Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B63028-04 |
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この章では、「式ビルダー」について説明し、Oracle BIリポジトリ内に制約、集計、およびその他の定義を作成するための指示を提供します。また、Oracle BI管理ツールに含まれている様々なユーティリティおよびウィザードについても説明します。
この章には次のトピックが含まれます:
管理ツールの「式ビルダー」ダイアログを使用して、リポジトリ内に制約、集計およびその他の定義を作成できます。「式ビルダー」は、自動色強調表示およびその他のフォーマット拡張を提供し、式の作成および読取りを簡単にします。
「式ビルダー」で作成した式は、SQLで作成した式と同様です。注記がない場合、SQL問合せの「式ビルダー」で作成した式は、すべてOracle BIサーバーに対して使用できます。
「式ビルダー」でSQLを使用する方法の詳細、およびOracle BIサーバーでサポートされるSQL関数の詳細は、付録C「論理SQLリファレンス」を参照してください。
この項には次のトピックが含まれます:
次のダイアログから「式ビルダー」にアクセスできます。
「論理表ソース—コンテンツ」タブ
「論理表ソース—列マッピング」タブ
「論理列—一般」タブ
「論理列—集計」タブ
論理外部キー
物理外部キー
セッション変数
リポジトリ変数
図18-1は、「式ビルダー」を示しています。
このダイアログには、次の項目が含まれています。
ダイアログの右側の編集ペインでは、現行の式を編集できます。
ダイアログの下部にあるツールバーには、一般的に使用される式演算子が含まれています。
ダイアログの左側の項目は、次のとおりです。
上部ペインは、「カテゴリ」ペインです。これには、式ビルダーからアクセスするダイアログに適切なカテゴリが表示されます。
中央ペインには、「カテゴリ」ペインで選択したカテゴリで使用可能な項目のリストが表示されます。
中央ペインの下の「検索」フィールドを使用して、中央ペインに特定の値を表示できます。
下部ペインは、構築ブロックペインです。これには、中央ペインで選択した項目に対する個別の構築ブロックが表示されます。
下部ペインの下の「検索」フィールドを使用して、下部ペインに特定の値を表示できます。
「式ビルダー」で式を作成するとき、「カテゴリ」ペインでカテゴリを選択します。「カテゴリ」ペインで選択した値の応じて、下部ペインに値が表示されます。値を「検索」フィールドに入力すると、一致しない文字列がフィルタ・アウトされ、一致する文字列のみが表示されます。検索基準を「検索」フィールドに入力すると、スクロール・バーを使用して、リストを上下に移動できます。また、[Tab]キーを使用して「検索」フィールドの間を移動できます。結果の完全なリストに戻るには、「検索」フィールドの文字列を削除します。
「検索」フィールドに入力できるテキストは、使用可能な文字列のいずれかと一致するテキストのみです。たとえば使用可能な文字列のオプションがA11、A12またはA13で始まる場合、「検索」フィールドに入力するテキストは、Aで始まる必要があります。
式に挿入する構築ブロックを検索するとき、これを選択し、次のいずれかを実行します。
矢印ボタンをクリック
項目をダブルクリック
キーボードで[Enter]を押す
選択した構築ブロックが「編集」ペインの式に表示されます。
初めて「式ビルダー」を開いたとき、項目はソートされていません。「ペインの並替え」オプションを選択すると、ペインにあるすべての項目がソートされます。このオプションを選択すると、ペインの内容やフィルタ基準は変更されずにペインが自動的に再作成されます。
ツールバーは、「式ビルダー」の下部にあります。表18-1で、式の各ボタンおよびその機能を説明します。
表18-1 「式ビルダー」ツールバー
演算子 | 説明 |
---|---|
+ |
加算用のプラス記号。 |
- |
減算用のマイナス記号。 |
* |
乗算用の乗算記号。 |
/ |
除算用の除算記号。 |
|| |
文字列の連結。 |
( |
左カッコ。 |
) |
閉じカッコ。 |
> |
大なり記号。値が比較対象より大きいことを示します。 |
< |
小なり記号。値が比較対象より小さいことを示します。 |
= |
等号。同じ値であることを示します。 |
<= |
以下記号。値が比較対象と同じか、比較対象より小さいことを示します。 |
>= |
以上記号。値が比較対象と同じか、比較対象より大きいことを示します。 |
<> |
等しくありません。値が比較対象より大きいか小さいが、異なることを示します。 |
AND |
|
OR |
|
NOT |
|
, |
カンマ。リスト内の要素を区切るために使用されます。 |
「カテゴリ」ペインに表示されるカテゴリは、「式ビルダー」へのアクセス元のダイアログによって異なります。表18-2で、表示されるカテゴリについて説明します。
表18-2 「カテゴリ」ペインの「式ビルダー」のカテゴリ
カテゴリ名 | 説明 |
---|---|
集計内容 |
使用可能な集計関数が含まれています。集計ソースは、ここにリストされている関数のいずれかを使用し、その内容のレベルを指定する必要があります。 |
時間ディメンション |
ビジネス・モデルで構成された時間ディメンションが含まれています。ビジネス・モデルに時間ディメンションが存在しない場合、または時間ディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「時間ディメンション」カテゴリは表示されません。 「時間ディメンション」カテゴリを選択すると、構成済の各時間ディメンションが中央ペインに表示され、選択したディメンションの各レベルが下部ペインに表示されます。 |
論理表 |
ビジネス・モデルで構成された論理表が含まれています。論理表が特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「論理表」カテゴリは表示されません。 「論理表」カテゴリを選択すると、ビジネス・モデルの各論理表が中央ペインに表示され、選択した論理表の各列が下部ペインに表示されます。 |
値ベース・ディメンション |
