Oracle WebCenter Content: Imagingは、電子ドキュメントの保存、取得および注釈をビジネス・プロセスと統合することにより、企業全体でドキュメントを簡単に利用できるようにします。このガイドでは、Oracle WebCenter Content: Imaging製品ソフトウェアをOracle WebLogic Server上で管理するための手順について説明します。
この項の内容は次のとおりです。
このドキュメントに含まれている情報は、製品テクノロジの進化、およびハードウェア、オペレーティング・システム、サード・パーティ・ソフトウェアの作成や変更によって、変更されることがあります。
このドキュメントおよびこの製品セットのその他のドキュメントでは、一般的に、アプリケーション、検索、入力および接続という用語は、Imaging製品内のオブジェクト定義タイプに関連して使用されています。
このガイドでは、Imagingがすでにインストールされていると想定しています。Imagingのインストールおよびインストール後の初期構成オプションの設定の詳細は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』を参照してください。
この項では、製品アーキテクチャの概要について説明します。この後の項には、セキュリティ・コンテキスト、初期構成手順および管理手順の詳細説明、およびImaging管理のための参照資料が含まれています。
Imagingのインストール後、アプリケーションおよびImagingの他の要素を構成する前に、次の点を確認してください:
Oracle Document CaptureまたはOracle Distributed Document Captureを使用している場合は、これらのシステムがOracle I/PM 11gコミット・ドライバを使用して構成済であることを確認してください。
Linuxオペレーティング・システムにインストールする場合は、GDFontpath値が設定されていることを確認してください。
セキュリティの管理に関する項をよく読み、Imagingでのセキュリティ・コンテキスト、各コンテキストでのセキュリティのレベル、およびこれらのコンテキストのユーザーとグループへの適用方法について理解してください。
Content Serverがインストールされており、Imagingとともに使用するように構成されていることを確認してください。詳細は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』を参照してください。
ワークフロー・サーバーに接続するために必要なセキュリティ情報、アドレス情報およびポート情報を入手してください。
Content Serverリポジトリに接続するために必要なセキュリティ情報、アドレス情報およびポート情報を入手してください。
Oracle WebCenter Content: Imagingは、プロセス志向のイメージング・アプリケーションやイメージ利用のソリューションを開発するための、拡張性の高いソリューションを提供します。Oracle Document CaptureおよびOracle Distributed Document Captureを使用したイメージのキャプチャ、イメージの注釈付けとマークアップ、ルーティングと承認の自動化、および数十億件の項目を処理する大容量アプリケーションのサポートなどを利用できます。Imagingを使用することにより、企業のコンテンツとプロセスを直接Oracle E-Business Suite、PeopleSoft Enterprise、JD Edwards EnterpriseOneなどのオラクル社のエンタープライズ・アプリケーションに迅速に統合できます。トランザクション・ベースの全コンテンツに対してソースを一元化することにより、ユーザーは二重入力が不要になるなどの利点を得ることができます。
Imagingでは、イメージのキャプチャからアーカイブまでの全過程でドキュメントが管理されます。ドキュメントは、個別ユーザーによって個別に、またはバックグラウンドの取込みエージェントによって一括して、Imagingにアップロードされます。アップロードされると、ドキュメントはアプリケーションの一部となります。アプリケーションは、アプリケーション内の全ドキュメントのメタデータ、記憶域情報およびワークフロー・プロセス構成を定義する、一種のドキュメントのコンテナです。アプリケーションは、特定の業務上のニーズに応じてシステム管理者が定義します。たとえば、請求書アプリケーションでは、請求書番号、送付日付、期限、状態、および経理部門が必要とするその他のメタデータが追跡されます。アプリケーションでは、入力エージェントを使用した一括取込みにおいて、入力ファイルのメタデータを正しいアプリケーション・フィールドにマップするために、入力定義を使用します。入力エージェントによって、メタデータおよびドキュメントがローカル・ファイル・システムまたはマップされたネットワーク・ドライブからImagingに取り込まれます。
リポジトリの設定に応じて、アップロードされたドキュメントを、Oracleデータベース内、ファイル・システム上、またはストレージ専用ハードウェアに保存して取り出すことができます。Imagingドキュメントにはアプリケーションに基づくセキュリティが適用されるため、アクセスは権限のあるユーザーのみに限られます。また、Imagingを構成して、ワークフロー・サーバー内でビジネス・プロセス・インスタンスを開始することもできます。
