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Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.1.2)
B69541-02
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2 インストールの準備

この章では、Oracle Identity and Access Management 11gリリース2(11.1.2)をインストールする前に確認する必要のある情報を提供します。

この章では、次の項目について説明します。

2.1 システム要件および動作保証の確認

インストールを実行する前に、 システム要件および動作保証のドキュメントを読み、インストールする製品の最小インストール要件を環境が満たしていることを確認します。

2.2 Java Access Bridgeのインストールおよび構成(Windowsのみ)

Oracle Identity and Access ManagementをWindowsオペレーティング・システムにインストールする場合、第508条のアクセシビリティに対応するJava Access Bridgeをインストールおよび構成することもできます。これは、セクション508のアクセシビリティ機能が必要な場合にのみ必要です。

  1. 次のURLからJava Access Bridgeをダウンロードします。

    http://java.sun.com/javase/technologies/accessibility/accessbridge/
    
  2. Java Access Bridgeをインストールします。

  3. access-bridge.jarjaccess-1_4.jarをインストール場所からjre\lib\extディレクトリにコピーします。

  4. WindowsAccessBridge.dllJavaAccessBridge.dllおよびJAWTAccessBridge.dllの各ファイルをインストール場所からjre\binディレクトリにコピーします。

  5. accessibility.propertiesファイルをjre\libディレクトリにコピーします。

2.3 インストール・ディレクトリの特定

このトピックでは、大部分のOracle Identity and Access Managementのインストールと構成を完了するために特定する必要のあるディレクトリを説明します。

この項で説明する共通ディレクトリの内容は、次のとおりです。

Oracle Fusion MiddlewareとOracle WebLogic Serverの基本概念の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの概念の概要に関する項を参照してください。

2.3.1 Oracleミドルウェア・ホームの場所

Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所を特定します。このフィールドで特定するOracleミドルウェア・ホームの下に、インストールするコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリが作成されます。Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、通常MW_HOMEと呼ばれます。

2.3.2 Oracleホーム・ディレクトリ

コンポーネントのOracleホーム・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下にOracleホーム・ディレクトリを作成します。

バイナリやライブラリなどの、コンポーネントのホストに必要なファイルがOracleホーム・ディレクトリにインストールされます。たとえば、Oracleホーム・パスはORACLE_HOME変数で特定されます。


注意:

Oracle Homeなど、ディレクトリ名にスペースは使用しないでください。ディレクトリ名でのスペースの使用は、サポートされていません。


2.3.3 Oracle共通ディレクトリ

このディレクトリは、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下に作成されます。

コンポーネントのホストに必要なOracle Java Required Files (JRF)が、Oracle共通ディレクトリにインストールされます。各Oracleミドルウェア・ホーム内には、1つのOracle共通ホームのみ作成できます。たとえば、Oracle共通ディレクトリはoracle_common変数で特定されます。

2.3.4 Oracle WebLogicドメイン・ディレクトリ

WebLogicドメインには、ドメイン内のすべてのリソースを一元的に構成および管理する、管理サーバーという特別なWebLogic Serverインスタンスが含まれます。通常、ドメインは、管理対象サーバーという追加のWebLogic Serverインスタンスを含めるように構成します。Webアプリケーション、EJB、WebサービスなどのJavaコンポーネントおよびその他のリソースを管理対象サーバーにデプロイし、管理サーバーは構成および管理目的にのみ使用します。

ドメイン内の管理対象サーバーは、クラスタにグループ化できます。

ドメインのディレクトリ構造は、WebLogic Serverホームのディレクトリ構造とは別個です。任意の場所に配置でき、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に配置する必要はありません。ドメインはOracleインスタンスのピアです。

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードは、デフォルトでミドルウェア・ホーム(MW_HOME)の下のuser_projectsというディレクトリにドメインを作成します。

2.3.5 WebLogic Serverディレクトリ

Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのパスを入力します。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverのホストに必要なファイルが含まれます。たとえば、WL_HOME変数で特定されます。

