トップダウンボリューム作成の概要

トップダウンボリューム作成により、metassist コマンドを使用して、Solaris Volume Manager ボリューム構成を自動的に作成することができます。ディスクのパーティション分割、RAID-0 ボリュームの作成 (サブミラーとして)、ホットスペアプールおよびホットスペアの作成、および最終的なミラーの作成のプロセスを手動で実行する必要がなくなります。代わりに、metassist コマンドを発行して、ボリュームを作成できます。Solaris Volume Manager によって残りの手順が自動的に実行されます。

metassist コマンドを使用すると、1つのコマンドで Solaris Volume Manager のボリューム構成を作成できます。「サービス品質」の点から、ボリュームの特性を指定できます。サービス品質の特性とは、ボリュームで使用するハードウェアコンポーネントを指定することなく、metassist コマンドへの入力を使用して、以下を指定できることを意味します。

• ボリュームサイズ

• 冗長性のレベル (データのコピー数)

• ボリュームへのデータパス数

• 障害回復 (ボリュームがホットスペアプールに関連付けられているかどうか)

ボリュームは、コマンド行オプションや、コマンド行に指定する入力ファイルに、サービス品質によって指定することができます。

場合によっては、ボリューム特性やボリューム作成の制約を具体的に定義することが重要になります。そのような場合は、次の特性も指定できます。

• ボリュームタイプ (RAID-0 (連結) または RAID-0 (ストライプ) ボリュームなど)。

• 特定のボリュームで使用するコンポーネント。

• 使用できるコンポーネントまたは使用できないコンポーネント。

• 使用するコンポーネントの数。

• 作成中のボリュームのタイプに固有の詳細。詳細には、ストライプ、ミラーの読み取りポリシー、および類似の特性が含まれます。

ボリュームの名前、サイズ、コンポーネントを詳細に指定したい場合は、入力ファイルを使います。入力ファイルには、ボリュームリクエストファイルとボリューム仕様ファイルが含まれます。入力ファイルの使用方法の詳細については、「トップダウンボリューム作成のプロセス」を参照してください。

最後に、metassist コマンドを特定のディスクまたはパスに使用する (または使用しない) ように制限することができます。