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Oracle Solaris 11.1 デスクトップユーザーズガイド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
このセクションでは、「外観」設定ツールを使ってデスクトップを構成する方法について説明します。
「外観」設定ツールでは、デスクトップのさまざまな側面を構成できます。
テーマ
デスクトップ背景
フォント
視覚効果
テーマとは、Oracle Solaris デスクトップの一部の視覚的外観を指定する、調整済み設定のグループです。テーマを選択することで Oracle Solaris デスクトップの外観を変更できます。テーマを選択するには「テーマ」タブを使用します。使用可能なテーマのリストから選択でき、アクセシビリティーを必要とするユーザー向けのテーマもいくつか含まれています。
テーマには「テーマのカスタマイズ」ウィンドウ内の設定が含まれ、次のように Oracle Solaris デスクトップのさまざまな部分に影響します。
コントロール – 「コントロール」タブのコントロール設定は、ウィンドウ、パネル、およびアプレットの視覚的外観を決定します。コントロール設定は、ウィンドウ、パネル、およびアプレット上に表示されるインタフェース項目 (メニュー、アイコン、ボタンなど) の視覚的外観も決定します。使用可能なコントロール設定オプションの一部は、特殊なアクセシビリティー要件のために設計されています。コントロール設定のオプションは、「テーマのカスタマイズ」ウィンドウの「コントロール」タブから選択できます。
色 – テーマの色設定 (「色」タブ) は、各種ユーザーインタフェース要素の色を決定します。
注 - 色の組み合わせは互いにコントラストが適切になるように選択してください。そうしないとテキストが読みにくくなる場合があります。
ウィンドウフレーム – 「ウィンドウの境界」タブのウィンドウフレーム設定は、ウィンドウ周囲のフレームの外観のみを決定します。
アイコン – 「アイコン」タブのアイコン設定は、パネル上やデスクトップ背景上のアイコンの外観を決定します。
ポインタ - 「ポインタ」タブのポインタ設定は、マウスポインタの外観とサイズを決定します。
「テーマ」タブに一覧表示されるテーマは、コントロールオプション、ウィンドウフレームオプション、およびアイコンオプションのさまざまな組み合わせです。コントロールオプション、ウィンドウフレームオプション、およびアイコンオプションのさまざまな組み合わせを使用してカスタムテーマを作成できます。
「テーマ」タブを開きます。
「テーマのカスタマイズ」ダイアログが表示されます。
オプションの詳細については、「テーマ設定」を参照してください。
「テーマを別名で保存」ダイアログが表示されます。
使用可能なテーマのリストにカスタムテーマが表示されます。
使用可能なテーマのリストにテーマを追加できます。新しいテーマは、アーカイブファイル .tar.gz (tar および zip 済み) である必要があります。
「テーマ」タブを開きます。
ファイルの選択ダイアログが表示されます。
コントロールオプション、ウィンドウフレームオプション、またはアイコンオプションを削除できます。
「テーマ」タブを開きます。
「テーマのカスタマイズ」ダイアログが表示されます。
注 - システム規模のテーマオプションは削除できません。
デスクトップ背景とは、デスクトップに適用される画像または色のことです。「外観」設定ツールの「背景」タブは、デスクトップを右クリックして「デスクトップの外観」を選択することで、または「システム」→「設定」メニューから開けます。
デスクトップ背景は次の方法でカスタマイズできます。
デスクトップ背景の画像を選択します。画像は、デスクトップ背景色の上に重ねられます。透明な画像を選択した場合や、画像がデスクトップ全体より大きくない場合は、デスクトップ背景色が見えます。
デスクトップ背景の色を選択します。単色を選択したり、2 つの色でグラデーション効果を作ったりできます。グラデーション効果とは、1 つの色がもう 1 つの色に徐々にブレンドする視覚効果のことです。
注 - ファイルマネージャーの「背景とエンブレム」ダイアログから色やパターンをデスクトップにドラッグすることもできます。
次の表に、変更可能な背景設定の一覧を示します。
表 10-2 デスクトップ背景設定
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デスクトップのさまざまな部分でどのフォントが使用され、画面上でフォントがどのように表示されるかを選択するには、「外観」設定ツールの「フォント」タブを使用します。
