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Oracle Solaris 11.1 へのアップグレード     Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語)
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Oracle Solaris 11.1 へのシステムのアップグレードの概要

Oracle Solaris サポートリポジトリの使用

Oracle Solaris リリースリポジトリの使用

Oracle Solaris 10 からのアップグレード

Oracle Solaris 11.1 へのアップグレードとゾーン

Oracle Solaris 11.1 へのアップグレードとサードパーティーのパッケージ

サポート契約のあるシステムの Oracle Solaris 11.1 へのアップグレード

システムが実行している SRU の確認方法

SRU#10.5 より前の SRU を実行しているシステムのアップグレード方法

SRU#10.5 または SRU#11.4 を実行しているシステムのアップグレード方法

SRU#12.4 以上を実行しているシステムのアップグレード方法

最新の SRU を含む Oracle Solaris 11.1 へのシステムのアップグレード方法

後続の SRU で修正されたバグ

サポート契約のないシステムの Oracle Solaris 11.1 へのアップグレード

Oracle Solaris リリースリポジトリを使用してシステムを Oracle Solaris 11.1 にアップグレードする方法

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Oracle Solaris 11.1 へのアップグレード

2012 年 11 月

システムを Oracle Solaris 11.1 にアップグレードする方法について説明します

この記事では、Oracle Solaris の機能の 1 つである Image Packaging System (IPS) を使用して Oracle Solaris 11 11/11 システムを Oracle Solaris 11.1 にアップグレードするために必要な手順について詳述します。

Oracle Solaris 11.1 へのシステムのアップグレードの概要

システムを Oracle Solaris 11.1 にアップグレードする主な方法は 2 つあります。

Oracle Solaris サポートリポジトリの使用

Oracle サポート契約をお持ちのお客様は、Oracle Solaris サポートリポジトリを自分の構成済みのパッケージリポジトリとして使用することができます。サポートリポジトリを使用する場合、パッケージ発行元の定義は次のようになります。

% pkg publisher
PUBLISHER         TYPE     STATUS URI
solaris           origin   online https://pkg.oracle.com/solaris/support

Oracle Solaris 11 のリリースプロセスは、クリティカルなバグ修正のリリースを早めるように変更されました。このプロセスの結果として、先行するリリースの Support Repository Update (SRU) でリリースされた一部のバグ修正が更新に含まれないことがあります。

たとえば、Oracle Solaris 11 11/11 の最新の SRU は SRU#12.4 です。SRU#12.4 のパッケージには、Oracle Solaris 11.1 リリース内のバージョン番号よりも高いバージョン番号を持つものがあります。これらのバグ修正を保持するため、バージョンの違いによって Oracle Solaris 11.1 リリースへのアップグレードが回避されます。バージョン番号が原因でアップグレードプロセスがブロックされなければ、Oracle Solaris 11.1 リリースへアップグレードすると、SRU に含まれる一部の修正が削除されます。便宜上、これらのバグ番号は「後続の SRU で修正されたバグ」に記載されています。

手順については、「サポート契約のあるシステムの Oracle Solaris 11.1 へのアップグレード」を参照してください。

Oracle Solaris 11.1 の SRU がリリースされると、11.1 リリースおよび最新の SRU をインストールする場合、そのプロセスは簡略化されます。手順については、「最新の SRU を含む Oracle Solaris 11.1 へのシステムのアップグレード方法」を参照してください。

Oracle Solaris リリースリポジトリの使用

Oracle サポート契約を結ばずに Oracle Solaris 11 をインストールしたユーザーは、Oracle Solaris リリースリポジトリを自分の構成済みのパッケージリポジトリとして使用することができます。リリースリポジトリを使用する場合、パッケージ発行元の定義は次のようになります。

% pkg publisher
PUBLISHER         TYPE     STATUS URI
solaris           origin   online http://pkg.oracle.com/solaris/release/

手順については、「Oracle Solaris リリースリポジトリを使用してシステムを Oracle Solaris 11.1 にアップグレードする方法」を参照してください。

