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Trusted Extensions 管理者の手順     Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Trusted Extensions の管理の概念

2.  Trusted Extensions 管理ツール

3.  Trusted Extensions 管理者として開始 (タスク)

4.  Trusted Extensions システムのセキュリティー要件 (概要)

5.  Trusted Extensions でのセキュリティー要件の管理 (タスク)

6.  Trusted Extensions でのユーザー、権利、および役割 (概要)

7.  Trusted Extensions でのユーザー、権利、役割の管理 (タスク)

8.  Trusted Extensions でのリモート管理 (タスク)

9.  Trusted Extensions と LDAP (概要)

10.  Trusted Extensions でのゾーンの管理 (タスク)

11.  Trusted Extensions でのファイルの管理とマウント (タスク)

12.  トラステッドネットワーク (概要)

13.  Trusted Extensions でのネットワークの管理 (タスク)

14.  Trusted Extensions でのマルチレベルメール (概要)

15.  ラベル付き印刷の管理 (タスク)

ラベル、プリンタ、および印刷

Trusted Extensions でのプリンタと印刷ジョブ情報へのアクセス制限

ラベル付きプリンタ出力

ラベル付きの本文ページ

ラベル付きのバナーページとトレーラページ

セキュリティー情報の PostScript 印刷

プリンタモデルスクリプト

追加の変換フィルタ

Trusted Solaris 8 の印刷と Trusted Extensions との相互運用性

Trusted Extensions 印刷インタフェース (リファレンス)

Trusted Extensions での印刷の管理 (タスクマップ)

ラベル付き印刷の構成 (タスクマップ)

マルチレベルプリンタサーバーとそのプリンタを構成する

Sun Ray クライアント用にネットワークプリンタを構成する方法

ラベル付きシステムでカスケード印刷を構成する方法

シングルラベル印刷用にゾーンを構成する

Trusted Extensions クライアントがプリンタにアクセスできるようにする

プリンタに制限付きのラベル範囲を構成する

Trusted Extensions の印刷制限の引き下げ (タスクマップ)

印刷出力からラベルを削除する

ラベルなしのプリンタサーバーにラベルを割り当てる

すべての印刷ジョブからページラベルを削除する

特定のユーザーがページラベルを抑制できるようにする

特定のユーザーに対してバナーページとトレーラページを抑制する

Trusted Extensions でユーザーが PostScript ファイルを印刷できるようにする

16.  Trusted Extensions のデバイス (概要)

17.  Trusted Extensions でのデバイス管理 (タスク)

18.  Trusted Extensions での監査 (概要)

19.  Trusted Extensions のソフトウェア管理 (タスク)

A.  Trusted Extensions 管理の手引き

B.  Trusted Extensions マニュアルページのリスト

索引

ラベル付き印刷の構成 (タスクマップ)

次のタスクマップでは、ラベル付き印刷に関連する一般的な構成手順について説明します。


注 - プリンタクライアントは、Trusted Extensions のプリンタサーバーのラベル範囲内にあるジョブしか印刷できません。


タスク
説明
参照先
大域ゾーンから印刷を構成します。
大域ゾーンでマルチレベルプリンタサーバーを作成します。
システムのネットワーク用に印刷を構成します。
大域ゾーンでマルチレベルプリンタサーバーを作成し、ラベル付きゾーンでこのプリンタを使用できるようにします。
ラベル付きシステムと同じサブネット内のラベルなしシステム用に印刷を構成します。
ラベルなしシステムでネットワークプリンタを使用できるようにします。
ラベル付きゾーンから印刷を構成します。
ラベル付きゾーンに、シングルラベルのプリンタサーバーを作成します。
マルチレベル印刷クライアントを構成します。
Trusted Extensions ホストをプリンタに接続します。
プリンタのラベル範囲を制限します。
Trusted Extensions のプリンタを狭いラベル範囲に制限します。

マルチレベルプリンタサーバーとそのプリンタを構成する

Trusted Extensions のプリンタサーバーで管理されるプリンタは、本文ページ、バナーページ、およびトレーラページにラベルを印刷します。このようなプリンタは、プリンタサーバーのラベル範囲内にあるジョブを印刷できます。プリンタサーバーにアクセスできる任意の Trusted Extensions ホストが、サーバーに接続されたプリンタを利用できます。

始める前に

Trusted Extensions ネットワーク用のプリンタサーバーを決定します。このプリンタサーバー上の大域ゾーンで、システム管理者役割である必要があります。