ビジネス・モデルで構成された親子階層を持つディメンションが含まれています。ビジネス・モデルに親子階層を持つディメンションが存在しない場合、または親子階層を持つディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「値ベースのディメンション」カテゴリは表示されません。 「値ベースのディメンション」カテゴリを選択すると、親子階層を持つ構成済のディメンションが中央ペインに表示されます。このカテゴリには、下部ペインは存在しません。 |
論理レベル |
関連論理レベルが含まれています。レベル・ベース・ディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「論理レベル」カテゴリは表示されません。 「論理レベル」カテゴリを選択すると、中央ペインで適切な論理ディメンション(レベル・ベース)を選択できます。また、下部ペインでレベル自体を選択できます。 |
物理表 |
関連物理表が含まれています。物理表が特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「物理表」カテゴリは表示されません。 |
演算子 |
使用可能なSQL論理演算子が含まれています。 |
式 |
使用可能な式が含まれています。 |
関数 |
使用可能な関数が含まれています。表示される関数は、選択したオブジェクトによって異なります。 |
定数 |
使用可能な定数が含まれています。 |
タイプ |
使用可能なデータ・タイプが含まれています。 |
リポジトリ変数 |
使用可能なリポジトリ変数が含まれています。リポジトリ変数が定義されていない場合、このカテゴリは表示されません。 |
セッション変数 |
使用可能なシステム・セッション変数および非システム・セッション変数が含まれています。セッション変数が定義されていない場合、このカテゴリは表示されません。 |
図18-2は、派生論理列のための「式ビルダー」ダイアログを示しています。
式を設定するには、「カテゴリ」ペインで「関数」を選択し、「関数」ペインで関数のタイプを選択し、下部ペインで関数を選択します。使用する関数をダブルクリックして、これを編集ペインに貼り付けます。次に、編集ペインで、関数のカッコ内を1回クリックして、その領域を関数の引数を追加する挿入場所として選択します。
挿入場所に論理列を貼り付けるには、「カテゴリ」で「論理表」を選択し、「論理表」ペインで使用する表を選択します。次に、下部ペインで論理列をダブルクリックして、編集ペインで関数の引数として論理列を挿入場所に貼り付けます。図18-3に、編集ペインで式が表示される場所を示します。
「式ビルダー」内でナビゲートするには、次の手順を実行します。
「式ビルダー」内でナビゲートするには:
「カテゴリ」ペインで、作成する式に適したカテゴリを選択します。
中央ペインに、選択したカテゴリで使用可能な式タイプが表示されます。
作成する式に適した項目を選択します。
下部ペインに、選択した項目で使用可能な構築ブロックが表示されます。
構築ブロックをダブルクリックし、これを編集ペインに表示します。
演算子を式に挿入するには、「式ビルダー」ツールバーで演算子をクリックします。
式を作成するには、次のようにします。
式に入れる個別の構築ブロックにナビゲートします。
「式ビルダー」ダイアログの下部の「構文」バーに、式の構文が表示されます。
例: BETWEEN <<Upper Bound>> AND <<Lower Bound>>
構築ブロックを編集ペインに追加します。
構築ブロックを編集し、希望の式を反映します。
「式ビルダー」ツールバーを使用して、式に演算子を挿入します。
式が完成するまで前の手順を繰り返し、「OK」をクリックします。
管理ツールに、式にある構文エラーに関するメッセージが表示されます。式が構文的に正しくなると、管理ツールは、「式ビルダー」へのアクセス元のダイアログにこの式を追加します。
NQSConfig.INIで、パラメータPREVENT_DIVIDE_BY_ZERO
がYES
に設定されている場合、Oracle BIサーバーでは、「アンサー」列計算の場合でも、ゼロ除算の状況でエラーが阻止されます。Oracle BIサーバーでは、物理SQLの記述時にnullif()
または同様の関数を使用してゼロ除算阻止式が作成されます。このため、PREVENT_DIVIDE_BY_ZERO
がYES
(デフォルト値)に設定されているかぎり、ゼロ除算エラーを回避するためにCASE
文を使用する必要はありません。
構成設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』を参照してください。
INDEXCOL
関数を使用すると、派生論理列を作成できます。INDEXCOL
を選択すると、次の関数テンプレートが自動的に生成されます。
IndexCol( <<integer literal>>, <<expr1>> [, <<expr2>>, ?-] )
注意: 引数integer literal
をセッション変数、計算式またはCASE WHEN
文にすることも可能です(評価はバックエンド・データへの参照なしで可能です)。
詳細は、「INDEXCOL」を参照してください。
「式ビルダー」の他に、管理ツールには、オブジェクトの名前変更、集計の保持、文字列の外部化などの機能を実行するいくつかのユーティリティおよびウィザードがあります。
この項には次のトピックが含まれます:
列または表の置換ウィザードを使用すると、論理表ソースでの物理列や表の置換プロセスが自動化されます。たとえば、Oracle BI Applicationsを購入した場合、論理表ソースを更新して、異なるデータベース・タイプにマップできます。このユーティリティを使用して、論理表ソースのマッピングを開発表から本番表に変更することもできます。
列または表の置換ウィザードを使用して、単一の列(同じ表内)または表全体を置換できます。表を置換する場合、表にあるすべての列をマップする必要があります。
論理表ソースの物理列を置換するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「論理表ソースの列または表の置換」を選択し、「実行」をクリックします。
「オブジェクトの選択」画面で、「単一の列のみの置換」を選択します。
