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Oracle Solaris Cluster システム管理     Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Oracle Solaris Cluster の管理の概要

2.  Oracle Solaris Cluster と RBAC

3.  クラスタの停止とブート

クラスタの停止とブートの概要

クラスタを停止する方法

クラスタをブートする方法

クラスタをリブートする方法

クラスタ内の 1 つのノードの停止とブート

ノードを停止する方法

ノードをブートする方法

ノードをリブートする方法

非クラスタモードでノードをブートする方法

満杯の /var ファイルシステムを修復する

満杯の /var ファイルシステムを修復する方法

4.  データ複製のアプローチ

5.  グローバルデバイス、ディスクパス監視、およびクラスタファイルシステムの管理

6.  定足数の管理

7.  クラスタインターコネクトとパブリックネットワークの管理

8.  ノードの追加と削除

9.  クラスタの管理

10.  CPU 使用率の制御の構成

11.  Oracle Solaris Cluster ソフトウェアおよびファームウェアのパッチ適用

12.  クラスタのバックアップと復元

13.  グラフィカルユーザーインタフェースによる Oracle Solaris Cluster の管理

A.  例

索引

クラスタ内の 1 つのノードの停止とブート

グローバルクラスタノード、ゾーンクラスタノード、または非大域ゾーンをシャットダウンできます。ここでは、グローバルクラスタノードとゾーンクラスタノードを停止する手順を説明します。

グローバルクラスタノードを停止するには、clnode evacuate コマンドを Oracle Solaris の shutdown コマンドとともに使用します。 cluster shutdown コマンドは、グローバルクラスタ全体を停止する場合にのみ使用します。

ゾーンクラスタノードでは、clzonecluster halt コマンドをグローバルクラスタで使用して、1 つのゾーンクラスタノードまたはゾーンクラスタ全体を停止します。clnode evacuate コマンドと shutdown コマンドを使用してゾーンクラスタノードを停止することもできます。

非大域ゾーンのシャットダウンとブートについては、『Oracle Solaris の管理: Oracle Solaris コンテナ - リソース管理と Oracle Solaris ゾーン』の第 20 章「非大域ゾーンのインストール、ブート、停止、アンインストール、および複製 (タスク)」を参照してください。clnode(1CL)shutdown(1M)、および clzonecluster(1CL) のマニュアルページも参照してください。

この章の手順の phys-schost# は、グローバルクラスタプロンプトを表します。clzonecluster の対話型シェルプロンプトは clzc:schost> です。

表 3-2 タスクマップ: ノードの停止とブート

タスク
ツール
手順
ノードの停止。
グローバルクラスタノードの場合は、clnode(1CL) evacuate および shutdown を使用します。 ゾーンクラスタノードの場合は、clzonecluster(1CL) halt を使用します。
ノードの起動。

クラスタメンバーシップを取得できるように、ノードにはクラスタインターコネクトとの動作中の接続が必要です。

グローバルクラスタノードの場合は、boot または b を使用します。ゾーンクラスタノードの場合は、clzonecluster(1CL) boot を使用します。
クラスタ上のノードをいったん停止してから再起動。

クラスタメンバーシップを取得できるように、ノードにはクラスタインターコネクトとの動作中の接続が必要です。

グローバルクラスタノードの場合は、clnode evacuate および shutdown を使用してから、boot または b を使用します。

ゾーンクラスタノードの場合は、clzonecluster(1CL) reboot を使用します。

ノードがクラスタメンバーシップを取得しないようにノードをブート。
グローバルクラスタノードの場合は、clnode evacuate および shutdown コマンド を使用してから、boot -x を使用 (SPARC または x86 の GRUB メニューエントリ編集で)。

基になるグローバルクラスタが非クラスタモードでブートされる場合は、ゾーンクラスタノードも自動的に非クラスタモードになります。

ノードを停止する方法

phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。


注意

注意 - グローバルクラスタやゾーンクラスタ上のノードを停止する場合に、send brk をクラスタコンソール上で使用しないでください。この機能はクラスタ内ではサポートされません。


