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Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Frameworkモバイル開発者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.3.0)
B70750-01
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E サンプルのADFモバイル・アプリケーション

この付録では、サンプルのADFモバイル・アプリケーションについて説明します。

E.1 サンプルのADFモバイル・アプリケーションの概要

ADFモバイルは、基本的なアーティファクトの作成、デバイス・ネイティブな機能(SMSや電子メールなど)へのアクセス、ローカルのSQLiteデータベース上でのCRUD (作成/読取/更新/削除)操作の実行など、様々な開発シナリオを提供するサンプル・アプリケーションのセットとともに出荷されています。これらのアプリケーションは、開発コンピュータのJDeveloperインストール・ディレクトリ内の次の場所に存在するPublicSamples.zipファイルにあります。

jdev_install/jdeveloper/jdev/extensions/oracle.adf.mobile/Samples

これらのアプリケーションを表示するには、PublicSamples.zipファイルをJDeveloper作業ディレクトリ(これは通常、User Home Directory/jdeveloper/myworkです)に抽出します。


注意:

デフォルトのSpringboardを含むサンプル・アプリケーションをSamplesディレクトリに抽出して開く必要があります。第5.4.1項「アプリケーションのナビゲーションの構成方法」の説明に従って、これらのアプリケーション用のadfmf-application.xmlファイルを更新して、Springboardがクラスパスに追加されるようにする必要もあります。

デフォルトのSpringboardを使用するサンプル・アプリケーションを適切に実行できるようにする手順は次のとおりです。

  1. Samplesディレクトリからアプリケーションを開きます。

  2. adfmf-application.xmlファイルの概要エディタの「アプリケーション」ページで、Springboardオプションを「デフォルト」から「なし」に変更します。

  3. Springboardオプションとして「デフォルト」を選択します。

  4. 「すべて保存」をクリックします。

  5. アプリケーションをデプロイします。


これらのアプリケーションについては、すべて表E-1で説明されています。他に説明されていないかぎり、これらのアプリケーションは、第3章「ADFモバイル環境の設定」の説明に従って開発環境を構成した後、シミュレータにデプロイできます。


ヒント:

ADFモバイル・アプリケーションの作成方法について理解するには、これらのアプリケーションを表E-1に記載されている順番で確認してください。


表E-1 サンプルのADFモバイル・アプリケーション

推奨する使用順 アプリケーション名 説明 サンプル・アプリケーションの実行に必要な追加のリソース

1

HelloWorld

フレームワークの基本的な構造を示す、ADFモバイルのhello worldアプリケーション。この基本アプリケーションには、ローカルのHTMLファイルによって実装される単一のアプリケーション機能があります。このアプリケーションを使用して、開発環境が、アプリケーションのコンパイルとデプロイのために正しく設定されていることを確認します。第4.2.2項「ADFモバイル・アプリケーション作成時の処理」も参照してください。


2

CompGallery

このアプリケーションは、これらのコンポーネントのすべてを示すことによって、ADFモバイルAMX UIコンポーネントを紹介する役割を果たします。このアプリケーションを使用して、これらのコンポーネントの属性を変更し、その変更の効果をリアルタイムで確認できます。変更を行うたびにアプリケーションを再コンパイルして再デプロイする必要はありません。一般的な情報については、第8章「ADFモバイルAMXユーザー・インタフェースの作成」を参照してください。


3

LayoutDemo

このアプリケーションは、ユーザー・インタフェース・レイアウトと、モバイル・アプリケーションで一般的に使用される様々なリストおよびボタン・スタイルの作成方法を示します。また、ポップアップ・コンポーネントのアクション・シート・スタイルの作成方法、および様々なチャートおよびゲージ・コンポーネントの使用方法も示します。第8.3項「UIコンポーネントの作成と使用方法」および第8.5項「データ視覚化の指定」を参照してください。

このアプリケーションは、Samplesディレクトリから開く必要があります。「デフォルト」のSpringboardオプションは、adfmf-application.xml概要エディタの「アプリケーション」ページでいったんクリアし、再度選択する必要があります。

