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Oracle Solaris 11.1 での IP サービス品質の管理 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
トラフィックフローに関する情報を収集するには、IPQoS flowacct モジュールを使用します。たとえば、発信元アドレスや 宛先アドレス、フロー内のパケット数などのデータを収集することが可能です。フローに関する情報を蓄積して記録するプロセスのことを「フローアカウンティング」と呼びます。
特定のクラスのトラフィックに関するフローアカウンティングの結果は、「フローレコード」というテーブルに記録されます。各フローレコードは、一連の属性から構成されます。これらの属性には、特定のクラスの一定時間のトラフィックフローに関するデータが格納されます。flowacct 属性のリストについては、表 6-4 を参照してください。
フローアカウンティングは、サービスレベル契約 (SLA) に定義されているとおりに顧客に課金するために、非常に役立ちます。また、フローアカウンティングを使って、重要なアプリケーションのフロー統計情報を取得することもできます。このセクションでは、flowacct を Oracle Solaris 拡張アカウンティング機能と組み合わせて、トラフィックフローに関するデータを取得するためのタスクについて説明します。
この章以外の場所からも次の情報が入手できます。
IPQoS 構成ファイル内の flowacct のアクション文の作成方法については、「IPQoS 構成ファイル内でフロー制御を構成する方法」を参照してください。
flowacct がどのように機能するかについては、「クラシファイアモジュール」を参照してください。
技術的な情報については、flowacct(7ipp) のマニュアルページを参照してください。
flowacct アクションを IPQoS 構成ファイルに追加する前に、flowacct モジュールからフローレコードのファイルを作成する必要があります。このためには、acctadm コマンドを使用します。acctadm では、基本属性または拡張属性のどちらもファイルに記録できます。すべての flowacct 属性のリストについては、表 6-4 を参照してください。acctadm の詳細については、acctadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
次の例で、例 3-1 で構成されるプレミアム Web サーバー用の基本的なフローアカウンティングファイルを作成する方法を示します。
# /usr/sbin/acctadm -e basic -f /var/ipqos/goldweb/account.info flow
acctadm を -e オプションを指定して呼び出します。-e オプションによって、あとに続く引数が有効になる
flowacct の 8 つの基本属性のデータだけがファイルに記録されることを示す。
flowacct から得られるフローレコードを格納するファイルの絶対パス名を示す
acctadm にフローアカウンティングを有効にするよう指示する
acctadm によって次の出力が生成されます。
Task accounting: inactive Task accounting file: none Tracked task resources: none Untracked task resources: extended Process accounting: inactive Process accounting file: none Tracked process resources: none Untracked process resources: extended,host,mstate Flow accounting: active Flow accounting file: /var/ipqos/goldweb/account.info Tracked flow resources: basic Untracked flow resources: dsfield,ctime,lseen,projid,uid
最後の 4 つのエントリ以外はすべて、Oracle Solaris のリソースマネージャー機能で使用されます。次の表では、IPQoS に固有のエントリについて説明します。
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# acctadm -e extended -f /var/ipqos/goldweb/account.info flow
# acctadm -d extended -e basic -f /var/ipqos/goldweb/account.info
-d オプションによって拡張アカウンティングが無効になります。
フローアカウンティングファイルの内容の参照方法については、『Oracle Solaris 11.1 の管理: Oracle Solaris ゾーン、Oracle Solaris 10 ゾーン、およびリソース管理』の「libexacct に対する Perl インタフェース」を参照してください。
参照
拡張アカウンティング機能の詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: Oracle Solaris ゾーン、Oracle Solaris 10 ゾーン、およびリソース管理』の第 4 章「拡張アカウンティング (概要)」を参照してください。
IPQoS 構成ファイル内に flowacct パラメータを定義するには、「IPQoS 構成ファイル内でクラスのアカウンティングを有効にする方法」を参照してください。
acctadm で作成されたファイル内のデータを出力するには、『Oracle Solaris 11.1 の管理: Oracle Solaris ゾーン、Oracle Solaris 10 ゾーン、およびリソース管理』の「libexacct に対する Perl インタフェース」を参照してください。