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Oracle Solaris 11.1 ネットワークの構成と管理 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
IPv4 から IPv6 への移行の大部分は、アドレス指定計画の立案です。このタスクには、次の前準備が必要です。
IPv6 を構成する前に、サイト接頭辞を取得する必要があります。サイト接頭辞は、自分の IPv6 実装におけるすべてのノードの IPv6 アドレスを抽出するときに使用します。
IPv6 をサポートする ISP は、48 ビットの IPv6 サイト接頭辞を提供できます。現在の ISP が IPv4 しかサポートしない場合、現在の ISP を IPv4 サポート用に残したまま、別の ISP を IPv6 サポート用に使用できます。このような場合の回避方法は複数あります。詳細は、『Troubleshooting Network Issues』の「Current ISP Does Not Support IPv6」を参照してください。
企業自身が ISP である場合、顧客のサイト接頭辞は適切なインターネットレジストリから取得します。詳細については、Internet Assigned Numbers Authority (IANA) を参照してください。
IPv6 ネットワークがまったく新しいものでない限り、既存の IPv4 トポロジを IPv6 番号付けスキームとして使用します。
ほとんどのホストにおいて、インタフェースに IPv6 アドレスを構成するのに適切で時間がかからない戦略は、ステートレス自動構成です。ホストが最も近いルーターからサイト接頭辞を受信したとき、近傍検索プロトコルは自動的に、ホストの各インタフェースに IPv6 アドレスを生成します。
サーバーは安定した IPv6 アドレスを持つ必要があります。サーバーの IPv6 アドレスを手動で構成しない場合、サーバーの NIC カードを交換したときには、新しい IPv6 アドレスが自動構成されます。サーバーのアドレスを作成するときには、次のことを覚えておいてください。
サーバーには意味のある安定したインタフェース ID を指定してください。インタフェース ID の番号付けスキームを使用するときには、1 つの戦略だけを使用します。たとえば、図 2-1 の LDAP サーバーの内部インタフェースは 2001:db8:3c4d:2::2 になります。
あるいは、IPv4 ネットワークの番号を定期的に変更しない場合、ルーターおよびサーバーの既存の IPv4 アドレスをそのインタフェース ID として使用することを考えてください。図 2-1 では、Router 1 の DMZ へのインタフェースは IPv4 アドレス 123.456.789.111 を持っていると仮定します。この IPv4 アドレスを 16 進数に変換すると、その結果をインタフェース ID として使用できます。つまり、新しいインタフェース ID は ::7bc8:156F になります。
この方法は、ISP から IPv4 アドレスを取得したのではなく、登録済み IPv4 アドレスを所有しているときだけに使用するようにしてください。ISP から取得した IPv4 アドレスを使用している場合、依存関係が発生し、ISP を変更する場合に問題が発生します。
IPv4 アドレスの数には制限があるため、ネットワーク設計者は、既に登録済みのグローバルアドレスや RFC 1918 専用アドレスをどのように使用するかを考える必要がありました。しかし、IPv4 のグローバルアドレスや専用アドレスの表記は IPv6 アドレスには適用されません。サイト接頭辞を含むグローバルユニキャストは、ネットワークのすべてのリンクで使用できます (公開 DMZ を含む)。
番号付けスキームを開始するには、まず、既存の IPv4 サブネットを等価な IPv6 サブネットにマッピングします。たとえば、図 2-1 で示したサブネットを考えてください。サブネット 1 からサブネット 4 までは、RFC 1918 の IPv4 専用アドレス指定を使用して、アドレスの最初の 16 ビットを指定し、さらに、1 から 4 までの数字を使用して、サブネットを指定しています。この例では、IPv6 接頭辞 2001:db8:3c4d/48 がサイトに割り当てられていると仮定します。
次の表に、専用アドレスの IPv4 接頭辞から IPv6 接頭辞にマッピングする方法を示します。
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