ユーザーは、事前定義検索を使用して保存したドキュメントを取り出すことができます。事前定義の検索は、ドキュメントのメタデータと全文検索の索引に基づいてドキュメントを検索するために作成されます。正しい権限があれば、ユーザーは次の操作を実行できます。
標準Webブラウザによるドキュメントの表示
ドキュメントの印刷、ダウンロードまたは他のユーザーへの電子メール送信
ドキュメントへの注釈の追加
ドキュメントのアップロードとワークフロー・プロセスの開始(ワークフロー・プロセスがアプリケーションで定義されている場合)
ドキュメントの削除、コピーまたは移動
アプリケーション、入力、検索および接続は、Imagingにおける特定オブジェクトのことであり、これらはImagingインタフェースまたはアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)のサービスを使用して作成します。これらがどのようなものであり、どのように相互に機能してドキュメントへのアクセスを制御するかを理解しておくことは、これらを作成してImagingで使用する上で重要です。
アプリケーション
アプリケーションは、Oracle WebCenter Content: Imagingの中心となります。Imagingでは、アプリケーションは独立したソフトウェア・パッケージではなく、Imagingにアップロードされたドキュメントの一種の管理コンテナです。要するに、アプリケーションはドキュメントが分類されるカテゴリです。各アプリケーションには、アプリケーションのドキュメントに適用される固有のセキュリティ権限と、各ドキュメントに関連するメタデータ値が格納される固有のメタデータ・フィールドが提供されます。アプリケーション内のセキュリティ権限を変更すると、そのアプリケーション内のすべてのドキュメントへのアクセスが影響を受けます。同様に、アプリケーションにメタデータ・フィールドを追加すると、アプリケーション内のすべてのドキュメントにそのフィールドが追加されます。ただし、追加したフィールドのメタデータ値は、各ドキュメントに個別に設定する必要があります。
入力
入力は、Imagingにドキュメントをアップロードし、メタデータをドキュメントに関連付ける方法です。通常、ドキュメントのメタデータ値は、ドキュメントのアップロード時に設定されます。ドキュメントは個別にアップロードでき、メタデータ値はドキュメントをアップロードするユーザーが手動で設定します。ほとんどの場合、ドキュメントのアップロードはスキャン・ステーションを使用して一括で行います。一括でアップロードすると、スキャン・ステーションによって入力ファイルが生成されます。入力ファイルには、スキャンしたドキュメントへのパスとドキュメントのメタデータ値が含まれます。
入力エージェントを使用して、指定の場所の監視と、その場所にスキャン・ステーションによって配置された入力ファイルの処理が行われます。入力ファイルで指定されたドキュメントがImagingのアプリケーションにアップロードされます。ターゲット・アプリケーションも入力ファイルで指定されます。入力ファイルのメタデータ値は、Imagingに作成されている入力定義に基づいてアプリケーションのフィールドに移入されます。入力定義では、入力ファイルのメタデータ値と選択されているアプリケーションの適切なメタデータ・フィールドがマップされています。ドキュメントが正しいメタデータ値でアプリケーションにアップロードされると、検索を使用して、ビジネス・プロセスに関連するドキュメントを取得できます。
検索
検索は、Imagingからのドキュメント・リストの取得に使用されます。検索は1つまたは複数のアプリケーションで実行でき、戻された結果リストを他のユーザーに電子メール送信したり、ファイルにエクスポートできます。検索結果にリストされたドキュメントは、表示、ダウンロード、他のアプリケーションへのコピー、あるいはビジネス要件に応じた操作を行うことができます。
検索を作成するには、Imagingのインタフェースを使用しますが、作成方法はアプリケーションの作成方法とほとんど同じです。検索を作成する担当者は、どのフィールドがどのアプリケーションで検索されるかを決定します。検索は、複数のアプリケーションにまたがることもあります。たとえば、XYZカンパニーの経理部のユーザーが請求書を受け取り、その請求書に発注番号が記載されていたとします。請求書の支払いを行う前に、まず発注番号が正しいものであることと、請求書に記載されている商品が届いていることを確認する必要があります。発注番号による検索を1回実行するだけで、発注書アプリケーションにアップロードされているドキュメントと、受領書アプリケーションにアップロードされているドキュメントの両方を検索できます。返された検索結果リストで、発注書が存在するかどうか、発注書に対応する受領書が存在するかどうかを確認し、商品が届いているかどうかを確認します。さらにドキュメントの詳細な情報が必要な場合は、Imagingビューアで発注書と受領書の両方を開いて両者を照合し、発注書のすべての明細が請求書の明細と一致していること、請求書のすべての明細が受領書で受け取ったとおりに記載されていることを確認します。
接続
接続はImagingで作成され、必要なサーバーへのアクセスに使用されます。Imagingでは、次の2つのタイプのサーバー接続が定義されています:
Content Serverまたはドキュメントが格納されたサーバーに接続する、リポジトリ接続が作成されます
