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Oracle® Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.7)
B61653-06
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3 Oracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインの管理

この章は、Oracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインを構成ウィザードで作成および更新する方法を、サーバーの起動および停止を含めて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 Oracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインの作成

Oracle Event Processingをインストールした後、構成ウィザードを使用して新しいドメインを作成し、アプリケーションをデプロイします。構成ウィザードでは、デフォルトでは、ORACLE_CEP_HOME/user_projects/domainsディレクトリにドメインを作成します。ORACLE_CEP_HOMEd:/oracle_cepなどのOracle Event Processingインストール・ディレクトリです。任意のディレクトリにドメインを作成することもできます。

構成ウィザードでは、ドメイン内に単一のデフォルト・サーバーが作成されます。サーバー関連ファイルはすべて、サーバーと同じ名前のドメイン・ディレクトリ(c:\oracle_cep\user_projects\domains\my_domain\defaultserverなど)のサブディレクトリに格納されます。また、構成ウィザードで次の処理を実行できます。

構成ウィザードでは、次のいずれかのモードを利用できます。

3.1.1 グラフィカル・モードで構成ウィザードを使用してOracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインを作成する

次の手順では、WindowsまたはUnixの両方の関連するコマンド・スクリプトを実行し、グラフィカル・モードで構成ウィザードの起動と使用方法について説明します。


注意:

Windowsでは、「スタート」メニューを使用して構成ウィザードを起動できます。

Start > All Programs > Oracle Event Processing 11gR1 > Tools > Configuration Wizard


注意:

この新しいドメインからEclipse IDEへサーバーを追加する場合、ドメインの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing開発者ガイド for Eclipse』のローカルOracle Event Processingサーバーとサーバー・ランタイムの作成方法に関する項を参照してください。


グラフィカル・モードで構成ウィザードを使用してOracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインを作成するには:

  1. コマンド・ウィンドウを開き、環境を設定します。『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing開発者ガイド for Eclipse』の開発環境の設定に関する項を参照してください。

  2. ORACLE_CEP_HOME/ocep_11.1/common/binディレクトリに変更します。ここで、ORACLE_CEP_HOMEは、/oracle_cepのようなメインOracle Event Processingインストール・ディレクトリを示します。

    prompt> cd /oracle_cep/ocep_11.1/common/bin
    
  3. ウィザードを起動するには、config.cmd(Windows)またはconfig.sh(UNIX)コマンドを起動します。

    prompt> config.sh
    

    構成ウィザードのロードが終了すると、標準のOracleへようこそウィンドウが表示されます。


    注意:

    Oracle Event Processing構成ウィザードはわかりやすいプログラムですが、ツールの使用方法について詳細情報が必要な場合は、次の手順説明に従ってください。


  4. 「次へ」をクリックします。

  5. 「ドメインの作成または更新の選択」ウィンドウで、新規Oracle Event Processingドメインの作成を選択します。

  6. 「次へ」をクリックします。

  7. ドメインのデフォルト・サーバーの管理者ユーザー名を入力します。

  8. 「次へ」をクリックします。

  9. ドメインのデフォルト・サーバーについての基本的な構成情報を入力します。具体的には:

    • デフォルト・サーバーの名前を入力します。この名前は、デフォルト・サーバーのファイルを格納するディレクトリの名前としても使用されます。

    • Oracle Event Processing自体のリスニング・ポート。デフォルトは9002です。

    • セキュリティ・リスニング・ポート。デフォルトは9003です。

  10. 「次へ」をクリックします。

  11. Oracle Event Processingドメイン・アイデンティティ・キーストアのパスワードを入力し、確認します。

    デフォルトでは、証明書秘密鍵のパスワードは、アイデンティティ・キーストアのパスワードと同じになります。


    注意:

    証明書秘密鍵のパスワードがアイデンティティ・キーストアのパスワードと同じでないと、Oracle Event Processingサーバーが起動しません。キーストア・パスワードを使用の選択を解除して、プライベート・キーのパスワードを入力しないでください。


