ERPソース・システムでの代替スキーマの作成

FDMEEでのERPソース・システムへの組込み統合では、データ抽出に基本フィルタを使用しています。また、FDMEEによるアクセスを許可するための適切なセキュリティが定義されていると想定しています。一部の環境では、ソース・システム表への直接アクセスはシステム・ポリシーにより禁止されています。また、FDMEEユーザー・インタフェースで用意されているよりも詳細なソース・システム・フィルタを定義することもあります。

Account Reconciliation Manager (ARM)で、ソース・システムから貸借対照表勘定科目またはアクティブな勘定科目のみを抽出する場合などです。そのためには、ソース・システムで代替スキーマを作成します。この方法により、必要なレベルのセキュリティ、異なるソース・システム・フィルタ、またはその両方を提供できます。

E-Business Suite (EBS)およびPeoplesoft (PSFT)システムの代替階層を作成するには:

  1. ソース・システム・データベースで新しいスキーマまたはユーザーを作成します。

  2. FDMEEによって使用されるソース表リストに対するSELECTまたはSELECT/INSERTアクセスを、新しいスキーマに付与します。

    FDMEEによって使用されるソース・システム表にあるソース表のリストを参照してください。

  3. Oracle E-Business Suiteシステムの場合、必要なソース・フィルタを含むGL_CODE_COMBINATIONSという名前の新しいビューを作成します。

    Peoplesoft システムの場合、PS_LEDGER表を使用してビューを作成します。

    ソース表のすべての列を、ビューに含める必要があります。

  4. 新しいスキーマでFDMEEがソース・システムから参照する残りのすべてのソース表のシノニムを作成します。

    シノニムは、ソース・システム・スキーマのベース表をポイントします。

  5. 関連するデータ・サーバーの物理スキーマで新しいスキーマを使用するように、Oracle Data Integrator (ODI)を更新します。

    たとえば、EBS GL_CODE_COMBINATIONS表で作成されるビューは次のようになります:

    CREATE VIEW GL_COMBINATIONS (SEGMENT1, SEGMENT2,…....)
    SELECT SEGMENT1, SEGMENT2,…..
    FROM APPS.GL_CODE_COMBINATIONS
    WHERE “ADD FILTERS”

新しいスキーマまたはシノニムで作成されるビューにはすべて、FDMEEによって使用されるソース・システム表で指定されたとおりの名前を使用する必要があります。表名とビュー名がコア・スキーマと同じであるため、FDMEEはODIでスキーマ仕様が変更された更新済のコンテンツにアクセスできます。

SAPまたはJDEソース・システムの場合は、代替スキーマを作成するのではなく、アダプタでフィルタ定義を変更します。

システムをスムーズに更新できるように、変更を行う前に、Oracleサポートに連絡してプロセスを確認することをお薦めします。