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Solaris のシステム管理 (上級編)     Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  端末とモデムの管理 (概要)

2.  端末とモデムの設定 (タスク)

3.  サービスアクセス機能によるシリアルポートの管理 (タスク)

シリアルポートの管理 (タスクマップ)

サービスアクセス機能 (SAF) の概要

SAF 全体の管理 (sacadm)

サービスアクセスコントローラ (SAC プログラム)

SAC の初期化プロセス

ポートモニターサービス管理 (pmadm)

ttymon ポートモニター

ポートの初期化プロセス

発着信両用サービス

TTY モニターとネットワークリスナーポートモニター

TTY ポートモニター (ttymon)

ttymon とコンソールポート

ttymon 固有の管理コマンド (ttyadm)

ネットワークリスナーサービス (listen)

listen 固有の管理コマンド (nlsadmin)

ttymon ポートモニターの管理

ttymon コンソールの端末タイプを設定する方法

ttymon コンソールの端末でボーレート速度を設定する方法

ttymon ポートモニターを追加する方法

ttymon ポートモニターのステータスを表示する方法

ttymon ポートモニターを停止する方法

ttymon ポートモニターを起動する方法

ttymon ポートモニターを無効にする方法

ttymon ポートモニターを有効にする方法

ttymon ポートモニターを削除する方法

ttymon サービスの管理 (タスクマップ)

ttymon サービスの管理

サービスを追加する方法

TTY ポートサービスのステータスを表示する方法

ポートモニターサービスを有効にする方法

ポートモニターサービスを無効にする方法

サービスアクセス機能の管理 (リファレンス)

SAF に関連付けられているファイル

/etc/saf/_sactab ファイル

/etc/saf/pmtab/_pmtab ファイル

サービスの状態

ポートモニターの状態

ポートの状態

4.  システムリソースの管理 (概要)

5.  システム情報の表示と変更 (タスク)

6.  ディスク使用の管理 (タスク)

7.  UFS 割り当て制限の管理 (タスク)

8.  システムタスクのスケジュール設定 (タスク)

9.  システムアカウンティングの設定と管理 (タスク)

10.  システムアカウンティング (リファレンス)

11.  システムパフォーマンスの管理 (概要)

12.  システムプロセスの管理 (タスク)

13.  システムパフォーマンスの監視 (タスク)

14.  ソフトウェアのトラブルシューティング (概要)

15.  システムメッセージの管理

16.  コアファイルの管理 (タスク)

17.  システムクラッシュ情報の管理 (タスク)

18.  ソフトウェアで発生するさまざまなトラブルシューティング (タスク)

19.  ファイルアクセスでのトラブルシューティング (タスク)

20.  UFS ファイルシステムの不整合解決 (タスク)

21.  ソフトウェアパッケージで発生するトラブルシューティング (タスク)

索引

ttymon ポートモニターの管理

ttymon のコンソール管理は、SMF で管理されるようになりました。svccfg コマンドを使用し、ttymon システムコンソールのプロパティーを設定します。今後も sacadm コマンドを使用して ttymon ポートモニターを追加、表示、削除、終了、起動、あるいは有効または無効にすることができます。

ttymon コンソールの端末タイプを設定する方法

この手順では、svccfg コマンドを使用してコンソールの端末タイプを変更する方法を説明します。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. svccfg コマンドを実行して、変更するサービスインスタンスのプロパティーを設定します。
    # svccfg -s console-login setprop ttymon/terminal_type = "xterm"

    xterm」とは、使用する端末タイプの例です。

  3. (オプション) サービスインスタンスを再起動します。
    # svcadm restart svc:/system/console-login:default

    注意

    注意 - サービスインスタンスを即座に再起動する場合は、コンソールからログアウトされます。サービスインスタンスを即座に再起動しない場合は、プロパティーの変更は、次回ログイン時にコンソールのプロンプトで適用されます。


ttymon コンソールの端末でボーレート速度を設定する方法

次の手順では、ttymon コンソールの端末でボーレート速度を設定する方法を示します。x86 ベースのシステムでのコンソール速度のサポートは、特定のプラットフォームに依存します。

SPARC ベースのシステムには、次のコンソール速度がサポートされています。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. システムタイプに適したボーレート速度を設定するには、eeprom コマンドを使用します。
    # eeprom ttya-mode=baud-rate,8,n,1,-

    たとえば、x86 ベースシステムのコンソールのボーレート速度を 38400 に変更するには、次のように入力します。

    # eeprom ttya-mode=38400,8,n,1,-
  3. /etc/ttydefs ファイルのコンソール行を次のように変更します。
    console baud-rate hupcl opost onlcr:baud-rate::console
  4. システムのタイプに合わせて、次の追加変更を行います。

