| Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド 11gリリース2 (11.1.2.3.0) B66719-04 |
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この章では、データの入力、値の選択、テキストの編集およびファイルのロードに使用される入力コンポーネントについて説明します。非常に大きくなる可能性のあるリスト、またはオブジェクト間の関係を表す可能性のあるリストを作成する場合(別のオブジェクトの外部キーである属性を表すリストの作成など)、値リスト・コンポーネントを使用できます。これらのコンポーネントの詳細は、第13章「値リスト・コンポーネントの使用方法」を参照してください。
この章では、次の項目について説明します。
入力コンポーネントは、様々な形式のユーザー入力を受け入れます。最も一般的な形式は、フォームの内部に表示され、フォームの送信時に送信されるテキスト、数値、日付および選択リストです。入力された値または選択は、さらに処理される前に検証および変換できます。図11-1は、ADF Facesの標準入力コンポーネントを示しています。
ADF Faces入力コンポーネントには、図11-2に示すように、ユーザーが1つまたは複数の値を選択できるいくつかのコンポーネントも含まれます。
多くの場合、入力コンポーネントは、ユーザー入力用のフォームの作成に使用されます。たとえば、File Explorerアプリケーションには、ユーザーが新規ファイルを作成できるフォームが含まれます。図11-3に示すように、入力コンポーネントでは、ユーザーが名前やサイズの入力、権限の選択、キーワードとファイルの説明の追加を行うことができます。アスタリスクで示されているように、「名前」フィールドは必須です。ユーザーが値を入力しなかった場合は、エラー・メッセージが表示されます。検証および関連エラー・メッセージはコンポーネントで構成されます。
richTextEditorコンポーネントには、ユーザーに単純なテキスト以外を入力させる場合に必要になる、異なるフォント、サイズ、行揃えおよびその他の編集機能を使用した書式設定可能な、多数の行にわたるリッチ・テキスト入力が用意されています。たとえば、richTextEditorをWebベースのディスカッション・フォーラムで使用して、図11-4に示すように、ユーザーが公開する必要のあるテキストを書式設定できるようにすることができます。
inputFileコンポーネントでは、ユーザーはアプリケーション・サーバーにアップロードするローカル・ファイルを参照できます。たとえば、電子メール・メッセージでは、図11-5に示すようにユーザーがメッセージにファイルを添付できます。
ADF Faces選択コンポーネントを使用すると、ユーザーは値を入力するかわりに項目のリストから選択できるようになります。ADF Facesは、単一選択の選択リストと複数選択の選択リストの両方を提供します。単一選択リストは、図11-6に示すように、オンライン食品注文での目的の飲料など、リストから1つの値を選択するために使用します。
ADF単一選択コンポーネントには、ドロップダウン・リスト(図11-6を参照)、リスト・ボックス、ラジオ・ボタンおよびチェックボックスがあります。
ADF複数選択コンポーネントでは、ユーザーはリストの値を複数選択できます。たとえば、1つの飲料タイプを選択するかわりに、selectManyChoiceコンポーネントでは、図11-7に示すようにユーザーが複数の飲料を選択できます。
ADF複数選択コンポーネントには、ドロップダウン・リスト、チェックボックスおよびシャトルが含まれます。
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ベスト・プラクティス: 選択リストまたは値リスト(LOV)コンポーネントを使用して、リストを表示できます。LOVコンポーネントは、選択リストが大きい場合に使用する必要があります。LOVコンポーネントは、 |
フォーム・コンポーネントには、その他のコンポーネント用のコンテナがあります。formコンポーネントは、埋め込まれた入力コンポーネントからの値を送信できるリージョンを表します。formコンポーネントをネストさせることはできません。ADF Facesには、form内で個別にコンポーネント値を送信できるサブリージョンを定義することで柔軟性を高めるsubformコンポーネントも用意されています。ADF Faces resetButtonコンポーネントを使用すると、ユーザーは、formまたはsubform内の入力値を簡単に以前の状態にリセットできるようになります。
入力コンポーネントを実装する前に、他のADF Faces機能を理解することが役立つ場合があります。また、ページに入力コンポーネントまたはフォームを追加した後で、検証やアクセシビリティなどの機能を追加することが必要になる場合があります。入力コンポーネントで使用できる他の機能へのリンクを次に示します。
テキストでのパラメータの使用: コンポーネントに表示されるテキストに、実行時に解決されるパラメータを含める場合は、ADF Faces EL書式タグを使用できます。詳細は、3.5.2項「EL書式タグの使用方法」を参照してください。
クライアント・コンポーネント: 入力コンポーネントはクライアント・コンポーネントにすることができます。クライアントでコンポーネントを処理するには、第4章「ADF Facesクライアント側アーキテクチャの使用方法」を参照してください。
JavaScript API: すべての入力コンポーネントには、プロパティ値を設定または取得するために使用できるJavaScriptクライアントAPIがあります。詳細は、ADF Faces JavaScript APIドキュメントを参照してください。
イベント: 入力コンポーネントは、なんらかのロジックを実行することでアプリケーションで対応できるサーバー側とクライアント側両方のイベントを起動します。詳細は、第6章「イベントの処理」を参照してください。
検証および変換を入力コンポーネントに追加できます。詳細は、第7章「入力の検証および変換」を参照してください。
ヒントとメッセージを表示でき、入力コンポーネントにオンライン・ヘルプを関連付けることができます。詳細は、第19章「ヒント、メッセージおよびヘルプの表示」を参照してください。
特定の入力コンポーネントをページの他のコンポーネントより前に検証することが必要になる場合があります。詳細は、5.2項「immediate属性の使用」を参照してください。
選択コンポーネントから行った選択に基づいてページの他のコンポーネントを更新できます。詳細は、5.3項「最適化されたライフサイクルの使用」を参照してください。
scrollComponentIntoViewBehaviorタグをrichTextEditorコンポーネントとともに使用すると、ユーザーはコンポーネント内の特定の領域にジャンプできます。詳細は、6.6.1項「scrollComponentIntoViewBehaviorタグの使用方法」を参照してください。
スキンを使用して、必須および変更済通知に使用するアイコンを変更できます。詳細は、第28章「スタイルおよびスキンを使用した外観のカスタマイズ」を参照してください。
入力コンポーネントをアクセス可能にできます。詳細は、第30章「アクセス可能なADF Facesページの開発」を参照してください。
文字列を値として受け取る属性に値を入力するかわりに、プロパティ・ファイルを使用できます。これらのファイルにより、これらの文字列の翻訳を管理できます。詳細は、第29章「ページの国際化およびローカライズ」を参照してください。
アプリケーションでFusionテクノロジ・スタックを使用する場合は、ADFビジネス・コンポーネントがどのように構成されているかに基づいて、バインドされたフォームを自動的に作成できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』の「データバインドされた基本的なページの作成」の章を参照してください。アプリケーションでEnterprise JavaBeansを使用する場合は、同じことを行うことができます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Java EE開発者ガイド』のデータバインドされた基本的なページの作成に関する項を参照してください。
formは、他のコンポーネントのコンテナとして機能するコンポーネントです。フォーム内で送信アクションが発生すると、変更された入力値が送信されます。たとえば、入力コンポーネントと選択コンポーネントで構成される入力フォーム、および送信コマンド・ボタンを作成し、すべてをform内に配置できます。ユーザーが複数の入力フィールドに値を入力して送信ボタンをクリックすると、それらの新しい入力値が送信されて処理されます。
JDeveloperでJSFページを作成すると、デフォルトで、ページにformコンポーネントが自動的に挿入されます。ページにコンポーネントを追加すると、formコンポーネント内に挿入されます。
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ヒント: ページに |
例11-1に、2つの入力コンポーネント、およびクリックされると両方の入力値が送信されて処理される送信ボタンを示します。
例11-1 入力コンポーネントのコンテナとしてのADF Facesのform
<af:form id="f1">
<af:panelFormLayout id="pfl1">
<af:inputText value="#{myBean.firstName}"
label="#{First Name}"
id="it1"
</af:inputText>
<af:inputText value="#{myBean.lastName}"
label="#{Last Name}"
id="it2"
</af:inputText>
<f:facet name="footer">
<af:commandButton text="Submit"/>
id="cb1"
</f:facet>
</af:panelFormLayout>
</af:form>
ページに使用できるformコンポーネントは1つのみであるため、入力値を送信できる個別のリージョンを作成するには、form内にsubformを使用します。リージョンにおいて、subform内の値は、subform内のコンポーネントが値の送信を行う場合にのみ検証および処理されます。また、subform内に別のsubformをネストさせて、値を送信できるネストしたリージョンを作成することもできます。subformの詳細は、5.5項「サブフォームを使用したページでのセクションの作成」を参照してください。
例11-2に、それぞれに独自の入力コンポーネントと送信ボタンを含む2つのsubformがあるformを示します。送信ボタンをクリックすると、そのsubform内の入力値のみが送信されて処理されます。
例11-2 form内のADF Facesのsubform
<af:form>
<af:subform>
<af:panelFormLayout>
<af:inputText value="#{myBean.firstName}"
</af:inputText>
<af:inputText value="#{myBean.lastName}"
</af:inputText>
<f:facet name="footer">
<af:commandButton text="Submit"/>
</f:facet>
</af:panelFormLayout>
</af:subform>
<af:subform>
<af:panelFormLayout>
<af:inputText value="#{myBean.primaryPhone}"
</af:inputText>
<af:inputText value="#{myBean.cellPhone}"
</af:inputText>
<f:facet name="footer">
<af:commandButton text="Submit"/>
</f:facet>
</af:panelFormLayout>
</af:subform>
</af:form>
基本的な送信ボタンの他に、form内にその他のコマンド・コンポーネントを追加して、そのform内の任意のフィールドで機能させることができます。ADF Facesには、resetButtonコンポーネントという特殊なコマンド・コンポーネントがあり、これをクリックすると、form内のすべての入力および選択コンポーネントがリセットされます。つまり、値の編集が可能なすべてのコンポーネントが、現在のモデルの値で更新されます。resetButtonコンポーネントが検証または変換エラーなしにサーバーに部分的または完全に正常に送信された以前の状態に入力コンポーネントをリセットするという点で、resetButtonコンポーネントはHTMLリセットとは異なります。たとえば、ユーザーが値Aを入力して送信ボタンをクリックし、値をAからBに変更してresetButtonコンポーネントをクリックすると、値Aがリストアされます。
多くの場合、JDeveloperを使用してformコンポーネントを追加します。ただし、手動でのformの追加や、特定の属性値を使用したformの構成が必要な場合があります。
始める前に:
formコンポーネントに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.2項「formの定義」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
ページにformを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「レイアウト」パネルの「コア構造」グループから、「フォーム」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタで、「共通」セクションを開きます。ここでは、オプションで次の内容を設定できます。