左ペインで、置換する物理列を選択します。有効な列を選択する必要があります。たとえば、ソースとして複数の表を持つ論理表ソースで使用されている列は選択できません。
右ペインで、元の列の置換えとして使用する物理列を選択します。「次へ」をクリックします。
「ソースの選択」画面に、選択した物理列にマップする論理表ソースがすべて表示されます。物理列マッピングを変更する論理表ソースを選択します。「修飾名の表示」を選択して、各ソースのフル・コンテキストを表示します。
無効な論理表ソース(つまり、置換えに使用できない論理表ソース)を選択した場合、ソースを使用できない理由を説明するメッセージが表示され、そのソースのチェック・ボックスが無効になります。
「オプション」ダイアログの「一般」タブで「置換ウィザードで使用できない論理表ソースの非表示」が選択されていると、無効な論理表ソースはリストに表示されません。かわりに、その列にマップしている論理表ソースがリストに表示されないときには、「情報」ボタンが表示されます。「情報」をクリックして、物理オブジェクトを論理表ソースで置換できない理由の詳細を表示します。
「ソースの選択」画面は、選択した物理列にマップしている論理表ソースが複数ある場合のみ表示されます。
論理表ソースを選択したら、「次へ」をクリックします。
リポジトリがオンライン・モードで開いていると、「チェックアウト」画面が表示されます。オンライン・モードでは、オブジェクトを変更する前に、そのオブジェクトをチェックアウトする必要があります。「次へ」をクリックして、必要なオブジェクトをチェックアウトします。
「終了」画面に、置換するオブジェクトのサマリーが表示されます。変更を行う場合、「戻る」をクリックするか、ナビゲーション・パネルから特定の手順を選択します。
「終了」をクリックします。
論理表ソースの物理表を置換するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「論理表ソースの列または表の置換」を選択し、「実行」をクリックします。
「オブジェクトの選択」画面で、「表全体の置換」を選択します。
左ペインで、置換する物理表を選択します。
右ペインで、元の表の置換えとして使用する物理表を選択します。「次へ」をクリックします。
「ソースの選択」画面に、選択した物理表にマップする論理表ソースがすべて表示されます。物理表マッピングを変更する論理表ソースを選択します。「修飾名の表示」を選択して、各ソースのフル・コンテキストを表示します。
無効な論理表ソース(つまり、置換えに使用できない論理表ソース)を選択した場合、ソースを使用できない理由を説明するメッセージが表示され、そのソースのチェック・ボックスが無効になります。
「オプション」ダイアログの「一般」タブで「置換ウィザードで使用できない論理表ソースの非表示」が選択されていると、無効な論理表ソースは表示されません。かわりに、その列にマップしている論理表ソースがリストに表示されないときには、「情報」ボタンが表示されます。「情報」をクリックして、物理オブジェクトを論理表ソースで置換できない理由の詳細を表示します。
「ソースの選択」画面は、選択した物理表にマップしている論理表ソースが複数ある場合のみ表示されます。
論理表ソースを選択したら、「次へ」をクリックします。
「列の選択」画面の下部ペインに、選択した物理表の間の個別の列マッピングが表示されます。選択した2つの表にある列名が一致する場合、デフォルトの列マッピングが下部ペインに表示されます。
列マッピングをマップ済列のリストに追加するには、まず左ペインでソース列を選択します。次に、右ペインで置換列を選択し、「追加」をクリックします。
列マッピングをマップ済列のリストから削除するには、リストからマップ済列の行を選択し、「削除」をクリックします。
図18-4に、「列の選択」画面を表示します。
選択した物理表の間の列のマッピングが終了したら、「次へ」をクリックします。
リポジトリがオンライン・モードで開いていると、「チェックアウト」画面が表示されます。オンライン・モードでは、オブジェクトを変更する前に、そのオブジェクトをチェックアウトする必要があります。「次へ」をクリックして、必要なオブジェクトをチェックアウトします。
「終了」画面に、置換するオブジェクトのサマリーが表示されます。変更を行う場合、「戻る」をクリックするか、ナビゲーション・パネルから特定の手順を選択します。
「終了」をクリックします。
このユーティリティを使用すると、表をOracle BIイベント・ポーリング表として識別できます。イベント・ポーリング表は、1つ以上の物理表が更新されたことをOracle BIサーバーを通知する方法です。イベント表に追加される各行により、単一の更新イベントを示します。キャッシュ・システムは、イベント表から行を読み取るかイベント表をポーリングし、物理表の情報を行から抽出し、それらの物理表を参照するキャッシュ・エントリをパージします。
イベント・ポーリング表の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のイベント・ポーリング表を使用したキャッシュ・イベント処理に関する項を参照してください。
「Oracle BIイベント表」ユーティリティを開始するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「Oracle BIイベント表」を選択し、「実行」をクリックします。
「文字列の外部化」ユーティリティを使用して、「プレゼンテーション」レイヤーのサブジェクト・エリア名、表名、階層名および列名、ならびにこれらの説明をローカライズできます。これらのテキスト文字列を、ANSI、UnicodeおよびUTF-8のエンコーディング・オプションを使用して外部ファイルに保存できます。また、Unicode暗号化を使用して文字列を一連のXMLファイルに保存することもできます。
「文字列の外部化」ユーティリティを使用する前に、「プレゼンテーション」レイヤーで文字列を外部化する必要があります。「プレゼンテーション」レイヤーで文字列を外部化する場合、次の事項に注意してください。
サブジェクト・エリア、プレゼンテーション表、プレゼンテーション列など任意の「プレゼンテーション」レイヤー・オブジェクトを右クリックし、「表示名の外部化」→「カスタム名の生成」または「記述子の外部化」→「カスタム説明の生成」を選択して、文字列を外部化できます。
