Oracle® Real User Experience Insightユーザーズ・ガイド 12cリリース2 (12.1.0.3) for Linux x86-64 B70760-01 |
|
![]() 前 |
![]() 次 |
この章では、監視対象トラフィックのレポートを情報要件に合うように最適化する方法について説明します。また、ネットワーク環境で使用するCookieテクノロジの仕様、名前付きWebサーバーとクライアント・グループの使用方法、および様々な高度な機能(ルール順序設定やデータ保存ポリシーなど)についても説明します。
監視対象のネットワーク・トラフィックの概要を開くには、「システム」→「ステータス」→「データ処理」の順に選択します。RUEIのデプロイメントで処理中のシステムのリストが表示されます。例を図12-1に示します。
ヒット、ページ、セッション処理、システム・ロードに関する情報を表示する必要があるシステムをクリックしてください。例を図12-2に示します。
「パフォーマンス」タブの「使用可能なリソース使用率(%)」項目は、現在の処理レベルを示します。この値が100%に近づくと、データの処理に遅延が発生し始め、データをリアルタイムで処理できなくなります。
この機能はアプリケーション・ロジックに基づいているため、表示されるレポートには非アプリケーション(スイート、サービス、SSOなど)のトラフィックは示されません。
重要: RUEIが監視しているトラフィックに関して正確にレポートするには、このトラフィック・サマリーを定期的に確認することを強くお薦めします。必要であれば、RUEIの構成を確認して適切なものにしてください。たとえば、他のCookieテクノロジを追加します。また、システムでセッションを追跡できない場合は、ユーザー・フローも適切に追跡できません(ユーザー・フロー・レポートではセッションの追跡が必要になるため)。 |
RUEIによってユーザーのWeb環境を正確に監視するには、RUEIがユーザーのWebサイトで使用されているCookieテクノロジを把握している必要があります。Cookieテクノロジは標準的なテクノロジ(ASPやColdFusionなど)かカスタム実装のいずれかになります。カスタム実装の場合には、関連する情報をシステムに提供する必要があります。
Cookieテクノロジは、特定のアプリケーションおよびスイートの他、グローバル・セッション・トラッキングにも指定できます。アプリケーション固有のセッション・トラッキング定義は、グローバル・セッション・トラッキングの設定よりも優先されることに注意してください。監視に使用するアプリケーション固有のCookieテクノロジおよびグローバルCookieテクノロジはそれぞれ最大9個まで定義できます。
アプリケーション固有のCookieテクノロジの指定
次を実行します。
「構成」、「アプリケーション」または「スイート」の順に選択し、必要なアプリケーションを選択します。「アプリケーション概要」が表示されます。「拡張」タブ→「セッション・トラッキング」タブの順にクリックします。
「新規cookieの追加」または既存のCookie定義をクリックします。図12-3に示すようなダイアログが表示されます。
Web環境で使用しているCookieテクノロジを「Cookieタイプ」メニューから選択します。非標準テクノロジを使用している場合は、(カスタム)を選択し、組織で使用しているCookieの名前を指定します。ワイルドカード文字(*)をCookie名の一部として指定できます。Cookie名では大文字と小文字が区別されることに注意してください。
(URL引数)を選択した場合は、組織で使用しているURL引数の名前を指定する必要があります。セッションの追跡でのURL引数の使用方法は、付録B「Cookieの構造」に記載されています。
次に、「保存」をクリックします。変更は、少しの間隔(通常5分から10分)を置いて適用され、さらにその少し後にレポータ・システムに表示されます。
グローバルCookieテクノロジの指定
次を実行します。
「構成」→「アプリケーション」→「グローバル・セッション・トラッキング」の順に選択します。このオプションを使用できるのは管理者のみです。現在定義されているグローバルCookie設定が表示されます。例を図12-4に示します。
「新規Cookieの追加」または既存のCookie定義をクリックします。手順は、前述の手順と同じです。
「セッション・トラッキング・フォールバック」設定の使用方法の詳細は、12.2.2項「代替セッション追跡メカニズムの指定」に記載されています。
複数の構成されたCookie
複数の構成されたCookieが同じヒットで検出されると、RUEIは、複数のCookie値を持つすべてのヒットを単一のユーザー・セッションにマージします。たとえば、3つのヒットが次のCookie値を持つ状況を考えてみます。
hit1: CookieA=123; hit2: CookieB=321;CookieA=123; hit3: CookieB=321;
この場合、すべての3つのヒットは、同じユーザー・セッションに属するとみなされます。
前述のように、セッションの追跡はCookieに基づいて行います。ただし、Cookieが適していない状況または使用できない状況があります。たとえば、次の状況について考えてみます。
Cookieがヒットごとに変化する場合(たとえば、ObSSOCookie
のケース)。
Cookieに設定されているパスがアプリケーションの一部にしか対応しない場合。
Webサーバーで構成されているプライバシ・ポリシーのためにCookieの使用が無効な場合。
セッションの追跡のために適切なCookieがない場合は、JavaScriptを使用してクライアント側のCookieメカニズムを実装することをお薦めします。
クライアント側のCookieメカニズムの構成
次を実行します。
該当するログイン・ページに次のようなコードを追加します。
<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript">if(document.cookie.indexOf('track
=')==-1){document.cookie ='track