2.4 ポート番号の特定

Oracle Identity and Access Management 11gリリース2(11.1.2)コンポーネントを既存のOracle Identity and Access Managementコンポーネントに対してインストールする場合、既存コンポーネントのポートを特定する必要があります。たとえば、Oracle Identity Managerを既存のOracle Internet Directoryインスタンスに対してインストールする場合、Oracle Identity Managerのインストール時にポートを特定する必要があります。

2.5 インストール・ログ・ファイルの場所

インストーラは、UNIXシステムではORACLE_INVENTORY_LOCATION/logsディレクトリ、WindowsシステムではORACLE_INVENTORY_LOCATION\logsディレクトリにログ・ファイルを書き込みます。

UNIXシステムで、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合は、ORACLE_HOME/oraInst.locファイルで確認できます。

Microsoft Windowsシステムでは、インベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsです。

次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。

2.6 オプション: Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlでWebLogic Administrator Serverのユーザー名を更新(OIMのみ)

この項は、ドメインのWebLogic管理者のユーザー名がweblogicでない場合のみ参照してください。このタスクは、Oracle Identity Managerを使用している場合のみ必要です。

WebLogic管理者のユーザー名がweblogicでない場合、次の手順を実行してください。

  1. Oracle Identity Managerの管理対象サーバーが起動しており、稼働中であることを確認します。

  2. WebLogic Server管理者の資格証明を使用して、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインします

  3. IDおよびアクセス>「oim」>「oim(11.1.1.2.0)」をクリックします。右クリックして「システムMBeanブラウザ」を選択します。「システムMBeanブラウザ」ページが表示されます。

  4. 「アプリケーション定義のMBeans」の下で、「oracle.iam」「Server:oim_server1」「Application: oim」「XMLConfig」「config」>→「XMLConfig.SOAConfig」「SOAConfig」を選択します。

  5. 属性のユーザー名を確認します。デフォルトで、属性の値はweblogicです。この値を、WebLogic管理者のユーザー名に変更します。

  6. 「適用」をクリックします。Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを終了します。

  7. コマンドラインで、cdコマンドを使用して現在の作業ディレクトリから<IAM_Home>/common/binディレクトリに移動します。IAM_Homeは、Oracle Identity Manager、Oracle Access Management、Oracle Adaptive Access Manager、Oracle Entitlements Server、Oracle Identity Navigator、Oracle Privileged Account ManagerおよびOracle Access Management Mobile and SocialのOracle Identity and Access Managementホーム・ディレクトリです。

  8. 次のようにして、WebLogic Scripting Tool(WLST)を起動します。

    UNIXの場合: コマンドラインで./wlst.shを実行します。

    Windowsの場合: wlst.cmdを実行します。

    WLSTコマンド・プロンプト(wls:/offline>)で、次のように入力します。

    connect()

    WebLogic管理サーバーのユーザー名、パスワードおよびURLを入力するよう求められます。WLSTインタフェースの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Scripting Tool』のWebLogic Scripting Toolの使用に関する項を参照してください。

    1. deleteCred WLSTコマンドを実行します。

      deleteCred(map="oim", key="SOAAdminPassword");

    2. createCred WLSTコマンドを実行し、ADMIN_PASSWORDをWebLogic管理者のパスワードに置き換えます。

      createCred(map="oim", key="SOAAdminPassword", user="xelsysadm",password="<ADMIN_PASSWORD>");

    3. 次のWLSTコマンドを実行して値を検証します。

      listCred(map="oim", key="SOAAdminPassword");

    4. exit()と入力してWLSTコマンド・シェルを終了します。

  9. Oracle Identity Manager管理コンソールを開き、ユーザーxelsysadmとしてログインします。

  10. WebLogic管理者のユーザー名用に新しいユーザーを作成します。

  11. 「管理者」ロールを探します。ロールの詳細を開き、「メンバー」タブをクリックします。

  12. 「管理者」ロールのすべての既存のメンバーを削除します。

  13. 新しく作成したユーザー(WebLogic管理者のユーザー名を持つユーザー)を「管理者」ロールのメンバーとして追加します。

  14. 付録C「スタックの起動」で説明されているように、Oracle Identity Managerの管理対象サーバーを再起動します。