これらの右クリック外部化オプションのいずれかを選択すると、選択したオブジェクトおよびその子オブジェクトに対して、「プロパティ」ダイアログで、「カスタム表示名」オプションまたは「カスタム説明」オプションが自動的に選択されます。
たとえば、サブジェクト・エリアを右クリックし、外部化オプションのいずれかを選択すると、そのサブジェクト・エリア内のすべてのプレゼンテーション表、列、階層およびレベルに外部化フラグが設定されます。
「文字列の外部化」ユーティリティを実行すると、「プレゼンテーション」レイヤーで外部化に選択した文字列のみが外部化されます。
「文字列の外部化」ユーティリティの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のリポジトリでのメタデータ名のローカライズに関する項を参照してください。
「文字列の外部化」ユーティリティを開始するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「文字列の外部化」を選択し、「実行」をクリックします。
「名前変更ウィザード」を使用して、「プレゼンテーション」レイヤーおよび「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーの表および列の名前を変更できます。これにより、物理名をわかりやすい名前に変換する便利な方法が提供されます。
メンテナンス性を向上させるために、プレゼンテーション・レイヤーではなく、ビジネス・モデルとマッピング・レイヤーでオブジェクトの名前を変更することをお薦めします。プレゼンテーション・オブジェクトではなく論理オブジェクトにわかりやすい名前を指定することによって、複数のサブジェクト・エリアで名前を再利用できます。また、ビジネス・モデルに変更を組み込むためにサブジェクト・エリアを削除して再作成する必要がある場合でも、名前が保持されます。
「名前変更ウィザード」を使用してプレゼンテーション列の名前を変更する場合、「論理列名の使用」プロパティを「false」に設定してください。
「名前変更ウィザード」を使用するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。次に、「名前変更ウィザード」を選択して、「実行」をクリックします。
「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーまたは「プレゼンテーション」レイヤーでオブジェクトまたは一連のオブジェクトを右クリックしてから「名前変更ウィザード」を選択して、「名前変更ウィザード」にアクセスすることもできます。ウィザードは、「ルールの選択」画面で始まり、選択した論理オブジェクトまたはプレゼンテーション・オブジェクトのみに適用されます。
「オブジェクトの選択」画面で、名前変更するオブジェクトを選択します。まず、オブジェクトが含まれているレイヤー(「プレゼンテーション」または「ビジネス・モデルとマッピング」)を選択し、次にオブジェクトを選択して「追加」をクリックします。選択したオブジェクトに関連付けられたオブジェクトをすべて追加するには、「階層の追加」をクリックします。
名前を変更するオブジェクトを選択したら、「次へ」をクリックします。
「タイプの選択」画面で、名前変更するオブジェクト・タイプ(「サブジェクト・エリア」、「論理表」、「論理列」など)を選択します。「次へ」をクリックします。
「ルールの選択」画面で、適用する名前変更ルールを選択し、「追加」をクリックします。特定の単語またはフレーズを名前変更するには、「指定されたテキストの変更」を選択します。
名前変更ルールは、リストに表示される順に適用されます。ルールを適用する順序を変更するには、追加したルールを選択し、「上へ」または「下へ」をクリックします。
たとえば、論理列GlobalGROUP、GlobalSales、およびGlobalCustomerNameをGroup、Sales、およびCustomer Nameに名前変更するとします。これを行うには、次のルールを指定の順序で適用できます。
Insert space before each first uppercase letter, unless on the first position or there is a space already All text lowercase First letter of each word capital Change each occurance of "Global " to "" (not case sensitive)
名前変更ルールを選択したら、「次へ」をクリックします。
リポジトリがオンライン・モードで開いていると、「チェックアウト」画面が表示されます。オンライン・モードでは、オブジェクトを変更する前に、そのオブジェクトをチェックアウトする必要があります。「次へ」をクリックして、必要なオブジェクトをチェックアウトします。
「終了」画面に、名前変更するオブジェクトのサマリーが表示されます。名前変更するオブジェクトのリストを変更する場合、「戻る」をクリックするか、ナビゲーション・パネルから特定の手順を選択します。「終了」をクリックして、オブジェクトの名前を変更します。
図18-5に「名前変更ウィザード」を表示します。
「物理レイヤーの更新」ウィザードを使用して、バックエンド・データベースの現行の定義に基づいて、リポジトリの「物理」レイヤーのデータベース・オブジェクトを更新できます。このウィザードは、読取り専用モードで開いているリポジトリでは使用できません(これらのリポジトリは更新できないため)。
このウィザードが更新を処理するとき、Oracle BIサーバーは、各バックエンド・データベースに接続します。「物理」レイヤーのオブジェクトは、バックエンド・データベースのオブジェクトと比較されます。説明テキストが、「物理」レイヤーのデータベースで定義されたオブジェクトとバックエンド・データベースで定義されたオブジェクトとの相違点(データ・タイプ長の不一致やバックエンド・データベースにないオブジェクトなど)を警告します。たとえば、あるオブジェクトがリポジトリの「物理」レイヤーのデータベースに存在するが、バックエンド・データベースに存在しない場合、次のテキストが表示されます。