='+parseInt(Math.random()*2147418112)+new Date().getTime()+';path=/;domain='+document.location.host.substring( document.location.host.lastIndexOf('.', document.location.host.lastIndexOf('.') - 1)) ;}</SCRIPT>
前述のコードは情報提供のみを目的としています。特定の要件に応じて変更が必要になる場合があります。
「構成」→「アプリケーション」→「セッション・トラッキング」の順に選択します。「新規Cookieの追加」をクリックします。図12-5に示すダイアログが表示されます。
Cookieテクノロジ(カスタム)を「Cookieタイプ」メニューから選択し、適切なCookie名を指定します。前のJavaScriptコードではCookie名はtrack
です。これはログイン・ページのJavaScriptコードに指定した名前と一致する必要があります。使用できるのは英数字のみです。また、ヘッダー・サイズを最小限にするためにCookie名は10文字以下にすることをお薦めします。次に、「保存」をクリックします。
Cookieの構成の確認
Cookie構成が正しく追跡されることを確認する手順は、次のとおりです。
ブラウザですべてのCookieを消去します。
監視対象のアプリケーションに(再)ログインします。
いくつかのページ表示を実行します。
監視対象のアプリケーションからログアウトします。
少なくとも10分間待機します。
RUEIレポータ環境を開き、「データの参照」を選択し、「すべてのセッション」グループを開いて「セッション診断」を選択します。記録されたセッション(ユーザーID別または時間別)を探します。アプリケーションについてフィルタリングできます。
セッションを開き、ログイン・ページ以外にページ・ビューがあることを確認します。これで、セッションIDがログイン後に保存されていることが確認されます。
Cookieテクノロジを指定しない場合は、クライアント・ネットワークとクライアント・ブラウザの組合せを使用してセッションを追跡します(デフォルト)。ただし、この方法が環境に適していない場合は、代替追跡メカニズムとしてクライアントIPアドレスを使用できます。
代替セッション追跡メカニズムを指定する手順は、次のとおりです。
「構成」→「アプリケーション」→「セッション・トラッキング」の順に選択します。現時点で定義されているCookieの設定が表示されます。現時点で定義されているセッション追跡の代替メカニズムをクリックします。図12-6に示すダイアログが表示されます。
「トラッキング・メカニズム」メニューを使用して、クライアント・ネットワークとブラウザの組合せを使用する(デフォルト)かクライアントIPアドレスを使用するかを指定します。
次に、「保存」をクリックします。行った変更は、即座に有効になります。
代替セッション追跡メカニズムの選択
どちらの代替メカニズムを使用するかを検討するとき、外部用アプリケーションではデフォルトのネットワークとブラウザの組合せを使用し、内部用アプリケーションではクライアントIPアドレスを使用するのが原則です。同じプロキシ・サーバーで複数のユーザーが存在する場合は、デフォルトの代替メカニズムの使用をお薦めします。ただし、この場合は、すべてのユーザーが1つのセッションに記録されることに注意してください。通常、次の状況ではクライアントIPアドレス・メカニズムの使用をお薦めします。
すべてのユーザーに一意のIPアドレスがある場合。アプリケーションごとに、クライアントIPアドレスをTCPパケットから取得するか、特定のHTTPリクエスト・ヘッダーから取得するかを指定できることに注意してください。この詳細は、付録P「NATトラフィックの監視」に記載されています。
組織で定められたブラウザが使用されている場合。つまり、標準のバージョンおよびプラグインの標準ブラウザ(Internet ExplorerまたはMozilla Firefoxなど)。
管理対象のアプリケーションの一部(またはすべて)が部分的にJavaで実装されている場合。Oracle E-Business Suite(EBS)は、このようなアプリケーション・アーキテクチャの例です。このようなアプリケーションでは、クライアントIPアドレス・メカニズムの使用により、Javaとクライアント・リクエストの両方が同じレポート・セッションに表示されないようになります。
重要: ネットワーク・トラフィックの正確なレポートのため、Webサイトで使用するCookieテクノロジを正確に指定することを強くお薦めします。また、ビジター・セッションの追跡に指定するCookieがブラインディングされないようにしてください。ブラインディングが行われると、Cookieに基づくセッション作成が失敗します。 |
名前付きサーバー機能を使用すると、監視対象Webサイトでのサーバーの使用状況を詳細に洞察することができます。この機能を使用すると、サーバーIPアドレスの範囲を1つのWebサーバー・グループおよび個別のWebサーバーに割り当てることが可能です。たとえば、サーバー・グループとして部門またはデータ・センターを使用し、そのグループに属する特定のWebサーバー名をサーバー名として指定できます。これにより、問題(ページの失敗など)が発生したときに、該当するWebサーバーの場所を簡単に特定できます。名前付きサーバー機能を使用できるのは、完全なITユーザー・アクセスを持つユーザーのみです(表14-2を参照)。
サーバー情報の表示
監視中に収集したWebサーバー情報は、データ・ブラウザで、全ページ、キー・ページ、全機能、失敗した機能グループ、失敗したURL、失敗したページおよび遅いURLグループの各項目別に表示できます。サーバーのIPには指定したIPアドレスが表示され、サーバー・グループにはグループ名が表示されます。サーバー・グループにズーム・インすると、そのグループを構成する個々のWebサーバー名を表示できます。さらにズーム・インすると、そのWebサーバーに割り当てられた単一のIPアドレスを表示できます。
名前付きサーバーIDのソース
名前付きサーバーをレポートするとき、デフォルトではサーバーのIPアドレスはIPパケットからフェッチされます。しかし、WebサーバーがNATデバイスの前面に配置されている場合は、特定のHTTPヘッダーやCookieなどからIPアドレスが取得される方が便利なこともあります。そのため、IPアドレスを取得するソースを階層として指定することができます。グループおよびサーバー名には、類似のソース・スキームを指定することもできます。これらのスキームから値が生成されないときに使用する代替識別情報も定義できます。