DefaultCommand: [Enter]キーが押され、form内にフォーカスがある場合に、アクションを起動する必要のあるコマンド・コンポーネントのID属性を指定します。
UsesUpload: formでファイルのアップロードをサポートするかどうかを指定します。デフォルト値はFalseです。ファイルのアップロードの詳細は、11.9項「ファイルのアップロード機能の使用方法」を参照してください。
TargetFrame: 新しいページを表示するかどうかを指定します。使用可能な値は、HTMLのターゲット属性の有効な値です。デフォルトは、_selfです。
ページのセクションで値を個別に送信できることが必要な場合は、formコンポーネント内にsubformコンポーネントを追加する必要があります。
始める前に:
formおよびsubformに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.2項「formの定義」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
formコンポーネントをページに追加する必要があります。手順は、11.2.1項「ページへのformの追加方法」を参照してください。
ページにsubformを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「レイアウト」パネルの「コア構造」グループから、「サブ・フォーム」をformコンポーネントの子としてページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタを使用して、次の設定を行います。
Default: subformで値を送信済であると仮定するかどうかを指定します。デフォルト値falseに設定すると、その他のsubformコンポーネントが送信されていない場合にのみ、そのsubformコンポーネントは送信済とみなされます。trueに設定すると、そのsubformコンポーネントは値を送信済とみなされます。
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ヒント:
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Default Command: [Enter]キーが押され、subform内にフォーカスがある場合に、アクションを起動する必要のあるコマンド・コンポーネントのID属性を指定します。
formまたはsubformに、resetButtonコンポーネントを追加できます。リセット・ボタンは、そのformまたはsubform内のコンポーネントでのみ機能します。
始める前に:
formコンポーネントおよびリセット・ボタンに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.2項「formの定義」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
ページにリセット・ボタンを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「一般コントロール」パネルから「ボタン(リセット)」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタを使用して、次の設定を行います。
Text: ボタンのテキスト・ラベルを指定します。
Disabled: ボタンを無効にするかどうかを指定します。たとえば、ボタンを無効化する必要のある特定の状況を判断するEL式を入力できます。
ピッカー、スライダ、スピン・ボックスなど、入力コンポーネントには多くのバリエーションがありますが、inputTextコンポーネントは、値入力のための基本的な入力コンポーネントです。inputTextコンポーネントは、1行の入力フィールドとして定義することも、rows属性を1より大きい値に設定してテキスト領域として定義することもできます。ただし、複数行のテキスト入力を作成する場合は、11.8項「richTextEditorコンポーネントの使用方法」で説明されているように、richTextEditorコンポーネントの使用を検討します。
autoComplete属性を使用して、inputTextコンポーネントでオートコンプリートを使用できます。trueに設定されている場合、コンポーネントは以前のエントリを記憶し、ユーザーがそれらのエントリと一致する値から始まる値を入力したときにそれらのエントリを表示します。
secret属性をtrueに設定することで、パスワードなどの入力値を非表示にできます。その他のADF Facesコンポーネントと同じように、inputTextコンポーネントではラベル、テキストおよびメッセージがサポートされています。このコンポーネントをラベルなしで表示する場合は、simple属性をtrueに設定します。図11-8に、1行のinputTextコンポーネントを示します。
rows属性を使用して、inputTextコンポーネントで複数行のテキストを表示できます。rows属性を1より大きい値に設定し、simple属性をtrueに設定した場合、inputTextコンポーネントは、dimensionsFrom属性を使用してそのコンテナに合せて拡大するように構成できます。コンポーネントが拡大される方法の詳細は、9.2.1項「ジオメトリ管理およびコンポーネントの拡大」を参照してください。図11-10に、複数行のinputTextコンポーネントを示します。
複数のinputTextコンポーネントを追加して、入力フォームを作成できます。図11-9に、3つのinputTextコンポーネントと「発行」コマンド・ボタンを使用した入力フォームを示します。
コマンド・コンポーネントと連携して、inputTextコンポーネントに特定のテキストを挿入するinsertTextBehaviorタグも構成できます。入力するテキストには、簡単な文字列、またはその他のコンポーネントの値(selectOneChoiceコンポーネントで選択したリスト項目など)を指定できます。たとえば、図11-10は、ユーザーがすでにテキストを入力したinputTextコンポーネントを示しています。
この後、ユーザーがドロップダウン・リストから追加テキストを選択し、コマンド・ボタンをクリックすると、図11-11に示すように、inputTextコンポーネントにそのテキストが表示されます。
第9章「Webページ上のコンテンツの編成」で説明されている任意のレイアウト・コンポーネントの内部で、inputTextコンポーネントを使用できます。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.3項「inputTextコンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
inputTextコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから「入力テキスト」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタで、「共通」セクションを開いて次の設定を行います。
Label: ラベルとして使用するテキストを指定するための値を入力します。
使用するテキストがリソース・バンドルに格納されている場合は、ドロップダウン・リストを使用して「テキスト・リソースの選択」を選択します。「テキスト・リソースの選択」ダイアログを使用して、既存のバンドル内の適切なテキストを検索するか、既存のバンドル内に新しいエントリを作成します。リソース・バンドルの使用方法の詳細は、第29章「ページの国際化およびローカライズ」を参照してください。
Value: コンポーネントの値を指定します。値のELバインディングが、setメソッドではなくgetメソッドが指定されているBeanプロパティを指していて、それが値の編集が可能なコンポーネントの場合、コンポーネントは読取り専用モードでレンダリングされます。
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注意:
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「外観」セクションを開き、次の設定を行います。
Columns: フィールドに入力可能な最大の文字数を入力し、テキスト・コントロールのサイズを指定します。
Rows: 表示される行数を入力し、テキスト・コントロールの高さを指定します。デフォルト値は1で、1行の入力フィールドを生成します。行数は、ブラウザのデフォルトのフォント・サイズに基づいて見積られます。2以上に設定する場合は、wrap属性も設定する必要があります。
DimensionsFrom: inputTextコンポーネントでジオメトリ管理を処理する方法を決定します。この属性に次のいずれかを設定します。
auto: inputTextコンポーネントの親コンポーネントがその子の拡大を許可する場合、rows属性が1より大きい数値に設定され、simple属性がtrueに設定されているかぎり、inputTextコンポーネントは親コンポーネントに合せて拡大されます。親コンポーネントが拡大を許可しない場合、inputTextコンポーネントはそのディメンションをコンテンツから取得します。
content: inputTextコンポーネントは、そのディメンションをコンポーネント・コンテンツから取得します。これがデフォルトです。
parent: inputTextコンポーネントは、そのディメンションをinlineStyle属性から取得します。inlineStyleの値が存在しない場合、親コンテナによってサイズが決定されます。
Secret: 1行のテキスト・コントロールにのみ適用されるブール値を指定します。trueに設定されている場合、secret属性により、テキストの実際の値がユーザーには非表示になります。
Wrap: 複数行のテキスト・コントロールで使用されるテキストの折返しタイプを指定します。この属性は、1行のコンポーネントでは無視されます。デフォルトでは属性がsoftに設定されており、複数行のテキストは視覚的には折り返されますが、送信される値に改行は含まれません。この属性をoffに設定すると折返しは無効にされ、複数行のテキストは水平にスクロールして表示されます。hardに設定すると、行の折返しに必要な改行がテキストの値に含まれます。
ShowRequired: フィールドが必須であることを視覚的に表示するかどうかを指定します。required属性をtrueに設定しても、視覚的な表示が行われることに注意してください。showRequired属性は、別のフィールドの値が変更された場合にのみ、フィールドが必須の場合に使用する必要があります。
Changed: フィールドの値が変更されるたびに青い円を表示するかどうかを指定します。これをtrueに設定した場合は、changedDesc属性も設定します。
ChangedDesc: 変更済アイコン上にマウスを移動したときにツールチップに表示されるテキストを指定します。デフォルトでは、テキストは"変更済"です。別の値を指定することで、これをオーバーライドできます。
Editable: コンポーネントを常に編集可能にするかどうかを決定します。そうする場合は、alwaysを選択します。ユーザーがマウスを値の上に移動するまでその値を読取り専用にする場合は、onAccessを選択します。値を祖先コンポーネントから継承する場合は、inheritを選択します。
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注意:
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AccessKey: フィールドにアクセスするために押すキーを指定します。
LabelAndAccessKey: ラベルとアクセス・キーを別々に指定するかわりに、2つを結合して、アクセス・キーがラベルの一部になるようにできます。アクセス・キーとして使用する文字の前にアンパサンド(&)を付けます。
たとえば、フィールドのラベルが「Description」で、Dをアクセス・キーにする場合は、&Descriptionと入力します。
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注意: 値はXMLのページ・ソースに格納されるため、アンパサンド(&)文字をエスケープする必要があります。そのため、ソース・ページでは、アンパサンドを意味する文字 |
Simple: ラベルを表示しない場合にtrueに設定します。
ラベル・テキストのスタイルを設定する場合は、「スタイル」セクションを展開し、LabelStyleを設定します。CSSスタイル・プロパティと値を入力します。たとえば、ラベル・テキストを折り返さない場合は、値にwhite-space:nowrap;と入力します。
「動作」セクションを開き、次の設定を行います。
Required: 値が必要かどうかを指定します。trueに設定されている場合、値を入力する必要があることをユーザーに知らせるために視覚的に表示されます。値が入力されない場合、例外が発生し、コンポーネントの検証が失敗します。
ReadOnly: コントロールを、値の編集が可能なフィールドとして表示するか、出力スタイルのテキスト・コントロールとして表示するかを指定します。
AutoSubmit: 値が変更されたらコンポーネントを自動的に送信するかどうかを指定します。autoSubmit属性の使用の詳細は、5.3項「最適化されたライフサイクルの使用」を参照してください。
AutoComplete: ユーザーが以前の値と一致する値の入力を開始した場合にコンポーネントがその値を表示できるようにする場合は、onに設定します。一致を表示しない場合はoffに設定します。デフォルトはonです。
AutoTab: 現在のコンポーネントの最大長に達した場合に、フォーカスを次のタブ位置に自動的に移動するかどうかを指定します。