Oracle Solaris 10 からのアップグレード

Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11 または 11.1 への移行に使用できるアップグレード方法またはツールはありません。Oracle Solaris 11 の新規インストールを実行するか、または Oracle Solaris 10 OS のインスタンスまたはゾーンを Oracle Solaris 11 システムに移行する必要があります。詳細は、『Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11 への移行』を参照してください。

Oracle Solaris 11.1 へのアップグレードとゾーン

大域ゾーンをアップグレードすると、システム上のすべてのゾーンが自動的にアップグレードされるはずです。以降の手順で説明しているように、必ずそれぞれの手順に従ってそれぞれのパッケージを処理するようにしてください。

Oracle Solaris 11.1 へのアップグレードとサードパーティーのパッケージ

通常、アップグレードプロセス中にサードパーティーのパッケージは使用されません。サードパーティーのサービス、およびそれらが提供するソフトウェアがアップグレードプロセスによって妨げられるのは、サービスが構成ファイルを OS と共有している場合、またはそれらのファイルがアップグレードプロセスによって上書きされたディレクトリにインストールされる場合のみです。

サポート契約のあるシステムの Oracle Solaris 11.1 へのアップグレード

異なる SRU バージョンを実行しているシステムがあるため、必要とされる手順が異なる場合があります。最初に、「システムが実行している SRU の確認方法」に記載されている手順に従います。システムが実行している SRU に応じて、次のいずれかの手順を実行します。


注 - 各手順にかかる時間は、システムやネットワークリソースを含む、多くの要因に左右されます。


システムが実行している SRU の確認方法

例 1 Oracle Solaris 11 11/11 について表示されるパッケージ情報

システムに Oracle Solaris 11 11/11 がインストールされていて、SRU がない場合、パッケージ情報は次のようになります。

# pkg info entire
          Name: entire
       Summary: Incorporation to lock all system packages to the same build
   Description: This package constrains system package versions to the same
                build.  WARNING: Proper system update and correct package
                selection depend on the presence of this incorporation.
                Removing this package will result in an unsupported system.
      Category: Meta Packages/Incorporations
         State: Installed
     Publisher: solaris
       Version: 0.5.11
 Build Release: 5.11
        Branch: 0.175.0.0.0.2.0
Packaging Date: October 20, 2011 02:38:22 PM 
          Size: 5.45 kB
          FMRI: pkg://solaris/entire@0.5.11,5.11-0.175.0.0.0.2.0:20111020T143822Z

SRU#10.5 より前の SRU を実行しているシステムのアップグレード方法

SRU#10.5 またはそれ以降の SRU リリースへ更新するよう選択できます。SRU#12.4 で始まる SRU には、Oracle Solaris 11.1 SRU が利用できるようになるまで、Oracle Solaris 11.1 に存在しない特定の修正が含まれていることに注意してください。

始める前に

インストールしてある Solaris 11 SRU を確認します。手順については、「システムが実行している SRU の確認方法」を参照してください。

  1. 管理者になります。

    詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. システムを更新します。

    これらのコマンドによって新しいブート環境が作成されます。

    • SRU#10.5 に更新するには、次のコマンドを使用します。

      # pkg update --accept entire@0.5.11,5.11-0.175.0.10
    • 最新の SRU に更新するには、次のコマンドを使用します。

      # pkg update --accept
  3. 更新されたブート環境を使用してリブートします。
    # reboot
  4. 手順 2 でインストールした SRU のアップグレード手順に従います。

SRU#10.5 または SRU#11.4 を実行しているシステムのアップグレード方法

始める前に

SRU#10.5 または SRU#11.4 がインストールされていることを確認します。手順については、「システムが実行している SRU の確認方法」を参照してください。

  1. 管理者になります。

    詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. SPARC のみ: ゾーンごとに、ldomsmanager パッケージを削除します。

    1 つまたは複数のゾーンがインストールされている SPARC ベースのシステムでは、追加の手順を実行する必要があります。システムにインストールされているゾーンごとに、次のように pkg:/system/ldoms/ldomsmanager パッケージを削除します。

    # for z in `zoneadm list`; do zlogin $z pkg uninstall ldomsmanager; done
  3. IPS パッケージを更新します。
    # pkg update pkg:/package/pkg