Webサーバーを識別およびレポートする方法を定義するには、次の手順を実行します。
「構成」→「一般」→「指定サーバー」の順に選択します。次のいずれかのオプションを選択します。
IPアドレス・ソース: このオプションを使用して、サーバーのIPアドレスを取得するソースを指定します。
名前付きソース: このオプションを使用して、サーバー名を取得するソースを指定します。
グループ・ソース: このオプションを使用して、サーバーのグループ名を取得するソースを指定します。
識別代替: このオプションを使用して、定義されたソースから取得できない場合にサーバーIDに使用するIPアドレス範囲、グループおよび名前を指定します。このオプションの使用方法の詳細は、12.2.2項「代替セッション追跡メカニズムの指定」に記載されています。
「新規ソースの追加」をクリックします。図12-7に示すようなダイアログが表示されます。
「ソース・タイプ」と「ソース値」のフィールドを使用して、選択した項目に使用する識別スキームを指定します。表12-1に、使用可能なオプションを示します。次に、「保存」をクリックします。
ルーリング機能を作成すると、それを使用して、新規作成する定義を調整する追加の一致ルールを指定できます。この詳細は、8.2.3項「規則指定機能の使用方法」に記載されています。
サーバーの識別情報として定義されるソースは、リストに出現する順序で評価される点に注意してください。必要な場合は、項目のコンテキスト・メニューで「上に移動」と「下に移動」のオプションを使用して、リストでの位置を変更できます。
指定されたソースからサーバーの情報を取得できない場合に使用する、サーバー識別方法を定義することができます。これをサーバー識別代替と言います。識別の代替方法を定義するには、次の手順を実行します。
「構成」、「一般」、「指定サーバー」、「識別代替」の順に選択します。「新規サーバーの追加」をクリックします。図12-8に示すダイアログが表示されます。
ネットマスクで限定した一連のIPアドレス(または特定のIPアドレス)および関連するWebサーバーとグループ名を指定します。次に、「保存」をクリックします。
重要: 指定するIPアドレスとネットマスクの組合せは、一意である必要があります。また、ネットマスクだけ異なる重複したIPアドレスを指定した場合、レポートの目的には固有性の高い方が使用されます。 |
代替識別のリストのアップロード
オプションで、「アップロード」をクリックすると、現在定義されている代替識別情報に、代替識別情報のリストをマージすることができます。リストのファイルでは1行が1エントリである必要があり、各サーバーに関する情報(図12-8のように表示される情報)はタブで区切っておく必要があります。マージしたファイル内にすでに定義されているサーバー識別情報の定義がある場合には、その既存の定義が上書きされます。
ビジターのIPアドレスに関連する情報の拡張が必要な場合もあります。イントラネットのトラフィックを監視しているときに、ユーザー独自のクライアント分類を使用する必要がある場合に、これは特に便利です。
この機能を使用する手順は、次のとおりです。
「構成」→「一般」→「指定クライアント」の順に選択します。現時点で定義されている名前付きサーバーがリストされます。「追加」をクリックします。このオプションを使用できるのは、ITの完全なアクセス権限を持つユーザーのみです。図12-9に示すダイアログが表示されます。
このダイアログ内のフィールドを使用して、ネットマスクで限定した一連のIPアドレスまたは単一のIPアドレス、クライアントおよび関連するグループ(たとえば会社の部門)を指定します。次に、「保存」をクリックします。
重要:
指定するIPアドレスとネットマスクの組合せは、一意である必要があります。また、ネットマスクだけ異なる重複したIPアドレスを指定した場合、レポートの目的には固有性の高い方が使用されます。
オプションの「アップロード」をクリックすると、名前付きクライアントのリストを現時点で定義されているリストとマージできます。リストのファイルでは1行が1エントリである必要があり、各クライアントに関する情報(図12-9のように表示される情報)はタブで区切っておく必要があります。新しくマージするファイルの中に、すでに定義されている名前付きクライアントが含まれている場合は、既存の定義が上書きされるため、注意してください。
定義を変更した名前付きクライアント・グループは、少しの間隔(通常5分から10分)を置いて適用され、さらにその少し後にレポータ・システムに表示されます。
表3-3に記載されている遅いURLおよび遅い関数データ・グループは、関数コールのエンドツーエンド時間に基づいて、システムにより検出された、5分間での最も遅い5000のオブジェクトに関してレポートします。デフォルトでは、オブジェクトおよび関数コールには、それぞれのビューにレポートされる、少なくとも2000ミリ秒のエンドツーエンド時間が指定されている必要があることに注意してください。ただし、このしきい値は、レポート要件に合うように変更できます。
遅いレポートしきい値の変更
次を実行します。
「構成」、「一般」、「詳細設定」、「URLの処理」、「遅いURLおよび関数コールのしきい値」の順に選択します。図12-10に示すダイアログが表示されます。
オブジェクトまたは関数コールが遅いと判断されるまでに必要なエンドツーエンド時間(ミリ秒単位)を指定します。次に、「保存」をクリックします。
ヒットの失敗は、失敗したURLグループの中に記録されます。ヒットの失敗は広範な理由で発生し得るため、どのようなヒットの失敗を記録するのかを設定しておく必要があります。たとえば、リモート・ロボット検索に関連したインシデントの記録が必要になることはほぼありません。次を実行します。
「構成」、「一般」、「詳細設定」、「URLの処理」、「失敗したURLの無視」の順に選択します。このオプションを使用できるのは管理者のみです。図12-11に示すようなダイアログが表示されます。
失敗したURLビュー内で無視する必要のあるファイル名を指定します。つまり、これらがエラーとして表示されないようにします。ファイル名定義内のディレクトリ情報はすべて無視され、定義されたファイルはリストされたオブジェクトURLからも削除されます。無視する必要のあるファイル名を新たに定義するには、「追加」をクリックします。また、定義されたファイルの右側にある「削除」 アイコンをクリックすると、無視するファイルのリストからそれが削除されます。
