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Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11.1 への移行 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11 リリースへの移行 (概要)
2. Oracle Solaris 11 インストール方法への移行
10. 仮想環境での Oracle Solaris リリースの管理
カスタムホットキーの構成を更新する方法、または旧バージョンのマッピングを有効にする方法
Oracle Solaris 11 のデフォルトのデスクトップ環境は、Oracle Solaris デスクトップ (GNOME Foundation からの GNOME 2.30 が含まれています) です。Mozilla Foundation からの Firefox Web ブラウザ、Thunderbird 電子メールクライアント、および Lightning カレンダマネージャーも含まれています。
注 - テキストインストールの方法を使用する場合、Oracle Solaris Desktop パッケージ (solaris-desktop) がデフォルトでシステムにインストールされません。また、solaris-desktop パッケージは実行中のシステムに直接適用できません。詳細は、「インストール後の Oracle Solaris Desktop ソフトウェアパッケージのインストール」を参照してください。
その他の新しいデスクトップ機能には次が含まれます。
アクセシビリティー機能の強化
Bluefish HTML エディタ
Compiz OpenGL ベースのウィンドウマネージャー
D-Bus IPC フレームワーク
Evince PDF ビューア
GIMP 画像編集プログラム
GNOME Python バインディング
Gobby テキスト編集コラボレーションツール
マルチメディアサポートの拡張機能
プランナおよび openproj プロジェクト管理ツール
Trusted Extensions の統合
xchat IRC クライアント
デスクトップを増強する Xserver 機能 (仮想端末 (VT) の切り替えなど)
次の主要な機能は、Oracle Solaris 11 の新機能または拡張された機能です。
アクセシビリティーの拡張機能 - 障碍のある方は、幅広いアクセシビリティー機能 (Orca、espeak、および brltty を含む) を使用できます。これらの機能は、gnopernicus から置き換えられた機能であり、より良いテキスト読み上げのサポートを提供します。このリリースでは、Dasher オンスクリーンキーボードも追加されました。
Oracle Solaris 10 で使用される GNOME オンスクリーンキーボード (GOK) プログラムは利用できなくなりました。新しい Dasher アプリケーションを一部のユーザーのための代替機能として使用できます。
コマンドアシスタント - Oracle Solaris で管理されているコンテンツ (ドキュメント、マニュアルページなど) のコマンド行情報を検索します。デスクトップパネルにコマンドアシスタントを追加するには、「パネルに追加」→「Command Assistant」ダイアログボックスを使用します。
グラフィカルログインマネージャー - Oracle Solaris 10 では、デフォルトのログイン GUI として、共通デスクトップ環境 (CDE) および dtlogin を使用します。Oracle Solaris 10 では、GNOME グラフィカルデスクトップマネージャー (GDM) も使用できます。このリリースでは、GDM が唯一のグラフィカルログインオプションです。
Oracle Solaris 11 では、GDM の構成プロセスも大幅に変更されました。詳細は、gdm および console-kit-daemon のマニュアルページを参照してください。マルチシート環境を管理するために、ConsoleKit 構成機能が使用されるようになりました。移行問題のトラブルシューティングを行う場合は、「GNOME デスクトップマネージャーの問題」を参照してください。
マルチメディアのサポート:
FreeDesktop GStreamer – FreeDesktop GStreamer モジュールは、マルチメディアサポートを提供するデスクトップツールです。GStreamer が使用するプラグインインフラストラクチャーによって、追加のメディアフォーマットを使用できます。
gksu– sudo コマンドのグラフィカルバージョンです。起動すると、このツールは管理ツールを実行するための追加パスワードを入力できるプロンプトを表示します。
マルチメディアフォーマット - GStreamer プラグインを使用することにより、FLAC、Speex、Ogg Vorbis、および Theora メディアフォーマットがサポートされます。Oracle Solaris 10 は GStreamer 0.8 を使用しますが、Oracle Solaris 11 は GStreamer 0.10 を提供します。
Open Sound System – 新しい Open Sound System (OSS) フレームワークは、オーディオデバイスを管理し、より良いオーディオサポートを提供します。以前サポートされていたいくつかのオーディオデバイスは、サポートされなくなりました。Sun Audio Device Architecture (SADA) インタフェースを使用するプログラムは、引き続きサポートされます。オーディオデバイスが正常に動作しない場合は、使用するオーディオデバイスおよび GStreamer オーディオ入出力プラグインを選択できるダイアログボックスをデスクトップから起動できます。
$ /usr/bin/gstreamer-properties
また、このプログラムには、オーディオ設定が正しいかどうかを判別できる「テスト」ボタンが含まれています。いくつかのオーディオカードは、複数のデバイスを持つものとして表示されます (たとえば、1 つはアナログオーディオでもう 1 つはデジタルオーディオ)。現在 RealPlayer を使用している場合は、現在サポートされているマルチメディアツールに移行する必要があります。