  12. 「次へ」をクリックします。

  13. JDBCデータソース構成を更新するかどうかを決定します。

    構成ウィザードでは、Oracle Event Processingドメイン・テンプレートを基にして新しいドメインを作成します。デフォルトでは、このテンプレートではドメインに対するJDBCデータソースが構成されません。つまり、構成ウィザードで使用するデフォルトのドメイン・テンプレートを変更しないかぎり、この手順で「いいえ」を選択すると、JDBCデータ・ソースは構成されません。JDBCデータ・ソースを構成する場合は、この手順で「はい」を選択してデータ・ソース情報を入力できるページに進みます。

    1. JDBCデータソースを作成するには:

      • 「はい」を選択します。

      • 「次へ」をクリックします。

      • 「データベース・プロパティの構成」ウィンドウに新しいJDBCデータソースの値を入力します。

        上のセクションで、データソース名を入力します。次に、データベース・タイプ(OracleまたはMicrosoft SQL Server)と該当のドライバを選択します。「Browse/Append」ボタンを使用して、新しいドライバを参照することもできます。

        下のセクションで、データベース名、データベース・サーバーをホストするコンピュータ名、ポート、およびデータベースに接続するユーザーの名前とパスワードなど、このデータ・ソースから接続するデータベースの詳細を入力します。この情報に基づいて、使用するJDBC接続URLが自動的に生成されます。

      • 「次へ」をクリックします。

    2. JDBCデータソースを作成しない場合は、次の手順を実行します。

      • 「いいえ」を選択します。

      • 「次へ」をクリックします。

  14. 「サーバーの構成」ウィンドウで、新しいドメインの名前およびドメインの場所のフル・パス名を入力します。

    構成ウィザードでは、ドメインの場所ディレクトリのドメイン名を使用してドメインを作成します。


    注意:

    ドメインを作成する場合、常にデフォルトのドメイン場所を使用することをお薦めします。

    • UNIXでは、デフォルトのドメインはORACLE_CEP_HOME/user_projects/domainsです。

    • Windowsでは、デフォルト・ドメインはORACLE_CEP_HOME\user_projects\domainsです。


  15. 「作成」をクリックします。

    ドメインが正常に作成されると、「Creating Domain」ウィンドウに次のようなメッセージが表示されます。

    Domain created successfully!
    Domain location: C:\oracle_cep\user_projects\domains\ocep_domain
    
  16. 「完了」をクリックします。

    この新しいドメインからEclipse IDEへサーバーを追加する場合、ドメインの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing開発者ガイド for Eclipse』のローカルOracle Event Processingサーバーとサーバー・ランタイムの作成方法に関する項を参照してください。

3.2 Oracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインの更新

構成ウィザードを使用して、ドメイン内の既存のサーバーを更新します。

構成ウィザードでは、デフォルトでは、ORACLE_CEP_HOME/user_projects/domainsディレクトリにドメインを作成します。ORACLE_CEP_HOMEd:/oracle_cepなどのOracle Event Processingインストール・ディレクトリです。任意のディレクトリにドメインを作成することもできます。

構成ウィザードでは、ドメイン内に単一のデフォルト・サーバーが作成されます。すべてのサーバー関連ファイルは、サーバーと同じ名前のドメイン・ディレクトリ(c:\oracle_cep\user_projects\domains\my_domain\defaultserverなど)のサブディレクトリに格納されます。

ドメイン内の既存スタンドアロンサーバーの構成オプションのうち、更新できるのは次のオプションのみです。

構成ウィザードでは、次のいずれかのモードを利用できます。

3.2.1 グラフィカル・モードで構成ウィザードを使用してOracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインを更新する方法

次の手順では、WindowsまたはUnixの両方の関連するコマンド・スクリプトを実行し、グラフィカル・モードで構成ウィザードの起動と使用方法について説明します。


注意:

Windowsでは、「スタート」メニューを使用して構成ウィザードを起動できます。

Start > All Programs > Oracle Event Processing 11gR1 > Tools > Configuration Wizard

わかりやすくするために、この項では、productionServerというサーバーを更新し、サーバー関連ファイルはC:\oracle_cep\user_projects\domains\mydomain\productionServerディレクトリに格納されていると想定します。