インストール時に、2つのデフォルト・ファイル(robots.txt
およびfavicon.ico
)が自動的に構成されます。次に、「保存」をクリックします。この設定への変更は10分後に適用されます。この少し後に、指定した変更がレポータ・インタフェースに表示されます。
最低レベルのページURLディメンションに、URL引数をすべて記録するか、一部を記録するか、または記録しないかを設定できます。次を実行します。
「構成」→「一般」→「詳細設定」→ページURL処理→「ページURL引数のフィルタ」の順に選択します。このオプションを使用できるのは管理者のみです。図12-12に示すダイアログが表示されます。
「引数フィルタ」メニューを使用して適切なフィルタを選択します。デフォルトは「すべて許可」です。つまり、引数がすべて記録されます。次に、「次へ」をクリックします。
「一部を許可」フィルタを選択した場合は、続くダイアログで、どの引数を記録するかを指定する必要があります。複数ある引数はアンパサンド(&)記号で区切ります。次に、「次へ」をクリックします。
新しい設定は10分後に適用されます。その少し後に、指定した変更がレポータ・インタフェースに表示されます。
注意: ユーザーのページURLにセッション引数またはその他任意の引数が含まれる場合は、この機能を使用することをお薦めします。この機能を使用しない場合は、ページベース・ビュー(全ページまたは失敗したURLなど)の内容が非常に大きくなることがあります。 |
RUEIでは、セッション情報は「すべてのセッション」グループ内でレポートされます。この機能では、ビジターのセッションに関する情報はセッション開始後約5分で表示されます。デフォルトでは、ビジターが活動しない時間が、定義されたセッション・アイドル時間(デフォルトは60分)を超えた場合に、ビジター・セッションが終了したとみなされます。
セッションのレポートを最適化するために、「セッション・アイドル時間」の詳細設定を使用して、ビジターのセッションが終了したとみなされる非アクティブな期間(分)を指定します。デフォルトは60分です。
重要: この設定は、システムのパフォーマンスおよびレポートされるデータの精度に影響することがあるため、Oracleサポート・サービスのアドバイスを受けた場合のみ変更することを強くお薦めします。 |
セッション設定の指定
セッションをレポートするときに使用するアイドル時間を指定する手順は、次のとおりです。
「構成」→「一般」→「詳細設定」→「セッション処理」→「セッション・アイドル時間」の順に選択します。図12-13に示すダイアログが表示されます。
ビジターが非アクティブになってからセッションが終了したとみなされるまでの時間(分)を指定します。デフォルトは60分です。次に、「保存」をクリックします。
この設定は、変更すると、5分以内に有効になります。
デフォルトでは、RUEI内でアプリケーション、SSO、プロファイル、スイートおよびサービスの各フィルタで一致が行われる順序は、定義に指定されている詳細のレベルによって決まります。つまり、最も多くの情報が指定されている定義が最初に適用されます。ただし、フィルタの適用順序の変更が必要になる場合があります。
たとえば、ドメインshop.oracle.comのネットワーク・トラフィックを監視するとします。また、2つのアプリケーション(ドメインshop*用に1つおよびドメイン*oracle*用に1つ)を定義しておきます。文字列*oracle*は、文字列shop*より長いため、最初に適用されます。ただし、ドメインshop*のページIDを優先する必要があるとします。ルール順序設定機能を使用すると、デフォルトのルール一致順序を、必要なドメインのページを適用する順序で上書きできます。
注意: デフォルトのルール順序設定を使用すること、およびアプリケーション、SSOプロファイル、スイートおよびサービスが相互排他的になるように十分な情報を使用してそれぞれを定義することをお薦めします。 |
ルール順序設定機能を使用する手順は、次のとおりです。
「構成」タブをクリックし、「構成」メニュー・オプションを選択してから「ルーリング順序の編集」オプションを選択します。このオプションを使用できるのは、ITユーザーで「完全」アクセス権限を持つユーザーのみであることに注意してください。図12-14に示すダイアログが表示されます。
「自動ルール順序」チェック・ボックスを使用して、現在定義されているアプリケーション、SSO、プロファイル、スイートおよびサービスからルール順序設定を自動的に導出するかどうかを指定します。前述のように、デフォルトでは、最も多くの情報が指定されている定義が最初に適用されます。「上へ」および「下へ」コントロールを使用してルールの適用順序を指定すると、このチェック・ボックスの選択が自動的に解除されます。このチェック・ボックスを再び選択すると、フィルタ順序設定が自動的にデフォルトにリセットされます。
行った変更は即座に有効になります。次に、「閉じる」をクリックします。
重要: デフォルトのルール順序設定を変更してから、新規のアプリケーション、SSOプロファイル、スイートまたはサービスを定義すると、関連付けられているフィルタが現在のルール順序設定の最下部に即座に配置されます。このため、新規フィルタの作成後には必ずルール順序設定を確認してください。 |
データ・ブラウザ内に特定データとそのデータに基づくレポートを表示できるかどうかは、コレクタ・システムおよびレポータ・システムで使用可能なディスク領域の量、およびレポータ・システムで使用可能なデータベース領域の量によって異なります。これを図12-15に示します。
監視中に収集されたデータは、まず、コレクタ・システムに格納されているログ・ファイルに書き込まれます。これらのファイルはレポータにコピーされて処理され、データ・ブラウザおよびレポートで表示可能な多次元のデータ構造を持つデータベースに移入されます。これらの一時ログ・ファイルは、3日後にはコレクタ・システムから自動的に削除され、レポータ・システムからは7日後に削除されます(デフォルト)。データ・マスキング・オプション(13.6項「ユーザー情報のマスキング」を参照)を指定すると、機密情報のログを省略することができます。