ワークフロー・プロセスが定義されたワークフロー・サーバーに接続する、ワークフロー接続が作成されます
Imagingでは、Oracle WebCenter Contentを使用して設定したリポジトリにドキュメントが保存されます。Imagingのインタフェースを使用して、各リポジトリに対してImagingで作成された接続では、複数のリポジトリを使用できます。ビジネス・プロセスで、ワークフローを進めるために特定のアプリケーションのドキュメントが必要になった場合は、そのワークフローが定義されているワークフロー・サーバーへの接続をImagingに作成し、そのサーバーにドキュメントがアップロードされたときにワークフローが開始されるようにアプリケーションを設定することもできます。
アクセスの制御
ドキュメントへのアクセスは、様々な要因によって制御されます。1つ目はImagingシステムに対するアクセスの制御です。2つ目はImagingシステムで提供されるアプリケーション、検索および他のツールに対する権限の割当てです。最後は別のアプリケーション内のドキュメントに対する権限の割当てです。前述のXYZカンパニーの例では、発注書、受領書および請求書のドキュメントの表示を許可されたユーザーのみが、その権限を持っているものとします。ドキュメントにアクセスする担当者には、検索の実行権限が必要です。この権限を持っていないと、表示対象のドキュメントを検索することができません。請求書、発注または受領書などの、特定の作業対象アプリケーションの個別ドキュメントに対してアクセス権を持つグループに所属することも必要です。アプリケーションでグループに与えられるドキュメントのセキュリティ権限の種類によって、ユーザーがどのようにドキュメントを操作できるかが決まります。たとえば、経理グループのユーザーは請求書を削除できても、受領書は削除できないようにします。これに対して、購買部のユーザーは受領書を削除できても、請求書は見ることができないようにします。
Imagingシステム管理者は通常、次のタスクを担当します。
Oracle WebCenter Content: Imagingのインストール
Imagingの構成
Imagingアプリケーションの作成
Imaging入力の作成
Imaging検索の作成
Imaging接続の構成
ワークフロー・インジェクションの構成
Imagingへの安全なアクセスの調整
Imaging問題の監視とトラブルシューティング
ソリューション・エディタを使用したAXFソリューションの編集
インストール後に最初にImagingにログインするユーザーには、インストールに対する完全な管理権限が付与されます。このユーザーは、システムへのアクセス権限を他のユーザーに付与できます。なんらかの理由でシステム・セキュリティをリセットする必要がある場合は、『Oracle WebCenter Content Imaging管理者ガイド』の完全なドキュメント・セットの第2章の第2.1.2項「インストール・セキュリティの初期化」に記載されている手順を実行します。
Imagingの管理は、次の管理ツールを使用して実行されます。
Imagingユーザー・インタフェース。ユーザーの権限に応じて、インタフェース上に管理機能が表示されます。
通常は、ビジネス・ユーザーがImagingの管理インタフェースを操作することはありません。Imagingとユーザーの最大の接点は検索結果リストへのアクセスとドキュメントの表示ですが、通常はいずれもImagingと既存のビジネス・スイート(Oracle E-Business SuiteやPeopleSoftなど)の統合により実行されます。
Oracle Enterprise Managerは、デプロイされているリソースの統計や個々のドメインの統計、Webサービスの詳細などの情報確認の用途に使用できます。詳細は、Enterprise Managerに付属のドキュメントを参照してください。
Oracle WebLogic Serverは、ログ・ファイル、インストール済モジュール、インストール済Enterprise JavaBeansおよび構成パラメータの確認、Imagingの構成MBeanの設定、その他の用途に使用できます。詳細は、Oracle WebLogic Serverに付属のドキュメントを参照してください。
WebLogic Scripting Tool (WLST)は、Oracle WebLogic Serverのナビゲート、監視および構成用のコマンドライン・インタフェースです。Imagingパラメータの構成、ログ・ファイルの確認、その他の用途に使用できます。WLSTの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Tool コマンド・リファレンス』を参照してください。
本書では、Imagingシステムの一部の管理タスクについては記載していません。次の表には、そのタスクの内容と参照先が記載されています。
表1-1 このガイドに記載されていないシステム管理タスクと情報
タスク | 情報参照先 |
---|---|
Oracle SOA Suiteの管理 |
『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』 |
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの管理 |
『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』 |