    一部のパッケージに以前のバグが含まれているため、それらのパッケージがシステムに間違ってインストールされる可能性がありました。このコマンドによって、次の不正なパッケージ (それらがインストールされている場合) が削除されます。

    • x86: pkg://solaris ldoms/ldoms-incorporation

    • SPARC:

      • pkg://solaris/consolidation/nvidia/nvidia-incorporation

      • pkg://solaris/driver/network/ethernet/elxl

      • pkg://solaris/driver/network/ethernet/pcn

      • pkg://solaris/driver/network/ethernet/dnet

      • pkg://solaris/driver/network/ethernet/iprb

  4. 残りのシステムパッケージを更新します。
    # pkg update --be-name s11.1ga --accept
  5. 更新されたブート環境を使用してリブートします。
    # reboot

SRU#12.4 以上を実行しているシステムのアップグレード方法

次のいずれかのパッケージがインストールされている場合、それらをいったん削除して Oracle Solaris 11.1 への更新後にそれらを戻すか、またはこの手順で説明しているように、システムに対する制約からそれらの関連付けを解除する (ロック解除と呼ばれる) 必要があります。

SRU#13.4 の場合は、同様に pkg://solaris/networkdhcp/isc-dhcp パッケージも削除またはロック解除する必要があります。

  1. 管理者になります。

    詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. DNS および Fetchmail サービス用にパッケージ処理を調整します。

    これらのパッケージを使用していない場合は、それらを削除できます。これらのパッケージへの依存関係がある場合は、それらをロック解除する必要があります。この手順に従うのは、記載された 3 つのパッケージの 1 つ以上がサーバーにインストールされている場合のみです。

    • パッケージを削除するには、このコマンドを実行します。

      # pkg uninstall pkg://solaris/network/dns/bind pkg://solaris/service/network/dns/bind\
              pkg://solaris/mail/fetchmail

      SRU#13.4 の場合は、pkg://solaris/network/dhcp/isc-dhcp も削除します。

      システムにゾーンがインストールされている場合は、各ゾーンでこれらのパッケージをアンインストールする必要もあります。例:

      # for z in `zoneadm list`; do zlogin $z pkg uninstall pkg://solaris/network/dns/bind; done
    • パッケージをロック解除するには、このコマンドを実行します。

      # pkg change-facet facet.version-lock.mail/fetchmail=false
      # pkg change-facet facet.version-lock.service.network/dns/bind=false
      # pkg change-facet facet.version-lock.network/dns/bind=false

      SRU#13.4 の場合は、pkg://solaris/network/dhcp/isc-dhcp もロック解除します。


      注 - 時間を節約するために、これらのコマンドを 1 つのコマンドにまとめることができます。

      # pkg change-facet facet.version-lock.mail/fetchmail=false \
              facet.version-lock.service.network/dns/bind=false \
              facet.version-lock.network/dns/bind=false
              

      前のコマンドは、パッケージがインストールされている構成済みの各ゾーンで実行する必要があります。

  3. IPS パッケージを更新します。
    # pkg update pkg:/package/pkg
  4. 残りのパッケージを更新します。
    # pkg update --be-name s11.1ga --accept
  5. 更新されたブート環境を使用してリブートします。
    # reboot
  6. DNS および Fetchmail サービスへの変更を元に戻します。
    • 手順 2 でパッケージを削除した場合は、それらを再インストールします。

      # pkg install pkg://solaris/service/network/dns/bind
      # pkg install pkg://solaris/mail/fetchmail

      注 - 最初のコマンドで pkg://solaris/network/dns/bind がインストールされるため、そのパッケージをインストールする必要はありません。


      SRU#13.4 の場合は、pkg://solaris/network/dhcp/isc-dhcp も再インストールします。

    • 手順 2 でパッケージをロック解除した場合は、Oracle Solaris 11.1 の最初の SRU がリリースされたときに、それらのパッケージをロックします。