ログ・ファイルは、セッション完全再生(FSR)データ・ストアを作成するために使用されます。これらのファイルは、定期的にフィルタリングされ、エラー・ページ再生(EPR)データ・ストアが作成されます。EPRファイルには、失敗したイベント(失敗したページ、オブジェクトおよび関数コール)に関する情報のみが格納されます。FSRデータとEPRデータの両方がコレクタ・システムに保持されます。
レポータ・システムのデータベース・ユーザー割当て制限のサイズは、インストール中に設定されます。デフォルトでは200GBに設定されます。レポータ定義の保存ポリシーで必要なくなるとデータが統合されることを理解しておく必要があります。たとえば、デフォルトでは直前の32日間について日単位の情報が保持されます。これより古い日単位の情報は月単位の情報に統合されます。同様に、月単位の情報は年単位の情報に統合されます。
デフォルトでは、RUEIには、日単位レベルで32日、月単位レベルで13か月、年単位レベルで5年間の情報が保持されます。したがって、たとえば、最も古い日単位情報は32日が経過したら削除されます。また、一時ログ・ファイルは、約7日間ファイル・システムに保持されます。新しいインストール済RUEIは、最初の32日間に最も急成長を遂げます。その期間が過ぎると、成長率は低下します。もちろん、成長率は、監視されているトラフィック・レベルによって異なります。
デフォルトでは、失敗したURL、ページおよびサービス・コールに関する情報は15日間保持されます。それが残っている場合、セッション診断の再生機能で表示できます(4.1項「概要」を参照)。
この項の残りの部分で説明する設定により、業務上の要件を満たすように、インストール済RUEIのディスクおよびデータベースの使用率を最適化できます。
レポータ・システムで使用するデータ保存ポリシーを指定する手順は、次のとおりです。
「構成」→「一般」→「詳細設定」→「レポータ・データ保持ポリシー」の順に選択します。図12-16に示すような画面が表示されます。
目的の設定を選択します。表12-2に示す設定が可能です。
表12-2 レポータのデータ保存ポリシー設定
設定 | 説明 |
---|---|
最大データベース・サイズ |
選択したデータベースに格納できるデータの最大量を(GB単位で)指定します。デフォルトは200GBです。この設定を変更するには、データベースのSYSTEMユーザー・パスワードを指定する必要があることに注意してください。 |
失敗したイベント・データの保持 |
失敗したURL、ページおよびサービス・コールに関する情報を使用可能にする期間を指定します。デフォルトは直前の15日間です。セッション診断の再生機能で情報が使用可能にならない場合には、この設定を確認できます。この設定は、エラー・ページ・リプレイ(EPR)の記憶領域サイズ設定(13.9項「コレクタのデータ保存ポリシーの定義」を参照)に関連していることに注意してください。失敗したイベントのデータ保存設定値を大きくする場合は、適切に動作するように、EPRの記憶領域サイズ設定値も大きくすることをお薦めします。また、この設定はディスク領域使用率に大きな影響を与えるため、変更する場合は、予想されるネットワーク・トラフィックの観点から慎重に検討する必要があります。 |
セッション診断保持 |
セッション診断情報を使用可能にする最大期間を指定します。この機能は、4.1項「概要」に記載されています。デフォルトは直前の7日間で、最小値は直前の2日間です。この設定は、データベース領域およびディスク領域の使用率に影響を与えます。レポートされるディスク領域使用率には、レポートされるデータベース使用率は含まれていません。 |
エンリッチ・データ交換保持 |
情報を拡張データ交換機能で使用できる最大期間を指定します(付録R「エンリッチ・データのエクスポート機能」を参照)。デフォルトは直前の7日間です。つまり、データは直前の6日間と当日に使用可能です。最大保持期間は使用可能なデータベース記憶域の容量によって異なります。 この設定は1日の境界(午前0時頃)で適用されます。したがって、日数を(たとえば、7日間から5日間に)減らすと、設定変更が15分以内に有効になり、5日目と6日目のデータがデータベースからパージされます。 1日に設定すると、前日のデータは午前0時頃に削除され、当日にはごく限られた量の情報しか利用できません。したがって、午前0時過ぎに前日のデータにアクセスするには、保持期間を2日間以上に設定する必要があります。 |
KPIデータ交換保持 |
KPI情報を拡張KPIデータ交換機能で使用できる最大期間を指定します(付録R「エンリッチ・データのエクスポート機能」を参照)。デフォルトは直前の365日間です。最大保持期間は使用可能なデータベース記憶域の容量によって異なります。 |
日次データ保持 |
日単位の情報を使用可能にする期間を指定します。デフォルトは直前の32日間です。日単位保存設定では、月単位グループがすでに削除されている日単位グループがないことを確認します。このため、日単位データの最大保持期間は月の設定によって異なる場合があります。示されている許可される範囲を超えて日数を増やす場合、最初に月単位データ保存設定を増やす必要があります。 |
月次データ保持 |
月単位の情報を使用可能にする期間を指定します。デフォルトは直前の13か月です。月単位保存設定では、年単位グループがすでに削除されている月単位グループがないことを確認します。このため、月単位データの最大保持期間は年の設定によって異なる場合があります。示されている許可される範囲を超えて月数を増やす場合、最初に年単位データ保存設定を増やす必要があります。 |
年次データ保持 |
年単位の情報を使用可能にする期間を指定します。デフォルトは直前の5年間です。最小設定は、月単位設定によって異なります。 |
最大データ・グループ・サイズ |
レポータ・データベース内のデータ・グループで増やすことが許可される最大サイズを指定します。この設定の詳細は、Oracle Real User Experience Insightアドバンスト管理者ガイドに記載されています。この設定は処理エンジン・データベース内のグループに適用されないので注意してください。 |
統計の保存 |
Oracle Enterprise Managerを介して統計情報(違反カウンタなど)を使用できる期間を指定します。デフォルトは直前の7日間です。 |
図12-17に示すようなダイアログが表示されます。
