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Oracle Solaris 11.1 デスクトップ管理者ガイド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
このセクションでは、fontconfig ライブラリと、フォントをライブラリに追加する方法について説明します。また、レガシー X11 フォントシステムと、これを使用してビットマップフォントを追加する方法についても説明します。
Oracle Solaris デスクトップは、fontconfig 構成およびカスタマイズライブラリを使用します。fontconfig ライブラリは、PostScript Type 1 フォントや TrueType フォントを含むすべての種類のフォントを使用できます。
Oracle Solaris デスクトップの多くのアプリケーション (GNOME デスクトップ環境に含まれるアプリケーションを含む) は、フォントを検索するために fontconfig システムを使用します。fontconfig ライブラリは、Oracle Solaris デスクトップで使用できるすべてのフォントのリストを提供します。このリストを編集するため、fontconfig は /etc/fonts/fonts.conf ファイルに一覧表示されたディレクトリを検索します。
fontconfig ライブラリによってアクセスされるようにフォントをインストールすることは簡単で、$HOME/.fonts サブディレクトリにフォントをコピーするだけです。このライブラリ経由でアクセスされるフォントは、DejaVu Sans や Liberation Mono のような単純な名前で処理されます。
fc-list コマンドは、このライブラリで認識されているすべてのフォントのリストを提供します。fonts.conf (4) のマニュアルページで説明されているパターンを使用すると、特定のサイズやスタイルを指定できます。たとえば、DejaVu Mono フォントの太字版の 12 ポイントサイズを使用して xterm を起動するには、次のコマンドを入力します。
$ xterm -fa "DejaVu Mono-12:style=Bold"
fontconfig ライブラリの詳細は、http://freedesktop.org/software/fontconfig を参照してください。
フォント構成の調整については、『Oracle Solaris 11.1 国際化対応言語環境の利用ガイド』の「フォント構成の調整」を参照してください。
このセクションでは、すべてのユーザーまたは個々のユーザーに対してフォントを追加する方法について説明します。
通常、フォントは /usr/share/fonts/ ディレクトリに格納されます。fontconfig ライブラリは、フォントのリストを自動的に更新します。
# fc-cache directory-name
fontconfig ライブラリは、フォントのリストを自動的に更新します。
# fc-cache directory-name
一部のアプリケーションでは、現在でも元の X Window System フォントメカニズムを使用しています。これらのスタイルの選択肢は少なく、フォントの名付けスキームは複雑で、アンチエイリアス処理や LCD 用のフォント平滑化は含まれていません。X11 フォント名付けスキームの詳細は、X Logical Font Description の仕様を参照してください。X11 フォントコマンドの一部には次が含まれます。
xlsfonts – システムが認識しているすべてのフォントのリストを提供します
xfontsel – システムが認識しているフォントのシンプルなフォント選択アプリケーションを提供します
X Logical Font Description (XLFD) 名のフィールドを使用して、特定のスタイルとサイズを指定できます。たとえば、DejaVu Mono フォントの太字版の 12 ポイントサイズを使用して xterm を起動するには、次のコマンドを入力します。
$ xterm -fn '-misc-dejavu sans mono-bold-r-normal--12-120-72-72-m-*-iso10646-1'
レガシー X11 フォントシステムを使用してフォントをインストールするには、mkfontdir または mkfontscale コマンドでメタデータファイルを作成し、xset コマンドでディレクトリを X サーバーフォントパスに追加する必要があります。xset コマンドで変更されたフォントパスは、新規セッションのたびにデフォルト設定にリセットされます。
注 - フォントパスは、フォントディレクトリへのリンクを /etc/X11/fontpath.d ファイルに追加することで、すべてのセッション用のデフォルトの X11 フォントパスに永続的に追加できます。詳細は、Xorg(1) のマニュアルページの FONTS および FONTPATH.D セクションを参照してください。
/etc/X11/fontpath.d ディレクトリは Oracle Solaris OS のデフォルトの fonts.conf ファイルに含まれているため、この方法で追加されるフォントは、fontconfig ライブラリを使用することでアプリケーションで自動的に使用できます。
レガシー X11 フォントシステムおよびビットマップフォントや拡大縮小可能なフォントのインストールについて詳細は、http://www.x.org/releases/X11R7.6/doc/xorg-docs/fonts/fonts.html を参照してください。
フォントをインストールするときは、最初に、すべての関連フォントファイルといくつかのインデックスファイルを含むフォントディレクトリを作成する必要があります。次に、この新しいディレクトリをフォントパスに含めることで、ディレクトリの存在を X サーバーに通知する必要があります。
ビットマップフォントは、通常は BDF 形式で配布されますが、バイナリの PCF 形式のほうがより効率的です。
たとえば、courier12.bdf ファイルを変換するには、次のように入力します。
$ bdftopcf courier12.bdf
例:
$ gzip courier12.pdf
たとえば、/usr/local/share/fonts/bitmap/ ディレクトリを使用するには:
$ mkdir /usr/local/share/fonts/bitmap/ $ cp *.pcf.gz /usr/local/share/fonts/bitmap/
$ mkfontdir /usr/local/share/fonts/bitmap/
オプションの前にプラス記号 (+) を付けると、ディレクトリがフォントパスの先頭に追加されます。オプションのあとに付けると、ディレクトリがフォントパスの末尾に追加されます。
例:
$ xset +fp /usr/local/fonts/Type1 $ xset fp+ /usr/local/fonts/bitmap
詳細は、xset のマニュアルページを参照してください。
パスは、ファイルの Files セクションの FontPath エントリで示されているすべてのディレクトリを出現順に追加して計算されます
例:
FontPath "/usr/local/fonts/Type1" ... FontPath "/usr/local/fonts/bitmap"
詳細は、 xorg.conf のマニュアルページを参照してください。