      # pkg change-facet facet.version-lock.mail/fetchmail=true
      # pkg change-facet facet.version-lock.service/network/dns/bind=true
      # pkg change-facet facet.version-lock.network/dns/bind=true

      パッケージを再ロックすると、必要に応じてそれらが更新されます。

      SRU#13.4 の場合は、pkg://solaris/network/dhcp/isc-dhcp もロックします。


      注 - 時間を節約するために、これらのコマンドを 1 つのコマンドにまとめることができます。

      # pkg change-facet facet.version-lock.mail/fetchmil=true \
              facet.version-lock.service.network/dns/bind=true \
              facet.version-lock.network/dns/bind=true
              

最新の SRU を含む Oracle Solaris 11.1 へのシステムのアップグレード方法

Solaris 11.1 の最初の SRU がリリースされたら、次の手順を使用して、新しい SRU を含む Oracle Solaris 11.1 にアップグレードします。

始める前に

インストールしてある Solaris 11 SRU を確認します。手順については、「システムが実行している SRU の確認方法」を参照してください。

  1. 管理者になります。

    詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. 初期の SRU の場合のみ: 最新の Oracle Solaris 11 SRU にアップグレードします。

    10.5 より前の SRU を実行しているシステムでのみ、これらの手順を実行します。

    1. SRU を更新します。

      このコマンドでは、最新の SRU を含む Oracle Solaris 11 に OS を更新します。

      # pkg update --accept
    2. 更新されたブート環境を使用してリブートします。
      # reboot
  3. すべての SRU の場合: 最新の SRU を含む Oracle Solaris 11.1 に更新します。
    # pkg update --accept --be-name s11.1sru
  4. 更新されたブート環境を使用してリブートします。
    # reboot

後続の SRU で修正されたバグ

次は SRU#12.4 で対処されたバグ修正の一覧ですが、11.1 の SRU#1 がリリースされるまで Oracle Solaris 11.1 には含まれません。

Kernel の修正:

その他のソフトウェア修正:

次は SRU#13.4 で対処されたバグの一覧ですが、11.1 の SRU#1 がリリースされるまで Oracle Solaris 11.1 には含まれません。

サポート契約のないシステムの Oracle Solaris 11.1 へのアップグレード

サポート契約がない場合、または SRU がインストールされていない場合に Oracle Solaris 11 11/11 システムをアップグレードするには、次の手順を使用します。


注 - この手順にかかる時間は、システムやネットワークリソースを含む、多くの要因に左右されます。


Oracle Solaris リリースリポジトリを使用してシステムを Oracle Solaris 11.1 にアップグレードする方法

Oracle Solaris 11 11/11 のアップグレードは、特定のシステムパッケージを最初に更新して、残りのシステムパッケージの更新が正常に行われるようにする必要があるため、複数の手順から成るプロセスです。

  1. 管理者になります。

    詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. システムパッケージを更新します。

    このコマンドによって新しいブート環境が作成されます。

    # pkg update --accept

    注 - ホストされている Oracle のパッケージリポジトリに直接接続できないシステムでは、Oracle Solaris 11.1 Pre-Upgrade Repository Image をダウンロードします。このイメージには、Oracle Solaris 11.1 への更新前に更新する必要があるパッケージが含まれています。詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solaris11/downloads/index.htmを参照してください。ISO イメージには、リポジトリを構築して Oracle Solaris 11.1 に更新するために必要な手順を示す README ファイルが含まれています。


  3. 更新されたブート環境を使用してリブートします。
    # reboot
  4. SPARC のみ: ゾーンごとに、ldomsmanager パッケージを削除します。

    1 つまたは複数のゾーンがインストールされている SPARC ベースのシステムでは、追加の手順を実行する必要があります。システムにインストールされているゾーンごとに、次のように pkg:/system/ldoms/ldomsmanager パッケージを削除します。

    # for z in `zoneadm list`; do zlogin $z pkg uninstall ldomsmanager; done
  5. IPS パッケージを更新します。
    # pkg update pkg:/package/pkg
  6. 残りのパッケージを更新します。
    # pkg update --be-name s11.1ga --accept
  7. 更新されたブート環境を使用してリブートします。
    # reboot