  1. Oracle RAC が動作しているクラスタの場合は、停止するクラスタ上のデータベースのすべてのインスタンスを停止します。

    停止の手順については、Oracle RAC 製品のドキュメントを参照してください。

  2. 停止するクラスタノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin を提供する役割になります。グローバルクラスタのノードから、次の手順のステップをすべて実行します。
  3. 特定のゾーンクラスタメンバーを停止する場合は、手順 4 から 6 をスキップし、グローバルクラスタノードから次のコマンドを実行します。
    phys-schost# clzonecluster halt -n physical-name zoneclustername

    特定のゾーンクラスタノードを指定すると、そのノードのみが停止します。halt コマンドは、デフォルトではすべてのノード上のゾーンクラスタを停止します。

  4. すべてのリソースグループ、リソース、およびデバイスグループを、停止するノードから別のグローバルクラスタノードに切り替えます。

    停止するグローバルクラスタノードで、次のようにコマンドを入力します。clnode evacuate コマンドは、すべてのリソースグループおよびデバイスグループ (すべての非大域ゾーンを含む) を、指定したノードから次に優先されるノードに切り替えます。 (ゾーンクラスタノード内で clnode evacuate を実行することもできます)。

    phys-schost# clnode evacuate node
    node

    リソースグループとデバイスグループを切り替えるノードを指定します。

  5. ノードを停止します。

    停止するグローバルクラスタノードを指定します。

    phys-schost# shutdown -g0 -y -i0

    SPARC ベースのシステムではグローバルクラスタノードが ok プロンプトを表示し、x86 ベースのシステムでは GRUB メニューで「Press any key to continue」というメッセージが表示されていることを確認します。

  6. 必要であればノードの電源を切ります。

例 3-7 SPARC: グローバルクラスタノードの停止

次の例に、ノード phys-schost-1 がシャットダウンされた場合のコンソール出力を示します。ここでは、-g0 オプションで猶予期間をゼロに設定し、-y オプションで、確認プロンプトに対して自動的に yes と応答するよう指定しています。このノードの停止メッセージは、グローバルクラスタ内のほかのノードのコンソールにも表示されます。

phys-schost# clnode evacuate phys-schost-1
phys-schost# shutdown -g0 -y
Wed Mar 10 13:47:32 phys-schost-1 cl_runtime:
WARNING: CMM monitoring disabled.
phys-schost-1# 
INIT: New run level: 0
The system is coming down.  Please wait.
Notice: rgmd is being stopped.
Notice: rpc.pmfd is being stopped.
Notice: rpc.fed is being stopped.
umount: /global/.devices/node@1 busy
umount: /global/phys-schost-1 busy
The system is down.
syncing file systems... done
Program terminated
ok 

例 3-8 x86: グローバルクラスタノードの停止

次の例に、ノード phys-schost-1 が停止した場合のコンソール出力を示します。ここでは、-g0 オプションで猶予期間をゼロに設定し、-y オプションで、確認プロンプトに対して自動的に yes と応答するよう指定しています。このノードの停止メッセージは、グローバルクラスタ内のほかのノードのコンソールにも表示されます。

phys-schost# clnode evacuate phys-schost-1
phys-schost# shutdown -g0 -y
Shutdown started.    Wed Mar 10 13:47:32 PST 2004

Changing to init state 0 - please wait
Broadcast Message from root (console) on phys-schost-1 Wed Mar 10 13:47:32... 
THE SYSTEM phys-schost-1 IS BEING SHUT DOWN NOW ! ! !
Log off now or risk your files being damaged

phys-schost-1#
INIT: New run level: 0
The system is coming down.  Please wait.
System services are now being stopped.
/etc/rc0.d/K05initrgm: Calling clnode evacuate
failfasts disabled on node 1
Print services already stopped.
Mar 10 13:47:44 phys-schost-1 syslogd: going down on signal 15
umount: /global/.devices/node@2 busy
umount: /global/.devices/node@1 busy
The system is down.
syncing file systems... done
WARNING: CMM: Node being shut down.
Type any key to continue 

