構成ファイル構文

コマンドライン・パラメータを使用する以外に、バッチ・クライアントは構成ファイルを使用して実行することもできます。構成ファイルはINIファイルのように、セクション、キーおよび値を使用してフォーマットされます。Generalセクションと特定の操作用の追加セクションがあります。セクション名は大カッコ([])で囲まれ、任意の文字列値を使用できますが、操作キーによって指定された値と一致する必要があります。各セクション内の行は、キー=値のペアの形式でフォーマットされます。

構成ファイルの例は、次のとおりです。

[General]
Operation=Export
UserName=mylogin
Password=mypassword
URL=net.tcp://localhost:5210/Oracle/Drm/ProcessManager
LogFileName=C:\Oracle\Data Relationship Management\rdsc.log

[Export]
ExportType=Export
ExportName=WeeklyExport
OutFile= C:\Oracle\Data Relationship Management\export_data.txt
CurrentVersionAbbrev=COA Current
PrevVersionAbbrev=COA Previous

構成ファイルには、複数の操作を含めることができます。各操作は、一意のラベルとともに個別セクションに含まれます。[Operations]というラベルの特別なセクションは、ファイル内の操作セクションの数および各セクションのラベルを指定するために使用されます。これらの操作は、リストされている順序で実行されます。

複数の操作が含まれる構成ファイルの例は、次のとおりです。複数の操作を使用する場合、Operation=Importなどの操作キーを各セクションに含める必要があることに注意してください。

注意:

セクション、キーおよび値の大文字と小文字は区別されません。

[General]
Operation=Multiple
UserName=mylogin
Password=mypassword
URL=net.tcp://localhost:5210/Oracle/Drm/ProcessManager
LogFileName=C:\Oracle\Data Relationship Management\rdsc.log

[Operations]
OperationCount=3
Operation1=Weekly_Import
Operation2=Update_CostCenters
Operation3=Merge_Data

[Weekly_Import]
Operation=Import
InFile="COA_data.txt"
ImportAbbrev="RDSC Import"
ImportLogFileName="C:\Oracle\Data Relationship Management\Batch Client\import_log.txt"
VersionAbbrev="COA Current"
VersionDescription="COA for this month"

[Update_CostCenters]
Operation=Action Script
InFile=CostCenter_changes.txt
StripQuotedStrings=True
Delimiter=comma

[Merge_Data]
Operation=Blend
Blendname="COA Blender"
SourceVersionAbbrev="COA Current"
TargetVersionAbbrev="COA Previous"
NewVersionAbbrev="COA Blended"
NewVersionDescription="Current and Previous COA"

次の表に、構成ファイルの各セクションで使用できるキーを示します。

表26. 構成ファイルのGeneralセクション

キー

説明

Operation

実行する操作を指定します。次のいずれかの値を指定します:

  • ActionScript

  • BackupVersionToFile

  • ブレンド

  • CloseVersion

  • エクスポート

  • インポート

  • Multi

  • OpenVersion

  • RefreshVersion

  • RestoreVersionFromFile

  • DeleteVersion

このキーは必須です。

UserName

ログイン用のData Relationship Managementユーザー名を指定します。このキーは必須です。

Password

ログイン用のData Relationship Managementパスワードを指定します。このキーは必須です。

URL

Data Relationship Managementサーバー・プロセス内のプロセス・マネージャ・アプリケーションのURL (ポート番号を含む)を指定します。このURLは、Data Relationship Management構成コンソールで構成され使用できます。たとえば、net.tcp://localhost:5210/Oracle/Drm/ProcessManagerです。

注意:

値は二重引用符で囲んで入力することをお薦めします。

このキーは必須です。

LogFileName

ログ・ファイルのパスおよびファイル名を指定します。ファイルが存在する場合、ログは既存のファイルの末尾に追加されます。値は二重引用符で囲んで入力することをお薦めします。

デフォルトのファイル名はDRM_Batch_ClientMMDDYYYY.logです。MMは月、DDは日、YYYYは年を表します。

TimezoneOffset

GMTからのローカル・オフセット分数。たとえば、U.S. CSTのGMTからのオフセット分数は-360です。

このパラメータはオプションです。デフォルトはサーバーのタイムゾーンです。

CultureName

languagecode-country/regioncodeというフォーマットのローカル・カルチャ名です。languagecodeはISO 639-1から導出された小文字の2文字のコード、country/regioncodeはISO 3166から導出された大文字の2文字のコードです。たとえば、米国英語の場合はen-USです。