MaximumLength: テキスト・コントロールに入力できる1行当たりの最大文字数を指定します。これには、改行を表す文字も含まれます。0以下に設定されている場合、maximumLength属性は無視されます。Internet Explorerなどのブラウザでは、改行は2文字として扱われます。
Converter: コンバータ・オブジェクトを指定します。詳細は、7.3項「変換の追加」を参照してください。
Validator: EL式を使用して、バリデータ・メソッドへのメソッド参照を指定します。詳細は、7.5項「検証の追加」を参照してください。
insertTextBehaviorタグは、コマンド・コンポーネントと連携して、inputTextコンポーネントに特定のテキストを挿入します。入力するテキストには、簡単な文字列、またはその他のコンポーネントの値(selectOneChoiceコンポーネントで選択したリスト項目など)を指定できます。inputTextコンポーネントにテキストを挿入できるようにするには、テキストの挿入に使用されるコマンド・コンポーネントの子としてinsertTextBehaviorタグを追加します。
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注意:
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操作を開始する前に
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.3項「inputTextコンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
insertTextBehaviorタグを追加する前に、11.3.1項「inputTextコンポーネントの追加方法」の説明に従ってinputTextコンポーネントを作成する必要があります。clientComponent属性をtrueに設定します。
テキスト挿入動作を追加する手順:
テキストを挿入するためにユーザーがクリックするコマンド・コンポーネントを追加します。手順は、20.3.1項「コマンド・ボタンおよびコマンド・リンクの使用方法」を参照してください。
コンポーネント・パレットで、「操作」パネルの「動作」グループから、「テキストの挿入動作」をコマンド・コンポーネントに子としてドラッグ・アンド・ドロップします。
「テキストの挿入動作」ダイアログで、次の内容を入力します。
For: ドロップダウン矢印を使用して「編集」を選択し、テキストを挿入するinputTextコンポーネントに移動して選択します。
Value: 挿入するテキストの値を入力します。静的テキストを挿入する場合は、そのテキストを入力します。ユーザーが別のコンポーネントの値(selectOneChoiceコンポーネントの値など)を挿入できるようにする場合は、その値に解決されるEL式を入力します。例11-3に、ドロップダウン・リストの値または静的テキストの値を挿入できるinputTextコンポーネントのページ・コードを示します。
例11-3 insertTextBehaviorタグの使用
<af:inputText clientComponent="true" id="idInputText" label="String value" value="#{demoInput.value}" rows="10" columns="60"/> <af:selectOneChoice id="targetChoice" autoSubmit="true" value="#{demoInput.choiceInsertText}" label="Select text to insert"> <af:selectItem label="Some Text." value="Some Text."/> <af:selectItem label="0123456789" value="0123456789"/> <af:selectItem label="~!@#$%^*" value="~!@#$%^*"/> <af:selectItem label="Two Lines" value="\\nLine 1\\nLine 2"/> </af:selectOneChoice> <af:commandButton text="Insert Selected Text" id="firstButton" partialTriggers="targetChoice"> <af:insertTextBehavior for="idInputText" value="#{demoInput.choiceInsertText}"/> </af:commandButton> <af:commandButton text="Insert Static Text"> <af:insertTextBehavior for="idInputText" value="Some Static Text."/> </commandButton>
デフォルトでは、コマンド・コンポーネントをクリックしてアクション・イベントがトリガーされるとテキストが挿入されます。ただし、プロパティ・インスペクタでinsertTextBehaviorコンポーネントのtriggerType属性のドロップダウン・メニューからイベントを選択することで、これを別のクライアント・イベントに変更できます。
スライダ・コンポーネントを使用すると、スライダ上の位置が値に対応している1つまたは2つのマーカーがあるスライダを作成できます。スライダの値が表示され、一方にはマイナス・アイコンが、もう一方にはプラス・アイコンがあります。ユーザーはマーカーを選択し、スライダ上を移動させて値を選択します。図11-12(水平レイアウト)および図11-13(垂直レイアウト)に示すように、inputNumberSliderコンポーネントにはマーカーが1つあり、ユーザーはスライダから値を1つ選択できます。
図11-14に示すように、inputRangeSliderコンポーネントにはマーカーが2つあり、ユーザーは範囲のエンド・ポイントを選択できます。
図11-15に示すように、inputNumberSpinboxは、数値用の入力フィールド、および入力フィールドの現在の値を増減させるための上矢印キーと下矢印キーのセットを作成する入力コンポーネントです。
inputNumberSliderまたはinputRangeSliderコンポーネントを追加する際には、表示される数値の範囲と増分を決定できます。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.4項「数値入力コンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
inputNumberSliderまたはinputRangeSliderコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから、「スライダ(番号)」または「スライダ(範囲)」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタで、「共通」セクションを開いて、次の属性を設定します(inputRangeSliderコンポーネントの場合は、「データ」セクションも開きます)。
Label: コンポーネントのラベルを指定します。
Minimum: 選択可能な最小値を指定します。この値は、スライダの開始値です。
Maximum: 選択可能な最大値を指定します。この値は、スライダの終了値です。
MinimumIncrement: 最小の増分値を指定します。これは、ユーザーがプラスまたはマイナスのアイコンをクリックすると適用される増分です。
MajorIncrement: 大きい方の2つの目盛り間の距離を指定します。この値を指定すると、ラベルの付いた値が表示されます。たとえば、図11-14のinputRangeSliderコンポーネントのmajorIncrement値は5.0です。0未満の場合、大きい方の増分値は表示されません。
MinorIncrement: 小さい方の2つの目盛り間の距離を指定します。0未満の場合、小さい方の増分値は表示されません。
Value: コンポーネントの値を指定します。valueのELバインディングが、setメソッドではなくgetメソッドが指定されているBeanプロパティを指している場合、コンポーネントは読取り専用モードでレンダリングされます。
「外観」セクションを展開し、Orientationを設定して、コンポーネントを水平レイアウトと垂直レイアウトのどちらにするかを指定します。この項のその他の属性の詳細は、11.3.1項「inputTextコンポーネントの追加方法」を参照してください。
inputNumberSpinboxコンポーネントを使用すると、ユーザーは一連の数値をスクロールして値を選択できるようになります。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.4項「数値入力コンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
inputNumberSpinboxコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから、「入力数値スピンボックス」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタの「データ」セクションを開き、次の設定を行います。
Value: コンポーネントの値を指定します。valueのELバインディングが、setメソッドではなくgetメソッドが指定されているBeanプロパティを指している場合、コンポーネントは読取り専用モードでレンダリングされます。
Minimum: 入力フィールドで許可される最小値を指定します。
Maximum: 入力フィールドで許可される最大値を指定します。
StepSize: スピン・ボックスが入力フィールドの数値を増減する際の増分を指定します。
「外観」および「動作」セクションを開き、属性を設定します。これらの属性設定の詳細は、11.3.1項「inputTextコンポーネントの追加方法」を参照してください。
inputColorコンポーネントでは、ユーザーがパレットから色を選択できます。これは、色のコードを入力するテキスト入力フィールドを表します。図11-16に示すように、ポップアップのパレットから色を選択するためのボタンも表示します。
デフォルトでは、ポップアップのコンテンツ配信は遅延です。ユーザーがボタンをクリックすると、inputColorコンポーネントがPPRリクエストを受信し、レンダラがchooseColorコンポーネントをpopupコンポーネントに表示します。
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パフォーマンスのヒント:
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デフォルトの色のコード形式は16進の色の形式です。ただし、ColorConverterクラスを使用して書式設定をオーバーライドできます。
inputDateコンポーネントを使用すると、図11-17に示すように、日付を入力するためのテキスト入力フィールドと、ポップアップ・カレンダから日付を選択するためのボタンを作成できます。デフォルトの日付フォーマットは、現在のロケールに適切な省略の日付フォーマットです。たとえば、米語(ENU)のデフォルトの書式はmm/dd/yyです。ただし、この書式は日時コンバータを使用してオーバーライドできます(コンバータの使用方法の詳細は、7.3項「変換の追加」を参照してください)。
日時コンバータを追加して、日付と時間の両方を表示するように構成すると、ユーザーが時間を入力するための追加のコントロールのある日付ピッカーがモーダル・ダイアログとして表示されます。また、コンバータがタイム・ゾーンを表示するように構成されている場合、図11-18に示すようにタイムゾーン・ドロップダウン・リストがダイアログに表示されます。
inputColorコンポーネントを使用すると、ユーザーによる入力テキスト・フィールドへの値の入力や、カラー・チューザからの色の選択が可能になります。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.5項「カラー・チューザおよび日付チューザの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
inputColorコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから「入力色」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタで、「共通」セクションを開いて次の設定を行います。
Label: コンポーネントのラベルを指定します。
Compact: 図11-19に示すように、入力テキスト・フィールドを表示しない場合はtrueに設定します。
「データ」セクションを開き、次の属性を設定します。
Value: コンポーネントの値を指定します。valueのELバインディングが、setメソッドではなくgetメソッドが指定されているBeanプロパティを指している場合、コンポーネントは読取り専用モードでレンダリングされます。
ColorData: 標準のカラー・パレットに表示される色のリストを指定します。表示される色の数は、49(7色x7色)、64(8色x8色)または121(11色x11色)です。この属性に設定される数値により、width属性の有効な値が決定されます。たとえば、colorData属性を49に設定した場合、幅は7にする必要があります。色の数が幅に合っていない場合、リストの余分な色要素は無視され、欠落している色要素は色なしとして表示されます。色のリストは、クライアント側ではタイプTrColorの配列であることが必要です。
CustomColorData: カスタム定義の色のリストを指定します。色の数は7、8、11のいずれかです。色のリストは、クライアント側ではタイプTrColorの配列であることが必要です。サーバー側では、java.awt.ColorオブジェクトのListまたは16進の色文字列のリストである必要があります。