グラフィカル・モードで構成ウィザードを使用してOracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインを更新するには:

  1. コマンド・ウィンドウを開き、環境を設定します。『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing開発者ガイド for Eclipse』の開発環境の設定に関する項を参照してください。

  2. ORACLE_CEP_HOME/ocep_11.1/common/binディレクトリに変更します。ここで、ORACLE_CEP_HOMEは、/oracle_cepのようなメインOracle Event Processingインストール・ディレクトリを示します。

    prompt> cd /oracle_cep/ocep_11.1/common/bin
    
  3. ウィザードを起動するには、config.cmd(Windows)またはconfig.sh(UNIX)コマンドを起動します。

    prompt> config.sh
    

    構成ウィザードのロードが終了すると、標準のOracleへようこそウィンドウが表示されます。


    注意:

    Oracle Event Processing構成ウィザードはわかりやすいプログラムですが、ツールの使用方法について詳細情報が必要な場合は、次の手順説明に従ってください。


  4. 「次へ」をクリックします。

  5. 「ドメインの作成または更新の選択」ウィンドウで、既存のOracle Event Processingドメインの更新を選択します。

  6. 「次へ」をクリックします。

  7. テキスト・ボックスに、更新するサーバーのファイルがあるサーバー・ディレクトリのフル・パス名を入力します。

    この例では、値はC:\oracle_cep\user_projects\domains\mydomain\productionServerです。

  8. 「次へ」をクリックします。

  9. サーバーのリスニング・ポートを更新します。


    注意:

    すべてのサーバーが同時に実行しているときに競合を避けるために、ドメイン内の他のサーバーが使用する同じ値を入力しないでください。


  10. 「次へ」をクリックします。

  11. JDBCデータソース構成を更新するかどうかを決定します。

    1. JDBCデータソース構成を更新するには:

      • 「はい」を選択します。

      • 「次へ」をクリックします。

      • 新しいJDBCデータソース値を入力します。

    2. JDBCデータソース構成を変更しない場合は、次の手順を実行します。

      • 「いいえ」を選択します。

      • 「次へ」をクリックします。

  12. 「更新」をクリックして、サーバーを更新します。

3.3 スタンドアロンサーバー・ドメインのOracle Event Processingサーバーの起動と停止

Oracle Event Processing Visualizer、Oracle Event Processing IDE for Eclipse、またはコマンドライン・スクリプトのいずれかを使用してOracle Event Processingスタンドアロンサーバーを起動および停止できます。

この項では次の内容について説明します。

3.3.1 startwlevsスクリプトを使用したOracle Event Processingスタンドアロンサーバーの起動方法

各Oracle Event Processingサーバー・ディレクトリには、サーバー・インスタンスを起動するコマンド・スクリプトがあります。デフォルトでは、そのスクリプトはstartwlevs.cmd (Windows)またはstartwlevs.sh (UNIX)と呼ばれます。

startwlevsスクリプトを使用してOracle Event Processingスタンドアロンサーバーを起動するには:

  1. サーバー起動スクリプトのJAVA_HOME変数が正しいOracle JRockit JDKを指していることを確認します。正しくない場合は、スクリプトを編集します。

    サーバー起動スクリプトは、メイン・ドメイン・ディレクトリ配下のサーバー・ディレクトリにあります。たとえば、HelloWorldドメインのデフォルト・サーバー・ディレクトリはORACLE_CEP_HOME/ocep_11.1/samples/domains/helloworld_domain/defaultserverにあり、ORACLE_CEP_HOMEは、/oracle_cepなどのOracle Event Processingメイン・インストール・ディレクトリです。

    1. Oracle Event Processingと一緒にインストールされたOracle JRockit JDKを使用している場合は、JAVA_HOME変数を次のように設定します。

      UNIXの場合:

      JAVA_HOME=ORACLE_CEP_HOME/jrockit_160_20
      

      Windowsの場合:

      set JAVA_HOME=ORACLE_CEP_HOME\jrockit_160_20
      

      ORACLE_CEP_HOMEは、/oracle_cep (UNIX)またはc:\oracle_cep (Windows)などのOracle Event Processing 10.3のインストール・ディレクトリです。