このパラメータはオプションです。デフォルトはサーバーのカルチャです。

/objectaccess

インポート・オブジェクト、エクスポート・オブジェクトおよびブレンダ・オブジェクトにアクセスするためのオブジェクト・アクセス方法です。有効な値は、「標準」、「システム」、「ユーザー」またはカスタム・グループです。

このパラメータはオプションです。デフォルトはStandardです。

表27. 構成ファイルのMultipleセクション

キー

説明

OperationCount

ファイル内の操作セクションの数を指定します。0より大きい整数を指定します。このキーは必須です。

OperationN

操作セクションのラベルを指定します。Nは、1からOperationCount値までの数値です。このキーは必須です。

表28. 構成ファイルのAction Scriptセクション

キー

説明

InFile

入力ファイルのパスおよびファイル名を指定します。値は二重引用符で囲んで入力することをお薦めします。このキーは必須です。

StripQuotedStrings

引用符で囲まれた文字列を除去するかどうかを指定します。次のいずれかの値を指定します:

  • Y[es]

  • N[o]

  • T[rue]

  • F[alse]

  • 1

  • 0

デフォルト値はTrueです。

Delimiter

区切り文字を指定します。次のいずれかの値を指定します:

  • Tab

  • Comma

  • #nnn

#nnnは、任意の有効な3桁のASCII文字値(0-255)を表します。

デフォルト値はTabです。

ColumnOrder

列順序を指定します。指定する場合、すべての列識別子が含まれる必要があります。デフォルト値はA12345です。

表29. 構成ファイルのBlendセクション

キー

説明

BlendName

実行するブレンダの名前を指定します。このキーは必須です。

BlendLogFileName

ブレンド・ログ・ファイルの名前を指定します(バッチ・クライアント・ログ・ファイルと同じではありません)。デフォルト値はブレンド・プロファイルに格納されています。

SourceVersionAbbrev

ブレンドするソース・バージョンの名前を指定します。このキーは必須です。

TargetVersionAbbrev

ブレンドするターゲット・バージョンの名前を指定します。このキーは必須です。

NewVersionAbbrev

作成する新規バージョンの名前を指定します。

NewVersionDescription

新規バージョンの説明を指定します。値は二重引用符で囲む必要があります。

AutoSave

ブレンドしたバージョンを保存するか、切り離したままにするかを指定します。次のいずれかの値を指定します:

  • Y[es]

  • N[o]

  • T[rue]

  • F[alse]

  • 1

  • 0

デフォルト値はFalseです。

バージョンの保存の詳細は、「バッチ・クライアントでのバージョンの保存」を参照してください。

表30. 構成ファイルのCloseセクション

キー

説明

VersionAbbrev

閉じるバージョンの名前を指定します。このキーは必須です。

表31. 構成ファイルのExportセクション

キー

説明

ExportType

エクスポートのタイプ(個別エクスポートまたはブック)を指定します。次のいずれかの値を指定します:

  • E[xport]

  • B[ook]

このキーは必須です。

OutFile

出力ファイルのパスおよびファイル名を指定します。出力ファイルが存在する場合、このファイルは上書きされます。値は二重引用符で囲んで入力することをお薦めします。このキーは必須です。

ExportName

実行する保存済エクスポートの名前を指定します。単一エクスポートを実行する場合、このキーは必須です。

CurrentVersionAbbrev

現在のバージョンの名前を指定します。指定しない場合、デフォルトのバージョンの名前が使用されます。

PrevVersionAbbrev

前のバージョンの名前を指定します。指定しない場合、デフォルトのバージョンの名前が使用されます。

BookName

実行する保存済ブックの名前を指定します。ブックをエクスポートする場合、このキーは必須です。値を二重引用符で囲むことをお薦めします。

CombineExportOutput

/outfileに指定されているファイルにエクスポート出力を結合するかどうかを指定します。次のいずれかの値を指定します:

  • Y[es]

  • N[o]

  • T[rue]

  • F[alse]

