1リース会計の紹介

この章の内容は次のとおりです。

リース会計の概要

リース会計は、単一のリポジトリでのリース契約の作成や保守に加えて、IFRS16およびASC842標準に準じた償却スケジュールの生成に役立つ財務アプリケーションです。

リース会計は、リース詳細、資産および支払などの情報を取得する機能を提供します。契約検証プロセスを使用すると、アクティブ化の前に品質データを確認できます。償却エンジンは、リース契約の現在価値、および使用権の償却とリース負債の残高をIFRS16およびASC842に従って計算します。

過去数年に導入された新しい会計基準には、一新された会計ルールがあり、賃借人はこれに準拠する必要があります。後述するリース会計の機能は、次のことに役立ちます。

  • リースを管理および処理するためのタッチレス機能があり、IFRS16、ASC842、またはその両方の会計標準にシームレスな方法で従うことができます。

  • すべてのリース契約義務の単一リポジトリでプランニングを改善します。

  • 貸借対照表残高および経費の計算を生成します。

主な機能

主な機能:

リース会計には、次の機能があります。

  • 残高および請求書の生成に必要な現金予定の取得。

  • IFRS16およびASC842ガイドラインに従って必要となる残高の生成。

  • 「日次複利」および「日次償却」を使用した償却スケジュールの生成。

スケジュールを生成する場合は、償却を含む現金予定が作成されます。この情報とともに、使用権およびリース負債の残高も様々な期間に基づいて生成されます。

残高および償却は、リースで割引率を使用してキャッシュ・フローを割引することで計算されます。

注意: 現在、唯一の利息計算方法は「日次複利」で、償却方法は「日次償却」です。

キャッシュ・フローでこの情報を使用して、標準により要求される初期測定金額が計算されます。

システム・オプションの作成

システム・オプションの定義は、リース会計の設定を作成するための主要なステップです。

システム・オプションを設定する前に、AP財務オプションがすでに設定されていることを確認する必要があります。

その他の属性には、主に次の情報を指定する必要があります。

  • SYSTEM_OPTION_ID: システム・オプションの一意の識別子。

  • ORG_ID: ビジネス・ユニット識別子。

  • LEDGER_ID: 一般会計の元帳識別子。

  • PRIMARY_REGIME_CODE: プライマリ会計標準。有効なオプションはIFRS16およびASC842です。

  • SECONDARY_REGIME_CODE: セカンダリ会計標準。両方の会計標準がレポートに適用可能な場合、プライマリがIFRS16であれば、セカンダリはASC842 (または、その逆)になります。

  • AMORTIZATION_FREQUENCY_CODE: 償却の頻度。

  • INTEREST_METHOD_CODE: 利息計算方法

  • DEFAULT_CURRENCY_CONV_TYPE: 通貨換算タイプ。

  • CALENDAR_ID: GLカレンダ識別子。

  • INVENTORY_MASTER_ORG_ID: 在庫品目マスター識別子。

プライマリ割引レート指数の作成

リースの作成時における2番目に重要な情報は、割引レート指数です。

割引レート指数のその他の属性には、主に次の情報を指定する必要があります。

  • INDEX_ID: 一意の割引レート指数識別子。

  • NAME: 割引レート指数の名前。

  • DESCRIPTION: 割引レート指数の摘要。

  • ORG_ID: ビジネス・ユニット識別子。

  • START_DATE: 割引レート指数がアクティブになる日付。

割引レート明細のその他の属性には、次の情報を指定する必要があります。

  • INDEX_LINE_ID: 一意の割引レート明細識別子。

  • INDEX_ID: 割引レート指数識別子。

  • RATE_VALUE: 有効日の割引レート値。

  • EFFECTIVE_START_DATE: 割引レート明細の有効開始日。

  • EFFECTIVE_END_DATE: 割引レート明細の有効終了日。

日付が互いに重複しておらず、連続した順序である場合は、同じCSVファイル内に複数の割引レートを指定できます。

支払条件テンプレートの作成

リースの作成時における残りの重要な情報は、支払条件テンプレートです。

支払条件テンプレートのその他の属性には、主に次の情報を指定する必要があります。

  • PAYMENT_TEMPLATE_ID: 一意の支払条件テンプレート識別子。

  • NAME: 支払条件テンプレートの名前。

  • DESCRIPTION: 支払条件テンプレートの摘要。

  • ORG_ID: ビジネス・ユニット識別子。

  • PAYMENT_FREQUENCY_CODE: 支払の頻度。有効な値は、「日次」、「月次」、「四半期次」または「年次」です。

支払条件テンプレート勘定のその他の属性には、FLA_LEASE_ACCOUNT_CLASS参照から次の情報を指定する必要があります。

  • ACCOUNT_DETAIL_ID: 一意の勘定科目詳細明細識別子。

  • ACCOUNT_DETAIL_NUM: 支払条件テンプレートで使用される一意の勘定詳細番号。

  • ACCOUNT_CLASS_CODE: この配分の勘定科目の勘定科目区分。

  • LEDGER_ID: 支払条件テンプレートに関連付けられたGL識別子。

文書連番の作成

リース、資産および支払の自動採番機能を利用するには、ビジネス・ユニットに文書連番を割り当てる必要があります。