DefaultColor: #000000など、16進の色のコードを使用してデフォルトの色を指定します。
「外観」セクションを開き、次の属性を設定します。
Width: セルにおける標準のパレットの幅を指定します。有効な値は7、8および11で、colorDataおよびcustomColorData属性の値に対応します。
CustomVisible: 「カスタム・カラー」ボタンおよびカスタム・カラー行を表示するかどうかを指定します。trueに設定すると、「カスタム・カラー」ボタンおよびカスタム・カラー行がレンダリングされます。
DefaultVisible: 「デフォルト」ボタンを表示するかどうかを指定します。trueに設定すると、「デフォルト」ボタンがレンダリングされます。「デフォルト」ボタンを使用すると、ユーザーはdefaultColor属性の値として、簡単に色のセットを選択できるようになります。
LastUsedVisible: 「最終使用」ボタンを表示するかどうかを指定します。trueに設定すると、「最終使用」ボタンがレンダリングされ、ユーザーは前回使用した色を選択できるようになります。
Editable: ユーザーがマウスを値の上に移動するまでコンポーネントの値を読取り専用にする場合は、onAccessに設定します。コンポーネントを常に編集可能にする場合は、alwaysを選択します。値を祖先コンポーネントから継承する場合は、inheritを選択します。
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注意:
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ラベルのスタイルを設定する場合は、「スタイル」セクションを展開し、LabelStyleを設定します。ラベルのCSSスタイル・プロパティと値を入力します。たとえば、ラベル・テキストを折り返さない場合は、値にwhite-space:nowrap;と入力します。
「動作」セクションを開き、次の属性を設定します。
ChooseId: 色の値を選択するために使用できるchooseColorコンポーネントのidを指定します。設定しない場合、inputColorコンポーネントには、chooseColorコンポーネントが使用された独自のデフォルトのポップアップ・ダイアログが使用されます。
AutoComplete: ユーザーが以前の値と一致する値の入力を開始した場合にコンポーネントがその値を表示できるようにする場合は、trueに設定します。一致を表示しない場合はfalseに設定します。デフォルトはtrueです。
inputDateコンポーネントを使用すると、ユーザーは日付の入力または選択を実行できます。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.5項「カラー・チューザおよび日付チューザの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
inputDateコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから「入力日」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタの「共通」セクションで、次の設定を行います。
Label: コンポーネントのラベルを指定します。
Value: コンポーネントの値を指定します。valueのELバインディングが、setメソッドではなくgetメソッドが指定されているBeanプロパティを指している場合、コンポーネントは読取り専用モードでレンダリングされます。
オプションで、「スタイル」セクションを開き、LabelStyle属性をCSSスタイル・プロパティと値に設定します。たとえば、ラベル・テキストを折り返さない場合は、値としてwhite-space:nowrap;を入力します。
「データ」セクションを開き、次の属性を設定します。
MinValue: 日付値に許可される最小値を指定します。タグで固定値に設定されている場合、この値はISO 8601の日付として解析されます。ISO 8601の日付は、yyyy-MM-dd(2002-02-15など)の形式です。この他すべての使用方法では、java.util.Dateオブジェクトが必要です。
MaxValue: 日付値に許可される最大値を指定します。タグで固定値に設定されている場合、この値はISO 8601の日付として解析されます。ISO 8601の日付は、yyyy-MM-dd(2002-02-15など)の形式です。この他すべての使用方法では、java.util.Dateオブジェクトが必要です。
DisableDays: org.apache.myfaces.trinidad.model.DateListProviderインタフェースの実装へのバインディングを指定します。getDateListメソッドによって、無効に指定される個々のjava.util.DateオブジェクトのListが生成されます。日付は、指定されたベース・カレンダのコンテキストに存在する必要があります。
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パフォーマンスのヒント: このバインディングには、定期的なラウンドトリップが必要です。特定の曜日(土曜日および日曜日など)のみを無効にする場合は、 |
DisableDaysOfWeek: 各週に無効の状態でレンダリングする必要のある曜日を空白で区切ったリストで指定します。リストには、sun、mon、tue、wed、thu、fri、satの1つ以上の略語を含める必要があります。デフォルトでは、すべての曜日が有効です。
DisableMonths: 各年に無効の状態でレンダリングする必要のある月を空白で区切ったリストで指定します。リストには、jan、feb、mar、apr、may、jun、jul、aug、sep、oct、nov、decの1つ以上の略語を含める必要があります。デフォルトでは、すべての月が有効です。
「動作」セクションを開き、次の設定を行います。
ChooseId: 日付値を選択するために使用できるchooseDateコンポーネントのidを指定します。設定しない場合、inputDateコンポーネントには、chooseDateコンポーネントが使用された独自のポップアップ・ダイアログが使用されます。
AutoComplete: ユーザーが以前の値と一致する値の入力を開始した場合にコンポーネントがその値を表示できるようにする場合は、trueに設定します。一致を表示しない場合はfalseに設定します。デフォルトはtrueです。
ユーザーがマウスを値の上に移動するまでコンポーネントの値を読取り専用として表示する場合は、「外観」セクションを開き、EditableをonAccessに設定します。コンポーネントを常に編集可能にする場合は、alwaysを選択します。値を祖先コンポーネントから継承する場合は、inheritを選択します。
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注意:
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デフォルトでは、関連付けられたコンバータがタイム・ゾーンを表示するように構成されている場合、たとえばコンバータのパターンにタイムゾーン・プレースホルダzを含めた場合、inputDateコンポーネントにはタイム・ゾーンのドロップダウン・リストが表示されます。エンド・ユーザーは、このリストを使用してタイムゾーンの変更のみ行うことができます。リストは、最も一般的なタイム・ゾーンを表示するように構成されています。
ただし、inputDateコンポーネントの外部のタイム・ゾーンのリストを表示する必要がある場合があります。たとえば、「アプリケーション・プリファレンス」ページで、アプリケーションにすべてのinputDatesを表示するために使用されるタイム・ゾーンをユーザーが選択できるようにするselectOneChoiceコンポーネントを使用できます。バッキングBeanは、タイム・ゾーンIDとjava.util.TimeZoneオブジェクト間の変換を処理します。アプリケーションのinputDateインスタンスのコンバータは、タイム・ゾーンをそのタイム・ゾーン・オブジェクトにバインドします。
DateTimeUtilsクラスのAPIを使用するか、コンポーネントでEL式を使用して、このリストにアクセスできます。
DateTimeUtilsクラスのメソッドを次に示します。
getCommonTimeZoneSelectItems (): よく使用されるタイム・ゾーンのリストを返します。
getCommonTimeZoneSelectItems (String timeZoneId): リストの一部でない特定のタイム・ゾーンを含め、よく使用されるタイム・ゾーンのリストを返します。
ELを使用してこのリストにアクセスするには、次のいずれかの式を使用します。
af:getCommonTimeZoneSelectItems
次に例を示します。
<f:selectItems value="#{af:getCommonTimeZoneSelectItems()}" id="tzones2" />
af:getMergedTimeZoneSelectItems (id)
次に例を示します。
<f:selectItems value="#{af:getMergedTimeZoneSelectItems(demoInput.preferredTimeZoneId)}" id="tzones" />
inputDateコンポーネントとそのタイム・ゾーンの選択リストを同じページで使用している場合は、inputDateのタイムゾーンのローカル値をクリアして、選択の値バインディングが優先されるようにする必要があります。そうしないと、null以外のローカル値が優先され、inputDateコンポーネントは更新されていないように見えます。例11-4では、バッキングBeanに、バインディング属性を使用したinputDateコンポーネントへの参照があります。ユーザーが新しいタイム・ゾーンを選択すると、IDが設定され、コードがinputDateのコンバータを取得し、そのタイム・ゾーンをクリアします。ページがレンダリングされる場合、コンバータのタイム・ゾーンのローカル値はnullであるため、#{demoInput.preferredTimeZone}と評価され、更新されたタイム・ゾーンを取得します。
例11-4 inputDateとタイム・ゾーンの選択リストの併用
<af:selectOneChoice label="Select a new timezone"
value="#{demoInput.preferredTimeZoneId}" autoSubmit="true">
<f:selectItems
value="#{af:getMergedTimeZoneSelectItems(demoInput.preferredTimeZoneId)}"
id="tzones" />
</af:selectOneChoice>
<af:inputDate label="First inputDate with timezone bound" id="bound1"
partialTriggers="tzpick" binding="#{demoInput.boundDate1}">
<af:convertDateTime type="both" timeStyle="full"
timeZone="#{demoInput.preferredTimeZone}"/>
</af:inputDate>
DemoInputBean.java
public void setPreferredTimeZoneId(String _preferredTimeZoneId)
{
TimeZone tz = TimeZone.getTimeZone(_preferredTimeZoneId);
setPreferredTimeZone (tz);
this._preferredTimeZoneId = _preferredTimeZoneId;
}
public void setPreferredTimeZone(TimeZone _preferredTimeZone)
{
this._preferredTimeZone = _preferredTimeZone;
DateTimeConverter conv1 = (DateTimeConverter)
_boundDate1.getConverter();
conv1.setTimeZone(null);
}
選択コンポーネントを使用すると、ユーザーは項目のリストやグループから、単一または複数の値を選択できるようになります。ADF Facesには、単純なブール・ラジオ・ボタンから、ユーザーが複数の項目を選択できるリスト・ボックスまで、様々な選択コンポーネントがあります。選択コンポーネント内の項目のリストは、複数のselectItemコンポーネントで構成されています。
selectItemコンポーネントを除くすべての選択コンポーネントは、ValueChangeEventおよびAttributeChangeEventイベントを送信します。selectItemコンポーネントは、AttributeChangeEventイベントのみを送信します。これらのイベント用に、valueChangeListenerハンドラまたはattributeChangeListenerハンドラ(あるいはその両方)を作成する必要があります。
selectBooleanCheckboxコンポーネント値は、常にオブジェクトではなくブール値に設定する必要があります。図11-20に示すように、選択状態と選択解除状態を切り替えます。
selectBooleanRadioコンポーネントにはブール値の選択肢が表示され、常にブール値に設定する必要があります。selectBooleanCheckboxコンポーネントとは異なり、selectBooleanRadioコンポーネントを使用すると、同じgroup属性を使用してselectBooleanRadioコンポーネントをグループ化できます。