Object does not exist in the database and will be deleted
このウィザードでは、バックエンド・データベースに存在するがリポジトリに存在しない列または表をリポジトリに追加しません。さらに、このウィザードでは、列キー割当てを更新しません。これは、データベースの列と一致する列がリポジトリにあることを確認した後で、この値が一致しない場合、このウィザードでは、リポジトリの列のタイプおよび長さを更新します。
各データベースの接続プール設定は、オブジェクトがバックエンド・データベースから「物理」レイヤーに最後にインポートされたときに使用した接続プール設定と一致する必要があります。接続プール設定の詳細は、「接続プールの作成または変更」を参照してください。
「物理」レイヤーのオブジェクトを更新するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「物理レイヤーの更新」を選択し、「実行」をクリックします。
リポジトリの「物理」レイヤーにあるデータベースは、ウィザードの左ペインにリストされます。
「データベースの選択」画面で、左ペインで更新するデータベースを選択し、「追加」をクリックします。右ペインの更新リストからデータベースを削除するには、削除するデータベースを選択し、「削除」をクリックします。
「次へ」をクリックします。
「接続プールの選択」画面で、更新する各データベースの接続プールを選択し、「次へ」をクリックします。続行する前に、変数の値を設定または確認する必要がある場合があります。
「更新」画面で、各更新の情報を確認し、実行する更新を選択します。「名前」列ヘッダーをクリックして、行をソートできます(昇順と降順を切り替えます)。
「物理」レイヤーの特定のオブジェクトをウィザードで更新しない場合、「戻る」ボタンをクリックして、そのオブジェクトを削除します。
リポジトリがオンライン・モードで開いていると、「チェックアウト」画面が表示されます。オンライン・モードでは、オブジェクトを変更する前に、そのオブジェクトをチェックアウトする必要があります。「次へ」をクリックして、必要なオブジェクトをチェックアウトします。
「終了」をクリックします。
ウィザードは、「物理」レイヤーのオブジェクトを更新し、自動的に閉じます。データベースに存在しないオブジェクトは削除されます。
「ファイル」メニューで、「保存」を選択して「物理」レイヤーに更新したオブジェクトを保存します。
「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティは、プレゼンテーション列のマッピングを対応する論理列および物理列に記録します。ドキュメントには、これらの列に関連付けられた条件式も含まれます。ドキュメントは、カンマ区切り(CSV)形式、XML形式またはタブ区切り(TXT)形式で保存できます。
「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティを使用して、Oracle Business Intelligenceメタデータをフラット・ファイルに抽出し、これをExcelおよびRDBMSにロードできます。結果として得られるファイルを問い合せ、質問(「物理列Xを削除すると、影響を受ける論理列はどれですか」や「ビジネス・モデルで物理表W_SRVREQ_Fを参照している場所はいくつですか」など)に回答できます。次に、リポジトリ内の要素間の依存関係を確立できます。
Excelは、1,000,000行のデータ・セットのみを許容します。大きなリポジトリでは、これを超える場合があります。したがって、関連ビジネス・モデルを新しいプロジェクトに抽出して、リポジトリのサブセットで「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティを実行する必要がある場合があります。詳細は、第3章を参照してください。
「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティは、現行リポジトリの「プレゼンテーション」レイヤーと「物理」レイヤーの間の接続を示す、カンマ区切り形式のファイルまたはタブ区切り形式のファイルを作成します。このファイルは、「物理」レイヤーとしてリポジトリにインポートできます。ファイルには、リポジトリ変数およびマーケティング・オブジェクトに関する情報は含まれていません。
「リポジトリ・ドキュメント」ユーティリティを実行するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「リポジトリ・ドキュメント」を選択し、「実行」をクリックします。
「名前を付けて保存」ダイアログで、ファイルを保存するディレクトリを選択します。
ファイルの名前を入力します。
ファイルのタイプおよび「エンコーディング」値を選択し、「保存」をクリックします。現行のエンコーディング・オプションは、ANSI、UnicodeおよびUTF-8です。
メタデータ・ディクショナリを生成して、リポジトリ・オブジェクトのメトリックや属性に関する詳細情報をOracle Business Intelligenceユーザーが得る場合に役立てることができます。たとえば、紛らわしいメタデータ・オブジェクト名が原因である問題の解決や、属性が複雑な方法で派生している場合に詳細情報の取得をユーザーが行う必要がある場合があります。
メタデータ・ディクショナリは、静的なXMLドキュメントのセットです。各XMLドキュメントは、列などのメタデータ・オブジェクト(そのプロパティおよび他のメタデータ・オブジェクトとの関係を含む)について説明します。これらのXMLドキュメントは、Oracle BIプレゼンテーション・サービス・ユーザー・インタフェース内で表示できます。またはブラウザで直接表示できます。
管理ツールを使用して、リポジトリのメタデータ・ディクショナリを生成します。ディクショナリは、リポジトリの変更と異なり、動的には変更されないため、定期的にディクショナリを生成し、その内容を更新する必要があります。
メタデータ・ディクショナリ・ファイルは、Oracle HTTP ServerやApache HTTP ServerなどのWebサーバー上にホストする必要があります。ディクショナリを生成するとき、出力場所をWebサーバー上の最終的な場所または一時的な場所に設定できます。一時的な場所にディクショナリを生成する場合、このファイルをWebサーバー上の場所にコピーする必要があります。