  • 1

  • 0

このパラメータがFalseである場合、各エクスポートは、エクスポート・プロファイルに格納されているファイル名に保存されます。エクスポート・プロファイル内のファイル名が無効であるエクスポート、または出力がファイル以外の値に設定されているエクスポートは、/outfileに指定されているファイルに結合されます。デフォルト値はブックに格納されています。

PreFileName

結合されたエクスポート・ブックの先頭に追加するパスおよびファイル名を指定します。デフォルト値はブックに格納されています。

PostFileName

結合されたエクスポート・ブックに追加するパスおよびファイル名を指定します。デフォルト値はブックに格納されています。

FromHierarchy

開始(前の)階層を指定します。階層比較エクスポートおよび階層差分エクスポートに使用されます。

ToHierarchy

終了(現在の)階層を指定します。階層比較エクスポートおよび階層差分エクスポートに使用されます。

FromTopNodeAbbrev

開始(前の)階層の最上位ノードの名前を指定します。階層比較エクスポートおよび階層差分エクスポートに使用されます。

ToTopNodeAbbrev

終了(現在の)階層の最上位ノードの名前を指定します。階層比較エクスポートおよび階層差分エクスポートに使用されます。

HierarchyCount

定義した階層/最上位ノードのペアの数を指定します。

Hierarchyn

エクスポートする階層を指定します。nは、現在の階層/最上位ノードのペアを示す数値(1~HierarchyCount)です(Hierarchy1など)。階層エクスポートおよび他の同様のエクスポートに使用されますが、階層比較エクスポートおよび階層差分エクスポートには使用されません。

TopNodeAbbrevn

エクスポートする最上位ノードの名前を指定します。nは、現在の階層/最上位ノードのペアを示す数値(1~HierarchyCount)です(TopNodeAbbrev1など)。Hierarchynと一致する必要があります。階層エクスポートおよび他の同様のエクスポートに使用されますが、階層比較エクスポートおよび階層差分エクスポートには使用されません。

FromDate

トランザクション・ログ・エクスポートの開始日時を指定します(オプション)。

ToDate

トランザクション・ログ・エクスポートの終了日時を指定します(オプション)。

CurrentVersionType

現在のバージョンのバージョン・タイプを指定します。有効な値は次のとおりです。

  • A[s Of]

  • N[ormal]

デフォルトはN[ormal]です。

CurrentAsOfDate

エクスポートの現在のバージョンの時点バージョンを作成する場合に使用する時点日時を指定します。

PrevVersionType

前のバージョンのバージョン・タイプを指定します。有効な値は次のとおりです。

  • A[s Of]

  • N[ormal]

デフォルトはN[ormal]です。

PrevAsOfDate

エクスポートの前のバージョンの時点バージョンを作成する場合に使用する時点日時を指定します。

表32. 構成ファイルのImportセクション

キー

説明

InFile

入力ファイルのパスおよびファイル名を指定します。値は二重引用符で囲んで入力することをお薦めします。このキーは必須です。

ImportAbbrev

実行するインポートの名前を指定します。このキーは必須です。

ImportLogFileName

インポート・ログ・ファイルのパスおよびファイル名を指定します。これは、[General]セクションのLogFileNameキーによって定義されるログ・ファイルとは異なります。デフォルトのファイル名はDRM_Batch_ClientMMDDYYYY.logです。MMは月、DDは日、YYYYは年を表します。

VersionAbbrev

インポートによって作成されるバージョン名を指定します。デフォルト値はインポート・プロファイルに格納されています。

VersionDescription

インポートによって作成されるバージョンの説明を指定します。デフォルト値はインポート・プロファイルに格納されています。

AutoSave

インポートしたバージョンを保存するか、切り離したままにするかを指定します。次のいずれかの値を指定します:

  • Y[es]

  • N[o]

  • T[rue]

  • F[alse]

  • 1

  • 0

デフォルト値はFalseです。

バージョンの保存の詳細は、「バッチ・クライアントでのバージョンの保存」を参照してください。

表33. 構成ファイルのOpenセクション

キー

説明

VersionAbbrev

開くバージョンの名前を指定します。このキーは必須です。

表34. 構成ファイルのRefreshセクション

キー

説明

VersionAbbrev

リフレッシュする(閉じて再度開く)バージョンの名前を指定します。このキーは必須です。このキーは必須です。

表35. 構成ファイルのDeleteセクション

キー

説明

VersionAbbrev

削除するバージョンの名前を指定します。このパラメータは必須です。