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Oracle® Database Applianceスタート・ガイド
リリース2.4 for Linux x86-64
B69545-02
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4 Oracle Database Applianceのインストール後のタスク

この章では、ソフトウェアのデプロイ後、システムが稼働する前に実行が必要な管理タスクについて説明します。この章の内容は次のとおりです。


注意:

第5章で説明されているようにデータベースを追加する前に、Oracle Database Appliance固有のpay-as-you-grow (システム規模に応じた支払い)ソフトウェア・ライセンス機能を確認してください。付録B「コア数およびPay-As-You-Grow (システム規模に応じた支払い)」を参照してください。

Oracleインストール所有者のパスワードの変更

システムを保護するため、インストール後に、デフォルトの管理アカウント・パスワードを変更する必要があります。インストール時に、rootユーザーのパスワードを変更します。インストール後に、Oracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid)およびOracle Databaseインストール所有者(oracle)のアカウント・パスワード(welcome1)を、企業のユーザー・セキュリティ・プロトコルに従ったパスワードに変更する必要があります。また、構成後にすべてのデータベース・システム権限も変更して、その他のオープン・データベース・アカウントを保護する必要があります。たとえば、SYS、SYSTEM、DBSNMPおよびその他のロールを変更する必要があります。


関連項目:


Oracle IPMIのユーザー名およびパスワードの変更

Oracle Clusterwareは、失敗したノードをクラスの残りの部分から分離できる業界標準のプロトコルであるOracle Intelligent Platform Management Interface (Oracle IPMI)をサポートしています。Oracle IPMIでは、Oracle Clusterwareまたはオペレーティング・システムとの連携がなくても問題モードを再起動できます。

Oracle IPMIは、Oracle Database Applianceのカスタム・デプロイのオプションです。カスタム・デプロイメントを選択し、Oracle IPMIを構成することを選択した場合、デプロイメントの完了後に、次の手順に従ってユーザー名およびパスワードを変更します。

  1. グリッド・ユーザーとしてログインします。

  2. コマンドcrsctl set css ipmiadmin usernameを入力します。usernameはIPMI管理者アカウントの名前です。パスワードの入力を求められたら指定します。次に例を示します。

    [grid@appliance]$ /u01/app/11.2.0/grid/bin/crsctl set css ipmiadmin racadm
    $ IPMI BMC password:
    CRS-4229: The IPMI information change was successful
    

注意:

Oracle Database Appliance上のソフトウェア・デプロイメントが完了するまで、デフォルト・パスワードを変更しないでください。デプロイメントが完了する前にパスワードを変更すると、構成エラーが発生する可能性があります。

Oracle Auto Service Requestの構成

Oracle Auto Service Request (Oracle ASR)は、特定のハードウェア障害に関するサービス・リクエストを自動的に生成するセキュアなサポート機能です。Oracle ASRを使用すると、迅速な診断および優先度サービス・リクエスト処理を介してシステムの可用性を向上させることができます。

Oracle ASRをサポートするには、Oracle Database ApplianceハードウェアをMy Oracle SupportのサポートID (SI)に関連付ける必要があります。詳細は、『Oracle Auto Service Requestインストレーションおよびオペレーション・ガイド』のMy Oracle SupportでのASRシステムの検証に関する項を参照してください。

http://docs.oracle.com/cd/E17559_01/install.111/e18475/title.htm

Oracle ASRはカスタム・デプロイ時に構成できます。また、Oracle ASRはデプロイ(「Typical」または「Custom」)後に構成することもできます。指示は、My Oracle Supportのノート888888.1を参照してください。

Oracle ASRを構成するには、My Oracle Supportアカウントのユーザー名およびパスワードを入力する必要があります。Oracleへのインターネット・アクセスにプロキシ・サーバーが必要な場合、プロキシ・サーバーの名前も入力する必要があります。


注意:

プロキシ・サーバーにアクセスするためにデフォルト(ポート80)以外のポートが必要であるかユーザー名およびパスワードが必要である場合、またはNTLMプロキシ・サーバーを使用している場合、Oracle ASRのインストールは失敗します。

指示は、My Oracle Supportのノート888888.1の「Known Issues」を参照してください。


Oracle ASRのアクティブ化を実行するには、My Oracle Supportにログインし、Oracle ASRの状態を「Pending」から「Active」に変更します。詳細は、『Oracle Auto Service Requestインストレーションおよびオペレーション・ガイド』のMy Oracle SupportでのASRアセットの有効化に関する項を参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/asr/documentation/asrud-323492.pdf

Oracle ASRを正常に構成できない場合、トラブルシューティング・アシスタンスについてはMy Oracle Supportのノート888888.1を参照してください。

