場合は、データベースのデータ型をデフォルトのOracle型モードに変換できます。ただし、これは必須ではありません。
レプリケーションの場合は、レプリケーション・スキーム内のレプリケーションする側とされる側のデータ型モードが同じであることが必要です。したがって、11.2.2より前のTimesTenリリースではOracle Databaseデータ型がサポートされていないため、オンライン・アップグレードの一部としてデータ型を変換することはできません。
注意: -convertTypesToOra が指定されていて、データベースに精度が38を超えるDECIMAL (またはNUMERIC )列が存在する場合、その列は精度が38のNUMBER 列に変換され、警告が返されます。列に値が存在する場合にこの変換が行われると、精度38でオーバーフローまたはアンダーフローし、値は精度38のNUMBER 型が取り得る最大値に減らされるか、または最小値に増やされます。このような事例が考えられるため、データ型の変換処理(-convertTypesToOra および-convertTypesToTT を使用)では、元のデータ型に戻せる状態になることは保証されていません。TT 型からORA 型に変換し、再度TT 型に変換すると、場合によっては最初と異なる列およびデータになる可能性があります。 |
TimesTenデータ型からOracle Databaseのデータ型に変換するには、-convertTypesToOra
オプションを使用します。
-convertTypesToOra
オプションは、ttMigrateで表の保存またはリストアを行う際に、次の型変換を実行するようにttMigrate
に指示します。
変換前のTimesTen型 | 変換後のOracle型 |
---|---|
TT_CHAR |
ORA_CHAR |
TT_VARCHAR |
ORA_VARCHAR2 |
TT_NCHAR |
ORA_NCHAR |
TT_NVARCHAR |
ORA_NVARCHAR2 |
TT_DECIMAL |
ORA_NUMBER |
TT_DATE |
ORA_DATE (12:00:00 amが追加されます) |
TT_TIMESTAMP |
ORA_TIMESTAMP (6) |
注意: データ型がTT_TINYINT 、TT_SMALLINT 、TT_INTEGER 、TT_BIGINT 、BINARY_FLOAT 、BINARY_DECIMAL 、TT_BINARY 、TT_VARBINARY およびTT_TIME の列は変換されません。 |
データ型の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド』のデータ型に関する説明を参照してください。
Oracle Databaseデータ型からTimesTenデータ型への変換
11.2.2より前のリリースではOracle Databaseデータ型がサポートされていないため、TimesTenリリース11.2.2から下位バージョンのTimesTenに表を移行する際に、Oracle Databaseデータ型をTimesTenデータ型に変換する必要があります。
Oracle Databaseデータ型からTimesTenデータ型に変換するには、-convertTypesToTT
オプションを使用します。
-convertTypesToTT
オプションは、ttMigrateユーティリティで表の保存またはリストアを行う際に、次の型変換を実行するようにttMigrate
に指示します。
変換前のOracle型 | 変換後のTimesTen型 |
---|---|
ORA_CHAR |
TT_CHAR |
ORA_VARCHAR2 |
TT_VARCHAR |
ORA_NCHAR |
TT_NCHAR |
ORA_NVARCHAR2 |
TT_NVARCHAR |
ORA_NUMBER |
TT_DECIMAL |
ORA_DATE |
TT_DATE (日付の時間部分が暗黙で切り捨てられます) |
ORA_TIMESTAMP |
TT_TIMESTAMP |
データ型の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド』のデータ型に関する説明を参照してください。
キャッシュ・グループのデータ型の変換
リリース7.0より前のTimesTenからキャッシュ・グループを含むデータベースをリストアする場合は、-convertCGTypes
オプションを使用して、7.0より前の型と、キャッシュ・グループに関連付けられているOracle Databaseの列のデータ型を正確にマッピングして、列のデータ型を変換します。
次の表に、型のマッピングを示します。
7.0より前のTimesTen型 | Oracle型 | 変換後の型 |
---|---|---|
TINYINT |
NUMBER(p,s) when s > 0 |
NUMBER(p,s) |
TINYINT |
NUMBER(p,s) when s <= 0 |
TT_TINYINT |
SMALLINT |
NUMBER(p,s) when s > 0 |
NUMBER(p,s)
|
SMALLINT |
NUMBER(p,s) when s <= 0 |
TT_SMALLINT |
INTEGER |
NUMBER(p,s) when s > 0 |
NUMBER(p,s) |
INTEGER |
NUMBER(p,s) when s <= 0 |
TT_INTEGER |
BIGINT |
NUMBER(p,s) when s > 0 |
NUMBER(p,s) |
BIGINT |
NUMBER(p,s) when s <= 0 |
TT_BIGINT |
NUMERIC(p,s)DECIMAL(p,s) |
NUMBER |
NUMBER |
NUMERIC(p,s)DECIMAL(p,s) |
NUMBER(x,y) |
NUMBER(x,y) |
NUMERIC(p,s)DECIMAL(p,s) |
FLOAT(x) |
NUMBER(p,s) |
REAL |
任意 | BINARY_FLOAT |
DOUBLE |
任意 | BINARY_DOUBLE |
FLOAT(x) x <=24 |
任意 | BINARY_FLOAT |
FLOAT(x) x >= 24 |
任意 | BINARY_DOUBLE |
CHAR(x) |
任意 | ORA_CHAR(x) |
VARCHAR(x) |
任意 | ORAVARCHAR2(x) |
BINARY(x) |
任意 | TT_BINARY(x) |
VARBINARY(x) |
任意 | TT_VARBINARY(x) |
DATE |
DATE |
ORA_DATE |
TIMESTAMP |
DATE |
ORA_DATE |
TIME |
DATE |
ORA_DATE |
Any1 | TIMESTAMP(m) |
ORA_TIMESTAMP(m) |
注意: any は、型の値が変換後の型に影響しないことを示します。 |
データ型の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス』のデータ型に関する説明および『Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheユーザーズ・ガイド』のOracle DatabaseとTimesTenデータ型間のマッピングに関する説明を参照してください。
戻りコード
ttMigrate
ユーティリティのリストア(-r
)および作成(-c
)コマンドは次の終了コードを返します。
0
: すべてのオブジェクトは正常に作成またはリストアされました。
1
: 一部のオブジェクトは正常に作成またはリストアされました。エラーのため、一部のオブジェクトは作成またはリストアできませんでした。
2
: 致命的エラー。たとえば、データファイルに接続できなかったか、データファイルを開けませんでした。
3
: 作成またはリストア処理中に[Ctrl]キーを押しながら[C]キー
が押されたか、別のシグナルを受信しました。
例
次のコマンドでは、すべてのデータベース・オブジェクトが、データベースSalesDS
からファイルsales.ttm
にダンプされます。sales.ttm
が存在している場合は、ttMigrate
によって上書きされます。
ttMigrate -c SalesDS sales.ttm
次のコマンドでは、ユーザーMARY
が所有するSalesDS
データベース内のすべてのデータベース・オブジェクトをsales.ttm
に追加します。
ttMigrate -a SalesDS sales.ttm MARY.%
次のコマンドでは、sales.ttm
のすべてのデータベース・オブジェクトをSalesDS
データベースにリストアします。
ttMigrate -r SalesDS sales.ttm
次のコマンドでは、sales.ttm
のMARY.PENDING
およびMARY.COMPLETED
をSalesDS
データ・ストアにリストアします(移行オブジェクトでは大/小文字は区別されません)。
ttMigrate -r SalesDS sales.ttm MARY.PENDINGMARY.COMPLETED
このコマンドでは、sales.ttm
に保存されたすべての移行オブジェクトを表示します。
ttMigrate -l sales.ttm
注意
現行リリースの機能をサポートしていないOracle TimesTen In-Memory Databaseのリリースに対して下位方向の移行を行う場合、通常、TimesTenは警告を発行し、サポートされていない機能を移行せずに処理を続行します。オブジェクトの変換を実行済の場合、まれに、ttMigrate
が失敗し、エラー・メッセージが返されることがあります。データ型、キャラクタ・セットおよび主キー表現の変換が行われた場合に失敗することがあります。
次の制約、制限およびアドバイスを検討してから、ttMigrate
を使用する準備をしてください。
非同期マテリアライズド・ビュー: 以前のリリースに移行する場合、非同期マテリアライズド・ビューは無視され、TimesTenから警告が返されます。
キャッシュ・グループ: リストア・モードでは、表間に外部キーの依存性がある場合は、ttMigrate
で表の順番を整理しなおして、子表が親表より先にリストアされないようにすることが必要になる場合があります。
キャッシュ・グループを含むデータベースを以前のリリースのTimesTenからTimesTen 7.0以降のリリースに移行する場合、オプション-convertTypesToOra
を使用する必要があります。データ型のマッピングに関する説明は、「キャッシュ・グループのデータ型の変換」を参照してください。
キャッシュされた表内の文字型の列は、長さのみでなくバイト・セマンティクスも、基礎となるOracle Database表と同じであることが必要です。キャッシュされた表に、長さまたは長さセマンティクスの不一致がある場合、キャッシュ・グループの移行は失敗します。
このユーティリティでは、0以外の値を指定したPassThrough
接続属性はサポートされていないため、0以外の値を指定するとエラーが返されます。
キャラクタ・セット: デフォルトでは、-saveAsCharset
オプションを指定しないかぎり、ttMigrate
は表データをデータベース・キャラクタ・セットで保存します。異なるデータベース・キャラクタ・セットのデータベースに表を移行することにより、他のキャラクタ・セットへの変換がリストア時に実行されます。7.0より前のリリースのTimesTenからデータを移行する場合、TimesTenは、データがすでに移行先のデータベース・キャラクタ・セットになっていると想定します。データのデータベース・キャラクタ・セットが移行先のデータベースと同じでない場合、データが正しくリストアされない可能性があります。
NLSがサポートされているがデータベース・キャラクタ・セットが異なる2つのデータベースの間で、BYTE
長セマンティクスが指定された列を移行する場合、新しいデータベース内の列の長さが、移行ファイルに含まれる値を保持するのに十分でない場合、移行が失敗する可能性があります。たとえば、移行元データベースでは最大バイト長が4のキャラクタ・セットを使用していて、移行先データベースでは最大バイト長が2のキャラクタ・セットを使用している場合に移行が失敗する可能性があります。
TimesTenでは、キャラクタ・セットの変換が行われる場合に常に警告を発行し、変換によるデータの損失の可能性を知らせます。
データ型の変換: 7.0より前のリリースのTimesTenからデータを移行する場合、-convertTypesToOra
オプションまたは-convertTypesToTT
オプションのいずれかを使用して、データ型の変換を明示的にリクエストする必要があります。
ttMigrate
では、CHAR
またはVARCHAR
列の長さセマンティクスの注釈(BYTE
またはCHAR
)が保存され、これらがサポートされているTimesTenのリリースにリストアする際に、これらの注釈がリストアされます。これらの注釈がサポートされていないTimesTenリリースに下位方向の移行を行う場合、CHAR
長セマンティクスが指定された列はBYTE
長による指定に変換されますが、元の列のバイト長と一致するように長さが調整されます。これらの注釈がサポートされていないリリースから上位方向に移行する場合、BYTE
長セマンティクスが使用されます。
外部キーの依存性: リストア・モードでは、表間に外部キーの依存性がある場合は、ttMigrate
で表の順番を整理しなおして、子表が親表より先にリストアされないようにすることが必要になる場合があります。このような依存性により、親表が1つでもリストアされなかった場合に子表がリストアされるのを回避することもできます。たとえば、表B
に対して外部キーの依存性を持つ表A
をリストアする場合、ttMigrate
は最初に表B
がデータベースに存在することを確認します。表B
が検出されない場合、ttMigrate
は表B
がリストアされるまで表A
のリストアを遅らせます。表B
がttMigrate
セッションの一部としてリストアされない場合、依存性を解決できなかったため表Aがリストアされなかったことを示すエラー・メッセージがTimesTenによって出力されます。
索引: TimesTenでは、この機能をサポートしているTimesTenの各リリースの主キー索引として範囲索引をサポートします。主キー索引としての範囲索引がサポートされていないリリースに下位方向の移行を行う場合、主キーはデフォルト・サイズのハッシュ索引としてリストアされます。主キー索引としての範囲索引がサポートされていないリリースから上位方向の移行を行う場合、主キーは元の索引と同じサイズのハッシュ索引としてリストアされます。
TimesTenはビットマップ索引もサポートしています。ビットマップ索引をサポートしていないリリースに下位方向の移行を行う場合、ttMigrate
はビットマップ索引を範囲索引に変換します。
INLINE列: INLINE
可変長列を含むTimesTen表を、5.1より前のリリースのTimesTenに移行する場合は、明示的に-relaxedUpgrade
オプションを使用する必要があります。デフォルトの-exactUpgrade
オプションを使用すると、エラーが発生します。-inline
オプションを使用して他の指定をしないかぎり、列のINLINE
属性は保持されます。
マテリアライズド・ビュー・ログ: TimesTenはマテリアライズド・ビュー・ログの内容を保存せず、定義のみを保存します。
レプリケーション: レプリケートされたデータベース全体の移行を実行する前に、移行元データベースと移行先データベースのホスト名とデータベース名が同じであることを確認する必要があります。
システム・ビュー: TimesTenは移行中にシステム・ビューの定義または内容を保存しません。
その他の注意事項: ttMigrate
ではバイナリ形式が使用されるため、次の処理には使用できません。
ハードウェア・プラットフォーム間でのデータベースの移行。
ttBackup
で保存されたデータのリストア、またはttMigrateで保存されたデータをリストアするための
ttBackupの使用。
プラットフォーム: ttMigrate
をttMigrateCS
(ttMigrate
のクライアント・サーバー・バージョン)とともに使用して、32ビットと64ビットのプラットフォームまたはビット・レベル間でデータベースを移行できます。新しいビット・レベルでデータをリストアする場合、-relaxedUpgrade
オプションを使用する必要があります。ビット・レベルを変更する場合、レプリケーション・スキームにデータベースを含めることはできません。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』の32ビット・プラットフォームと64ビット・プラットフォーム間のデータベースの移動に関する項の例に従います。
Windowsでは、どのリリースのTimesTenからでもttMigrate
を使用してデータベースにアクセスできます。Windowsでは、すべてのTimesTen Data ManagerおよびクライアントDSNで、このユーティリティがサポートされています。
UNIXでは、ttMigrate
のリリースは接続中のデータベースのリリースと一致する必要があります。
アプリケーションのロックの競合問題を回避するために、ttMigrate
実行中はDDL SQLを実行しないことをお薦めします。
構文