デスクトップの次の部分のフォントを選択できます。
アプリケーション – アプリケーションのメニュー、ツールバー、およびダイアログボックスで使用されます。
ドキュメント – アプリケーション内でドキュメントを表示するために使用されます。
注 - 一部のアプリケーションでは、アプリケーションの設定ダイアログでこの選択をオーバーライドできます。
デスクトップ – デスクトップのアイコンラベルで使用されます。
ウィンドウのタイトル – ウィンドウのタイトルバーで使用されます。
固定幅のフォント – 端末アプリケーションとプログラミングに関係するアプリケーションで使用されます。
フォントの選択ボタンには、フォントの名前とポイントサイズが表示されます。名前は、太字、斜体、または標準書体で表示されます。
「フォントの選択ダイアログ」が表示されます。
プレビュー領域に現在の選択が表示されます。
画面上でのフォントの表示方法に関する次のオプションを設定できます。
描画の種類 – 画面上でのフォントのレンダリング方法を指定します。
モノクロ – フォントを黒と白だけでレンダリングします。場合によっては、文字がアンチエイリアスされていないために、文字の端がギザギザに表示されることがあります。(アンチエイリアスとは、文字がより滑らかに見えるように文字の端に適用される効果のことです。)
最適なシェイプ – 可能な場合はフォントをアンチエイリアスします。このオプションは、標準の CRT (Cathode Ray Tube) モニターで使用します。
最適なコントラスト – できるだけコントラストが強まるようにフォントを調整し、文字の端が滑らかになるようにフォントをアンチエイリアスします。このオプションによって、目の不自由な人が Oracle Solaris デスクトップを使用するときのアクセシビリティーが向上する可能性があります。
サブピクセルのスムージング (LCD) – 個々の LCD (Liquid Crystal Display) ピクセルの特性を利用してフォントをレンダリングします。このオプションは、LCD (平面ディスプレイ) で使用します。
詳細 – 画面上にフォントをレンダリングする方法を決定します。
解像度 (インチあたりのドット数) – 画面上にフォントをレンダリングするときに使用する解像度を指定します。
スムージング – フォントをアンチエイリアスする方法を指定します。
ヒント情報 – 小さいサイズおよび低い画面解像度でのフォントの品質を改善するフォントレンダリング手法です。ヒント情報をフォントに適用する方法を指定するオプションの 1 つを選択します。
サブピクセルの順番 - フォントのサブピクセル色の順番を指定します。このオプションは、LCD (平面ディスプレイ) で使用します。
「外観」設定ツールの「視覚効果」タブでは、ウィンドウ、メニュー、およびワークスペースの操作時に表示されるアニメーションや半透明などの効果の種類を制御できます。これらの効果を使って、デスクトップの機能や視覚的外観を拡張できます。ただし、一部の効果にはハードウェアアクセラレーションをサポートするグラフィックスカードが必要になります。
次のプリセットレベルの視覚効果から選択できます。
なし – 特殊視覚効果は適用されません。このオプションは、グラフィックスカードがハードウェアアクセラレーションをサポートしない場合のデフォルトで、Metacity ウィンドウマネージャーを使用します。
通常 – 一部の視覚効果が適用されます。このオプションは、グラフィックスカードがハードウェアアクセラレーションをサポートする場合のデフォルトで、Compiz ウィンドウマネージャーを使用します。
追加 – より多くの視覚効果が適用されます。このオプションを選択した場合は、Compiz ウィンドウマネージャーが使用されます。
注 - 「視覚効果」タブを使用しているときに、グラフィックスカードがサポートしていない効果を選択した場合、効果の以前の設定が復元されます。
「CompizConfig 設定マネージャ」ダイアログが表示されます。
このオプションでは、アプリケーションメニューとパネルメニューの項目の横にアイコンが表示されます。すべてのメニュー項目にアイコンが表示されるわけではありません。
このオプションでは、メニュー項目の新しいキーボードショートカットを定義できます。アプリケーションショートカットキーを変更するには、メニューを開き、変更するメニュー項目にマウスポインタを置いた状態で新しいキーの組み合わせを押します。ショートカットキーを削除するには、Backspace または Del を押します。
注 - この機能を使用するときに、コマンドに新しいショートカットキーを割り当てると別のコマンドから削除されることは警告されません。