たとえば、ユーザーが10歳から18歳までの年齢かどうかを決定する1つのブール値と、ユーザーが19歳から100歳までの年齢かどうかを決定する別のブール値があるとします。図11-21に示すように、2つのselectBooleanRadioコンポーネントをページの任意の場所に配置でき、これらは隣り合っている必要はありません。ページ内での物理的な配置にかかわらず、同じgroup値を共有するかぎり、これらの選択は相互に排他的になります。
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ヒント: 各 |
selectOneRadioコンポーネントを使用して、図11-22に示すように、ユーザーが単一値を選択できるラジオ・ボタンのリストを作成します。
selectManyCheckboxコンポーネントを使用して、図11-23に示すように、ユーザーが1つ以上の値を選択できるチェックボックスのリストを作成します。
selectOneListboxコンポーネントを使用すると、図11-24に示すように、ユーザーは影付きのボックスに表示された項目のリストから値を1つ選択できるコンポーネントを作成できます。
selectManyListboxコンポーネントは、ユーザーが項目リストから多くの値を選択できるコンポーネントを作成するものです。図11-25に示すように、このコンポーネントには、チェック・ボックスのリストの先頭に表示される「すべて」チェック・ボックスが含まれます。
selectOneChoiceコンポーネントを使用すると、ユーザーが項目のドロップダウン・リストから値を1つ選択できるメニュー形式のコンポーネントを作成できます。selectOneChoiceコンポーネントは、ドロップダウン・リストの項目が比較的少ない場合に使用します。
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ベスト・プラクティス: 多数の項目が必要な場合は、 |
図11-26に、selectOneChoiceコンポーネントを示します。
図11-27に示すように、selectOneChoiceコンポーネントは、コンパクト・モードで表示されるように構成できます。コンパクト・モードでは、入力フィールドが小さなアイコンに置き換えられます。
ユーザーがアイコンをクリックすると、図11-28に示されているようにドロップダウン・リストが表示されます。
selectManyChoiceコンポーネントを使用すると、ユーザーが項目のドロップダウン・リストから複数の値を選択できるメニュー形式のドロップダウン・コンポーネントを作成できます。このコンポーネントは、選択項目のリストの先頭に表示される「すべて」選択項目を含めるように構成できます。図11-29に示すように、選択肢の数が15より多い場合は、スクロールバーが表示されます。
デフォルトでは、すべてのselectItem子コンポーネントは、ページがレンダリングされるときに、selectManyChoiceコンポーネントの作成時に作成されます。ただし、リスト項目がアクセスされる方法が低速な場合は、パフォーマンスが低下することがあります。この遅延は、ユーザーが項目を1回選択し、その後のアクセス時に変更しない可能性が高い場合に、特に問題になることがあります。
たとえば、ページに表示される内容のフィルタに使用されるselectManyChoiceコンポーネントがあり、子selectItemコンポーネントの値がWebサービスからアクセスされるとします。ユーザーが、ページにアクセスするたびに選択内容を変更する可能性が低いことも想定します。デフォルトでは、ページがレンダリングされるたびに、ユーザーが実際に参照する必要があるかどうかにかかわらず、すべてのselectItemsを構築する必要があります。かわりに、selectManyChoiceコンポーネントのcontentDelivery属性をimmediate(デフォルト)からlazyに変更できます。lazy設定により、selectItemコンポーネントはユーザーがドロップダウンをクリックしたときにのみ作成されます。
immediateとlazyのどちらでも、ユーザーが選択を行うと、選択されたselectItemコンポーネントの値がフィールドに表示されます。ただし、遅延コンテンツ配信が使用されている場合は、その後のアクセス時に、選択された値をselectItemコンポーネントから取得する(これにより、これらのコンポーネントの作成が必要になります)かわりに、値がlazySelectedLabel属性から取得されます。この属性は、通常、選択された項目を表すStringsの配列を返すメソッドにバインドされます。selectItemコンポーネントは、ユーザーがドロップダウンを使用してこれらを表示または変更するまで作成されません。
selectManyChoiceコンポーネントでlazy配信メソッドを使用する場合は、制限事項があります。selectManyChoiceコンポーネントのコンテンツ配信とその制限事項の詳細は、11.6.2項「SelectManyChoiceコンポーネントのcontentDelivery属性について」を参照してください。
次のコンポーネントの場合、コントロールの上にラベルを表示させるには、これらをpanelFormLayoutコンポーネント内に配置します。
selectOneChoice
selectOneRadio
selectOneListbox
selectManyChoice
selectManyCheckbox
selectManyListbox
次のコンポーネントでは、セキュリティ上の理由から、属性disabled、immediate、readOnly、required、requireMessageDetailおよびvalueをクライアント上のJavaScriptから設定することはできません(詳細は、4.6.1項「クライアントでのプロパティ値の設定方法」を参照してください)。
selectOneChoice
selectOneRadio
selectOneListbox
selectBooleanRadio
selectBooleanCheckbox
selectManyChoice
selectManyCheckbox
selectManyListbox
選択コンポーネントの追加手順は、どのコンポーネントでも同じです。まず、選択コンポーネントを追加して属性を構成します。次に、リスト内の個々の項目用に任意の数のselectItemコンポーネントを追加して構成します。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.6項「選択コンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
選択コンポーネントを使用する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから選択コンポーネントをページにドラッグ・アンド・ドロップします。
selectBooleanCheckboxおよびselectBooleanRadioコンポーネント以外のすべての選択コンポーネントで、マネージドBeanの値にバインドするか、静的リストを作成するかを選択するダイアログが開きます。ダイアログの2番目のページで、次のプロパティを設定できます。
Label: リストのラベルを入力します。
RequiredMessageDetail: ユーザーが選択を行わない場合に表示するメッセージを入力します。メッセージの詳細は、19.3項「検証および変換用のヒントとエラー・メッセージの表示」を参照してください。
Validator: マネージドBeanの検証メソッドに解決されるEL式を入力します(詳細は、第7章「入力の検証および変換」を参照してください)。
Value: コンポーネントの値を指定します。valueのELバインディングが、setメソッドではなくgetメソッドが指定されているBeanプロパティを指している場合、コンポーネントは読取り専用モードでレンダリングされます。
|
注意:
|
ValueChangeListener: 値変更イベントを処理するマネージドBeanのリスナーに解決されるEL式を入力します。
プロパティ・インスペクタの「外観」セクションを開き、表11-1に説明されている属性を設定します。ここで説明するのは、選択コンポーネントに固有の属性のみであることに注意してください。多くの属性は、テキスト入力コンポーネントと同じです。詳細は、11.3.1項「inputTextコンポーネントの追加方法」を参照してください。
表11-1 選択コンポーネントの外観属性
| コンポーネント | 属性 |
|---|---|
|
|
Layout: |
|
|
Size: リストに表示する項目の数に設定します。リスト内の項目数が |
|
|
SelectAllVisible: |
|
|
Mode: |
|
|
UnselectedLabel: 値が |
プロパティ・インスペクタの「動作」セクションを開き、表11-2に説明されている属性を設定します。ここで説明するのは、選択コンポーネントに固有の属性のみであることに注意してください。多くの属性は、テキスト入力コンポーネントと同じです。詳細は、11.3.1項「inputTextコンポーネントの追加方法」を参照してください。
表11-2 選択コンポーネントの動作属性
| コンポーネント | 属性 |
|---|---|
|
ブール選択コンポーネントを除くすべて |
ValuePassThru: クライアントに値を渡すかどうかを指定します。 選択コンポーネントがADFモデル・バインディングを使用している場合、この値は無視されます。 |
|
|
Group: 同じ |
ユーザーがマウスを値の上に移動するまでselectOneChoiceまたはselectManyChoiceコンポーネントの値を読取り専用として表示する場合は、「外観」セクションを開き、EditableをonAccessに設定します。コンポーネントを常に編集可能にする場合は、alwaysを選択します。値を祖先コンポーネントから継承する場合は、inheritを選択します。
|
注意:
|
ページがレンダリングされるたびにselectManyChoiceの子selectItemコンポーネントを作成しない場合は、次の操作を実行します。
選択した項目のラベルを格納でき、それらのラベルを文字列の配列として返すロジックを作成します。
「拡張」セクションを開き、ContentDeliveryをlazyに設定します。
LazySelectedLabelを、選択した項目の配列を返すメソッドにバインドします。
遅延コンテンツ配信の使用には制限があることに注意してください。selectManyChoiceコンポーネントのコンテンツ配信の詳細は、11.6.2項「SelectManyChoiceコンポーネントのcontentDelivery属性について」を参照してください。
ブール・コンポーネントの場合は、ブール・コンポーネントの子として、任意の数のselectItemコンポーネントをドラッグ・アンド・ドロップします。これらはリストの項目を表します(その他の選択コンポーネントの場合は、手順2のダイアログにより自動的に追加されます)。
selectItemコンポーネントが選択された状態で、プロパティ・インスペクタの「共通」セクションを開き、設定されていない場合はvalue属性に値を入力します。これが送信される値です。
「外観」セクションを開き、設定されていない場合はLabelの値を入力します。これがリストに表示されるテキストです。
項目が無効化された状態でリストに表示されるようにする場合は、「動作」セクションを開いて、Disabledをtrueに設定します。
selectManyChoiceコンポーネントのcontentDelivery属性がimmediate(デフォルト)に設定されている場合は、次のようになります。
ページへの初回アクセス時:
ページがレンダリングされると、selectManyChoiceおよびすべてのselectItemコンポーネントが作成されます。これは、多くの項目がある場合、またはselectItemコンポーネントの値がたとえばWebサービスからアクセスされる場合に、パフォーマンスの問題を引き起こすことがあります。
selectManyChoiceコンポーネントのレンダリング時に、まだ何も選択されていないためフィールドには何も表示されません。
ユーザーがドロップ・ダウンをクリックすると、すべての項目が表示されます。
ユーザーが項目を選択すると、選択したselectItemコンポーネントに対応するラベルがフィールドに表示されます。
ページが送信されると、値がモデルにポストバックされます。
その後のアクセス時: ページがレンダリングされると、selectManyChoiceおよびすべてのselectItemコンポーネントが再び作成されます。選択したselectItemコンポーネントのラベルがフィールドに表示されます。これは、ページへの初回アクセス時と同じパフォーマンスの問題の原因となります。
selectManyChoiceコンポーネントのcontentDelivery属性がlazyに設定されている場合は、次のようになります。
ページへの初回アクセス時:
selectManyChoiceはページがレンダリングされると作成されますが、selectItemコンポーネントは作成されません。
selectManyChoiceコンポーネントのレンダリング時に、まだ何も選択されていないためフィールドには何も表示されません。
ユーザーがドロップ・ダウンをクリックすると、selectItemコンポーネントが作成されます。この状況が発生している間、ユーザーには"ビジー"・スピナーが表示されます。コンポーネントが作成されると、すべての項目が表示されます。
ユーザーが項目を選択すると、選択したselectItemコンポーネントに対応するラベルがフィールドに表示されます。
ページが送信されると、値がモデルにポストバックされます。
その後のアクセス時:
ページの初回レンダリング時には、selectManyChoiceコンポーネントのみ作成されます。この時点で、lazySelectedLabel属性の値を使用して、選択された項目が表示されます。
ユーザーがドロップ・ダウンをクリックすると、selectItemコンポーネントが作成されます。この状況が発生している間、ユーザーには"ビジー"・スピナーが表示されます。コンポーネントが作成されると、すべての項目が表示されます。
selectItemコンポーネントが作成されると、selectManyChoiceコンポーネントはcontentDelivery属性がimmediateに設定されているかのように動作し、selectItemコンポーネントの実際の値を使用して、選択された項目を表示します。
selectManyChoiceコンポーネントでの遅延コンテンツ配信の使用には、次の制限があります。
selectManyChoiceの値をリクエスト・スコープに格納することはできません。ポストバックでは、value属性はクライアントから返された内容をデコードするかわりにモデルからアクセスされます。値がリクエスト・スコープに格納される場合、その値は空になります。リクエスト・スコープには値を格納しないでください。
ポストバックでは、コンバータはコールされません。ポストバックをコンバータに依存している場合は、遅延コンテンツ配信を使用しないでください。
スクリーン・リーダー・モードでは、contentDelivery属性は無視されます。selectItemコンポーネントは、ページのレンダリング時に必ず作成されます。
selectManyShuttleおよびselectOrderShuttleコンポーネントを使用すると、ユーザーが一方のリスト・ボックスからもう一方のリスト・ボックスに項目を移動するための2つのリスト・ボックスおよびボタンを作成できます。ユーザーは、先行(「使用可能な値」)リスト・ボックスと後続(「選択した値」)リスト・ボックスの間を移動させる単一の項目または複数の項目を選択できます。どちらのコンポーネントでも、コントロールの上にラベルを表示する場合には、それらをpanelFormLayoutコンポーネント内に配置します。
図11-30に、selectManyShuttleコンポーネントを示します。
図11-31に示すように、selectOrdershuttleコンポーネントには、ユーザーが「選択した値」リスト・ボックスの値を並べ替えるために使用する上矢印および下矢印ボタンを追加で含めることができます。リストを並べ替えると、ValueChangeEventイベントが送信されます。readOnly属性をtrueに設定した場合は、並べ替える値が、後続リスト(「選択した値」)に表示される選択済の値であることを確認します。
他のselectManyコンポーネント同様、これらのコンポーネントのvalue属性は、含まれるselectItemコンポーネントの1つの値と一致する値のListまたはArrayである必要があります。selectItemsの1つの値がListまたはArrayにある場合、その項目は後続リストに表示されます。selectManyListboxコンポーネントをselectManyShuttleに直接変換することもできます。リストボックスでどの項目が選択されているかを確認するvalueにかわり、これがselectOrderShuttleコンポーネントの後続リストに表示される項目の選択に影響します。
その他の選択コンポーネント同様、項目のリストまたは配列は、selectManyShuttleまたはselectOrderShuttleコンポーネントにネストしているselectItemコンポーネントで構成されています。例11-5に、ユーザーがファイル・タイプのリストから上位5つのファイル・タイプを選択できるselectOrderShuttleコンポーネントのサンプルを示します。
例11-5 selectOrderShuttleのJSFページ・コード
<af:selectOrderShuttle value="#{helpBean.topFive}"
leadingHeader="#{explorerBundle['help.availableFileTypes']}"
trailingHeader="#{explorerBundle['help.top5']}"
simple="true">
<af:selectItem label="XLS"/>
<af:selectItem label="DOC"/>
<af:selectItem label="PPT"/>
<af:selectItem label="PDF"/>
<af:selectItem label="Java"/>
<af:selectItem label="JWS"/>
<af:selectItem label="TXT"/>
<af:selectItem label="HTML"/>
<af:selectItem label="XML"/>
<af:selectItem label="JS"/>
<af:selectItem label="PNG"/>
<af:selectItem label="BMP"/>
<af:selectItem label="GIF"/>
<af:selectItem label="CSS"/>
<af:selectItem label="JPR"/>
<af:selectItem label="JSPX"/>
<f:validator validatorId="shuttle-validator"/>
</af:selectOrderShuttle>
selectOrdershuttleコンポーネントのreorderOnly属性をtrueに設定すると、移動機能が無効にされ、「選択した値」リスト・ボックスのみが表示されます。図11-32に示すように、ユーザーは、リスト・ボックス内の項目の並替えのみを実行できます。
シャトル・コンポーネントの追加手順は、どちらのコンポーネントも同じです。まず、選択コンポーネントを追加して属性を構成します。次に、リスト内の個々の項目用に任意の数のselectItemコンポーネントを追加して構成します。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.7項「シャトル・コンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
selectManyShuttleまたはselectOrderShuttleコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから「シャトル」または「シャトル(順序付け済)」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
マネージドBeanの値にバインドするか、静的リストを作成するかを選択するダイアログが表示されます。ダイアログの2番目のページで、次の設定を行うことができます。
Label: リストのラベルを入力します。
RequiredMessageDetail: ユーザーが選択を行わない場合に表示するメッセージを入力します。メッセージの詳細は、19.3項「検証および変換用のヒントとエラー・メッセージの表示」を参照してください。
Size: リストの表示サイズ(項目の数)を指定します。指定するサイズは、10から20項目の範囲である必要があります。属性が設定されていない場合、または10より小さい値の場合、サイズはデフォルトまたは最小値の10になります。指定された属性値が20項目より多い場合、サイズは最大値の20になります。
Validator: マネージドBeanの検証メソッドに解決されるEL式を入力します。
Value: コンポーネントの値を指定します。valueのELバインディングが、setメソッドではなくgetメソッドが指定されているBeanプロパティを指している場合、コンポーネントは読取り専用モードでレンダリングされます。
ValueChangeListener: 値変更イベントを処理するマネージドBeanのリスナーに解決されるEL式を入力します。
プロパティ・インスペクタで、「外観」セクションを開いて次の設定を行います。
Layout: コンポーネントを水平または垂直レイアウトのどちらにするかを指定します。デフォルトはhorizontalで、先行および後続のリスト・ボックスは相互に隣り合って表示されます。verticalに設定すると、先行のリスト・ボックスは後続のリスト・ボックスの上に表示されます。
LeadingHeader: シャトル・コンポーネントの先行リストのヘッダー・テキストを指定します。
LeadingDescShown: trueに設定すると、先行のリスト・ボックスの下部に選択された項目の説明が表示されます。
TrailingHeader: シャトル・コンポーネントの後続リストのヘッダーを指定します。
TrailingDescShown: trueに設定すると、後続のリスト・ボックスの下部に選択された項目の説明が表示されます。
「動作」セクションを開き、オプションで次の属性を設定します。
ValuePassThru: クライアントに値を渡すかどうかを指定します。valuePassThruがfalseの場合、この値およびオプションの値は、索引に変換されてからクライアントに送信されます。そのため、valuePassThruがfalseの場合、値またはオプション、あるいはその両方としてカスタム・オブジェクトを使用するときに、独自のコンバータを記述する必要はありません。クライアント側での実際の値を知る必要がある場合は、valuePassThruをtrueに設定できます。これにより、カスタム・コンバータが使用可能な場合は、カスタム・コンバータを使用して、クライアントに値が渡されます。カスタム・コンバータは、カスタム・オブジェクトを使用する場合に必要です。デフォルトはfalseです。
ReorderOnly(selectOrderShuttleコンポーネントのみ): シャトル・コンポーネントを並替え専用モードにするかどうかを指定します。このモードでは、ユーザーは値リストの順序を変更できますが、追加や削除はできません。
構造ウィンドウでselectItemコンポーネントの1つを選択し、プロパティ・インスペクタで必要な属性を設定します。
|
ヒント: 先行または後続のリスト・ボックスに説明を表示することを選択した場合は、各 |
項目の選択のイベントに応答して処理を実行するJavaScriptコードを作成することで、ユーザーが選択された各項目をあるリストから別のリストに移動する前に、その項目に関する情報をユーザーに提供できます。たとえば、コードでその項目に関する追加情報を取得し、ユーザーが項目を移動するかどうかの選択を行えるようにポップアップとして表示できます。図11-33に、ユーザーがMeyersを選択し、ポップアップがこの選択に関する追加情報を提供するselectManyShuttleコンポーネントを示します。
この機能は、selectManyShuttleまたはselectOrderShuttleコンポーネントにクライアント・リスナーを追加し、このイベントを処理するJavaScriptメソッドを作成して実装します。JavaScriptコードは、ユーザーがリストから項目を選択すると実行されます。イベントのクライアント・リスナーの詳細は、4.2項「クライアント・イベントのリスニング」を参照してください。
選択イベントを処理するシャトル・コンポーネントにクライアント・リスナーを追加する方法:
コンポーネント・パレットで、「操作」パネルの「リスナー」グループから「クライアント・リスナー」をドラッグし、シャトル・コンポーネントに子としてドロップします。
クライアント・リスナーの挿入ダイアログで、「メソッド」フィールドに関数名(次の手順でこの関数を実装します)を入力し、「タイプ」ドロップダウンから「propertyChange」を選択します。
たとえば、関数としてshowDetailsを入力した場合、JDeveloperにより、例11-6に太字で示されたコードが入力されます。
例11-6 選択を登録するためのclientListenerの使用
<af:selectManyShuttle value="#{demoInput.manyListValue1}"
valuePassThru="true" ...>
<af:clientListener type="propertyChange" method="showDetails"/>
<af:selectItem label="coffee" value="bean" />
...
</af:selectManyShuttle>
このコードにより、showDetails関数は、プロパティ値が変更されるたびにコールされます。
JavaScriptで、前の手順で入力された関数を実装します。この関数により、次の操作が実行されます。
イベントのソースを取得して、シャトル・コンポーネントを取得します。
クライアントJavaScript APIコールを使用して、選択した項目の情報を取得します。
例11-7では、AdfShuttleUtils.getLastSelectionChangeをコールして、最後に選択された項目の値が取得されています。
例11-7 選択の処理に使用されるJavaScriptメソッドshowDetailsのサンプル
function showDetails(event)
{
if(AdfRichSelectManyShuttle.SELECTION == event.getPropertyName())
{
var shuttleComponent = event.getSource();
var lastChangedValue = AdfShuttleUtils.getLastSelectionChange(shuttleComponent, event.getOldValue());
var side = AdfShuttleUtils.getSide(shuttleComponent, lastChangedValue);
if(AdfShuttleUtils.isSelected(shuttleComponent, lastChangedValue))
{
//do something...