ttmodinstall {-h | -help | -?} ttmodinstall {-V | -version} ttmodinstall -port portNumber ttmodinstall -tns_admin path ttmodinstall -enablePLSQL ttmodinstall -crs
オプション
ttmodinstall
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-h
|
ヘルプ情報を表示します。 |
-crs |
Oracle Clusterware構成を作成または変更します。
詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のOracle Clusterwareを使用したアクティブ・スタンバイ・ペアの管理に関する説明を参照してください。 |
-enablePLSQL |
データベースでPL/SQLを有効にします。 |
-port portNumber |
TimesTenの現在のインスタンスで使用しているデーモン・ポートをportNumber に変更します。これは、インストール時にTimesTenに割り当てたポートが、他のプロセスによってリスニングされていることを検出した場合に役立ちます。
また、TimesTenクラスタ・エージェントのポートを割り当てるためにこのオプションを使用することもできます。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のOracle Clusterwareを使用したアクティブ・スタンバイ・ペアの管理に関する説明を参照してください。 |
-tns_admin path |
TNS_ADMIN 環境変数の値を設定します。tnsnames.ora ファイルが存在するディレクトリを指定します。 |
-V | -version |
TimesTenのバージョン情報を表示します。 |
説明
既存のレプリケーション定義を表示し、レプリケーション・ステータスを監視します。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』で説明しているように、新しいリリースのTimesTenへのアップグレードにも、ttRepAdminユーティリティを使用できます。
構文
ttRepAdmin {-h | -help | -?}
ttRepadmin {-V | -version}
ttRepAdmin -self -list [-scheme [owner.]schemeName]
{DSN | -connStr connectionString}
ttRepAdmin -receiver [-name receiverName]
[-host receiverHostName] [-state receiverState] [-reset]
[-list] [-scheme [owner.]schemeName]
{DSN | -connStr connectionString
}
ttRepAdmin -log {DSN | -connStr connectionString}
ttRepAdmin -showstatus {-awtmoninfo} {DSN | -connStr connectionString}
ttRepAdmin -showconfig {DSN | -connStr connectionString}
ttRepAdmin -bookmark {DSN | -connStr connectionString}
ttRepAdmin -wait [-name receiverName] [-host receiverHostName]
[-timeout seconds] {DSN | -connStr connectionString}
ttRepAdmin -duplicate -from srcDataStoreName
-host srcDataStoreHost
[-localIP localIPAddress] [-remoteIP remoteIPAddress]
[-setMasterRepStart] [-ramLoad] [-delXla]
[-UID userId] [-PWD pwd | -PWDCrypt encryptedPwd]
[-drop { [owner.]table ... | [owner.]sequence |ALL }]
[-truncate { [owner.]table ... | ALL }]
[-compression 0 | 1] [-bandwidthmax maxKbytesPerSec]
[-initCacheDr [-noDRTruncate][-nThreads]]
[-keepCG [-cacheUid cacheUid [-cachePwd cachePwd]]
[-recoveringNode | -deferCacheUpdate]
| -nokeepCG]
[-remoteDaemonPort portNo] [-verbosity {0|1|2}]
[-localhost localHostName]
{destDSN | -connStr connectionString}
次の形式でttRepAdmin
を使用すると、ヘルプおよびTimesTenの現在のバージョンを取得できます。
ttRepAdmin {-h | -help | -?} ttRepadmin {-V | -version}
オプション | 説明 |
---|---|
-h
|
ヘルプ情報を表示します。 |
-V | -version |
TimesTenのバージョン情報を表示します。 |
次の形式でttRepAdmin
を使用すると、データベースに関するサマリー情報を取得できます。
ttRepAdmin -self -list [-scheme [owner.]schemeName] {DSN | -connStr connectionString}
次の形式のttRepAdmin
を使用すると、ステータスのチェックまたはサブスクライバ(レシーバ)・データベースの状態の再設定を実行できます。
ttRepAdmin -receiver [-name receiverName] [-host receiverHostName] [-state receiverState] [-reset] [-list] [-scheme [owner.]schemeName] {DSN | -connStr connectionString}
オプション
ttRepAdmin -receiver
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
DSN |
マスター・データベースのデータソース名。 |
-connStr connection_string |
マスター・データベースの接続文字列。 |
-receiver |
マスター・データベースから更新を受信するサブスクライバ・データベース。-name および-host を使用すると、特定のサブスクライバ・データベースを指定できます。 |
-name receiverName |
特定のサブスクライバ(受信側)・データベース。receiverNameは、データベース・パス名の最後の部分です。 |
-host receiverHostName |
サブスクライバ・ホストのホスト名またはTCP/IPアドレス。 |
-state start
|
サブスクライバのレプリケーションの状態を設定します。
詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のサブスクライバのレプリケーション状態の設定に関する説明を参照してください。 |
-reset |
特定のサブスクライバに送信される最新のトランザクションに関する、マスター・データベースのログのブックマークを消去します。このオプションは、たとえば、データベースがttMigrate またはttBackup を使用して再作成される場合のように、マスター・データベースのトランザクションの番号が変更される場合にのみ、使用してください。マスター・データベースがttBackup およびttRestore を使用して、保存およびリストアされる場合は、トランザクションの番号が保持されるため、このオプションは使用しないでください。 |
-list |
レプリケーション定義に関する情報を表示します。 |
-scheme [owner .]schemeName ] |
2つ以上のスキームがある場合に、レプリケーション・スキーム名を指定します。 |
例
ttRepAdmin -receiver -list my_dsn
前述の構文によって、マスター・データベースmy_dsn
のすべてのサブスクライバのレプリケーション情報が表示されます。
ttRepAdmin -receiver -name rep_dsn -list my_dsn
前述の構文によって、マスター・データベースmy_dsn
のrep_dsn
サブスクライバのレプリケーション情報が表示されます。
ttRepAdmin -receiver -name rep_dsn -reset my_dsn
前述の構文によって、マスター・データベースのrep_dsn
サブスクライバに対するレプリケーションのブックマークが再設定されます。レプリケートされたデータベースをttMigrate
またはttBulkCp
で移行する場合にのみ使用してください。
ttRepAdmin -receiver -name rep_dsn -state Start my_dsn
前述の構文によって、マスター・データベースmy_dsn
に対してrep_dsn
サブスクライバ・データベースのレプリケーション状態が Start
状態に再設定されます。
次の形式のttRepAdmin
を使用すると、マスター・データベースと同じコンテンツを持つ新しいデータベースを作成できます。
ttRepAdmin -duplicate
を実行するには、次の条件を満たす必要があります。
インスタンス管理者のみがttRepAdmin -duplicate
を実行できます。
ttRepAdmin -duplicate
を実行するには、インスタンス管理者のオペレーティング・システム・ユーザー名がソース・コンピュータとターゲット・コンピュータで同じである必要があります。
-UID
オプションおよび-PWD
オプションを使用して、ソース・データベースに対してADMIN
権限を持つ内部ユーザーのユーザー名およびパスワードを指定する必要があります。
ターゲット・ホストに対してttRepAdmin
を実行する必要があります。
DSNの指定は、サーバーDSNではなく、ダイレクトモードDSNである必要があります。
ttRepAdmin -duplicate
コマンドを実行する前に、ttStatus
を使用して、ソース・データベースに対してレプリケーション・エージェントが起動していることを確認します。
ttRepAdmin -duplicate -from srcDataStoreName -host srcDataStoreHost [-localIP localIPAddress] [-remoteIP remoteIPAddress] [-setMasterRepStart] [-ramLoad] [-delXla] -UID userId (-PWD pwd | -PWDCrypt encryptedPwd) [-drop { [owner.]table ... | [owner.]sequence |ALL }] [-truncate { [owner.]table ... | ALL }] [-compression 0 | 1] [-bandwidthmax maxKbytesPerSec] [-initCacheDr [-noDRTruncate] [-nThreads]] [-keepCG [-cacheUid cacheUid [-cachePwd cachePwd]] [-recoveringNode | -deferCacheUpdate] |-nokeepCG] [-remoteDaemonPort portNo] [-verbosity {0|1|2}] [-localhost localHostName] {destDSN | -connStr connectionString}
オプション
ttRepAdmin -duplicate
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-bandwidthmax maxKbytesPerSec |
複製処理によってmaxKbytesPerSec KB/sを超えるデータがネットワークに送信されないように指定します。値0 は、帯域幅に制限がないことを示します。デフォルトは0 です。最大値は9999999 です。 |
-compression 0 | 1 |
複製処理中の圧縮を有効または無効にします。デフォルトは0 (無効)です。 |
-connStr connection_string |
新しいデータベースの接続文字列を指定します。 |
-delXla |
複製処理の一部として、すべてのXLAブックマークを削除します。このオプションは、複製データベースにブックマークをコピーしない場合に使用します。 |
destDSN |
新しいデータベースのデータソース名を示します。 |
-drop {[ owner .]table ... |[ owner .] sequence |ALL |
-duplicate 処理中にコピーされたものの、レプリケーション・スキームには含まれていない表または順序を破棄します。表がキャッシュ・グループ表の場合には、ttRepAdmin はオプションを無視します。 |
-duplicate |
ネットワーク間でデータベースの内容を転送するために、指定したデータベースの複製をレプリケーションを使用して作成します。『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のデータベースの複製に関する説明を参照してください。 |
-from srcDataStoreName |
-duplicate とともに使用して、送信側データベース(またはマスター・データベース)の名前を指定します。srcDataStoreName は、データベース・パス名の最後の部分です。 |
-host srcDataStoreHost |
送信側データベース(またはマスター・データベース)のホスト名またはTCP/IP アドレスを定義します。 |
-initCacheDr |
障害時リカバリを初期化します。-cacheUid オプションおよび-cachePwd オプションとともに使用する必要があります。 |
-keepCG [-cacheUid cacheUid -cachePwd cachePwd ] [-recoveringNode | -deferCacheUpdate] | -noKeepCG |
-keepCG および-noKeepCG では、キャッシュ・グループの表をキャッシュ・グループ表として維持するか、またはターゲット・データベースの通常の表に変換するかを指定します。デフォルトは-noKeepCG です。
パスワードを指定しなかった場合、 Oracle Databaseに接続できない場合またはOracle Databaseが停止している場合は、 |
-localhost hostName |
-duplicate および-setMasterRepStart とともに使用して、ローカル・ホストの名前またはIPアドレスを明示的に指定します。 |
-localIP localIPAddress |
使用するローカル・ネットワーク・インタフェースの別名またはIP(IPv4 またはIPv6 )アドレスを指定します。指定しない場合は、ttRepAdmin によって互換性のあるインタフェースが選択されます。 |
-noDRTruncate |
-initCacheDr オプションとともに使用した場合、-noDRTruncate は障害時リカバリ・サイトでのリモート・サブスクライバの初期導入プロセスにおけるOracle表の切捨てを無効にします。–noDRTruncate を指定した場合、TimesTenはアクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームの非同期のWRITETHROUGHキャッシュ・グループ表に対応するOracle Database表を切り捨てません。 |
-nThreads n |
-initCacheDr オプションとともに使用した場合、-nThreads は、初期化プロセスにおけるOracle Database表の切捨ておよびOracleへのキャッシュ・データのプッシュに使用するスレッドの数を示します。 |
-PWD pwd |
-UID オプションに指定した内部ユーザーのパスワード。 |
-PWDCrypt encryptedPwd |
-UID オプションに指定したユーザーの暗号化されたパスワード。 |
-ramLoad |
複製処理の完了時に、メモリー内にデータベースを保持します。このオプションによって、大規模なデータベースをコピーする場合にデータベースのアンロードとリロードのサイクルが回避され、複製処理のパフォーマンスが改善されます。複製オプションの後、データベースのRAMポリシーはmanual に設定されます。RAMポリシーをさらに変更するには、ttAdmin ユーティリティを使用します。 |
-remoteDaemonPort portNo |
リモート・メイン・デーモンのポート番号。
このオプションの引数に指定された値が0(ゼロ)以外の場合、その値をポート番号として使用します。値が0(ゼロ)の場合は、デフォルトの動作を使用してポート番号を決定します。
|
