| Oracle® Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Editionインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1.7.0) B72437-01 |
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Directory Server Enterprise Editionソフトウェアを本番環境にインストールする前に、『Oracle Directory Server Enterprise Editionデプロイメント・プランニング・ガイド』を参考に作成されたデプロイメント計画を入手します。計画を参照しながらこの項を読み、自身のデプロイメント用のインストール方法を判断してください。
この章の内容は次のとおりです。
Directory Server Enterprise Editionをインストールして実行した後は、システム上で次の要素が見付かります。
ソフトウェア・ファイル
データファイル
バックグラウンド・プロセス
ソフトウェア・ファイルには、実行可能ファイル、リソース・ファイルおよびテンプレート・ファイルが含まれます。これらのファイルは、Directory Server Enterprise Editionディストリビューションからシステムにコピーされます。
ソフトウェア・ファイルは、インストール時に選択される単一のディレクトリinstall-pathの配下に、階層構造で編成されます。インストール・パス配下の階層をインストール・レイアウトといいます。ユーザー・コマンドは、install-path/binおよびinstall-path/dsrk/binディレクトリにあります。情報レイアウトの詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Editionリファレンス』の第1章「Directory Server Enterprise Editionファイル・リファレンス」を参照してください。
install-pathによって占有されるディスク領域は固定されており、約1GBです。
サーバー・インスタンスと管理ファイルの2種類のデータファイルがあります。
1つのサーバーのユーザーおよび構成データが含まれます。
同じホストに複数のサーバー・インスタンスが存在できます。
サーバー・インスタンスの場所は自由に選択できます。それらはinstall-pathとは異なるものにできます。
サーバー・インスタンスによって占有されるディスク領域は、潜在的に無制限となります。
サーバー・インスタンスの詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイド』の第2章「Directory Serverのインスタンスと接尾辞」および『Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイド』の第17章「Directory Proxy Serverのインスタンス」を参照してください。
サーバー・インスタンスごとに1つのデーモンが実行されます。このデーモンは、サーバー・インスタンスに構成されているポート(デフォルトで389)をリスニングし、受信LDAPリクエストを処理します。このデーモンは、サーバー・インスタンスに配置される構成およびユーザー・データの読取りと書込みを行います。
DSCCにログインすると、DSCCエージェントが認証をDSCCレジストリに委任します。
アプリケーション・サーバー・デーモンは、デフォルトでポート8080でHTTPをリスニングします。このデーモンはDirectory Service Control Center Webアプリケーションをホストし、Directory Service Control Centerがデプロイされるホスト上にのみ存在します。
これはDirectory Service Control Center専用のディレクトリ・サーバー・インスタンスです。このデーモンは、デフォルトでLDAPポート3998をリスニングします。このデーモンはDirectory Service Control Centerからのリクエストに応答し、Directory Service Control Centerがデプロイされるホスト上にのみ存在します。
一般に、前述のすべての要素が同じマシンに存在することはほとんどありません。一般的なデプロイメントは次のようにレイアウトされます。
1台のマシン(管理ホスト)がDirectory Service Control Center専用になります。このマシンでは、アプリケーション・サーバー・デーモンおよびDirectory Service Control Centerレジストリ・デーモンのみが実行されます。
1台以上のマシンがサーバー・インスタンス専用になります。各マシンは1つのサーバー・インスタンスをホストします。1つのコア・サーバー・デーモンとCommon Agent Containerフレームワーク・デーモンのみが実行されます。
次の図に一般的なデプロイメントの例を示します。
詳細は、『Oracle Directory Server Enterprise Editionデプロイメント・プランニング・ガイド』のDirectory Server Enterprise Edition管理モデルを参照してください。
Directory Server Enterprise Editionはzipディストリビューションで利用できます。
インストール・レイアウトを構成するすべてのファイルが1つのアーカイブに圧縮されます。
インストールとは、任意のZIPツールを使用してアーカイブ・ファイルを解凍することを意味します。
任意のユーザーがアーカイブ解除処理を実行できます。
zipディストリビューションから実行される各ソフトウェアのインストールは独立しています。そのため、同じシステムで複数のzipディストリビューション・バージョンからソフトウェアをインストールできます。システム管理者は、インストールするソフトウェアがオペレーティング・システムの再起動時に再起動するように、手動で構成する必要があります。
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注意: Directory Server Enterprise Editionの今回のリリースでは、提供内容からすべてのサンプル・コード・ファイルが削除されています。サンプル・ファイルとOracle Directory Server Enterprise Edition開発者ガイドは、 |
zipディストリビューションでは、Directory ServerおよびDirectory Proxy Serverインスタンスをroot以外で作成および構成できます。
| Directory Server Enterprise Editionソフトウェア・コンポーネント | 説明 |
|---|---|
|
Directory Server、Directory Proxy ServerおよびDirectory Service Control Center |
提供されます。Directory Service Control Centerは、サポートされているアプリケーション・サーバーにWARファイルをデプロイすることで構成できます。 |
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Identity Synchronization for Windows |
提供されますが、zipディストリビューション・インストールではインストールされません。Identity Synchronization for Windowsのインストールの詳細は、Identity Synchronization for Windows 6.0 Service Pack 1のリリース・ノートを参照してください。 |
インストールされたDirectory Server Enterprise Editionの要素の所有権は、インストールしたソフトウェア・ディストリビューションに依存します。install-userが解凍コマンドを実行するユーザーで、instance-ownerがサーバー・インスタンスを作成するユーザーであると仮定した場合、所有権の割当て表は次のようになります。
表1-1 UNIXシステムでのファイルとプロセスの所有権
| ファイル | 所有権 | 例 |
|---|---|---|
|
ソフトウェア・ファイル |
install-user |
|
|
データファイル - 管理ファイル |
install-user |
|
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データファイル - サーバー・インスタンス |
install-user |
instance-owner |
|
プロセス - |
instance-owner |
instance-owner |
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プロセス - Common Agent Containerデーモン |
install-user |
|
|
プロセス - アプリケーション・サーバー・デーモン |
install-user |
|
|
プロセス - Directory Service Control Centerレジストリ・デーモン |
any |
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サーバー・インスタンスに関連するファイルとプロセスでは、所有権を自由に選択できます(instance-owner)。各サーバー・インスタンスが異なる所有者を持つこともできます。
他のすべてのファイルでは、次に示すように、所有権を単一ユーザーに割り当てる必要があります(install-user)。
この項では、Directory Server Enterprise EditionをSolarisゾーンにインストールする際に検討すべき重要な点について説明します。
Directory Server Enterprise Editionソフトウェアは、グローバル・ゾーンと非グローバル・ゾーンの両方を、独立した物理システムとして扱います。自己完結型のDirectory Server Enterprise Editionソフトウェアを非グローバル・ゾーンにインストールする場合、このソフトウェアの一部である共通コンポーネント・サービスを暗黙的にインストールすることになります。
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注意: 非グローバル・ゾーンで実行されるソフトウェアは、グローバル・ゾーンで実行されるソフトウェアと同じレベルのパフォーマンスを実現できない可能性があります。 |
次の表に、グローバル、非グローバルまたは疎ゾーン・インストールで様々なODSEEソフトウェア・コンポーネントがサポートされているかどうかを示します。
| Directory Server Enterprise Editionソフトウェア・コンポーネント | グローバルまたは非グローバル・ゾーンへのインストール | 疎ゾーンへのインストール |
|---|---|---|
|
Directory Server、Directory Proxy ServerおよびDirectory Service Control Center |
サポートされています |
サポートされています |
|
Identity Synchronization for Windows |
サポートされていません |
サポートされていません |