ソフトパーティションの概要

ディスクのストレージ容量が大きくなると、ディスクアレイによって Solaris システムに提供される論理デバイスが大きくなります。管理しやすいファイルシステムやパーティションのサイズを作成するため、ユーザーはディスクや論理ボリュームを 8 つ以上のパーティションに分割する必要がある場合があります。Solaris Volume Manager のソフトパーティション機能はこのニーズに対処します。

Solaris Volume Manager はディスクセットあたり最大 8192 の論理ボリュームをサポートできます。この数値には、ローカルまたは無指定のディスクセットも含まれます。Solaris Volume Manager は必要に応じて、動的にボリュームを構成します。

ソフトパーティションを使用して、ディスクスライスや論理ボリュームを必要な数だけのパーティションに分割できます。各区画または「ソフトパーティション」には、ストライプやミラーなど、他のストレージボリュームと同様に、名前を付ける必要があります。名前を付けたソフトパーティションには、これが別のボリュームに含まれていない限り、ファイルシステムなどのアプリケーションからアクセスできます。ボリュームに含まれたソフトパーティションには、直接アクセスできなくなります。

ソフトパーティションは、ディスクスライス上に直接配置することも、ミラー、ストライプ、RAID-5 ボリューム上に配置することもできます。ソフトパーティションは他のボリュームの上と下の両方に配置することはできません。たとえば、ソフトパーティション上にミラーのあるストライプを構築し、その上にソフトパーティションを構築することはできません。

ソフトパーティションはファイルシステムなどのアプリケーションからは 1 つの連続した論理ボリュームに見えます。ただし、実際には、ソフトパーティションは、基盤のメディアの任意の場所にある一連の「エクステント」から構成されています。ソフトパーティションに加えて、システムに重大な障害が発生した場合に復元を促進するために、ディスク上のエクステントヘッダー (「システム復元データ領域」ともいう) に、ソフトパーティションに関する情報が記録されます。