例 3-9 ゾーンクラスタノードの停止

次の例は、clzonecluster halt を使用して sparse-sczone というゾーンクラスタ上のノードを停止する方法を示しています (ゾーンクラスタノード内で clnode evacuate コマンドと shutdown コマンドを実行することもできます)。

phys-schost# clzonecluster status

=== Zone Clusters ===

--- Zone Cluster Status ---

Name            Node Name   Zone HostName   Status   Zone Status
----            ---------   -------------   ------   -----------
sparse-sczone   schost-1    sczone-1        Online   Running
                schost-2    sczone-2        Online   Running
                schost-3    sczone-3        Online   Running
                schost-4    sczone-4        Online   Running

phys-schost#
phys-schost# clzonecluster halt -n schost-4 sparse-sczone
Waiting for zone halt commands to complete on all the nodes of the zone cluster "sparse-sczone"...
Sep  5 19:24:00 schost-4 cl_runtime: NOTICE: Membership : Node 3 of cluster 'sparse-sczone' died.
phys-host#
phys-host# clzonecluster status

=== Zone Clusters ===

--- Zone Cluster Status ---

Name            Node Name   Zone HostName   Status    Zone Status
----            ---------   -------------   ------    -----------
sparse-sczone   schost-1    sczone-1        Online    Running
                schost-2    sczone-2        Online    Running
                schost-3    sczone-3        Offline   Installed
                schost-4    sczone-4        Online    Running

phys-schost# 

参照

停止したグローバルクラスタノードを再起動するには、「ノードをブートする方法」を参照してください。

ノードをブートする方法

グローバルクラスタまたはゾーンクラスタの他のアクティブなノードを停止またはリブートする場合は、ブートするノードのマルチユーザーサーバーのマイルストーンがオンラインになるまで待ちます。

ログインプロンプトが表示されてからでなければ、そのノードは、停止またはリブートするクラスタ内の他のノードからサービスを引き継げません。非大域ゾーンのブートについては、『Oracle Solaris の管理: Oracle Solaris コンテナ - リソース管理と Oracle Solaris ゾーン』の第 20 章「非大域ゾーンのインストール、ブート、停止、アンインストール、および複製 (タスク)」を参照してください。


注 - ノードの起動は、定足数の構成によって変わる場合があります。2 ノードのクラスタでは、クラスタの定足数の合計数が 3 つになるように定足数デバイスを構成する必要があります(各ノードごとに 1 つと定足数デバイスに 1 つ)。この場合、最初のノードを停止しても、2 つ目のノードは定足数を保持しており、唯一のクラスタメンバーとして動作します。1 番目のノードをクラスタノードとしてクラスタに復帰させるには、2 番目のノードが稼動中で必要な数のクラスタ定足数(2 つ) が存在している必要があります。


Oracle Solaris Cluster をゲストドメインで実行している場合は、制御ドメインまたは I/O ドメインをリブートすると、ドメインが停止するなど、実行中のゲストドメインが影響を受ける場合があります。制御ドメインまたは I/O ドメインをリブートする前に、ほかのノードとの負荷のバランスを取り直し、Oracle Solaris Cluster を実行しているゲストドメインを停止するようにしてください。

制御ドメインまたは I/O ドメインがリブートされると、ハートビートはゲストドメインによって送受信されません。これにより、スプリットブレインとクラスタ再構成が発生します。制御ドメインまたは I/O ドメインはリブート中のため、ゲストドメインは共有デバイスにアクセスできません。その他のクラスタノードでは、このゲストドメインは共有デバイスから切り離されます。制御ドメインまたは I/O ドメインのリブートが終了すると、ゲストドメインで I/O が再開されますが、ゲストドメインはクラスタ再構成の一部として共有ディスクから切り離されているため、共有ストレージとの間の I/O により、ゲストドメインでパニックが発生します。冗長性のためにゲストが 2 つの I/O ドメインを使用している場合、I/O ドメインを 1 つずつリブートすると、この問題を解決できます。

phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。


注 - クラスタメンバーシップを取得できるように、ノードにはクラスタインターコネクトとの動作中の接続が必要です。


  1. 停止したグローバルクラスタノードやゾーンクラスタノードを起動するために、そのノードを起動します。グローバルクラスタのノードから、次の手順のステップをすべて実行します。
    • SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

      ok boot
    • x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

      GRUB メニューが表示された時点で、適切な Oracle Solaris エントリを選択し、Enter キーを押します。 次のような GRUB メニューが表示されます。

      GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
      +-------------------------------------------------------------------------+
      | Solaris 10 /sol_10_x86                                                  |
      | Solaris failsafe                                                        |
      |                                                                         |
      +-------------------------------------------------------------------------+
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
      commands before booting, or 'c' for a command-line.

      クラスタコンポーネントがブートすると、ブートされたノードのコンソールにメッセージが表示されます。

    • ゾーンクラスタがある場合は、ブートするノードを指定できます。

      phys-schost# clzonecluster boot -n node zoneclustername
  2. ノードが問題なくブートし、オンラインであることを確認します。
    • cluster status コマンドを実行すると、グローバルクラスタノードのステータスが報告されます。
      phys-schost# cluster status -t node
    • clzonecluster status コマンドをグローバルクラスタ上のノードから実行すると、すべてのゾーンクラスタノードのステータスが報告されます。
      phys-schost# clzonecluster status

      ホストのノードがクラスタモードでブートされる場合は、ゾーンクラスタノードもクラスタモードのみでブートできます。


      注 - ノードの /var ファイルシステムが満杯になると、そのノード上では Oracle Solaris Cluster が再起動できなくなる可能性があります。この問題が発生した場合は、「満杯の /var ファイルシステムを修復する方法」を参照してください。


例 3-10 SPARC: グローバルクラスタノードのブート

次に、ノード phys-schost-1 をブートしてグローバルクラスタに結合させたときのコンソールの出力例を示します。

ok boot
Rebooting with command: boot 
...
Hostname: phys-schost-1
Booting as part of a cluster
...
NOTICE: Node phys-schost-1: attempting to join cluster
...
NOTICE: Node phys-schost-1: joined cluster
...
The system is coming up.  Please wait.
checking ufs filesystems
...
reservation program successfully exiting
Print services started.
volume management starting.
The system is ready.
phys-schost-1 console login:

ノードをリブートする方法

グローバルクラスタまたはゾーンクラスタの他のアクティブなノードを停止またはリブートするには、リブートするノードのマルチユーザーサーバーのマイルストーンがオンラインになるまで待ちます。

ログインプロンプトが表示されてからでなければ、そのノードは、停止またはリブートするクラスタ内の他のノードからサービスを引き継げません。非大域ゾーンのリブートについては、『Oracle Solaris の管理: Oracle Solaris コンテナ - リソース管理と Oracle Solaris ゾーン』の第 20 章「非大域ゾーンのインストール、ブート、停止、アンインストール、および複製 (タスク)」を参照してください。

phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。


注意

注意 - リソースのメソッドのいずれかがタイムアウトして強制終了できなかった場合、リソースの Failover_mode プロパティーが HARD に設定されているときに限り、ノードがリブートされます。Failover_mode プロパティーがそれ以外の値に設定されている場合、ノードはリブートされません。


  1. グローバルクラスタノードまたはゾーンクラスタノードで Oracle RAC を実行している場合は、停止するノード上のデータベースのすべてのインスタンスを停止します。

    停止の手順については、Oracle RAC 製品のドキュメントを参照してください。

  2. 停止するノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin を提供する役割になりますグローバルクラスタのノードから、次の手順のステップをすべて実行します。
  3. clnode evacuate および shutdown コマンドを使用して、グローバルクラスタノードを停止します。グローバルクラスタのノード上で実行する clzonecluster halt コマンドで、ゾーンクラスタを停止します。 (clnode evacuate コマンドと shutdown コマンドもゾーンクラスタ内で動作します)。

