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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Edition開発者ガイド
11g Release 1 (11.1.1)
B63032-03
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2 Oracle BI EEオブジェクトを含むADFアプリケーションのパフォーマンスの向上

この章では、Oracle BI EEオブジェクトを含むOracle ADFアプリケーションのパフォーマンス向上のために実行できる、タイムアウトの追加および設定と静的リソースの使用などのチューニング手順について説明します。

この章では次の項について説明します。

2.1 Oracle BIサーバーのタイムアウトの設定

SOAPリクエストがOracle BIサーバーからのレスポンスをタイムアウトになるまで待機する時間を指定するプロパティをOracle WebLogic Serverに渡すことで、システム・パフォーマンスを向上させることができます。

2.1.1 Oracle BIサーバーのタイムアウトの設定方法

次のプロパティをOracle WebLogic Serverに渡して、SOAPリクエストがOracle BIサーバーからのレスポンスをタイムアウトになるまで待機する時間を調整します。初期推奨設定は、約60秒です。必ず、WebLogic Serverでスタック・スレッドの検出に構成されている値よりも小さい値を指定してください。

スタック・スレッドの検出の構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverパフォーマンスおよびチューニング』のスタック・スレッドの検出動作のチューニングに関する項を参照してください。

詳細は、「タイムアウト設定の例」を参照してください。

  • -Dsun.net.client.defaultReadTimeout=timeout_in_milliseconds

  • -Dsun.net.client.defaultConnectTimeout=timeout_in_milliseconds

2.1.2 タイムアウト設定の例

次の例は、タイムアウト値を60秒に設定する方法を示しています。

Windowsの場合:

commEnv.cmd
set CONFIG_JVM_ARGS=-Dsun.net.client.defaultReadTimeout=60000 -Dsun.net.client.defaultConnectTimeout=6000

Linuxの場合:

commEnv.s
setenv CONFIG_JVM_ARGS -Dsun.net.client.defaultReadTimeout=60000 -Dsun.net.client.defaultConnectTimeout=60

2.2 セッション・タイムアウトの追加

Oracle BI ADF統合コードは、ADF HTTPセッションがクローズまたはタイムアウトした場合のセッションの自動クローズをサポートしています。

2.2.1 セッション・タイムアウトの追加方法

アプリケーションが自動的にクローズするようにアプリケーションのweblogic.xmlを変更するには、次の手順を実行します。

  1. JDeveloperで、アプリケーション・ナビゲータに移動して「プロジェクト」タブを開き、プロジェクトのWEB-INFサブディレクトリに移動してweblogic.xmlドキュメントを開きます。

  2. 次の行をドキュメントに追加します。

    <listener>
      <listener-class>oracle.bi.presentation.listener.BIADFServletSessionListener 
      </listener-class>
    </listener>
    

2.3 静的リソースの使用

Oracle BIサーバーまたは他のサーバーにある静的リソースを使用するように、Oracle BIプレゼンテーション・サービス接続を構成できます。.javascriptや.cssなどの静的リソースを指定することで、Oracle BI EEオブジェクトを含むADFアプリケーションのパフォーマンスが著しく向上します。

2.3.1 静的リソースのプリファレンスの設定方法

保存されているOracle BIプレゼンテーション・サービス接続のために静的リソースのプリファレンスを指定するには、次の手順を実行します。

Oracle BI EEでの静的リソースの設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のOracle BI Webクライアントのパフォーマンスの向上に関する項を参照してください。

新規接続の作成および静的リソースの指定の詳細は、「Oracle BI EEプレゼンテーション・サービス接続の作成」を参照してください。

  1. JDeveloperで、アプリケーション・ナビゲータの「アプリケーション・リソース」タブまたはリソース・パレットに移動して、変更するOracle BIプレゼンテーション・サービス接続を選択します。

  2. 選択したデータ接続を右クリックして、「プロパティ」を選択します。「BIプレゼンテーション・サービス接続の編集」ウィザードが表示されます。

  3. 「BIプレゼンテーション・サービス」ページで、静的リソースの設定を指定します。次のフィールドに注意してください。

    • 静的リソースのモード– 静的リソースの取得元を指定します。

      すべてのリクエストをOracle BIプロキシではなくOracle BIプレゼンテーション・サービスに送るには、「自動」を選択します。「自動」を選択すると、パフォーマンスが著しく向上します。「自動」モードで最もよいパフォーマンスが得られるのは、Oracle WebLogic ServerがOracle HTTP ServerまたはApache HTTP Serverの内側にあり、Oracle WebLogic Serverをバイパスして静的ファイルを提供する場合です。

      リクエストを別の場所に送るには、「手動」を選択します。「手動」を選択する場合、「静的リソースの場所」フィールドでURLを指定する必要があります。

    • 静的リソースの場所- (オプション)「静的リソースのモード」フィールドで「手動」を選択した場合、デプロイした静的リソースの場所を入力します(Oracle BIインストール内に配置されていない場合)。URLの書式はhttp://host:port/analyticsにします。たとえば、http://bips:9704/analyticsなどです。静的リソースの例としては、.cssや.javascripなどがあります。Oracle BIがファイアウォールの内側にあり、ADFインスタンスへのポートがファイアウォールの外側にある場合、このフィールドは空白のままにします。

  4. 終了」をクリックして、変更内容を保存します。

2.3.2 静的リソースの場所のテスト

静的リソースの場所の設定(URL)が有効かどうかをテストするには、次の手順を実行します。

  1. 静的リソースの設定を指定したOracle BIプレゼンテーション・サービス接続を使用するアプリケーションを作成します。

  2. データ接続から分析を参照し、これを.jspxページにドラッグ・アンド・ドロップします。

  3. アプリケーションを保存します。

  4. アプリケーションをデプロイして実行します。

  5. Firebugなどのツールを使用して、.jsおよび.pngファイルに対するリクエストが、接続で指定した静的リソースのURLから直接ロードされることを検証します。404(または「Not Found」)エラー・メッセージが表示される場合は、静的リソースの設定で無効なURLが指定されています。