-remoteIP remoteIPAddress |
使用するリモート/接続先ネットワーク・インタフェースの別名またはIP(IPv4 またはIPv6 )アドレスを指定します。指定しない場合は、ttRepAdmin によって互換性のあるインタフェースが選択されます。 |
-setMasterRepStart |
-duplicate とともに使用した場合、このオプションは、新しく作成されたデータベースのレプリケーション状態を、ネットワーク間でデータベースがコピーされる直前にStart 状態に設定します。これにより、複製処理の後にソース・データベースに行われたすべての更新が、新しく複製されたローカル・データベースに確実にレプリケートされます。データベースの不要なトランザクション・ログ・ファイルは削除されます。 |
-truncate [ owner .] table ...| ALL |
-duplicate 処理中にコピーされたものの、レプリケーション・スキームには含まれていない表を切り捨てます。表がキャッシュ・グループ表の場合には、ttRepAdmin はオプションを無視します。 |
-UID userid |
ソース・データベースに対してADMIN 権限を持つユーザーのユーザーIDを指定する必要があります。これは内部ユーザーである必要があります。 |
-verbosity {0 | 1 | 2} |
複製処理で実行される通信段階の詳細を表示し、複製の転送の進捗情報をレポートします。
|
例
例3-1 データベースの複製
ソース・データベースで、次のように入力してユーザーを作成し、そのユーザーにADMIN
権限を付与します。
CREATE USER ttuser IDENTIFIED BY ttuser; User created. GRANT admin TO ttuser;
インスタンス管理者のユーザー名が、複製元と複製先のインスタンスで同じである必要があります。インスタンス管理者としてログインして、server1
のds1
データベースをds2
データベースに複製します。
ttRepAdmin -duplicate -from ds1 -host "server1" -UID ttuser -PWD ttuser -connStr "dsn=ds2;UID=ttuser;PWD=ttuser"
例3-2 キャッシュ・グループのあるデータベースの複製
データベースを複製するときにキャッシュ・グループ表を保持するには、-keepCG
オプションを使用します。-cacheuid
オプションおよび-cachepwd
オプションで、キャッシュ管理ユーザーIDおよびパスワードを指定します。キャッシュ管理ユーザーのパスワードを指定しなかった場合は、ttRepAdmin
からパスワードの入力が求められます。
キャッシュ管理ユーザーIDがorauser
で、パスワードがorapwd
である場合、host1
のデータベースdsn1
を複製します。
ttRepAdmin -duplicate -from dsn1 -host host1 -uid ttuser -pwd ttuser -keepCG -cacheuid orauser -cacheuid orapwd "DSN=dsn2;UID=;PWD="
dsn2
のUID
およびPWD
は、インスタンス管理者である現在のオペレーティング・システム・ユーザーとして接続が確立されるように、接続文字列でNULL値として指定されます。インスタンス管理者のみがttRepAdmin -duplicate
を実行できます。dsn2
がPWD
ではなくPWDCrypt
で構成されている場合は、接続文字列がDSN=dsn2;UID=;PWDCrypt=
となります。
例3-3 ソース・データベースのレプリケーション状態の設定
-setMasterRepStart
オプションによって、srcDataStoreName
データベースのレプリケーション状態がネットワーク間でコピーされる前にStart
状態に設定にされ、メモリー内にデータベースが保持されます。これにより、複製処理後にマスターに対して行われた更新がサブスクライバに確実にコピーできます。
ローカル・ホストをホスト名またはIPアドレスで識別するには、-localhost
オプションを使用します。これらのオプションを使用すると、複製処理後にリモート・データベースで行われたすべての更新が、新しく作成またはリストアされたローカル・データベースにレプリケートされます。
ttRepAdmin -duplicate -from srcDataStoreName -host srcDataStoreHost -setMasterRepStart -ramLoad -UID timesten_user -PWD timesten_user] -localhost localHostName [destDSN | -connStr connectionString ]
次の形式のttRepAdmin
を使用すると、コールが戻る前に、ログ内のすべての更新をすべてのサブスクライバにレプリケートできます。
ttRepAdmin -wait [-name receiverName] [-host receiverHostName] [-timeout seconds] {DSN | -connStr connectionString}
オプション
ttRepAdmin -wait
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
DSN |
マスター・データベースのデータソース名を示します。 |
-connStr connection_string |
マスター・データベースの接続文字列を指定します。 |
-wait |
レプリケーションがカレントになるまで待機してから続行します。 |
-name receiverName |
データベースを指定します。データベース名 は、データベース・パス名の最後の部分です。 |
-host receiverHostName |
サブスクライバ・ホストのホスト名またはTCP/IPアドレスを定義します。 |
-timeout seconds |
タイムアウト値(秒)を指定します。ttRepAdmin は、サブスクライバへのすべての更新が完了していない場合でも、この時間内で返されます。 |
例
ttRepAdmin -wait -name receiverName -host receiverHostName -timeout seconds -dsn DSN
前述の構文によって、このプログラムの起動時にコミットされたすべての更新がサブスクライバreceiverName
に転送され、このサブスクライバによってそれらのすべての更新がサブスクライバ・データベースで永続コミットされたことが確認されたことを確認する方法が提供されます。タイムアウトで待機時間(秒)が制限されます。
注意: すべての書込みトランザクション・アクティビティがストアで静止された後にttRepAdmin -wait が起動された場合(アクティブなトランザクションおよび開始済のトランザクションがない状態)、すべての更新がサブスクライバで永続的にコミットされていることを示す確認応答をサブスクライバが送信するまでに、60秒以上かかる可能性があります。 |
ttRepAdmin -wait -dsn DSN
前述の構文では、タイムアウトおよびサブスクライバ名が指定されていない場合、ttRepAdmin
は、このプログラムの起動時にコミットされたすべての更新がすべてのサブスクライバに転送され、それらのすべての更新がサブスクライバ・データベースで永続コミットされたことがすべてのサブスクライバによって確認されるまで戻されません。
次の形式のttRepAdmin
を使用すると、トランザクション・ログ・ファイルのサイズ、ブックマークの位置、またはマスター・データベースのレプリケーション構成を確認できます。
ttRepAdmin -log {DSN | -connStr connectionString} ttRepAdmin -showstatus {-awtmoninfo} {DSN | -connStr connectionString} ttRepAdmin -showconfig {DSN | -connStr connectionString} ttRepAdmin -bookmark {DSN | -connStr connectionString}
オプション
ttRepAdmin
監視処理には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
DSN |
マスター・データベースのデータソース名を示します。 |
-awtmoninfo |
AwtMonitorConfig プロシージャをコールして、AWTキャッシュ・グループの監視を有効にした場合は、このオプションを使用して監視結果を表示できます。
AWT監視を有効にした場合、
|
-connStr connection_string |
マスター・データベースの接続文字列を指定します。 |
-log |
他のデータベースに更新を転送するためにレプリケーションによって保持される、トランザクション・ログ・ファイルの数とサイズを表示します。 |
-showconfig |
レプリケーション構成をすべて表示します。
詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のレプリケートされたデータベースの構成の表示に関する説明を参照してください。 |
-showstatus |
指定したレプリケートされたデータベースの現在のステータスをレポートします。
詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のttRepAdminを使用したレプリケーション・ステータスの表示に関する説明を参照してください。 |
-bookmark |
レプリケーションでログを読み取る必要のある最新のマーカー・レコード、作成された最新のログ順序番号およびレコードがディスクにフラッシュされた最新のログ順序番号をレポートします。
パラレル・レプリケーションを設定している場合、ブックマークはサポートされません。 詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のレプリケートされたログ・レコードの表示に関する説明を参照してください。 |
結果セット
AWT監視を有効にした場合、このユーティリティは他のttRepAdmin -showstatus
の出力に加え、次の情報も表示します。
TimesTenの処理時間: 監視の有効化以降にAWTトランザクション・データの処理に費やされた合計時間(ミリ秒単位)。
Oracleブックマークの管理時間: 監視の有効化以降にOracleでのAWTメタデータの管理に費やされた合計時間(ミリ秒単位)。
Oracle実行時間: 監視の有効化以降にAWT SQL処理のOCI準備、バインディングおよび実行に費やされた合計時間(ミリ秒単位)。この統計には、TimesTenとOracle Databaseの間のネットワーク待機時間が含まれます。
Oracleコミット時間: 監視の有効化以降にOracleに対するAWT更新のコミットに費やされた合計時間(ミリ秒単位)。この統計には、TimesTenとOracle Databaseの間のネットワーク待機時間が含まれます。
監視の開始以降の時間。
TimesTen行処理の合計数: 監視の有効化以降にAWTキャッシュ・グループで更新された行の合計数。
TimesTenトランザクションの合計数: 監視の有効化以降にAWTキャッシュ・グループで実施されたトランザクションの合計数。
Oracleへのフラッシュの合計数: TimesTenデータがOracle Databaseに送信された回数の合計。
この他に、TimesTen処理、Oracleブックマーク管理、Oracle実行およびOracleコミットに費やされた時間の割合も出力されます。
例
ttRepAdmin -log DSN
前述の構文によって、他のデータベースに更新を転送するためにレプリケーションで保持されるトランザクション・ログ・ファイルの数がレポートされます。レプリケーション・エージェントは、トランザクション・ログ・ファイル内のすべての更新が各サブスクライバ・データベースに正常に転送されるまでそのトランザクション・ログ・ファイルを保持します。
ttRepAdmin -showconfig DSN
前述の構文によって、レプリケーション構成がすべてレポートされます。指定したDSNのすべてのサブスクライバ、レプリケートされている表の名前と詳細、およびすべてのサブスクリプションが表示されます。
ttRepAdmin -showstatus DSN
前述の構文によって、指定したDSNのデータベースの現在の状態がレポートされます。出力には、レプリケートされたデータベースのレプリケーション・エージェント内のすべてのスレッド、ブックマークの位置、ポート番号および通信プロトコルの状態が含まれます。
ttRepAdmin -bookmark DSN
前述の構文によって、レプリケーションで必要な最も古いログ・レコード、ディスクに書き込まれた最後のログ・レコードおよび最後に生成されたログ・レコードのログ順序番号が出力されます。
ttRepAdmin -showstatus -awtmoninfo myDSN [other -showstatus output] ... AWT Monitoring statistics -------------------------- TimesTen processing time : 0.689000 millisecs (0.164307 %) Oracle bookmark management time : 3.229000 millisecs (0.770027%) Oracle execute time : 342.908000 millisecs (81.774043 %) Oracle commit time : 72.450000 millisecs (17.277315 %) Time since monitoring was started: 8528.641000 millisecs Cache-connect Operational Stats : Total Number of TimesTen row operations : 2 Total Number of TimesTen transactions : 2 Total Number of flushes to Oracle : 2
前述の構文および出力によって、AWT監視ステータスが表示されます。
注意
ttRepAdmin
ユーティリティはTimesTen Data Manager DSNでのみサポートされています。TimesTen Client DSNではサポートされていません。
2つ以上のレプリケーション・スキームを指定する場合、または2つ以上のスキームが特定のデータベースを含む場合、-scheme
オプションを使用する必要があります。
SQLの構成を使用すると、同じデータベースに複数のレプリケーション・スキームを作成できます。レプリケーション・スキームが1つしかない場合、ttRepAdmin
ユーティリティは、自動的にスキームを検出します。2つ以上のスキームがある場合は、ttRepAdmin -scheme
オプションを使用して、使用するスキームを指定する必要があります。
異なるホスト上の同じ名前のデータベースにレプリケーションを構成する場合、-host
を使用して、どのデータベースを処理するのかを指示できます。たとえば、すべてのサブスクライバがDATA
という名前を持つ場合、ホストSW1
のレプリケーション状態を設定するには、次のように実行します。
ttRepAdmin -receiver -name DATA -host SW1 -state start DSN
説明
ttBackup
ユーティリティを使用して作成されたバックアップからデータベースを作成します。データベースが存在する場合は、ttRestore
はデータベースを上書きしません。
ttRestore
の接続文字列中の属性には、初期接続属性または一般接続属性を使用できます。また、データ・ストア属性のLogDir
も使用できます。その他のすべてのデータ・ストア属性は、バックアップ・ファイルからコピーされます。LogDir
属性を使用すると、リストアされたデータベースを再配置できます。
ttRestore
による操作は、データベースを移動させることができるため、初期接続よりも強力です。ただし、他のデータ・ストア属性(LogDir
属性を除く)を上書きできないため、データベースの新規作成ほど強力ではありません。
TimesTenのバックアップとリストア機能の概要は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』の移行、バックアップおよびリストアに関する説明を参照してください。
構文
ttRestore {-h | -help | -?} ttRestore {-V | -version} ttRestore [-fname filePrefix] [-noconn] -dir directory {DSN | -connStr connectionString} ttRestore -i [-noconn] {DSN | -connStr connection_String}
オプション
ttRestore
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
管理するデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
-dir directory |