    グローバルクラスタの場合は、停止するノードで次のコマンドを入力します。clnode evacuate コマンドは、すべてのデバイスグループを、指定のノードから次に優先されるノードに切り替えます。このコマンドはまた、すべてのリソースグループを、指定したノード上の大域ゾーンまたは非大域ゾーンから、ほかのノード上の次に優先される大域ゾーンまたは非大域ゾーンに切り替えます。


    注 - ノードを個別にシャットダウンするには、shutdown -g0 -y -i6 コマンドを使用します。複数のノードを一括してシャットダウンするには、shutdown -g0 -y -i0 コマンドを使用してノードを停止します。すべてのノードが停止した後は、すべてのノードに対して boot コマンドを使用して、すべてのノードをブートしてクラスタに戻します。


    • SPARC ベースのシステムの場合、ノードを個別にリブートするには、次のコマンドを実行します。

      phys-schost# clnode evacuate node
      phys-schost# shutdown -g0 -y -i6
    • x86 ベースのシステムの場合、ノードを個別にリブートするには、次のコマンドを実行します。

      phys-schost# clnode evacuate node
      phys-schost# shutdown -g0 -y -i6

      GRUB メニューが表示された時点で、適切な Oracle Solaris エントリを選択し、Enter キーを押します。 次のような GRUB メニューが表示されます。

      GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
      +-------------------------------------------------------------------------+
      | Solaris 10 /sol_10_x86                                                  |
      | Solaris failsafe                                                        |
      |                                                                         |
      +-------------------------------------------------------------------------+
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
      commands before booting, or 'c' for a command-line.
    • 停止し、リブートするゾーンクラスタノードを指定します。

      phys-schost# clzonecluster reboot - node zoneclustername

    注 - クラスタメンバーシップを取得できるように、ノードにはクラスタインターコネクトとの動作中の接続が必要です。


  4. ノードが問題なくブートし、オンラインであることを確認します。
    • グローバルクラスタノードがオンラインであることを確認します。
      phys-schost# cluster status -t node
    • ゾーンクラスタノードがオンラインであることを確認します。
      phys-schost# clzonecluster status

例 3-11 SPARC: グローバルクラスタノードのリブート

次の例に、ノード phys-schost-1 がリブートした場合のコンソール出力を示します。このノードの停止時および起動時の通知メッセージは、グローバルクラスタ内のほかのノードのコンソールに表示されます。

phys-schost# clnode evacuate phys-schost-1
phys-schost# shutdown -g0 -y -i6
Shutdown started.    Wed Mar 10 13:47:32 phys-schost-1 cl_runtime: 

WARNING: CMM monitoring disabled.
phys-schost-1# 
INIT: New run level: 6
The system is coming down.  Please wait.
System services are now being stopped.
Notice: rgmd is being stopped.
Notice: rpc.pmfd is being stopped.
Notice: rpc.fed is being stopped.
umount: /global/.devices/node@1 busy
umount: /global/phys-schost-1 busy
The system is down.
syncing file systems... done
rebooting...
Resetting ... 
,,,
Sun Ultra 1 SBus (UltraSPARC 143MHz), No Keyboard
OpenBoot 3.11, 128 MB memory installed, Serial #5932401.
Ethernet address 8:8:20:99:ab:77, Host ID: 8899ab77.
...
Rebooting with command: boot
...
Hostname: phys-schost-1
Booting as part of a cluster
...
NOTICE: Node phys-schost-1: attempting to join cluster
...
NOTICE: Node phys-schost-1: joined cluster
...
The system is coming up.  Please wait.
The system is ready.
phys-schost-1 console login: 

