勘定科目タイプで勘定科目のタイム・バランス(値が時間をフローする状態)が定義され、メンバー式で差異レポートへの勘定科目のサイン動作を決定します。
差異レポートおよびタイム・バランスの設定はシステム定義ですが、保存された仮定は唯一ユーザー定義です。
タイム・バランスでPlanningの要約期間の値の計算方法が指定されます。
表69.タイム・バランス・プロパティ
タイム・バランス・プロパティ | 説明 | 例 |
---|---|---|
期間合計としての要約期間のすべての値の集約 | 1月: 10 2月: 15 3月: 20 Q1: 45 | |
期間合計としての要約期間内の最初の値 | 1月: 10 2月: 15 3月: 20 Q1: 10 | |
期間合計としての要約期間内の最後の値 | 1月: 10 2月: 15 3月: 20 Q1: 20 | |
期間合計としての要約期間内のすべての子値の平均 | 1月: 10 2月: 15 3月: 20 Q1: 15 | |
親での値の設定は、その親のすべての祖先に入力されます。子の値が変更されると、デフォルト集約論理はその親に適用されます。 集計演算子およびメンバー式は、メンバーが再計算される際に入力値に上書きされます。 | 1月: 10、2月: 10、3月: 10、Q1: 30 | |
加重日平均は1年の実際の日数に基づいており、2月が29日まであるうるう年に対応しています。例では、第1四半期(Q1)の平均は次のように計算されています。(1)第1四半期の各月の値に、月の日数を掛け合わせる。(2)これらの値の合計を出す。(3)出した合計を第1四半期の日数で割る。うるう年と仮定した場合、(10*31+15*29+20*31)/91=15という計算になります。 | 1月: 10 2月: 15 3月: 20 Q1: 15 | |
加重日平均は1年365日に基づき、2月を28日までと仮定しており、うるう年に対応していません。例では、第1四半期(Q1)の平均は次のように計算されています。(1)第1四半期の各月の値に、月の日数を掛け合わせる。(2)これらの値の合計を出す。(3)出した合計を第1四半期の日数で割る。うるう年と仮定しない場合、(10*31+15*28+20*31)/90=15という計算になります。 | 1月: 10 2月: 15 3月: 20 Q1: 15 |
「加重された平均-Actual_Actual」および「加重された平均-Actual_365」タイム・バランス・プロパティは、4つの四半期がロープアップされている標準月次カレンダでのみ使用できます。Planningで異なるタイム・バランス設定のデータを計算および分散する方法の詳細は、『Oracle Hyperion Planningユーザー・ガイド』を参照してください。
勘定科目の差異レポートのプロパティにより、メンバー式に使用されるときの支出として扱われているかどうかが次のように決定されます:
「最初」、「残高」、「平均」のタイム・バランス・プロパティで、データベース計算がスキップ・オプションのあるゼロと欠落したデータの扱い方を指定します。
表70.タイム・バランス・プロパティに「最初」が設定されているときのスキップ・オプションの適用
スキップ・オプション | 説明 | 例 |
---|---|---|
なし | ゼロおよび#MISSING値は、親の値(デフォルト)を計算するときに考慮されます。例では、最初の子(1月)の値は0で、ゼロは親の値を計算するときに考慮されるので、Q1(第1四半期)=0と見なされます。 | 1月: 0 2月: 20 3月: 25 Q1: 0 |
欠落 | 親の値を計算するときに#MISSING値は除外されます。例では、最初の子(1月)の値は#MISSINGで、#MISSING値は親の値を計算するときに考慮されないので、Q1(第1四半期)=2番目の子(2月)または20です。 | 1月: #MISSING 2月: 20 3月:25 Q1: 20 |
ゼロ | 親の値を計算するときにゼロ値は除外されます。例では、最初の子(1月)が0で、ゼロ値は親の値を計算するときに考慮されないので、Q1(第1四半期)=2番目の子(2月)または20です。 | 1月: 0 2月: 20 3月: 25 Q1: 20 |
欠落およびゼロ | 親の値を計算するときに#MISSINGおよびゼロ値は除外されます。例では、最初の子(1月)はゼロで、2番目の子(2月)は欠落しています。欠落した値とゼロ値は親の値を計算するときに考慮されないので、Q1(第1四半期)=3番目の子(3月)または25です。 | 1月: 0 2月: #MISSING 3月: 25 Q1: 25 |