    2. Oracle JRockit Real Timeと一緒にインストールされたOracle JRockit JDKを使用している場合は、JAVA_HOME変数を次のように設定します。

      UNIXの場合:

      JAVA_HOME=ORACLE_RT_HOME/JROCKIT_RT_HOME
      

      Windowsの場合:

      set JAVA_HOME=ORACLE_RT_HOME\JROCKIT_RT_HOME
      

      ここで、ORACLE_RT_HOMEは、/jrockit (UNIX)やc:\jrockit (Windows)などの、Oracle JRockit Real Timeのインストール・ディレクトリを示し、JROCKIT_RT_HOMEはJRockit Real Timeディレクトリを示します。

  2. コマンド・ウィンドウを開き、ドメイン・ディレクトリのサーバー・ディレクトリに移動します。たとえば、HelloWorldサンプルのサーバーを起動する場合は、次のように入力します。

    prompt> cd C:\oracle_cep\ocep_11.1\samples\domains\helloworld_domain\defaultserver
    
  3. startwlevs.cmd (Windows)またはstartwlevs.sh (UNIX)スクリプトを実行します。

    prompt> startwlevs.cmd
    

    Oracle JRockit Real Timeに含まれるOracle JRockit JDKを使用している場合は、コマンドに-dgcパラメータを渡して確定的ガベージ・コレクタを有効にします。

    prompt> startwlevs.cmd -dgc
    

注意:

HP-UXの場合、OutOfMemoryErrorを避けるために、startwlevs.shのMaxPermSizeを256に増加する必要があります。たとえば: -XX:MaxPermSize=256m


3.3.2 stopwlevsスクリプトを使用したOracle Event Processingスタンドアロンサーバーの停止方法

各Oracle Event Processingサーバー・ディレクトリには、サーバー・インスタンスを停止するコマンド・スクリプトがあります。デフォルトでは、そのスクリプトはstopwlevs.cmd (Windows)またはstopwlevs.sh (UNIX)と呼ばれます。


注意:

次の手順では、SSLモードで実行しているOracle Event Processingスタンドアロンサーバーを停止しません。SSLモードで実行しているOracle Event Processingスタンドアロンサーバーを停止するには、A.4項「SSLモードでのwlevs.Adminユーティリティの実行」で説明されているように、wlevs.Adminユーティリティを実行します。


stopwlevsスクリプトを使用してOracle Event Processingスタンドアロンサーバーを停止するには:

  1. コマンド・ウィンドウを開き、サーバー・ディレクトリに移動します。たとえば、HelloWorldサンプルのサーバーを停止する場合は、次のように入力します。

    prompt> cd C:\oracle_cep\ocep_11.1\samples\domains\helloworld_domain\defaultserver
    
  2. stopwlevs.cmd (Windows)またはstopwlevs.sh (UNIX)スクリプトを実行します。

    -url引数を使用して、停止するサーバーへのJMX接続を確立するURLを渡します。このURLの形式はservice:jmx:msarmi://host:port//jndi/jmxconnectorです。hostはサーバーをホストしているコンピュータ、portはサーバーのJNDIポートです。いずれも、config.xmlファイルに構成されている値です。例:

    prompt> stopwlevs.sh -url service:jmx:msarmi://ariel:9002/jndi/jmxconnector
    

    この例では、ホストはarielで、JMXポートは9002です。9002ポートは、Oracle Event Processingサーバーのconfig.xml構成ファイルに定義されたnetioポートです。MSAセキュリティでは、9002ポートをJMX接続性に使用します。

    -url引数に関する追加詳細は、A.6項「接続引数」を参照してください。


    注意:

    Windowsの場合、起動したコマンド・プロンプトの「閉じる」ボタンをクリックしてOracle Event Processingサーバーを停止しないでください。stopwlevs.cmdスクリプトまたはCtrl-Cを使用すると、Oracle Event Processingサーバーはいつでも停止します。