例 3-12 x86: グローバルクラスタノードのリブート

次の例に、ノード phys-schost-1 をリブートする際のコンソール出力を示します。このノードの停止時および起動時の通知メッセージは、グローバルクラスタ内のほかのノードのコンソールに表示されます。

phys-schost# clnode evacuate phys-schost-1
phys-schost # shutdown -g0 -i6 -y

GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
+-------------------------------------------------------------------------+
| Solaris 10 /sol_10_x86                                                  |
| Solaris failsafe                                                        |
|                                                                         |
+-------------------------------------------------------------------------+
Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
commands before booting, or 'c' for a command-line.
Hostname: phys-schost-1
Booting as part of a cluster
...
NOTICE: Node phys-schost-1: attempting to join cluster
...
NOTICE: Node phys-schost-1: joined cluster
...
The system is coming up.  Please wait.
checking ufs filesystems
...
reservation program successfully exiting
Print services started.
volume management starting.
The system is ready.
phys-schost-1 console login: 

例 3-13 ゾーンクラスタノードのリブート

次の例は、ゾーンクラスタ上のノードをリブートする方法を示しています。

phys-schost# clzonecluster reboot -n schost-4 sparse-sczone
Waiting for zone reboot commands to complete on all the nodes of the zone cluster
   "sparse-sczone"...
Sep  5 19:40:59 schost-4 cl_runtime: NOTICE: Membership : Node 3 of cluster
   'sparse-sczone' died.
phys-schost# Sep  5 19:41:27 schost-4 cl_runtime: NOTICE: Membership : Node 3 of cluster
   'sparse-sczone' joined.

phys-schost#
phys-schost# clzonecluster status

=== Zone Clusters ===

--- Zone Cluster Status ---
Name            Node Name   Zone HostName   Status   Zone Status
----            ---------   -------------   ------   -----------
sparse-sczone   schost-1    sczone-1        Online   Running
                schost-2    sczone-2        Online   Running
                schost-3    sczone-3        Online   Running
                schost-4    sczone-4        Online   Running

phys-schost#

非クラスタモードでノードをブートする方法

グローバルクラスタノードは、非クラスタモードでブートできます (その場合は、ノードがクラスタメンバーシップに参加しません)。非クラスタモードは、クラスタソフトウェアをインストールしたり、ノードにパッチを適用するなどの管理手順を実行したりするときに役立ちます。ゾーンクラスタノードは、その基になるグローバルクラスタノードの状態と異なる状態ではブートできません。グローバルクラスタノードが、非クラスタモードでブートすると、ゾーンクラスタノードも自動的に非クラスタモードになります。

phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。

  1. 非クラスタモードで起動するクラスタ上で、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin を提供する役割になります。グローバルクラスタのノードから、次の手順のステップをすべて実行します。
  2. グローバルクラスタのノードで clzonecluster halt コマンドを実行し、ゾーンクラスタノードをシャットダウンします。clnode evacuate および shutdown コマンドを使用して、グローバルクラスタノードを停止します。

    clnode evacuate コマンドは、すべてのデバイスグループを、指定のノードから次に優先されるノードに切り替えます。このコマンドはまた、すべてのリソースグループを、指定したノード上の大域ゾーンまたは非大域ゾーンから、ほかのノード上の次に優先される大域ゾーンまたは非大域ゾーンに切り替えます。

    • 特定のグローバルクラスタをシャットダウンします。
      phys-schost# clnode evacuate node
      phys-schost# shutdown -g0 -y
    • グローバルクラスタノードから特定のゾーンクラスタノードを停止します。
      phys-schost# clzonecluster halt -n node zoneclustername

      ゾーンクラスタ内で clnode evacuate コマンドと shutdown コマンドを使用することもできます。

  3. Oracle Solaris ベースのシステムではグローバルクラスタノードが ok プロンプトを表示し、x86 ベースのシステムでは GRUB メニューで「Press any key to continue」というメッセージが表示されていることを確認します。
  4. 非クラスタモードでグローバルクラスタノードをブートします。
    • SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

      ok boot -xs
    • x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

    1. GRUB メニューで矢印キーを使用して該当する Oracle Solaris エントリを選択し、e と入力してコマンドを編集します。

      次のような GRUB メニューが表示されます。

      GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
      +-------------------------------------------------------------------------+
      | Solaris 10 /sol_10_x86                                                  |
      | Solaris failsafe                                                        |
      |                                                                         |
      +-------------------------------------------------------------------------+
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
      commands before booting, or 'c' for a command-line.

