この章では、Oracle Event Processingのデータ・カートリッジの概要について説明します。データ・カートリッジは、ドメイン固有の抽象データ型(単純型、複合型、配列型)およびドメイン固有の関数をサポートするようにOracle Continuous Query Language (Oracle CQL)を拡張します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle CQLデータ・カートリッジ・フレームワークにより、任意のドメイン・データ型および関数とOracle CQL言語が密接に統合され、これらの拡張をOracle CQL問合せ内でOracle CQLネイティブ型および組込み関数と同じように使用できるようになります。
このフレームワークでは単純型と複合型の両方のデータ型をサポートしており、後者によりオブジェクト指向プログラミングの使用が可能になります。
Oracle CQLデータ・カートリッジを使用することで、ネイティブのOracle CQL組込み型の拡張およびこれとの相互運用が可能なドメイン固有型によって、Oracle CQLエンジンを拡張できます。
各データ・カートリッジは、データ・カートリッジ実装のネームスペースを定義する一意のカートリッジ名で識別されます。必要に応じて、このデータ・カートリッジ名を使用して、型、メソッド、フィールドおよびコンストラクタへの参照の曖昧性を解消します(link::=を参照)。
データ・カートリッジ実装に応じて、Oracle Event Processingサーバーからデータ・カートリッジのインスタンスが提供する関数や型に伝播されるアプリケーション・コンテキストを定義できます。
たとえば、Oracle Event Processingサーバー・リソースやデフォルトのデータ・カートリッジ・オプションを構成し、このアプリケーション・コンテキスト情報を特定のデータ・カートリッジ・インスタンスに関連付けることができます。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing開発者ガイドfor Eclipse』のデータ・カートリッジのアプリケーション・コンテキストの理解に関する項を参照してください。
Oracle CQLを使用してデータ・カートリッジの型、メソッド、フィールドおよびコンストラクタにアクセスする方法は、すべてのデータ・カートリッジ実装で同じです。
データ・カートリッジ関数は、オプションでリンク名を使用できるfunc_expr
を使用して参照できます。
複合型のメンバーを参照するために、Oracle CQLにはobject_expr
が用意されています。
詳細は、次を参照してください。
アクセス対象は、各データ・カートリッジで一意です。詳細は、次を参照してください。