  1. Solaris 管理コンソール を起動します。

    詳細は、「Solaris 管理コンソールでローカルシステムを管理する」を参照してください。

  2. 「ファイル」ツールボックスを選択します。

    ツールボックスのタイトルには、Scope=Files, Policy=TSOL が含まれています。

  3. プリンタサーバーのポート 515/tcp を使用して大域ゾーンを構成し、マルチレベル印刷を可能にします。

    ポートを大域ゾーンに追加して、プリンタサーバー用のマルチレベルポート (MLP) を作成します。

    1. 「トラステッドネットワークゾーン」ツールにナビゲートします。
    2. 「ゾーンの IP アドレスに対する多重レベルポート」で 515/tcp を追加します。
    3. 「了解」をクリックします。
  4. 接続されているすべてのプリンタの特性を定義します。

    コマンド行を使用します。印刷マネージャーの GUI は大域ゾーンでは機能しません。

    # lpadmin -p printer-name -v /dev/null \
    -o protocol=tcp -o dest=printer-IP-address:9100 -T PS -I postscript
    # accept printer-name
    # enable printer-name
  5. プリンタサーバーに接続されている各プリンタにプリンタモデルスクリプトを割り当てます。

    モデルスクリプトが、指定したプリンタでバナーページとトレーラページをアクティブにします。

    スクリプトについては、「プリンタモデルスクリプト」を参照してください。プリンタのドライバ名が Foomatic で始まる場合は、foomatic のモデルスクリプトを 1 つ指定します。1 つの行で次のコマンドを使用します。

    $ lpadmin -p printer \
     -m { tsol_standard | tsol_netstandard | 
          tsol_standard_foomatic | tsol_netstandard_foomatic }

    すべてのプリンタに対して、ADMIN_LOW から ADMIN_HIGH のデフォルトプリンタラベル範囲を使用する場合、ラベル構成はこれで完了です。

  6. 印刷を可能にするすべてのラベル付きゾーンで、プリンタを構成します。

    プリンタサーバーとして、大域ゾーンの all-zones IP アドレスを使用します。

    1. ラベル付きゾーンのゾーンコンソールにrootユーザーとしてログインします。
      # zlogin -C labeled-zone
    2. プリンタをゾーンに追加します。
      # lpadmin -p printer-name -s all-zones-IP-address
    3. (省略可能) プリンタをデフォルトとして設定します。
      # lpadmin -d printer-name
  7. 各ゾーンでプリンタをテストします。

    注 - Solaris 10 7/10 リリース以降、管理ラベルつまり ADMIN_HIGHADMIN_LOW のいずれかが付いたファイルでは、印刷時の本文ページに ADMIN_HIGH が印刷されます。label_encodings ファイル内の最大のラベルとコンパートメントが、バナーページとトレーラページにラベル付けされます。


    root として、および一般ユーザーとして、次の手順を実行します。

    1. コマンド行からプレーンファイルを印刷します。
    2. Beehive、ブラウザ、エディタなどのアプリケーションからファイルを印刷します。
    3. バナーページ、トレーラページ、およびセキュリティーバナーが正しく印刷されることを確認します。

参照

Sun Ray クライアント用にネットワークプリンタを構成する方法

この手順では、単一の all-zones インタフェースを持つ Sun Ray サーバーに PostScript プリンタを構成します。このサーバーの Sun Ray クライアントのすべてのユーザーがこのプリンタを利用できます。初期構成は大域ゾーンで行われます。大域ゾーンが構成された後、各ラベル付きゾーンがこのプリンタを使用するように構成されます。

始める前に

Trusted CDE のマルチレベルセッションにログインしている必要があります。

  1. 大域ゾーンでネットワークプリンタに IP アドレスを割り当てます。

    手順については、『System Administration Guide: Printing』の第 5 章「Setting Up Printers by Using LP Print Commands (Tasks)」を参照してください。

  2. Solaris 管理コンソール を起動します。
  3. admin_low テンプレートにプリンタを割り当てます。
    1. 「コンピュータとネットワーク」ツールで「セキュリティーテンプレート」をダブルクリックします。
    2. admin_low をダブルクリックします。
    3. 「テンプレートに割り当てるホスト」タブで、プリンタの IP アドレスを追加します。

