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リリース 11.1.2.3
このドキュメントでは、Oracle Essbaseリリース11.1.2.3の新機能について説明しています。これらの機能の詳細は、Oracle Essbase Database Administrator's Guide、Oracle Essbase Technical ReferenceおよびOracle Essbase API Referenceを参照してください。
Oracle Essbase Administration Servicesの新機能については、『Oracle Essbase Administration Services Readme』を参照してください。
代替変数と同様に、代替変数が許可される場合には常に、ランタイム代替変数を計算スクリプトに含めることができます。ランタイム代替変数は、計算スクリプトで使用されるすべてのランタイム代替変数をSET RUNTIMESUBVARS計算コマンドで宣言する必要がある点が代替変数と異なります。SET RUNTIMESUBVARSには、ランタイム代替変数の名前を指定する必要があります。ランタイム代替変数のデフォルト値の指定はオプションです。デフォルト値が設定されていないランタイム代替変数に対しては、MaxLまたはEssbase APIを使用してランタイムに値を指定して、SET RUNTIMESUBVARSコマンドに指定されているデフォルト値を上書きできます:
ランタイム代替変数は、ブロック・ストレージ・データベースでのみサポートされます。
新規ハッシュテーブルの実装により、次元構築およびアウトライン編集時に名前の参照と挿入のパフォーマンスが最適化されます。このハッシュテーブルの実装では、メモリー・フットプリントが増加されます。
ハッシュテーブルを構成するには、ESTIMATEDHASHSIZE構成設定を使用します。この設定には、メモリーにロードされるメンバー名および別名の推定数を百万単位で指定します。
ESTIMATEDHASHSIZE構成設定は、ブロック・アプリケーションと集約ストレージ・アプリケーションに適用されます。
グリッド・クライアント(Oracle Hyperion Smart View for Officeなど)では、共有メンバーに修飾名([Parent].[Child]など)を付けて表示するように指定した場合、共有メンバーと基本メンバーを区別できます。重複するメンバー名を使用できるようにアウトラインを設定していない場合でも、共有メンバーを修飾名とともに表示できます。また、修飾メンバー名を共有メンバーのグリッド・クライアントに入力することもできます。
データ・ロードにTeradata TPT-APIを使用する場合、TPT-APIを使用してデータをロードすると同時に柔軟性を大幅に向上する設定をカスタマイズできます。詳細は、Oracle Essbase SQL Interface Guideの付録Aを参照してください。
@CREATEBLOCK — 疎メンバー名または疎メンバーの組合せに対してブロックを作成して、新しく作成したブロックの密値を#MISSINGに設定します。
@INTERSECT — 指定された2つのメンバー・リストにあるメンバーの交差を戻します。
@ISMBRUDA — 指定されたメンバーに対して指定されたユーザー定義属性(UDA)が存在する場合、計算時にTRUEが戻されます。
@ISRANGENONEMPTY — 指定されたメンバーに対して指定されたユーザー定義属性(UDA)が存在する場合、計算時にTRUEが戻されます。
@MEMBERAT — メンバーのリストに指定されたメンバーを戻します。
@RANGEFIRSTVAL — 指定されたmbrListの範囲内で、最初の関数パラメータに指定された条件を満たす最初の値を戻します。
@RANGELASTVAL — 指定されたmbrListの範囲内で、最初の関数パラメータに指定された条件を満たす最後の値を戻します。
@NAME計算関数には新しいオプション引数UNIQUEがあります。この引数は、mbrNameが重複する名前である場合に、(ショートカット修飾名のフォーマットを使用して)mbrNameの一意のメンバー名を戻すように@NAMEに指示します。mbrNameが重複する名前でないか、重複するメンバー名が使用可能でない場合、UNIQUEは無視され、メンバー名のみが戻されます。
ENABLERTSVLOGGING — 計算スクリプトで使用されたランタイム代替変数を、Oracle Essbaseでログ記録するかどうかを決定します。
ESTIMATEDHASHSIZE — メモリーにロードされるメンバー名および別名の推定数を百万単位で指定します。
UNICODEENABLE — Essbase Serverは、Essbase ServerをUnicodeに設定しなくても、Oracle Essbase Administration Services、MaxLまたはAPIを使用して、Unicodeモード・アプリケーションを作成し、アプリケーションをUnicodeモードに移行できます。
execute calculation MaxLステートメントには、新しい文法(with runtimesubvars RTSV-LIST)があります。この文法は、指定したランタイム代替変数(キー/値ペアの文字列として指定)を使用して計算スクリプトを実行します。
EssCalcFileWithRuntimeSubVars — 指定したランタイム代替変数のアクティブ・データベースに対して、計算スクリプトを実行します。ランタイム代替変数は、拡張子が.rsvのテキスト・ファイル内で、またはキー/値ペアの文字列として指定できます。
EssCalcWithRuntimeSubVars — 指定したランタイム代替変数(キー/値ペアの文字列として指定)を使用して計算スクリプトを実行します。
EssGetRuntimeSubVars — この関数は、計算スクリプトが実行されるクライアントへのインタフェースとして実装されます。この関数は、指定された計算スクリプトのSET RUNTIMESUBVARS計算コマンドにおけるランタイム代替変数の宣言で指定済のすべての情報(名前、値および説明)を取得します。
リリース11.1.2.3のドキュメント・ファイルは現在、2つのモバイル・フォーマット(MOBIファイル(以前に使用可能)とEPUBファイル)で用意されています。Oracle Enterprise Performance Management SystemのEPUBドキュメント・ファイルは、すべてのAppleモバイル・デバイス(iPad、iPhoneおよびiPod Touch)でサポートされています。EPUBファイルは多くのモバイル・デバイスでサポートされていますが、Appleモバイル・デバイスでのみ認証されています。その他のデバイスは今後認証される予定です。
リリース11.1.2.0、11.1.2.1または11.1.2.2から移行する場合は、累積機能概要ツールを使用して、これらのリリースの間に追加された新機能のリストを確認してください。このツールを使用すると、現在の製品、現在のリリース・バージョンおよびターゲットの実装リリース・バージョンを識別できます。1回のクリックで、現在のリリースとターゲットのリリースの間で開発された製品機能のハイレベルの説明のカスタマイズ・セットがすばやく生成されます。このツールはこちらにあります:
https://support.oracle.com/oip/faces/secure/km/DocumentDisplay.jspx?id=1092114.1