大きなリポジトリの一部は、数万のオブジェクトを含むことができます。大きなリポジトリ用にディクショナリを生成する場合、非常に長い時間がかかる可能性があります。
メタデータ・ディクショナリを生成するには:
管理ツールで、リポジトリをオフライン・モードで開きます。オンライン・モードでは、メタデータ・ディクショナリを生成できません。
「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「メタデータ・ディクショナリの生成」を選択し、「実行」をクリックします。
「ディレクトリの選択」ダイアログで、「参照」をクリックし、ディクショナリを保存する場所を検索し、選択します。次の方法で、ディクショナリの保存場所を選択できます。
ローカルまたはネットワークの場所を選択します。ディクショナリを生成するとき、リポジトリと同じ名前のサブディレクトリがその場所に作成されます。ディクショナリのディレクトリおよびファイルがそのサブディレクトリに作成されます。
たとえば、J:\BI_DataDictionaryを選択し、リポジトリ名がdemo1.rpdの場合、ディクショナリ・ファイル(スタイル・シートを含む)は、J:\BI_DataDictionary\demo1に作成されます。
IIS仮想ディレクトリを使用する場合、ディクショナリを生成する前に、IISで仮想ディレクトリを作成または選択できます。ディクショナリを生成するとき、このIIS仮想ディレクトリに関連付けられた物理ディレクトリを選択します。
「OK」をクリックします。
ファイルをWebサーバー上の場所に直接保存しなかった場合、ファイルをWebサーバーにコピーし、ファイルにアクセスできることを確認します。詳細は、ご使用のWebサーバーのドキュメントを参照してください。
メタデータ・ディクショナリ・ファイルを表示できる場所は、ご使用のWebサーバーのホスト名およびポート番号、ならびにファイルを保存したディレクトリの場所によって異なります。
instanceconfig.xml構成ファイルを編集して、Oracle BIプレゼンテーション・サービス・ユーザー・インタフェースのメタデータ・ディクショナリ機能を有効にし、ユーザー、グループまたはアプリケーション・ロールに適切な権限を付与する必要があります。これらの追加構成手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のメタデータ・ディクショナリ情報へのアクセスの提供に関する項を参照してください。
メタデータ・ディクショナリを生成すると、そのディクショナリのスタイル・シートおよび索引ファイルが作成されます。関連スタイル・シート(XSLファイル)が作成され、リポジトリ・ディレクトリ内のxslというディレクトリに保存されます。
名前索引およびツリー索引が作成され、[drive]:\[path]\[repository name]ルート・ディレクトリに保存されます。これらの索引ファイルは、相互に関連付けられており、表示を素早く切り替えられます。
Oracle BIプレゼンテーション・サービス・ユーザー・インタフェースからメタデータ・ディクショナリ情報を表示する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』のサブジェクト・エリア・ペインからのメタデータ情報の表示に関する項を参照してください。
大きなリポジトリは、サーバー上で多くのメモリーを使用し、保守が困難です。また、大きなリポジトリでは開発に時間がかかります。このユーティリティを使用すると、リポジトリにある不要になったオブジェクトを削除できます。データベース、初期化ブロック、物理カタログ、および変数を削除できます。
使用されていない物理オブジェクトを削除するには:
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「使用されていない物理オブジェクトの削除」を選択し、「実行」をクリックします。
「使用されていない物理オブジェクトの削除」ダイアログで、「タイプ」リストからオブジェクトのタイプを選択します。
オブジェクトのリストで、削除するオブジェクトのみが選択されていることを確認します。
オブジェクトのリストの下に、選択したオブジェクト数およびオブジェクトの総数が表示されます。
選択したオブジェクトを削除するには、「はい」をクリックします。
「集計の永続性」ウィザードを使用して、集計表を作成し、これをメタデータにマップするために使用するSQLファイルを作成できます。詳細は、「集計の永続性ウィザードを使用した集計指定の生成」を参照してください。
Oracle Exalytics Machine上でOracle Business Intelligenceを実行している場合、Oracle BIサマリー・アドバイザ・ウィザードを使用して、問合せのパフォーマンスが向上する集計を特定して推奨集計を作成するスクリプトを生成できます。詳細は、「集計の問合せの候補を特定するためのOracle BIサマリー・アドバイザの使用方法」を参照してください。
Oracle BIサマリー・アドバイザ・ウィザードは、Oracle Exalytics Machine上でOracle Business Intelligenceがオンライン・モードの場合にのみ使用できます。
リリース11.1.1.6.2以降、「プレゼンテーション表」ダイアログの「子プレゼンテーション表」タブを使用して子プレゼンテーション表を指定し、アンサーおよびBIコンポーザでネストされたフォルダを表示できます。ただし、以前のリリースでは、リポジトリ開発者は、プレゼンテーション表名の先頭にハイフンを追加することで、またはプレゼンテーション表の説明の先頭に矢印(->)を追加することで、アンサーで1レベルのネストを作成することが可能でした。これらの方法を使用してネストを作成した場合は、プレゼンテーション・フォルダの変換ユーティリティを実行して、メタデータを新しい構造に変換することをお薦めします。
注意: プレゼンテーション表名の先頭にハイフンを付けるか、プレゼンテーション表の説明の先頭に矢印を付けてネストを作成する方法は、このリリースでは非推奨になり、今後のリリースで削除される予定です。 |