      詳細は、左側のペインのオンラインヘルプを参照してください。

  4. 大域ゾーンの共有インタフェースにプリンタポートを追加します。
    1. 「コンピュータとネットワーク」ツールで「トラステッドネットワークゾーン」をダブルクリックします。
    2. global をダブルクリックします。
    3. 「共有 IP アドレスに対するマルチレベルポート」のリストに、ポート 515、プロトコル tcp を追加します。
  5. Solaris 管理コンソール 割り当てがカーネル内にあることを確認します。
    # tninfo -h printer-IP-address
       IP address= printer-IP-address
       Template = admin_low
    # tninfo -m global
       private: 111/tcp;111/udp;513/tcp;515/tcp;631/tcp;2049/tcp;6000-6050/tcp;
    7007/tcp;7010/tcp;7014/tcp;7015/tcp;32771/tcp;32776/ip
       shared: 515/tcp;6000-6050/tcp;7007/tcp;7010/tcp;7014/tcp;7015/tcp

    注 - 60557007 などの追加のプライベートおよび共有マルチレベルポート (MLP) は、Sun Ray の要件に対応しています。


  6. 印刷サービスが大域ゾーンで有効になっていることを確認します。
    # svcadm enable print/server
    # svcadm enable rfc1179
  7. システムが netservices limited を使用してインストールされている場合は、プリンタがネットワークにアクセスできるようにします。

    rfc1179 サービスは、localhost 以外のアドレスで待機する必要があります。LP サービスは名前付きパイプでのみ待機します。

    # inetadm -m svc:/application/print/rfc1179:default bind_addr=''
    # svcadm refresh rfc1179

    注 - netservices open を実行している場合、前述のコマンドにより「Error: "inetd" property group missing」というエラーが生成されます。


  8. すべてのユーザーが PostScript を印刷できるようにします。

    トラステッドエディタで /etc/default/print ファイルを作成し、次の行を追加します。

    PRINT_POSTSCRIPT=1

    Beehive や gedit などのアプリケーションでは、PostScript 出力が作成されます。

  9. すべての LP フィルタを印刷サービスに追加します。

    大域ゾーンで、次の C-Shell スクリプトを実行します。

    csh
        cd /etc/lp/fd/
        foreach a (*.fd)
            lpfilter -f $a:r -F $a
        end
  10. 大域ゾーンにプリンタを追加します。

    コマンド行を使用します。印刷マネージャーの GUI は大域ゾーンでは機能しません。

    # lpadmin -p printer-name -v /dev/null -m tsol_netstandard \
    -o protocol=tcp -o dest=printer-IP-address:9100 -T PS -I postscript
    # accept printer-name
    # enable printer-name
  11. (省略可能) プリンタをデフォルトとして設定します。
    # lpadmin -d printer-name
  12. 各ラベル付きゾーンでプリンタを構成します。

    プリンタサーバーとして、大域ゾーンの all-zones IP アドレスを使用します。all-zones NIC が仮想ネットワークインタフェース (virtual network interface、vni) である場合は、-s オプションの引数として vni の IP アドレスを使用します。

    1. ラベル付きゾーンのゾーンコンソールにrootユーザーとしてログインします。
      # zlogin -C labeled-zonename
    2. プリンタをゾーンに追加します。
      # lpadmin -p printer-name -s global-zone-shared-IP-address
    3. (省略可能) プリンタをデフォルトとして設定します。
      # lpadmin -d printer-name
  13. 各ゾーンでプリンタをテストします。

    注 - Solaris 10 7/10 リリース以降、管理ラベルつまり ADMIN_HIGHADMIN_LOW のいずれかが付いたファイルでは、印刷時の本文ページに ADMIN_HIGH が印刷されます。label_encodings ファイル内の最大のラベルとコンパートメントが、バナーページとトレーラページにラベル付けされます。


    root として、および一般ユーザーとして、次の手順を実行します。

    1. コマンド行からプレーンファイルを印刷します。
    2. Beehive、ブラウザ、エディタなどのアプリケーションからファイルを印刷します。
    3. バナーページ、トレーラページ、およびセキュリティーバナーが正しく印刷されることを確認します。

例 15-1 ネットワークプリンタのプリンタステータスの確認

この例では、管理者は大域ゾーンとラベル付きゾーンからネットワークプリンタのステータスを確認します。

global # lpstat -t
    scheduler is running
    system default destination: math-printer
    system for _default: trusted1 (as printer math-printer)
    device for math-printer: /dev/null
    character set
    default accepting requests since Feb 28 00:00 2008
    lex accepting requests since Feb 28 00:00 2008
    printer math-printer is idle. enabled since Feb 28 00:00 2008. available.
Solaris1# lpstat -t
   scheduler is not running
   system default destination: math-printer
   system for _default: 192.168.4.17 (as printer math-printer)
   system for math-printer: 192.168.4.17
   default accepting requests since Feb 28 00:00 2008
   math-printer accepting requests since Feb 28 00:00 2008
   printer _default is idle. enabled since Feb 28 00:00 2008. available.
   printer math-printer is idle. enabled since Feb 28 00:00 2008. available.