Oracle WebLogic Serverの管理 |
『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』 |
WebCenter Content Serverの管理 |
Oracle WebCenter Content Content Serverシステム管理者ガイド |
Oracle Document Capture管理者ガイド |
|
Oracle Distributed Document Captureの管理 |
Oracle Distributed Document Capture管理者ガイド |
Oracle Application Adapters for Oracle E-Business SuiteおよびOracle PeopleSoftの管理 |
Oracle WebCenter Application Adapters管理者ガイド |
この項の内容は次のとおりです。
ImagingをOracle Document CaptureおよびOracle Distributed Document Captureと統合することによって、物理的なドキュメントを電子フォーマットに変換してImagingへアップロードできます。Oracle Document CaptureまたはOracle Distributed Document Captureを使用している場合は、これらのシステムがOracle I/PM 11gコミット・ドライバを使用して構成済であることを確認してください。Oracle Document Capture管理者に連絡するか、Oracle Document CaptureまたはOracle Distributed Document Captureの管理者ガイドを参照してください。
Imagingでは、ドキュメントを保存および取得するためのリポジトリとしてContent Serverが利用されます。Content Serverでは、すぐに利用可能なコンテンツ管理サービス、および様々なコンテンツ・ソースからの電子メール、ドキュメント、イメージなどの幅広いエンタープライズ・コンテンツを管理できる、オープンでカスタマイズ可能な統合オプションがサポートされています。Content Serverでは、Oracle、SQL ServerおよびDB2のデータベースがサポートされており、様々な方法でコンテンツを索引付けおよび保存できます。データベースおよび構成に応じて、ドキュメントとメタデータをデータベース内、ファイル・システム上、またはその両方に保存できます。リポジトリを構成してImagingアプリケーションごとにメタデータ検索または全文検索のいずれをサポートするかを指定できる柔軟な検索オプションが用意されているため、最適な検索機能を提供できます。
ImagingをWebCenter Content: Desktopと統合すると、Microsoft Windowsエクスプローラ、Microsoft Officeアプリケーション(Word、Excel、およびPowerPoint)、およびMicrosoft Outlookから直接、Imagingコンテンツを表示または追加できます。ただし、Windowsエクスプローラの統合には次の制限があります。
Imagingチェックイン・プロファイルを使用して、Oracle WebCenter Content: DesktopからImagingにコンテンツをアップロードできます。ただし、チェックイン・プロファイルはデフォルトでセキュリティ・グループの管理者に割り当てられています。これらのプロファイルは、標準的なContent Serverのプロファイル・ルールを変更することで、他のユーザー・グループに提供できます。詳細は、Oracle WebCenter Content Content Serverアプリケーション管理者ガイドを参照してください。
WindowsエクスプローラからImagingコンテンツにアクセスする場合、Imagingビューアは使用されません。したがって、ドキュメントに関連付けられた注釈は表示されず、注釈を追加または変更することもできません。
Oracle WebCenter Content: Desktopでは、改訂されたImagingコンテンツを表示するオプションは使用できません。Windowsエクスプローラから改訂済コンテンツの表示を試みると、エラー・メッセージが表示されます。
注意: WebCenter Content: Desktopを使用して改訂注釈のあるImagingドキュメントを開こうとしても、改訂済コンテンツを表示/変更する権限を持っていなければエラーが表示されます。 |
Imagingでは、Oracle WebLogic Serverの数多くの機能が利用されています。これらの機能には、標準のJ2EEアーキテクチャ、Oracleセキュリティ・コンポーネントとの統合、クラスタリングを含むスケーラビリティ、Enterprise Manager、WebLogic Scripting Tool、WebLogic Serverコンソールのようなシステム管理ツールなどがあります。