プレゼンテーション・フォルダの変換ユーティリティを使用する手順は次のとおりです。
管理ツールで、リポジトリをオフライン・モードで開きます。
注意: プレゼンテーション・フォルダの変換ユーティリティは、オンライン・モードで実行しないでください。
「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
「プレゼンテーション・フォルダの変換」を選択して、「実行」をクリックします。
プレゼンテーション表名および説明からハイフンと矢印が消去され、影響を受ける表が、該当する親オブジェクトの子表としてリストされます。
論理列タイプのドキュメントの生成ユーティリティを使用して、論理列とそれに対応するタイプの完全なリストを生成できます。出力はXML形式で保存されます。ANSI、Unicode、またはUTF-8のエンコーディング・オプションを選択できます。
このユーティリティは、論理列タイプの比較ユーティリティと同時に使用されることがよくあります。詳細は、「論理列タイプの比較」を参照してください。
論理列タイプのリストを生成する手順は次のとおりです。
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
論理列タイプのドキュメントの生成を選択して、「実行」をクリックします。
「名前を付けて保存」ダイアログで、ファイルを保存するディレクトリを選択します。
ファイルの名前を入力します。このファイルには、XMLファイル拡張子が付いている必要があります。
「エンコーディング」の値(ANSI、Unicode、またはUTF-8)を選択して、「保存」をクリックします。
管理ツールの論理列タイプのドキュメントの生成ユーティリティと同様に、biservergentypexml
ユーティリティを使用して、論理列とそれに対応するタイプのリストを生成できます。このユーティリティは、WindowsシステムとUNIXシステムの両方で使用できます。biservergentypexml
は、RPD形式のバイナリ・リポジトリでのみ使用できます。
biservergentypexml
の実行前に、bi-init
を実行して、適切に初期化されたコマンド・プロンプトを起動する必要があります。詳細は、「Oracleインスタンスに初期化したシェル・ウィンドウを起動するためのbi-initの実行」を参照してください。
構文
biservergentypexml
ユーティリティは次のパラメータを取ります。
biservergentypexml -R repository_name [-P repository_password] -O output_XML_file_name {-8 | -U | -A}
説明:
repository_name
は、論理列タイプのリストの生成元とするリポジトリの名前とパスです。
repository_password
は、論理列タイプのリストの生成元とするリポジトリのパスワードです。
repository_password
引数はオプションです。パスワード引数を指定しなかった場合、コマンドの実行時にパスワードを入力するように求められます。セキュリティ違反のリスクを最小限に抑えるために、コマンド・ラインまたはスクリプトではパスワード引数を指定しないことをお薦めします。パスワード引数のサポートは下位互換性の保持を目的としており、将来のリリースでは削除される予定です。スクリプトのために、パスワードを標準入力によって渡すことができます。
output_XML_file_name
は、このユーティリティによって生成された出力を保存するXMLファイルの名前とパスです。
-8は、出力ファイルに対してUTF-8エンコーディングを指定します。
- Uは、出力ファイルに対してUnicodeエンコーディングを指定します。
- Aは、出力ファイルに対してANSIエンコーディングを指定します。
例
次の例では、UTF-8でエンコードされたlog_col_types.xmlという出力XMLファイルが作成され、このファイルにはmy_repos.rpdからの論理列タイプが含まれます。
biservergentypexml -R my_repos.rpd -O log_col_types.xml -8 Give password: my_rpd_password
注意: リポジトリ・ファイルと出力XMLファイルが別のディレクトリにある場合は必ず、両方のファイルへの完全なパス名を指定してください。 |
管理ツールで論理列タイプのドキュメントの生成ユーティリティを使用して、またはbiservergentypexml
を使用して生成された論理列タイプのドキュメントの出力サンプルは、次のようになります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <REPOSITORY> <BUSINESS_MODEL NAME="SampleApp Lite"> <LOGICAL_TABLE NAME="D1 Products"> <COLUMN NAME="Product Number"> <TYPE>INT</TYPE> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Product"> <TYPE>VARCHAR</TYPE> <LENGTH>25</LENGTH> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Product Type"> <TYPE>VARCHAR</TYPE> <LENGTH>25</LENGTH> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Product Type Key"> <TYPE>INT</TYPE> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> ... </LOGICAL_TABLE> <LOGICAL_TABLE NAME="D0 Time"> <COLUMN NAME="Calendar Date"> <TYPE>DATE</TYPE> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> <COLUMN NAME="Per Name Week"> <TYPE>VARCHAR</TYPE> <LENGTH>12</LENGTH> <NULLABLE>No</NULLABLE> </COLUMN> ... </LOGICAL_TABLE> </BUSINESS_MODEL> </REPOSITORY>