コマンドの元のデフォルトキーボードショートカットは復元できません。
この機能はアプリケーションでの不整合を避けるために、すべてのアプリケーションに共通するショートカット (コピー用の Ctrl+C など) には対応しません。
次のツールバーボタンラベルによって、アプリケーションのツールバーに何を表示するかを指定します。
アイコンの下に文字 – 各ボタン上にテキストとアイコンが表示されたツールバーを表示します。
アイコンの横に文字 – 各ボタン上にアイコンのみ、もっとも重要なボタン上にテキストが表示されたツールバーを表示します。
アイコンのみ – 各ボタン上にアイコンのみが表示されたツールバーを表示する場合は、このオプションを選択します。
文字のみ – 各ボタン上にテキストのみが表示されたツールバーを表示します。
Oracle Solaris デスクトップのウィンドウ動作をカスタマイズするには、「ウィンドウ」設定ツールを使用します。
次の表に、変更可能なウィンドウ設定の一覧を示します。
表 10-3 ウィンドウ設定
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注 - キーボード上の Control、Alt、および Super キーの位置は、「キーボード・レイアウトのオプション」ダイアログで変更できます。詳細は、「キーボード・レイアウトのオプション」を参照してください。
スクリーンセーバーとは、画面が使用されていないときに画面上の画像を置き換えるアプリケーションのことです。Oracle Solaris デスクトップのスクリーンセーバーアプリケーションは、XScreenSaver です。以降のセクションでは、XScreenSaver アプリケーションの設定を行う方法、およびスクリーンセーバーで使用可能な表示を変更する方法について説明します。
このセクションでは、スクリーンセーバーの設定を行う方法について説明します。このセクションでは、スクリーンセーバーで使用可能な表示を変更する方法に関する情報も提供します。
デフォルトのスクリーンセーバー設定は、/usr/share/X11/app-defaults/XScreenSaver ファイルに格納されます。「スクリーンセーバー」設定ツールを起動するには、/usr/bin/ ディレクトリから xscreensaver-demo コマンドを実行します。「システム」メニューから「スクリーンセーバー」設定ツールを起動するには、「システム」→「設定」→「スクリーンセーバー」を選択します。
すべてのユーザーのデフォルトスクリーンセーバー設定を行うには、XScreenSaver ファイルを変更します。または、XScreenSaver ダイアログを使って $HOME/.xscreensaver ファイルを作成してから、XScreenSaver ファイルの場所にファイルをコピーします。
ユーザーのデフォルト設定を復元するには、ユーザーのホームディレクトリから $HOME/.xscreensaver ファイルを削除します。$HOME/.xscreensaver ファイルがない場合は、システムは XScreenSaver ファイル内のデフォルト設定を使用します。
注 - XScreenSaver アプリケーションのデフォルト表示動作は、空の画面を表示することです。
スクリーンセーバー設定への変更を有効にするには、次のコマンドを使ってスクリーンセーバー設定を再読み込みします。
# xscreensaver-command -restart
スクリーンセーバーアプリケーション設定を変更するには、「スクリーンセーバー」設定ツールを使用できます。スクリーンセーバー設定を変更すると、設定はユーザーのホームディレクトリの $HOME/.xscreensaver ファイル内に格納されます。
XScreenSaver ファイルと $HOME/.xscreensaver ファイルには、スクリーンセーバー表示のリストが含まれています。スクリーンセーバーアプリケーションでは、1 つ以上のスクリーンセーバー表示を選択できます。
スクリーンセーバー表示をウィンドウ内ではなく画面全体で実行するには、適切な引数を含めてください。たとえば、スクリーンセーバー表示が画面全体で表示する場合は、-root オプションを含めることができます。
Sun Ray クライアントのすべてのユーザーのスクリーンセーバー表示を無効にするには、次のコマンドを入力します。
# pkg uninstall 'desktop/xscreensaver/hacks*'
注 - XScreenSaver アプリケーション用の PAM (Pluggable Authentication Modules) サービス名は、dtsession です。この名前は、以前のアプリケーションとの互換性のために使用されています。