アプリケーションのパフォーマンス、スループットまたは高可用性の向上が求められる本番環境では、2つ以上の管理対象サーバーがクラスタとして機能するように構成できます。クラスタとは、スケーラビリティと信頼性の向上のために同時に実行および相互に機能する複数のOracle WebLogic Server管理サーバーの集合です。クラスタでは、(単一の管理対象サーバーでなく)管理対象サーバーごとに、ほとんどのリソースおよびサービスがまったく同じようにデプロイされるため、フェイルオーバーとロード・バランシングが可能になります。1つのドメインには、複数のOracle WebLogic Serverクラスタや、クラスタとして構成されていない複数の管理対象サーバーを配置できます。管理対象サーバーのクラスタ化と非クラスタ化の重要な違いは、フェイルオーバーおよびロード・バランシングのサポートにあります。これらの機能は、管理対象サーバーがクラスタ化されている場合にのみ利用できます。WebLogic Serverでクラスタを構成する方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverクラスタの使用のガイドを参照してください。
ドキュメントをImagingにアップロードするとき、ワークフロー・サーバーへの接続を使用してワークフロー・プロセスが開始されるため、企業全体でビジネス・プロセスの統合が可能になります。
Imagingのビジネス・ロジックは、アプリケーションの定義、ドキュメント管理およびセキュリティのためにビジネス・オブジェクトを作成します。次の項では、Imagingの基礎となるテクノロジについて説明します:
ImagingはOracle WebLogic Server内に常駐し、データベースに接続されます。Imagingイベントは、そのバックグラウンド・ エージェントと通信するためにJava Messaging Service (JMS)を使用してOracle WebLogic Server経由でルーティングされます。カスタム・アプリケーションは、その一連のカスタムImagingアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を介してImagingと対話できます。Imaging APIの詳細は、『Oracle WebCenter Content Imaging開発者ガイド』を参照してください。
Imagingシステムと統合されているカスタム・アプリケーションは、ImagingパブリックAPIを介してImagingと通信できます。APIには次の2つの形式があります:
Java API for XML Web Services (JAX-WS)を使用して生成された標準Webサービス
Javaクラス・ファイルで構成されるImaging Java API
リモートJava APIではImagingユーザー・インタフェースと同じAPIを使用します。
Imagingには、ビジネス・マネージャがイメージング・ソリューションを構築するプロセスを簡略化するのに役立つように設計された、アーキテクチャ上の概念が備えられています。ビジネス・ユーザーは、これらのアーキテクチャ上の概念(アプリケーション、検索、入力など)を利用して、ソリューションを編成し、関連するユーザー・グループにセキュリティ権限を付与し、最終的に異なるシステム・インスタンス間(たとえば開発システムと本番システム間)で移行を行うことができます。ImagingのパブリックAPIでは、これらのアーキテクチャ上の概念に沿ったサービスが提供され、その実装はImagingのビジネス・ロジック・レイヤー内にあります。ほとんどのリクエストは、即座にレスポンスを生成するこれらのレイヤーを直接介して送信されますが、一部のタスクはバックグラウンドで実行するほうが、より適切です。このようなタスクは、エージェントと呼ばれるImagingのバックグラウンド・プロセスの集合に委譲されます。
Imagingのビジネス・ロジックおよびエージェントの動作を構成するために、標準のJava Management J2EE Bean (MBean)が使用されます。これらのMBean構成オブジェクトの値は、Oracle Enterprise ManagerおよびWebLogic Scripting Toolを使用して操作できるため、必要に応じて最適なシステム管理ツールを選択できます。
この項では、Oracle WebCenter Content: Imagingの構成のために、このガイドを通して使用するディレクトリ環境変数について説明します。このガイドでは、インストールして構成するディレクトリを次のディレクトリ変数を使用して説明しています。
MW_HOME: この環境変数および関連ディレクトリ・パスは、Fusion Middleware (FMW)が存在するロケーションを示します。Windowsの場合、デフォルト・パスは、C:\Oracle\Middlewareです。
WL_HOME: この環境変数および関連ディレクトリ・パスには、WebLogic Serverをホストするために必要なインストール済ファイルが含まれます。Windowsの場合、デフォルト・パスは、C:\Oracle\Middleware\wlserver_10.3です。
ORACLE_HOME: この環境変数および関連ディレクトリ・パスは、Oracle WebCenter Contentがインストールされたロケーションを示します。Windowsの場合、デフォルト・パスは、C:\Oracle\Middleware\Oracle_ECM1です。
DOMAIN_HOME: この環境変数および関連ディレクトリ・パスは、Oracle WebCenter Contentドメイン・ホームのロケーションを示します。Windowsの場合、デフォルト・パスは、C:\Oracle\Middleware\user_projects\domains\base_domainです。