バックアップ・ファイルが保存されているディレクトリを指定します。 |
-fname filePrefix |
バックアップ・ディレクトリのバックアップ・ファイルのファイル接頭辞を指定します。バックアップ・ファイルは、この接頭辞を使用してバックアップ・ディレクトリに保存される必要があります。
このパラメータのデフォルト値は、データベースのODBC定義の |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-i |
バックアップ・データの標準入力を読み取ります。-dir または-fname オプションは、-i と組み合せて使用できません。 |
-noconn |
リストアが成功したことを確認するために、最後の手順としてttRestore はデータベースに接続します。このオプションは、この最後の接続を無効にします。最大限のパフォーマンスを得るためには、このオプションを指定することを推奨します。このオプションを指定しない場合、データベースはメモリーにロードされ、メモリーからアンロードされます。 |
-V | -version |
ttRestore のリリース番号を出力し、終了します。 |
例
ttRestore -dir /users/pat/TimesTen/backups -fname FastInsBkup FastIns
origDSN
というデータベースをディレクトリ/users/rob/tmp
にバックアップし、それをrestoredDSN
というデータベースにリストアするには、次のコマンドを実行します。
ttBackup -dir /users/rob/tmp -fname restored origDSN ttRestore -dir /users/rob/tmp -fname restored restoredDSN
fname
の値は、バックアップ・ファイル名の接頭辞部分に使用する名前です。
UNIXでテープ・バックアップをFastIns
データベースにリストアするには、次のように実行します。
dd bs=64k if=/dev/rmt0 | ttRestore -i FastIns
注意
ttBackup
ユーティリティおよびttRestore
ユーティリティは、TimesTenリリース番号とプラットフォーム番号の最初の3つの数字が同じ場合にのみ、データベースのバックアップおよびリストアを行います。たとえば、リリース11.2.2.2.0と11.2.2.3.0間ではファイルをバックアップし、リストアできます。リリース11.2.1.9.0と11.2.2.3.0の間ではファイルのバックアップとリストアはできません。ttBulkcp
ユーティリティまたはttMigrateCS
ユーティリティ(UNIXのみ)を使用して、各主要リリースまたは各種オペレーティング・システムにわたってデータベースを移行できます。ttMigrate
をttMigrateCS
(ttMigrate
のクライアント・サーバー・バージョン)とともに使用して、32ビットと64ビットのプラットフォームまたはビット・レベル間でデータベースを移行できます。新しいビット・レベルでデータをリストアする場合、-relaxedUpgrade
オプションを使用する必要があります。ビット・レベルを変更する場合、レプリケーション・スキームにデータベースを含めることはできません。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』の32ビット・プラットフォームと64ビット・プラットフォーム間のデータベースの移動に関する項の例に従います。
キャッシュ・グループを含むデータベースは、ttBackup
ユーティリティを使用してバックアップできます。ただし、そのようなバックアップをリストアする場合は、キャッシュ・グループ内のリストアされたデータが古くなっていたり、バックエンドOracle Databaseのデータと同期していないことがあるため、特別な注意が必要です。詳細は、『Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheユーザーズ・ガイド』のキャッシュ・グループを持つデータベースのバックアップとリストアに関する説明を参照してください。
説明
データベースのスキーマまたは選択されたオブジェクトを出力します。このユーティリティは、SQL CREATE
文で使用される次のスキーマ・オブジェクトを表示できます。
表
索引
キャッシュ・グループ定義
順序
ビュー
マテリアライズド・ビュー・ログ
パーティション情報などの列の定義
PL/SQLプログラム・ユニット
表示される詳細のレベルおよびオブジェクトは、オプションを使用して制御できます。出力は、データベースがALTER
文などにより現在の状態に達するまでの履歴ではなく、ある時点のデータベースの状態のスナップショットを表しています。データベース全体(データを含む)は、ttSchema
の出力から完全に再作成することはできません。ttIsql
ユーティリティでは、データベースの全スキーマを再作成するために、ttSchema
の出力を再生できます。
UNIXでは、このユーティリティはTimesTen Data Manager DSNで使用できます。TimesTenクライアントDSNでは、ttSchemaCS
ユーティリティを使用します。
必要な権限
このユーティリティを使用するには、データベース・オブジェクトに対して記述操作を実行するために必要な権限があれば十分です。それ以上の権限は必要ありません。
このユーティリティは、その実行者であるユーザーが所有するオブジェクトおよび所有者がSELECT
権限を持っているオブジェクトについてのみ情報を出力します。ユーティリティを実行している所有者がADMIN
権限を持っている場合には、ttSchema
によってすべてのオブジェクトについて情報が出力されます。
構文
ttSchema {-h | -help | -?} ttSchema {-V | -version} ttSchema [-l] [-c] [-fixedTypes] [-st | -systemTables] [ -list {all | tables | views | sequences | cachegroups | repschemes |synonyms | plsql} [,...] ] [-plsqlAttrs | -noplsqlAttrs] [-plsqlCreate |-[no]plsqlCreateOrReplace] {-connStr connection_string | DSN } [[owner.]object_name][...]
オプション
ttSchema
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
-c |
互換性モード。TimesTen固有およびリリース固有のキーワードと拡張子の使用を制限します。このことは、ttSchema の出力が、TimesTenの以前のリリースまたはOracle Databaseのような他のデータベース・システムへの入力として使用されている場合に役立つ可能性があります。
|
DSN |
スキーマの取得元となるデータベースのODBCデータソース名を指定します。 |
-fixedTypes |
TypeMode の現在の値にかかわらず、完全修飾データ型名を使用します。 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-l |
データベースのオブジェクトを1行に1項目ずつ表示します。 |
-list {all | tables | views | sequences | cachegroups | repschemes |synonyms | plsql}[,...] |
生成するオブジェクトのカンマ区切り(カンマの後にスペースなし)リスト。指定されたタイプのオブジェクトのみを表示します。デフォルトは、-list all です。
また、 |
[ owner .] object_name |
出力の有効範囲を、指定したデータベース・オブジェクトに制限します。 |
-plsqlAttrs |-noplsqlAttrs |
ttSchema がPL/SQLプログラム・ユニットに対してCREATE 文とともにALTER SESSION 文を発行するかどうかを制御します。
|
-plsqlCreate | -[no]plsqlCreateOrReplace |
-plsqlCreate を指定した場合、ttSchema はPL/SQLプログラム・ユニットに対してCREATE PROCEDURE 文、CREATE PACKAGE 文またはCREATE FUNCTION 文を発行します。
|
-st | -systemTables |
システム表を含めます。デフォルトではシステム表は省略されます。 |
-V | -version |
ttSchema のリリース番号を出力し、終了します。 |
例
orderdsn
データベースのオブジェクトを作成するには、次のSQL文を使用します。
CREATE TABLE ttuser.customer ( cust_num INTEGER NOT NULL PRIMARY KEY, region CHAR(2) NOT NULL, name VARCHAR2(80), address VARCHAR2(255) NOT NULL); CREATE SEQUENCE ttuser.custid MINVALUE 1 MAXVALUE 1000000; CREATE TABLE ttuser.orders ( ord_num INTEGER NOT NULL PRIMARY KEY, cust_num INTEGER NOT NULL, when_placed TIMESTAMP NOT NULL, when_shipped TIMESTAMP, FOREIGN KEY(cust_num) REFERENCES ttuser.customer (cust_num)); CREATE MATERIALIZED VIEW ttuser.order_summary AS SELECT cust.name, ord.ord_num, count(*) ord_count FROM ttuser.orders ord, ttuser.customer cust WHERE ord.cust_num = cust.cust_num GROUP BY cust.name, ord.ord_num;
例3-4 データベースに対するttSchema
orderdsn
データベースのスキーマを返します。
% ttSchema orderdsn -- Database is in Oracle type mode create table TTUSER.CUSTOMER ( CUST_NUM NUMBER(38) NOT NULL, REGION CHAR(2 BYTE) NOT NULL, "NAME" VARCHAR2(80 BYTE) INLINE NOT NULL, ADDRESS VARCHAR2(255 BYTE) NOT INLINE NOT NULL, primary key (CUST_NUM)); create table TTUSER.ORDERS ( ORD_NUM NUMBER(38) NOT NULL, CUST_NUM NUMBER(38) NOT NULL, WHEN_PLACED TIMESTAMP(6) NOT NULL, WHEN_SHIPPED TIMESTAMP(6), primary key (ORD_NUM), foreign key (CUST_NUM) references TTUSER.CUSTOMER (CUST_NUM)); create sequence TTUSER.CUSTID increment by 1 minvalue 1 maxvalue 1000000 start with 1 cache 20; create materialized view TTUSER.ORDER_SUMMERY as SELECT CUST.NAME "NAME", ORD.ORD_NUM "ORD_NUM", COUNT(*) "ORD_COUNT" FROM TTUSER.ORDERS ORD, TTUSER.CUSTOMER CUST WHERE ORD.CUST_NUM = CUST.CUST_NUM GROUP BY CUST.NAME, ORD.ORD_NUM ;
例3-5 特定のオブジェクトのリスト表示
マテリアライズド・ビューのみとorderdsn
データベースの順序を返します。
% ttSchema -list views,sequences orderdsn -- Database is in Oracle type mode create sequence TTUSER.CUSTID increment by 1 minvalue 1 maxvalue 1000000 start with 1 cache 20; create materialized view TTUSER.ORDER_SUMMERY as SELECT CUST.NAME "NAME", ORD.ORD_NUM "ORD_NUM", COUNT(*) "ORD_COUNT" FROM TTUSER.ORDERS ORD, TTUSER.CUSTOMER CUST WHERE ORD.CUST_NUM = CUST.CUST_NUM GROUP BY CUST.NAME, ORD.ORD_NUM ;
例3-6 オブジェクトの指定
orderdsn
データベースのorders
表のスキーマ情報を返します。
% ttSchema orderdsn ttuser.orders -- Database is in Oracle type mode Warning: tables may not be printed in an order that can satisfy foreign key reference constraints create table TTUSER.ORDERS ( ORD_NUM NUMBER(38) NOT NULL, CUST_NUM NUMBER(38) NOT NULL, WHEN_PLACED TIMESTAMP(6) NOT NULL, WHEN_SHIPPED TIMESTAMP(6), primary key (ORD_NUM), foreign key (CUST_NUM) references TTUSER.CUSTOMER (CUST_NUM));
例3-7 固定データ型の指定
固定データ型名を使用して、orderdsn
データベースのスキーマ情報を返します。
% ttSchema -fixedTypes orderdsn -- Database is in Oracle type mode create table TTUSER.CUSTOMER ( CUST_NUM NUMBER(38) NOT NULL, REGION ORA_CHAR(2 BYTE) NOT NULL, "NAME" ORA_VARCHAR2(80 BYTE) INLINE NOT NULL, ADDRESS ORA_VARCHAR2(255 BYTE) NOT INLINE NOT NULL, primary key (CUST_NUM)); create table TTUSER.ORDERS ( ORD_NUM NUMBER(38) NOT NULL, CUST_NUM NUMBER(38) NOT NULL, WHEN_PLACED ORA_TIMESTAMP(6) NOT NULL, WHEN_SHIPPED ORA_TIMESTAMP(6), primary key (ORD_NUM), foreign key (CUST_NUM) references TTUSER.CUSTOMER (CUST_NUM)); create sequence TTUSER.CUSTID increment by 1 minvalue 1 maxvalue 1000000 start with 1 cache 20; create materialized view TTUSER.ORDER_SUMMERY as SELECT CUST.NAME "NAME", ORD.ORD_NUM "ORD_NUM", COUNT(*) "ORD_COUNT" FROM TTUSER.ORDERS ORD, TTUSER.CUSTOMER CUST WHERE ORD.CUST_NUM = CUST.CUST_NUM GROUP BY CUST.NAME, ORD.ORD_NUM ;
注意
生成されたSQLでは、ALTER
文による変換履歴は生成されません。また、出力には表のパーティションに関する情報がSQLコメントの形式で示されますが、表のパーティションは保持されません。ttSchema
ユーティリティは、初期パーティションにない列のパーティション番号を出力します。初期パーティションは0
のため、ttSchema
で出力されるパーティション1は2番目のパーティション1
で、初期パーティションではありません。パーティションの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス』のALTER TABLEに関する説明のALTER TABLEを使用する場合のパーティションの理解に関する説明を参照してください。
このユーティリティでは、0以外の値を指定したPassThrough
接続属性はサポートされていないため、0以外の値を指定するとエラーが返されます。
出力に、TimesTenの以前のリリースによって認識されるDDLと互換性があることは保証できません。
アプリケーションのロックの競合問題を回避するために、ttSchema
実行中はDDL SQLを実行しないことをお薦めします。
説明
指定した表(データベース内のビューを含む)にrows
行が追加されて、サイズが大きくなったときの領域の消費量を見積もります。このユーティリティは既存の表に対して使用したり、表の作成時に表サイズを見積もる場合に使用できます。所有者を指定しない場合、ttSize
は指定された表名のすべての表についてのサイズ情報を出力します。サイズ情報には、表に定義された索引によって占有される領域が含まれています。
可変長列に必要なメモリーは、最終的な表の列の平均長として、現在の表の列の平均長を使用して見積もります。現在の表に行がまったく存在しない場合、ttSize
は、平均列長を最大列長の半分であると推定します。
LOB列に必要なメモリーは、最終的な表の列の平均長として、現在の表の列の平均長を使用して見積もります。表に行が挿入されない場合、計算にLOB列は含まれません。
このユーティリティをコールすると表がスキャンされます。オプションのNULL
以外のfrac
値(0
と1
の間)を指定することによって、表のスキャンを回避します。ttSize
ユーティリティはこの値を使用して、可変長列の平均サイズを見積もります。frac
を各可変長列の最大サイズに掛けて、VARBINARY
列またはVARCHAR
列の推定平均サイズを計算します。frac
オプションを指定しないと、表内の既存の行がスキャンされ、既存の行における可変長列の平均長が使用されます。frac
を指定しなかった場合、表に行が存在しないと、frac
の値は0.5
であると想定されます。
構文
ttSize {-h | -help | -?} ttSize {-V | -version} ttSize -tbl [owner.]tableName [-rows rows] [- frac fraction] {-connStr connection_string | DSN}
オプション
ttSize
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
ttSize が表の情報を検索するために接続するデータソースの名前を指定します。 |
-frac frac |
使用されるVARCHAR またはVARBINARY の表外の列のサイズの推定平均端数を指定します。このオプションが省略され、表に表外の可変サイズの列が含まれる場合、平均サイズを求めるために表スキャンが行われます。表が空の場合には、端数に0.5 (50%)が埋められていると推定されます。 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-tbl [owner. ]tableName |
サイズの見積りに定義が使用される表の名前を指定します。所有者を省略すると、ユーザーのログイン名として試行されます。見つからない場合には、ユーザーSYS が使用されます。 |
-rows rows |
表内の予想される行数を指定します。TimesTenの表を保存するために必要な領域には、実データのための領域に加え、ブックキーピング、動的メモリー割当ておよび索引のオーバーヘッドが含まれています。
メモリーの断片化、問合せの実行中に割り当てられる一時領域、およびコンパイルされたSQL文を保持するための領域が原因で、TimesTenは追加の領域を消費する可能性があります。 このオプションを省略すると、 |
-V | -version |
ttSize のリリース番号を出力し、終了します。 |
例
表に必要な領域を推定するには、TimesTenで表を作成し、代表的な行のサンプルをその表に移入し、必要な索引を作成し、それらの定義でttSize
を実行します。たとえば、200,000行まで大きくなったときのデータソースFixedDs
のNAMEID
のサイズを見積もるには、次のコマンドを実行します。
ttSize -tbl Nameid -rows 200000 FixedDs Rows = 200000 Total in-line row bytes = 7139428 Total = 7139428
注意
サイズ要件の見積り、および断片化の測定を行う別の方法には、MONITOR
表を使用する方法があります。Oracle TimesTen In-Memory Databaseのシステム表およびビューについてのマニュアルのSYS.MONITORに関する説明を参照してください。
表に行が挿入されない場合を除いて、LOB列は可変長型の列と同様に扱われます。表に行が挿入されない場合は、平均サイズの計算にLOB列は含まれません。
PERM_ALLOCATED_SIZE
およびPERM_IN_USE_SIZE
は、現在割り当てられているデータベースのサイズ(単位はKB)および使用中のデータベースのサイズを示します。接続を確立または解放するたびに、またトランザクションがコミットまたはロールバックされるたびに、この情報はシステムによって更新されます。
このユーティリティはTimesTen Data Manager DSNでのみ使用できます。TimesTen Client DSNではサポートされていません。
説明
ttStats
ユーティリティでは、データベース・メトリック(統計、状態およびその他の情報)を監視し、メトリックのスナップショットを取得して比較します。このユーティリティでは次のことができます。
データベースのパフォーマンス・メトリックをそれぞれの前の間隔での変更率を計算することにより、リアルタイムで監視および表示します。
メトリックのスナップショットを収集してデータベースに保存し、指定されたスナップショットのペアの値と変更率を使用してレポートを生成します。(これらの機能は、TT_STATS
PL/SQLパッケージへのコールにより実行されます。)
TimesTenはTimesTenシステム表、ビューおよび組込みプロシージャからメトリックを収集します。レポートには、メモリー使用量、接続およびロード・プロファイルの概要などの情報に続き(必要に応じて)SQL文、トランザクション、PL/SQLメモリー、レプリケーション、ログとログの保持、チェックポイント、キャッシュ・グループ、キャッシュ・グリッド、ラッチ、ロック、XLAおよびTimesTen接続属性に関するメトリックが含められます。監視では、この項で後述するように、キーとなる小セットのデータが表示されます。
クライアントDSNに対しては、ユーティリティのttStatsCS
(UNIXまたはWindows)を使用してください。
動作モードには次の3つがあります。
モニター・モード(デフォルトのモード): 定義済のメトリックのセットを監視することによってデータベースのパフォーマンスをリアルタイムで追跡し、それらのメトリックを(前回の表示から値に変更のあったものをメインで)表示し、適切な場合値の変更率を算出します。情報はユーザーに対する表示のための標準出力に出力され、ディスクには保存されません。
期間または反復回数が指定されない場合、[Ctrl]キーを押しながら[C]キーを押す
ことにより実行が中断されるまで、監視は実行されます。
注意: モニター・モードで表示されるメトリックのセットは、メトリックが収集されたシステム表および組込みプロシージャへの変更により、変更されることがあります。 |
スナップショット・モード: 取得レベルに応じてメトリックのスナップショットを取得し、それらをデータベースのSYS.SNAPSHOT_
XXXX
システム表に保存します。スナップショットが取得されると、そのID番号が標準出力に表示されます。取得レベルはSYS.SYSTEMSTATS
からのメトリックに対してのみ適用されます。他のソースからのメトリックについては、取得レベルにかかわらず同じデータが収集されます。
デフォルトでは、多くの目的に適した一般的なメトリックのセットが収集されますが、数の少ない基本的なメトリックのセット、すべての使用可能なメトリックまたはSYSTEMSTATS
以外のソースからのメトリックのみも指定できます。
レポート・モード: 指定した2つのメトリックのスナップショットからレポートを生成します。レポートはデフォルトでHTML形式ですが、プレーン・テキスト形式を要求することもできます。出力ファイルを指定することも、標準出力に出力を表示することもできます。ttStats
レポートは、Oracle Databaseのパフォーマンス分析ツールに例えた場合、Oracle Automatic Workload Repository (AWR)レポートに類似しています。
モニター・モードでは、データベースからの読取りによるオーバーヘッドは回避されます。スナップショット・モードおよびレポート・モードでは、ttStats
ユーティリティはTimesTenで提供されるTT_STATS
PL/SQLパッケージに対する便利なフロント・エンドとなります。このパッケージの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database PL/SQLパッケージ・リファレンス』のTT_STATSに関する説明を参照してください。
注意: ttStats ユーティリティには、次の依存および制限があります。
|
スナップショットは、TimesTenの複数のSYS.SNAPSHOT_
xxxxx
システム表に格納されます。(これらの表のリストは、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseシステム表およびビュー・リファレンス』の内部的な使用または将来の使用のために予約された表またはビューに関する説明を参照してください。)
前述の組込みプロシージャおよびそれらが収集するデータの詳細は、第2章「組込みプロシージャ」を参照してください。
必要な権限
モニター・モード: モニター・モードを実行するには特別な権限は必要ありませんが、ttSQLCmdCacheInfo
組込みプロシージャおよびtransaction_log_api
(XLA)表からのデータを含める監視情報には、ADMIN
権限が必要です。
スナップショット・モードおよびレポート・モード: デフォルトで、TT_STATS
PL/SQLパッケージのセキュリティ制限のため、インスタンス管理者のみがスナップショット・モードまたはレポート・モードで実行する権限があります。ADMIN
ユーザーを含む他のユーザーは、次の例に示すように、インスタンス管理者またはADMIN
ユーザーによってTT_STATS
パッケージに対するEXECUTE
権限を付与される必要があります。
GRANT EXECUTE ON SYS.TT_STATS TO scott;
構文
ttStats [-h | -help] ttStats [-V | -version] ttStats [-monitor] [-interval seconds] [-duration seconds] [-iterations count] {DSN | -connStr connectionString} ttStats -snapshot [-level capture_level] [-notes snap_desc] {DSN | -connStr connectionString} ttStats -report [-snap1 snapid1 -snap2 snapid2] [-html | -text] [-outputFile filename] {DSN | -connStr connectionString}
注意: -monitor 、-snapshot または-report のいずれか1つのみを指定します。 |
オプション
ttStats
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-h
|
オプションのリストを出力し終了します。
注意: |
-V
|
TimesTenのリリース番号を出力し終了します。 |
-monitor |
リアルタイムのモニター・モードを実行します。定義済のメトリックのセットを監視し、メトリックおよび変更率を繰り返し表示します。スナップショット・モードとは異なり、データベースには何も保存されません。
注意: これは |
-interval seconds |
モニター・モードでは、これは表示されるメトリックのセット間の時間間隔(秒)です。デフォルトは10秒です。間隔が短いとシステムのパフォーマンスにマイナスの影響を与える場合があります。 |
-duration seconds |
モニター・モードでは、これはttStats を実行する継続時間(秒)です。この継続時間後に、ユーティリティは終了します。
|
-iterations count |
モニター・モードでは、これはttStats がメトリックの収集および表示を実行する反復の回数です。これらの回数の反復後に、ユーティリティは終了します。
注意: |
-snapshot |
メトリックのスナップショットを取得レベルに応じて収集し、それらのメトリックをデータベースに保存します。スナップショットが取得されると、そのID番号が表示されます。
注意:
|
-level capture_level |
スナップショット・モードでは、これは取得するメトリックのレベルです。次の設定が可能です。
レポートで任意の2つのスナップショットを使用する場合は、各スナップショットに同じレベルを使用します。 注意:
|
-notes snap_desc |
スナップショット・モードで、他のスナップショットと区別するなどスナップショットに説明または注意を付与するには、このオプションを任意で使用します。 |
-report |
指定した2つのスナップショットから、デフォルトでHTML形式でレポートを生成します。同じ取得レベルで取得されるスナップショットを使用します。
注意:
|
-snap1 snapid1 |
レポート・モードにおいて、これは1つ目のスナップショットのスナップショットIDです。 |
-snap2 snapid2 |
レポート・モードにおいて、これは2つ目のスナップショットのスナップショットIDです。 |
-outputFile filename |
レポート・モードにおいて、レポートが書き込まれるファイル・パスおよびファイル名を任意で指定します。ファイルが指定されていない場合、TimesTenはレポートを標準出力に書き込みます。 |
-html | -text |
レポート・モードにおいて、HTMLまたはプレーン・テキストの出力形式を指定します。
注意: |
-connStr connstring
または
|
メトリックを収集するデータベースを指定し接続します。次のいずれかを行います。
TimesTen DSNの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTenデータベースを識別するためのデータ・ソース名の指定方法に関する説明を参照してください。 |
例
この項では、ttStats
の監視およびレポート出力の例を紹介します。
注意: これらの例は一例にすぎません。詳細は変更される場合があります。 |
この項では、モニター・モードからのサンプル出力を示します。
% ttStats sampledb_1122 Connected to TimesTen Version 11.02.02.0005 TimesTen Cache version 11.2.2.5.0. Waiting for 10 seconds for the next snapshot Description Current Rate/Sec Notes date.2012-Dec-20 16:49:25 -869676175380467200 1 sample #, not rate connections.count 12 db.size.temp_high_water_mark.kb 7153 7 lock.locks_granted.immediate 832 1 log.log_bytes_per_transaction 0 loghold.bookmark.log_force_lsn 0/12027904 loghold.bookmark.log_write_lsn 0/12050944 loghold.checkpoint_hold_lsn 0/12025856 sampledb_1122.ds0 loghold.checkpoint_hold_lsn 0/12023808 sampledb_1122.ds1 stmt.executes.count 44 1 stmt.executes.selects 32 1
注意: 日付および時刻の後の数値はスナップショットの時刻の数値表現であり、無視できます。 |
次のコマンドライン例では、監視は2回の反復後に停止し、接続属性値の設定に接続文字列を使用することを指定しています。
% ttStats -iterations 2 -connStr "DSN=sampledb_1122;PLSQL_MEMORY_ADDRESS=20000000"
次の例では、デフォルトの一般的レベルで2つのスナップショットを取得します。
% ttStats -snapshot sampledb_1122 Connected to TimesTen Version 11.02.02.0005 TimesTen Cache version 11.2.2.5.0. Snapshot 1 at TYPICAL level was successfully captured. % ttStats -snapshot sampledb_1122 Connected to TimesTen Version 11.02.02.0005 TimesTen Cache version 11.2.2.5.0. Snapshot 2 at TYPICAL level was successfully captured.
次の例では、前の項で生成したスナップショットからレポートを作成します。
% ttStats -report -outputFile testreport.html -snap1 1 -snap2 2 sampledb_1122 Connected to TimesTen Version 11.02.02.0005 TimesTen Cache version 11.2.2.5.0. Report testreport.html was created.
この項の以降の説明では、ttStats
レポートが生成するメトリックの表からの引用を紹介します。この出力は、デフォルトのHTML形式を使用して生成されたものです。
注意: SWTキャッシュ・グループ・メトリック、ローカル・キャッシュ・グループ・メトリック、動的グローバル・キャッシュ・グループ・メトリック、グリッド・メトリックおよびラッチ・メトリックについての例は示されていません。ラッチ・メトリックを含むには、次のように
% ttXactAdmin -latchstats on DSN
|
サマリー 図3-1はレポート・サマリーの大部分を示しています。サマリーは、次に続く表に詳細が記されており、データベース・メトリックをすばやく確認するのに適しています。内容は次のとおりです。
メモリーの使用率と接続: この情報にはメモリー使用率(db.size
メトリック)、およびクライアント/サーバー接続と直接接続の数を含む確立された接続(connections.established
メトリック)についての情報が含まれます。connections.established.threshold_exceeded
の値がゼロでない場合には、接続が多すぎることを示しています。
ロード・プロファイル: チェックポイント、ソート(ORDER BY
文など)、ログ・バッファ待機(ログ・バッファが一杯になり、ディスクにフラッシュするときの遅延)、挿入、更新、削除、解析(準備など)、コミットおよびロールバックなどの数を示し、ワークロードの概念を示します。解析が多すぎるか、永続コミット(非永続コミットよりも高負荷)が多すぎるかどうかを検討します。
インスタンス効率: Command Cache Hit %
、Non-Parse/Execs %
、Lock Hit %
およびLog Buffer No Wait %
が表示されます。すべてがほぼ100%になる必要があります。
Lock Hit %
: 待機することなく認められたロック要求の割合を推定します。
Non-Parse/Execs %
: 準備または再準備の必要のないSQL文の割合を表します。
Command Cache Hit %
: コマンド・キャッシュで見付からなかったSQLコマンドの実行の割合を推定します。
Log Buffer No Wait %
: ログ・バッファの待機のため、待機する必要のないログ挿入の割合を推定します。
文統計 図3-2ではレポートからの文メトリックが示されています。外部メトリック(stmt.executes
、stmt.prepares
およびstmt.reprepares
メトリック)および増分メトリック(zzinternal
メトリック)の両方が示されています。外部メトリックの方が一般的に関心度が高くなります。stmt.executes.count
の値は、他のすべてのstmt.executes
値の合計となります。
トランザクション統計 図3-3ではレポートからのトランザクション・メトリックが示されています。txn.commits.count
値は、txn.commits.durable
の値とtxn.commits.nondurable
の値との合計です。表示されている他のメトリックは、これらのメトリックのサブセットです。
SQL統計: 実行でソート 図3-4では、レポートのSQL統計部分からのSQL実行メトリックの引用を示しています。「実行でソート」メトリックおよび「準備でソート」メトリック(次の項で示す)を見ると、よく使用される文がどれであるか、準備数、各文の実行回数がわかります。文は何度も準備されないことが理想です。
SQL統計: 準備でソート 図3-5では、レポートのSQL統計部分からのSQL準備メトリックの引用を示しています。前述の「実行でソート」の項の説明を参照してください。
SQL統計: コマンド・テキスト 図3-6では、レポートのSQL統計部分からのSQL文の引用を示しています。このレポートは、前述の「実行でソート」および「準備でソート」のレポートにリストされた、各文の完全なテキストを示しています。ここでは長い文は省略されています。
PL/SQLメモリー統計 図3-7ではレポートからのPL/SQLメモリー・メトリックが示されています。これらは、ttPLSQLMemoryStats
組込みプロシージャからのメトリックです。GetHitRatio
またはPinHitRatio
の開始値と終了値には著しい差はありません。
レプリケーション統計 図3-8ではレポートからのレプリケーション・メトリックが示されています。各トランスミッタに対し(1つのマスターに複数のトランスミッタがある場合もある)、このメトリックはレシーバに送信されたレコード数など、ログを介した進捗を示します。Repl_Peer
はサブスクライバを示します。Repl_Log_Behind
およびRepl_Latency
は、レプリケーションがデータベース・ワークロードに対応しているかどうかを示す上で重要です。
パラレル・レプリケーション/AWT統計 図3-9ではレポートからのパラレル・レプリケーション/AWT・メトリックが示されています。Repl_Peer
はサブスクライバを示します。パラレル・レプリケーション/AWTの構成時に、レプリケーション・メトリック(前項で説明)がワークロードに対応することが難しいことが示された場合、パラレル・レプリケーション/AWTメトリックにより原因を表示できます。各値はすべてのトラックの集計ですが、「詳細の表示」(メトリック表の最後にあります。ここでは図示されていません)をクリックすると、各トラックのデータを表示できます。トラック切替えのswitchinおよびswitchoutメトリックの値が高いと、競合を示している場合があります。waitsメトリックの値が高くても問題があり、あるトランザクションが開始またはコミットできるようになる前に、前のトランザクションがコミットするのを待機しなければならないなどの状況を示しています。
ログ統計 図3-10ではレポートからのログ・メトリックが示されています。レポート出力では、log.file.earliest
およびlog.file.latest
の数字は、スナップショットの開始および終了の値を示しています。log.buffer.waits
メトリックは、特に関心の高い値です。ログ・バッファ待機は、アプリケーション処理が、トランザクション・データをログ・バッファに挿入できず、停止してログ・バッファ領域が解放されるのを待機する必要があるときに発生します。通常この理由は、ログ・フラッシャ・スレッドが十分な速さでデータをクリアしていなかったためです。これは、ログ・バッファ領域が不十分、ディスク帯域幅が不十分、ディスクへの書込みに時間がかかりすぎる、またはログ・フラッシャがCPUの能力に依存していることを示していることが考えられます。(『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のトランザクション・ログ・バッファおよびファイルの管理に関する説明およびLogBufMBの増加に関する説明も参照してください。)
ログの保持 図3-11ではレポートからのログの保持情報が示されています。ここでは、各チェックポイント・ファイルに対するチェックポイント・ログ保持のブックマーク位置と、各レプリケーション・サブスクライバに対するレプリケーション・ログ保持のブックマーク位置が示されています。また、このレポートではバックアップ、XLA、長時間実行トランザクションについてのログ保持情報も示されることがあります。開始と終了の値が同じ場合には、何も動きがなかったことを示します。
ログ・ファイル全体にわたり、順調に進行した証拠があることが理想です。(この追跡にはttStats
の監視情報がさらに役立ちます。)
チェックポイント統計 図3-12ではレポートからのチェックポイント・メトリックが示されています。
キャッシュ・グループ統計: AWTキャッシュ・グループ 図3-13ではレポートからのAWTキャッシュ・グループ・メトリックが示されています。値はすべてのAWTキャッシュ・グループから集計されます。情報には、Oracle Databaseへのコール数、Oracleに対するコミット、ロールバックおよび再試行の数、PL/SQL操作およびSQL操作によって挿入、削除および更新された行数が含まれます。
キャッシュ・グループ統計: 自動リフレッシュ・キャッシュ・グループ 図3-14ではレポートからの自動リフレッシュ・キャッシュ・グループ・メトリックが示されています。値はすべての自動リフレッシュ・キャッシュ・グループから集計されます。キャッシュ・グループが完全リフレッシュ・モードであるか増分リフレッシュ・モードであるかは、cg.autorefresh.cycles.completed
値(リフレッシュの合計回数)に対するcg.autorefresh.full_refreshes
値により反映されます。
データベース・アクティビティ統計 図3-15ではレポートからのデータベース・アクティビティ・メトリックが示されています(索引アクティビティ、メモリー・アクティビティ、表アクティビティ)。ハッシュ索引および範囲索引については、削除、挿入、フェッチされた行およびスキャンの情報が含まれます。メモリー使用量については、サイズ・データを示します。表については、読取り、削除、挿入および更新された行を示します。
ロック統計 図3-16ではレポートからのロック・メトリックが示されています。デッドロック、取得したロック、付与されたロック、タイムアウトに関する情報が提供されます。特に、lock.deadlocks
、lock.locks_granted.wait
およびlock.timeouts
はロック競合を示すことがあります。
XLA情報 図3-17ではレポートからのXLAブックマーク情報が示されています。各ブックマークについて、情報が削除される前のログ・ファイルの場所を示すPurge_LSN
およびXLAトランザクションの位置と最新のログ・ファイルの位置間にずれがないかどうかを示すLog_Behind
に対する開始と終了の値が示されます。
構成パラメータ 図3-18ではレポートからのデータベース構成パラメータ設定が示されています。参考のため、各レポートには各TimesTen接続属性の開始値および終了値が示されています。
接続属性の詳細は、第1章「接続属性」を参照してください。
説明
TimesTenの現在の状態を説明する情報を表示します。コマンドは次の情報を表示します。
TimesTenデーモン・プロセスとすべてのサブデーモン・プロセスの状態。
すべての既存のTimesTenデータベースの名前。
各TimesTenデータベースに現在接続されている接続数。
RAM、キャッシュ・エージェントおよびレプリケーション・ポリシー。
TimesTenキャッシュ・エージェントのステータス。
PL/SQLのステータス。
TimesTenが使用する共有メモリー・セグメントのキーおよびアドレス。
PL/SQLが使用する共有メモリー・セグメントのアドレス、キーおよびID。
TimesTenインスタンスに指定のオペレーティング・システム・グループがアクセスできるのか、または誰でもアクセスできるのか。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTenデーモン・オプションの管理に関する項にあるデーモン・オプションの説明を参照してください。
その他のステータス情報。
接続文字列またはDSNを指定すると、ttStatus
は指定したデータベースの情報のみを出力します。
構文
ttStatus {-h | -help | -?} ttStatus {-V | -version} ttStatus [-v] [-r secs] [-[no]pretty] ttStatus [-r secs] [-[no]pretty] {DSN | -connStr connection_string | dspath}
オプション
ttStatus
には、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
ステータスを取得するデータベースのODBCデータソース名を示します。 |
-dsn DSN |
ステータスを確認するDSNを指定します。DSNを指定しない場合は、データ・ストアに対するすべての接続のステータスが表示されます。 |
-[no]pretty |
no は、簡潔な書式を使用しないことを示します。デフォルトは、ConnectionName 接続属性の値を使用する簡潔な書式です。 |
-r secs |
ttStatus の実行を継続できるようにします。secs 秒ごとにステータス・レポートを更新します。 |
-V | -version |
ttStatus のリリース番号を出力し、終了します。 |
-v |
TimesTenカスタマ・サポートに役立つ詳細情報を出力します。 |
サンプル出力
プロシージャをコールすると、システムの現在の状態を説明するレポートがstdout
に表示されます。cachedb1_1122
DSNの状態を取得するには、次のように実行します。
ttstatus cachedb1_1122
TimesTen status report as of Thu May 02 19:45:43 2013 Daemon pid 5280 port 53392 instance tt1122_32 TimesTen server pid 3940 started on port 53393 ------------------------------------------------------------------------ Data store cachedb1_1122 There are 12 connections to the data store Shared Memory KEY Global\cachedb1_1122.c|. . .HANDLE 0x254 PL/SQL Memory KEY Global\cachedb1_1122.c|. . . HANDLE 0x258 Address 0x5B8C0000 Type PID Context Connection Name ConnID Process 5196 0x01066a58 cachedb1_1122 1 Subdaemon 3912 0x00b2c398 Manager 2047 Subdaemon 3912 0x00b7e4a0 Rollback 2046 Subdaemon 3912 0x015d25e8 Flusher 2045 Subdaemon 3912 0x015e46b0 Monitor 2044 Subdaemon 3912 0x016767f8 Deadlock Detector 2043 Subdaemon 3912 0x016888c0 Checkpoint 2041 Subdaemon 3912 0x0d350578 Aging 2042 Subdaemon 3912 0x0d362640 Log Marker 2040 Subdaemon 3912 0x0d4347c8 AsyncMV 2039 Subdaemon 3912 0x0d446890 HistGC 2038 Subdaemon 3912 0x0d458958 IndexGC 2037 Replication policy : Manual Cache Agent policy : Manual PL/SQL enabled. ------------------------------------------------------------------------ Accessible by group . . . End of report
説明
システムの/etc/syslog.conf
ファイルがTimesTenに対して適切に構成されているかどうかを確認します。TimesTen Data Managerはsyslog
を使用して様々な進捗メッセージを記録します。syslog
の構成では、TimesTenが単一のディスク・ファイル内のディスクにすべてのメッセージを書き込むようにすることを強くお薦めします。ttSyslogCheck
ユーティリティは、syslog
の構成(/etc/syslog.conf
の中)を調べて、TimesTenに対して適切に構成されていることを確認します。
syslog
が適切に構成されていると、ttSyslogCheck
はTimesTenメッセージが記録されるファイルの名前を表示して、終了コード0で終了します。syslog
が適切に構成されていない場合、ttSyslogCheck
はエラー・メッセージを表示し、コード1で終了します。
説明
データベースからTimesTenの内部トレース情報をフェッチして、stdout