このダイアログのコントロールを使用して、選択したオプションの保存ポリシーを指定します。
推定されるデータベース使用率(監視対象トラフィックのレベルに基づく)が示されます。ディスク領域使用率の情報は、個別設定のダイアログ・ボックスに表示されます。これらの見積もりは、デプロイされた処理システム内の最も高い使用状況に基づいています。たとえば、レポータ内の使用状況が50%および処理エンジン内の使用状況が20%の項目の場合、高い値を使用して使用状況および可用性をレポートします。
ほとんどの設定では、「計算」をクリックすることで、データベース使用率とディスク領域使用率のうち、該当する方に対するユーザーの選択の影響を表示できます。
次に、「保存」をクリックします。ディスク領域割当ての変更は約10分で有効になりますが、データベース割当ての変更は午前0時を過ぎるまで有効にならないことに注意してください。
オプションで、項目に現在使用されている合計データベース領域(GB単位)およびデータベースの許可される最大サイズを表す比率の説明には、「DB使用率」タブをクリックします。例を図12-18に示します。
注意: 保持されるデータの量を増やすには、まず下位レベルのデータ保存設定、次に上位レベルのデータ保存設定を変更することをお薦めします。保持されるデータの量を減らす場合は、まず上位レベルのデータ保存設定、次に下位レベルのデータ保存設定を変更します。 |
必要な日数、月数および年数の計算
上位、中位および下位のデータ保存設定を指定するときには、保存される日数、月数および年数間の依存関係を理解しておくことが重要です。次のルールを使用して、必要な設定値を計算します。
1か月は30日と想定されています。指定した日数に対応して保存が必要な月数は、日数を30で割った数(次の整数に切上げ)に1を加えたものとなります。たとえば、33日には、33/30(1.1は2に切上げ)に1を加えたものが必要です。したがって、3か月です。
指定した月数に対応する必要な年数は、月数を12で割った数(次の整数に切上げ)になります。たとえば、11か月の場合は1年が必要となり、13か月の場合は2年が必要となります。
例: 900日、31か月および3年。
コレクタのデータ保存ポリシーの構成は、13.9項「コレクタのデータ保存ポリシーの定義」に記載されています。
この項では、監視対象トラフィックについてより正確なレポートを作成するために、レポータ・データベース内のデフォルトの最大データ・ブラウザ・グループ・サイズを増やす方法について詳しく説明します。デフォルトの設定を変更する前に、提供されている情報を慎重に検討することを強くお薦めします。
圧縮
パフォーマンスを最適化するため、個々のグループのサイズを無制限に増やすことはできません。メイン・グループ表ごとに最大許容サイズが設定されています。デフォルトでは600MBです。「失敗したURL」、失敗したサービス、「失敗したページ」および「遅いURL」グループのサイズは、グループのメイン・データベース表に5分間に追加できる最大行数によって制御されます。デフォルトでは5000行です。この詳細は、Oracle Real User Experience Insightアドバンスト管理者ガイドに記載されています。セッション診断情報に制限はありません。
グループの最大サイズは、圧縮によって管理されます。これは、使用頻度の最も少ないデータをother行に移すことで、グループ表内の行数を減らす方法です。たとえば、クライアント-ブラウザ/バージョンのディメンション内の行には、めったに見られないMozilla Firefoxバージョン用の行が少数含まれている場合があります。この場合、表内の行数は、これらの行を単一のother(firefox)行に置き換えることで減らします。
必要な情報が定期的に圧縮されているのであれば、グループの最大サイズを増やすことを検討してもよいでしょう。たとえば、必須の個々のページ名やユーザーIDは、otherとしてしか報告されません。概して、この方法は、ネットワーク通信量が多い場合にお薦めします。
重要:
最大グループ・サイズを150% (900MB)より大きく設定している場合、データベースをリモート・データベースとして構成することを強くお薦めします。推奨される最大グループ・サイズは300%脚注1(2.0GB)です。最大グループ・サイズを増やした場合、データ・ブラウザの問合せやダッシュボードの更新に対するレスポンス時間は、処理に長くかかる可能性があるので注意してください。
カスタム・ディメンションは、圧縮プロセスに大きな影響を及ぼすので注意が必要です。カスタム・ディメンションの構成を誤ると、圧縮が過剰になる可能性があります。たとえば、製品名(または、同様に選択性の高い属性)は、圧縮処理をゆがめるので、カスタム・ディメンションとして構成しないでください。具体的には、ページ/製品の各組合せは圧縮処理の別々の候補となり、圧縮後にもそのまま表示されるのは、高頻度の組合せのみになります。
最大グループ・サイズ変更の効果の確認
最大グループ・サイズを変更できます。この詳細は、Oracle Real User Experience Insightアドバンスト管理者ガイドに記載されています。
これを増やした後、レポータ・システムのパフォーマンスに対する変更の効果を注意深く再確認することを強くお薦めします。最低丸1日待ってから、システム、ステータス、データ処理の順に選択します。システム・ロードを再確認し、レポータ・システムで、最大グループ・サイズ設定の増加による追加の処理オーバーヘッドを処理できるかどうかを判断します。
重要: データ・グループ・サイズを増やすと、システム全体のパフォーマンスに大きな影響が出る可能性があります。そのため、データ・グループ・サイズへの変更は、慎重に計画し、処理しやすい手順で実行する必要があります。 |
デフォルトでは、最新の(未完了)期間の情報は、選択されている期間の現時点の分までが常に表示されます。グラフではこの部分は点線で表示されます。例を図12-19に示します。
未完了期間のレポート時期の指定
未完了の期間をいつレポートするかを指定する手順は、次のとおりです。
「構成」→「一般」→「詳細設定」→「データの視覚化」→「現在の期間のレポート」を順に選択します。図12-20に示すダイアログが表示されます。
最新期間をレポートするときに使用する視覚表現を選択します。表12-3に示すオプションがあります。
表12-3 「視覚化」のオプション
オプション | 説明 |