ラベル付きシステムでカスケード印刷を構成する方法

カスケード印刷では、Windows デスクトップセッションから Trusted Extensions のラベル付きゾーンインタフェースに印刷することができます。この際、物理インタフェースのゾーン IP アドレスは印刷スプーラとして動作します。物理インタフェースのゾーン IP アドレス上にあるマルチレベルポート (MLP) リスナーは、Trusted Extensions の印刷サブシステムに接続し、適切なラベルヘッダーとトレーラシートを付けてファイルを印刷します。

この手順により、ラベル付きシステムと同じサブネットにあるラベルなしシステムが、ラベル付きネットワークプリンタを使用できるようになります。rfc1179 サービスはカスケード印刷を処理します。カスケード印刷を許可するすべてのラベル付きゾーンでこの手順を実行する必要があります。

始める前に

「Sun Ray クライアント用にネットワークプリンタを構成する方法」の手順を完了しておきます。

  1. ラベル付きゾーンのゾーンコンソールにrootユーザーとしてログインします。
    # zlogin -C labeled-zonename
  2. 印刷/サーバーサービスで rfc1179 サービスの依存関係を削除します。
    labeled-zone # cat <<EOF | svccfg
          select application/print/rfc1179
          delpg lpsched
          end
       EOF
    labeled-zone # svcadm refresh application/print/rfc1179
  3. rfc1179 サービスが有効になっていることを確認します。
    labeled-zone # svcadm enable rfc1179
  4. ラベル付きゾーンが netservices limited を使用してインストールされている場合は、プリンタがネットワークにアクセスできるようにします。

    rfc1179 サービスは、localhost 以外のアドレスで待機する必要があります。LP サービスは名前付きパイプでのみ待機します。

    # inetadm -m svc:/application/print/rfc1179:default bind_addr=''
    # svcadm refresh rfc1179

    注 - netservices open を実行している場合、前述のコマンドにより「Error: "inetd" property group missing」というメッセージが生成されます。


  5. ラベル付きゾーンからカスケード印刷を構成します。
    labeled-zone # lpset -n system -a spooling-type=cascade printer-name

    このコマンドにより、ゾーンの /etc/printers.conf ファイルが更新されます。

  6. このラベル付きゾーンと同じサブネットにある Oracle Solaris システムをテストします。

    たとえば、Solaris1 システムをテストします。このシステムは、internal ゾーンと同じサブネットにあります。構成パラメータは次のようになります。

    • math-printer の IP アドレスは 192.168.4.6 です。

    • Solaris1 の IP アドレスは 192.168.4.12 です。

    • internal ゾーンの IP アドレスは 192.168.4.17 です。

    Solaris1# uname -a
    SunOS Solaris1 Generic_120011-11 sun4u sparc SUNW,Sun-Blade-1000
    Solaris1# lpadmin -p math-printer -s 192.168.4.17
    Solaris1# lpadmin -d math-printer
    
    Solaris1# lpstat -t
       scheduler is not running
       system default destination: math-printer
       system for _default: 192.168.4.17 (as printer math-printer)
       system for math-printer: 192.168.4.17
       default accepting requests since Feb 28 00:00 2008
       math-printer accepting requests since Feb 28 00:00 2008
       printer _default is idle. enabled since Feb 28 00:00 2008. available.
       printer math-printer is idle. enabled since Feb 28 00:00 2008. available.
    • lp コマンドをテストします。
      Solaris1# lp /etc/hosts
         request id is math-printer-1 (1 file)
    • Beehive などのアプリケーションやブラウザから印刷をテストします。
  7. このラベル付きゾーンと同じサブネットにある Windows 2003 サーバーをテストします。
    1. Windows サーバーでプリンタを設定します。

      「スタート」メニューの「設定」から、「プリンタと FAX」の GUI を使用します。

      次のようにプリンタ構成を指定します。

      • 「プリンタのインストール」

      • 「このコンピュータに接続されているローカルプリンタ」

      • 「新しいポートの作成」 – 「Standard TCP/IP Port」

      • 「プリンタ名または IP アドレス」 – 192.168.4.17 (ラベル付きゾーンの IP アドレス)