      GRUB ベースのブートの詳細については、『Oracle Solaris の管理: 基本管理』の「GRUB を使用して x86 システムをブートする (タスクマップ)」を参照してください。

    2. ブートパラメータの画面で、矢印キーを使用してカーネルエントリを選択し、e を入力してエントリを編集します。

      次のような GRUB ブートパラメータの画面が表示されます。

      GNU GRUB version 0.95 (615K lower / 2095552K upper memory)
      +----------------------------------------------------------------------+
      | root (hd0,0,a)                                                       |
      | kernel /platform/i86pc/multiboot                                     |
      | module /platform/i86pc/boot_archive                                  |
      +----------------------------------------------------------------------+
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      Press 'b' to boot, 'e' to edit the selected command in the
      boot sequence, 'c' for a command-line, 'o' to open a new line
      after ('O' for before) the selected line, 'd' to remove the
      selected line, or escape to go back to the main menu.
    3. コマンドに -x を追加して、システムが非クラスタモードでブートするように指定します。
      [ Minimal BASH-like line editing is supported. For the first word, TAB
      lists possible command completions. Anywhere else TAB lists the possible
      completions of a device/filename. ESC at any time exits. ]
      
      grub edit> kernel /platform/i86pc/multiboot -x
    4. Enter キーを押して変更を受け入れ、ブートパラメータの画面に戻ります。

      画面には編集されたコマンドが表示されます。

      GNU GRUB version 0.95 (615K lower / 2095552K upper memory)
      +----------------------------------------------------------------------+
      | root (hd0,0,a)                                                       |
      | kernel /platform/i86pc/multiboot -x                                  |
      | module /platform/i86pc/boot_archive                                  |
      +----------------------------------------------------------------------+
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      Press 'b' to boot, 'e' to edit the selected command in the
      boot sequence, 'c' for a command-line, 'o' to open a new line
      after ('O' for before) the selected line, 'd' to remove the
      selected line, or escape to go back to the main menu.-
    5. b と入力して、ノードを非クラスタモードでブートします。

      注 - カーネルブートパラメータコマンドへのこの変更は、システムをブートすると無効になります。次にノードをリブートする際には、ノードはクラスタモードでブートします。クラスタモードではなく、非クラスタモードでブートするには、これらの手順を再度実行して、カーネルブートパラメータコマンドに -x オプションを追加します。


例 3-14 SPARC: 非クラスタモードでグローバルクラスタノードをブートする

次に、ノード phys-schost-1 を停止し、非クラスタモードで再起動した場合のコンソール出力の例を示します。ここでは、-g0 オプションで猶予期間をゼロに設定し、-y オプションで、確認プロンプトに対して自動的に yes と応答するよう指定し、-i0 で実行レベル 0 (ゼロ) で起動します。このノードの停止メッセージは、グローバルクラスタ内のほかのノードのコンソールにも表示されます。

phys-schost# clnode evacuate phys-schost-1
phys-schost# cluster shutdown -g0 -y
Shutdown started.    Wed Mar 10 13:47:32 phys-schost-1 cl_runtime: 

WARNING: CMM monitoring disabled.
phys-schost-1# 
...
rg_name = schost-sa-1 ...
offline node = phys-schost-2 ...
num of node = 0 ...
phys-schost-1# 
INIT: New run level: 0
The system is coming down.  Please wait.
System services are now being stopped.
Print services stopped.
syslogd: going down on signal 15
...
The system is down.
syncing file systems... done
WARNING: node phys-schost-1 is being shut down.
Program terminated

ok boot -x
...
Not booting as part of cluster
...
The system is ready.
phys-schost-1 console login: