アーカイブ回復ポイントの作成

回復ポイントに保存されている情報は、障害発生時にアーカイブファイルシステムを復元するのに使用できます。必ず SAM-QFS Manager または samfsdump コマンドを定期的に使用して、これらの回復ポイントを作成してください。

samfsdump コマンドを使用するときは、次の点に注意してください:

samfsdump コマンドでは、データではなく、ファイル名と i ノードの情報がダンプされます。つまり、ダンプファイルには、ファイルシステムに保存されたアーカイブデータは含まれません。ダンプファイルには、アーカイブメディアのデータを迅速に検索するための i ノードとディレクトリ構造の情報が含まれます。この情報は、ファイルシステムの障害から回復するときに必要です。詳細は、samfsdump(1M) のマニュアルページを参照してください。
samfsdump コマンドの -u オプションを使用して、アーカイブに保存されていないファイルのメタデータとファイルデータをバックアップできます。-u オプションを使用して作成する samfsdump のスナップショットは、非常に大きくなる可能性があります。ufsdump コマンドとは異なり、samfsdump コマンドにはテープ管理や予測の機能はありません。-u オプションを使用するときは、アーカイブに保存していないデータの容量の状況を考慮する必要があります。これらのコマンドの詳細については、samfsdump(1M) と ufsdump(1M) のマニュアルページを参照してください。
ファイルシステムの初期化後に障害が発生した場合は、このダンプファイルを File System Manager または samfsrestore コマンドで使用して、データを復元できます。

コマンド行からの回復ポイントの作成およびスケジュール (`samfsdump` コマンド)

コマンド行から回復ポイントを作成する (`samfsdump` コマンド)

ファイルシステムのマウントポイントがあるディレクトリに移動し、samfsdump コマンドを使用して、バックアップ中のファイルシステムとは異なるファイルシステムに出力を書き込みます。

次に例を示します。

# samfsdump -T -u -f /dumpster/dump.file

ダンプするファイルのリストを作成している場合は、-I include_file オプションを使用できます。このオプションは、include_file に含まれているファイルとディレクトリのみダンプします。include_file には、相対または絶対パスを 1 行に 1 つ指定します。

`cron` を使用して `samfsdump` コマンドをスケジューリングする

root ユーザーの crontab ファイルにエントリを作成し、cron デーモンによって samfsdump コマンドが定期的に実行されるようにします。

次のコード例は、cron エントリの例です。

0 0 * * * find /csd.directory/sam -type f -mtime +7 
-print| xargs -l1 rm -f; cd /sam; 
/opt/SUNWsamfs/sbin/samfsdump- f 
/csd.directory/sam/ANDAMPrsquo;date +%y%m%dANDAMPrsquo;

crontab のこのエントリ例では、/sam にマウントされた QFS ファイルシステムを使用します。/csd.directory は、任意の既存のディレクトリに置き換えてください。このエントリによって、コマンドが毎日深夜 0 時に実行されます。最初に古いダンプの名前が変更されてから、/csd.directory/sam/yymmdd に新しいダンプが作成されます。そのあと、cron によって samfsdump の出力が電子メールで root.Troubleshooting に送信されます。

複数の QFS ファイルシステムがある場合は、ファイルシステムごとに同様の crontab エントリを作成します。ダンプはそれぞれ別個のファイルに保存します。

SAM-QFS Manager を使用した回復ポイントの作成およびスケジュール

SAM-QFS Manager を使用して回復ポイントを作成する方法

「サーバー」メニューから、管理対象のファイルシステムがあるサーバーを選択します。
「ファイルシステム概要」ページが表示されます。
ナビゲーションツリー内の「ファイルのブラウズおよび回復」の下にある「回復ポイント」ノードに移動します。
回復ポイントを作成するファイルシステムを選択します。
「回復ポイントの即時作成」ボタンをクリックします。
「回復ポイントの取得」ウィンドウが表示されます。
「Fully Qualified Recovery Point Name」フィールドに、作成する回復ポイントファイルのパスと名前を入力します。
「送信」をクリックします。
回復ポイントの作成についての詳細は、SAM-QFS Manager のオンラインヘルプを参照してください。

SAM-QFS Manager を使用して自動回復ポイントをスケジューリングする方法

SAM-QFS Manager インタフェースを使用した回復ポイントのスケジューリングは、Sun SAM-QFS ソフトウェアのプロセスを自動化する crontab(1) エントリの作成と同様です。

「サーバー」メニューから、管理対象のアーカイブファイルシステムがあるサーバーを選択します。
「ファイルシステム概要」ページが表示されます。
回復ポイントをスケジュールするアーカイブファイルシステムを選択します。
「操作」メニューから「Schedule Recovery Points」を選択します。
「Schedule Recovery Points」ページが表示されます。
「Schedule Recovery Points」ページで値を指定します。
このページの使用方法についての詳細は、SAM-QFS Manager のオンラインヘルプを参照してください。
「保存」をクリックします。

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