4

JavaDemo

このアプリケーションは、ユーザー・インタフェースをJava Beanにバインドする方法を示します。また、指定されたユーティリティ・クラスを使用して、JavaレイヤーからELバインディングを起動する方法についても示します。第8.10項「イベント・リスナーの使用方法」および第9.2項「ELサポートの理解」も参照してください。


5

Navigation

このアプリケーションは、バインドされたタスク・フローやルーターを含む、ADFモバイルの様々なナビゲーション技術を示します。様々なページ遷移についても示します。第7.2項「タスク・フローの作成」も参照してください。

このアプリケーションは、Samplesディレクトリから開く必要があります。「デフォルト」のSpringboardオプションは、adfmf-application.xml概要エディタの「アプリケーション」ページでいったんクリアし、再度選択する必要があります。

6

LifecycleEvents

このアプリケーションは、ADFモバイル・アプリケーション自体およびその埋込みアプリケーション機能にライフサイクル・イベント・ハンドラを実装します。このアプリケーションは、アプリケーションがライフサイクルの特定の時点で自身のロジックを実行できるようにするためのコードを挿入する場所を示します。第5.6項「ライフサイクル・イベント・リスナーについて」も参照してください。

iOSの場合、LifecycleEventsサンプル・アプリケーションは、/Applications/Utilities/Console.appにあるコンソール・アプリケーションにデータを記録します。

7

DeviceDemo

このアプリケーションは、DeviceFeaturesデータ・コントロールを使用して、地理的位置、電子メール、SMS、コンタクト先などのデバイス機能を公開する方法、およびデバイスにそのプロパティを問い合せる方法を示します。第9.5項「DeviceFeaturesデータ・コントロールの使用方法」も参照してください。

SMSおよび一部のデバイス・プロパティはiOSシミュレータまたはAndroidエミュレータ上で機能しないため、このアプリケーションを実際のデバイス上で実行することも必要です。

8

GestureDemo

このアプリケーションは、ADFモバイル・アプリケーションにおいてジェスチャーをどのように実装および使用できるかを示します。第8.4項「ジェスチャーの有効化」も参照してください。


9

StockTracker

このアプリケーションは、データ変更イベントがどのようにJavaを使用して、データ変更をユーザー・インタフェースに反映できるかを示します。また、様々なレイアウト・ユースケース、ジェスチャーおよび基本的なモバイル・パターンもあります。第9.7項「データ変更イベント」も参照してください。


10

HR

この人事管理アプリケーションは、現実の様々なアプリケーション技術を示すCRUDアプリケーションです。これは、ローカルのSQLiteデータベースを使用して、そのデータを格納します。このアプリケーションでは、各起動間でデータの一貫性が保たれます。このアプリケーションは、すべてのOracleデータベースとともに出荷されるデフォルトのHRスキーマに基づいています。一般的な情報については、第11章「ローカル・データベースの使用方法」を参照してください。

iPad用とiPhone用の両方のレイアウトを提供することで、このアプリケーションは、様々なタイプのユーザー・インタフェースがどのようにして同じデータ・モデルを共有できるかを示します。このアプリケーションでは、様々な他のパターンも同様に示されます。


11

Skinning

このアプリケーションでは、提供されているスタイル・シートをオーバーライドするか、独自のスタイル・シートを使用して拡張することで、アプリケーションにスキンを適用し、固有のルック・アンド・フィールを追加する方法を示します。また、このアプリケーションは、スキンがどのようにして、デバイスのタイプに基づいてADFモバイルAMX UIコンポーネントのスタイルを制御するかも示します。第5.11項「ADFモバイル・アプリケーションのスキニング」も参照してください。


12

PrefDemo

このアプリケーションは、アプリケーション全体のユーザー設定ページおよびアプリケーション機能固有のユーザー設定ページを示します。一般的な情報については、第13章「ユーザー・プリファレンスの有効化」を参照してください。