}
else
{
//do something else
}
if(AdfShuttleUtils.isLeading(shuttleComponent, lastChangedValue))
{
//queue a custom event (see serverListener) to call a java method on the server
}
}
}
richTextEditorコンポーネントは、書式設定されたテキストを使用できる入力フィールドを提供します。ラベル、テキストおよびメッセージもサポートされています。ユーザーは、フォント名、サイズ、スタイルの変更、順序付けられたリストの作成、およびテキストの両端の調整を実行でき、その他の様々な機能も使用できます。richTextEditorコンポーネントは、HTMLソース・ファイルの編集にも使用できます。2つのコマンド・ボタンを使用して、標準の書式設定されたテキストの編集とHTMLソース・ファイルの編集を相互に切り替えられます。図11-34に、標準のリッチ・テキスト編集モードのリッチ・テキスト・エディタ・コンポーネントを示します。
図11-35に、ソース・コード編集モードのエディタを示します。
次にサポートされているその他の機能を示します。
フォント・タイプ
フォント・サイズ
リンク付け/リンク解除
スタイルのクリア
元に戻す/やり直し
太字/イタリック/下線
下付き/上付き
調整(左、中央、右、均等)
順序付けられたリスト/順序付けられていないリスト
インデント
文字色/背景色
リッチ・テキスト編集モード/ソース・コード編集モード
リッチ・テキスト・エディタの値(入力されたテキスト)は、整形式XHTMLフラグメントです。値の書式設定を可能にするために、ブラウザ固有の要件で値の一部が変更される場合があります。また、セキュリティ上の理由から、スクリプト関連タグや属性などの一部の機能が削除されます。このコンポーネントにより、ユーザーによる最小限の変更のみが記録されるという保証はありません。エディタでXHTMLドキュメントを編集しているため、次の要素が変更される可能性があります。
意味のない空白
要素の最小化
要素タイプ
属性の順序
文字エンティティの使用
エディタでサポートされているのは、次の例外を除いて4つのHTMLタグのみです。
script、noscript
frame、frameset、noframes
フォーム関連要素(input、select、optgroup、option、textarea、form、button、label、isindex)
ドキュメント関連要素(html、head、body、meta、title、base、link)
richTextEditorコンポーネントでは、コンテンツを取得するタグ(applet、iframe、object、imgおよびaなど)もサポートされています。ブラウザで許可されているのは同じドメインのコンテンツとの対話のみであるため、iframeタグの場合は、コンテンツがページのその他の部分と対話できないようにする必要があります。ただし、ページのこの部分はアプリケーションの管理外です。
richTextEditorコンポーネントではpxやemなどのフォント単位はサポートされていませんが、HTML仕様に説明されているように1から7のフォント・サイズはサポートされています。埋込みタグや未知のタグ(<foo>など)はサポートされていません。
クライアント側では、richTextEditorコンポーネントで、getValueおよびsetValueメソッドがサポートされていません。クライアント上のコンポーネントの値が、サーバー上の値と同一であるという保証はありません。そのため、richTextEditorでは、クライアント側のコンバータおよびバリデータがサポートされていません。それでも、サーバー側のコンバータおよびバリデータは機能します。
リッチ・テキスト・エディタでは、ValueChangeEventおよびAttributeChangeEventイベントが送信されます。必要に応じて、これらのイベント用にvalueChangeListenerおよびattributeChangeListenerハンドラを作成します。
コマンド・コンポーネントと連携して、richTextEditorコンポーネントに特定のテキストを挿入するrichTextEditorInsertBehaviorタグも構成できます。入力するテキストには、簡単な文字列、またはマネージドBeanなどに保持されている事前フォーマット済テキストを指定できます。
デフォルトでは、richTextEditorコンポーネントのツールバーでは、図11-36に示すように、ユーザーはフォント、フォントのサイズと太さ、テキストの文字位置、表示モードなどの多くの側面を変更できます。
図11-37に、カスタマイズされているツールバーを示します。ツールバー・ボタンの多くは削除されており、カスタム・ツールバー・ボタンおよびメニューのあるツールバーが追加されています。
richTextEditorコンポーネントを追加した後で、テキストを特定の場所に挿入できるように構成し、ツールバーをカスタマイズすることもできます。詳細は、11.8.2項「richTextEditorコンポーネントへのテキストの挿入機能を追加する方法」および11.8.3項「ツールバーのカスタマイズ方法」を参照してください。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.8項「richTextEditorコンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
richTextEditorコンポーネントを追加する手順:
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから「リッチ・テキスト・エディタ」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
プロパティ・インスペクタの「共通」セクションを開き、value属性を設定します。
「外観」セクションを開き、次の設定を行います。
Rows: 表示される文字の概数で編集ウィンドウの高さを指定します。
Columns: 表示される文字の概数で編集ウィンドウの幅を指定します。
Label: コンポーネントのラベルを指定します。
「動作」セクションを開き、次の設定を行います。
EditMode: WYSIWYGまたはソース・モードを使用してエディタを表示するかどうかを選択します。
ContentDelivery: コンポーネントが最初にレンダリングされる際に、エディタ内のデータをフェッチするかどうかを指定します。contentDelivery属性の値がimmediateの場合、レンダリングされる際に、データがフェッチされてコンポーネントに表示されます。値がlazyに設定されている場合は、データがフェッチされて後続のリクエスト中にクライアントに送信されます。詳細は、12.2.2項「コンテンツの配信」を参照してください。
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ヒント:
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richTextEditorコンポーネントにテキストを挿入できるようにするには、テキストの挿入に使用されるコマンド・コンポーネントの子としてrichTextEditorInsertBehaviorタグを追加します。
前提作業
リッチ・テキスト・エディタ・コンポーネントに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.8項「richTextEditorコンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
11.8.1項「richTextEditorコンポーネントの追加方法」の説明に従ってrichTextEditorコンポーネントを作成する必要があります。clientComponent属性をtrueに設定します。
テキスト挿入動作を追加する手順:
テキストを挿入するためにユーザーがクリックするコマンド・コンポーネントを追加します。手順は、20.3.1項「コマンド・ボタンおよびコマンド・リンクの使用方法」を参照してください。
コンポーネント・パレットで、「操作」パネルの「動作」グループから「リッチ・テキスト・エディタの挿入動作」をコマンド・コンポーネントに子としてドラッグ・アンド・ドロップします。
「リッチ・テキスト・エディタの挿入動作」ダイアログで、次の内容を入力します。
For: ドロップダウン矢印を使用して「編集」を選択し、テキストを挿入するrichTextEditorコンポーネントに移動して選択します。
Value: 挿入するテキストの値を入力します。静的テキストを挿入する場合は、そのテキストを入力します。ユーザーが別のコンポーネントの値(selectOneChoiceコンポーネントの値など)を挿入できるようにする場合は、その値に解決されるEL式を入力します。ユーザーに事前フォーマット済テキストを入力させる場合は、そのテキストに解決されるEL式を入力します。たとえば、例11-8は、demoInputマネージドBeanの属性の値としての事前フォーマット済テキストを示しています。
例11-8 マネージドBeanの事前フォーマット済テキスト
private static final String _RICH_INSERT_VALUE =
"<p align=\"center\" style=\"border: 1px solid gray;
margin: 5px; padding: 5px;\">" +
"<font size=\"4\"><span style=\"font-family: Comic Sans MS,
Comic Sans,cursive;\">Store Hours</span></font><br/>\n" +
"<font size=\"1\">Monday through Friday 'til 8:00 pm</font><br/>\n" +
"<font size=\"1\">Saturday & Sunday 'til 5:00 pm</font>" +
"</p>";
例11-9に、テキストがrichTextEditorInsertBehaviorタグからどのように参照されるかを示します。
例11-9 richTextEditorInsertBehaviorタグの使用
<af:richTextEditor id="idRichTextEditor" label="Rich text value" value="#{demoInput.richValue2}"/> . . . </af:richTextEditor> <af:commandButton text="Insert Template Text"> <af:richTextEditorInsertBehavior for="idRichTextEditor" value="#{demoInput.richInsertValue}"/> </af:commandButton>
デフォルトでは、コマンド・コンポーネントをクリックしてアクション・イベントがトリガーされるとテキストが挿入されます。ただし、triggerType属性のドロップダウン・メニューからイベントを選択することで、これを別のクライアント・イベントに変更できます。
作成するカスタム・ファセットに、追加するツールバーおよびツールバー・ボタンを配置します。次に、含まれている項目の表示方法および表示場所を決定するキーワードとともに、ツールバーの属性からファセットを参照します。
richTextEditorコンポーネントにテキストを挿入できるようにするには、テキストの挿入に使用されるコマンド・コンポーネントの子としてrichTextEditorInsertBehaviorタグを追加します。
前提作業
リッチ・テキスト・エディタ・コンポーネントに関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.8項「richTextEditorコンポーネントの使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
ツールバーをカスタマイズする手順:
コンポーネント・パレットの「JSF」ページで、「コア」パネルから、追加するツールバーの各セクションの「ファセット」をドラッグ・アンド・ドロップします。たとえば、図11-37に示されているカスタム・ボタンを追加するには、2つの<f:facet>タグを追加します。各ファセットには、ページに対する一意な名前を付けてください。
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ヒント: ADF Facesの今後のリリースと競合が生じないようにするには、すべてのファセット名を |
コンポーネント・パレットの「ADF Faces」ページで、「メニューおよびツールバー」パネルから「ツールバー」を各ファセットにドラッグ・アンド・ドロップし、ツールバー・ボタンまたはその他のコンポーネントを追加し、必要に応じて構成します。ツールバーとツールバー・ボタンの詳細は、16.3項「ツールバーの使用方法」を参照してください。
richTextEditorコンポーネントを選択した状態で、プロパティ・インスペクタの「外観」セクションで、toolboxLayout属性のドロップダウン・アイコンをクリックし、「編集」を選択して「プロパティの編集: ToolboxLayout」ダイアログを開きます。この属性の値は、カスタム・ファセット名のリストに、カスタム・ファセット内のコンテンツを表示する順序で設定する必要があります。これらのファセットのみでなく、次のキーワードを使用して、デフォルトのツールバーのすべてまたは一部を含めることもできます。
all: デフォルトのツールバーのすべてのツールバー・ボタンおよびテキスト。allが入力された場合、カスタムでないボタンのキーワードは無視されます。
font: フォント選択およびフォント・サイズ・ボタン。
history: 元に戻すボタンと再実行ボタン。
mode: リッチ・テキスト・モードおよびソース・コード・モード・ボタン。
color: 前景色および背景色ボタン。
formatAll: 太字、イタリック、下線、上付き、下付き、取消線ボタン。formatAllが指定されている場合、formatCommonおよびformatUncommonは無視されます。
formatCommon: 太字、イタリックおよび下線ボタン。
formatUncommon: 上付き、下付きおよび取消線ボタン。
justify: 左、中央、右および両端揃えボタン。
list: 箇条書きおよび番号付きリスト・ボタン。
indent: アウトデントおよびインデント・ボタン。
link: リンクの追加および削除ボタン。
たとえば、customToolbar1およびcustomToolbar2という名前の2つのファセットを作成し、デフォルトのツールバー全体をカスタム・ツールバーの間に表示する場合は、次のリストを入力します。
customToolbar1
all
customToolbar2
ツールバーのレイアウトは、次のキーワードを使用して決定することもできます。