---|---|
有効 |
すべての未完了期間をすべてのグラフでレポートすることを指定します。値リスト、レポートおよびエクスポートにも含めます。これがデフォルトです。 |
無効 |
未完了期間はレポートしないように指定します。 |
指定済 |
未完了期間は特定の視覚表現のみでレポートすることを指定します。「値リスト」オプションには、データ・ブラウザの値リストだけでなく、レポートとエクスポートも含まれることに注意してください。 |
次に、「保存」をクリックします。この設定は、変更すると、即座に有効になります。
KPI値およびSLA値は一定レベルの精度でレポートされます。デフォルトでは小数点以下2桁です。ただし、これを変更してユーザーのレポート要件を反映できます。次を実行します。
「構成」→「一般」→「詳細設定」→KPIおよびSLAのレポート精度の順に選択します。レポートを変更するアイテムを選択します。たとえば、「SLA成功」です。図12-21に示すようなダイアログが表示されます。
選択したアイテムをレポートする場合の小数点以下の桁数を指定します。次に、「保存」をクリックします。これらの設定は変更すると即座に有効になります。
1.5項「環境のカスタマイズ」で説明されているとおり、ユーザーはセッションで使用される書式設定をカスタマイズできます。小数点に使用する文字、3桁区切りに使用する文字、および使用する日付書式を指定できます。管理者が、システム全体にわたるこれらの設定のデフォルト値を指定することもできます。それには、「システム」→「メンテナンス」→「書式設定プリファレンス」の順に選択します。
RUEIによって報告されるクライアントの場所の情報は、IPアドレスとネットマスクの特定の組合せに関連付けられている地理上の場所が指定されている事前定義済の表から導出されます。
この表に保持されている情報がレポートの要件を満たさない場合(不十分または不適切)、レポートの際に使用される例外を定義することができます。IPアドレスの場所の例外を定義するには、次の手順を実行します。
「構成」、「一般」、「IPアドレス・オリジン」の順に選択します。このオプションは、ITの完全なアクセス権限を持つユーザーのみが使用できます。現在定義されているIPアドレスの場所の例外がリストされます。「追加」をクリックして新しい例外を定義するか、既存の例外をクリックして変更します。図12-22に示すダイアログが表示されます。
ダイアログのフィールドを使用して、事前定義済のIPアドレスの場所に対する例外を指定します。次に、「保存」をクリックします。
重要:
指定するIPアドレスとネットマスクの組合せは、一意である必要があります。監視中のトラフィックのクライアントIPアドレスがIPアドレス/ネットマスクの複数の組合せに一致する場合は、レポートにはサブネットの範囲が最も小さい組合せが使用されます。
オプションで、「アップロード」をクリックすると、現在定義されているIPアドレスの場所の例外に、例外のリストをマージすることができます。アップロードするファイルは、1行が1エントリである必要があり、情報のフィールドはタブで区切られている必要があります。ファイルに、既存の例外に対する定義(つまりIPアドレス/ネットワークの同じ組合せ)がある場合、既存の例外が上書きされます。また、アップロードするファイルの各フィールドは、表12-4に示す要件を満たしている必要があります。
表12-4 アップロードしたファイルの要件
フィールド | 要件 |
---|---|
IPアドレス |
カンマ区切りの4つのフィールドで構成されます。各フィールドは、0から255の整数です。 |
サブネット・マスク |
カンマ区切りの4つのフィールドで構成されます。各フィールドは、0から255の整数です。ただし、0から255の範囲でも有効ではない数があります。 |
国番号 |
ISO 3166-1による2文字の有効な国コード(「AL」など)。サポートされている国コードの完全なリストは、次の場所にあります。
|
地域コード |
MaxMindデータベース(
|
市区町村名 |
このフィールドは、空白にすることはできませんが、それ以外の要件はありません。 |
RUEIでは、強制オブジェクトはページとしてではなく常にオブジェクトとして記録されます。これは、レスポンス時間の長さや、レポートされるエラーに関係ありません。強制オブジェクトに使用されるデフォルトのファイル拡張子は、表12-5のとおりです。
表12-5 デフォルトの強制オブジェクトのファイル拡張子
拡張子 | 拡張子 | 拡張子 |
---|---|---|
.bmp |
.class |
.css |
|
.doc |
.gif |
.ico |
.jar |
.jpeg |
.jpg |
.js |
.mid |
.mpeg |
.mpg |
.png |
.ppt |
.properties |
.swf |
.tif |
.tiff |
.xls |
特定のファイル拡張子を持つオブジェクトを、強制オブジェクトとして見なすかどうかを制御できます。次を実行します。
「構成」、「一般」、「詳細設定」、「URLの処理」、「強制オブジェクト」の順に選択します。図12-23に示すダイアログが表示されます。
強制オブジェクトとして扱うオブジェクトのファイル拡張子を指定します(ピリオドは不要)。準備ができたら、「追加」をクリックします。ファイル拡張子が、表示されているリストにただちに追加されます。オブジェクトのファイル拡張子をリストから削除するには、リストのすぐ右にある「削除」をクリックします。次に、「保存」をクリックします。
定義された強制オブジェクトのファイル拡張子のリストの変更はすぐに有効になるので注意してください。
ネットワーク・トラフィックをより効果的に監視するために、Webサイトへのトラフィックのどの程度がWebクローラ(スパイダやロボットなど)に関連付けられているかを把握することが必要な場合があります。この場合、ロボットのユーザー・エージェントの元を識別するための一致内容を制御できます。ロボット・トラフィックは、クライアント・ブラウザ・ディメンション経由でレポートされることに注意してください。次を実行します。
「構成」→「一般」→「詳細設定」→「ロボット・トラフィック」の順に選択します。現在定義されているロボット識別スキームが表示されます。例を図12-24に示します。
「追加」をクリックします。図12-25に示すダイアログが表示されます。