      • 「ポート名」 – デフォルトをそのまま使用

      • 「ポート情報がさらに必要です」 – デフォルトをそのまま使用

        • 「デバイスの種類」 = 「カスタム」

        • 「設定」 - 「プロトコル」 = 「LPR」

        • 「LPR 設定」 – 「キュー名」 = math-printer (UNIX キュー名)

        • 「LPR バイトカウントを有効にする」

      製造元、モデル、ドライバ、およびほかのプリンタパラメータを指定して、プリンタプロンプトを終了します。

  8. アプリケーションからプリンタを選択して、プリンタをテストします。

    たとえば、internal ゾーンと同じサブネットにある winserver システムをテストします。構成パラメータは次のようになります。

    • math-printer の IP アドレスは 192.168.4.6 です。

    • winserver の IP アドレスは 192.168.4.200 です。

    • internal ゾーンの IP アドレスは 192.168.4.17 です。

    winserver C:/> ipconfig
    Windows IP Configuration
       Ethernet adapter TP-NIC:
          Connection-specific DNS Suffix  . :
          IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.4.200
          Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
          Default Gateway . . . . . . . . . : 192.168.4.17

シングルラベル印刷用にゾーンを構成する

始める前に

ゾーンは、大域ゾーンと IP アドレスを共有しないようにします。大域ゾーンで、システム管理者役割になっている必要があります。

  1. ワークスペースを追加します。

    詳細については、『Trusted Extensions User’s Guide』の「How to Add a Workspace at a Particular Label」を参照してください。

  2. 新しいワークスペースのラベルを、そのラベルのプリンタサーバーとなるゾーンのラベルに変更します。

    詳細は、『Trusted Extensions User’s Guide』の「How to Change the Label of a Workspace」を参照してください。

  3. 接続するプリンタの特性を定義します。
    1. ゾーンのラベルで、印刷マネージャーを起動します。

      デフォルトでは、「PPD を使用」チェックボックスにチェックが付いています。システムで、プリンタの適切なドライバが検出されます。

    2. (省略可能) 異なるプリンタドライバを指定する場合は、次のようにします。
      1. 「PPD を使用」のチェックを外します。
      2. 異なるドライバを使用するプリンタの製造業者とモデルを定義します。

        印刷マネージャーで、最初の 2 つのフィールドに値を入力すると、ドライバ名は印刷マネージャーで決定されます。

        Printer Make   manufacturer
        Printer Model  manufacturer-part-number
        Printer Driver automatically filled in
  4. ゾーンに接続されている各プリンタにプリンタモデルスクリプトを割り当てます。

    モデルスクリプトが、指定したプリンタでバナーページとトレーラページをアクティブにします。

    スクリプトの選択については、「プリンタモデルスクリプト」を参照してください。プリンタのドライバ名が Foomatic で始まる場合は、foomatic のモデルスクリプトを 1 つ指定します。次のコマンドを使用します。

    $ lpadmin -p printer -m model

    接続されているプリンタは、そのゾーンのラベルでのみジョブを印刷できます。

  5. プリンタをテストします。

    注 - Solaris 10 7/10 リリース以降、管理ラベルつまり ADMIN_HIGHADMIN_LOW のいずれかが付いたファイルでは、印刷時の本文ページに ADMIN_HIGH が印刷されます。label_encodings ファイル内の最大のラベルとコンパートメントが、バナーページとトレーラページにラベル付けされます。


    root として、および一般ユーザーとして、次の手順を実行します。

    1. コマンド行からプレーンファイルを印刷します。
    2. Beehive、ブラウザ、エディタなどのアプリケーションからファイルを印刷します。
    3. バナーページ、トレーラページ、およびセキュリティーバナーが正しく印刷されることを確認します。

参照

ラベル付き出力を禁止する – 「Trusted Extensions の印刷制限の引き下げ (タスクマップ)」

Trusted Extensions クライアントがプリンタにアクセスできるようにする

初期設定では、プリンタサーバーが構成されているゾーンしかそのプリンタサーバーのプリンタに出力できません。ほかのゾーンおよびほかのシステムについては、システム管理者がそれらのプリンタへのアクセスを明示的に追加する必要があります。次のような場合が考えられます。

