Oracle® SQL Developer Microsoft SQL ServerおよびSybase Adaptive Serverからの移行のための追加情報 リリース3.0 B66848-01 |
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この章では、Oracle SQL Developer(SQL Developer)について説明します。内容は次のとおりです。
SQL Developerは、Microsoft SQL ServerまたはSybase Adaptive Server環境からOracle Databaseへのデータおよびアプリケーションの移行を簡略化するツールです。SQL Developerを使用すると、統合されたビジュアル環境にアプリケーション・システム全体(トリガーおよびストアド・プロシージャを含むデータベース・スキーマ)を迅速かつ簡単に移行できます。
注意: このマニュアルでは、特に指定がないかぎり、Microsoft SQL ServerはMicrosoft SQL Server 7.0、Microsoft SQL Server 2000またはMicrosoft SQL Server 2005を示します。また、Sybase Adaptive Serverは、Sybase Adaptive Server 12または15を示します。 |
SQL Developerを使用すると、Microsoft SQL ServerまたはSybase Adaptive ServerデータベースをOracle Databaseに移行できます。SQL Developerでは、移行プロセスを簡略化するため、直観的で有益なユーザー・インタフェースを使用しています。
SQL Developerは、リポジトリを使用して、移行情報を格納します。これによって、移行前のアプリケーションの元の状態を問い合せることができます。最初にアプリケーション・システムの移行可能なコンポーネントをリポジトリにロードしておくことによって、本番アプリケーションから切り離して作業できます。
また、SQL Developerは、変換中のコンポーネントの依存性に関する有効な情報を保存します。たとえば、SQL Developerは、ストアド・プロシージャによってアクセスされたすべての表の記録を保存します。この情報を使用して、指定した表を変更した場合の影響を把握できます。
SQL Developerには、主要となる機能およびMicrosoft SQL ServerおよびSybase Adaptive Serverの移行固有の機能が含まれています。SQL Developerを使用すると、次のことができます。
Oracle DatabaseへのMicrosoft SQL ServerまたはSybase Adaptive Serverデータベース全体の移行
Oracleへのグループ、ユーザー、表、主キー、外部キー、一意制約、索引、規則、チェック制約、ビュー、トリガー、ストアド・プロシージャ、ユーザー定義型および権限の移行
単一のOracle DatabaseへのMicrosoft SQL ServerまたはSybase Adaptive Serverの複数のソース・データベースの移行
ストアド・プロシージャ、トリガーまたはビューのパーサーのカスタマイズ
オフラインでのデータ・ロードのためのOracle SQL*LoaderおよびSQL ServerまたはSybase Adaptive ServerのBCPスクリプトの生成
ソース・データベースおよび移行先のOracle Databaseの説明の表示
移行の概要レポートの生成および表示
ユーザー、表、索引および表領域のカスタマイズ
デフォルトのデータ型のマッピング・ルールのカスタマイズ
ANSI準拠の名前の作成
Oracleの予約語などの競合の自動解消
Oracleモデルのオブジェクトの削除およびオブジェクト名の変更
SQL Developerの説明では、次の用語が使用されます。
依存性は、2つの移行エンティティ間の関連を定義する場合に使用します。たとえば、データベース・ビューは、データベース・ビューが参照する表に依存します。
宛先データベースは、SQL Developerによるソース・データベースのデータ・ディクショナリの移行先となるOracle Databaseです。
移行コンポーネントは、Oracle Databaseに移行できるアプリケーション・システムの一部です。移行コンポーネントの例として、表やストアド・プロシージャがあります。
移行エンティティは、移行コンポーネントのインスタンスです。EMP表は、移行コンポーネント表に属する移行エンティティです。
移行リポジトリは、SQL Developerがソース・データベースを移行するために必要な永続情報を格納するために使用する、Oracle Databaseに含まれる領域です。
ナビゲータ・ペインは、SQL Developerユーザー・インタフェースの一部で、Source ModelおよびOracle Modelを表示するツリー・ビューを含みます。
Oracle Modelは、Source Modelの情報から作成される一連のOracle Model表です。Oracle環境で生成された場合のソース・データベースが視覚的に表示されます。
プロパティ・ペインは、SQL Developerユーザー・インタフェースの一部で、ナビゲータ・ペインのいずれかのツリー・ビューで選択された移行エンティティのプロパティを表示します。
進捗ウィンドウは、SQL Developerユーザー・インタフェースの一部で、移行プロセスの進捗を示す、情報、エラーまたは警告のメッセージが含まれます。
Software Development Kit(SDK)は、ソフトウェア開発者が使用できるサービスを提供する、明確に定義された一連のアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)です。
ソース・データベースは、SQL Developerによって移行されるアプリケーション・システムのデータ・ディクショナリを含むデータベースです。ソース・データベースはOracle以外のデータベースで、Microsoft SQL Serverなどがあります。
Source Modelは、ソース・データベースのデータ・ディクショナリのレプリカです。Oracle SQL Developer Repositoryに格納され、SQL Developerによってソース・データベースのデータ・ディクショナリの内容とともにロードされます。