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Oracle Solaris 11.1 国際化対応言語環境の利用ガイド     Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  紹介

2.  Unicode と UTF-8 ロケールのサポート

3.  言語とロケールの作業

4.  デスクトップキーボードの設定と入力方式

5.  フォントの構成

6.  高度なトピック

コードセット変換

iconv ユーティリティー

Unicode 用の国際化コンポーネント

uconv ユーティリティー

ファイル検査機能 (fsexam)

エンコーディング自動検出 (auto_ef)

国際化ドメイン名のサポート

GNU IDN ライブラリ

JPRS idnkit-2 ライブラリ

印刷の拡張

mp ユーティリティー

ほかのプラットフォームとの相互運用性

NFS サーバーの考慮事項

ファイルシステムの考慮事項

ASCII 以外のファイル名を含むアーカイブ

カスタムロケールの作成

システムロケールを基にした新しいロケールの作成

カスタムロケールを作成する方法

ゼロからのロケールの作成

A.  使用可能なロケール

索引

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ほかのプラットフォームとの相互運用性

以降のセクションでは、マルチプラットフォーム環境についての考慮事項を説明します。

NFS サーバーの考慮事項

NFS バージョン 4 のプロトコル (Oracle Solaris のデフォルト) は、UTF-8 を使用して、ファイル名とその他の文字列を処理します。そのため、ほとんどのユースケースで、文字セットに関連する調整が必要になります。ただし、一部またはすべてのクライアントが指定された文字セットを使用している場合は、charset オプションを使用できることに注意してください。

たとえば、ISO8859-1 文字セットを使用して /export ディレクトリを共有するには、次のコマンドを使用します。

# share -o iso8859-1 /export

いくつかのマシンだけのために特定の文字セットを使用するディレクトリを共有するには、charset=access_list オプションを使用できます。

# share -o iso-8859-1=isomachine.example.com,koi8-r=koimachine.example.com /export

クライアントによって作成されたすべてのファイル名とパス名は、サーバーでは UTF-8 に変換されます。

詳細は、share_nfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

ファイルシステムの考慮事項

mount_pcfs(1M) は MS-DOS コードページをサポートしていないため、MSDOS、古いバージョンの MS Windows、または Linux の「msdos」ドライバで作成された FAT ファイルシステム上では、ASCII 以外の文字は文字化けする場合があります。最新の FAT 実装は文字表示に Unicode を使用していて、読み書きの両方で、Oracle Solaris ではデフォルトで完全にサポートされています。

ASCII 以外のファイル名を含むアーカイブ

状況は改善しているとはいえ、特定のアーカイブ形式の多数の実装における ASCII 以外のファイル名のサポートにはかなりの違いがあるため、ファイル名に ASCII 以外の文字があるファイルをアーカイブすると問題が発生することがあります。

UNIX および Unix 系のシステムの最新の tar 実装は、POSIX.1-2001 に規定された POSIX 形式をサポートしているため、ASCII 以外のファイル名は問題なく処理されます。MS Windows プラットフォームでは、多数のアーカイブユーティリティーが現在のコードページを使用してファイル名を格納するため、そのようなアーカイブから抽出されたファイルの名前は文字化けする可能性があります。

その場合、コードページがわかっているときは、convmv(1) ツールを使用して修復できます。

$ convmv -f cp437 -t utf8 my_extracted_filename 

Zip ファイルでは、元の仕様により、ファイル名とファイルのコメントのエンコーディングが IBM437 に設定されます。2007 年に PKWare は、UTF-8 も許容するように仕様を拡張しました。その一方で、さまざまな zip 実装が、現在のコードページをファイル名のエンコーディングとして使用する方針を採用しました (通常は MS Windows プラットフォーム上)。

Oracle Solaris 10 および Oracle Solaris 11 で使用される Info-ZIP の Zip 3.0 は、ファイル名を UTF-8 で格納するため、圧縮と圧縮解除のユーティリティーが両方ともこのバージョンの場合は、アーカイブの中身が破壊されることはありません。

ファイル名を格納するために UTF-8 以外のエンコーディングを使用した zip アーカイブが Oracle Solaris で抽出されると、ファイル名が文字化けすることがあります。コードページがわかっている場合は、convmv(1) ツールを使用して修復できます。

    $ convmv -f cp437 -t utf8 my-unzipped-filename