論理列タイプはMUD開発の途上で変更される場合があり、その結果、予期しない論理列タイプが生成されることがあります。この場合は、管理ツールのユーティリティである論理列タイプのドキュメントの生成を使用するか、biservergentypexml
を使用して論理列とそのタイプのリストを生成し、後続のMUDバージョンに対して論理列タイプの比較ユーティリティを使用して、論理列のタイプを予期されるとおりに一致させることができます。たとえば、リポジトリ・バージョン20に対して論理列タイプのリストを生成し、論理列タイプの比較ユーティリティを使用してそのリストをリポジトリ・バージョン30と比較することができます。
このユーティリティを使用するには、現在のリポジトリとの比較の対象となる論理列タイプのリストを生成しておく必要があります。論理列タイプの比較ユーティリティでは、リポジトリとXMLファイルの両方に存在する論理列だけが比較され、新規に作成された論理列と削除済の列は無視されます。
論理列タイプを比較する手順は次のとおりです。
管理ツールで、「ツール」→「ユーティリティ」を選択します。
論理列タイプの比較を選択して、「実行」をクリックします。
「XMLファイルの選択」ダイアログで、現在のリポジトリにある列タイプの比較の対象とする論理列タイプの生成済リストを選択します。
「開く」をクリックします。次のイメージに示すように、論理列タイプの不一致のリストが表示されます。
論理列タイプの不一致を示しているダイアログで、次のアクションを実行できます。
「検索」を使用した特定のテキスト文字列の検索
「再検索」を使用した後続のテキスト文字列の検索
「コピー」を使用したダイアログ内のすべてのテキストのクリップボードへのコピー
「計算ウィザード」を使用して、既存の2つの列を比較する新しい計算列を作成できます。また、メトリックをバルクで作成することもできます。これには、ゼロ除算、NULLケース、およびその他の困難な状況を処理するビルトイン・メカニズムがあります。「計算ウィザード」は、四半期ごとの売上げ、収益率、最小値、最大値などを自動で計算する方法を提供します。
「計算ウィザード」を開始するには、データ・タイプ・メトリックの「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーにある任意の論理ファクトまたはディメンション列を右クリックし、オプション「計算ウィザード」を選択します。ウィザードは、右クリックした列をソース列にして開始され、その表のその他の列が比較用に表示されます。
「計算ウィザード」を使用するには:
「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーのメジャー列(データ・タイプ数値の任意の論理ファクトまたはディメンション列)を右クリックし、「計算ウィザード」を選択します。
「計算ウィザード」を初めて使用するとき、「概要」画面が表示されます。今後この画面を表示しない場合は、「「将来、この導入画面を表示しない」を選択します。「概要」画面を表示しないことを選択した場合、「ツール」→「オプション」に移動して、この画面を再表示できます。詳細は、「管理ツールのオプションの設定」を参照してください。
「次へ」をクリックし、「列の選択」画面を表示します。
ソース列と比較する列を選択します。ソース列が複数の論理表にマップされている場合、左上ペインに表のリストが表示されます。表を1つ選択し、右上ペインから列を選択し、比較列を「選択された列」リストに追加します。
列を選択し、「削除」をクリックすることにより、「選択された列」リストから項目を削除できます。
比較列の選択を完了したら、「次へ」をクリックします。
「新規計算」画面で、特定の列で実行する計算を選択できます。「新規計算」画面の要素は、次のとおりです。
左上ペインには、ソース列の名前が表示され、次に「列の選択」画面で選択した比較列のリストが表示されます。特定の列の計算を作成するには、その列を選択します。
右上ペインには、実行できる計算のリストが表示されます。計算を1つ選択して、計算の定義およびデフォルトの計算名を表示します。計算の定義で、「CurrentX」は、ソース列の値を表し、「ComparisonX」は、左上ペインで選択した比較列の値を表します。
オプションで、計算名を変更できます。この名前は、結果として得られる計算列の名前になります。
次の計算が使用可能です。
「変化」 (「CurrentX - ComparisonX」)。ソース列から比較列の値を減算します。
「パーセンテージ変更」 (「100.0 * (CurrentX - ComparisonX) / ComparisonX」)。ソース列から比較列の値を減算し、パーセンテージで表現します。
「指数」 (「1.0 * CurrentX / ComparisonX」)。ソース列を比較列で除算します。
「パーセント」 (「100.0 * (CurrentX / ComparisonX」))。ソース列を比較列で除算し、パーセンテージで表現します。
左下ペインには、選択した計算用に使用可能な特別なケースが表示されます。デフォルト値を保持するか、特別なケースの処理方法を指定できます。たとえば、「変化」計算で、比較列が「NULL
」のときに、「NULL
」を返すか他の値を返すかを選択できます。
右上ペインで計算を選択し、その計算に関する特別なケースを表示し、設定します。
右下ペインには、選択した計算の結果のSQLが表示されます。
計算の作成を完了したら、「次へ」をクリックします。
リポジトリがオンライン・モードで開いていると、「チェックアウト」画面が表示されます。オンライン・モードでは、オブジェクトを変更する前に、そのオブジェクトをチェックアウトする必要があります。「次へ」をクリックして、必要なオブジェクトをチェックアウトします。
「終了」画面に、作成する計算のサマリーが表示されます。変更を行う場合、「戻る」をクリックするか、ナビゲーション・パネルから特定の手順を選択します。
「終了」をクリックします。新しい計算列が作成されます。