newline: 新しい行の次の名前付きファセット(またはtoolboxLayout属性のリストの次のキーワード)にツールバーを配置します。たとえば、customToolbar2ファセットのツールバーを新しい行に表示する場合は、次のリストを入力します。
customToolbar1
all
newline
customToolbar2
かわりに、デフォルトのすべてのツールバーを使用せず、フォント、色および共通書式設定ボタンのみ使用し、これらのボタンを新しい行に表示する場合は、次のリストを入力します。
customToolbar1
customToolbar2
newline
font
color
formatCommon
stretch: 使用可能なすべての領域を埋めるために拡大されるspacerコンポーネントを追加して、次の名前付きファセット(またはデフォルトのツールバーの次のキーワード)がツールバーに右揃えで表示されるようにします。
inputFileコンポーネントを使用すると、ユーザーにファイルのアップロード機能および更新機能を提供できます。このコンポーネントを使用すると、ユーザーはローカル・ファイルを選択し、サーバー上の選択可能な場所にアップロードできます(ファイルをサーバーからユーザーにダウンロードするには、20.5.1項「ファイルをダウンロードするためのコマンド・コンポーネントの使用方法」を参照してください)。
inputFileコンポーネントにより、ファイルのアップロード時に標準のValueChangeEventイベントが送信され、ロード・プロセスが透過的に管理されます。inputFileコンポーネントのvalueプロパティは、ファイルのアップロード時に、org.apache.myfaces.trinidad.model.UploadedFileクラスのインスタンスに設定されます。
アップロード・プロセスを開始するには、まず、アップロードを許可するようにページのフォームを構成する必要があります。次に、図11-38に示すように、ファイルのアップロードに使用できるコマンド・ボタンなどのアクション・コンポーネントを作成します。
ファイルがアップロードされ、(最初のロードが成功した後またはその値が初期値として指定された後に)inputFileの値がnull以外の場合は、「更新」ボタンを作成できます。図11-39に示されているように、このボタンは「参照」ボタンのかわりに表示されます。これにより、ユーザーはinputFileコンポーネントの値を変更できます。
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注意: ファイルがアップロードされると、 |
readOnlyプロパティをtrueに設定すると、特定のファイルのみをロードできるようにコンポーネントを指定することもできます。図11-40に示すように、このモードでは、指定されたファイルのみをロードできます。
inputFileコンポーネントは、h:formタグまたはaf:formタグに配置できますが、どちらの場合も、ファイルのアップロードをサポートするようにformタグを設定必要があります。JSFの基本HTMLであるh:formを使用する場合は、enctypeをmultipart/form-dataに設定します。これにより、リクエストはサーバーへのファイル・アップロードをサポートするためのマルチパート・リクエストになります。ADF Facesのaf:formタグを使用している場合は、usesUploadをtrueに設定します。これは、enctypeをmultipart/form-dataに設定してファイル・アップロードをサポートするのと同じ機能を実行します。
ADF Facesフレームワークでは、ファイルの汎用アップロードが実行されます。アップロード後にファイルを処理(たとえば、xmlファイル、pdfファイルなどの処理)するには、actionListenerまたはアクション・メソッドを作成する必要があります。
inputFileコンポーネントのvalueは、org.apache.myfaces.trinidad.model.UploadedFileインタフェースのインスタンスです。このAPIを使用すると、ファイル名、MIMEタイプ、サイズだけでなく、ファイルの実際のバイト・ストリームを取得できます。
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注意: APIを使用して、ファイルのアップロード元に関するパス情報をクライアントから取得することはできません。 |
アップロードされたファイルは、ファイルとしてファイル・システムに格納できますが、メモリーに格納することもできます。この違いがAPIよって表面化されることはありません。フィルタを使用すると、リクエストの完了後、確実にUploadedFileコンテンツがクリーン・アップされます。このため、複数のリクエストにわたってUploadedFileオブジェクトを有効にキャッシュすることはできません。ファイルを保持する必要がある場合は、リクエストが完了する前にファイルを永続記憶域にコピーする必要があります。
たとえば、例11-10に示すように、ファイルを保存するかわりに、マネージドBeanをValueChangeEventイベントへのレスポンスとして使用し、ファイルのアップロードが成功したという内容のメッセージを追加します。
例11-10 アップロード・メッセージを表示するためのvalueChangeListenerの使用
JSF Page Code ----->
<af:form usesUpload="true">
<af:inputFile label="Upload:"
valueChangeListener="#{managedBean.fileUploaded}"/>
<af:commandButton text="Begin"/>
</af:form>
Managed Bean Code ---->
import javax.faces.application.FacesMessage;
import javax.faces.context.FacesContext;
import javax.faces.event.ValueChangeEvent;
import org.apache.myfaces.trinidad.model.UploadedFile;
public class ABackingBean
{
...
public void fileUploaded(ValueChangeEvent event)
{
UploadedFile file = (UploadedFile) event.getNewValue();
if (file != null)
{
FacesContext context = FacesContext.getCurrentInstance();
FacesMessage message = new FacesMessage(
"Successfully uploaded file " + file.getFilename() +
" (" + file.getLength() + " bytes)");
context.addMessage(event.getComponent().getClientId(context), message);
// Here's where we could call file.getInputStream()
}
}
}
また、例11-11に示すように、値をマネージドBeanに直接バインドすることでアップロードを処理できます。
例11-11 マネージドBeanへの値のバインド
JSF Page Code ---->
<af:form usesUpload="true">
<af:inputFile label="Upload:" value="#{managedBean.file}"/>
<af:commandButton text="Begin" action="#{managedBean.doUpload}"/>
</af:form>
Managed Bean Code ---->
import org.apache.myfaces.trinidad.model.UploadedFile;public class AManagedBean
{
public UploadedFile getFile()
{
return _file;
}
public void setFile(UploadedFile file)
{
_file = file;
}
public String doUpload()
{
UploadedFile file = getFile();
// ... and process it in some way
}
private UploadedFile _file;
}
Javaクラスは、inputFileコンポーネントにバインドする必要があります。このクラスにより、アップロードしたファイルの値が含まれます。
始める前に:
属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、11.9項「ファイルのアップロード機能の使用方法」を参照してください。
他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、11.1.2項「入力コンポーネントおよびフォームの追加機能」を参照してください。
inputFileコンポーネントを追加する手順:
入力ファイルの値を保持するJavaクラスを作成します。org.apache.myfaces.trinidad.model.UploadedFileインタフェースのインスタンスであることが必要です。
af:formコンポーネントを選択し、UsesUploadをtrueに設定します。
コンポーネント・パレットで、「テキストおよび選択」パネルから「入力ファイル」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
valueを手順1で作成したクラスに設定します。
ユーザーがマウスを値の上に移動するまでコンポーネントの値を読取り専用として表示する場合は、「外観」セクションを開き、EditableをonAccessに設定します。コンポーネントを常に編集可能にする場合は、alwaysを選択します。値を祖先コンポーネントから継承する場合は、inheritを選択します。
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注意:
|
コンポーネント・パレットで、「一般コントロール」パネルから任意のコマンド・コンポーネントをページにドラッグ・アンド・ドロップします。これは、アップロード・プロセスの開始に使用されます。
コマンド・コンポーネントが選択された状態で、actionListener属性を、アップロード後にファイルを処理するリスナーに設定します。
ADF Facesではアップロードされるファイルが(ディスクまたはメモリーに)一時的に格納されるため、アップロード・ファイルでハード・ドライブやメモリーを一杯にしようとするDoS攻撃を未然に防ぐため、デフォルトでは、許容される着信アップロード・リクエストのサイズが制限されています。デフォルトでは、1つのリクエストで最初の100KBがメモリーに格納されます。これが一杯になると、ディスク領域が使用されます。この場合も、デフォルトでは、すべてのファイルに対し、1つのリクエストで2,000KBのディスク領域に制限されます。これらの制限を超えると、フィルタによりEOFExceptionがスローされます。
ファイルは、デフォルトで、java.io.File.createTempFile()メソッドによって使用される一時ディレクトリに格納されます。これは通常、システム・プロパティjava.io.tmpdirによって定義されます。明らかに、これは一部のアプリケーションでは不十分であるため、例11-12に示すように3つのサーブレット・コンテキスト初期化パラメータを使用して、これらの値を構成できます。
例11-12 ファイルのアップロード・サイズおよびディレクトリを定義するパラメータ
<context-param>
<!-- Maximum memory per request (in bytes) -->
<param-name>org.apache.myfaces.trinidad.UPLOAD_MAX_MEMORY</param-name>
<!-- Use 500K -->
<param-value>512000</param-value>
</context-param>
<context-param>
<!-- Maximum disk space per request (in bytes) -->
<param-name>org.apache.myfaces.trinidad.UPLOAD_MAX_DISK_SPACE</param-name>
<!-- Use 5,000K -->
<param-value>5120000</param-value>
</context-param>
<context-param>
<!-- directory to store temporary files -->
<param-name>org.apache.myfaces.trinidad.UPLOAD_TEMP_DIR</param-name>
<!-- Use a TrinidadUploads subdirectory of /tmp -->
<param-value>/tmp/TrinidadUploads/</param-value>
</context-param>
<!-- This filter is always required; one of its functions is
file upload. -->
<filter>
<filter-name>trinidad</filter-name>
<filter-class>org.apache.myfaces.trinidad.webapp.TrinidadFilter</filter-class>
</filter>
org.apache.myfaces.trinidad.webapp.UploadedFileProcessorクラス全体をtrinidad-config.xml構成ファイルの<uploaded-file-processor>要素に置き換えることで、ファイルのアップロード・プロセスをカスタマイズできます。UploadedFileProcessorクラスを置き換えると、例11-12にリストされているパラメータは無関係になり、デフォルトのUploadedFileProcessorクラスによってのみ処理されます。
<uploaded-file-processor>要素は、oracle.adf.view.rich.webapp.UploadedFileProcessorインタフェースを実装するクラスの名前である必要があります。このAPIにより、個々のアップロード・ファイルが着信リクエストから取得される際に処理され、そのコンテンツを残りのリクエストで使用できるようになります。大部分のアプリケーションは、デフォルトのUploadedFileProcessorクラスで十分ですが、大規模ファイルのアップロードをサポートする必要のあるアプリケーションでは、リクエスト中にADF Facesで一時記憶域を処理するかわりに、ファイルをただちに最終的な宛先に格納することでパフォーマンスを向上させます。