Financial Managementの構成中に、各アプリケーションが使用するリレーショナル・データベースの接続の最大数を指定します。Financial Managementは、接続プールを使用してデータベースと通信します。接続プールによって、データベースの使用が効率化され、各ユーザーがリレーショナル・リポジトリを設定する必要がなくなります。
EPM Systemコンフィグレータでは、構成中に、プールされたデータベース接続の数を指定できます。EPM Systemコンフィグレータで指定する接続数は、アプリケーションが使用するプールされた接続の最大数です。プールは8つの接続から開始されます。一定回数の試行後に、プールが追加の接続を要求したサービスを提供できない場合、さらに8つの接続が追加されます。システムは、ユーティリティで定義されている接続の最大数に到達するまで、8つの接続のブロックを追加し続けます。この限界を超える追加接続が必要になると、タスクの完了時に閉じられる一時的な接続が、要求に応じてサービスを提供するために作成されます。
システムの使用のために予約され、ユーザーのアクティビティには使用されない追加の接続プールも作成されます。システム用プールの接続タイプは、次のとおりです:
システムのアクティビティに使用される、アプリケーションごとに9つの接続のプール。
エラー処理に使用される、アプリケーションごとに8つの接続のプール。
ユーザー・ログオン・アクティビティのために、アプリケーション・サーバーごとに8接続のプールが作成されます。ユーザー・ログオン・プールは、システムで定義された最大値(16接続)まで4つずつ増やせます。この最大値を超える接続は、一時的に確保されます。
全般的に、システムレベルのアクティビティには25接続が割り当てられます。各アプリケーション・サーバーに8接続が予約され、各アプリケーションに17接続が予約されます。また、DMEリスナー・プロセスは、最大8つの接続を使用します。このプロセスを実行しているかぎり、これらの接続は開いたままです。
接続の使用は、アクティビティのタイプに依存します。読取りアクセスを保有するアプリケーションのほとんどのユーザーは、一般に接続を使用しません。書込みアクセスを保有するユーザーはデータベースに書き込むので、より多くの接続を使用できます。集計を実行するユーザーなどの書込みアクセスを保有するユーザーが使用する接続数は、アプリケーション・サーバーのハードウェアおよび書き込むデータ量に依存します。全般的に、書込みアクセスを保有するユーザーは、5から10の接続を使用します。
Financial Managementは、アプリケーションが初めて開かれたときに、定義された数の接続を開きます。その後に、システムのユーザーは、接続を使用できるようになります。ユーザーのプロセスが接続を要求したときに、すべての接続が使用中の場合、システムは短時間接続プールをポーリングし、接続が使用可能になるのを待ちます。使用できる接続が得られない場合、システムは8つの接続を作成してプールに追加します。接続プールは、EPM Systemコンフィグレータで定義された総数に制限されます。
接続はアプリケーションに固有です。デフォルト・プールは、アプリケーションが開かれた後にのみ作成されます。すべてのユーザーがアプリケーションからログアウトし、すべてのWebセッションが閉じている場合、アプリケーションがシャットダウンし、アプリケーションで所有するすべてのデータベース接続が解放されます。すべての開いているアプリケーションがシャットダウンすると、アプリケーション・サーバー・アクティビティに予約されている8つの接続も解放されます。アプリケーションが1つでも開いたままの場合、アプリケーション・サーバー接続も開いたままです。
Financial Management Serviceを実行している場合、アプリケーション単位で接続が割り当てられて解放されます。特定のアプリケーションにログインしているユーザーがいない場合、アプリケーションがシャットダウンし、アプリケーションで使用しているすべての接続が解放されます。
Financial Management Serviceを実行していない場合、最後のユーザーがアプリケーションからログアウトした後、アプリケーションに割り当てられているすべての接続が解放されます。Financial Management Serviceを実行している場合、マシンを再起動するときまたはサービスを停止するときおよびすべてのユーザーが特定のアプリケーションからログアウトするときに、接続が解放されます。
注意: | Financial Managementサービスが実行されている場合、このサービスによってアプリケーション・インスタンスが永続化されるため、すべてのアプリケーションからすべてのユーザーがログアウトしても、アプリケーション・プロセスはシャットダウンされません。また、複数のFinancial Managementアプリケーション・サーバーを含む環境では、アプリケーション・プロセスがシャットダウンされてデータベース接続が解放される前に、すべてのサーバー上の全アプリケーションからすべてのユーザーがログアウトする必要があります。どちらの場合も、Financial Managementサービスをシャットダウンすることも必要になります。 |
Financial Managementでは、Analytic Serviceなどの他のシステムで使用してリレーショナル・データベースにデータを抽出できる拡張分析もサポートされます。抽出プロセスには、スター・スキーマが作成されるときに作成される専用の接続プールがあります。デフォルト・プールには、プロセスが完了すると破壊される16の一時接続があります。