に表示します。デフォルトでは、TimesTenはトレース情報を生成しません。詳細は、「ttTraceMon」を参照してください。
オプション
ttTail
ユーティリティは、次のオプションをサポートします。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
トレースの取得元となるデータベースのODBCデータソース名を示します。 |
-f |
トレースの最後に達しても、ttTail は処理を終了せずに継続し、定期的にデータベースのトレース・バッファのポーリングを行って追加のTimesTenトレース・レコードを検索して表示します。たとえば、これはリアルタイムで更新されるトレース・データの表示を生成するのに役立ちます。 |
-h -help
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-V | -version |
ttTail のリリース番号を出力し、終了します。 |
説明
ttTraceMon
ユーティリティでは、TimesTenの内部トレース機能を有効および無効にできます。
データベースごとにトレース・オプションを有効および無効にできます。各データベースには、TimesTenの内部処理を説明するメッセージを書き込めるトレース・バッファが含まれています。デフォルトでは、トレースは無効になっています。ただし、このユーティリティを使用して有効にできます。
ttTraceMon
ユーティリティにはサブコマンドがあり、トレース情報を有効、無効、ダンプおよび操作できます。1つのプロンプトに複数のサブコマンドを入力できる対話形式またはttTraceMon
コマンドラインに1つのサブコマンドを指定できる非対話形式のいずれかで、ttTraceMon
を実行できます。
対話形式で実行する場合、ttTraceMon
は標準入力からテキスト行の入力を要求し、その行をトレース・コマンドとして解釈します。セミコロンで区切ることによって、複数のトレース・コマンドを同一の行に指定できます。ttTraceMon
を終了するには、空白行を入力します。
対話モードでは、次のようにttTraceMon
コマンドの出力をファイルにリダイレクトできます。
ttTraceMon connection_string >filename
コンポーネント名の大/小文字は区別されません。一部のコマンド(dump
、show
およびflush
)では、複数のコンポーネントを表示することができ、操作は各コンポーネントに対して行われます。各サブコマンドでは、コンポーネントを表示しないと、ユーティリティの操作はすべてのコンポーネントに対して行われます。
このユーティリティで使用可能なコンポーネントの説明、および各コンポーネントについてttTraceMon
が返す情報については、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseトラブルシューティング・プロシージャ・ガイド』のttTraceMonユーティリティの使用に関する説明を参照してください。
構文
ttTraceMon {-h | -help | -?} ttTraceMon {-V | -version} ttTraceMon [-e subcommand] {-connStr connection_string | DSN}
オプション
ttTraceMon
ユーティリティには、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connStr connection_string |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
トレース情報の取得元となるデータベースのODBCデータソース名を示します。 |
-e subcommand |
指定したデータベースに対してサブコマンドが実行されます。サブコマンドが2語以上で構成される場合は二重引用符で囲みます。次に例を示します。
ttTraceMon -e "show err" SalesData サブコマンドが完了すると、 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-V | -version |
ttTraceMon のリリース番号を出力し、終了します。 |
サブコマンド
ttTraceMon
は、次のサブコマンドを使用してコールできます。
コマンド | 説明 |
---|---|
components |
すべてのcomponents の名前および内部識別子を表示します。
このユーティリティで使用可能なコンポーネントの説明、および各コンポーネントについて |
connection {all | self | connectionNum } [on |off] |
指定した接続のトレース機能を有効または無効にします。データベースの作成時には、トレース機能はすべての接続に対して有効になっています。connectionNum の値は、接続スロット番号またはトランザクションIDの最初の数字を意味しています。 |
dump |
現在バッファされているトレース・レコードをすべて出力します。SELECT 権限またはデータベース・オブジェクトの所有権が必要です。 |
dump comp |
コンポーネントcomp のトレース・レコードをすべて出力します。SELECT 権限またはデータベース・オブジェクトの所有権が必要です。 |
flush |
バッファ済のトレース・レコードをすべて破棄します。 |
flush comp |
コンポーネントcomp のバッファ済のトレース・レコードをすべて破棄します。 |
help |
トレース・コマンドのサマリーを出力します。 |
level comp n |
コンポーネントcomp のトレース・レベルをn に設定します。ADMIN 権限またはデータベース・オブジェクトの所有権が必要です。 |
outfile file |
トレース出力を指定のファイルに出力します。fileに設定できる値は、0 、stdout 、stderr またはファイル名です。Windowsでは、ファイル名は8.3形式の短い名前である必要があります。fileに0を設定した場合、出力は停止します。TimesTenは通常どおりトレースのバッファを継続し、これらはttTail のようなユーティリティでアクセス可能です。file を指定しない場合は、現在のoutfile 設定が出力されます。 |
show |
有効なトレース・レベルをすべて表示します。 |
show comp |
コンポーネントcomp のトレース・レベルを表示します。 |
説明
ttVersion
ユーティリティは、リリース番号、プラットフォーム、インスタンス名、インスタンス管理者、インスタンス・ホーム・ディレクトリ、デーモン・ホーム・ディレクトリ、ポート番号およびビルド・タイムスタンプなどの、TimesTenリリース情報を表示します。次のように様々な出力レベルを指定できます。
出力を簡略形式で表示するには、オプションなしでttVersion
を指定します。
出力を拡張形式で表示するには、-m
オプションを指定します。
特定の属性の出力のみを表示するには、属性を指定します。
オプション
ttVersion
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-m |
コンピュータで読取り可能な、詳細な出力を生成します。指定しない場合や属性を省略した場合は、簡略形式で情報が表示されます。 |
attribute |
指定した属性に関する情報のみを生成します。複数の属性を指定できます。複数の属性を指定すると、その出力は属性名の後に等号が付いて表示されます。 |
属性
ttVersion
には次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
patched |
このリリースにパッチが適用されているかどうかについて、yes またはno で示します。 |
product |
製品名を表示します。 |
major1 |
5桁のリリース番号の最初の数字。 |
major2 |
5桁のリリース番号の2番目の数字。 |
major3 |
5桁のリリース番号の3番目の数字。 |
patch |
5桁のリリース番号の4番目の数字。 |
portpatch |
5桁のリリース番号の5番目の数字。 |
version |
5桁のリリース番号のすべての番号をピリオドで区切った数字。 |
shortversion |
5桁のリリース番号のうち、最初の3桁の数字。 |
numversion |
5桁のリリース番号のうち、最初の4桁の番号をそれぞれ3桁で表した数字。 |
bits |
このリリースでサポートされるオペレーティング・システムのビット・レベル(32 または64 )を表示します。 |
os |
このリリースでサポートされるオペレーティング・システム |
buildstamp |
特定のビルドを表す番号。 |
buildtime |
ここリリースがビルドされたUTC時間(例: 2013-03-19T17:21:59Z ) |
clientonly |
このリリースがクライアント専用かどうかを表示します(yes またはno )。 |
instance |
インスタンス名(例: tt1122_32 )。 |
effective_port |
メイン・デーモンがリスニングしているポート番号。 |
orig_port |
メイン・デーモンがリスニングしていた元のポート番号。 |
instance_admin |
インスタンス管理者のユーザー名。 |
effective_insthome |
インスタンスの場所を示すパス。 |
effective_insthome_long |
Windowsでは、インスタンス名でのビット拡張を含むインスタンスの場所を示すパスです。 |
orig_insthome |
インスタンスの場所を示すパス。 |
effective_daemonhome |
特定のインスタンスが使用するデーモン・ホーム・ディレクトリのパス。 |
effective_daemonhome_long |
Windowsでは、インスタンス名でのビット拡張を含む、特定のインスタンス用のデーモンのホームへのパスです。 |
orig_daemonhome |
元のデーモン・ホーム・ディレクトリのパス。 |
plsql |
このインスタンス用にPL/SQLが構成されているかどうかを示します。0 はPL/SQLが構成されていないことを示します。1 はPL/SQLが構成されていることを示します。この値はPLSQL 接続属性の設定に対応しています。 |
group_name |
インスタンス・グループの名前。 |
出力
ttVersion
は次のサンプルのような出力を生成します。
TimesTen Release 11.2.2 (32 bit Linux/x86) (tt1122_32:53384) 2013-03-26T23:00:04Z Instance admin: terry Instance home directory: spider/terry/TimesTen/tt1122_32 Daemon home directory: spider/terry/TimesTen/tt1122_32/srv/info
ttVersion -m
で、次のサンプルのような出力が生成されます。ほとんどのエントリは、パッチ・リリースの場合にのみ出力されます。
patched=yes product=TimesTen major1=11 major2=2 major3=2 patch=5 portpatch=0 version=11.2.2.5.0 shortversion=1122 numversion=110200020500 bits=32 os=Linux buildtstamp=1364278134 buildtime=2013-03-26T06:08:54Z clientonly=no instance=tt1122_32 effective_port=53392 orig_port=53392 instance_admin=terry effective_insthome=/spider/terry/ttcur/TTBuild/linux86_dbg/tt1121_32 orig_insthome=/spider/terry/ttcur/TTBuild/linux86_dbg/tt1121_32 effective_daemonhome=/spider/terry/ttcur/TTBuild/linux86_dbg/tt1121_32/info orig_daemonhome=/spider/terry/ttcur/TTBuild/linux86_dbg/tt1121_32/info plsql=0 groupname=timesten
説明
ttXactAdmin
ユーティリティは、未処理の各トランザクションの所有者、ステータス、ログおよびロックの情報を表示します。また、ttXactAdmin
ユーティリティを使用すると、XAトランザクション・ブランチのコミット、終了または消去を経験則的に実行できます。
アプリケーションではログの保持とログ・ファイルの蓄積を監視する必要があります。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のトランザクション・ログ・ファイルの蓄積の監視に関する説明を参照してください。
構文
ttXactAdmin {-h | -help | -?} ttXactAdmin {-V | -version} ttXactAdmin [-v verbosity] [-mt maxTrans] [-ml maxLocks] [-pid pid] [-xact xid] [-tbl
[owner.]tableName]
[-interval seconds] [-count iterations] {DSN | -connstr connectionString} ttXactAdmin -latch [-interval seconds] [-count iterations] {DSN | -connstr connStr} ttXactAdmin -latchstats clear | off |on | [show] [-interval seconds] [-count iterations] {DSN | -connstr connectionString} ttXactAdmin -connections [-pid pid] [-interval seconds] [-count iterations] {DSN | -connstr connStr} ttXactAdmin -xactIdRollback xid {DSN | -connstr connStr} ttXactAdmin {-HCommit xid | -HAbort xid | -HForget xid} {DSN | -connstr connStr}
オプション
ttXactAdmin
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-connections |
データベースへの現在の接続をすべて表示します。-connections オプションとともに実行する場合、ttXactAdmin 自体はデータベースへ実際の接続を確立せず、ラッチを要求しません。このことは、フリーズしたシステムを診断するときに役立つことがあります。
このオプションには、 |
-connStr connectionString |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC 接続文字列。 |
-count iterations |
iterations回レポートを生成します。-interval オプションを指定しない場合は、1秒間隔で生成します。 |
DSN |
管理するデータベースのODBCデータソース名を示します。
このオプションには、 |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-HAbort xid |
TimesTenのXAトランザクション・ブランチを経験則的に終了します。トランザクションIDには、ローカルTimesTenのTransIDを指定する必要があります。
このオプションには、 |
-HCommit xid |
TimesTenのXAトランザクション・ブランチを経験則的にコミットします。トランザクションIDには、ローカルTimesTenのTransIDを指定する必要があります。
このオプションには、 |
-HForge t xid |
TimesTenのXAトランザクション・ブランチを経験則的に消去します。トランザクションIDには、ローカルTimesTenのTransIDを指定する必要があります。
このオプションには、 |
-interval seconds |
指定した秒数一時停止しながら、レポートの生成を繰り返します。-count オプションが指定されない場合は、永続的に繰り返します。 |
-latch |
このオプションは、TimesTenカスタマ・サポートによってのみ使用されます。このオプションは、指定したデータベースのラッチ情報のみを表示します。 |
-latchstats[clear | off | on | show] |
このオプションは、TimesTenカスタマ・サポートによってのみ使用されます。このオプションは、リクエストしたlatchstat処理を実行します。
このオプションには、
|
-ml maxLocks |
トランザクションごとのロックの最大数です。デフォルトは6000です。 |
-mt maxTrans |
表示する最大トランザクション数を指定します。デフォルトは、未処理のトランザクションすべてが表示されます。 |
-pid pid |
指定したpidのプロセスによって開始されたトランザクションのみを表示します。Linuxでは、接続をオープンしたスレッドのpidです。
このオプションには、 |
-row rowid |
指定した行のロック情報を表示します。
このオプションには、 |
-tbl [owner .]tableName |
指定した表のロック情報を表示します。
このオプションには、 |
-V | -version |
ttXactAdmin のリリース番号を出力し、終了します。 |
-v verbosity |
冗長レベルを指定します。次のいずれかです。
|
-xact xid |
ログの保持LSNを含む、指定したトランザクションの情報を表示します。出力では、フィールド「Last ID 」は2つの順序番号のセットです。時間隔内に順序番号が変わらなかった場合、その時間隔内にトランザクションによって書き込まれたログ・レコードはありません。
このオプションには、 |
-xactIdRollback xid |
トランザクションをロールバックできるようにします。これは長時間実行されるトランザクションで特に役立つ場合があります。パラメータxid はトランザクションIDを表します。現在実行している処理をトランザクションにかわって停止してから、TimesTen内でトランザクションをロールバックします。
ロールバックがリクエストされたときにチェックポイント処理が進行中の場合、TimesTenによってチェックポイント処理が終了されます。このコマンドによって、Oracle Database上でのTimesTen Cache操作が停止されることはありません。操作には、PassThrough文、フラッシング、手動ロード、手動リフレッシュ、同期ライトスルー、伝播および動的ロードが含まれます。 このオプションには、 |
出力
ttXactAdminは次の出力を生成します。
列 | 説明 |
---|---|
Program File Name |
トランザクションを所有するプロセスの実行可能ファイル名です。 |
PID |
トランザクションを所有するアプリケーションのプロセスIDです。Linuxでは、これは接続をオープンしたスレッドのPIDです。 |
Context |
単一のマルチスレッド・プロセスによる、データベースへの複数の接続で区別するための内部識別子です。 |
TransId |
TimesTenによって内部的に使用される、一意のトランザクション識別子です。識別子は2つの部分で構成されます。
最初の部分は比較的小さな値(2048未満)で、トランザクションを実行するプログラムの接続を識別するために使用されます。 2つ目の部分は大きな値(符号なし整数)になる可能性が高く、最初の部分が続けて使用される場合にそれらを区別します。(この値は必要に応じて始めに戻ります。)このため、識別子4.100および4.200は同時には存在しません。4.100が出現し、その次に4.200が出現する場合、これはトランザクション4.100が完了(コミットまたはロールバック)したことを示しています。 |
TransStatus |
トランザクションの現在のステータスです。次のいずれかです。
|
Resource |
要求されているロックのタイプです。
|
ResourceId |
一意の各リソースの一意識別子。この識別子は、いくつかの例外を除いて、16進形式で表示されます。Table およびCompCmd は、10進値で表示されます。行ロックは、ROWID 文字形式で表示されます。 |
Mode |
ロックが提供する同時実行性のレベルを判断するために使用される値です。
|
HMode |
待機状態のトランザクションが要求しているロックを保持する競合トランザクションのロック・モード。
同時実行性レベルについては、この表の「Mode」を参照してください。 |
RMode |
待機状態のトランザクションがロックの保持を要求しているモードを示します。同時実行性レベルについては、この表の「Mode」を参照してください。 |
HolderTransId |
待機状態のトランザクションが競合しているトランザクションの識別子。 |
Name |
ロックが保持されている、またはロックを含む表の名前。 |
例
次のコマンドはデータベース内のすべてのロックを表示します。
ttXactAdmin -connstr DSN=demodata Outstanding locks
PID Context TransId TransStatus Resource ResourceId Mode Name Program File Name: localtest10546 0x118e28 2047.000003 Active Table 411104 IS SYS.TABLES
Table416480 IXn TEST1.TAB1
RowBMUFVUAAABQAAAAGTD Sn SYS.TABLES
Hashed Key0x69cf9c36 Sn SYS.TABLES
Database0x01312d00 IX
RowBMUFVUAAABQAAAAGzD Xn TEST1.TAB1
Program File Name: /users/smith/demo/XAtest1
XA-XID: 0xbea1-001b238716dc35a7425-64280531947e1657380c5b8d
1817 0x118e282046.000004 Active Table 416480 IS TEST1.TAB1
CompCmd21662408 S
Database20000000 IS
RowBMUFVUAAABQAAAAJzD Sn TEST1.TAB1
Program File Name: /users/smith/demo/XAtest2
XA-XID: 0xbea1-001c99476cf9b21e85e1-70657473746f7265506f6f6c
273170x118e28 2045.000005 Prepared Table 411104 IS SYS.TABLES
Table416816 IXn TEST1.TAB2
RowBMUFVUAAABQAAAAMzD Sn SYS.TABLES
Database0x01312d00 IX
Hashed Key0x67fe3852 Sn SYS.TABLES
RowBMUFVUAAABQAAAAHTE Xn TEST1.TAB2
Program File Name: /users/smith/demo/Reptest
27589 0x118e28 2044.000006 Rep-Wait-Return
Awaiting locks PID Context TransId Resource ResourceId RMode HolderTransId HMode NameProgram File Name: /users/smith/demo/XAtest1
1817 0x118e28 2046.000004 Row BMUFVUAAABQAAAAPTD Sn 2047.000003 Xn TEST1.TAB1
次のコマンドはトランザクション2045.000005に対するすべてのロックを表示します。
ttXactAdmin -xact 2045.000005 -connstr DSN=demodata PID Context TransStatus 1stLSN LastLSN Resource ResourceId Mode Name Program File Name: /users/smith/demo/XAtest2 XA-XID: 0xbea1-001c99476cf9b21e85e1-70657473746f7265506f6f6c27317 0x118e28 Prepared 0.0116404 0.0116452 Table 411104 IS SYS.TABLES
Table416816 IXn TEST1.TAB2
RowBMUFVUAAABQAAAAGzE Sn SYS.TABLES
Database0x01312d00 IXn
Hashed Key 0x67fe3852 Sn SYS.TABLESRow BMUFVUAAABQAAAAKzE Xn TEST1.TAB2
データベースへのすべての接続を表示するには、次のコマンドを実行します。
$ ttXactAdmin -connections sample 2006-09-10 10:26:33 /datastore/terry/sample TimesTen Release 11.2.2.0.0 ID PID Context Name Program State TransID UID 1 29508 0x00000001001c6680 myconnection ttIsql Run 1.23 TERRY 2044 29505 0x0000000100165290 Worker timestensubd Run TERRY 2045 29505 0x00000001001df190 Flusher timestensubd Run TERRY 2046 29505 0x000000010021cc50 Monitor timestensubd Run TERRY 2047 29505 0x0000000100206730 Checkpoint timestensubd Run TERRY 5 connections found
注意
コマンドで指定されたトランザクションがXAトランザクション・ブランチでなく、TimesTenのローカル・トランザクションである場合、XA-XID
は表示されません。XA-XID
はフォーマット識別子を含むC構造体で、2つのデータ長フィールドと1つのデータ・フィールドを持ちます。データ・フィールドは、グローバル・トランザクション識別子(gtrid
)およびブランチ修飾子(bqual
)という、最大2つの連続するコンポーネントで構成されます。2つのデータ長フィールドは、gtrid
およびbqual
のバイト数(1-64)をそれぞれ指定します。詳細は、X/Openの文書『Distributed Transaction Processing』のXA仕様(c193)に関する説明を参照してください。
データベースでは、シリアライズ可能な分離モードの場合に、TimesTenはS
ロックのみを保持します。コマンドでは、S
は「共有」ロックのみを意味し、シリアライズ可能な分離モードでもコミット読取り分離モードでも保持できます。RMode
を指定すると、待機中のトランザクションはPIDおよびコンテキストによってソートされます。リストにはロック・リクエストの順番は反映されません。
ロック・リクエスト・キュー内で、互換性のあるモードのリクエストの前に互換性のないモードの別のロック・リクエストがあるため、HMode
のロック保持者と互換性のあるRMode
のロック・リクエストが待機することがあります。
次のいずれかの理由により、トランザクションはAborting
ステータスになります。
大量の処理を行った後にユーザー・アプリケーションによってロールバックが要求された。
autocommit
が有効なアプリケーションで、完了できなかった文を実行しようとして、実行できないままでいる。
ttXactAdmin
への別のコールによってトランザクションのロールバックが発生した。
処理中のプロセスが停止し、その処理が完了していない。
説明
TimesTenトランザクション・ログのコンテンツの形式が整えられたダンプを表示します。これは、ログまたはデータベース内の問題を診断するために、TimesTenカスタマ・サポートによって使用されるように設計されています。
-tr
などの特定のオプションの使用によりデータを失う可能性があるため、このツールはTimesTenカスタマ・サポートの担当者に指示された場合にのみ使用してください。
構文
ttXactLog {-h | -help | -?} ttXactLog {-V | -version} ttXactLog [-v verbosity] [-m maxChars] [-s] [-t] [-b blkID] [-l1 lfn.lfo [-l2 lfn.lfo]] [-r recType] [...] [-tr dir] [-lb] [-headers recs] [-logdir dir] {-connStr connection_string | DSN | dspath} ttXactLog [-v verbosity] -logAnalyze [-s subscriberName -host hostname]] [-xid xid] {-connStr connection_string | DSN | dspath}
オプション
ttXactLog
には次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
---|---|
-b blkID |
ログ・レコードを、このブロックにアクセスするものとトランザクション・レコードに制限します。 |
-connStr connectionString |
データベース名、サーバー名とDSN(必要に応じて)および関連する接続属性を含むODBC接続文字列。 |
DSN |
表示するトランザクション・ログに対するデータベースのODBCソース名。 |
dspath |
データベースの完全修飾名。これは接続に関連付けられたDSNではなく、データベースのODBC定義でDataStore= パラメータ に指定した、データベースに関連付けられた完全修飾データベース・パス名です。
たとえば、ファイル |
-h
|
使用方法のメッセージを出力して終了します。 |
-headers records |
records ごとのレコードに対して1つのヘッダーを出力します。0 (ゼロ)を指定すると、ヘッダーは無効になります。 |
-host hostName |
サブスクライバが常駐するホストの名前を指定します。サブスクライバの名前が曖昧な場合には、このオプションを-subscriber オプションとともに使用してください。 |
-lb |
データベースに接続して、ログ・バッファを出力します。トランザクション・ログ・ファイルのコンテンツは出力されません。SELECT 権限またはデータベース・オブジェクトの所有権が必要です。 |
lfn.lfo |
ログ・レコードのトランザクション・ログ・ファイル番号(lfn )およびトランザクション・ログ・ファイル・オフセット(lfo )。 |
-l1 |
引数-l2 が存在しないかぎり、このログ・レコードのみを考慮します。 |
-l2 |
-l1 から-l2 のレコードを考慮します。 |
-logAnalyze |
1つまたはすべてのサブスクライバに対してレプリケートされるデータベースの残りの分量を決定します。出力するには、-v オプションとともに使用します。
特定のトランザクションIDを検索するには、 |
-logdir dir |
データベースのトランザクション・ログ・ファイルが存在するディレクトリを指定します。-logdir を指定しない場合は、ttXactLog はdspath に指定されている値のディレクトリ・パス部分を使用します。 |
-m maxChars |
-v 3 のbinary項目のみについて出力される最大文字数。デフォルトは4000です。 |
-r recType |
指定したタイプのレコードのみを考慮します。このオプションは必要なログ・レコード・タイプのリストを指定するために、複数回使用される場合があります。recType では大/小文字が区別されます。 |
-s |
サマリー情報を出力します。SELECT 権限またはデータベース・オブジェクトの所有権が必要です。 |
-subscriber subscriberName |
サブスクライバの名前を指定します。サブスクライバ名を修飾するには、-host hostname を使用します。 |
-t |
トランザクション・ログ・ファイルの下部(最後のチェックポイント・トランザクション・ログ・ファイル、またはチェックポイントがない場合は最新のトランザクション・ログ・ファイルの始まりから)のみ読み取ります。 |
-tr dir |
ディレクトリにあるすべてのログ・レコードをLWN 境界で切り捨てます。元のトランザクション・ログ・ファイルはディレクトリdir に移動されます。 |
-V | -version |
ttXactLog のリリース番号を出力し、終了します。 |
-v verbosity |
冗長レベルを指定します。次のいずれかです。
|
-x xid |
トランザクションIDを指定します。 |