トラフィックをロボット・トラフィックとしてレポートする必要のあるユーザー・エージェント名、および報告元にする名前を指定します。各ユーザー・エージェントで、「追加」をクリックします。次に、「保存」をクリックします。図12-24に示す画面に戻ります。
「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用して、リストの項目の順序を制御します。ユーザー・エージェントの一致はリスト内での出現順に行われることに注意してください。
ロボット・トラフィック除外
ロボット・トラフィックの識別のみでなく、レポート・トラフィックからの除外も指定できます。次を実行します。
「構成」→「一般」、「詳細設定」、「クライアントベースのトラフィック除外」の順に選択し、「ロボット・トラフィック除外」をクリックします。図12-26に示すダイアログが表示されます。
「ロボット・トラフィックの除外」チェック・ボックスを使用して、前述の指定したユーザー・エージェントに一致するトラフィックをレポートするかどうかを指定します。デフォルトではレポートされます。
原則では、監視中のすべてのトラフィックがレポートされます。ただし、特定のクライアントにより生成されたトラフィックを、収集から除外することができます。これは、内部ユーザーから大量のトラフィックがレポートされている場合などに便利です。また、12.16項「ロボット・トラフィックのレポートの制御」で説明するように、ロボット関連トラフィックのレポートを除外できます。
クライアント・トラフィックの収集を除外するには、次の手順を実行します。
「構成」→「一般」→「詳細設定」→クライアント・トラフィックの除外の順に選択します。「クライアントIPアドレスの除外リスト」をクリックします。図12-27に示すダイアログが表示されます。
トラフィックを監視しないクライアントのIPアドレスを指定します。CIDR形式で指定する必要があることに注意してください。各アドレスで、「追加」をクリックします。次に、「保存」をクリックします。
または、リクエストされたページのヘッダー情報のコンテンツに基づいて、クライアント・トラフィックのレポートを除外することも可能です。HTTPリクエスト・ヘッダーの除外リストをクリックします。図12-28に示すダイアログが表示されます。
リストに追加するヘッダーの名前=値ペアを指定します。それぞれのペアで、「追加」をクリックします。次に、「保存」をクリックします。
リクエストしたページがブラウザ内でユーザーに提供されるまでの時間は、次のとおりです。
ページ・ダウンロード時間は、配信される最初のページ・オブジェクト(通常はページ・リクエスト)から最後のページ・オブジェクトまでの経過時間です。
ページ・ブラウザ時間は、ページ内のすべてのオブジェクトがレンダリングされ、ページがクライアント・ブラウザ内でユーザーに提供されるまでに必要な時間です。この時間は、実行する必要のある大規模または複雑なJavaScriptコード、あるいはフラッシュ機能を含むWebページの場合、非常に長くなる場合があります。すべての主要なブラウザでは、ページの可用性はonLoadイベントの実行によって示されます。図12-29を参照してください。
ページ・ダウンロードおよびブラウザ時間の表示
ページ・ダウンロードおよびブラウザ時間に関する情報は、ページのロード時間ブレークダウン・ビューで入手できます。例を図12-30に示します。
OnLoadオブジェクトの定義
アプリケーションで使用するonLoadオブジェクトを指定するには、次の手順を実行します。
「構成」、「アプリケーション」の順に選択します。必要なアプリケーションを選択して、概要を表示します。例を図8-1に示します。「ページ」タブ→「構成」タブの順にクリックします。
「OnLoadオブジェクト」設定をクリックします。図12-31に示すダイアログが表示されます。
「JavaScriptの生成」をクリックして、JavaScriptコードをダウンロードし、必要なアプリケーション・ページに含めます。
リクエストされるオブジェクトのURLを指定します。ワイルドカード文字の使用がサポートされていますが、Webサーバー・ディレクトリ構造内の記号オブジェクトの正確な場所を指定することをお薦めします。先頭のワイルドカード文字(図12-31の例など)が自動的に除去され、URLディレクトリ構造内のワイルドカード文字の使用はサポートされないので注意してください。
これには、完全なURL構造を指定することも、ワイルドカード文字を使用してURLの一部を指定することもできます。指定されたオブジェクト名は、関連するonLoadイベント内のオブジェクト名と対応している必要があります。次に例を示します。
onLoad="m=new Image(); m.src='http://myhost.com/marker.gif'"
イベントは、HTMLページのBODY
部分、またはその他の必要な場所(フラッシュ・プログラム内など)に含めることができます。
デフォルトでは、onLoadオブジェクトはアプリケーションに対して構成されません。定義しない場合、ページ・ブラウザ時間はゼロとしてレポートされます。また、レポートされたページ・ロード時間はページ・ブラウザ時間を含まないため、ページ・ロード/読取り時間分析が不正確になる可能性があります。ページがCDNサーバー(Akamaiなど)からリクエストされている場合、OnLoadイベントを使用すると、CDNで処理されるオブジェクトのレンダリング時間が含まれます。
オブジェクト数および画面解像度情報の取得
必要なアプリケーション・ページのダウンロードしたJavaScriptコードを含めるには、次の手順を実行します。
アプリケーション・ページの<head>
および</head>
タグ間に次の行を追加します。
<script type="text/javascript" src="ruei_library.js"></script>
上記の例は、JavaScriptライブラリがページ自体と同じWebサーバー・パスにあることを前提とします。
次を<body
onLoad>
タグまたはページのレンダリングが終了している適切な場所に追加します。
<body onLoad="oraInfo.sendData();">
脚注
脚注1: 最大グループ・サイズを増やすと、レポートのパフォーマンスに影響します。パフォーマンスに問題がないことを確認しながら、この設定値を徐々に増やすことをお薦めします。