PulseAudio サウンドサーバー – PulseAudio サウンドサーバーは、Oracle Solaris 11.1 で導入され、改善されたオーディオミキシングをサポートします。/usr/bin/gnome-volume-control デバイスコンボボックスには追加の PulseAudio デバイスが表示されます。デスクトップコンピュータとラップトップコンピュータの場合、「OSS」デバイスの選択がもっとも有効です。オーディオハードウェアの最適な設定を決定するには、最初にある程度の試行錯誤が必要になると考えられます。オーディオ関連の問題が解決しない場合は、次のコマンドを実行して、デフォルトの正しい入力/出力オーディオプラグインが選択されていることを確認します。
$ /usr/bin/gstreamer-properties
PulseAudio には、 $HOME/.pulse および $HOME/.pulse-cookie という CLI 構成機能もあります。詳細は、pulseaudio(1) を参照してください。オーディオカードが動作中のシステムでは、/usr/bin/pulseaudio プロセスが GNOME セッション用に実行していることがわかります。詳細は、http://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio を参照してください。
他のメディアツール – このリリースには、Rhythmbox メディアプレイヤー、Cheese 写真/ビデオツール、Ekiga ビデオ会議ツール、および Brasero CD/DVD ディスク作成ツールが含まれています。
ネットワーク構成管理 – ネットワーク管理 GUI (以前の NWAM) は、デスクトップからネットワーク構成を管理するために使用されます。このツールは、さまざまなネットワークコマンド行ツールと同様に機能します。「デスクトップからのネットワーク構成の管理」を参照してください。
パッケージマネージャーおよび更新マネージャー – IPS コマンド行ツールのグラフィカルバージョンです。パッケージマネージャーおよび更新マネージャーは、デスクトップからソフトウェアパッケージを管理および更新するために使用できます。これらのツールの使用手順については、『Oracle Solaris 11.1 ソフトウェアパッケージの追加および更新』の第 2 章「IPS のグラフィカルユーザーインタフェース」を参照してください。
印刷管理 - CUPS は LP 印刷サービスから置き換えられた、Oracle Solaris 11 のデフォルトの印刷サービスです。Solaris 印刷マネージャーは利用できなくなりました。CUPS には印刷マネージャーがあり、デスクトップから「システム」→「管理」→「印刷マネージャー」を選択することにより開始できます。『Oracle Solaris の管理: 一般的なタスク』の「CUPS 印刷マネージャーを使用したプリンタの設定」を参照してください。
リムーバブルメディア - Oracle Solaris 11 には各種のリムーバブルメディアの拡張機能が含まれており、これには、ホットプラグ可能デバイスの検出、コンテンツの認識のほか、デバイスドライバから GUI までのソフトウェアスタックのすべてのレイヤーにわたる操作性、セキュリティー、およびパフォーマンスのサポートが含まれます。CD/DVD ドライブのフロントパネルの取り出しボタンを使用すると、ディスクがマウントされていても取り出すことができます。外部ハードドライブまたはフラッシュカードが挿入されると、Nautilus ファイルマネージャーによって自動的に登録されます。
vold デーモンと volcheck コマンドの機能は、HAL (Hardware Abstraction Layer) 対応の rmvolmgr および gvfs-hal-volume-monitor コマンドを使用して、HAL によって実行されるようになりました。rmvolmgr(1M) を参照してください。
Seahorse - GnuPG がサポートされるようになりました。Seahorse アプリケーションは、暗号化鍵およびパスワードを gnome-keyring で管理します。また、SSH および GnuPG 鍵を管理するための gnome-keyring-manager は Seahorse に置き換わります。
Trusted Extensions (GNOME) デスクトップ – Oracle Solaris の Trusted Extensions 機能は現在、Oracle Solaris デスクトップ (GNOME 2.30) でのみサポートされています。Oracle Solaris 10 では、この機能は CDE と GNOME デスクトップの両方でサポートされます。Solaris 8 では、このサポートは CDE に限られます。
このバージョンの Trusted Extensions デスクトップには、ゾーンおよび RBAC の改善も含む、操作性、堅牢性、および機能性を向上させる、大幅な変更が含まれます。たとえば、txzonemgr の GUI が大幅に改善されました。このツールを使用して Trusted Extensions のほとんどの部分を管理できるようになりました。現在 Trusted CDE を使用している場合は、現在サポートされているバージョンの製品に移行する必要があります。
Oracle Solaris デスクトップと Trusted Extensions に対する Sun Ray ソフトウェアのサポートの最新情報については、http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/sunrayproducts/overview/index.html にアクセスしてください。
タイムスライダ – ZFS スナップショットを管理します。このツールは、一定の間隔で ZFS スナップショットを取得することにより、データを定期的にバックアップするために使用できます。
仮想コンソール端末 - X セッションと仮想コンソール端末との間を切り替えられるようになりました。このサービスは、デフォルトで有効になっています。セッション間を切り替えるには、Alt + Ctrl + F# ホットキーの組み合わせを使用します。たとえば、vt2 に切り替えるには、Alt + Ctrl + F2 キーを押します。また、グラフィカル VT セッションを作成してから、ユーザー切り替えパネルアプレットを使用することによりこれらのセッション間を切り替えることができます。アプレットをデスクトップに追加するには、パネルを右クリックしてから、「パネルに追加...」オプションを選択します。新規または別のグラフィカルログインセッションに切り替えるには、アプレットをクリックしてから、「ユーザを切り替える」を選択します。
Web ブラウザおよび電子メール - Oracle Solaris 11 には、新しい Firefox および Thunderbird アプリケーションが含まれます。