始める前に

ラベル範囲またはシングルラベルでプリンタサーバーが構成されており、それに接続されたプリンタが構成されています。詳細は、次を参照してください。

大域ゾーンでシステム管理者役割であるか、その役割になれる必要があります。

  1. システムがプリンタにアクセスできるようにする手順を完了します。
    • プリンタサーバーではないシステム上の大域ゾーンが、プリンタアクセスのためにほかのシステムの大域ゾーンを使用するように構成します。
      1. プリンタにアクセスできないシステムで、システム管理者役割になります。
      2. Trusted Extensions のプリンタサーバーに接続されているプリンタへのアクセスを追加します。
        $ lpadmin -s printer
    • ラベル付きゾーンが大域ゾーンを使ってプリンタにアクセスできるように構成します。
      1. 役割ワークスペースのラベルを、ラベル付きゾーンのラベルに変更します。

        詳細は、『Trusted Extensions User’s Guide』の「How to Change the Label of a Workspace」を参照してください。

      2. プリンタへのアクセスを追加します。
        $ lpadmin -s printer
    • ラベル付きのゾーンがほかのシステムのラベル付きゾーンを使ってプリンタにアクセスできるように構成します。

      ゾーンのラベルは同一である必要があります。

      1. プリンタにアクセスできないシステムで、システム管理者役割になります。
      2. 役割ワークスペースのラベルを、ラベル付きゾーンのラベルに変更します。

        詳細は、『Trusted Extensions User’s Guide』の「How to Change the Label of a Workspace」を参照してください。

      3. リモートのラベル付きゾーンのプリンタサーバーに接続されているプリンタへのアクセスを追加します。
        $ lpadmin -s printer
    • ラベル付きのゾーンが、ラベルなしプリンタサーバーを使ってプリンタにアクセスするように構成します。

      ゾーンのラベルは、プリンタサーバーのラベルと同一である必要があります。

      1. プリンタにアクセスできないシステムで、システム管理者役割になります。
      2. 役割ワークスペースのラベルを、ラベル付きゾーンのラベルに変更します。

        詳細は、『Trusted Extensions User’s Guide』の「How to Change the Label of a Workspace」を参照してください。

      3. 任意のラベル付きのプリンタサーバーに接続されているプリンタへのアクセスを追加します。
        $ lpadmin -s printer
  2. プリンタをテストします。

    Solaris 10 7/10 リリース以降、管理ラベル (ADMIN_HIGH または ADMIN_LOW) が付いたファイルでは、印刷出力の本文に ADMIN_HIGH が印刷されます。label_encodings ファイル内のもっとも高い値のラベルとコンパートメントが、バナーページとトレーラページにラベル付けされます。

    大域ゾーンの root と役割、およびラベル付きゾーンの root、役割、および一般ユーザーに対して印刷が正しく機能することを、すべてのクライアント上でテストします。

    1. コマンド行からプレーンファイルを印刷します。
    2. Beehive、ブラウザ、エディタなどのアプリケーションからファイルを印刷します。
    3. バナーページ、トレーラページ、およびセキュリティーバナーが正しく印刷されることを確認します。

プリンタに制限付きのラベル範囲を構成する

デフォルトのプリンタラベル範囲は ADMIN_LOW から ADMIN_HIGH までです。この手順では、Trusted Extensions のプリンタサーバーで制御されるプリンタのラベル範囲を狭めます。

始める前に

大域ゾーンでセキュリティー管理者役割になります。

  1. デバイス割り当てマネージャーを起動します。
    • トラステッドパスメニューから「デバイスを割り当てる (Allocate Device)」オプションを選択します。
    • Trusted CDE では、フロントパネルの「ツール」サブパネルから「デバイス割り当てマネージャー」アクションを起動します。
  2. 「デバイス管理」ボタンをクリックして、「デバイス割り当て」の 「管理」ダイアログボックスを開きます。
  3. 新しいプリンタの名前を入力します。

    システムにプリンタが接続されている場合は、プリンタの名前を検出します。

  4. 「構成」ボタンをクリックして、「デバイス割り当て」の 「構成」ダイアログボックスを開きます。
  5. プリンタのラベル範囲を変更します。
    1. 「最小ラベル」ボタンをクリックして、最小ラベルを変更します。

      ラベルビルダーからラベルを選択します。ラベルビルダーの詳細は、「Trusted Extensions のラベルビルダー」を参照してください。

    2. 「最大ラベル」ボタンをクリックして、最大ラベルを変更します。
  6. 変更を保存します。
    1. 「構成」ダイアログボックスの「了解」をクリックします。
    2. 「管理」ダイアログボックスの「了解」をクリックします。
  7. デバイス割り当てマネージャーを閉じます。