Oracle Database Applianceのサーバー・パッチについて

Oracle Database Applianceのすべてのパッチ適用は、通常のOracle Database Applianceパッチ・バンドルを使用して行われます。パッチ・バンドルは、次に示すシステム全体に関連するすべてのパッチを提供します。

通常のOracle Database Applianceパッチ・バンドルが入手可能になると、登録済のOracle Database Applianceソフトウェア所有者としてMy Oracle Supportにログオンすることで、通知を受け取ることができます。システムのパッチ適用の詳細は、My Oracle Supportノート888888.1の指示、ならびにパッチREADMEファイルの指示に従います。そのサーバー上で、Oracle Appliance Managerパッチ適用ツールを実行します。

Oracle Appliance Managerのパッチは、メンテナンスのためサーバー全体を停止し、影響を受けるコンポーネントにパッチを適用し、システム全体を再起動します。パッチが完了したら、2番目のサーバーでこの手順を繰り返します。


注意:

Oracle Database Applianceにパッチを適用できるのはOracle Database Applianceパッチ・バンドルのみです。Oracle Grid Infrastructureのパッチ、Oracle DatabaseのパッチまたはLinux配布のパッチは使用しないでください。Oracle Database Applianceを対象としていないパッチを使用した場合、あるいはOpatchまたは同等のパッチ適用ツールを使用した場合は、アプライアンス・インベントリが更新されず、その後のパッチ更新を実行できません。

My Oracle Supportでのパッチの確認

My Oracle Supportのノート888888.1には、Oracle Database Applianceのパッチおよび更新に関する情報が記載されています。システムに適用するパッチを確認するには、次のようにします。

  1. 次の場所にあるMy Oracle Supportにログオンします。

    https:\\support.oracle.com
    
  2. ノート888888.1を検索します。

  3. 使用しているソフトウェアに対して使用可能なパッチがある場合、ノート888888.1の指示に従い、これらをダウンロードして適用できます。

Oracle Appliance Managerを使用したOracle Database Applianceソフトウェアのパッチ適用

次の手順に従って、Oracle Database Appliance上のソフトウェアにパッチを適用します。

  1. Oracle Database Applianceの登録ソフトウェア所有者のサポートIDを使用してMy Oracle Supportにログインします。

    https://support.oracle.com
    
  2. My Oracle Supportノート888888.1の情報を確認して、システム上のパッチの識別、ダウンロードおよび適用を行います。対象のパッチ・バンドルのパッチ適用手順は、標準の手順と異なる場合があります。

    「Patch Search」で、「Product」リストからOracle Database Appliance、「Release」リストからパッチ・リリース番号を選択します。「Search」をクリックします。次に、1つ以上のパッチを選択し、「Download」をクリックします。

  3. rootとしてログインします。

  4. アプライアンスの各ノード上の一時ディレクトリ(たとえば/tmp)にパッチを移動します。

  5. パッチを解凍するには、各ノード上でoakcli unpack -packageコマンドを実行します。次のコマンド構文を使用します。pathはパッチ・ファイルへの絶対パスです。

    # cd /opt/oracle/oak/bin
    # ./oakcli unpack -package path
    

    たとえば、パッチ・ファイルp13982331_23000_Linux-x86-64.zip/tmpにコピーする場合、oakcli unpack -packageを次のように実行します。

    ノード1 (システム・コントローラ0)の場合:

    # cd /opt/oracle/oak/bin
    # ./oakcli unpack -package /tmp/p13982331_23000_Linux-x86-64.zip
    

    ノード2 (システム・コントローラ1)の場合:

    # cd /opt/oracle/oak/bin
    # ./oakcli unpack -package /tmp/p13982331_23000_Linux-x86-64.zip
    
  6. 更新を実行するには、各ノード上でoakcli update -patchコマンドを実行します。次のコマンド構文を使用します。versionはパッチ更新バージョン番号です。

    # cd /opt/oracle/oak/bin
    # ./oakcli update -patch version
    

    たとえば、パッチ2.3.0.0.0に更新するには、oakcli update -patchコマンドを次のように実行します。

    ノード1 (システム・コントローラ0)の場合:

    # cd /opt/oracle/oak/bin
    # ./oakcli update -patch 2.3.0.0.0
    

    ノード2 (システム・コントローラ1)の場合:

    # cd /opt/oracle/oak/bin
    # ./oakcli update -patch 2.3.0.0.0
    

    注意:

    oakcli update -patchコマンドが1つのノード上で完了するのを待ってから、もう1つのノード上でパッチ更新を実行してください。