    これらの変更はプラットフォームに依存することに注意してください。

    • SPARC ベースのシステム: /kernel/drv/options.conf ファイルでボーレート速度を変更します。

      ボーレートを 9600 に変更するには、次のコマンドを使用します。

      # 9600             :bd:
      ttymodes="2502:1805:bd:8a3b:3:1c:7f:15:4:0:0:0:11:13:1a:19:12:f:17:16";

      ボーレート速度を 19200 に変更するには、次のコマンドを使用します。

      # 19200            :be:
      ttymodes="2502:1805:be:8a3b:3:1c:7f:15:4:0:0:0:11:13:1a:19:12:f:17:16";

      ボーレート速度を 38400 に変更するには、次のコマンドを使用します。

      # 38400            :bf:
      ttymodes="2502:1805:bf:8a3b:3:1c:7f:15:4:0:0:0:11:13:1a:19:12:f:17:16";
    • x86 ベースのシステム: BIOS のシリアル切り替えが有効である場合にコンソール速度を変更します。コンソール速度を変更する方法は、プラットフォームに依存します。

ttymon ポートモニターを追加する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. ttymon ポートモニターを追加します。
    # sacadm -a -p mbmon -t ttymon -c /usr/lib/saf/ttymon -v `ttyadm
    -V` -y "TTY Ports a & b"
    -a

    ポートモニター追加用のオプションを指定します。

    -p

    mbmon をポートモニタータグとして指定します。

    -t

    ポートモニタータイプを ttymon として指定します。

    -c

    ポートモニターを起動するのに使用するコマンド文字列を定義します。

    -v

    ポートモニターのバージョン番号を指定します。

    -y

    ポートモニターのインスタンスを説明するコメントを定義します。

ttymon ポートモニターのステータスを表示する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. ttymon ポートモニターのステータスを表示します。
    # sacadm -l -p mbmon
    -l

    ポートモニターステータス表示用のフラグを指定します。

    -p

    mbmon をポートモニタータグとして指定します。

例 3-1 ttymon ポートモニターのステータスを表示する

この例では、mbmon と呼ばれるポートモニターを表示する方法を示します。

# sacadm -l -p mbmon
PMTAG  PMTYPE  FLGS RCNT STATUS    COMMAND
mbmon  ttymon  -    0    STARTING  /usr/lib/saf/ttymon #TTY Ports a & b
PMTAG

ポートモニター名が mbmon であることを示します。

PMTYPE

ポートモニターのタイプが ttymon であることを示します。

FLGS

次のフラグが設定されているかどうかを示します。

d

新しいポートモニターを有効にしません。

x

新しいポートモニターを起動しません。

ダッシュ (-)

フラグを設定しません。

RCNT

戻りカウント値を示します。0 の戻りカウントは、ポートモニターが失敗した場合でも再起動しないことを示します。

STATUS

ポートモニターの現在のステータスを示します。

COMMAND

ポートモニターを起動するコマンドを示します。

#TTY Ports a & b

ポートモニターを説明するコメントを示します。

ttymon ポートモニターを停止する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. ttymon ポートモニターを停止します。
    # sacadm -k -p mbmon
    -k

    ポートモニターを終了ステータスにするフラグを指定します。

    -p

    mbmon をポートモニタータグとして指定します。

ttymon ポートモニターを起動する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 終了状態の ttymon ポートモニターを起動します。
    # sacadm -s -p mbmon
    -s

    ポートモニターを起動ステータスにするフラグを指定します。

    -p

    mbmon をポートモニタータグとして指定します。

ttymon ポートモニターを無効にする方法

ポートモニターを無効にすると、以前から存在しているサービスをそのまま有効にするため、新しいサービスが起動できなくなります。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. ttymon ポートモニターを無効にします。
    # sacadm -d -p mbmon
    -d

    ポートモニターを無効ステータスにするフラグを指定します。

    -p

    mbmon をポートモニタータグとして指定します。

ttymon ポートモニターを有効にする方法

ttymon ポートモニターを有効にすると、そのモニターが新しい要求にサービスを提供できるようになります。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. ttymon ポートモニターを有効にします。
    # sacadm -e -p mbmon
    -e

    ポートモニターを有効ステータスにするフラグを指定します。

    -p

    mbmon をポートモニタータグとして指定します。

ttymon ポートモニターを削除する方法

ポートモニターを削除すると、それに関連するすべての構成ファイルが削除されます。


注 - ポートモニター構成ファイルは sacadm コマンドでは更新や変更ができません。ポートモニターを再構成するには、古いポートモニターを削除してから新しいポートモニターを追加してください。


  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. ttymon ポートモニターを削除します。
    # sacadm -r -p mbmon
    -r

    ポートモニターステータス削除用のフラグを指定します。

    -p

    mbmon をポートモニタータグとして指定します。